JP6180385B2 - 姿勢安定装置付スパーブイ及びその設計方法 - Google Patents

姿勢安定装置付スパーブイ及びその設計方法 Download PDF

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本発明は、標柱体の途中に浮力体を設け、前記標柱体の下端を係留具により水底の沈錘に係留し、前記浮力体を水中に引き込んで水線が浮力体上方の標柱体途中に来るようにしたスパーブイであって、前記浮力体より下方の標柱体から相反する方向に斜め下方に延び出させ少なくとも2本のアームの先端に、水中フィンからなる水中姿勢安定装置を取り付けるとともに、前記標柱体の上部付近に空中フィンからなる空中姿勢安定装置を偏芯させて取り付けたものに関し、水中と空中の2つの姿勢安定装置を備えることによって、潮流・風・波浪の3つの外力にいずれも対応できるようにしたものに関する。また、このような姿勢安定装置付スパーブイの設計方法に関する。
スパーブイはシンプルで揺れにくいため、近年、風力発電用の風車を搭載する浮体として利用されることが多くなっている。このようなスパーブイの係留方式として、深海域では多点弛緩係留、浅海域では一点緊張係留が多く採用されている。スパーブイが揺れにくいのは、標柱体が細くて長く慣性モーメントが大きいため、固有周期が長くなり、波との共振から容易に逃れることができるからである。
このようなスパーブイが潮流や波浪などにより水中に設置された場合において傾斜するのを、あるいは動揺するのを抑制もしくは防止するために、浮力体より下方の標柱体から相反する方向に少なくとも2本のアームを延び出させ、各アームの先端にフィンを取り付けたものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、リング状のダンパや円盤状のダンパを設けたものも提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特許第2582018号公報(特許請求の範囲、図8等参照)。
特開平8−127387号公報(特許請求の範囲、図1、図2等参照)。
特許第4490123号公報(特許請求の範囲、図1等参照)。
平成25年度 公立大学法人大阪府立大学大学院工学研究科航空宇宙海洋系専攻海洋システム工学分野 修士論文 概要集〔平成26年 2月17日(月)の公聴会、大阪府立大学〕、同工学部海洋システム工学科 卒業論文 概要集〔平成26年 2月19日(水)の公聴会、大阪府立大学〕
日本船舶海洋工学会春季講演会論文集 第18号(論文番号 2014S−GS−15−1)〔平成26年 5月26,27日(月,火)、仙台国際会センター〕
しかしながら、このようなものはいずれも風による傾斜の対策が施されていないため、浅海域で高波と急潮流と強風が同時に作用した場合において風で大きく傾斜し、また、水中に位置する姿勢安定装置の効果が低下し、潮流傾斜と波浪動揺が増加する。これにより、フィンやダンパが水底(海底)に接触してアームが破損するのみならず、標柱体の上部に波圧が作用してそこに搭載されている機器が水没・破損する可能性が生じるという問題点を有している。
本発明は、これらの欠点を解消するものであって、潮流・風・波浪の3つの外力にいずれも対応できる高い安定性を有する姿勢安定装置付スパーブイを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明では、標柱体の途中に浮力体を設け、前記標柱体の下端を係留具により水底の沈錘に係留し、前記浮力体を水中に引き込んで水線が浮力体上方の標柱体途中に来るようにしたスパーブイであって、前記浮力体より下方の標柱体から相反する方向に少なくとも2本のアームを斜め下方に延び出させ、各アームの先端に水中フィンからなる水中姿勢安定装置を取り付けるとともに、前記標柱体の上部付近に空中フィンからなる空中姿勢安定装置を偏芯させて取り付ける。
本スパーブイを用いた場合において、標柱体の上部付近に偏芯させて取り付けられている空中フィンからなる空中姿勢安定装置に働く揚力により、スパーブイの復元力が増大するので、風による傾斜を低減ないし防止できる。また、各アームの先端に取り付けた水中フィンからなる水中姿勢安定装置に働く揚力と抗力がともに復元力となり、潮流による傾斜を低減ないし防止できる。さらに、各アームの先端に取り付けた水中フィンに働く付加質量と減衰力により、波浪による動揺を低減することができる。
したがって、水中と空中の2つの姿勢安定装置を備えている本スパーブイを用いた場合には、浅海域で高波と潮流と強風の3つの外力が同時に作用した場合でも、風による傾斜および潮流による傾斜を低減ないし防止できるだけでなく、波浪による動揺を低減することができるので、アームが破損したり、標柱体上部付近に搭載されている機器が水没・破損するのを防止できる。標柱体上部に非接触式センサであるレーザ光照射式ドップラーライダーを搭載すれば、高所の風況を長期間連続して計測できる。
水中フィンは、標柱体下端の係留点より下側であって、フィン面が回転中心に向くように位置させるものとする。このようにすると、潮流中において、水中フィンに働く抗力がスパーブイを上流側へ傾斜させるモーメントを発生させるので、潮流によるスパーブイの傾斜を低減ないし防止できる。
水中フィンは、円板状、角板状、テーパー状、翼状等揚力を得やすい形状の分散型とすることが望ましい。このようにした場合には、潮流中において、分散型の水中フィンに働く揚力がスパーブイを上流側へ傾斜させるモーメントを発生させるので、潮流によるスパーブイの傾斜を低減ないし防止できる。また、水中フィンが分散型であるから、施工性が良いのみならず、破損時交換し易い。
アームの下流側に方向安定材を備えたものとすることが望ましい。アームの下流側に方向安定材が備えられていると、潮流並びに波浪中におけるスパーブイの向きを安定させることができる。
水中フィンは、アームごとに分散して取り付けられる分散型としても良いが、各アームに跨って取り付けられる連続型とすることが望ましい。水中フィンを連続型にすると、アームを短くすることができるのみならず、トラス構造とすることができるので、装置全体の強度がアップする。また、水中フィンが連続型であるから、水中における外力を均等に受けることができ、水平方向の外力(潮流、波浪)に対して方向性がなく、水中フィンに働く揚力・抗力を均一に確保できる。
空中フィンは、翼状、円弧翼等揚力を得やすい形状とすることが望ましい。このようにした場合には、風による傾斜をより一層低減ないし防止できる。
空中フィンの自重による初期傾斜を防止するために、初期傾斜補正装置を備えたものとすることが望ましい。この初期傾斜補正装置が備えられていると、静水時にはスパーブイを垂直に保ち、外力作用時には水中フィンの姿勢安定性能を確保できる。
係留具として、ヨー回転可能なものを用いることが望ましい。このような係留具を用いると、風中で空中フィンからなる空中姿勢安定装置を風下に追従させ、揚力による復元モーメントを確保でき、風による傾斜を低減ないし防止できる。
標柱体の途中に浮力体を設け、前記標柱体の下端を係留具により水底の沈錘に係留し、前記浮力体を水中に引き込んで水線が浮力体上方の標柱体途中に来るようにしたスパーブイであって、前記浮力体より下方の標柱体から相反する方向に少なくとも2本のアームを斜め下方に延び出させ、各アームの先端に水中フィンからなる水中姿勢安定装置を取り付けるとともに、前記標柱体の上部付近に空中フィンからなる空中姿勢安定装置を偏芯させて取り付けたことを特徴とする姿勢安定装置付スパーブイの設計方法であって、沈錘の支柱を長くして沈錘側の係留環の位置を上方に移設するとともに、浮力体より下方の標柱体を短くして姿勢安定装置付スパーブイの係留環の位置を上方に移設して本スパーブイの係留点を引揚げる方式を採る。
沈錘の支柱を長くして沈錘側の係留環の位置を上方に移設した場合には、水中フィンをスパーブイの係留点より下方に位置させた場合において、潮流・風・波浪の3つの外力によるスパーブイの動揺で水中フィンが水底に接地するのを防止することができる。また、スパーブイの設置場所の水深が変化した場合でも、同じスパーブイで沈錘側の係留環の上方移設という極めて簡単な位置変更だけで対応できるので、同一スパーブイでの水深適用範囲が広がる。
また、浮力体より下方の標柱体を短くして姿勢安定装置付スパーブイの係留環の位置を上方に移設して本スパーブイの係留点を引揚げる。本スパーブイの係留点を引揚げるとは、スパーブイの回転中心の上側と下側の水平力によるモーメントが、逆方向で荷重値は同じになるように近づけることであり、このようにすることで前記モーメントの差が小さくなり、スパーブイの潮流中の傾斜を低減ないし防止でき、また、波浪中の動揺を低減することができる。さらに、風による空中の転倒モーメントアームが短くなり、空中の転倒モーメントが小さくなるため、空中フィンを小型化できる。
請求項1記載のスパーブイを用いれば、浅海域で高波と潮流と強風の3つの外力が同時に作用した場合でも、風による傾斜および潮流による傾斜を低減ないし防止できるだけでなく、波浪による動揺を低減することができるので、アームが破損したり、標柱体上部付近に搭載されている機器が水没・破損するのを防止することができる。標柱体上部に非接触式センサであるレーザ光照射式ドップラーライダーを搭載すれば、高所の風況を長期間連続して計測できる。
請求項2記載の発明によれば、潮流中において、水中フィンに働く抗力がスパーブイを上流側へ傾斜させるモーメントを発生させるので、潮流によるスパーブイの傾斜を低減ないし防止できるという効果がある。
請求項3記載の発明によれば、潮流中において、分散型の水中フィンに働く揚力がスパーブイを上流側へ傾斜させるモーメントを発生させるので、潮流によるスパーブイの傾斜を低減ないし防止できるという効果がある。また、水中フィンが分散型であるから、施工性が良いのみならず、破損時交換し易いという効果がある。
請求項4記載の発明によれば、潮流並びに波浪中におけるスパーブイの向きを安定させることができるという効果がある。
請求項5記載の発明によれば、アームを短くすることができるのみならず、トラス構造とすることができるので、装置全体の強度がアップするという効果がある。また、水中フィンが連続型であるから、水中における外力を均等に受けることができ、水平方向の外力(潮流、波浪)に対して方向性がなく、水中フィンに働く揚力・抗力を均一に確保できるという効果がある。
請求項6記載の発明によれば、風による傾斜をより一層低減ないし防止できるという効果がある。
請求項7記載の発明によれば、静水時にはスパーブイを垂直に保ち、外力作用時には水中フィンの姿勢安定性能を確保できるという効果がある。
請求項記載の発明によれば、風中で空中フィンからなる空中姿勢安定装置を風下に追従させ、揚力による復元モーメントを確保できるので、風による傾斜を低減ないし防止できるという効果がある。
請求項記載の発明によれば、水中フィンからなる水中姿勢安定装置をスパーブイの係留点より下方に位置させた場合において、潮流・風・波浪の3つの外力によるスパーブイの動揺で水中フィンからなる水中姿勢安定装置が水底に接地するのを防止することができるという効果がある。また、スパーブイの設置場所の水深が変化した場合でも、同じスパーブイで沈錘側の係留環の上方移設という極めて簡単な位置変更だけで対応できるので、同一スパーブイでの水深適用範囲が広がるという効果がある。
また、請求項9記載の発明によれば、回転中心の上側と下側の水平力によるモーメントの差が小さくなり、スパーブイの潮流中の傾斜を低減ないし防止でき、また、波浪中の動揺を低減することができる。さらに、風による転倒モーメントアームが短くなり、空中の転倒モーメントが小さくなるため、空中フィンの面積または偏芯距離が小さくなり、小型化できる。
本発明による姿勢安定装置付スパーブイの一例を示す概要図で、(a)は上面図、(b)は正面図である。 本発明による姿勢安定装置付スパーブイの別の例を示す概要図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本姿勢安定装置付スパーブイの水中フィンの潮流中における傾斜低減効果を示すグラフである。 本姿勢安定装置付スパーブイの空中フィンの風中における傾斜低減効果を示すグラフである。 本姿勢安定装置付スパーブイの空中フィンの自重による初期傾斜を防止するための初期傾斜補正装置の一例を示す概要図で、(a)は姿勢安定装置の一部であるアームに初期傾斜補正装置を設けた場合を、(b)は姿勢安定装置の一部である連続型の水中フィンに初期傾斜補正装置を設けた場合を示す。 支柱付沈錘による本姿勢安定装置付スパーブイの沈錘側係留環を上方へ移設することにより、同じスパーブイを広い水深範囲で使用できることを説明するための概要図で、その例を説明するために、(a)は水深約18mの場合を、(b)は水深約24mの場合を、(c)は水深約30mの場合を示す。 本姿勢安定装置付スパーブイの係留点の引揚げによる低動揺化を説明するための図で、(a)の状態から(b)に示すように係留点を引揚げる場合の具体例を示す。 係留点引揚げ前と係留点引揚げ後の本姿勢安定装置付スパーブイに働くモーメントを表わす概要図、(a)は係留点引揚げ前のスパーブイを、(b)は(a)の状態からスパーブイの係留点を引揚げた場合の数値シミュレーションによる規則波中の動揺角の減少効果(低動揺化)を示す。 本姿勢安定装置付スパーブイの沈錘の中折れ式支柱による組立施工性の向上を表す概要図で、(a)はその正面図、(b)は中折れ式支柱のヒンジの周囲にカラーを嵌め込んで支柱を垂直に保持する様子を示す正面図で、その一部を拡大して示し、(c)はヒンジ部分で支柱を折曲して中折れ状態のまま本姿勢安定装置付スパーブイを運搬している状況を示す図である。 本姿勢安定装置付スパーブイに風車を搭載して風力発電用として利用する場合の一例を示す概要図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。本発明による姿勢安定装置付スパーブイとは、標柱体1の途中に浮力体2を設け、前記標柱体1の下端を係留具3により水底Gの沈錘4に係留し、前記浮力体2を水中に引き込んで水線W.Lが浮力体2上方の標柱体1途中に来るようにしたものであって、前記浮力体2より下方の標柱体1から相反する方向に少なくとも2本のアーム5,5を斜め下方に延び出させ、各アーム5,5の先端に水中フィンからなる水中姿勢安定装置を取り付けるとともに、前記標柱体1の上部付近に空中フィンからなる空中姿勢安定装置を偏芯させて取り付けたものである。すなわち、本発明による姿勢安定装置付スパーブイは、水中と空中の2つの姿勢安定装置を備えている。
ここには、浮力体2より下方の標柱体1から相反する方向に、4本のアーム5,5を放射状の斜め下方に延び出させた場合が例示されている。そして、図1に示す場合には、これら4本のアーム5,5に符号6で示す円板状の水中フィンがそれぞれ取り付けられており、ここではこの形式の水中フィンを分散型と呼ぶ。なお、分散型の水中フィン6の形状は円板状だけではなく、図面には示さないが、角板状、テーパー状、翼状等揚力を得やすい形状とすることができる。
アーム5と水中フィン6の取り付け角度は変更可能で、それらを適宜変更することで潮流中におけるスパーブイAの傾斜を低減ないし防止できる。潮流中の水槽実験によれば、図3のグラフに示すように、潮流の流速に関係なく水中姿勢安定装置を備えたスパーブイAが潮流中において直立することを実証することができた。
また、有義波高(1/3最大平均値)2m、有義波周期12secの不規則波中の水槽実験によれば、表1に示すように、アーム5の取り付け角が20,30degのとき、分散型の水中フィン6の取り付け角15〜25degで、最適な水中姿勢安定装置の付加によって、姿勢安定装置無しで28.40°、姿勢安定装置付で9.58°になり、水中フィン6からなる水中姿勢安定装置を備えたスパーブイAの波浪中の揺れ振幅が1/3に低減されることを確認することができた。
この分散型の水中フィン6を用いた場合には、潮流中において、分散型の水中フィン6に働く揚力が水中姿勢安定装置を備えたスパーブイAを上流側へ傾斜させるモーメントを発生させるので、潮流によるスパーブイAの傾斜を低減ないし防止できる。また、水中フィン6が分散型であるから、施工性が良いのみならず、破損時交換し易い。
この分散型の水中フィン6からなる姿勢安定装置を備えたスパーブイAにおいては、後述する空中フィン8を搭載する側の2本のアーム5,5の先端付近に、八の字板などからなる方向安定材7を設ける。これら2本のアーム5,5の下流側に方向安定材7が備えられていると、潮流並びに波浪中におけるスパーブイAの向きを安定させることができる。
また、図2に示す場合には、前記4本のアーム5,5に符号6’で示すリング状の水中フィンが各アーム5,5に跨って取り付けられており、ここではこの形式の水中フィンを連続型と呼ぶ。この形式の水中フィン6’とした場合には、アーム5を短くすることができるのみならず、トラス構造とすることができるので、装置全体の強度がアップする。また、水中フィン6’が連続型であるから、水中における外力を均等に受けることができ、水平方向の外力(潮流、波浪)に対して方向性がなく、水中フィンに働く揚力・抗力を均一に確保できる。
なお、連続型の水中フィン6’は図示したような丸いリング状のもののほか、鉛直軸対称形になっておれば他の形状をしていてもよい。
図1において符号6で示す水中フィンと図2において符号6’で示す水中フィンは、いずれも標柱体1下端の係留点1aより下側であって、フィン面が回転中心に向くように位置させてある。このようにすると、波浪中において、水中フィン6,6’に働く流れが面に直角方向となり、抗力を最も大きく確保でき、水中姿勢安定装置を備えたスパーブイAは大きな減衰力モーメントを確保するので、波浪によるスパーブイAの動揺を低減することができる。
このような水中姿勢安定装置を備えたスパーブイAには、前記標柱体1の上部付近に断面翼状の空中フィン8からなる空中姿勢安定装置が偏芯させて取り付けられている。この空中フィン8からなる空中姿勢安定装置を標柱体1の上部付近に偏芯して取り付けた場合において、空中姿勢安定装置を備えたスパーブイAの風による傾斜角を数値シミュレーションにより求めた。図4がその結果を表すグラフである。図4のグラフからも明らかなように、断面翼状の空中フィン8を最適な形状と迎角、面積、モーメントレバー(偏芯距離)を適用して取り付けることで、風による傾斜を低減ないし防止できることが分かる。この数値シミュレーションによれば、空中姿勢安定装置を備えたスパーブイAは風中でも直立していることが立証された。
この空中姿勢安定装置を構成する空中フィン8は、スパーブイAを直立させる揚力モーメントを得るためのものであって、断面翼状の空中フィン8の形状と迎角、面積、モーメントレバー(偏芯距離)の各パラメータを調整することにより求めることができる。空中フィン8は、翼状、円弧翼等揚力を得やすい形状とすることが望ましい。
このように、標柱体1の上部付近に偏芯させて取り付けられている空中フィン8に働く揚力により、空中姿勢安定装置を備えたスパーブイAの復元力が増大するので、風による傾斜を低減ないし防止できる。また、各アーム5,5の先端に取り付けられている水中フィン6あるいは6’に働く揚力と抗力がともに復元力となり、潮流による傾斜を低減ないし防止できる。さらに、各アーム5,5の先端に取り付けた水中フィン6あるいは6’に働く付加質量と減衰力により、波浪による動揺を低減することができる。
したがって、水中と空中の2つの姿勢安定装置を備えているスパーブイAを用いた場合には、浅海域で高波と潮流と強風の3つの外力が同時に作用した場合でも、風による傾斜および潮流による傾斜を低減ないし防止できるだけでなく、波浪による動揺を低減することができるので、アーム4が破損したり、標柱体1上部付近に搭載されている機器が水没・破損するのを防止することができる。標柱体1上部に非接触式センサであるレーザ光照射式ドップラーライダーを搭載すれば、高所の風況を長期間連続して計測出来る。
なお、風と波浪が共存する海域で両外力の方向がほぼ同じであれば、空中フィン8に働く流体力である抗力/揚力で空中フィン8の傾きが維持され、波浪による動揺に対して減衰力として作用し、スパーブイAの動揺を低減できる。
本スパーブイAにあっては、空中フィン8の自重による初期傾斜を防止するために、初期傾斜補正機能が備えられている。この初期傾斜補正装置が備えられていると、静水時には本スパーブイAを垂直に保ち、外力作用時には水中フィン6あるいは6’の姿勢安定性能を確保できる。水中フィンが符号6’で示す連続型である姿勢安定装置を備えたスパーブイAを例に挙げて、この初期傾斜補正機能について説明すると、図5(a)に示すように、空中フィン8を搭載する側とは反対側の2本のアーム5,5のパイプ内に重り9を挿入する一方、空中フィン8を搭載する側の2本のアーム5,5には重りを取り付けないで中空状のパイプとすることで、空中フィン8を搭載する側とは反対側に効率良く復元力が発生するようにすることができる。この方式は、水中フィンが符号6で示す分散型であるスパーブイAにもそのまま適用できる。
また、図5(b)に示すように、連続型の水中フィン6’である場合には、空中フィン8を搭載する側とは反対側の水中フィン6’を符号6a’で示すように重い材質のもの、例えば、鉛のようなもので形成し、空中フィン8を搭載する側の水中フィン6’を符号6b’で示すようにFRPのような軽い材質のもので形成することで、空中フィン8を搭載する側とは反対側に効率良く復元力が発生するようにすることができる。なお、図5(a)、(b)には、上側に上から見た状態を、下側に正面から見た状態をそれぞれ示す。
本スパーブイAにこのような初期傾斜補正装置が備えられていると、静水時には本スパーブイAを垂直に保ち、外力作用時には水中フィン6あるいは6’の姿勢安定性能を確保できる。この初期傾斜補正装置が備えられていない場合には、標柱体1の上部付近に偏芯して空中フィン7が取り付けられているため、その自重で本スパーブイAが初期傾斜してしまう。本スパーブイAが初期傾斜すると、水中フィン6あるいは6’の流れに対する迎角が変り、必要な揚力が確保できなくなって、姿勢安定装置の抗力が低下して潮流による傾斜が増加する。本初期傾斜補正装置が備えられていると、このような事態が発生するのを防止することができ、上記効果を奏することができる。
また、支柱4b付の沈錘4が用いられている場合において、沈錘4側の係留環4aの位置を上方に移設するために、図6(a)〜(c)に示すように、前記支柱4bを長くする方式を採ることができる。このようにした場合には、水中フィン6’を姿勢安定装置付スパーブイAの係留点1aより下方に位置させた場合でも、潮流・風・波浪の3つの外力による姿勢安定装置付スパーブイAの動揺で、水中フィン6’が水底Gに接地するのを防止することができる。また、姿勢安定装置付スパーブイAの設置場所の水深が変化した場合でも、同じ姿勢安定装置付スパーブイAで沈錘側の係留環4aの上方移設という極めて簡単な位置変更だけで対応できるので、同一の姿勢安定装置付スパーブイAでの水深適用範囲が広がる。
さらに、図7(a)、(b)に示すように、前記支柱4bを長くして沈錘4側の係留環4aの位置を上方に移設するとともに、浮力体2より下方の標柱体1をLからLに短くして姿勢安定装置付スパーブイAの係留環1bの位置もLだけ上方に移設する方式を採ることもできる。このようにすることにより、回転中心軸上下の水中の面積モーメントが等しくなり、図8(b)に示すように、回転軸回りの水中の水平力による転倒モーメントが荷重値同じで方向逆となって、言い換えると、負のモーメントが発生して互いに打ち消し合うことで、傾斜動揺モーメントを削減することができる。さらに、風による空中の転倒モーメントアームが短くなり、空中の転倒モーメントが小さくなるため、空中フィンの面積または偏芯距離が小さくなり、空中フィンを小型化できる。
なお、本スパーブイAの設置場所の水深が深くなった場合において、水面高さが同じと仮定すると、水中における標柱体1を延長すれば水中姿勢安定装置のアーム5も長くしないと、本スパーブイAの低動揺化は確保できない。この場合のアーム5を長くするという設計変更は、すべてのアームについて行う必要があるから、施工の面その他様々な点で不都合が多い。これに対して、沈錘4側の係留環4aの位置を上方に移設する方式を採った場合、支柱4b付の沈錘4の支柱4b長さを変更するだけで十分対応できるので、その変更は極めて容易で施工性に極めて優れている。
支柱4b付の沈錘4を用いる場合において、図9(a)〜(c)に示すように前記支柱4bの途中にヒンジ10を設け、前記支柱4bを折曲させ得るようにするとともに、同図(b)に拡大して示すように、折曲可能な支柱の周囲にカラー11を嵌め込んで支柱を垂直に保持し得るようにしておけば、クレーンで吊り上げて同図(c)に示すように、支柱4bを折曲して中折れ状態のまま搬送し、設置場所においてクレーンで吊り降すと、浮力体2の浮力で支柱4bのヒンジ10より上側の支柱が直立し、前記ヒンジ10を含む支柱の周囲にカラー11を嵌め込んで再び直立固定することができるので、施工・組立性能をアップすることができる。
前記係留具3として、例えば図10に示すように、ヨー回転可能なものを用いることができる。このような係留具3を用いると、風中で空中フィンからなる空中姿勢安定装置を風下に追従させ、揚力による復元モーメントを確保でき、風によるスパーブイAの傾斜を低減ないし防止できる。また、水平方向の外力(潮流、波浪)に対しても自由に回転し方向性がなくなるため、水中フィンに働く揚力・抗力を均一に確保できる。なお、ヨー回転可能な係留具3として例えばベアリング付のスイベルを用いれば、微風の場合であっても本スパーブイAを回すことができる。
また、図10に、本姿勢安定装置付スパーブイAの応用例を示す。浮力体2より下方の標柱体1から相反する方向に、4本のアーム5,5を放射状の斜め下方に延び出させた場合を例に挙げて説明すると、同図に示すように、標柱体1の上端に風力発電用の風車Bを搭載するとともに、前記標柱体1の途中に1つの風車Bに対して左右2つの空中フィン8,8を搭載すれば、風力発電用に用いることができる。この場合には、同図に示すように、係留具3としてヨー回転可能なものを、また、空中フィン8を支えるアームの代りに油圧シリンダ12を用いることができる。この油圧シリンダ12により、空中フィン8の迎角を容易に調整することができる。
上に例示したように、水中フィンからなる水中姿勢安定装置と空中フィンからなる空中姿勢安定装置の2つの姿勢安定装置を備えるとともに、前記初期傾斜補正装置をさらに備えるスパーブイ(以下、前者という)と、前記姿勢安定装置を全く備えていないスパーブイ(以下、後者という)が、潮流、風、波浪の3つの外力に対して安定性を有しているか否かを対比してみると、まず、潮流に対して、後者は流れ方向に縦傾斜し、カルマン渦により流れに直角方向に横揺れし、潮流に対する安定性に欠けている。これに対して、前者は直立状態になり横揺れも消滅し、潮流に対する安定性が極めて良好である。また、風に対しては、後者はさらに風方向に傾斜するので、風に対する安定性にも欠けている。これに対して、前者は直立した状態を保ったままであり、風に対する安定性も極めて良好である。さらに、波浪に対しては、後者は潮流方向に傾斜し、さらに、風方向に傾斜した場合の傾斜線を中心に大きく縦揺れするので、波浪に対する安定性にも欠けている。これに対して、前者は鉛直を中心に水中フィンの減衰効果で小さく揺れる程度であり、波浪に対する安定性も極めて良好である。以上の対比からも明らかなように、潮流、風、波浪の3つの外力に対するスパーブイの安定性の面において、前者と後者の間には大きな差異が認められ、水中と空中の2つの姿勢安定装置を備えるとともに、前記初期傾斜補正装置をさらに備えている前者が、潮流、風、波浪の3つの外力にいずれも対応できる高い安定性を有していることは、明白である。
本姿勢安定装置付スパーブイは、観測用、航路標識用に利用できるほか、上述したように風力発電用としての利用の可能性がある。特に、観測用として標柱体1上部に、非接触式センサであるレーザ光照射式ドップラーライダーを搭載すれば、前記センサに波圧が作用しないで機器の浸水・損傷を防止できるとともに、高所の風況を長期間連続して計測し得る観測用のプラットフォームに利用することができる。
さらに、浅海の急潮流域及び河川の航路標識用として本スパーブイAを適用すれば、流れに対して本スパーブイAを直立させることができるため、灯火の鉛直ビームが狭くても光達距離を長くできるという利点を有する。
1…標柱体、1a…係留点、1b…係留環、2…浮力体、3…係留具、4…沈錘、4a…沈錘側の係留環、5…アーム、6,6’…水中フィン、7…方向安定材、8…空中フィン、A…姿勢安定装置付スパーブイ、G…水底、W.L…水線、B…風力発電用の風車。

Claims (9)

  1. 標柱体の途中に浮力体を設け、前記標柱体の下端を係留具により水底の沈錘に係留し、前記浮力体を水中に引き込んで水線が浮力体上方の標柱体途中に来るようにしたスパーブイであって、前記浮力体より下方の標柱体から相反する方向に少なくとも2本のアームを斜め下方に延び出させ、各アームの先端に水中フィンからなる水中姿勢安定装置を取り付けるとともに、前記標柱体の上部付近に空中フィンからなる空中姿勢安定装置を偏芯させて取り付けたことを特徴とする姿勢安定装置付スパーブイ。
  2. 水中フィンは、標柱体下端の係留点より下側であって、フィン面が回転中心に向くように位置させることを特徴とする請求項1記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  3. 水中フィンは、円板状、角板状、テーパー状、翼状等揚力を得やすい形状の分散型としたことを特徴とする請求項1又は2記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  4. アームの下流側に方向安定材を備えたことを特徴とする請求項3記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  5. 水中フィンは、各アームに跨って取り付けられる連続型とすることを特徴とする請求項1又は2記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  6. 空中フィンは、翼状、円弧翼等揚力を得やすい形状としたことを特徴とする請求項1記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  7. 空中フィンの自重による初期傾斜を防止するために、初期傾斜補正装置を備えたことを特徴とする請求項1又は6記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  8. 係留具として、ヨー回転可能なものを用いることを特徴とする請求項1記載の姿勢安定装置付スパーブイ。
  9. 請求項1記載の姿勢安定装置付スパーブイの設計方法であって、沈錘の支柱を長くして沈錘側の係留環の位置を上方に移設するとともに、浮力体より下方の標柱体を短くして姿勢安定装置付スパーブイの係留環の位置を上方に移設して本スパーブイの係留点を引揚げることを特徴とする姿勢安定装置付スパーブイの設計方法
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