JP2013223705A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気案内部材の着け忘れをユーザに気付かせて、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる炊飯器を提供する。
【解決手段】炊飯器は、被加熱物を収容する内鍋と、内鍋が収納される炊飯器本体と、炊飯器本体に回動可能に取り付けられて、外蓋(21)と、この外蓋(21)の内側に配置された内蓋(22)とを有し、内鍋を覆うことが可能な蓋体(2)と、外蓋(21)の内側に着脱可能に取り付けられ、内鍋内で発生した蒸気を炊飯器本体外へ案内する蒸気案内部材(60)と、蒸気案内部材(60)が外蓋(21)へ取り付けられることで内蓋(22)を蓋体(2)へ配置することが可能となるための機構(90)とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は炊飯器に関する。
従来、炊飯器としては、特開2007−29206号公報(特許文献1)に開示されたものがある。この炊飯器は、米や水といった被加熱物を収容する内鍋と、この内鍋が収納される炊飯器本体と、この炊飯器本体に回動可能に取り付けられ、内鍋を覆うことが可能な蓋体とを備えている。
上記蓋体は、外蓋と、この外蓋の内側(内鍋側)の部分に取り付けられた内蓋とを有している。また、上記蓋体の外側(内鍋側とは反対側)の部分には、内鍋内で発生した蒸気を炊飯器本体外へ案内する蒸気案内部材を着脱可能に取り付けている。
上記構成の炊飯器では、蒸気案内部材は、蓋体の外部側から取り外して、汚れを容易に落とすことができる。つまり、上記蒸気案内部材の清掃性は良好である。
特開2007−29206号公報(図1)
しかしながら、上記従来の炊飯器では、蓋体から取り外された蒸気案内部材が清掃された後、蒸気案内部材が蓋体に装着されずに、炊飯が行われてしまうという問題がある。
そこで、本発明の課題は、蒸気案内部材の付け忘れをユーザに気付かせて、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる炊飯器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の炊飯器は、
被加熱物を収容する内鍋と、
上記内鍋が収納される炊飯器本体と、
上記炊飯器本体に回動可能に取り付けられて、外蓋と、この外蓋の内側に配置された内蓋とを有し、上記内鍋を覆うことが可能な蓋体と、
上記外蓋の内側に着脱可能に取り付けられ、上記内鍋内で発生した蒸気を上記炊飯器本体外へ案内する蒸気案内部材と、
上記蒸気案内部材が上記外蓋へ取り付けられることで上記内蓋を上記蓋体へ配置することが可能となるための機構と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、上記蒸気案内部材が上記外蓋へ取り付けられることで上記内蓋を上記蓋体へ配置することが可能となるための機構を備えるので、蒸気案内部材の付け忘れをユーザに気付かせて、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
一実施形態の炊飯器では、
上記機構は、上記外蓋の内側に設けられ、上記蒸気案内部材の着脱に連動する内蓋配置阻害部材を含み、
上記内蓋配置阻害部材は、上記外蓋の内側に上記蒸気案内部材を取り付けていないと、上記内蓋の配置を阻害する状態になる一方、上記外蓋の内側に上記蒸気案内部材を取り付けていると、上記内蓋の配置を阻害しない状態になる。
上記実施形態によれば、上記外蓋から蒸気案内部材を取り外して、蒸気案内部材を清掃した後、外蓋に蒸気案内部材を付け忘れると、内蓋配置阻害部材が内蓋の配置を阻害する。したがって、上記蒸気案内部材の付け忘れをユーザに気付かせて、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
一実施形態の炊飯器では、
上記機構は支持部および係止部を含み、
上記支持部は、上記外蓋の内側に設けられ、上記内蓋の一端を支持する支持部であり、
上記係止部は、上記蒸気案内部材が有する係止部であって、上記内蓋の他端が解除可能に係止される係止部である。
上記実施形態によれば、上記蒸気案内部材を清掃する場合、蒸気案内部材の係止部と内蓋の他端との係止を解除した後、外蓋から蒸気案内部材を取り外して清掃する。そして、上記蒸気案内部材を清掃した後、もし、外蓋に蒸気案内部材を付け忘れると、内蓋の他端を蒸気案内部材の係止部に係止させることができないから、内蓋の姿勢が清掃前と変わる。したがって、上記蒸気案内部材の付け忘れをユーザに気付かせることができ、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
一実施形態の炊飯器では、
上記内蓋は、上記蒸気案内部材の一部に重なるように上記外蓋の内側に配置される。
上記実施形態によれば、上記内蓋は、蒸気案内部材の一部に重なるように外蓋の内側に配置されるので、内蓋を動かして、内蓋が蒸気案内部材の一部に重ならないようにした後でなければ、蒸気案内部材は外蓋からを取り外せない。したがって、上記蒸気案内部材の清掃後には、内蓋を蒸気案内部材の一部に重ねる作業が必要となるので、内蓋の姿勢の変化に気付き易くなる。
一実施形態の炊飯器では、
上記係止部は弾性変形可能である。
上記実施形態によれば、上記係止部は弾性変形可能であるので、蒸気案内部材の係止部と内蓋の他端との係止およびその解除が容易である。
本発明の炊飯器によれば、被加熱物を収容する内鍋と、内鍋が収納される炊飯器本体と、炊飯器本体に回動可能に取り付けられて、外蓋と、この外蓋の内側に配置された内蓋とを有し、内鍋を覆うことが可能な蓋体と、外蓋の内側に着脱可能に取り付けられ、内鍋内で発生した蒸気を炊飯器本体外へ案内する蒸気案内部材と、蒸気案内部材が外蓋へ取り付けられることで内蓋を蓋体へ配置することが可能となるための機構とを備えることによって、ユーザは蒸気案内部材の付け忘れに気づけるので、蒸気案内部材が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
図1は本発明の第1実施形態の炊飯器の蓋体閉鎖時の概略斜視図である。 図2は上記炊飯器の蓋体開放時の概略斜視図である。 図3は上記炊飯器の回転体の概略下面図である。 図4は第1,第2攪拌アームの攪拌状態を説明するための概略斜視図である。 図5は上記炊飯器の模式端面図である。 図6は上記炊飯器の蓋体の概略下面図である。 図7は上記炊飯器の模式端面図である。 図8は本発明の第2実施形態の炊飯器の蓋体の模式下面図である。 図9は上記第2実施形態の内蓋が取り外された外蓋の模式下面図である。 図10は上記内蓋および蒸気キャップが取り外された外蓋の模式下面図である。 図11は図9のIX−IX線矢視の模式断面図である。 図12は図10のXII−XII線矢視の模式断面図である。
以下、本発明の炊飯器を図示の実施形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の炊飯器を斜め上方から見た概略斜視図である。
上記炊飯器は、炊飯器本体1と、この炊飯器本体1に開閉可能に取り付けられた蓋体2とを備えている。
上記炊飯器本体1の前面には、蓋体2を開けるための開ボタン3を設けている。一方、炊飯器本体1の後面からは電源コード4の先端部が突き出ている。この電源コード4の大部分は、炊飯器本体1内のコードリール(図示せず)に引き出し可能に巻き付けられている。
上記蓋体2の上面の前部には、炊き方や調理名などを表示する液晶表示部5と、複数の操作ボタン6,6,…とを設けている。また、内鍋7(図2参照)の蒸気は、蓋体2の上面の後部の蒸気排出口51から排出されるようになっている。
図2は、上記蓋体2を開いた状態の炊飯器の概略斜視図である。
上記炊飯器本体1には内鍋7が収納されており、被加熱物の一例としての米や水などが内鍋7内に入る。また、炊飯器本体1の上面の前部には被係止部8を設けている。この被係止部8には、蓋体2の下面の前部に設けられた係止部23が解除可能に係止する。また、炊飯器本体1内には、蓋体2をロックするロック機構9を設けている。このロック機構9が蓋体2をロックしていないときには、開ボタン3を押すと、被係止部8が後方に移動して、被係止部8に対する係止部23の係止は解除される。一方、ロック機構9が蓋体2をロックしているときは、開ボタン3を押しても、被係止部8が後方に移動せず、被係止部8に対する係止部23の係止は解除されない。また、炊飯器本体1内には、内鍋7を誘導加熱するための誘導加熱コイル10を設置している。
上記内鍋7は、例えばアルミニウムなどの高熱伝導部材で形成され、その外面に加熱効率を向上させる例えばステンレス等の磁性体を貼り付ける一方、内面に被加熱物の付着を防ぐためのフッ素樹脂をコーティングしている。
上記蓋体2は、蓋体2を閉じたときに内鍋7側とは反対側に位置する外蓋21と、蓋体2を閉じたときに内鍋7側に位置する内蓋22とを有している。この外蓋21の後部の右側角部内には駆動モータ24を設置している。また、外蓋21の中央部内には回転可能に連結軸55(図5参照)を設置している。この連結軸55は、駆動モータ24が発生した回転駆動力を、プーリ(図示せず)やベルト(図示せず)を介して受けて回転する。
また、上記炊飯器本体1と蓋体2との間には回転体11を回転可能に配置している。この回転体11は蓋体2に着脱可能に取り付けられている。より詳しくは、回転体11の蓋体2側の部分からは回転軸15の一方の端部が突出している(図4参照)。この回転軸15は、一方の端部が外蓋21の連結軸55に着脱可能に連結されて、連結軸55と一体に回転する。また、回転軸15は回転体11に対して回転可能となっている。
上記回転体11に第1,第2攪拌アーム12A,12Bを取り付けている。この第1,第2攪拌アーム12A,12Bは、それぞれ、径方向において回転体11と隣り合って、内鍋7内の米などに接触した攪拌状態と、内鍋7内の米などから乖離した非攪拌状態とをとることが可能になっている。すなわち、第1,第2攪拌アーム12A,12Bのそれぞれは、一方の端部が回転体11に回動可能に取り付けられて、他方の端部が、回転体11から離れたり、回転体11に近づいたりすることが可能になっている。なお、第1,第2攪拌アーム12A,12Bは攪拌体の一例である。
図3は、上記回転体11を内鍋7側から見た概略図である。
上記回転体11は、蓋体側部材13と、この蓋体側部材13の内鍋7側の表面に着脱可能に取り付けられた内鍋側部材14とを有している。蓋体側部材13と内鍋側部材14の間には、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30と、第1攪拌アーム用傘ギア31A,32A,33Aと、第2攪拌アーム用傘ギア31B,32B,33Bとを配置している。回転軸15の回転駆動は、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30および第1攪拌アーム用傘ギア31A,32A,33Aを介して第1攪拌アーム用回動軸34Aに伝わると共に、第1,第2攪拌アーム兼用傘ギア30および第2攪拌アーム用傘ギア31B,32B,33Bを介して第2攪拌アーム用回動軸34Bに伝わる。これにより、回転軸15が回転すれば、第1,第2攪拌アーム12A,12Bを第1,第2攪拌アーム用回動軸34A,34Bを中心に回動させて、図2,図3に示す非攪拌状態から図4に示す攪拌状態に切り替えたり、上記攪拌状態から上記非攪拌状態に切り替えたりすることが可能になっている。
なお、図4では、第1,第2攪拌アーム12A,12Bを視認できるように、炊飯器本体1および蓋体2の図示を省略している。
図5は、上記炊飯器を鉛直面で切った端面を模式的に示す図である。
上記炊飯器本体1は、外ケース41と、この外ケース41内に配置され、内鍋7が収納される内ケース42とを有している。この内ケース42は、耐熱性と電気絶縁性を有する材料で形成されている。この内ケース42の底部の中央部からは、内鍋7の底部に接触する温度センサ43を配置している。また、図示しないが、外ケース41と内ケース42との間の空間の後面側(図5の右側)には、電源回路やインバータ回路などを含む電源部や、電源コード4を巻き取るコードリールなどを配置している。
上記外蓋21の内側の部分には、内鍋22の一端を支持する支持部52を設けている。また、外蓋21の内側の部分には耐熱プラスチック製の蒸気キャップ60を着脱可能に取り付けている。この蒸気キャップ60は、内鍋7内で発生した蒸気を図中矢印で示すように炊飯器本体1外へ案内する。また、蒸気キャップ60の一部には内蓋22の一部が重なっており、外蓋21から内蓋22を取り外さなければ、外蓋21から蒸気キャップ60を取り外せないようになっている。より詳しくは、蒸気キャップ60は、連結軸55側からヒンジ軸53側に向かって延在する第1延在部61と、連結軸55と略平行な方向に延在する第2延在部62とを有している。第1延在部61の連結軸55側の端部には、蒸気が流入する入口63を設けている一方、第2延在部62の外側(内鍋7側とは反対側)には、蒸気が流出する出口64を設けている。また、第1延在部61のヒンジ軸53側の端部には、内蓋22の他端が解除可能に係止される弾性変形可能な爪部65を設けている。また、第2延在部62の途中には、蒸気排出ファン56からの吹き出し空気が流入する開口66を設けている。なお、蒸気キャップ60は蒸気案内部材の一例であり、爪部65は係止部の一例である。
また、上記炊飯器は、蒸気キャップ60が外蓋21へ取り付けられることで内蓋22を蓋体2へ配置することが可能となるための機構90を備えている。この機構90は、支持部52および爪部65を含んでいる。
なお、図5の54は、蓋体2を開方向に付勢するスプリングである。
図6は、上記蓋体2を内鍋7側から見た概略図である。
上記内蓋22は、図5,図6に示すように、円板状に形成された金属製の内蓋本体71と、この内蓋本体71の周縁部に固定されて内蓋本体71を取り囲む耐熱プラスチック製の枠体72とを有している。また、内蓋本体71の周縁部の内鍋7側の表面には環状溝73を設け、この環状溝73に耐熱ゴム製の大径パッキン74の一端部を嵌め込んでいる。これにより、蓋体2の閉鎖時、内鍋7と内蓋22との間が大径パッキン74でシールされる。また、内蓋本体71の中央部には、連結軸55が挿通される挿通孔75を設けている。また、内蓋本体71のヒンジ軸53側の部分には、内鍋7内で発生した蒸気を炊飯器本体1外に排出するための蒸気排出穴76を設けている。また、内蓋本体71には、入口63の周縁部と蒸気排出穴76の周縁部との間をシールする耐熱ゴム製の小径パッキン77を取り付けている。
なお、図6の78は、内蓋22の取っ手である。
上記構成の炊飯器によれば、蒸気キャップ60を清掃する場合、まず、爪部65を弾性変形させて、爪部65と内蓋22の他端との係止を解除すると共に、支持部52から内蓋22の一端を外して、外蓋21から内蓋22を取り外す。そして、外蓋21から蒸気キャップ60を取り外して清掃する。この清掃が終わると、蒸気キャップ60、内蓋22の順に外蓋21への取り付けを行う。このとき、もし、外蓋21への蒸気キャップ60の付け忘れると、蒸気キャップ60の爪部65に内蓋22の他端を係止させることができないので、内蓋22の姿勢を清掃前の姿勢に戻せない。したがって、蒸気キャップ60の付け忘れをユーザに気付かせるこができ、蒸気キャップ60が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
また、上記内蓋22の一部が蒸気キャップ60の一部に重なって、外蓋21から内蓋22を取り外さなければ、外蓋21から蒸気キャップ60を取り外せないようになっているので、蒸気キャップ60の清掃後には、外蓋21への内蓋22の取り付けが行われる。したがって、蒸気キャップ60の清掃後、外蓋21に蒸気キャップ60を付け忘れたなら、ユーザは、内蓋22の姿勢が清掃前の姿勢に戻せないことに確実に気付くことができる。
また、上記爪部65は弾性変形可能であるので、爪部65と内蓋の他端との係止およびその解除を容易に行うことができる。
仮に、上記外蓋に蒸気キャップ60を着けていない状態で炊飯が行われると、図7に示すように、蒸気排出穴76を通過した蒸気は、図中矢印で示すように流れる結果、駆動モータ24などの故障が生じてしまう。
上記第1実施形態では、誘導加熱方式の炊飯器に本発明を適用した一例について説明したが、例えば抵抗加熱方式の炊飯器に本発明を適用してもよい。
上記第1実施形態では、回転体11に第1,第2攪拌アーム12A,12Bの一方の端部を回動可能に取り付けていたが、回転体11に第1,第2攪拌アーム12A,12Bのうちの一つだけの一方の端部を回動可能に取り付けてもよい。すなわち、本発明では、攪拌体の本数は2本でなくても、例えば1本にしてもよい。
上記第1実施形態では、被加熱物を攪拌する機能を有する炊飯器に本発明を適用した一例について説明したが、被加熱部を攪拌する機能を有しない炊飯器に本発明を適用してもよい。
上記第1実施形態では、耐熱プラスチック製の蒸気キャップ60を用いていたが、例えば金属製の蒸気キャップを用いてもよい。
上記実施形態では、内蓋22の一部が蒸気キャップ60の一部に重なるようにしていたが、内蓋22の一部が蒸気キャップ60の一部に重ならないようにしてもよい。
上記第1実施形態において、支持部52を弾性材料で形成してもよいし、非弾性材料で形成してもよい。
〔第2実施形態〕
図8は、本発明の第2実施形態の炊飯器が備える蓋体202の模式下面図である。また、図8では、図6の第1実施形態の構成部と同一の構成部は、図6の第1実施形態の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。また、以下の説明では、上記第1実施形態の構成部と同一の構成部に、第1実施形態の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記第2実施形態の炊飯器は、蓋体202および蒸気キャップ260を備える点が、上記第1実施形態の炊飯器と異なっている。この蒸気キャップ260は、外蓋221の内側に着脱可能に取り付けられ、内鍋7内で発生した蒸気を炊飯器本体1外へ案内する。なお、蒸気キャップ260は蒸気案内部材の一例である。
上記蓋体202は、外蓋221と、この外蓋221の内側(内鍋7側)に配置された内蓋22とを有する。この蓋体202は炊飯器本体1に開閉可能に取り付けられて、内鍋7を覆うことが可能になっている。
上記外蓋221の内側には、内蓋22の大部分を収容する内蓋用凹部280と、内蓋22の一端部を支持する弾性変形可能な支持部252と、内蓋22の他端部が係止される弾性変形不可能な爪部281,281とを設けている。また、図示しないが、外蓋202はヒンジ軸53およびスプリング54なども有している。
上記外蓋221の内側に内蓋22を配置する場合、まず、内蓋用凹部280の底面と爪部281,281との間に内蓋22の他端部を挿入して、爪部281,281に内蓋22の他端部を係止させる。そして、支持部252を弾性変形させて、内蓋22の一端部を支持部252よりも外側(内鍋7側とは反対側)に移動させることにより、支持部252に内蓋22の一端部を支持させ、外蓋221の内側に内蓋22を取り付ける。
一方、上記外蓋221から内蓋22を離す場合、まず、支持部252を弾性変形させ、支持部252の支持を解除して、内蓋22の一端部を支持部252よりも内鍋7側に移動させる。そして、内蓋用凹部280の底面と爪部281,281との間から内蓋22の他端部を引き抜いて、外蓋221の内側から内蓋22を取り外す。
図9は、上記内蓋22が取り外された外蓋221の模式下面図である。また、図10は、内蓋22および蒸気キャップ260が取り外された外蓋221の模式下面図である。
上記外蓋221の内側には、図9,図10に示すように、蒸気キャップ260が嵌合する蒸気キャップ用凹部282を設けている。この蒸気キャップ用凹部282の底面には、外蓋221を厚さ方向に貫通する貫通孔283を設けている。
上記蒸気キャップ260は、蒸気排出穴76からの蒸気が流入する蒸気流入口263と、この蒸気流入口263からの蒸気を外部へ案内する筒部262とを有している。この筒部262は貫通孔283に嵌合して、先端部が外蓋221の上面(内鍋7側とは反対側の表面)から突出する。また、蒸気キャップ260の内側には、下方か見た形状がT字状形状である取っ手267を設けている。
図11は、図9のIX−IX線から見た模式断面図である。また、図12は、図10のXII−XII線から見た模式断面図である。
上記外蓋221の内側には、図11,図12に示すように、蒸気キャップ260が外蓋221へ取り付けられることで内蓋22を蓋体202へ配置することが可能となるための機構290を設けている。
上記機構290は、蒸気キャップ260の着脱に連動する可動部材291と、この可動部材291を蒸気キャップ用凹部282側へ付勢するスプリング292と、可動部材291の移動方向を左右方向(ヒンジ軸53に平行な方向)に規制する規制部材293とを含んでいる。なお、可動部材291は内蓋配置阻害部材の一例である。
上記可動部材291は、基部294と、この基部294の後端部に設けられた鉤部295とを有して、外蓋221に左右方向に移動可能に取り付けられている。この基部294の先端部には、蒸気キャップ260が摺動する摺動面296と、蒸気キャップ260に当接する当接面297とを設けている。この摺動面296は左右方向に対して傾斜する傾斜面であり、当接面297は蒸気キャップ260の角部のアールに沿うような形状を有している。また、基部294の先端部は、蒸気キャップ用凹部282の機構290側の側部に設けられた貫通孔285から突出する量が蒸気キャップ260の着脱に応じて変化する。また、鉤部295も、この基部294の先端部と同様に、内蓋用凹部280の機構290側の側部に設けられた貫通孔286から突出する量が蒸気キャップ260の着脱に応じて変化する。
上記スプリング292は、一端部が基部294の後端部に取り付けられている一方、他端がリブ284に取り付けられて、左右方向に伸縮可能となっている。
上記規制部材293は、外蓋221と一体になっており、外蓋221に対して移動不可能になっている。
上記構成の炊飯器によれば、図12に示すように、外蓋221に蒸気キャップ260を取り付けていないと、貫通孔285に対する基部294の先端部の突出量が大きくなると共に、貫通孔286に対する鉤部295の突出量も大きくなる。したがって、内蓋用凹部280の底面と爪部281,281との間に内蓋22の他端部を挿入しようとしても、鉤部295が内蓋22の他端部の挿入を阻害するので、蓋221の内側に内蓋22を取り付けることができない。
これに対して、図11に示すように、外蓋221に蒸気キャップ260を取り付けると、可動部材291は、リブ284側に移動して、貫通孔285に対する基部294の先端部の突出量が小さくなると共に、貫通孔286に対する鉤部295の突出量も小さくなる。その結果、鉤部295が内蓋22の他端部の挿入を阻害しないので、内蓋用凹部280の底面と爪部281,281との間に内蓋22の他端部を挿入して、外蓋221の内側に内蓋22を取り付けることができる。
このように、上記可動部材291は、外蓋221の内側に蒸気キャップ260を取り付けていないと、内蓋22の配置を阻害する状態になる一方、外蓋221の内側に蒸気キャップ260を取り付けていると、内蓋22の配置を阻害しない状態になる。したがって、外蓋221から蒸気キャップ260を取り外して、蒸気キャップ260を清掃した後、外蓋221に蒸気キャップ260を付け忘れると、可動部材291の鉤部295が内蓋22の配置を阻害する。したがって、蒸気キャップ260の付け忘れをユーザに気付かせて、蒸気キャップ260が未装着のまま、炊飯が行われるのを防ぐことができる。
上記第2実施形態の蓋体202は、誘導加熱方式の炊飯器で使用してもよいし、抵抗加熱方式の炊飯器で使用してもよい。
上記第2実施形態では、回転体11に第1,第2攪拌アーム12A,12Bの一方の端部を回動可能に取り付けていたが、回転体11に第1,第2攪拌アーム12A,12Bのうちの一つだけの一方の端部を回動可能に取り付けてもよい。すなわち、本発明では、攪拌体の本数は2本でなくても、例えば1本にしてもよい。
上記第2実施形態の炊飯器は、被加熱物を攪拌する機能を有していたが、被加熱部を攪拌する機能を有さなくてもよい。
上記第2実施形態の蒸気キャップ260は、耐熱プラスチック製であってもよいし、金属製であってもよい。つまり、蒸気キャップ260は、耐熱性を有するようにできれば、どのような材料で形成してもよい。
上記第2実施形態において、支持部252は弾性変形可能になっていたが、弾性変形不可能にしてもよい。このようにする場合、伝声変形不可能な支持部の一端部を回動可能に外蓋221に取り付けてもよい。
上記第2実施形態では、外蓋221の内側に、内蓋22の大部分を収容する内蓋用凹部280を設けていたが、内蓋22の全部を収容する内蓋用凹部を設けてもよい。
1…炊飯器本体
2…蓋体
7…内鍋
21…外蓋
22…内蓋
52…支持部
60…蒸気キャップ
61…第1延在部
62…第2延在部
63…入口
64…出口
65…爪部
71…内蓋本体
72…枠体
73…環状溝
74…大径パッキン
75…挿通孔
76…蒸気排出穴
77…小径パッキン
90…機構
202…蓋体
221…外蓋
252…支持部
260…蒸気キャップ
280…内蓋用凹部
281…爪部
282…蒸気キャップ用凹部
283,285,286…貫通孔
290…機構
291…可動部材
292…スプリング
293…規制部材
294…基部
295…鉤部
296…摺動面
297…当接面

Claims (5)

  1. 被加熱物を収容する内鍋と、
    上記内鍋が収納される炊飯器本体と、
    上記炊飯器本体に回動可能に取り付けられて、外蓋と、この外蓋の内側に配置された内蓋とを有し、上記内鍋を覆うことが可能な蓋体と、
    上記外蓋の内側に着脱可能に取り付けられ、上記内鍋内で発生した蒸気を上記炊飯器本体外へ案内する蒸気案内部材と、
    上記案内部材が上記外蓋へ取り付けられることで上記内蓋を上記蓋体へ配置することが可能となるための機構と
    を備えることを特徴とする炊飯器。
  2. 請求項1に記載の炊飯器において、
    上記機構は、上記外蓋の内側に設けられ、上記蒸気案内部材の着脱に連動する内蓋配置阻害部材を含み、
    上記内蓋配置阻害部材は、上記外蓋の内側に上記蒸気案内部材を取り付けていないと、上記内蓋の配置を阻害する状態になる一方、上記外蓋の内側に上記蒸気案内部材を取り付けていると、上記内蓋の配置を阻害しない状態になることを特徴とする炊飯器。
  3. 請求項1に記載の炊飯器において、
    上記機構は支持部および係止部を含み、
    上記支持部は、上記外蓋の内側に設けられ、上記内蓋の一端を支持する支持部であり、
    上記係止部は、上記蒸気案内部材が有する係止部であって、上記内蓋の他端が解除可能に係止される係止部であることを特徴とする炊飯器。
  4. 請求項1または3に記載の炊飯器において、
    上記内蓋は、上記蒸気案内部材の一部に重なるように上記外蓋の内側に配置されることを特徴とする炊飯器。
  5. 請求項3または4に記載の炊飯器において、
    上記係止部は弾性変形可能であることを特徴とする炊飯器。
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