JP2013224680A - 二重ナット締結具およびこれを用いた二重ナット締結方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 締結作業を容易にして作業効率を向上させることのできる二重ナット締結具およびこれを用いた二重ナット締結方法を提供する。
【解決手段】 下ナット22と、外側面から突出されたガイド用突起3を有する上ナット21とから構成される二重ナット2を締結するための二重ナット締結具1であって、前記上ナット21および前記下ナット22を重ねた二重ナット2を嵌入可能な形状および深さを備えたナット収容部12を有するとともに、このナット収容部12の内周面には前記ガイド用突起3を嵌合させて奥側へ案内するガイド溝13が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボルトにナットを締結する際の緩止めに用いられる二重ナットを締結する二重ナット締結具およびこれを用いた二重ナット締結方法に関するものである。
二重ナットは、ボルトに締結したナットの上にもう一つナットを重ねて締結し、両ナットが圧接することにより生じる摩擦力によって、ナットの緩みを防止するというものである。このため、二重ナットは、下ナットと上ナットとをそれぞれスパナ等の締め付け工具により締め付けた後に、規定のトルクにセットしたトルクレンチ等を用いて再度の締め付け操作を行い、緩み止め効果を十分に発揮せるようになっている。
しかしながら、上ナットのみを締め付けようとする場合、前記トルクレンチ等が滑って下ナット方向にズレて、上ナットと一緒に回してしまう、いわゆる共回りの問題があった。そのため、上ナットを規定のトルクで締結しているつもりが、実際には下ナットを締結してしまい、上ナットが締結不足となる場合があった。そこで、これまでに、下ナットに何ら影響を与えずに上ナットのみの締結作業を行うことができる二重ナットに関する発明が提案されている。
例えば、特開2002−195236号公報には、上ナットの締め付け作業時にレンチ等の締め付け工具の下端面と当接する突起部が突設されている緩み止めナットが提案されている(特許文献1)。この特許文献1によれば、前記上ナットを締結する際に、前記突起部がトルクレンチ等の締結具の下端面に当接するため、前記締結具が下ナットに干渉することなく、上ナットのみを締結することができるとされている。
特開2002−195236号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、下ナットに干渉することがない反面、従来の一般的な締結具で締結する際、当該締結具の下端面と前記上ナットの突起部とが当接するため前記上ナットと共に下ナットを前記締結具内に収容できない。したがって、下ナットを完全に締結してから上ナットを締結しなければならず、1つのナットを締結する作業に比べて、およそ二倍の締結作業が必要となるという問題がある。そのため、前記突起部を有する二重ナットであっても締結作業を容易にして作業効率を向上させることのできる締結具が求められていた。
本発明は、このような問題点および要望に応えるためになされたものであって、締結作業を容易にして作業効率を向上させることのできる二重ナット締結具およびこれを用いた二重ナット締結方法を提供することを目的としている。
本発明に係る二重ナット締結具は、下ナットと、外側面から突出されたガイド用突起を有する上ナットとから構成される二重ナットを締結するための二重ナット締結具であって、前記上ナットおよび前記下ナットを重ねた二重ナットを嵌入可能な形状および深さを備えたナット収容部を有するとともに、このナット収容部の内周面には前記ガイド用突起を嵌合させて奥側へ案内するガイド溝が形成されている。
また、本発明に係る二重ナット締結方法は、前記二重ナット締結具の前記ガイド溝に前記上ナットの前記ガイド用突起を嵌合させて位置合わせし、当該ガイド用突起を前記ガイド溝に沿って奥側へ移動させて前記二重ナットを前記ナット収容部内に嵌入する二重ナット嵌入工程と、所定のボルトに前記二重ナットを螺合させて締結対象物に前記下ナットを締結するとともに前記上ナットを仮止めする二重ナット仮止工程と、前記二重ナット締結具を前記二重ナットから一旦取り外すとともに、前記ガイド溝が前記ガイド用突起を嵌合させない方向に前記二重ナット締結具をずらして前記上ナットとの嵌入位置を差し替える嵌入位置差替工程と、前記二重ナット締結具の下端面を前記ガイド用突起に当接させながら前記上ナットのみを回転操作して前記二重ナットの締結を完了する締結完了工程とを有する。
本発明によれば、締結作業を容易にして作業効率を向上させることができる。
本発明に係る二重ナット締結具の一実施形態を示す斜視図である。 本実施形態における二重ナット締結具を示す底面図である。 本実施形態の二重ナット締結方法であって、(a)二重ナット嵌入工程を示す模式図、(b)ボルトに二重ナットを螺合させる動作を示す模式図、(c)二重ナット仮止工程および締結具差替工程を示す模式図、(d)締結具差替工程の差し替え動作を示す模式図、(e)締結具の差し替え後に第二ナットの締結動作を示す模式図、および(f)二重ナットの締結が完了した状態を示す模式図である。 本発明に係る二重ナット締結具の(a)ガイド溝がナット収容部の所定の内周壁面の左右略中央位置に設けられている一実施形態を示す斜視図であり、(b)ガイド溝がナット収容部の隣接する内周壁面の境界部分である角部に設けられている一実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の二重ナット締結具による締結に用いられる二重ナットの一実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の二重ナット締結具による締結に用いられる上ナットを示す底面図である。 本実施形態の二重ナット締結具による締結に用いられる二重ナットであって、(a)ガイド用突起が略半円形状で上ナットのいずれかの外周壁面の左右略中央位置に設けられている二重ナットを示す平面図、(b)ガイド用突起が略台形状で上ナットのいずれかの外周壁面の左右略中央位置に設けられている二重ナットを示す平面図、(c)ガイド用突起が隣接する外周壁面で形成される角部に2つ設けられている二重ナットを示す平面図および(d)ガイド用突起が隣接する外周壁面で形成される角部に沿って同形状に盛るように設けられている二重ナットを示す平面図である。 (a)本実施形態の二重ナット締結方法における第二ナットの仮止めをした状態を示す縦断面図、および、(b)同方法における第二ナットの締結作業後の状態を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る二重ナット締結具およびこれを用いた二重ナット締結方法の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態の二重ナット締結具1を示す斜視図であり、図2は、その底面図である。
本実施形態の二重ナット締結具1は、図1および図2に示すように、トルクレンチやボックスレンチ等に接続されるソケットであって、主として、前記トルクレンチ等の締結具本体に接続されるレンチ接続部11と、二重ナット2を嵌入させるナット収容部12と、後述する二重ナット2の上ナット21に設けられたガイド用突起3を嵌合させつつ案内するガイド溝13とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
レンチ接続部11は、図2に示すように、略正方形状の孔であり、トルクレンチ等の締結具本体(図示しない)の端部に設けられた略正方形凸状の接続部に嵌入されて前記締結具本体から受ける回転力をソケットに伝達するものである。
なお、二重ナット締結具1は、本実施形態のように締結具本体とソケットとが分離した構成に限定されず、メガネレンチやドライバー等のように締結具本体とソケットとが一体的に形成された構成であってもよい。
ナット収容部12は、図1および図2に示すように、二重ナット2の外周の形状と同型の略六角形凹状に形成されており、図3(a)および(b)に示すように、上ナット21と下ナット22とを重ねた前記二重ナット2を嵌入可能な形状および深さを備えている。
なお、ナット収容部12の深さは、上ナット21および下ナット22を完全に収容する深さでもよいし、あるいは上ナット21を完全に収容するとともに下ナット22の上方部分を収容して当該下ナット22に回転力を伝達可能な深さ程度であってもよい。また、ナット収容部12には、収容される二重ナット2の落下を防止する落下防止機能を持たせてもよく、落下防止機能として、例えば、ばねやボール等による付勢力や磁力を用いてもよい。
ガイド溝13は、上ナット21をナット収容部12に嵌入させる際にガイド用突起3を嵌合させて奥側に案内するための溝であり、前記ナット収容部12の内周面において縦方向にストレートな直線状凹溝に形成されている。本実施形態におけるガイド溝13は、図1および図2に示すように、前記ナット収容部12の隣接する所定の内周壁面同士で形成される角部に沿って縦方向に設けられている。
また、ガイド溝13は、図3に示すように、下ナット22の高さとガイド用突起3の高さとを合わせた深さまで刻み込まれている。このため、上ナット21は、ガイド用突起12を前記ガイド溝13に沿って摺動させることで、ナット収容部12内に全体が嵌入されるとともに、その下方に下ナット22を収容する空間スペースを形成するようになっている。
なお、ガイド溝13は、上ナット21に設けられたガイド用突起3の形状、設置場所および個数との兼ね合いで適宜形成されるものである。例えば、図7(a)に示すように、ガイド用突起3の形状が略半円形状であれば、図2に示すように、ガイド溝13も同様に略半円形状に形成してもよく、図7(b)に示すように、ガイド用突起3の形状が略台形状であれば、図示しないが、ガイド溝13も同様に略台形状に形成すればよい。
また、図7(a)および図7(b)に示すように、ガイド用突起3が上ナット21の外周壁面の左右略中央位置に設けられている場合は、ガイド溝13の設置場所は、図4(a)に示すように、前記ナット収容部12の所定の内周壁面の左右略中央位置に設けられていればよく、図7(d)に示すように、ガイド用突起3が上ナット21の隣接する外周壁面同士で形成される角部に設けられている場合は、ガイド溝13の設置場所は、図4(b)に示すように、前記ナット収容部12の隣接する内周壁面同士で形成される角部に設けられていればよい。
さらに、図7(c)に示すように、上ナット21に複数のガイド用突起3が設けられている場合は、図示しないが、そのガイド用突起3の数に合わせて複数のガイド溝13を設けてもよい。
次に、本実施形態の二重ナット締結具1により締結される二重ナット2について説明する。二重ナット2は、図5に示すように、外周面の一部を外方向に突出させたガイド用突起3を有する上ナット21と、下ナット22とから構成される。
上ナット21は、六角ナットであって、図5および図6に示すように、ボルトBと螺合する雌ねじ孔23と、外周壁面の一部を外方向に突出させたガイド用突起3とを有する。また、本実施形態における上ナット21の下端面には、前記雌ねじ孔23と同心で、かつ後述する下ナット22の上端面に設けられた凸部5を嵌入可能な円錐台形凹状の凹部4が設けられている。
ガイド用突起3は、二重ナット締結具1のナット収容部12のガイド溝13に沿って嵌入するものであり、かつ締め付けの際に前記二重ナット締結具1の下端面を係止させて前記二重ナット締結具1が下ナット22に嵌合しないようにするためのものである。
本実施形態のガイド用突起3は、図5および図6に示すように、上ナット21の外周壁面の一部が外方向に突出されて形成されている。また、このガイド用突起3は、プレス機を使用して、上ナット21の外周面の一部を隣接する外周面側にプレスして、塑性変形させることにより外方向に突出させている。
なお、ガイド用突起3の形成方法は、金型成型やプレス加工等に限定されるものではなく、適宜選択される方法で形成されるものであって、例えば、接着や溶着により形成してもよい。
また、ガイド用突起3の形状は、特に限定されるものではなく、図7(a)に示すように、略半円形状であってもよく、図7(b)に示すように、略台形状であってもよい。また、ガイド用突起3の設置場所は、図7(a)および(b)に示すように、上ナット21のいずれかの外周壁面の左右略中央位置に設けられてもよく、図7(c)および(d)に示すように、隣接する外周壁面同士で形成される角部近傍に設けられてもよい。さらに、ガイド用突起3の数は、図7(d)に示すように、複数であってもよい。
上ナット21の凹部4は、当該上ナット21の下端面において上方に向けて縮径する円錐台形凹状に形成されている。また、本実施形態の凹部4の内周壁面には、凹部4を簡易的に偏心させるための偏心用突起6が形成されている。前記偏心用突起6は、図6に示すように、周方向に沿って異なる突出高さを有するように形成されており、後述する下ナット22の凸部5を押圧する先手側Fの突出高さが後手側Rよりも低く形成されている。
なお、凹部4と凸部5とを偏心させる方法は、偏心用突起6に限定されるものではなく、例えば、凹部4または凸部5のいずれか一方を雌ねじ孔23に対して偏心させてもよい。
下ナット22は、上ナット21と同様に六角ナットであって、ボルトBと螺合する雌ねじ孔23と、前記凹部4に嵌入される凸部5とを有する。本実施形態における凸部5は、雌ねじ孔23と同心で、下ナット22の上端面から上方に向けて縮径する円錐台形凸状に形成されている。
なお、上ナット21および下ナット22は、六角ナットに限定されるものではなく、四角ナットや八角ナット等の多角ナット、円形ナット、あるいは非円形ナットであってもよく、また、上ナット21については、袋ナット、蝶ナット、アイナット、雌ねじを有する部品等であってもよい。また、上ナット21および下ナット22は、凸部4および凹部5が設けられていないナットを二重に重ねるものであってもよい。
次に、本発明に係る二重ナット締結方法の一実施形態について、前記二重ナット締結具1の各構成の作用とともに説明する。
本実施形態の二重ナット締結方法は、上述のようなガイド用突起3を有する二重ナット2を本実施形態の二重ナット締結具1により締結する方法であって、前記二重ナット締結具1に前記二重ナット2をセッティングする二重ナット嵌入工程と、前記二重ナット2を仮止めする二重ナット仮止工程と、前記二重ナット締結具1の嵌入位置を差し替える嵌入位置差替工程と、上ナット21のみを回転操作して二重ナット2の締結を完了させる締結完了工程とを有する。
以下、各工程について図面を用いながら詳細に説明する。
二重ナット嵌入工程は、上ナット21とともに下ナット22を二重ナット締結具1のナット収容部12に嵌入する工程である。本実施形態では、図3(a)に示すように、前記二重ナット締結具1のガイド溝13に前記上ナット21のガイド用突起3を嵌入させて位置合わせし、当該ガイド用突起3を前記ガイド溝13に沿って奥側へ摺動させて前記上ナット21と前記下ナット22とをナット収容部12に嵌入する。また、本実施形態では、図3(b)に示すように、下ナット22をナット収容部12に嵌め入れたとき、上ナット21の凹部4と下ナット22の凸部5との間に1ピッチ程度の隙間が生じる程度にとどめて嵌入されている。この隙間は、ボルトBに締結する際に下ナット22の雌ねじ孔23の雌ねじと上ナット21の雌ねじ孔23の雌ねじとの連続性を担保するための遊びである。換言すれば、仮に上ナット21と下ナット22とを完全に嵌め合わせれば両者の雌ねじにズレが生じてしまう場合であっても、ナット収容部12内で両ナット間に1ピッチ程度の隙間があれば、締め付けたときに適宜、各雌ねじが連続するように調整できるようになっている。
なお、上ナット21と下ナット22とは別々にナット収容部12へ嵌入してもよいし、予め上ナット21の凹部4と下ナット22の凸部5とを重ね合わせて一緒に嵌入してもよい。
二重ナット仮止工程は、図3(b)に示すように、二重ナット締結具1により二重ナット2を回転操作して、ボルトBに螺合させて締結対象物に下ナット22を締結するとともに上ナット21を仮止めする工程である。二重ナット仮止工程完了後には、図8(a)に示すように、下ナット22は前記ボルトBに螺合して前記締結対象物に対して完全に締結される。
一方、上ナット21は下ナット22とともにボルトBに螺合されて、下ナット22の締結とともに前記ボルトBに対して途中まで締結される。但し、図8(a)に示すように、下ナット22の凸部5は、上ナット21の凹部4に設けられた偏心用突起6に当接するだけであり、軸心線に対して直交する方向にせん断力は生じておらず、二重ナット2は仮止めされた状態となる。
よって、二重ナット仮止工程では、下ナット22を完全に締結する作業と同時に、上ナット21を仮止めさせることができる。
また、本実施形態では、凹部4と凸部5との間に1ピッチ程度の隙間を有するように嵌入させているため、仮に上ナット21の雌ねじ部23の下端部における螺子の始点と、下ナット22の雌ねじ部23の上端部における螺子の終点とが一致していない場合でも、前記上ナット21と前記下ナット22とを連続的にボルトBに螺合させることができる。
嵌入位置差替工程は、二重ナット締結具1を二重ナット2から一旦取り外すとともに、前記二重ナット締結具1の位置をずらして嵌め直す工程である。具体的には、図3(c)に示すように、二重ナット仮止工程によって仮止めされた二重ナット1から二重ナット締結具1を一旦取り外す。次に、図3(d)に示すように、取り外した二重ナット締結具1をガイド溝13が上ナット21のガイド用突起3と嵌合しないように周方向へ位置をずらして、再度、二重ナット2に差し込むことで、嵌入位置を差し替える。
締結完了工程は、上ナット21を締結することにより下ナット22の緩み止めを行うことで、二重ナット2の締結を完了させる工程である。図3(e)に示すように、差し替えられた二重ナット締結具1の下端面は、ガイド用突起3に当接し、それ以上深く嵌入させることができなくなる。よって、前記二重ナット締結具1は、前記上ナット21のみを嵌入させた状態になり、下ナット22とは干渉していない。この状態で、二重ナット締結具1を回転操作することで、前記上ナット21のみが回転されてボルトBに締結される。
また、締結完了工程における第二ナット3は、回転操作によりボルトBに沿って螺進することで、凹部32に設けられた偏心用突起6が下ナット22の凸部5を押圧しながら回転する。前記凸部5は円錐台形凸状に形成されており、螺進するにつれて、偏心用突起6から受ける押圧が強くなる。
さらに、本実施形態では、偏心用突起6が締め付け方向において先に当接する部分よりも後に当接する部分が徐々に高くなっているため、押圧する位置が、先手側Fの低い突起部から後手側Rの高い突起部へと次第に移動することにより、締め付けトルクが最初は軽く、締め付けの後半に至るにつれて徐々に大きくなって、押圧力および押圧面積を徐々に大きくすることができる。このため、締め付け操作がスムーズになるし、二重ナット締結具1に伝わるトルクの程度によって締め付け効果の程度を感じ取ることができる。よって、作業者は締め付け操作を中途半端な位置で終わらせることがなく、自然と最後までしっかりと締結する結果となり、確実に高い緩み止め効果が得られる。
以上のような操作により、図8(b)に示すように、上ナット21はボルトBの軸心線に対して直交する方向にせん断力を生じさせるとともに、下ナット22には上ナット21と反対方向のせん断力が生じる。そして、下ナット22の雌ねじ孔23および上ナット21の雌ねじ孔23がボルトBに圧接され、そこで生じる摩擦力により緩止め作用が高められる。
最後に、二重ナット2から二重ナット締結具1を取り外すことにより、締結作業が完了する。
以上のような本実施形態の二重ナット締結具4およびこれを用いた二重ナット締結方法によれば、以下の効果を得ることができる。
1.一度の締め付け操作によって下ナット22の締付作業と上ナット21の仮止め作業とを同時に行うことができるため締結作業効率が格段に向上する。
2.仮止め作業後、二重ナット締結具1を簡単に差し替えて最終的に二重ナット2を偏心させる締め付け操作を行うことにより、前記二重ナット2の締結を完了することができるため、確実に共回りを防止して高い緩み止め効果を奏することができる。
なお、本発明に係る二重ナット締結具1およびこれを用いた二重ナット締結方法は、前述した一実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、二重ナット締結具1により締結される二重ナット2は、市販の二重ナットにガイド用突起3を設けたものであってもよい。
1 二重ナット締結具
2 二重ナット
3 ガイド用突起
4 凹部
5 凸部
6 偏心用突起
11 レンチ接続部
12 ナット収容部
13 ガイド溝
21 上ナット
22 下ナット
23 雌ねじ孔
B ボルト
F 先手側
R 後手側

Claims (2)

  1. 下ナットと、外側面から突出されたガイド用突起を有する上ナットとから構成される二重ナットを締結するための二重ナット締結具であって、
    前記上ナットおよび前記下ナットを重ねた二重ナットを嵌入可能な形状および深さを備えたナット収容部を有するとともに、このナット収容部の内周面には前記ガイド用突起を嵌合させて奥側へ案内するガイド溝が形成されている、二重ナット締結具。
  2. 請求項1に記載の二重ナット締結具を用いて二重ナットを締結する方法であって、
    前記二重ナット締結具の前記ガイド溝に前記上ナットの前記ガイド用突起を嵌合させて位置合わせし、当該ガイド用突起を前記ガイド溝に沿って奥側へ移動させて前記二重ナットを前記ナット収容部内に嵌入する二重ナット嵌入工程と、
    所定のボルトに前記二重ナットを螺合させて締結対象物に前記下ナットを締結するとともに前記上ナットを仮止めする二重ナット仮止工程と、
    前記二重ナット締結具を前記二重ナットから一旦取り外すとともに、前記ガイド溝が前記ガイド用突起を嵌合させない方向に前記二重ナット締結具をずらして前記上ナットとの嵌入位置を差し替える嵌入位置差替工程と、
    前記二重ナット締結具の下端面を前記ガイド用突起に当接させながら前記上ナットのみを回転操作して前記二重ナットの締結を完了する締結完了工程と
    を有する二重ナットの締結方法。
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