JP2013227039A - スロッシング抑制装置 - Google Patents

スロッシング抑制装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013227039A
JP2013227039A JP2012099879A JP2012099879A JP2013227039A JP 2013227039 A JP2013227039 A JP 2013227039A JP 2012099879 A JP2012099879 A JP 2012099879A JP 2012099879 A JP2012099879 A JP 2012099879A JP 2013227039 A JP2013227039 A JP 2013227039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floating roof
flow resistance
resistance generating
weight
generating plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012099879A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoki Sakurai
朋樹 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2012099879A priority Critical patent/JP2013227039A/ja
Publication of JP2013227039A publication Critical patent/JP2013227039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 平常時に貯蔵液体の移動に流動抵抗を生じさせないようにする。
【解決手段】 浮屋根式タンクの浮屋根5の下面には、流動抵抗発生板12の一端縁部を、ヒンジ部材13を介して回動可能に取り付ける。ヒンジ部材13は、流動抵抗発生板12を、常時、浮屋根5の下面に沿う姿勢に付勢する機能を備える。浮屋根5下面のヒンジ部材13より離れた位置にワイヤ15を介して垂下させるように取り付けた錘14に、流動抵抗発生板12の他端側を、伸縮可能な連結部材16を介し連結して、スロッシング抑制装置11を形成する。貯蔵液体6にスロッシングが生じた場合は、浮屋根5が、流動抵抗発生板12の取付個所が錘14の取付個所よりも高くなるように傾くときにのみ、錘14により連結部材16を介して流動抵抗発生板12を浮屋根5の下側へ展開させ、貯蔵液体6の流動に対し流動抵抗を生じさせることで、スロッシングを抑制させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、浮屋根式タンクの貯蔵液体に生じるスロッシングを抑制するためのスロッシング抑制装置に関するものである。
気化する虞が比較的低い流体である原油や石油等を貯蔵する貯蔵タンクとしては、貯蔵液体の液面(表面)に浮かべて使用する浮屋根を備えた浮屋根式タンクが多く用いられている。
上記浮屋根式タンクでは、地震発生時に、その地震波が該浮屋根式タンクのスロッシング周期成分を含む場合、タンク内の貯蔵液体にスロッシングが励起される。又、該貯蔵液体は、減衰が小さいために、地震終了後にも長時間にわたりスロッシングが収束しにくい。
このような浮屋根式タンクにおける貯蔵液体のスロッシングは、該貯蔵液体の溢流、浮屋根の損傷や沈没といった地震の二次災害を引き起こす要因になる可能性が懸念される。
そのために、上記浮屋根式タンクでは、地震発生時に貯蔵液体に生じるスロッシングを抑制するための対策が講じられてきている。
上記浮屋根式タンクにおける貯蔵液体のスロッシングを抑制するための装置としては、スロッシングの発生に伴ってタンク内で移動する貯蔵液体の内部に、流動抵抗を生じさせるための部材(流動抵抗発生用部材)を配置させる形式のものが従来提案されている。上記流動抵抗発生用部材としては、板状、複数の棒状、格子状、網状等とすることが提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
かかる形式のスロッシング抑制装置によれば、浮屋根式タンクの貯蔵液体にスロッシングが生じた場合は、タンク内での貯蔵液体の移動に対して上記流動抵抗発生用部材により流動抵抗を生じさせることで、該貯蔵液体の減衰を高めてスロッシングを抑制させることができるとされている。
特開2007−246103号公報 特開2005−314000号公報 特開2006−8148号公報
ところが、浮屋根式タンクの貯蔵液体のスロッシング抑制装置として、上記特許文献1、2、3に示されたものは、いずれも、流動抵抗発生用部材が、常に浮屋根式タンク内で貯蔵液体中に展開された状態となっている。
そのために、上記特許文献1、2、3に示されたものは、平常時に、浮屋根式タンクの貯蔵液体を吸い出すときにも、タンク内で該貯蔵液体の移動が生じると、その移動に対して上記流動抵抗発生用部材が流動抵抗を生じるようになる。そのために、上記浮屋根式タンクの貯蔵液体を吸い出す作業のためのポンプ動力が嵩むという問題がある。
更に、浮屋根式タンクでは、保守、点検のために上記浮屋根をタンク内底部まで下降させる必要がある。そのようなとき、上記特許文献1、2、3に示されたものでは、上記浮屋根をタンク内底部まで下降させることに伴って、上記流動抵抗発生用部材を、邪魔にならないように折り畳んだり、収縮させたりするための機構を備えていることから、装置構成が複雑になるという問題がある。
そこで、本発明は、平常時には、浮屋根式タンク内での貯蔵液体の移動に対して流動抵抗を生じることがなく、一方、上記貯蔵液体にスロッシングが生じた場合は、該スロッシングを抑制することができ、更に、浮屋根をタンク内底部まで下降させるときに邪魔にならず、しかも簡単な構成とすることができるスロッシング抑制装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、浮屋根式タンクの浮屋根の下面側に配置した流動抵抗発生板と、該流動抵抗発生板の一端縁部を上記浮屋根の下面に上下方向に回動可能に且つ常時該浮屋根の下面に沿う姿勢となるように付勢するよう取り付けるヒンジ部材と、上記浮屋根の下面における上記ヒンジ部材の設置個所より上記流動抵抗発生板とは逆側へ離れた位置に吊下げ部材を介して垂下させるよう取り付けた錘と、上記流動抵抗発生板の他端側と上記錘との間に配置して、該流動抵抗発生板の他端側と上記錘に各端部を連結した連結部材とからなり、更に、上記連結部材は、上記浮屋根が水平状態のときに伸長した姿勢となり、且つ該伸長した姿勢より、収縮又は曲がることで両端部間の距離を短縮できるようにしてなる構成を有するスロッシング抑制装置とする。
又、上記構成において、流動抵抗発生板は、3枚以上として、該3枚以上の流動抵抗発生板を等角度間隔の方位に向けて配置するようにした構成とする。
更に、上記各構成において、流動抵抗発生板と、該流動抵抗発生板に連結部材を介して連結する錘とを、浮屋根の径方向に並べて配置するようにした構成とする。
上述の各構成において、流動抵抗発生板は浮屋根の外周部に配置し、錘は浮屋根の中央部に配置するようにした構成とする。
更に、上記構成において、浮屋根の外周部に配置する各流動抵抗発生板を、該浮屋根の中心に吊下げ部材を介して垂下させるよう取り付けた共通の錘に、それぞれ連結部材を介して連結するようにした構成とする。
本発明のスロッシング抑制装置によれば、請求項1に記載された構成としてあるので、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)浮屋根式タンクの貯蔵液体のスロッシング発生時に、浮屋根にヒンジ部材を介して取り付けた流動抵抗発生板の取付個所の方が、浮屋根への錘の取付個所よりも高くなるように浮屋根が傾斜するときには、浮屋根より常に鉛直に垂下される錘により、連結部材を介して上記流動抵抗発生板が引かれるようにして、該流動抵抗発生板を、上記浮屋根の下側へ突出するように展開させることができる。したがって、この浮屋根の下方へ展開した流動抵抗発生板により、上記スロッシングにより移動する貯蔵液体に対して流動抵抗を生じさせることができるため、該スロッシングしている貯蔵液体の運動エネルギーを減衰させて、該スロッシングを抑制させることができる。
(2)又、平常時には、流動抵抗発生板を浮屋根の下面に沿う姿勢に保持できるため、浮屋根式タンク内での貯蔵液体の移動に対し流動抵抗が増加することを防止できる。
(3)更に、浮屋根をタンク内底部まで下降させるときには、流動抵抗発生板は浮屋根の下面に沿う姿勢となっているので、邪魔になる虞がないため、装置構成を簡単なものとすることができる。
本発明のスロッシング抑制装置の実施の一形態を示すもので、(a)は平常時の状態を、(b)は浮屋根式タンク内の浮屋根が、貯蔵液体のスロッシングに伴って一方向に傾斜した状態を、(c)は浮屋根が(b)とは逆方向に傾斜した状態を、それぞれ示す概略側面図である。 図1のスロッシング抑制装置を装備した浮屋根式タンクの浮屋根を下方から見た図である。 図1のスロッシング抑制装置を装備した浮屋根式タンクを示す概略切断側面図である。 本発明の実施の他の形態を示す図2に対応する図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概略側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示すもので、(a)は平常時の状態を、(b)は浮屋根式タンク内の浮屋根が、貯蔵液体のスロッシングに伴って一方向に傾斜した状態を、(c)は浮屋根が(b)とは逆方向に傾斜した状態を、それぞれ示す概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1(a)(b)(c)乃至図3は本発明のスロッシング抑制装置の実施の一形態を示すものである。
ここで、先ず、本発明のスロッシング抑制装置を適用する図3に示す浮屋根式タンクの構成について概説する。
図3は、シングルデッキ形式の浮屋根式タンク1の一般的な構成を示すものである。該浮屋根式タンク1は、基礎上に据え付けられた底板3と、該底板3の上側に立設された円筒状の側板4とからなる上部の開放されたタンク本体2を備える。更に、上記タンク本体2の内側には、貯蔵液体6の液面上に浮かべて使用する浮屋根5が、上下方向に移動可能に設けられている。上記浮屋根5は、中央部のデッキ7と、浮力を得るために該デッキ7の外周に設けたポンツーン8とからなる構成としてある。上記浮屋根5の外周には、上記側板4の内周面との隙間を埋めるためのシール機構9が設けられている。更に、上記浮屋根5の外周部の上面側には、雨水の進入を抑えるためのウェザーシールド10が設けてある。
上記構成としてある浮屋根式タンク1に適用する本発明のスロッシング抑制装置11は、図1(a)(b)(c)及び図2に示すように、浮屋根5の下面側に配置した板状の流動抵抗発生板12を備える。なお、図示する便宜上、図1(a)(b)(c)及び図2では、浮屋根式タンク1にて浮屋根5に設けてあるシール機構9及びウェザーシールド10、並びに、タンク本体2の側板4の記載は省略してある。
上記流動抵抗発生板12は、浮屋根5の中心部側の端部となる一端縁部が、上記浮屋根5の下面、すなわち、デッキ7の下面に、ヒンジ部材13を介して上下方向に回動可能に取り付けられている。上記ヒンジ部材13は、ばね機構等の図示しない付勢機構により、上記流動抵抗発生板12を、常時上記浮屋根5の下面に沿う姿勢となるように付勢する機能を備える。
更に、上記本発明のスロッシング抑制装置11は、上記浮屋根5の下面における上記ヒンジ部材13の設置個所より上記流動抵抗発生板12が配置してある側とは逆側へ離れた位置に、錘14を、上下方向に延びる吊下げ部材としてのワイヤ15を介して取り付けてある。
上記流動抵抗発生板12の浮屋根5の外周側となる他端側と上記錘14の間には、伸縮可能なロッド状の連結部材16が配置してある。該連結部材16の両端部は、上記流動抵抗発生板12の他端側、及び、上記錘14に、上記ヒンジ部材13における上記流動抵抗発生板12の回動軸と平行な軸を中心に上下に回動できるようにそれぞれ連結してある。上記連結部材16は、図1(a)に示すように、上記浮屋根5が水平状態のときに、上記浮屋根5の下面に沿う姿勢となる上記流動抵抗発生板12の他端側と、上記錘14との間で最も伸長した姿勢となるように、伸長時の長さ寸法が設定してある。
上記ヒンジ部材13の上記図示しない付勢機構による付勢力は、上記流動抵抗発生板12の他端側に上記連結部材16の重量(自重)が作用した状態では、該流動抵抗発生板12を上記浮屋根5の下面に沿う姿勢に保持できる一方、上記錘14の重量が上記流動抵抗発生板12の他端側に作用するようになると、該流動抵抗発生板12の下方への回動が開始されるように設定してある。
これにより、上記浮屋根5が、図1(b)に示すように傾斜して、該浮屋根5への上記流動抵抗発生板12のヒンジ部材13による取付個所の方が、浮屋根5への錘14のワイヤ15による取付個所よりも高くなると、上記ワイヤ15により常に鉛直に垂下される上記錘14により、上記伸長姿勢の連結部材16を介して上記流動抵抗発生板12の他端側が引かれるようにしてある。よって、この場合は、該流動抵抗発生板12が、上記ヒンジ部材13を中心に下方へ回動させられて、その他端側が上記浮屋根5の下側へ突出するように展開されるようにしてある。
本発明のスロッシング抑制装置11は、具体的には、浮屋根式タンク1に生じるいかなる方位のスロッシングに対しても抑制機能を発揮できるようにするために、3枚以上の流動抵抗発生板12を、等角度間隔の方位に沿って上下に回動できるように備えている。たとえば、図2では、3枚の流動抵抗発生板12を、120度間隔の3つの方位に沿って上下に回動できるように備えている。
更に、上記各流動抵抗発生板12と、該各流動抵抗発生板12に連結部材16を介して連結する錘14は、浮屋根5の径方向に並ぶように配置してある。これにより、後述するように浮屋根式タンク1内でスロッシングを生じた貯蔵液体6に対して上記各流動抵抗発生板12により流動抵抗を生じさせるときに、その反力が浮屋根5に対して捻るように作用することを回避できるようにしてある。
ところで、上記錘14は、浮屋根5への該錘14の取付個所に作用する荷重を抑えることができるようにするためには、浮屋根5の傾動時の該錘14の上下動はできるだけ小さい方が望ましい。そのため、上記錘14は、できるだけ浮屋根5の中心付近より垂下させることが望まれる。
そこで、図2に示すように、上記3枚の流動抵抗発生板12は、浮屋根5の外周寄りに配置し、該各流動抵抗発生板12に対し径方向の内側となる浮屋根5の中央部に、個別に対応する錘14を配設するようにしてある。
以上の構成としてある本発明のスロッシング抑制装置を装備した浮屋根式タンク1では、貯蔵液体6を貯蔵した状態で、該貯蔵液体6にスロッシングが生じていない平常時には、図1(a)に示すように、上記本発明のスロッシング抑制装置11の各流動抵抗発生板12が、ヒンジ部材13により付勢されて、浮屋根5の下面に沿う姿勢に配置される。
したがって、この状態では、上記各流動抵抗発生板12が、浮屋根式タンク1内での貯蔵液体6の移動に対して流動抵抗を生じることはない。このため、上記浮屋根式タンク1の貯蔵液体6を吸い出す作業のためのポンプ動力を増大させる必要はない。
更に、浮屋根式タンク1にて、保守、点検のために上記浮屋根5をタンク内底部まで下降させるときには、浮屋根5が水平姿勢に保持されていれば、上記各流動抵抗発生板12は、該浮屋根5の下面に沿う姿勢に保持される。又、上記各錘14は、浮屋根5の下面よりワイヤ15により吊り下げてあるため、該錘14が浮屋根式タンク1の底板3(図3参照)の上面に当接するようになると、その後は、上記ワイヤ15が撓むことで、浮屋根の更なる下降作業に何ら支障を生じることはない。
したがって、本発明のスロッシング抑制装置11は、上記のように浮屋根5をタンク内底部まで下降させるときに、上記各流動抵抗発生板12を改めて畳む操作は必要ないため、本発明のスロッシング抑制装置11の構成部材を、タンク内底部側に設ける必要はない。よって、本発明のスロッシング抑制装置は、構成が簡単なものとすることができる。
一方、地震発生時に、浮屋根式タンク1の貯蔵液体6にスロッシングが生じた場合は、該貯蔵液体6のスロッシングに伴われて浮屋根5に傾動が生じる。
この際、上記浮屋根5が図1(b)に示すように傾斜すると、本発明のスロッシング抑制装置11では、浮屋根5よりワイヤ15を介して常に鉛直に垂下される錘14により、連結部材16を介して上記流動抵抗発生板12の他端側が引かれて、該流動抵抗発生板12が、上記浮屋根5の下側へ突出するように展開される。したがって、この状態では、上記浮屋根5の下方へ展開した流動抵抗発生板12が、浮屋根式タンク1内で移動する貯蔵液体6に対して流動抵抗を生じるようになり、この流動抵抗により、上記スロッシングしている貯蔵液体6の運動エネルギー(振動エネルギー)が失われることで、該貯蔵液体6の減衰が増加する。
なお、上記浮屋根5が、図1(c)に示すように、上記図1(b)に示した状態とは逆側に傾斜する場合は、上記錘14と上記流動抵抗発生板12の他端側とを連結している連結部材16の長さが伸長した姿勢よりも収縮して、該連結部材16の両端部間距離が短縮されるため、上記錘14がワイヤ15を介して浮屋根5より鉛直に垂下される状態が維持されるようになる。
したがって、上記浮屋根5が、図1(b)に示す状態と、図1(c)に示す状態で交互に傾動すると、図1(b)の状態のときの貯蔵液体6の運動エネルギーの散逸が断続的に行われるようになるため、上記貯蔵液体6の減衰が促進されてスロッシングが抑制されるようになる。
このように、本発明のスロッシング抑制装置によれば、平常時には、浮屋根式タンク1内での貯蔵液体6の移動に対して流動抵抗を増加させないことと、上記貯蔵液体6にスロッシングが生じた場合は、該スロッシングを抑制することと、浮屋根5をタンク内底部まで下降させるときには邪魔にならないということを、簡単な構成により実現することができる。
次に、図4は本発明の実施の他の形態として、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、図1(a)(b)(c)乃至図3に示したと同様の構成において、複数の流動抵抗発生板12に、それぞれ個別の錘14を連結する構成に代えて、浮屋根5の中心、すなわち、デッキ7の中心にワイヤ15(図1(a)参照)を介して垂下させるように取り付けた共通の錘14に、浮屋根5の外周部に周方向に配列させた複数の流動抵抗発生板12の他端側を、連結部材16を介して連結させる構成としたものである。
その他の構成は図1(a)(b)(c)乃至図3に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、浮屋根式タンク1の貯蔵液体6にスロッシングが生じるときに、図1(b)に示したと同様に、浮屋根5の傾斜によりヒンジ部材13による取付個所が上記錘14の取付個所よりも高い位置に配置されるようになると、流動抵抗発生板12は、浮屋根5の下側へ突出するように展開させられるようになる。
したがって、本実施の形態のスロッシング抑制装置によっても、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、浮屋根式タンク1内の貯蔵液体6にスロッシングが生じて浮屋根5が傾動する場合であっても、上記錘14が上下動することを防止することができる。
しかも、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、錘14の数が1つであるため、部材点数を削減することができて、構成をより簡単なものとすることができる。
次いで、図5は本発明の実施の更に他の形態として、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態の別の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、図1(a)(b)(c)乃至図3に示したと同様の構成において、錘14の吊下げ部材をワイヤ15とする構成に代えて、浮屋根5の下面、すなわち、デッキ7の下面に、棒状の吊下げ部材17を介して錘14を取り付ける構成としたものである。
上記吊下げ部材17の上端側は、浮屋根5の下面に、ブラケット18を介して、対応する流動抵抗発生板12を浮屋根5に取り付けているヒンジ部材13の回転軸と平行な軸を中心に揺動できるように取り付けてある。なお、上記吊下げ部材17の上端側は、自在継手を介して上記浮屋根5の下面に取り付けるようにしてもよい。
上記吊下げ部材17の長さ寸法は、上記浮屋根5の下面から上記錘14の下端までの距離が、図5に二点鎖線で示すように、浮屋根5を保守点検のためにタンク内底部に下降させるときに、タンク本体2の底板3上に配置して浮屋根5を載置させるための支持台19の高さ寸法よりも小さくなるように設定してあるものとする。
その他の構成は図1(a)(b)(c)乃至図3に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態のスロッシング抑制装置11によっても、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態のスロッシング抑制装置11と同様に使用して同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態のスロッシング抑制装置11では、浮屋根式タンク1の貯蔵液体6にスロッシングが生じるときに、浮屋根5の傾動に伴って錘14が上下動する場合であっても、該錘14の浮屋根5との距離を一定に保持することができて、該錘14の慣性による余計な上下動を防止することができる。
このため、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、上記錘14を、浮屋根5の中心より離れた位置に設置する場合に有利なものとすることができる。
更に、図6(a)(b)(c)は本発明の実施の更に他の形態として、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態の更に別の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態のスロッシング抑制装置11は、図1(a)(b)(c)乃至図3に示したと同様の構成において、流動抵抗発生板12の他端部と、錘14とを連結する連結部材16を、伸縮可能なロッド状とする構成に代えて、流動抵抗発生板12の他端部と、錘14とを、索状の連結部材としての弾性を有するワイヤ20を介して連結するようにしたものである。
上記ワイヤ20の伸長した姿勢での長さ寸法は、図1(a)(b)(c)乃至図3に示した実施の形態における連結部材16の伸長時の長さ寸法と同様に設定してあるものとする。
その他の構成は図1(a)(b)(c)乃至図3に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態のスロッシング抑制装置11を装備した浮屋根式タンク1(図3参照)では、地震発生時に、貯蔵液体6にスロッシングが生じて、浮屋根5が、図6(b)に示すように、図1(b)で示したと同様に傾斜すると、浮屋根5よりワイヤ15を介して常に鉛直に垂下される錘14により、上記ワイヤ20を介して上記流動抵抗発生板12の他端側が引かれて、該流動抵抗発生板12が、上記浮屋根5の下側へ突出するように展開されるようになる。
一方、上記浮屋根5が、図6(c)に示すように、上記図6(b)に示した状態とは逆側に傾斜する場合は、上記錘14と上記流動抵抗発生板12の他端側とを連結している上記ワイヤ20が、伸長した姿勢から曲がる(撓む)ように変形して両端部間距離が短縮されるため、上記錘14がワイヤ15を介して浮屋根5より鉛直に垂下される状態が維持されるようになる。
したがって、本実施の形態のスロッシング抑制装置11によっても、図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態のスロッシング抑制装置11と同様に使用して同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、浮屋根5に対する流動抵抗発生板12の設置個所及び設置数は、該浮屋根5のサイズに応じて適宜変更してもよい。
上記各流動抵抗発生板12は、浮屋根式タンク1内の貯蔵液体6中に展開させるときに流動抵抗が大きくなるようにするという観点、及び、製造の容易性という観点から考えると、図2に示すように、平面形状が、浮屋根5の中心側から外周側に向けて幅が広がる台形とすることが望ましい。しかし、上記各流動抵抗発生板12は、上記ヒンジ部材13を介して浮屋根5に取り付ける一端縁部が直線状としてあれば、図2に示した台形以外のいかなる平面形状としてもよい。
更に、上記各流動抵抗発生板12は、平面形状の面積が大きい場合は、その構造を、メッシュ板、パンチング板、枠体と該枠体の内側に取り付けた網、複数のスリットや開口部を備えた板等、浮屋根式タンク1内の貯蔵液体6の流れを部分的に通過させることができるものとする。このようにすれば、上記各流動抵抗発生板12が浮屋根式タンク1内の貯蔵液体6中に展開された場合にも、該貯蔵液体6に対する流動抵抗が過大になって、本発明のスロッシング抑制装置11の各構成部材に過剰な応力が作用する虞を防止することができるようになる。
なお、上記各流動抵抗発生板12は、上記貯蔵液体6の流れの通過を許容しない単なる板材としてもよい。この場合は、個々の流動抵抗発生板12に、浮屋根式タンク1内の貯蔵液体6に対する過大な流動抵抗が生じないように、個々の流動抵抗発生板12の面積を小さくした上で、浮屋根5の周方向に対する設置数を増やすようにすればよい。
上記各流動抵抗発生板12の幅寸法が大きい場合は、たとえば、図2に示すように、該各流動抵抗発生板12の他端側における幅方向の複数個所を、複数の連結部材16を介して対応する錘14に連結するようにすればよい。なお、各流動抵抗発生板12と対応する錘14との連結に用いる上記連結部材16は、上記各流動抵抗発生板12の幅寸法に応じて、1本又は3本以上に変更してもよいことは勿論である。
上記流動抵抗発生板12は、ヒンジ部材13により浮屋根5に取り付ける一端縁部が、浮屋根5の中心部側に配置され、該流動抵抗発生板12の他端側が、浮屋根5の外周側に配置されるようにすることが望ましいが、それ以外の向きで浮屋根5に取り付けるようにしてもよい。
図1(a)(b)(c)乃至図3の実施の形態、図4の実施の形態、図6(a)(b)(c)の実施の形態では、浮屋根5の下面に錘14を取り付けるための吊下げ部材を、チェーン等のワイヤ15以外の索状物としてもよい。
図5の実施の形態は、流動抵抗発生板12と対応する錘14との連結を、図6(a)(b)(c)の実施の形態に示したと同様のワイヤ20により行う構成としてもよい。
図6(a)(b)(c)の実施の形態は、流動抵抗発生板12の他端側と、対応する錘14とを、チェーン等のワイヤ20以外の索状の連結部材、又は、複数のリンクをピンで屈曲可能に連結した形式の連結部材で連結する構成としてもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 浮屋根式タンク
5 浮屋根
11 スロッシング抑制装置
12 流動抵抗発生板
13 ヒンジ部材
14 錘
15 ワイヤ(吊下げ部材)
16 連結部材
17 吊下げ部材
20 ワイヤ(連結部材)

Claims (5)

  1. 浮屋根式タンクの浮屋根の下面側に配置した流動抵抗発生板と、
    該流動抵抗発生板の一端縁部を上記浮屋根の下面に上下方向に回動可能に且つ常時該浮屋根の下面に沿う姿勢となるように付勢するよう取り付けるヒンジ部材と、
    上記浮屋根の下面における上記ヒンジ部材の設置個所より上記流動抵抗発生板とは逆側へ離れた位置に吊下げ部材を介して垂下させるよう取り付けた錘と、
    上記流動抵抗発生板の他端側と上記錘との間に配置して、該流動抵抗発生板の他端側と上記錘に各端部を連結した連結部材とからなり、
    更に、上記連結部材は、上記浮屋根が水平状態のときに伸長した姿勢となり、且つ該伸長した姿勢より、収縮又は曲がることで両端部間の距離を短縮できるようにしてなる構成
    を有することを特徴とするスロッシング抑制装置。
  2. 流動抵抗発生板は、3枚以上として、該3枚以上の流動抵抗発生板を等角度間隔の方位に向けて配置するようにした請求項1記載のスロッシング抑制装置。
  3. 流動抵抗発生板と、該流動抵抗発生板に連結部材を介して連結する錘とを、浮屋根の径方向に並べて配置するようにした請求項1又は2記載のスロッシング抑制装置。
  4. 流動抵抗発生板は浮屋根の外周部に配置し、錘は浮屋根の中央部に配置するようにした請求項1、2又は3記載のスロッシング抑制装置。
  5. 浮屋根の外周部に配置する各流動抵抗発生板を、該浮屋根の中心に吊下げ部材を介して垂下させるよう取り付けた共通の錘に、それぞれ連結部材を介して連結するようにした請求項4記載のスロッシング抑制装置。
JP2012099879A 2012-04-25 2012-04-25 スロッシング抑制装置 Pending JP2013227039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012099879A JP2013227039A (ja) 2012-04-25 2012-04-25 スロッシング抑制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012099879A JP2013227039A (ja) 2012-04-25 2012-04-25 スロッシング抑制装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013227039A true JP2013227039A (ja) 2013-11-07

Family

ID=49675149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012099879A Pending JP2013227039A (ja) 2012-04-25 2012-04-25 スロッシング抑制装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013227039A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114408393A (zh) * 2022-02-14 2022-04-29 连云港创新储运设备制造有限公司 一种具有信息采集传输结构的双层浮盘及其实施方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114408393A (zh) * 2022-02-14 2022-04-29 连云港创新储运设备制造有限公司 一种具有信息采集传输结构的双层浮盘及其实施方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6059801B2 (ja) 制振構造を有する浮動式沖合風力タービン
JP4295248B2 (ja) 浮屋根式貯蔵タンクのスロッシング抑制機構
CN101624964A (zh) 用于使浮基稳定的设备
NO168784B (no) Ettergivende offshoreplattform.
JP6180385B2 (ja) 姿勢安定装置付スパーブイ及びその設計方法
KR101284438B1 (ko) 선박 접안용 방충재
JP2013227039A (ja) スロッシング抑制装置
JP4676443B2 (ja) 改良型の波力エネルギー変換器(wec)装置およびシステム
JP2008183962A (ja) 浮体の係留装置
JP4676801B2 (ja) スロッシング防止ダンパー
JP5034658B2 (ja) 浮き屋根式タンクのスロッシング抑制装置
JP2015158077A (ja) タンク保持装置及び固定構造物
JP2016199343A (ja) ベルトコンベヤの支持構造
EP2257676B1 (en) Flotation structure for buoyant flood protection barrier and barrier incorporating such a structure
JP2008213886A (ja) 浮き屋根式液体貯蔵タンク
JP5214299B2 (ja) スロッシング抑制材
KR200483419Y1 (ko) Fpso 탑사이드 모듈 서포트의 변위방지기구
JP2014218774A (ja) 水害避難用シェルター
JP2015227129A (ja) 水上風力発電装置用の基礎構造、水上風力発電装置および水上風力発電装置の製造方法
JP4971224B2 (ja) スロッシング溢水防止装置
JP4163101B2 (ja) スロッシング防止ダンパー
KR102027218B1 (ko) 접이식 펜더
JP4523821B2 (ja) 浮屋根貫通部の構造
JP2012231939A (ja) 柱体容器の設置スタンド
JP4440222B2 (ja) 起伏式ゲート