JP2013227609A - ポンプ用部品およびこれを用いた給水ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】容易には剥離しない溶射皮膜を備えるポンプ用部品及びポンプを提供すること。
【解決手段】表面の少なくとも一部に溶射皮膜が形成されたポンプ用部品であって、溶射皮膜は、Cr炭化物、W炭化物又はTi炭化物の少なくとも1つを50〜80体積%含み、残部が18質量%以上のCrを含有するNi基又はFe−Ni基合金であり、炭化物は、溶射皮膜の厚さ方向の寸法よりも、これに直交する方向の寸法の方が大きいこと。
【選択図】図5

Description

本発明は、ポンプ用部品およびこれを用いた給水ポンプに係り、特に、回転摺動部などの齧り付きやポンプの効率低下を防止することができる、ポンプ用部品およびこれを用いた給水ポンプに関する。
従来から、給水ポンプなどに用いられるポンプ用部品の回転摺動部などには、硬質Crメッキ処理などの表面処理が施されていた。これは、例えば、ボイラ給水ポンプなどでは、その軸封部、ライナリング、インペラリングなどの回転体摺動部での噛り付き防止のために、固定側部材(ライナリング)と回転側部材(インペラリング)との間に硬度差をつける必要があるからである。通常、これらの部品の基材はステンレス鋼などの鋼材であるが、その表面にCrメッキを施すことで、表面の硬度を高めている。なお、回転側部材と固定側部材との間に硬度差をつけるのが目的であるため、メッキ処理は回転側部材と固定側部材の何れか一方のみに施される。
ところで、通常のメッキ法を用いたCrメッキ処理の場合、メッキ層には細かなクラック(ひび割れ)が生じてしまう。これはメッキ処理の特性上避けることのできないものである。メッキ層にこのようなクラックが存在する場合、このクラックを通して水が基材まで侵入してしまう。基材まで水が侵入してしまうと、メッキ層と基材との境界面において腐食が進行し、メッキ層が早期に剥離してしまい、結果としてメッキ層の寿命が短くなってしまうという問題があった。メッキ層が剥離すると、噛り付きによる給水ポンプの損傷や場合によっては漏水量の増大によるポンプ効率低下などにつながり、給水ポンプの信頼性が大きく損なわれてしまう。このことは特に、最近の水処理技術が、アンモニアやヒドラジンを用いた全揮発性処理法(AVT:all volatile treatment)から、酸素を用いた複合水処理法(CWT:Combined water treatment)に移行してきている状況においてより顕著である。
腐食によるメッキ層の剥離という問題の他に、機械的な作用によるメッキ層の剥離という問題もある。すなわち、給水ポンプの起動時などに生じる回転軸のたわみによって、回転側部材が固定側部材に接触することがある。その際の衝撃によってもCrメッキ層が剥離する場合がある。
上記のような問題点に対して、腐食によるCrメッキ層の剥離を防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。これは、メッキ層に形成されたクラックからの水の侵入を防ぐために、Crメッキ層を樹脂やガラスで封孔処理するものである。また、Crメッキ層と基材との間にNiメッキ層を介在させることによって、メッキ層内のクラックを通して水が基材まで侵入するのを抑制するものも提案されている(特許文献1参照)。
更には、Crメッキの代わりに、WC−NiCr(タングステン炭化物を含むニッケルクロム)あるいはCr32−NiCr(クロム炭化物を含むニッケルクロム)を溶射材とした溶射を用いることも開示されている。ここで、溶射とは、皮膜を形成するコーティング技術の一種であり、燃焼ガスやプラズマ等を熱源として、材料を加熱して溶融させ、これをガスまたは圧縮エアーにより母材表面に吹き付けるものである。
特許第3911730号明細書
しかしながら、上記先行技術には、以下のような問題点があった。すなわち、Crメッキ層を樹脂やガラスで封孔処理することで、腐食による剥離はある程度抑制できる。しかしながら、Crメッキ層自体は基材との界面密着力が小さいため、ポンプの起動時などに生じる外的応力に起因する剥離は抑制できない。
また、溶射による皮膜は界面密着力が大きいため、メッキ層と比較すれば剥離は生じにくい。しかしながら、通常の溶射法による溶射皮膜の形成では、特許文献1の段落0048にも記載されているように、皮膜内にボイド(空隙)が生じてしまう。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、表面の少なくとも一部に溶射皮膜が形成されたポンプ用部品であって、前記溶射皮膜は、Cr炭化物、W炭化物又はTi炭化物の少なくとも1つを50〜80体積%含み、残部が18質量%以上のCrを含有するNi基又はFe−Ni基合金であり、炭化物は、溶射皮膜の厚さ方向の寸法よりも、これに直交する方向の寸法の方が大きい、という構成を採っている。
このような構成と採ることで、溶射皮膜にはCrメッキ皮膜のようなクラックは発生しないので、水の浸入は最低限に抑えられる。このため、水による腐食もほとんど生じない。
また、溶射皮膜の表面に仮に腐食が発生した場合でも、その腐食が溶射皮膜の内部に進行する際に、扁平形状の金属炭化物に到達したときに進行が妨げられる。特に、本願発明では、扁平形状の金属炭化物が積層された状態となっているため、溶射皮膜の厚さ方向の腐食の進行に対して大きな抑制効果を発揮する。以上のことから、本願発明の溶射皮膜を用いることで、皮膜の剥離寿命を大きく延ばすことができることとなる。
また、前記炭化物の含有割合は、70〜80体積%である、という構成を採っている。
また、前記炭化物は、溶射皮膜の厚さ方向寸法が1〜25μmであり、前記厚さ方向に直交する方向の寸法が1〜50μmである、という構成を採っている。
また、前記厚さ方向寸法が5μm以下であり、前記厚さ方向に直交する方向の寸法が10μm以下である、という構成を採っている。
また、前記溶射皮膜の厚さは、10〜500μmである、という構成を採っている。
また、前記溶射皮膜の厚さは、10〜150μmである、という構成を採っている。
また、前記溶射皮膜は、前記構成部品の表面のうち、他の部材と摺動する面にのみ形成されている、という構成を採っている。
また、前記ポンプ用部品は、軸封部部品、ライナリング又はインペラリングである、という構成を採っている。
また、上記の何れかのポンプ用部品を用いた給水ポンプ、という構成を採っている。
更に、前記給水ポンプは、CWT(複合水処理)環境で使用されるものである、という構成を採っている。
本発明の実施例に係る溶射皮膜の成分構成と、比較例の成分構成を示す表である。 図1に開示した各実施例と比較例の暴露試験後の重量減量を示すグラフである。 比較例1の皮膜の断面を示す図であり、図3(A1)は水による暴露試験前の顕微鏡写真であり、図3(A2)は図3(A1)の模式図であり、図3(B1)は暴露試験後の顕微鏡写真であり、図3(B2)は図3(B1)の模式図である。 比較例3の皮膜の断面を示す図であり、図4(A1)は水による暴露試験前の顕微鏡写真であり、図4(A2)は図4(A1)の模式図であり、図4(B1)は暴露試験後の顕微鏡写真であり、図4(B2)は図4(B1)の模式図である。 実施例4の溶射皮膜の断面を示す図であり、図5(A1)は水による暴露試験前の顕微鏡写真であり、図5(A2)は図5(A1)の模式図であり、図5(B1)は暴露試験後の顕微鏡写真であり、図5(B2)は図5(B1)の模式図である。 実施例2の溶射皮膜の断面を示す図であり、図6(A1)は水による暴露試験前の顕微鏡写真であり、図6(A2)は図6(A1)の模式図であり、図6(B1)は暴露試験後の顕微鏡写真であり、図6(B2)は図6(B1)の模式図である。 本願発明の一実施形態に係るポンプ用部品であるインペラを示す斜視図である。 本願発明の一実施形態に係るポンプ用部品が用いられる高圧ポンプの概略断面図である。
次に、図面を参照しながら、本願発明の一実施形態について説明する。
まず、具体的な説明の前に、溶射について説明する。溶射とは、溶射材と呼ばれる材料を加熱溶融させて基材に吹き付け、基材表面に皮膜を形成する表面処理法の一種である。溶融した溶射材は液滴化されて、高速ガス流などによって基材表面に吹き付けられる。吹き付けられた溶射材が基材表面で凝固し密着することで、溶射皮膜が形成されるのである。
溶射法には、フレ−ム溶射、高速フレ−ム溶射(HVOF)、爆発溶射(Dガン)、電気式溶射など様々なものがあるが、本実施形態では、主に 高速フレ−ム溶射および爆発溶射を用いている。これは、後述するように、金属炭化物の粒子がマトリクス中で扁平形状になりやすいからである。高速クレ−ム溶射とは、燃焼ガスによる超音速の噴流を作り、溶射材料を溶融・加速することで、基材の表面に溶射皮膜を形成する手法である。また、爆発溶射とは、溶射ガンの内部で微粉末の溶射材料を混入した酸素とアセチレンなどの可燃性ガスとの混合ガスを爆発させることにより、その爆発エネルギ−を用いて溶射材を基材の表面に吹き付けて、溶射皮膜を形成する手法である。なお、上記の他、コールドスプレーという手法も適用可能である。これは、溶射材を溶融またはガス化させること無く不活性ガスと共に超音速流で固相状態のまま基材に衝突させて、溶射皮膜を形成する手法である。
メッキ法と比較して、基材と溶射皮膜との密着強度は大きいが、密着強度を向上させるために、アンダ−カットやサンドブラストなどの前処理によって基材表面を荒面化しておき、基材と溶射材との機械的な噛み合わせを十分に確保するようにしてもよい。
本実施形態で用いる溶射材の一例としては、WC−NiCrである。ここで、WCは、金属炭化物としてのタングステン炭化物を意味している。また、NiCrは、マトリクスとしてのニッケルクロム合金を意味している。但し、本願発明はこれらの材料に限定され
るものではなく、金属炭化物としてクロム炭化物CrCやチタン炭化物TiCを用いることも可能である。また、ニッケルクロム合金については、Fe−NiCr(鉄を混合したニッケルクロム基合金)としてもよい。
図1は、本実施形態に係る溶射皮膜を評価するための、様々な皮膜及び溶射皮膜の比較例及び実施例の成分構成を示す表である。この表では、それぞれ施工方法、材料(質量%)、硬度(Hv,50)、皮膜中の炭化物の体積率%を列記している。
表中の比較例1〜4は従来の皮膜であり、実施例1〜7が本願発明の実施例である。表中のWCは、例えばWCを含む趣旨であり、またCrCは、例えばCr、Cr、Cr23を含む趣旨である。また、例えば、実施例1の材料成分を一例として説明すると、タングステン炭化物が65mass%であり、残部の35mass%がNiCr合金である。更に、NiCr合金のうち、80mass%がNiであり、残り20mass%がCrである。なお、表には記載していないが、チタン炭化物も用いることができ、例えば50%Ti−50%NiCr(mass%)などがその一例として挙げられる。ただし、Tiは高価なために、コストとのバランスで上記のような50%程度しか含有させることができない場合がある。それでも、耐腐食特性が良いため、必要に応じて溶射材として利用することは可能である。
そして、表中の各構成の皮膜及び溶射皮膜について、CWT環境で水中に所定時間浸漬して暴露試験を行い、皮膜の重量減量度合いを比較した。その重量減量(mg/cm)の結果を図2に示す。図2においては、各比較例、実施例について、暴露される水の流速がゼロの場合と11m/sの2つの場合の結果を示している。
図2から分かることは、以下のような点である。すなわち、比較例1〜4の結果と比較すると、実施例1〜7の重量減量は、比較例2の流速ゼロの場合を除けば、すべての例で比較例と同等かあるいは比較例よりも重量減量が小さくなっている。これは、皮膜の溶出が少ないことを意味している。特に、流速が11m/sの場合に限定して比較すると、実施例の結果は比較例よりも大幅に重量減量が抑えられていることが分かる。最も重量減量が小さいのが、実施例4及び7である。
図3は、比較例1の暴露試験前のCrメッキ皮膜の断面を示す図であり、図3(A1)は電子顕微鏡写真であり、図3(A2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。上述したように、一般的なCrメッキでは、皮膜形成プロセスの特性上、微細なクラックが生じてしまう。図3の例では、皮膜の表面から内部に向かってクラックが生じている。図3(B1)は暴露試験後の電子顕微鏡写真であり、図3(B2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。これらの図から分かるように、クラックが基材まで進展してしまっている。そして、このクラックを通して水が侵入して、基材とCrメッキ皮膜との境界面に腐食部が発生している。これは、Crメッキ皮膜が全体的に単相で、クラックが進展するのを防ぐ構造となっていないからである。
図4は、比較例3の暴露試験前のWC−CoCr溶射皮膜の断面を示す図であり、図4(A1)はその電子顕微鏡写真であり、図4(A2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。このWC−CoCr溶射皮膜では、Crメッキ皮膜に生じるようなクラックは生じていない。図4(B1)は暴露試験後の電子顕微鏡写真であり、図4(B2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。これらの図から分かるように、皮膜内にWCの粒子が分散して含まれている。しかしながら、一旦表面に腐食が発生すると、長期間にわたる運転に伴い腐食が内部に拡大する。このとき、WCの粒子は、球状に近い状態をしているため、溶射皮膜の厚さ方向の腐食進展に対して、これを抑える作用がそれほど働かない。このため、溶射皮膜の損傷が拡大してしまう可能性が高い。
図5は、実施例4の暴露試験前のCr−NiCr溶射皮膜の断面を示す図であり、図5(A1)はその電子顕微鏡写真であり、図5(A2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。Cr−NiCr溶射皮膜では、Crメッキ皮膜に生じるようなクラックは生じていない。また、図5(B1)は暴露試験後の電子顕微鏡写真であり、図5(B2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。これらの図から分かるように、皮膜内にCrが分散して含まれている。このとき、当該実施例4では、溶射皮膜の形成に爆発溶射を用いている。このため、溶射材は超高速で基材に衝突し、その時のエネルギによってクロム炭化物(Cr)が扁平形状となる。特に、図5(B2)から分かるように、溶射皮膜の厚さ方向寸法よりもこれに直交する方向の寸法の方が大きいクロム炭化物となっている。このような構造の溶射皮膜の場合、クロム炭化物が層状に重なり合っている。このため、溶射皮膜の表面に腐食が発生し、溶射皮膜の厚さ方向の腐食が進行しようとしても、クロム炭化物に阻まれて、内部に進行することができない。この結果、溶射皮膜の剥離が生じにくくなる。
図6は、実施例2の暴露試験前のWC−NiCr溶射皮膜の断面を示す図であり、図6(A1)はその電子顕微鏡写真であり、図6(A2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。WC−NiCr溶射皮膜でも、Crメッキ皮膜に生じるようなクラックは生じていない。図6(B1)は暴露試験後の電子顕微鏡写真であり、図6(B2)はその顕微鏡写真を模式的に記載した図である。当該実施例2も上述した実施例4の場合と同様に、爆発溶射によってタングステン炭化物(WC)が扁平形状となっており、腐食の進行を抑制することができる。
上述したように、図7は、本実施形態に係るポンプ用部品であるインペラを示す斜視図である。また、図8は、ポンプ用部品が用いられる高圧ポンプの概略断面図である。これらインペラ及び高圧ポンプにおいて、本願発明に係る溶射皮膜は、回転部分と固定部分との摺動部に被覆されるものであり、高圧ポンプであれば、インペラとポンプケーシングとの摺動部であり、インペラであれば、ケーシングと摺動部する部位、すなわちインペラリングあるいはインペラライナである。なお、高圧ポンプの場合は、インペラかケーシングの何れか一方に本願発明の溶射皮膜を形成するとよい。それは、摺動部においては、回転部分と固定部分との間に硬度の差があった方が、齧り付きをより抑制できるからである。ケーシング側の部材としては、ライナリングあるいはケーシングライナと呼ばれる部品に本願発明の溶射皮膜が形成される。ここで言うライナリングあるいはケーシングリングとは、ケーシング側(固定側部材)に設置される部品であって、インペラの周囲を取り囲むようなリング状の部品である。なお、溶射皮膜を形成する部分は特に上述したインペラリングやライナリングなどに限定されるものではなく、相対移動する2つの部材が相互に接近あるいは接触している部位であればどこでもよい。
本願発明は、例えば、発電所などで用いられる給水ポンプやその部品に適用することが可能である。

Claims (10)

  1. 表面の少なくとも一部に溶射皮膜が形成されたポンプ用部品であって、
    前記溶射皮膜は、Cr炭化物、W炭化物又はTi炭化物の少なくとも1つを50〜80体積%含み、残部が18質量%以上のCrを含有するNi基又はFe−Ni基合金であり、
    前記炭化物は、溶射皮膜の厚さ方向の寸法よりも、これに直交する方向の寸法の方が大きいことを特徴とするポンプ用部品。
  2. 前記炭化物の含有割合は、70〜80体積%であることを特徴とする請求項1に記載のポンプ用部品。
  3. 前記炭化物は、溶射皮膜の厚さ方向寸法が1〜25μmであり、前記厚さ方向に直交する方向の寸法が1〜50μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポンプ用部品。
  4. 前記厚さ方向寸法が5μm以下であり、前記厚さ方向に直交する方向の寸法が10μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載のポンプ用部品。
  5. 前記溶射皮膜の厚さは、10〜500μmであることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のポンプ用部品。
  6. 前記溶射皮膜の厚さは、10〜150μmであることを特徴とする、請求項5に記載のポンプ用部品。
  7. 前記溶射皮膜は、前記構成部品の表面のうち、他の部材と摺動する面にのみ形成されていることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の給水ポンプ。
  8. 前記ポンプ用部品は、軸封部部品、ライナリング又はインペラリングであることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載のポンプ。
  9. 上記請求項1〜8の何れか一項に記載のポンプ用部品を用いたことを特徴とする給水ポンプ。
  10. 前記給水ポンプは、CWT(複合水処理)環境で使用されるものであることを特徴とする、請求項9に記載の給水ポンプ。
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