JP2013226496A - 集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集塵装置のケーシング内壁面に集塵用捕捉部材を所定位置に貼着して、サイクロン流の流速を維持すると共に、オイルミストの捕捉効率向上と、維持管理費低減を図ることを目的とする。
【解決手段】ブロア7に接続され吸引された排ガスが流通する排ガスダクト6と、排ガスダクト6に第1導入ダクト2を介して連結し、第1導入ダクト2によって導かれた排ガスをサイクロン流として生起させる円筒形状のケーシング1とを備えた集塵装置であって、ケーシング1のケーシング内壁面23にフィルタ3,4を貼着させると共に、フィルタ3,4の貼着位置は、第1導入ダクト2からの排ガスがサイクロン流に整流された位置としたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気中に含まれる粉塵や、水溶性油脂のミスト状物質等を分離除去する集塵装置に関する。
従来、サイクロン式集塵装置では、粉塵や、水溶性油脂のミスト状物質等を含む空気(排ガス)を吸引し、内部で旋回流を生じさせて、粉塵や、水溶性油脂のミスト状物質を遠心分離させて、回収している。
気流は集塵装置内の壁面に沿って旋回流を生起させながら下方に流れ、装置下部で反転して装置内部の流路を通って装置外部へ排出される。
サイクロン式集塵装置では、旋回流の速度が高いほど粉塵や、水溶性油脂のミスト状物質の分離性能は高くなることが知られている。
ところが、水溶性油脂のミスト状物質は質量が小さいのでサイクロン流による遠心分離では十分に分離できなく、種々工夫されている。
ミスト状物質の捕捉に関する先行技術として、特開2011―74826号公報(特許文献1)が開示されている。
特許文献1によると、円筒形状のケースの周壁にその接線状においてガス導入管を接続すると共に、ケース内部の軸線上にガス導出管を設ける。ケース内において
ガス導入管から導入されるガス中からオイルミストを遠心分離させる。
遠心分離によって分離されなかったガス中のオイルミストをガス導出管下部の開口部をフィルタで塞ぐように取付け、フィルタによってオイルミストを捕捉する技術が開示されている。
他の先行技術として、実開昭58−31020号公報(特許文献2)が開示されている。
特許文献2によると、上部室と下部室の二室に区分され、下部室全体が遠心分離室を成し、上部室は、該上部室の外周に沿って下部室からの旋回流の導入口が形成されている。
そして、上部室の中央部には、円筒状フィルタが配置されている。上部室の上部にはブロワが配設されている。
ブロアの回転により下部室に導入された粉塵及びオイルミストを含んだ排ガスは、下部室で遠心分離され、下部室で分離できなかったオイルミストは上部室の円筒状フィルタで捕捉され、フィルタの中心部からブロアによって外部に排出される構造になっている。
特開2011―74826号公報 実開昭58−31020号公報
ところが、特許文献1においては、遠心分離によって分離されなかったガス中のオイルミストをガス導出管下部の開口部をフィルタで塞ぐように取付け、オイルミストを捕捉する構造としているため、フィルタに付着したミストによる目詰まりで通過するガスの流通抵抗が大きくなり、円筒形状のケース内でのサイクロン流の流速が低下する。
サイクロン流の流速低下は遠心分離作用の低下に結び付き、フィルタのミスト滞留量がますます増加し、フィルタの交換インターバルが短くなり、それに伴う維持管理のコストアップ等の不具合が生じる。
また、特許文献2においては、フィルタの排ガス流路上流側で、ブロワによって排ガスを吸引する構造なので、下部室内に導入された排ガスのサイクロン流が十分な整流になる前に、上部室に吸引され、下部室内でのサイクロン流による遠心分離効果が十分に発揮できない場合が考えられる。
さらには、フィルタのオイルミストによる目詰まりで、下部室内のサイクロン流の流速が低下し、これに対して流速を上げるために、ブロワを強力にすると、フィルタに目詰まりしたオイルミストがブロアの吸引力によって、排ガス中に再度混入して、大気に放出される可能性がある。
そこで、本発明はこのような不具合に鑑み成されたもので、集塵装置のケーシング内壁面に集塵用捕捉部材を所定位置に貼着して、サイクロン流の流速を維持すると共に、オイルミストの捕捉効率向上と、維持管理費低減を図ることを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するためのもので、排ガスを吸引するブロアと、該ブロアに接続され吸引された排ガスが流通する排ガスダクトと、前記排ガスダクトに導入ダクトを介して連結し、前記導入ダクトによって導かれた排ガスをサイクロン流として生起させる円筒形状のケーシングとを備えた集塵装置であって、前記ケーシングのケーシング内壁面に周方向に沿って一部に集塵用捕捉部材を貼着させると共に、前記集塵用捕捉部材の貼着位置は、前記導入ダクトから導入される排ガスがケーシング内壁面に沿って流れ、サイクロン流に整流された位置に少なくとも設けられることを特徴とする。
本願発明によると、鋳造工場等では、砂型の粉塵、鋳物成型後の製品取出し容易化のために使用される離型剤等の油脂及び水溶性物質を遠心作用によって分離凝集させ、集塵用捕捉部材によって凝集物質の成長と、該成長に伴う自重による下部へ落下させ、サイクロン流により再度サイクロン流内に混入するのを防止することができる。
さらに、集塵用捕捉部材の貼着位置をサイクロン流が旋回流として整流に変わった位置とすることで、サイクロン流による集塵用捕捉部材の捕集効果の向上を図ることができる。すなわち、ケーシング内に導入される排ガスに対して旋回流として整流される前に集塵用補足部材を設置すると、その部分で旋回流の生成が阻害されるおそれがあるため、そのような問題を無くして良好なサイクロン流の旋回を形成させることができる。
また、集塵用捕捉部材の貼着位置を、ケーシング内壁面に周方向に沿って一部に貼着させることによって、集塵用捕捉部材が貼着されていないケーシング内壁面部分では、サイクロン流の旋回速度の低下はなくサイクロン流の流速が向上するため、集塵用捕捉部材の貼着によるサイクロン流の旋回性の低下を防止できる。
また、本願発明において好ましくは、前記集塵用捕捉部材の貼着位置は、前記ケーシングと前記導入ダクトとの連結部から、前記ケーシング内壁面全周の略1/4以上離れているとよい。
このような構成にすることにより、排ガスのサイクロン流が十分に整流化されてから、集塵用捕捉部材に排ガスが当接するようにして排ガスの旋回エネルギー損失を防ぎ、サイクロン流の流速を維持しつつ、整流化を促進させることができる。
また、本願発明において好ましくは、前記集塵用捕捉部材は、前記ケーシング内壁面に複数配設されると共に、夫々は前記ケーシングの軸線に対し対向した位置で且つ、間隔を有するとよい。
このような構成にすることにより、集塵用捕捉部材が間隔を有して複数配設されることにより、捕捉物質の捕捉効率を上げると共に、集塵用捕捉部材に当接して減速したサイクロン流を、集塵用捕捉部材と集塵用捕捉部材との空間部によって、サイクロン流の流速、整流の乱れを回復させて、排ガス流路下流側に配置されている次の集塵用捕捉部材の集塵補足効果を向上させることができる。
また、本願発明において好ましくは、前記導入ダクトは、排ガス導入側から排ガス流の下流側に向けて断面積が漸次小さくなるように外周側壁面と内周側壁面との間隔を変化させるとよく、さらに、前記導入ダクトの前記外周側壁面は、前記ケーシングとの接線方向より排ガス導入側が前記内周側壁面側に傾斜してケーシング内に流入する排ガスに入射角度をつけるように接続されるとよい。
このように、導入ダクトは、排ガス導入側から排ガス流の下流側に向けて断面積が漸次小さくなるように外周側壁面と内周側壁面との間隔を変化させているため、ベンチュリー効果によって、導入される排ガスの速度を高めることができ、旋回流を効率的に生成できる。
さらに、導入ダクトの前記外周側壁面は、前記ケーシングとの接線方向より排ガス導入側が前記内周側壁面側に傾斜して設けられて、ケーシング内に流入する排ガスに入射角度をつけるようにしてケーシング内に流入するので、ケーシング内壁面での反射エネルギーによる旋回エネルギーが付与されて、旋回流を効率よく生み出すことができる。
従って、ケーシング内壁面に沿ってガイドされて流れる排ガスのサイクロン流の整流が早期に形成され、集塵用捕捉部材における集塵効果が向上する。
また、本願発明において好ましくは、前記集塵用捕捉部材は網目状の布部材で形成され、複数層に重合されとよい。
このような構成にすることにより、集塵用捕捉部材を網目状で複数重合することで、排ガスから分離した捕集物質の保持量が大きくなると共に、複数重ねることにより、捕捉物質が内部側へ浸透するので、サイクロン流によって、付着した捕捉物質が再びサイクロン流に混入することを防止できる。
また、本願発明において好ましくは、前記集塵用捕捉部材の網目状形状はハニカム構造とするとよい。
このように集塵用捕捉部材の網目状形状をハニカム構造とすることで、サイクロン流により網目が崩されるのを防止して、捕捉物質の集塵効果を持続させることができる。
集塵装置のケーシング内壁面に集塵用捕捉部材を所定位置に貼着することによって、集塵用捕捉部材によって捕捉物質を効率よく捕捉して、該補足物質の凝集に伴う自重による下部への落下を生起させ、集塵用捕捉部材における捕捉物質の滞留を防ぎ、集塵用捕捉部材の交換頻度を少なくすると共に、捕捉物質の再度サイクロン流内に混入するのを防止できる。
本発明の実施形態のサイクロン型集塵装置の分離器概略図を示す。 図1の断面Z−Z矢視図を示す。 (A)は集塵用捕捉部材の配置図の一例を示し、(B)は(A)のZ−Z断面図を示す。 導入ダクトの外周側壁面角度を傾斜した場合のケーシング内での風速の分布図を示す。 (A)はケーシングの上部に配設されている再処理部の斜視図を示し、(B)は(A)の第2導入ダクトの詳細斜視図を示す。 本発明の実施形態の集塵装置全体概略図を示す。 図6の平面図を示す。
以下、本発明を図に示した実施形態に基づいて詳細に説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(実施形態)
図6は本発明の実施形態における集塵装置5の全体概略図を示し、図7は図6の平面図を示す。
集塵装置5は、圧送された排ガスにサイクロン流を発生されるケーシング1と、該ケーシング1をケーシング1の軸線CL(図1参照)を上下方向に配置し、平面視(図7参照)で4個の各ケーシング1を等間隔で保持する櫓8と、4個の各ケーシング1の中心部(平面視において)に排ガスダクト6と、該排ガスダクト6に鋳
物工場内の粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等が浮遊している所謂、排ガスを吸引して、圧送する集塵ブロア7と、該集塵ブロア7を駆動ベルト9aを介して駆動するモータ9と、を主に備えて構成されている。
4個の各ケーシング1と、排ガスダクト6とは各ケーシング1に配設されている第1導入ダクト2によって連結されている。
各ケーシング1の下端部にはダストチャンバ14が配置されている。ダストチャンバ14は、ケーシング1内で分離された粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等が落下してくるのを受ける受皿である。
また、51は浄化された排ガスを放出する煙突である。
図1は本発明の実施形態にかかるサイクロン型集塵装置の本体部であるケーシング1の概略図である。
ケーシング1は、後述するヘッド部11に設けられた導入孔11aへ連結して、鋳物工場等の粉塵、砂型の離型剤として使用される水溶性油脂のミスト状物質等が浮遊している排ガスをケーシング内に導入する第1導入ダクト2と、
該第1導入ダクト2によって導入された排ガスに旋回運動を生起させると共に、上部が閉塞壁11bにて閉塞された円筒状のヘッド部11と、
ヘッド部11に連続し、重力方向下方に向け縮径された円錐形に形成されると共に、最下端に重力方向下方に開口したダスト排出部13を有した円錐部12と、
ヘッド部11の上部にヘッド部11と区画して隣設され、該ヘッド部11と同径に形成された円筒状の再処理部16と、
下端部が円錐部12に開口し、上端部が再処理部16に開口し、円錐部12の排ガスを円筒状の中空部を介して再処理部16内に導入し、該再処理部16内で再度排ガスのサイクロン流を生起させる第2導入ダクト17と、を備えている。
さらに、該円筒状の中空部の軸線をケーシング1の軸線CLに同軸上に配置した排ガス導出管15と、再処理部16の外周面に鋳物工場等の粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等が除去された排ガスを排出する排出ダクト18とを備えて構成されている。なお、3、4は、後述する集塵用捕捉部材であるフィルタである。
図2は、図1の第1導入ダクト2のZ−Z矢視断面図を示す。
排ガスダクト6から排ガスを導入する導入ダクトである第1導入ダクト2は、ヘッド部11の外周面に傾斜を有して配置された外周側壁面21と、該外周側壁面21に対向すると共に、交差する方向の面を有し、排ガス導入側から導入孔11a側に向かい、断面積が小さくなるように配置された内周側壁面22とで閉断面を形成している。
外周側壁面21は、ヘッド部11の外周面の第1位置P1における接線kに対し、該接線k上を第1位置P1からヘッド部11の半径Rの1.5R移動した第2位置P2、該第2位置P2から、第1位置P1における法線nと平行で且つ、内周側壁面22側に半径Rの1/4R移動した第3位置P3を決め、該第3位置P3から第1位置P1と連結した線mを含んだ面となっている。
このような構造にすることで、即ち、ヘッド部11のケーシング内壁面23に対して、第1導入ダクト2の外周側壁面21を傾斜させて連結することで、外周側壁面21に沿って流れる排ガスは、導入孔11a近傍のケーシング内壁面に対し傾斜を有してヘッド部11内に導入されることになる。
このようにケーシング1のヘッド部11内に流入する排ガスに入射角度をつけるようにして流入するので、ケーシング内壁面での反射エネルギーによる旋回エネルギーが付与されて、旋回流を効率よく生み出すことができる。
従って、排ガスは導入孔11aを通過した時点で、ヘッド部11のケーシング内壁面23によってサイクロン流としてのX矢視方向の流れを効率よく生起させるものである。
また、内周側壁面22は、第3位置から第1位置P1における法線nと平行にヘッド部11の軸線CL側へ半径R分だけ移動した第4位置P4と、接線kと平行で、且つ、半径Rの1/2Rだけヘッド部11の軸線CL側から接線k側に移動した平行線jとケーシング内壁面23との交点である第5位置P5とを連結した傾斜線22aを含んだ内周側壁面22となっている。
そして、第1位置P1と第5位置P5間の断面部を含む部分が導入孔11aとなっている。
その結果、第1導入ダクト2は、外周側壁面21と内周側壁面22が排ガス導入側から導入孔11aまでの間の断面形状が小さくなる形状になっており、導入される排ガス流はベンチュリィ効果により増速されると共に、第1位置P1に向けて噴出される。
尚、第1導入ダクト2の断面形状は矩形状、円、又は楕円形状でも同様の効果を得られるものである。
図3(A)は集塵用捕捉部材である第1フィルタ3の配置を示し、(B)は図3(A)のZ−Z断面図を示す。
本実施形態において、第1フィルタ3は、導入孔11aである第1位置P1と第5位置P5間の断面部の開口中心である第6位置P6を基準にして、サイクロン流の流れ方向Xに沿って周方向に90度(角度α=90度)回動した位置(PX)に第1フィルタ3の一端3aが位置するようにケーシング内壁面23に貼着されている。
更に、180°周方向(X方向)に回動した位置(PZ)に第2フィルタ4の前端4aが位置するようにケーシング内壁面23に貼着されている。
第1及び第2フィルタ3、4夫々の周方向長さL(3a〜3b間、4a〜4b間)は、ケーシングの軸線CLを中心とした角度βをβ≒70°としている。フィルタの周方向長さLは、ケーシング1の大きさ、第1導入ダクト2からの排気ガス導入量によって適宜調整する必要がある。
図3(B)は集塵用捕捉部材である第1フィルタ3の断面図を示す。
第1及び第2フィルタ3、4は耐薬品性がある繊維で製造されており、濾過性を有するように粗大網目状の布に編まれている。
素材として本実施形態では、ポリエステル系繊維を使用したが、グラスファイバー等の耐薬品性がある繊維で製造されていれば、同様の効果を得ることができる。
そして、布は複数枚重合させてあり、サイクロン流によって排ガス中に混在している粉塵、油脂性のミストが第1及び第2フィルタ3,4の表面に当接すると、粗大網目状の隙間(網目)に粉塵、油脂性のミストが付着し、第1及び第2フィルタ3,4の表面から厚さ方向に浸透して、粉塵、油脂性のミストが成長(粒径が大きくなる)すると、自重で下方に流れ、円錐部12の壁面を伝わりダスト排出部13からダストチャンバ14に排出される。
第1及び第2フィルタ3、4の網目は図3(B)に拡大して示すように、本実施形態では、サイクロン流の旋回方向に対してハニカム構造にしてある。これはサイクロン流によって網目の隙間が変形又は、網目の隙間が無くなるのを防ぎ、粉塵、油脂性のミストの捕捉性能を持続させるための構造である。
また、本実施形態では網目状を採用したが、不織布状にしたものでも同様の効果を得ることができる。
図4は、接線kと第3位置P3から第1位置P1と連結した線mを含んだ面、即ち外周側壁面21とが成す角度θ=10度とした場合のケーシング1(ヘッド部11)内における排ガスの流速を測定し、その結果を示したものである。
条件としては、第1導入ダクト2からの風量Q=30m/分として行った。
但し、フィルタ3、4は除いてある。
中心の円は風速を表わし、外輪になるほど風速は速くなる。放射状の線はケーシング内壁面23の全周を36等分した測定位置を示している。
図4によると、第1導入ダクト2から導入された排ガスは、第1位置P1において流速が一番速く、第1位置P1からPX位置の範囲で流速が高いが、それ以後は略均一となり効率的な遠心分離作用が得られるサイクロン流が発生していることがわかる。
第1位置P1からPX位置の範囲は効率的なサイクロン流が整流になるまでの調整期間と判断される。
その調整期間は、角度にして導入孔11aの開口中心の第6位置P6からPX位置(α=90〜110度)になっている。
以上の結果から、90から110度ぐらいのサイクロン流の調整区間を設ければよいことが分かった。
また、PX位置からPY位置までの約70度間はサイクロン流の流れ方向Xにさらに整流されたサイクロン流になっている。
従って、第1フィルタ3の一端3aの位置をPX位置になるようにし、第1フィルタ3の他端3b位置をPX位置からPY位置の長さL(約70度)としてある。
PX位置において流速が速く且つ、比較的安定たしサイクロン流の整流となっており、その状態で第1フィルタ3部分に突入したサイクロン流は遠心分離作用により、排ガス中の大部分の粉塵、油脂ミストが効率的に分離させる。
即ち、サイクロン流が最初の第1フィルタ3に衝突して、オイルミストの遠心分離と凝集効果を向上させるが、一方で、サイクロン流の流速度が減少する。
そして、第2フィルタ4は、第1フィルタ3の他端3bから第2フィルタ4の前端4aまでの間(PY〜PZ間)を90から110度の間隔をあけて配置される。(本実施形態においては110度とした)
第1フィルタ3の他端3bから第2フィルタ4の前端4aまでの間(PY位置からPZ位置)を90から110度くらいの間隔をあけることにより、第1フィルタ3に衝突して乱れが生じたサイクロン流を回復させることができる。
尚、本実施形態では、最初及び2番目のフィルタ3、4の大きさを同じにしたが、粉塵、オイルミストの捕捉は第1フィルタ3が主となっており、第2フィルタ4は補助的な捕捉となる。
従って、第2フィルタ4を第1フィルタ3より小さくして、コスト低減することも可能である。
更に、本実施形態では、第1フィルタ3の一端3a及び第2フィルタ4の前端4a間を180°とし、第1フィルタ3の周方向長さLを、軸線CLを中心とした角度β≒70度として、さらに第1フィルタ3の他端3bと第2フィルタ4の前端との間隔を110度とすることにより、サイクロン流の乱れが修復され、第2フィルタ4においても効果的な分離作用が行われる。
図5(A)はヘッド部11の上部に配設された再処理部16の斜視図を示し、図5(B)は第2導入ダクト17の詳細図を示す。
図5(A)に示すように、排ガス導出管15の上端部は、再処理部16内に排ガスのサイクロン流を生起させる第2導入ダクト17が排ガス導出管15と同径で、且つ、円筒状に形成されている。該第2導入ダクト17は、再処理部16の上下方向(重力方向)中間部まで突出し、上端を閉塞する閉塞面17aと、第2導入ダクト17の外周面に、軸線CLに対して直角方向に開口した噴出口17bと、該噴出口17bから排出された排ガスが排出ダクト18に直接流れ込まないように再処理内壁面16aまで延出した垂直遮蔽板17dと、該垂直遮蔽板17dの上辺に連続し、排出ダクト18とは反対方向で、噴出口17bの開口幅(円周方向)の略全幅で且つ、再処理内壁面16aまで延出.した水平遮蔽板17cと、を有している。
上記のように形成されたケーシング1における排ガスの流れについて説明する。
集塵ブロア7によって吸引された排ガスは、排ガスダクト6内を圧送されて第1導入ダクト2を介してケーシング1のヘッド部11に導入される。
第1導入ダクト2は既述の通り、該第1導入ダクト2の外周側壁面21がヘッド部11の第1位置P1のケーシング内壁面23に対して傾斜した状態で配設されているので、外周側壁面21に沿って流入する排ガスは、導入孔11aを通過した時点で、ケーシング内壁面23によってサイクロン流としての流れを有することになる。
一方、第1導入ダクト2の内周側壁面22は、第5位置P5と第6位置P6とを結んだ傾斜線22aを含んだ面とし、且つ、第1導入ダクト2の排ガス導入側が半径Rと同じ開口となっているのに対し、導入孔11aとの連結部は第2位置P2と第6位置P6間を含む孔部で断面積が狭くなる形状になっている。
従って、第1導入ダクト2の排ガス導入側から導入孔11a側にかけて、断面積が小さくなる割合に従って、ベンチュリー効果により排ガスの流速は速くなり、且つ、排ガス流の主流(中心)は第1位置P1近傍をめがけてケーシング内壁面23に噴出される。
その結果、排ガスは、ヘッド部11の導入孔11a近傍からケーシング内壁面23によってサイクロン流に整流され、速いサイクロン流になる。この状態でサイクロン流は第1フィルタ3の表面に衝突するように表面を流れ、排ガス中に含まれている粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等が遠心分離作用によって効率よく第1フィルタ3の網目部に付着される。
第1フィルタ3を通過して整流が乱れたサイクロン流は、PY位置−PZ位置間において、ケーシング内壁面23によって再び整流サイクロンに修復される。
PZ位置に前端4aが位置した第2フィルタ4の表面に粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等を付着させる。
付着された粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等は、第1及び第2フィルタ3、4の表面から該フィルタの厚み方向に浸透して、粉塵、油脂性のミストが成長(粒径が大きくなる)すると、自重で下方に流れ、円錐部12の壁面を伝わりダスト排出部13からダストチャンバ14に排出されていく。
ケーシング内壁面23を伝わり下方へ流れて、ダスト排出部13からダストチャンバ14へと排出される。
ヘッド部11でサイクロン流となった排ガスは、下側の径が小さくなる円錐部12側へ旋回しながら降りていく。
円錐部12は径が小さくなるに従い流速が増し、径の中心部の圧力が低くなり、排ガスは反転して該中心部を上方へ向かって排ガス導出管15内を旋回しながら再処理部16側へ流れるようになる。
円錐部12で加速された排ガスのサイクロン流は更に、排ガス中に含まれている質量の小さい粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等を分離する。
再処理部16側に流出してきた排ガスは、排ガス導出管15の先端部に設けられた第2導入ダクト17の噴出口17bから再処理部16内に噴出する。噴出口17bから噴出した排ガスは、垂直遮蔽板17dと水平遮蔽板17cによって矢印Y方向にサイクロン流になって流れる。
サイクロン流は、上昇して第2導入ダクト17の閉塞面17aより上方位置にある排出ダクト18の排出口18aから排出される排ガスと、排出口18aを横切って再処理部16内を旋回する排ガスとに分かれる。
従って、排ガスが希薄に成ることにより、排ガス中の微粒の粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等が分離し易くなり、集塵装置としての性能を更に向上させることができる。
尚、再処理部16で分離された粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等は図示されない配管によってダストチャンバ14に導出される。
以上記載のように、ヘッド部11のケーシング内壁面に、サイクロン流の流れ方向Xに間隔を有して集塵用捕捉部材である第1フィルタ3および第2フィルタ4を配設することによって、ヘッド部11内でのサイクロン流の旋回速度を低下させることなく第1フィルタ3および第2フィルタ4における粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等の凝集性を向上させて、遠心分離効果を大きくすることができる。
なお、フィルタの装着枚数については、フィルタによる粉塵、水溶性油脂のミスト状物質等を付着させる機能から考えると周方向に長い方がよいがサイクロン流速の低下を伴うため、サイクロン流速の低減を防止して流速を回復させることを考えると、複数枚設置して設置間でのサイクロン流側の回復を行わせるようにする方がよい。フィルタを、3枚以上間隔をおいて配置するようにしてもよいが、前述の試験結果に基づくように、第1フィルタ3および第2フィルタ4の2枚を配設することが、フィルタの付着機能とサイクロン流速の低減を防止して流速を回復させる機能において最も好ましい。
また、第1導入ダクト2は、排ガス導入側からヘッド部11の導入孔11aまでの断面積を漸次縮小させ、排ガスの流速を向上させると共に、その主流をヘッド部11の接線に対し傾斜を有して導入させることにより、ヘッド部11内でのサイクロン流の発生時期を早くさせることで、サイクロン流を強くすることができる。
本発明によれば、集塵装置のケーシング内壁面に集塵用捕捉部材を所定位置に貼着することによって、集塵用捕捉部材によって捕捉物質を効率よく捕捉して、該補足物質の凝集に伴う自重による下部への落下を生起させ、集塵用捕捉部材における捕捉物質の滞留を防ぎ、集塵用捕捉部材の交換頻度を少なくすると共に、捕捉物質の再度サイクロン流内に混入するのを防止できるので、大気中に含まれる粉塵や、水溶性油脂のミスト状物質等を分離除去する集塵装置への利用に適している。
1 ケーシング
2 第1導入ダクト(導入ダクト)
3 第1フィルタ(集塵用捕捉部材)
4 第2フィルタ(集塵用捕捉部材)
5 集塵装置
6 排ガスダクト
7 集塵ブロア
8 櫓
9 モータ
11 ヘッド部
12 円錐部
13 排出部
14 ダストチャンバ
15 排ガス導出管
16 再処理部
17 第2ダクト
18 排出ダクト
21 外周側壁面
22 内周側壁面
23 ケーシング内壁面
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置
P4 第4位置
P5 第5位置
k 接線
m 第3位置P3から第1位置P1と連結した線第2接線
R 半径

Claims (7)

  1. 排ガスを吸引するブロアと、
    該ブロアに接続され吸引された排ガスが流通する排ガスダクトと、
    前記排ガスダクトに導入ダクトを介して連結し、前記導入ダクトによって導かれた排ガスをサイクロン流として生起させる円筒形状のケーシングとを備えた集塵装置であって、
    前記ケーシングのケーシング内壁面に周方向に沿って一部に集塵用捕捉部材を貼着させると共に、前記集塵用捕捉部材の貼着位置は、前記導入ダクトから導入される排ガスがケーシング内壁面に沿って流れ、サイクロン流に整流された位置に少なくとも設けられることを特徴とする集塵装置。
  2. 前記集塵用捕捉部材の貼着位置は、前記ケーシングと前記導入ダクトとの連結部から、前記ケーシングの全周の略1/4以上離れていることを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
  3. 前記集塵用捕捉部材は、前記ケーシング内壁面に複数配設されると共に、夫々は前記ケーシングの軸線に対し対向した位置で且つ、間隔を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の集塵装置。
  4. 前記導入ダクトは、排ガス導入側から排ガス流の下流側に向けて断面積が漸次小さくなるように外周側壁面と内周側壁面との間隔を変化させることを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
  5. 前記導入ダクトの前記外周側壁面は、前記ケーシングとの接線方向より排ガス導入側が前記内周側壁面側に傾斜してケーシング内に流入する排ガスに入射角度をつけるように接続されることを特徴とする請求項4記載の集塵装置。
  6. 前記集塵用捕捉部材は網目状の布部材で形成され、複数層に重合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の集塵装置。
  7. 前記集塵用捕捉部材の網目状形状はハニカム構造としたことを特徴とする請求項6記載の集塵装置。
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KR102166609B1 (ko) * 2019-06-20 2020-10-16 현대제철 주식회사 저온 습식 질소산화물 제거장치 및 이를 이용한 질소산화물 제거방법
CN113019720A (zh) * 2021-03-11 2021-06-25 海南核电有限公司 一种激光去污机器人的旋风分离装置

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