JP2013224104A - 車両用内装材 - Google Patents

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和弘 大杉
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Abstract

【課題】金属蒸着フィルムを構成する車両用内装材において、量産性に適した車両用内装材を提供することにある。
【解決手段】ルーフパネル(車体パネル)の車室内側の内面に張設されるヘッドライニング20(車両用内装材)であって、ウレタン樹脂発泡体からなる芯材22と、該芯材22の車室内側及びルーフパネル側の両面に第1、第2樹脂接着層24a,24bを介して積層される第1、第2繊維補強材26a,26bと、車室内側の第2繊維補強材26bの表面に積層される表皮材28と、ルーフパネル側の第1繊維補強材26aの表面に積層される金属蒸着フィルム30と、金属蒸着フィルム30の表面に積層される繊維系面状シート40と、によって構成され、熱プレスにより一体化される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用内装材に関する。
自動車等の車両は、夏季の炎天下に晒されると車室内温度が上昇する。そのため、車両に装備される空調機器を使用して車室内の温度上昇を抑制することがなされるが、燃料消費の増加や二酸化炭素の排出量の増加といった問題が懸念されている。このような対策として、特許文献1に示されているように赤外線反射機能を有する金属蒸着フィルムが設けられた車両用内装材がある。
特許第4180210号公報
ところで、このような車両用内装材の一般的な成形方法は次のとおりである。車両用内装材は、先ず受け台で金属蒸着フィルムを最下面とし、樹脂発泡体からなる芯材の両面に樹脂接着層を介して繊維補強材が積層され、表皮層が最上面とする配置位置関係で積層体とする。それを金属製の成形型まで移送して成形型上に載置する。そして、熱プレスで加熱及び加圧成形されることで一体化される。なお、積層体の受け台から成形型までの移送は、積層体を滑らせて行われている。
詳細には、熱プレスに用いられる成形型は、金属製の上型と下型から構成される。成形型は、上型が凸形状の雄型をなしており下型が凹形状の雌型をなしている。下型は、車両用内装材の外周形状に沿って凹んだ面形状に形成されている。そのため、下型の成形面と成形外部位との境界は、車両用内装材の外周形状に沿って断面のR形状が小さい角部が形成される。また下型の成形面には、車両用内装材の形状に伴って一部が凹状や凸状に形成される場合もある。
積層体は、上記各層が一旦受け台上で積層された上で、成形型まで移送して下型上に載置する。そのため、積層体は、成形型の下型上に載置する際に金属蒸着フィルムが下型の角部や凸状部に引っかかり局所的に引張荷重が発生する。金属蒸着フィルムは、引張荷重が発生した状態で熱プレスによる加熱及び加圧成形がなされると金属蒸着フィルムの伸びの限界を超えて裂けや破れが生じてしまう。
更に積層体の移送は、受け台から成形型へ滑らせて移動するため金属蒸着フィルムが下型と擦れて静電気が生じやすい。静電気が生じた金属蒸着フィルムは、下型に張付きやすく上述した引っかかりを助長するおそれがある。また、静電気が生じた金属蒸着フィルムは、下型の凹状部に張付いてしまうと、かかる凹状部の間に空気が閉じ込められた空気溜まりを形成する。この空気溜まりが形成された凹状部に熱プレスによる成形がなされると内在する空気の影響によって正規の車両用内装材の成形面が形成されないことがある。
而して、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、金属蒸着フィルムを構成する車両用内装材において、量産性に適した車両用内装材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用内装材は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車体パネルの車室側の内面に張設される車両用内装材であって、ウレタン樹脂発泡体からなる芯材と、該芯材の車室内側及び車体パネル側の両面に樹脂接着層を介して積層される繊維補強材と、前記車室内側の繊維補強材の表面に積層される表皮材と、前記車体パネル側の繊維補強材の表面に積層される金属蒸着フィルムと、該金属蒸着フィルムの表面に積層される繊維系面状シートと、によって構成され、熱プレスにより一体化されることを特徴とする。
この第1の発明によれば、金属蒸着フィルムの表面に繊維系面状シートが積層される。これは、成形時における上記構成でみると成形型と直接、接するのは繊維系面状シートとなる。そのため、成形時の成形型と金属蒸着フィルムが直接擦れることを防ぎ静電気の発生を緩和し得る。また、金属蒸着フィルムと成形型の間に繊維系面状シートを介在させることで空気層が形成されるため、成形型と金属蒸着フィルム間に静電気が発生した場合でも金属蒸着フィルムが成形型に張付くことを緩和し得る。また、繊維系面状シートは、金属蒸着フィルムに比して空気の流通がよい。そのため、成形型と金属蒸着フィルム間に空気溜まりが生じた場合でも空気の逃げ道を作り熱プレスによる成形時の空気の影響を緩和できる。これにより正規の車両用内装材の成形面を成形し得る。よって、金属蒸着フィルムを構成する車両用内装材において、量産性に適した車両用内装材を提供することができる。
次に、第2の発明は、第1の発明の車両用内装材において、前記繊維系面状シートは、5g/m2〜50g/m2の目付で構成される不織布であることを特徴とする。
この第2の発明によれば、繊維系面状シートは、5g/m2〜50g/m2の目付で構成される不織布である。車体パネルと車両用内装材の金属蒸着フィルムの間に不織布が介在したとしても5g/m2〜50g/m2の目付で構成されていることから赤外線反射機能を損なわず、且つ量産性に適した車両用内装材を提供することができる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより、金属蒸着フィルムを構成する車両用内装材において、量産性に適した車両用内装材を提供することができる。
本発明にかかる車両用内装材の実施形態の配設状態を示す断面図である。 本発明にかかる車両用内装材の実施形態の各構成品の積層状態を分解して示す断面図である。 本発明にかかる車両用内装材の実施形態の製造工程を模式的に示す斜視図である。 (a)は、本発明にかかる車両用内装材の実施例1として遮熱性能評価の試験の模式図である。(b)は、試験板2の構成を示した断面図である。(c)は比較板3の構成を示した断面図である。 (a)は、本発明にかかる車両用内装材の実施例2として遮熱性能評価の試験の模式図である。(b)は、試験板2の構成を示した断面図である。(c)は比較板3の構成を示した断面図である。
以下に、本発明を実施するための実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
本発明の実施形態では、車体パネルは車両10の屋根として構成されるルーフパネルPである。そして、車両用内装材は、ルーフパネルPの車室内R側に張設されるヘッドライニング20を例に説明する。
図1に図示されるように車両10には、屋根として鋼板製のルーフパネルP(車体パネル)が構成される。ルーフパネルPの車室内R側は、車両用内装材としてヘッドライニング20が装着される。ヘッドライニング20(車両用内装材)は、図2に示されるようにウレタン樹脂発泡体からなる芯材22と、芯材22の車室内R側及びルーフパネルP側の両面に第1、第2樹脂接着層24a,24bを介して積層される第1、第2繊維補強材26a,26bと、車室内R側の第2繊維補強材26bの表面に積層される表皮材28と、ルーフパネルP側の第1繊維補強材26aの表面に積層される金属蒸着フィルム30と、金属蒸着フィルム30の表面に積層される繊維系面状シート40と、が積層されて熱プレスによって加熱及び加圧成形されて一体化されたものである。
すなわちヘッドライニング20は、ルーフパネルPの対向面側から見て、繊維系面状シート40と、金属蒸着フィルム30と、第1繊維補強材26aと、第1樹脂接着層24aと、芯材22と、第2樹脂接着層24bと、第2繊維補強材26bと、表皮材28と、をこの順で積層されて熱プレスによって加熱及び加圧成形されて一体化される。
芯材22は、図1に図示されるように車室内Rの吸音、断熱を有するものである。芯材22は図2に図示されるようにウレタン樹脂発泡体からなる半硬質層のウレタンフォームが用いられる。
第1、第2繊維補強材26a,26bは、図1に図示されるようにヘッドライニング20全体の形状保持と剛性確保のために設けられる。第1、第2繊維補強材26a,26bは、図2に図示されるように芯材22の車室内R側及びルーフパネルP側の両面に積層されており、芯材22に対しルーフパネルP側に積層されるのが第1繊維補強材26aであり、芯材22に対し車室内R側に積層されるのが第2繊維補強材26bである。
図2に図示されるように第1、第2繊維補強材26a,26bは、無機繊維であるガラス繊維を適宜の長さ(例えば50mm〜100mm長)に切断したチョップドストランドを適宜バインダーで固めることによりシート状に成形されている。なお、ここで使用するガラス繊維は上記のようにチョップドストランドを固結したもののほか、ガラス繊維を切断することなくバインダーで固めたもの(コンティニアスマット)或いはガラス繊維不織布、ガラス繊維紙、ガラス繊維織布でもよい。また、実施形態における目付量は、要求される強度、その他の種々の条件に適合する様に目付量を選択し得る。繊維補強材は、チョップドストランド等の無機繊維や、有機繊維であるジュート(黄麻)、ケナフ(洋麻)、ラミー、ヘンプ(麻)、サイザル麻、竹等の天然繊維等を適宜選択して、アクリル等のバインダー又はニードル加工によってシート状、マット状にしたものでもよい。
第1、第2樹脂接着層24a,24bは、図2に図示されるようにイソシアネート樹脂からなる熱硬化性樹脂である。上記芯材22が半硬質層のウレタンフォームが適用されるため、このウレタンフォームとなじみやすいという観点からイソシアネート樹脂が選択されるのが好ましい。なお、第1、第2樹脂接着層24a,24bは、イソシアネート樹脂に限られず芯材22と第1、第2繊維補強材26a,26bの関係において適宜選択可能な熱硬化性樹脂であれば良い。熱硬化性樹脂は、スプレー、ロールコーター等によってシート状のガラス繊維マットの表面に塗布される。塗布量は、要求される強度その他の種々の条件に適合する量とされる。なお、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維マットを用いても良い。
表皮材28は、図2に図示されるように意匠性の観点から梨地や皮地のような風合いのシボ模様、レザー加工等を施した合成樹脂シート、織布、不織布等が挙げられる。
金属蒸着フィルム30は、図2に図示されるように適宜のフィルム基材にアルミニウム、クロム、すずめっき等の赤外線反射機能の良好な金属を蒸着して構成される。蒸着される金属の材料は、赤外線反射機能の良好な金属であれば種々適用できる。フィルム基材の素材も適宜選択できる。金属蒸着フィルム30のフィルム基材や金属蒸着層は、赤外線反射機能、成形性、重量などに鑑み全体として0.01mm〜1mmの範囲の厚みで適宜選択できる。
繊維系面状シート40は、図2に図示されるように繊維によって面形状を有するシート材である。繊維系面状シート40は、織布、不織布等種々適用できが、不織布が好ましい。不織布は、軽量に成形できる。さらに不織布は、柔軟性があり伸び易い性質を有しヘッドライニング20の成形面になじみやすく成形適性が良好である。また、材料コスト、製造コスト等の観点からも好ましい。
不織布は、クロスレイヤー、エアレイ等に代表される乾式法、または抄紙法に代表される湿式法のいずれの製法も選択し得る。
繊維系面状シート40の素材は、化学繊維、天然繊維など種々適用できる。例えば、化学繊維の例としてポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリルニトリル系の各種合成繊維が適用できる。天然繊維は、綿、麻等に代表される植物繊維、毛、絹等に代表される動物繊維が適用でき得る。
繊維系面状シート40の総目付量は、5g/m2〜50g/m2の範囲で構成される。
繊維系面状シート40の総目付量の下限値は、5g/m2、好ましくは、15g/m2以上である。繊維系面状シート40の総目付量がこの下限値より低いと、繊維系面状シート40が薄くなって裂けや破れを生じて、金属蒸着フィルム30と成形型Dの間の静電気発生の緩和がし難くなるし、金属蒸着フィルム30と成形型Dの間の空気溜まりの逃げとしての空気層を形成しにくい。
繊維系面状シート40の総目付量の上限値は、50g/m2以下、好ましくは30g/m2以下である。繊維系面状シート40の総目付量がこの上限値より高いと赤外線反射機能の低下を招くおそれがある。また、重量が大きくなることから軽量化を図ることができない。
このような、目付量の範囲内において、車種それぞれのヘッドライニング20としての要求値に応じて最終的に求められる繊維系面状シート40の目付量を適宜設定される。
次にヘッドライニング20の成形方法について説明する。
熱プレスに用いられる成形型Dについて説明する。成形型Dは、図3に図示されるようにヘッドライニング20の各構成品が積層された積層体を加熱及び加圧成形(熱プレス)するために用いられる。
成形型Dは、金属製の上型Uと下型Lから構成される。上型Uは、凸形状の雄型をなしている。下型Lは、凹形状の雌型をなしている。下型Lは、ヘッドライニング20の外周形状に沿って凹んだ面形状に形成されている。上型Uは、下型Lの成形面に対応した凸形状に形成されている。なお、下型Lの成形面と成形外部位との境界は、ヘッドライニング20の外周形状に沿って断面の半径寸法の小さい角部が形成される。また下型Lの成形面は、ヘッドライニング20の製品形状に伴って一部が凹状や凸状に形成される部位もある。
ヘッドライニング20の製造方法を示す。図3に図示されるように先ず受け台C上で繊維系面状シート40を最下面とし、金属蒸着フィルム30と、第1繊維補強材26aと、第1樹脂接着層24a(図2参照)と、芯材22と、第2樹脂接着層24b(図2参照)と、第2繊維補強材26bと、表皮材28と、をこの順で積層する積層体とする。積層体は、受け台Cから金属製の成形型Dまで滑らせて移送し、成形型Dの下型L上に載置する。
そして、成形型Dの上型Uと下型Lを型締めし、積層体を挟着させた状態で加熱及び加圧成形(熱プレス)されることで一体化されてヘッドライニング20が形成される。
積層体は、その最下面に繊維系面状シート40が配設されているから、受け台Cから下型L上に移送する際に金属蒸着フィルム30と下型Lの角部や凸状部が直接、接触せず引っかかりを抑制できる。これにより、金属蒸着フィルム30は、かかる角部や凸状部との引っかかりによる局所的な引張荷重の発生を抑制し得る。すなわち、金属蒸着フィルム30は、引張荷重が発生した状態で熱プレスによる加熱及び加圧成形がなされることはない。そのため、金属蒸着フィルム30の伸びの限界を超えて裂けや破れが生じることを抑制できる。
積層体は、図3に図示されるように受け台Cから成形型Dへ滑らせて移動する際に、金属蒸着フィルム30が下型Lと直接擦れることがない。そのため積層体の静電気の発生を緩和し得る。静電気の発生が緩和されることで金属蒸着フィルム30が下型Lに張付くことが抑制される。そのため、金属蒸着フィルム30が下型Lに引っかかるのを助長することがない。また、金属蒸着フィルム30と下型Lの間に繊維系面状シート40を介在させることで空気層が形成されるため、下型Lの凹状部に張付いて空気溜まりを形成することを抑制し得る。これにより、空気溜まりに内在する空気の影響に起因して、正規のヘッドライニング20の成形面が形成されないといった懸念が解消し得る。
本発明を実施例及び比較例を示して説明する。
<実施例1>
実施例1においては、下記条件によって遮熱性能評価を行った。具体的には、矩形の平板からなる試験板201、試験板202、比較板203を作成し温度測定用試験箱60上に設置してハロゲンライト62で外気温を50℃〜60℃に上昇させた場合の閉塞した箱内の温度を測定した。これは、車両が夏季の炎天下に晒された場合を想定して試験するものである。
試験板201の詳細な構成は次の通りである。
(1)芯材22
厚さ=8.0mmのウレタン樹脂発泡体からなる半硬質層のウレタンフォームを用いた。
(2)第1、第2樹脂接着層24a,24b
熱硬化性樹脂のうち、イソシアネート樹脂を用いた。
(3)第1、第2繊維補強材26a,26b
ガラス繊維マット、目付量は、100g/m2を用いた。
(4)表皮材28
ポリエステル不織布、目付量は、180g/m2を用いた。
(5)金属蒸着フィルム30
ポリエステルから成る厚さ12μmのフィルム基材を選択し、金属蒸着層としてアルミニウムを200〜400Å(オングストローム)の厚みで蒸着したアルミニウム蒸着フィルムを用いた。
(6)繊維系面状シート40
合成繊維のうちポリエステルからなる不織布を用いた。目付量は、20g/m2である。
試験板202は、上記試験板201の構成のうち、不織布(繊維系面状シート40)を有さない構成である。
比較板203は、上記試験板201の構成のうち、アルミニウム蒸着フィルム(金属蒸着フィルム30)に変えてアルミニウムが蒸着されないポリエチレンフィルム32のみが積層される構成である。
閉塞した室内を想定して、断熱素材製の温度測定用試験箱60を用いた。温度測定用試験箱60は、側面、底面が断熱素材で囲われており上面が開口している。
夏季の炎天下の環境を模すために、100V、500Wのハロゲンライト62を用いた。
内気温測定は、熱電対64(KEYENCE社製:品番NR−1000)で測定した。外気温測定は、熱電対66(KEYENCE社製:品番NR−1000)で測定した。
図4に示すように、温度測定用試験箱60の上面を、試験板201で塞いだ状態で密閉し、ハロゲンライト62で15分間照射した。その結果、外気温50.0℃、内気温41.6℃、外気温に対する内気温の温度差は、−18.4℃であった。
また、試験板202を試験板201と同様の条件でハロゲンライト62を15分間照射した。その結果、試験板202は、試験板201と同様の試験結果が得られた。
これに対し、比較板203を試験板201と同様の条件でハロゲンライト62を15分間照射した。その結果、比較板203は、外気温54.4℃、内気温65.7℃となり、外気温に対する内気温の温度差は、+11.3℃であった。
以上より、アルミニウム蒸着フィルムを有することで車室内温度の上昇を抑制し得ることがわかった。また、アルミ蒸着フィルムより外面側(車両装着時ではルーフトリムに対向面となる)に20g/m2の不織布が構成される場合でも、赤外線反射機能は損なわれないことが確認できた。
これに対し、アルミニウム蒸着フィルムを有さない場合は、車室内が外気温以上に温度上昇することが確認され車両が夏季の炎天下に晒されて車室内温度が上昇する状態と同様であることがわかった。以上、実施例1においては、炎天下に晒された状況では、アルミニウム蒸着フィルムの有無によって箱内の温度上昇の差が確認できた。
<実施例2>
実施例2は、車両に装着される車両用内装材の構成により一層近い環境を作り、夏季の炎天下に長時間晒され続けた場合を想定した遮熱性能評価を行った。
試験板201、試験板202、比較板203、ハロゲンライト62、内気温を測定する熱電対64は、実施例1と同様のものを用いた。
実施例2では、試験板201、試験板202、比較板203をそれぞれ高さ20mmの枠部材68で押さえ、その上にルーフパネルを模した鋼板70を載置した。これは、車両において、ヘッドライニングとルーフパネルがおよそ20mmの空気層を隔てて設置されることを想定したものである。
以上の条件で、鋼板70をハロゲンライト62で4時間照射し続けた。その結果、試験板201、試験板202は、40.8℃であるのに対し、比較板203は、42.3℃であった。これにより、車両が夏季の炎天下に長時間晒され続けた場合でもアルミニウム蒸着フィルムを有することで車室内温度の上昇を抑制し得ることがわかった。また、アルミ蒸着フィルムより外面側(車両装着時ではルーフトリムに対向面となる)に20g/m2の不織布が構成される場合でも、赤外線反射機能は損なわれないことが確認できた。
このように、実施形態のヘッドライニング20は(車両用内装材)は、アルミニウム蒸着フィルム(金属蒸着フィルム)の表面に不織布(繊維系面状シート)が積層される。これは、成形時における上記構成でみると成形型Dと直接、接するのは不織布となる。そのため、成形時の成形型Dとアルミニウム蒸着フィルムが直接擦れることを防ぎ静電気の発生を緩和し得る。また、アルミニウム蒸着フィルムと成形型Dの間に不織布を介在させることで空気層が形成されるため、成形型Dとアルミニウム蒸着フィルム間に静電気が発生した場合でもアルミニウム蒸着フィルムが成形型Dに張付くことを緩和し得る。また、不織布は、アルミニウム蒸着フィルムに比して空気の流通がよい。そのため、成形型Dとアルミニウム蒸着フィルム間に空気溜まりが生じた場合でも空気の逃げ道を作り熱プレスによる成形時の空気の影響を緩和できる。これにより正規のヘッドライニング20の成形面を成形し得る。よって、アルミニウム蒸着フィルムを構成するヘッドライニング20において、量産性に適したヘッドライニング20を提供することができる。
また、不織布は、5g/m2〜50g/m2の目付で構成される。よって、ルーフパネルP(車体パネル)とヘッドライニング20のアルミニウム蒸着フィルムの間に不織布が介在したとしても5g/m2〜50g/m2の目付で構成されていることから赤外線反射機能を損なわず、且つ量産性に適したヘッドライニング20を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の車両用内装材は、本実施の形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。
10 車両
20 ヘッドライニング(車両用内装材)
22 芯材
24a,24b 第1、第2樹脂接着層
26a,26b 第1、第2繊維補強材
28 表皮材
30 金属蒸着フィルム
32 ポリエステルフィルム
40 繊維系面状シート
60 温度測定用試験箱
62 ハロゲンライト
64 熱電対
66 熱電対
68 枠部材
70 鋼板
C 受け台
D 成形型
U 上型
L 下型
P ルーフパネル(車体パネル)
R 車室内
201 試験板
202 試験板
203 比較板

Claims (2)

  1. 車体パネルの車室側の内面に張設される車両用内装材であって、
    ウレタン樹脂発泡体からなる芯材と、
    該芯材の車室内側及び車体パネル側の両面に樹脂接着層を介して積層される繊維補強材と、
    前記車室内側の繊維補強材の表面に積層される表皮材と、
    前記車体パネル側の繊維補強材の表面に積層される金属蒸着フィルムと、
    該金属蒸着フィルムの表面に積層される繊維系面状シートと、
    によって構成され、熱プレスにより一体化されることを特徴とする車両用内装材。
  2. 請求項1に記載の車両用内装材であって、
    前記繊維系面状シートは、5g/m2〜50g/m2の目付で構成される不織布であることを特徴とする車両用内装材。
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