本発明に係る情報表示装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。図1は、本発明が適用された本実施例の遊技用システムの構成を示す図である。
本実施例の遊技用システムは、図1に示すように、遊技場において複数配置された遊技島に並設された複数の機種のスロットマシン1と、該スロットマシン1に対して1対1に対応設置された呼び出しランプ装置200と、各スロットマシン1の遊技情報を収集する収集ユニット50、該収集ユニット50にて収集された各遊技情報に基づく遊技情報データをホールコンピュータ140に中継する中継ユニット60と、各中継ユニット60にて中継された当該遊技場に設置されている各スロットマシン1の遊技情報を含む遊技情報データを受信し、該受信した遊技情報データに含まれる各スロットマシン1の遊技情報等を管理するホールコンピュータ140とを含む。
本実施例の遊技島には、図2に示すように、その側面に複数のスロットマシン1並びに該スロットマシン1において遊技を行なうための遊技媒体であるメダルを貸し出すためのメダル貸出機102とが並設されているとともに、呼び出しランプ装置200が、対応するスロットマシン1の上方位置に設けられており、本実施例に用いた該呼び出しランプ装置200は、通常のランプの点灯機能に加えて、その前面に表示部を有することで、各種の遊技情報やメッセージ等の表示機能を有している。
また、本実施例のスロットマシン1と収集ユニット50とは、図1に示すように信号ケーブル59を介して接続されており、各収集ユニット50はさらに通信ケーブル61を介して中継ユニット60と接続されており、これら収集ユニット50と中継ユニット60とは簡易ローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされていて、収集ユニット50が各スロットマシン1から出力される後述する各種の信号の入力により収集した遊技情報含む遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを送信するようになっている。
更に、これら各中継ユニット60はハブ57を介して通信ケーブル58にてホールコンピュータ140に接続されていて、中継ユニット60とホールコンピュータ140とが、比較的高速のデータ通信可能なローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされており、前記中継ユニット60にて各収集ユニット50から送信された送信データが中継されてホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140が各スロットマシン1に関する情報を収集して集中管理できるようになっている。
また、本実施例の呼び出しランプ装置200も、収集ユニット50と同様に中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に接続されており、これら中継ユニット60を介して呼び出しランプ装置200とホールコンピュータ140とが、双方向のデータ通信を実施できるようになっており、各呼び出しランプ装置200が対応するスロットマシン1の機種設定や、遊技情報に関する各種の条件設定等をホールコンピュータ140において実施できるようになっている。
まず、本実施例に用いたスロットマシン1について以下に説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筐体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始(ゲーム結果を導出するためのリール回転開始)から一定期間(たとえば4.1秒)経過していないためにゲーム結果を導出するためのリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでも良いし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良いし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
メイン制御部41が備えるCPUは、ROMから読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。以下、メイン制御部41(又はCPU)が実行する(又は処理を行なう)ということは、具体的には、CPUがプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROMには、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。メイン制御部41が備えるRAMは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAMの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAMの少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAMの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAMの全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備える乱数回路は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPUは、乱数回路から抽出した数値データに基づき、乱数回路とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路からCPUにより抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
メイン制御部41が備えるROMには、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラムの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROMには、CPUが各種の判定や決定、設定を行なうために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROMには、CPUが遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAMには、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAMとしては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPUには、このリフレッシュ動作を行なうためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPUがROMから命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPUにおける1命令の実行時間ごとに行なわれることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行なうこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAMに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行ない、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタをRAMのスタックに退避し、RAMにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAMに格納する処理を行なうようになっている。尚、RAMパリティとはRAMの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAMの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAMの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAMに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAMに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAMのデータが正常であると判定した場合に、RAMの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAMに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAMの初期化について説明する。メイン制御部41のRAMの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述するRTフラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAMのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAMの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAMのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行なう。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化1では、RAMの格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAMの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAMのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAMの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行なっているが、設定変更状態の終了時に行なったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行なうようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられたRTフラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAMに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAMに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAMに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行なっているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行なっても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行なうようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、後述するフリーズ状態に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御するか否か及びフリーズ状態に制御する場合にはそのタイミングを示すコマンドであり、後述するフリーズ抽選の終了時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行なわれる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行なわれた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態及びRTの種類、RTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行なう。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行なう。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行なうのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行なわれることがある。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
図6〜図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態及びRTの遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図10に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「黒7−白7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB4のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1〜BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図10に示すように、BB1、BB3、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図10に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、通常・RT4に制御される。
後述する内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベルが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、通常・RT0において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT3から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。
次に、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図9に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、右下がりベルあるいは中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図10に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。尚、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)であるか、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0〜4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図12〜図16においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行なわれる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図12及び図13は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図15は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図16は、図12〜13に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
通常・RT0であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15が内部抽選の対象役となる。
通常・RT1であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
通常・RT2であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
通常・RT3であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BBRB・RT0であるときには、弱チェリー、右上がりベルが内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、右上がりベルが内部抽選の対象役となる。
尚、図16に示すように、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。強スイカとは中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役であり、弱チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるのに対して、強チェリーでは、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが導出可能に制御されるようになっており、左リール2Lの下段にチェリーが停止し、かつ中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
また、通常・RT0〜3などにおいて、BB1〜BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態及び内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行なわれる。
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行なわれる。
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行なわれる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図17に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図17は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
図4に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR12(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR13(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR14(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
リプレイGR15(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
図4に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
このように、リプレイGR11〜15とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜15が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜15のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図18は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
図4に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行なった場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行なわれる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行なった場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行なわなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行なった場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行なわれる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行なった場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行なわなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行なった場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行ない、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行なう。
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行なった場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行なわれる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行なった場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行なわなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行なうことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行なうことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図10及び図11に示すように、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0〜3のいずれかに制御される。
前述のように、メイン制御部41のRAMには、遊技状態を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、RTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。遊技状態フラグは、4ビットのデータであり、0000が通常遊技状態を示し、0001が内部中1を示し、0010が内部中2を示し、0100がRBを示し、1100がBB(RB)を示す。RTフラグは、4ビットのデータであり、0000がRT0を示し、0001がRT1を示し、0010がRT2を示し、0011がRT3を示し、0100がRT4を示す。
図11に示すように、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0000の場合は、通常遊技状態かつRT0であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0001の場合は、通常遊技状態かつRT1であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0010の場合は、通常遊技状態かつRT2であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0011の場合は、通常遊技状態かつRT3であることを示し、遊技状態フラグの値が0001、RTフラグの値が0000の場合は、内部中1であることを示し、遊技状態フラグの値が0010、RTフラグの値が0000の場合は、内部中2であることを示し、遊技状態フラグの値が0100、RTフラグの値が0000の場合は、RBであることを示し、遊技状態フラグの値が1100、RTフラグの値が0000の場合は、BB(RB)であることを示す。
一方、本実施例では、対象役の判定値数が定められた抽選テーブルとして、内部中1用の抽選テーブル、内部中2用の抽選テーブル、RB用の抽選テーブル、BB(RB)用の抽選テーブル、通常遊技状態用の抽選テーブルをそれぞれ有しており、さらに通常遊技状態用の抽選テーブルとして、RT0用の抽選テーブル、RT1用の抽選テーブル、RT2用の抽選テーブル、RT3用の抽選テーブルをそれぞれ有している。
そして、内部抽選処理においてRAMに格納されている遊技状態フラグの値及びRTフラグの値を参照して遊技状態及びRTの種類を特定し、それに応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて抽選を行なうことにより、遊技状態及びRTの種類に応じた抽選対象役について、遊技状態及びRTの種類に応じた当選確率にて抽選が行なわれるようになっている。
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11〜15のみが内部抽選の対象となる。
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT1を示す0001に更新される。そして、通常・RT1は、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT1における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
通常・RT2は、通常・RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT2を示す0010に更新される。そして、通常・RT2は、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT2における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT(0)とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
通常・RT3は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0011に更新される。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT3における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT4では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中1を示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中1においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3よりも高く高確率(約1/4.2)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中1では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中2を示す0010に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中2においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3、内部中1よりも高く高確率(約1/2.9)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中2では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、内部中1、2においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、RBを示す0100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、RBは、6ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、BB(RB)を示す1100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、通常遊技状態におけるRT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。また、特に、遊技者にとって有利な通常・RT2においてATに制御されている状態をアシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。
ここで本実施例の遊技状態及びRTの移行状況について説明すると、図10に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT3に移行する。
通常・RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行した通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
通常・RT1では、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT0においてリプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
サブ制御部91は、ATに制御するか否かのナビストック抽選を行なう。ナビストック抽選では、ナビストック数を付与するか否か、ナビストック数をいくら付与するかが決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っている場合には、0〜32ゲームの潜伏期間を経た後、ATに制御する。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、通常・RT1〜3であるときに、ナビストックを消費してATへの制御が可能となる。
具体的に、サブ制御部91は、通常・RT1〜3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときには、ATに制御する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、後述のように通常・RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行なうことにより通常・RT1から通常・RT0に移行させることが可能となる。また、ATの制御開始後、通常・RT1から通常・RT0へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行なうことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
ATに制御されているときであって、通常・RT0から通常・RT2に移行したときには、ナビストック数を1消費(減算)して、所定ゲーム数が経過するまでの間、ATに制御する。尚、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。この間、後述のように通常・RT0であれば、リプレイGR11〜15の当選時にナビ演出の対象となり、押し順ベルは、ATの制御開始後は、通常・RT1、通常・RT0、通常・RT2に関わらずナビ演出の対象となる。ナビ演出では、通常・RT0においては、リプレイGR11〜15の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行なうことにより通常・RT0から通常・RT1に移行させることなく通常・RT2へ移行させることが可能となる。また、通常・RT0、通常・RT2においては、ともに押し順ベルの当選時に移行出目を回避し、ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行なうことにより、通常・RT0または通常・RT2から通常・RT1に移行させることなく、かつメダルを獲得することが可能となる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT0から通常・RT2に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出が実行されるゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。
また、AT開始後、所定ゲーム数が経過してATが終了するまでの間に、上乗せ対象役(例えば、チェリー、スイカ等)が当選した場合に、AT終了までのゲーム数に新たにゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行ない、上乗せ抽選に当選した場合には、当選した上乗せゲーム数がRAM91cの所定領域に格納された所定ゲーム数に加算されるようになっている。すなわちAT中に上乗せ対象役が当選し、上乗せ抽選に当選するとその分だけ、長い期間にわたりATに制御されることとなる。
また、サブ制御部91は、ATであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
また、非ATに制御された後、ナビストックが残っている場合には、新たにナビストックが当選した場合と同様に0〜32ゲームの潜伏期間を経た後、再度ATに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ATと潜伏期間に繰り返し制御されることとなる。
サブ制御部91は、ATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜15である。また、通常・RT0〜2では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。例えば、リプレイGR1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR11〜15に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。例えば、リプレイGR11に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR12に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR13に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR14に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR15に当選したときのナビ演出としては、「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図19に示すように、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータやスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が後述するRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するBB中の旨を示すBB中信号、通常・RT2の開始及び終了のいずれか一方を示すRT2信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
尚、本実施例では、他のスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態を示す予備の信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、情報提供端子板1010を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施例では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容、特に外部出力制御に関連する制御内容を中心に、図20〜図22に基づいて以下に説明する。
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図20のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行なう。また、ユーザリセット信号が入力された場合には、起動処理(メイン)のSa2のステップから処理を開始する。すなわち電源投入に伴う起動の場合のみセキュリティチェック処理を行なうセキュリティモードから開始する一方、ウォッチドッグタイマのタイムアップによる起動の場合には、セキュリティチェック処理を省略してROM506に記憶されたユーザプログラムを実行するユーザモードから開始されることになる。
システムリセット信号の入力に伴う起動処理(メイン)では、まず、CPU505がROM506から読み出したセキュリティチェックプログラム506Aに基づき、セキュリティチェック処理を実行する(Sa1)。このとき、メイン制御部41は、セキュリティモードとなり、ROM506に記憶されているゲーム制御用のユーザプログラムは未だ実行されない状態となる。
Sa1のステップにおけるセキュリティチェック処理の終了後、メイン制御部41の動作状態がセキュリティモードからユーザモードへと移行し、ROM506に記憶されたユーザプログラムの実行が開始されることになる。尚、前述のようにユーザリセット信号の入力に伴う起動時には、セキュリティモードを経ずにユーザモードから開始することとなる。
ユーザモードではまず、シリアル通信回路511等の内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ、スイッチ類の検出状態、外部出力信号の出力状態等を初期化した後(Sa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAMの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAMへのアクセスを許可し(Sa4)、RAMの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。次いで、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、メイン制御部41の特定のレジスタに打止機能、自動精算機能の有効/無効を設定した後(Sa6)、停電が検知された旨を示す電断フラグをクリアする(Sa7)。
次いで、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理(メイン)が行なわれていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAMに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAMの格納領域のうち、使用中スタック領域、非初期化領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa22)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa23)、設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。
Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。
Sa8のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断処理(メイン)が行なわれていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAMのデータが正常ではないので、Sa22のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理に移行する。また、Sa23のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードの設定(Sa24)、割込を許可して(Sa25)、エラー処理に移行する。
Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAMのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa10)、RAMの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行なった後(Sa11)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa12)、設定キースイッチ37がonであれば、Sa20のステップに移行して初期化1を実行し、割込を許可して(Sa21)、設定変更処理に移行する。
Sa12のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、復帰後の状態において後述するRT2信号の出力制御中であるかを判定する(Sa14)。Sa14のステップにおいて復帰後の状態においてRT2信号の出力制御中でなければ、さらに復帰後の状態が通常・RT2であるか否かを判定する(Sa15)。Sa15のステップにおいて復帰後の状態が通常・RT2でなければ、Sa17のステップに進み、Sa14のステップにおいて復帰後の状態においてRT2信号の出力制御中であるか、Sa15のステップにおいて復帰後の状態が通常・RT2であれば、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定した後(Sa16)、Sa17のステップに進む。
Sa17のステップでは、復帰後の遊技状態がBB中であるか否か、RB中であるか否か、を判定し、復帰後の遊技状態がBB中でもなく、RB中でもなければSa18のステップに進み、復帰後の遊技状態がBB中またはRB中であれば、BB中信号、RB中信号の変更命令をRAM41cに設定した後(Sa18)、Sa18のステップに進む。Sa18のステップでは、復帰後の遊技状態がBB中であれば、BB中信号をONに変更する旨の変更命令を設定し、RB中であれば、RB中信号をONに変更する旨の変更命令を設定する。尚、本実施例では、BB中は常にRBに制御されることとなるため、復帰後の遊技状態がBB中であれば、BB中信号及びRB中信号双方をONに変更する旨の変更命令が設定されることとなる。
Sa19のステップでは、割込を許可し、その後、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
図21は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、リール回転処理(Sd3)、入賞判定処理(Sd4)、払出処理(Sd5)、ゲーム終了時処理(Sd6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、該賭数が設定されることによりスタートスイッチ7への操作が有効となり、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行なう。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAMに当選フラグが設定される。
また、内部抽選処理では、所定期間に亘りゲームの進行を遅延させるフリーズを発生させるか、およびフリーズを発生させる場合にはどの種類のフリーズを発生させるかを決定するフリーズ設定処理が行なわれる。フリーズ設定処理では、たとえば、BBやRBに当選しているときやATへの制御(ナビストック数付与)の契機となる条件(特定の入賞役当選)が成立しているときなど、遊技者にとって有利度合いが高い状態であるときの方が、当該状態でないときよりも高い割合でフリーズを発生させると決定するとともに、複数種類のフリーズのうち特定種類のフリーズを発生させると決定し、フリーズ期間を特定するためのフリーズカウンタを設定するとともに、フリーズを行なうための制御データを設定する。後述するリール回転処理では、フリーズ期間が設定されているときには、制御データに対応した特定の態様でのリール制御を行なう。本実施例においては、フリーズの種類として、開始順変化パターン、正回転パターン、逆回転パターン、および低速回転開始パターンの4種類が定められている。
Sd3のステップにおけるリール回転処理では、フリーズ期間が設定されているか否かが判定される。フリーズ期間が設定されていないと判定されたときには、前述したウェイト中であるか否かが判定される。ウェイト中であると判定されたときには、ウェイト中でないと判定されるまで(ウェイトが経過するまで)、当該判定が繰り返し行なわれる。
ウェイト中でないと判定されたとき(ウェイトが経過していると判定されたとき)には、各リール2L、2C、2Rを通常態様で回転させる通常回転処理が開始された後、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理が開始される。通常回転処理では、リール2L〜2Rの回転速度を一定速度で回転させる制御が行なわれる。
一方、フリーズ期間が設定されていると判定されたとき、すなわちフリーズが発生するときには、当該フリーズ期間が経過するまでフリーズに制御されるとともに、その間において通常態様と異なる特定態様で各リール2L、2C、2Rを回転させる特定回転処理が行なわれる。特定回転処理では、フリーズの種類に応じてリール制御が行なわれる。
開始順変化パターンが設定されているときには、所定期間(たとえば2秒間)に亘りフリーズを発生させるとともに、その間においてリール2L〜2Rを通常態様と異なる順序で回転開始させる制御を行なう。通常態様においてはたとえば左、中、右のリールをすべて同時に回転開始させるのに対し、回転順序変化パターンにしたがって制御された場合には右、中、左の順序でリール2L〜2Rを回転開始させるリール演出制御が行なわれる。
正回転パターンが設定されているときには、所定期間(たとえば10秒間)に亘りフリーズを発生させるとともに、その間においてリール2L〜2Rを通常態様と同じ方向に正回転させた後、入賞ラインLN上に特定の図柄組合せ(黒7の3つ揃い)を揃えて一旦停止させるリール演出制御を行ない、再び正回転させる制御を行なう。
逆回転パターンが設定されているときには、所定期間(たとえば5秒)に亘りフリーズを発生させるとともに、その間においてリール2L〜2Rを通常態様とは逆方向に回転(逆回転)させた後、入賞ラインLN上に特定の図柄組合せを揃えて一旦停止させるリール演出制御を行ない、再び通常態様と同じ方向に回転(正回転)させる制御を行なう。
低速回転開始パターンが設定されているときには、所定期間(たとえば4秒)に亘りフリーズを発生させるとともに、その間においてリール2L〜2Rを通常態様と異なる加速度で回転開始させる制御を行なう。通常態様においては、リール2L〜2R各々を、一定速度に達するまで所定の加速度で回転させるのに対し、低速回転開始パターンにしたがって制御された場合には、リール2L〜2R各々を、一定速度に達するまで、所定の加速度よりも小さい予め定められた特定の加速度で回転させるリール演出制御が行なわれる。なお、フリーズの種類およびリールの動作態様などは一例に過ぎず、上記したものに限るものではない。
フリーズ期間が設定されていると判定されたときには、上記の特定回転処理を行ない、所定期間に亘りフリーズの種類に応じた制御を行ない、フリーズ期間が経過した後において通常回転処理に移行される。なお、本実施例における特定回転処理では、フリーズ期間が経過するときにおいてリール2L〜2Rを停止させた状態として通常回転処理に移行させるものを例示するが、フリーズ期間が経過するときにおいてリール2L〜2Rを停止させることなく回転を継続させたままの状態で通常回転処理に移行させるものであってもよい。通常回転処理では、当該処理に移行されたときにリール2L〜2Rが回転しているか否かに関わらず、前述したように、リール2L〜2Rの回転速度を一定速度で回転させる制御が行なわれる。
Sd4のステップにおける入賞判定処理では、Sd3のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd5のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行なう。また、払出処理では、クレジットの加算並びにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
Sd6のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、次ゲームからBBに移行する場合にはBB中信号をONに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定し、次ゲームからRBに移行する場合にはRB中信号をONに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。一方、BBが当該ゲームで終了した場合にはBB中信号をOFFに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定し、RBが当該ゲームで終了した場合にはRB中信号をOFFに変更する旨の変更命令をRAM41cに設定する。また、次ゲームから通常・RT2が開始する場合及び通常・RT2が当該ゲームで終了した場合には、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定する。すなわち、RT2信号の出力命令は、通常・RT2への制御契機となる特殊リプレイに入賞したとき、および通常・RT2の終了契機となる移行出目が停止したときに設定される。
図22は、メイン制御部41が定期的(約0.56ms)にゲーム処理等に割り込んで実行する前述したタイマ割込処理(メイン)を4回実行する毎に1回実行する外部出力制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
外部出力制御処理では、まず、RT2信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk101)、RT2信号の出力命令が設定されていればSk103のステップに進み、RT2信号の出力命令が設定されていなければ、RT2信号の出力制御中か否かを判定する(Sk102)。RT2信号は、約2000msの期間にわたり出力されるようになっており、RT2信号の出力開始後、未だRT2信号の出力が終了していない状態であればSk103のステップに進む。
Sk103のステップでは、RT2信号出力処理を行なった後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。RT2信号出力処理では、RT2信号の出力命令が設定されている場合には、RT2信号の出力命令をクリアするとともに、RT2信号の出力制御中か否か、すなわちRAM91cの設定上、出力開始から約2000ms経過しているか否かに関わらず、その時点からRT2信号の出力を開始する。一方、RT2信号の出力命令が設定されていない場合、すなわちRT2信号の出力制御中である場合には、当該RT2信号の出力開始から約2000ms経過しているか否かを判定し、経過している場合にはRT2信号の出力を終了する。
Sk102のステップにおいて、RT2信号の出力制御中でない場合には、メダルIN信号の出力制御中か否かを判定する(Sk104)。メダルIN信号は、約25msの信号が、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルIN信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルIN信号の出力制御が終了していない状態であればSk106のステップに進む。一方、メダルIN信号の出力制御中でなければ、メダルIN信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk105)、メダルIN信号の出力命令が設定されていれば、Sk106のステップに進む。
Sk106のステップでは、メダルIN信号出力処理を行なった後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルIN信号出力処理では、メダルIN信号の出力命令が設定されている場合には、メダルIN信号の出力命令をクリアするとともに、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行なうとともに、メダルIN信号の出力制御中であり、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルIN信号の出力制御を行ない、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルIN信号の出力が完了していれば、メダルIN信号の出力制御を終了する。
Sk105のステップにおいて、メダルIN信号の出力命令が設定されていない場合には、メダルOUT信号の出力制御中か否かを判定する(Sk107)。メダルOUT信号は、約25msの信号が、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、メダルOUT信号の出力命令が設定された後、未だ指定された数のメダルOUT信号の出力が終了していない状態であればSk109のステップに進む。一方、メダルOUT信号の出力制御中でなければ、メダルOUT信号の出力命令が設定されているか否かを判定し(Sk108)、メダルOUT信号の出力命令が設定されていれば、Sk109のステップに進む。
Sk109のステップでは、メダルOUT信号出力処理を行なった後、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。メダルOUT信号出力処理では、メダルOUT信号の出力命令が設定されている場合には、メダルOUT信号の出力命令をクリアするとともに、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御を開始し、約25msの信号を、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力する制御を行なうとともに、メダルOUT信号の出力制御中であり、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力制御が完了していない状態であれば、引き続きメダルOUT信号の出力制御を行ない、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分のメダルOUT信号の出力が完了していれば、メダルOUT信号の出力制御を終了する。
Sk108sのステップにおいて、メダルOUT信号の出力命令が設定されていない場合には、BB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されているか否かを判定し(Sk110)、BB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されている場合には、命令に応じてBB中信号またはRB中信号の出力状態(ON/OFF)を変更するとともに変更命令をクリアし(Sk111)、外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
また、Sk110のステップにおいてBB中信号またはRB中信号の変更命令が設定されていない場合には、そのまま外部出力制御処理を終了し、タイマ割込処理(メイン)のもとの位置に復帰する。
このように本実施例のスロットマシン1におけるメイン制御部41は、起動処理(メイン)やゲーム処理において外部出力信号の出力命令等を設定し、その後、起動処理やゲーム処理に割り込んで実行されるタイマ割込処理(メイン)において設定された出力命令等に応じて外部出力信号の出力制御を行なうようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、図23及び図24に示すように、通常・RT2が開始する直前のゲームの終了時、及び通常・RT2が終了するゲームの終了時に約2000msにわたりRT2信号を外部出力信号として出力する制御を行なうとともに、ゲーム制御の終了後、有効にゲーム開始操作が行なわれること、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行なわれることでゲームを開始させる制御を行ない、それに伴って当該ゲームの賭数の設定に用いられた数分のメダルIN信号を出力する制御を行なうようになっている。
RT2信号やメダルIN信号を受信した外部機器では、RT2信号に基づいて通常・RT2、すなわち遊技者にとって有利な遊技状態の開始及び終了を特定することが可能であり、メダルIN信号に基づいて、消費されたメダル数を特定することが可能となる。また、メダルIN信号は、ゲームの開始に伴って出力させる信号であるため、メダルIN信号の出力をゲームの開始と判断することも可能である。
RT2信号を約2000msにわたり出力するのは、遊技状態の信号を検出するのに比較的長い時間を要する古いホールコンなどの外部機器でもRT2信号を確実に検出できるようにするものであるが、この時間は、ゲーム終了後、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行ない、かつゲームの開始操作を行なうまでに要する時間よりも長い時間であるため、RT2信号の出力が終了する前に、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行ない、ゲームの開始操作が行なわれてゲームを開始させる制御が行なわれた場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性がある。特に、本実施例のように特殊リプレイの入賞を契機に通常・RT2へ移行する場合には、次ゲームの賭数が自動的に行なわれるため、このような場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性が一層高まることとなる。
RT2信号とメダルIN信号が被って出力されると、メダルIN信号により特定される消費メダル数が通常・RT2の開始後のものであるのか、通常・RT2の開始前のものであるのか、や通常・RT2の終了後のものであるのか、通常・RT2の終了前のものであるのか、を確実に特定できなかったり、メダルIN信号により特定されるゲームが、通常・RT2の開始後のゲームであるのか、通常・RT2の開始前のゲームであるのか、や通常・RT2の終了後のゲームであるのか、通常・RT2の終了前のゲームであるのか、を確実に特定できなかったりするという問題が生じる。
このような問題を解消するために、RT2信号の出力期間が終了するまで、次ゲームの賭数の設定操作またはゲームの開始操作を無効化する方法も考えられるが、このような構成とすることで、RT2信号とメダルIN信号の出力が被ることはないものの、ゲームの進行が遅れてしまうこととなり、賭数の設定操作またはゲームの開始操作が無効化されることで、遊技者に対して違和感を与えてしまう虞もある。
これに対して本実施例では、通常・RT2が開始する直前のゲームの終了時、及び通常・RT2が終了するゲームの終了時に約2000msにわたりRT2信号を外部出力信号として出力する制御を行なうとともに、RT2信号の出力が終了する前であっても、賭数の設定操作、ゲームの開始条件となる賭数が設定された後のゲーム開始操作の双方とも有効であり、この間に、ゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行なわれた場合には、ゲームを開始させる制御を行ない、それに伴って当該ゲームの賭数の設定に用いられた数分のメダルIN信号の出力命令を行なうものの、RT2信号の出力中は、外部出力制御処理において他の外部出力信号の出力命令は受け付けず、RT2信号の出力が終了するまでは、他の外部出力信号の出力が行なわれることはなく、RT2信号の出力終了後に、その間に設定されていた出力命令に基づく外部出力信号の出力を行なうようになっている。
このため、図25及び図26に示すように、RT2信号の出力が終了する前に、ゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行なわれた場合には、ゲームを開始させる制御は行なわれるものの、RT2信号の出力中は、メダルIN信号の出力が行なわれることはなく、RT2信号の出力終了後に、ゲームの開始に伴うメダルIN信号の出力が行なわれるようになっており、RT2信号の出力に伴ってゲームの進行が阻害されてしまうことがないうえに、RT2信号が出力されている期間にゲームを進行させても、外部機器側では、RT2信号の受信終了後に、メダルIN信号を受信することとなるため、スロットマシン1側でRT2信号が出力されている期間にゲームを進行させても外部機器側でRT2信号の受信が完了する前にメダルIN信号を受信することがなく、メダルIN信号が示すゲームや消費メダル数が通常・RT2の開始後のものであるのか、通常・RT2の開始前のものであるのか、や通常・RT2の終了後のものであるのか、通常・RT2の終了前のものであるのか、を明確に特定することができるようになっている。
尚、本実施例では、RT2信号の出力終了前に出力契機が訪れる外部出力信号としてメダルIN信号を例示しているが、メダルIN信号以外にも、ゲームの進行に応じて出力される信号(本実施例であれば、メダル付与時に出力されるメダルOUT信号、BBの開始時に出力が開始されるBB中信号、RBの開始時出力が開始されるRB中信号が相当するものであり、これら以外に例えば、ゲーム開始を示すゲーム開始信号、リールの停止を示すリール停止信号、メダルが投入された旨を示すメダル投入信号、クレジットや設定済みの賭数の精算がなされた旨を示す精算信号などを外部出力信号として出力するものであれば、これらも含む)について、RT2信号の出力が終了する前に、これら外部出力信号の出力契機が訪れた場合には、ゲームの進行制御は行なわれるものの、RT2信号の出力中は、これら出力契機が訪れた外部出力信号の出力が行なわれることはなく、RT2信号の出力終了後に、これら外部出力信号の出力が行なわれる構成とした場合にも、上記と同様の効果が得られる。
また、サブ制御部91は、通常・RT2の開始時や通常・RT2の終了時、すなわちRT2信号の出力が行なわれる場合に、RT2信号の出力期間以上の期間にわたり何らかの演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、これらの演出に遊技者の意識を向けさせることにより、RT2信号の出力中に、ゲームが進行してしまうこと、すなわちメダルIN信号の出力の遅れが生じることを極力なくすことができるため、スロットマシン1に対応して設けられた情報表示端末などで表示されているゲーム数のカウントのタイミングと、実際のゲーム実行状況とのタイムラグを極力なくすことができる。尚、通常・RT2開始に特有の演出を行なう場合であれば、ATを伴わずに通常・RT2が開始した場合、すなわちその後ATに制御されず、すぐに通常・RT1に移行してしまう場合には、このような演出を行なわないことが好ましく、これにより、通常・RT2が継続しないにも関わらず、遊技者の期待感をいたずらに煽ってしまうことを防止できる。
また、本実施例においてメイン制御部41は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、約2000ms経過して出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合には、その時点から再度RT2信号の出力を開始し、その時点から約2000msの期間にわたりRT2信号を出力するようになっている。一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、その時点から改めて約2000msにわたりRT2信号を出力するようになっている。
このため、図27に示すように、スロットマシン1の電源投入後、RT2信号の出力制御中の状態に復帰した場合でも、改めて約2000msにわたりRT2信号が出力されるので、外部機器側で、RT2信号を確実に受信することができる。
また、本実施例においてメイン制御部41は、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、復帰後の状態が通常・RT2である場合には、復帰前にRT2信号の出力命令が設定され、約2000msにわたりRT2信号を出力するようになっている。
このため、図28に示すように、スロットマシン1の電源投入後、通常・RT2の状態に復帰した場合には、通常・RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が約2000msにわたり出力されるので、前日の通常・RT2の状態が残ったままの状態で開店した場合でも、外部機器に対して、当該通常・RT2態を本日の通常・RT2として認識させることができる。
特に本実施例のように、通常・RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力する構成においては、開店時において前日から続く通常・RT2が継続している場合に、電源投入時にRT2信号が出力されないと、通常・RT2の終了時にその日初めてRT2信号が出力されることとなるが、このような場合、外部機器側で、通常・RT2の終了をその日における最初の通常・RT2の開始と誤って判断してしまう可能性があるが、上記のように、電源投入後、通常・RT2の状態に復帰した場合には、通常・RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が約2000msにわたり出力されることで、外部機器側で通常・RT2の開始または終了の判定が誤って行なわれてしまうことも防止できる。
また、メイン制御部41は、RT2信号の出力命令に基づくRT2信号の出力制御を他の外部出力信号の出力制御よりも優先して行なうとともに、RT2信号の出力制御中は、他の外部出力信号の出力制御を行なわないようになっており、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、復帰後の状態が通常・RT2であり、RT2信号が出力される場合に、電断時において他の外部出力信号の出力制御が行なわれていた場合であっても、まず、RT2信号の出力を約2000msにわたり行ない、RT2信号の出力完了後に、電断時に出力制御中であった他の外部出力信号の出力制御が行なわれることとなるため、他の外部出力信号が示す内容が通常・RT2の開始後のものであるのか、通常・RT2の開始前のものであるのか、や通常・RT2の終了後のものであるのか、通常・RT2の終了前のものであるのか、を明確に特定することができるようになっている。
また、本実施例では、通常・RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力するようになっており、外部機器側で、通常・RT2の開始だけでなく、通常・RT2の終了も認識することが可能となり、外部機器側で通常・RT2に制御されている間に生じた事象を正確に把握することが可能となる。
尚、本実施例では、通常・RT2の開始時、終了時の双方でRT2信号を同じ期間だけ、同一信号端子から出力する構成であるが、通常・RT2の開始時と、通常・RT2の終了時と、で異なる信号端子から出力する構成としたり、出力される信号端子は同一であるが、通常・RT2の開始時と、通常・RT2の終了時と、で出力時間が異なる構成、すなわち異なる出力態様とする構成としたりしても良く、これらのような構成とすることで、外部機器側で、通常・RT2の開始と、通常・RT2の終了と、を正確に特定することが可能となる。
また、本実施例では、図29に示すように、ナビストック抽選に当選し、1以上のナビストックを獲得すると、0〜32ゲームの潜伏期間を経た後、ATの制御が開始される。このATは、通常・RT2に移行した時点から、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム+α(上乗せ数))経過するまで1セットのATとして継続する。
ATが開始した後、通常・RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行なうことで昇格リプレイが入賞し、通常・RT1から通常・RT0に移行し、さらに通常・RT1においてリプレイGR11〜15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行なうことで特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行する。以後、特別役の当選などにより中断する場合を除きナビ演出に従って停止操作を行なっていれば、ATが終了するまでは、通常・RT2に制御されることとなる。
そして、所定ゲーム数を消化して当該ATが終了した場合には、一端非ATの状態となり、その後、押し順ベルが当選し、移行出目が停止することで、通常・RT1に移行することとなる。
また、AT終了時にナビストックが残っている場合でも、一端非ATの状態となり、0〜32ゲームの潜伏期間を経て再びATに制御されることとなるため、このような場合も、AT終了後は、通常・RT2から通常・RT1に移行し、再度ATの開始に伴い通常・RT0を経て通常・RT2へ移行する可能性が高い。
そして、本実施例では、図29に示すように、通常・RT2の開始時及び終了時にRT2信号が出力されることとなるため、ATに制御された旨を示す外部出力信号を出力する構成を有していない場合であっても、RT2信号により、外部機器にてATに制御された回数を特定することが可能であり、さらにATの開始と終了は、通常・RT2の開始及び終了とほぼ一致することから、大まかではあるもののRT2信号により外部機器にてATの開始及び終了を特定することも可能となる。
以上では、スロットマシン1において遊技者によりゲームが行なわれたときに、当該ゲームの進行に応じて信号が外部出力されることについて説明したが、スロットマシン1は、型式試験に用いる信号についても外部出力可能に構成されている。
スロットマシンなどの遊技機が流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(前述の型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。また、近年においては、スロットマシンにおけるゲームを盛り上げるために複雑化・多様化する演出の影響を受けることなく試験用の信号(以下、試験信号ともいう)を外部出力することにより、外部機器である試験装置において正確に試験を行なえるようにすることが求められている。
そこで、スロットマシン1は、このような特別な事情およびニーズを考慮して、試験装置において正確な試験を行なえるように、試験信号が外部出力されるように構成されている。
スロットマシン1は、試験に用いる信号を入出力するための入出力基板を備えている。入出力基板は、遊技制御基板40および演出制御基板90と電気的に接続されている。スロットマシン1から試験装置に出力される試験信号には、ゲーム開始および当選状況を特定するための当選状況信号、リールモータ32L〜32R各々の回転位置(たとえば、所定位置のステップ番号、下段に位置している図柄の領域番号など)を特定するための回転位置信号、ナビ演出の有無などを考慮して実際に遊技者によって操作されることが予測される推奨操作手順を特定するための推奨操作手順信号が含まれる。なお、スロットマシン1から試験装置に出力される試験信号には、入賞が発生したことおよびその種類を特定するための入賞信号やメダルが払い出されたことを特定するための払出信号など、その他の信号が含まれるものであってもよい。
また、試験装置からスロットマシン1に入力される信号には、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始信号、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了信号が含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタと、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタと、試験装置と電気的に接続するためのコネクタとが設けられている。前述した型式試験は、入出力基板と試験装置とがコネクタにより接続された状態で、各種信号を入出力させることにより行なわれる。以下、型式試験が行なわれる際の流れについて、具体的に説明する。
まず、試験装置は、スロットマシン1においてゲームを開始させるために、ゲーム開始情報を出力する。当該ゲーム開始情報は、入出力基板を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲームを開始させるための処理(BET処理において賭数設定、内部抽選処理、リール回転処理など)を行なう。
そして、遊技制御基板40のメイン制御部41は、試験信号を出力するための試験信号出力処理を実行する。試験信号出力処理を実行することにより、ゲーム開始時に当選状況情報が生成されて、当選状況信号が外部出力される。当選状況信号は、入出力基板を介して試験装置に入力される。これにより、試験装置において、ゲームが開始されたこと、および当選状況などを特定することができる。
試験信号出力処理では、ウェイトやフリーズの発生の有無に応じたタイミングで当選状況信号が外部出力される。ここで、当選状況信号の出力タイミングについて詳細に説明する。図30は、当選状況信号の出力タイミングを説明するための図である。
まず、図30(a)を参照して、ウェイトもフリーズも発生しない場合について説明する。ウェイトもフリーズも発生しない場合には、スタートスイッチ7が操作されたときに、リール回転処理における通常回転処理が開始されて、ゲームを進行させるためのリール回転による変動(以下、ゲーム進行用変動ともいう)が開始される。また、通常回転処理が開始されてゲーム進行用変動が開始されたときに、当選状況信号が所定期間に亘って外部出力される。
次に、図30(b)を参照して、ウェイト発生する場合について説明する。ウェイト発生する場合でも、スタートスイッチ7への操作が有効に受付けられて、当該操作が無効とされることなく、当該操作に応じてリール回転が開始される。ウェイト発生する場合には、スタートスイッチ7が操作された後、ウェイトが経過したとき、すなわち前回ゲームにおいてゲーム進行用変動が開始されてから所定時間(4.1秒)経過したときに、リール回転処理における通常回転処理が開始されて、今回ゲームのゲーム進行用変動が開始される。また、当選状況信号については、ウェイト発生する場合、当該ウェイトが経過したときであって、実際にゲーム進行用変動が開始されるときに外部出力される。具体的には、ウェイト期間を特定するためのウェイトカウンタの値からウェイト経過したことが特定されたときに、当選状況信号が外部出力される。
さらに、図30(c)を参照して、フリーズ発生する場合について説明する。フリーズ発生する場合でも、スタートスイッチ7への操作が有効に受付けられ、当該操作が無効とされることなく、当該操作に応じてリール回転が開始される。フリーズ発生する場合には、スタートスイッチ7が操作されたときに、フリーズの種類に応じた態様で各リール2L、2C、2Rを回転させる特定回転処理が開始されて、ゲームを進行させるためではなくフリーズ中の演出効果を高めるための演出用の変動(以下、演出用変動ともいう)が開始される。
その後、フリーズ期間が経過したときに演出用変動を終了させるとともにフリーズを終了させて、リール回転処理における通常回転処理が開始されて、ゲーム進行用変動が開始される。なお、図30(c)では、フリーズ期間が経過したときに演出用変動を終了させる例について説明しているが、前述したように、回転を継続させたままの状態で通常回転処理に移行させてゲーム進行用変動を開始させるようにしてもよい。
また、当選状況信号については、フリーズ発生する場合、当該フリーズ期間が経過したときであって、実際にゲーム進行用変動が開始されたときに外部出力される。具体的には、フリーズ期間を特定するためのフリーズカウンタの値からフリーズ期間経過したことが特定されたときに、当選状況信号が外部出力される。
なお、当選状況信号の所定期間に亘る外部出力が終了した後(たとえば1msec後)において、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させる制御が開始される。
以上のように、ウェイトやフリーズが発生するか否かに関わらず、スタートスイッチ7の操作を有効に受付けて、当該操作が無効とされることなくリール回転が行なわれる。また、スタートスイッチ7の操作に応じた当選状況信号は、ウェイトやフリーズが発生するか否かに関わらず、リール回転処理のうち通常回転処理が開始されて実際にゲーム進行用変動が開始されたときに外部出力される。このため、スタートスイッチ7が有効であるときの操作であるにも関わらず当該操作を無効にするなどしてゲームの進行が阻害されてしまうことなく、かつ、ウェイトやフリーズの発生の有無に関わらず、ゲーム進行用変動が実際に開始された正確なタイミングで当選状況信号を出力できる。
また、遊技制御基板40のメイン制御部41は、試験信号出力処理を実行することにより、当選状況信号を出力した後において、ゲーム進行用変動の開始に応じて回転位置情報を生成して出力する。当該回転位置情報は、たとえばスタートスイッチ7が操作されたときにおけるリールモータ32L〜32R各々の168ステップのうち所定位置に存在するステップを特定するための情報であって、入出力基板を介して試験装置に入力される。これにより、試験装置において、リール2L〜2R各々についてスタートスイッチ7操作時の回転位置を特定することができる。
また、演出制御基板90のサブ制御部91は、サブ側の試験信号出力処理を実行することにより、当選状況等に応じて推奨操作手順情報を生成して出力する。当該推奨操作手順情報は、入出力基板を介して試験装置に入力される。これにより、試験装置において、推奨操作手順を特定することができる。なお、推奨操作手順は、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができるようにするための情報であればよい。たとえば、推奨操作手順は、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出(たとえば、ナビ演出等)によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための操作手順であり、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときには所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順)であってもよい。
試験装置は、回転位置情報から特定されるリール2L〜2Rのスタートスイッチ7操作時の回転位置に基づき、推奨操作手順情報から特定される推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させるためのゲーム終了情報を生成して出力する。当該ゲーム終了情報は、入出力基板を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲーム終了情報にしたがってリール2L〜2R各々を停止させ、ゲームを終了させるための処理(リール回転処理、入賞判定処理、払出処理など)を行なう。これにより、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができる。
以上のように、入出力基板を介して、スロットマシン1と試験装置との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
なお、型式試験が終了した後においては、前述した入出力基板のコネクタを介して不正な情報を入力するような不正行為が行なわれることが考えられる。これを回避するために、たとえば、コネクタは、入出力基板から取り外し可能に設け、出荷段階においては、コネクタを取り外すことができるように構成されていてもよい。また、出荷段階においては、入出力基板を搭載させずに出荷するように構成してもよい。これにより、不正な情報を入力するような不正行為を未然に防止することができる。
次に、入出力基板から当選状況信号として外部出力される信号について説明する。図31は、当選状況信号の一例を説明するための図である。当選状況信号は、図31に示すように、種類信号と特定信号とを含む。
種類信号は、出力している特定信号が特別役の当選状況に関わる信号であるか特別役以外の一般役の当選状況に関わる信号であるかを特定するための信号である。種類信号のうち、第1種類信号は、出力している特定信号が、特別役の当選状況に関わる信号であることを特定するための信号である。第2種類信号は、出力している特定信号が、一般役の当選状況に関わる信号であることを特定するための信号である。
特定信号は、種類信号により特定される種類の入賞役の当選状況を特定するための信号である。特別役および一般役の当選状況は、各々、12ビットデータにより特定可能に構成されており、内部抽選の結果に応じて、特別役の当選状況に応じた12ビットデータが予め定められており、一般役の当選状況に応じた12ビットデータが予め定められている。このため、特別役の当選状況および一般役の当選状況として、各々、4096通りの当選状況を対応付けることができる。
特定信号としては、12ビットデータのうち上位6ビットデータあるいは下位6ビットデータを特定するための第1〜第6特定信号が設けられている。第1〜第6特定信号各々が0か1かによって、上位または下位の6ビットデータを特定可能に構成されている。
内部抽選の結果に応じた12ビットデータが特定され、当該12ビットデータが図31に例示されるように出力されることにより、当選状況信号が外部出力される。図31では、BB2+強スイカ当選に応じた当選状況信号が外部出力されたときを例示している。
BB2+強スイカ当選したときには、BB2当選に応じた12ビットデータとして「000000 010000」が定められており、強スイカである中段スイカ+右下がりスイカ当選に応じた12ビットデータとして「000101 000001」が定められているとする。この場合、まず、種類信号として、第1種類信号を出力するとともに、該第1種類信号の出力期間中に特別役の当選状況に応じた12ビットデータのうち下位6ビットデータを第1〜第6特定信号として出力し、次に、種類信号を第1種類信号から第2種類信号に替えて出力するとともに、該第2種類信号の出力期間中に一般役の当選状況に応じた12ビットデータのうち下位6ビットデータを第1〜第6特定信号として出力し、さらに、種類信号を第2種類信号から再び第1種類信号に替えて出力するとともに、該第1種類信号の出力期間中に特別役の当選状況に応じた12ビットデータのうち残りの上位6ビットデータを第1〜第6特定信号として出力し、最後に、種類信号を第1種類信号から再び第2種類信号に替えて出力するとともに、該第2種類信号の出力期間中に一般役の当選状況に応じた12ビットデータのうち残りの上位6ビットデータを第1〜第6特定信号として出力される。これにより、BB2+強スイカ当選に応じた当選状況信号が外部出力される。なお、当選状況信号は、当該ゲームにおける当選状況を特定できるものであれば、図31に示すような種類信号と特定信号とから構成されるものに限らず、どのようなものであってもよい。
次に、図30および図31などを参照して説明した実施例により得られる主な効果を説明する。
まず、図30で示したように、当選状況信号を外部出力する契機を、スタートスイッチ7の操作が受付けられることではなく、当該操作が受付けられたことにより実行されるゲーム進行用変動が開始されることとした。このため、スタートスイッチ7の操作が受付けられたときのゲーム進行状況、すなわち操作が受付けられてウェイトやフリーズなどが発生する場合でも、当該スタートスイッチ7の操作を無効にすることや受付開始タイミングを遅延させる必要がなく、かつ、ゲーム進行用変動が実際に開始されたタイミングで当選状況信号を外部出力することができる。その結果、スロットマシン1におけるゲームの進行を阻害することなく、ゲーム進行用変動が開始されたことを外部機器である試験装置において正確に把握することができる。また、実際にはゲーム進行用変動が開始されていないにも関わらず当選状況信号が出力されてしまうことなどにより不正にゲーム進行用変動に関連する情報が試験装置において更新されてしまうような不都合の発生を防止できる。
また、図30(c)で示したように、フリーズが発生して、リール2L〜2Rにより演出用変動が実行されることにより、ゲームの興趣を向上させることができる。また、フリーズおよび演出用変動が実行された場合にも、ゲーム進行用変動の開始に応じて当選状況信号が外部出力される。このため、リール2L〜2Rによる変動状態からでは、当該変動が演出用変動なのかゲーム進行用変動なのかを把握することが困難になるような場合であっても、当選状況信号が出力されたか否かによって当該変動が演出用変動なのかゲーム進行用変動なのかを正確に把握することができ、未だ演出用変動しか実行されていないにも関わらず当選状況信号が出力されてしまうことなどにより早々とゲーム進行用変動に関連する情報が試験装置において更新されてしまうような不都合の発生を防止できる。
また、ゲーム進行用変動の開始を契機として出力される信号として当選状況信号を外部出力する。このため、当選状況信号が出力されることによりゲーム進行用変動が開始されたことに加えて、当該ゲームにおいて当選している入賞役の種類を特定することができる。このため、より詳細にゲームの進行状況を試験装置において把握でき、たとえば前述した入賞信号と照合することなどにより、当選していない入賞役が不正に発生させられたことなどについても把握可能となる。
また、特別役についての信号であることを特定するための第1種類信号が出力されているときに出力中の第1〜第6特定信号から、特別役についての当選状況を特定でき、一般役についての信号であることを特定するための第2種類信号が出力されているときに出力中の第1〜第6特定信号から、一般役についての当選状況を特定できる。このため、必要に応じて、当選状況信号に含まれる一部の情報(信号)だけからでも、特別役の当選状況あるいは一般役の当選状況のいずれか一方のみを把握可能となる。
また、種類信号から出力中の第1〜第6特定信号が、特別役の当選状況であるのか一般役の当選状況であるのかを容易に判定可能となる。
また、図31で示したように、当選状況信号は、まず、特別役の下位6ビットデータを出力し、次に、一般役の下位6ビットデータを出力した後、特別役の上位6ビットデータを出力し、最後に、一般役の上位6ビットデータを出力することにより、外部出力される。このため、エラー発生により、当選状況信号のうちの一部の信号が出力されなかった場合や試験装置において当選状況信号のうちの一部の信号が入力できなかった場合などにおいても、正常に入出力された信号に基づいて当選状況を把握できる。
図30および図31などを参照して説明した実施例におけるスロットマシン1は、以下でまとめているように、(a)〜(f)に示す構成を備えており効果を奏する。
(a) 遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
ゲームを開始させるための操作を受付ける操作受付手段(スタートスイッチ7)と、
前記操作受付手段により前記操作が受付けられたことを条件として、前記可変表示装置においてゲームを進行させるためのゲーム進行用変動表示を実行する変動表示実行手段(リール回転処理における通常回転処理)と、
前記変動表示実行手段による前記ゲーム進行用変動表示の開始に応じて、所定信号を外部出力する外部出力手段(遊技制御基板40、入出力基板、試験信号出力処理)とを備えることを特徴とする、スロットマシンである。
このような構成によれば、所定信号を外部出力する契機を、操作が受付けられることではなく、当該操作が受付けられたことにより実行されるゲーム進行用変動表示が開始されることとした。このため、操作が受付けられたときのゲーム進行状況に関わらず、当該操作を無効にすることや受付開始タイミングを遅延させる必要がなく、かつ、ゲーム進行用変動表示が実際に開始されたタイミングで所定信号を外部出力することができる。その結果、ゲームの進行を阻害することなく、ゲーム進行用変動表示が開始されたことを外部機器において正確に把握することができる。また、実際にはゲーム進行用変動表示が開始されていないにも関わらず所定信号が出力されてしまうことなどにより不正にゲーム進行用変動表示に関連する情報が外部機器において更新されてしまうような不都合の発生を防止できる。
(b) 上記(a)のスロットマシンにおいて、前記変動表示実行手段は、前記操作受付手段により前記操作が受付けられたときにおいて特殊条件が成立しているとき(フリーズを発生させることが決定されているとき)には、ゲームの進行を遅延させる遅延制御(フリーズ)を所定期間に亘って実行し、かつ、当該所定期間中に前記可変表示装置においてゲームを進行させるものではない演出用変動表示を実行した後、前記ゲーム進行用変動表示を開始し(図30(c))、
前記外部出力手段は、前記特殊条件が成立しているときには、前記演出用変動表示が実行された後における前記ゲーム進行用変動表示の開始に応じて、前記所定信号を外部出力する(図30(c))ことを特徴とする。
このような構成によれば、遅延制御を実行し、可変表示装置において演出用変動表示を実行することにより、ゲームの興趣を向上させることができる。また、遅延制御および演出用変動表示が実行された場合にも、ゲーム進行用変動表示の開始に応じて所定信号が外部出力される。このため、可変表示装置における変動表示からでは、当該変動表示が演出用変動表示なのかゲーム進行用変動表示なのかを把握することが困難になるような場合であっても、所定信号が出力されたか否かによって当該変動表示が演出用変動表示なのかゲーム進行用変動表示なのかを正確に把握することができ、未だ演出用変動表示しか実行されていないにも関わらず所定信号が出力されてしまうことなどにより早々とゲーム進行用変動表示に関連する情報が外部機器において更新されてしまうような不都合の発生を防止できる。
なお、前記外部出力手段は、前記特殊条件が成立しているときにおいて前記ゲーム進行用変動表示が開始されたか否かを遅延制御が行なわれる所定期間(フリーズ期間など)が経過したか否かを判定することにより行なう。これにより、ゲーム進行用変動表示が開始されたか否かを容易に特定することができる。
(c) 上記(a)または(b)のスロットマシンにおいて、前記所定信号は、複数種類の入賞のうち、前記操作受付手段により前記操作が受付けられて開始されるゲームにおいて発生が許容されている入賞(当選している入賞役)を特定するための許容特定用信号(当選状況信号)であることを特徴とする。
このような構成によれば、所定信号が出力されることによりゲーム進行用変動表示が開始されたことに加えて、当該ゲームにおいて発生が許容されている入賞を特定することができる。このため、より詳細にゲームの進行状況を外部機器において把握でき、たとえば不正に入賞が発生したことなどについても把握可能となる。
(d) 上記(a)〜(c)のうちいずれかのスロットマシンにおいて、前記複数種類の入賞は、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別入賞(特別役)と、前記特別入賞とは異なる一般入賞(一般役)とを含み、
前記所定信号は、出力している信号が前記特別入賞についての信号であるか前記一般入賞についての信号であるかを特定するための種類情報(第1種類信号、第2種類信号)と、該種類情報により特定される入賞について発生が許容されているか否かを特定するための許容情報(第1〜第6特定信号)とを含むことを特徴とする。
このような構成によれば、特別入賞についての信号であることを特定するための種類情報が出力されているときに出力中の許容情報から、特別入賞について発生が許容されているか否かを特定でき、一般入賞についての信号であることを特定するための種類情報が出力されているときに出力中の許容情報から、一般入賞について発生が許容されているか否かを特定できる。このため、必要に応じて、所定信号に含まれる一部の情報だけからでも、特別入賞の許容状況あるいは一般入賞の許容状況のいずれか一方のみを把握可能となる。
(e) 上記(d)のスロットマシンにおいて、前記所定信号は、前記種類情報だけに対応する種類信号を含む(図31参照)ことを特徴とする。
このような構成によれば、種類信号から出力中の許容情報が、特別入賞の許容状況であるのか一般入賞の許容状況であるのかを容易に判定可能となる。
(f) 上記(d)または(e)のスロットマシンにおいて、前記外部出力手段は、前記所定信号として、前記特別入賞および前記一般入賞のうちいずれか一方の所定の入賞について発生が許容されているか否かを特定するための許容情報のうちの一部情報(特別役の下位6ビットデータ)を出力し、他方の入賞について発生が許容されているか否かを特定するための許容情報(一般役の下位6ビットデータ)を出力した後、前記所定の入賞について前記許容情報のうちの未出力情報(特別役の上位6ビットデータ)を出力することを特徴とする(図31参照)。
このような構成によれば、所定信号を複数段階に分けて出力することができる。このため、エラー発生により、外部出力手段から所定信号のうちの一部が出力されなかった場合や外部機器において所定信号のうちの一部が入力できなかった場合などにおいても、正常に入出力された情報について把握できる。
以上、本発明における主な実施例を説明してきたが、本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
(1) 前述した実施例では、RT2信号を2000msにわたり継続して出力し、RT2信号出力中に他の信号を外部出力する条件が成立したときには、当該RT2信号の出力が終了した後に他の信号を出力する例について説明した。しかし、RT2信号の出力については、ゲームの進行を阻害するものでなければこれに限らず、たとえば、RT2信号の出力を、ゲームを進行させる制御に伴って出力されるゲーム関連信号が出力される期間に含まれない特定タイミングに到達するまで継続するようにしてもよい。
具体的には、RT2信号の出力開始後において新たに次のゲームが開始された後であってメダルIN信号やメダルOUT信号が出力される期間に含まれない特定タイミング(たとえば、出力を開始した後に新たに開始されたゲームが終了(メダル払出があった場合には払出終了)したタイミング)に到達するまでRT2信号の出力を継続し、当該特定タイミングにおいてRT2信号の出力を停止するようにしてもよい。すなわち、前記外部出力制御手段は、前記複数の遊技状態のうち特定遊技状態(通常・RT2)の制御を条件として、前記特定遊技状態に対応する特定遊技状態信号(RT2信号)を出力する特定遊技状態信号出力手段と、前記ゲームを進行させる制御に伴ってゲームの進行を示す進行信号(メダルIN信号、メダルOUT信号など)を出力する進行信号出力手段とを含み、前記ゲーム進行制御手段は、前記ゲームを進行可能な状態において前記進行操作がなされた場合に、前記特定遊技状態信号の出力中であっても前記ゲームを進行させる制御を行ない、前記特定遊技状態信号出力手段は、前記特定遊技状態信号の出力を開始してから新たに次のゲームが開始された後であって前記進行信号が出力され得る進行信号出力期間に含まれない特定タイミング(次のゲームのゲーム制御終了時(全リール回転停止時あるいはメダルOUT信号出力完了時)、あるいは次々ゲームのメダルIN信号出力完了時)に到達するまで、当該特定遊技状態信号の出力を継続するようにしてもよい。
これにより、RT2信号の出力中にゲームを進行させてメダルIN信号やメダルOUT信号などを出力するようにしても、呼び出しランプ装置200などの外部機器側では、メダルIN信号やメダルOUT信号などを受信しているときにRT2信号の受信を完了することがない。その結果、外部機器側において、メダルIN信号やメダルOUT信号などをRT2信号受信中に受信したか否かにより、当該メダルIN信号やメダルOUT信号などが通常・RT2中における信号であるか否かを明確に特定することができる。
上記の場合において、外部に出力される進行信号としてメダルIN信号やメダルOUT信号を例示したが、進行信号はこれに限るものではない。進行信号は、ゲームの進行に応じて出力される信号であれば、例えば、ゲーム開始を示すゲーム開始信号、リールの停止を示すリール停止信号、メダルが投入された旨を示すメダル投入信号、クレジットや設定済みの賭数の精算がなされた旨を示す精算信号などであってもよい。特定遊技状態信号としてのRT2信号の出力は、これらの進行信号が出力され得る期間に含まれないタイミングで終了させるように構成すればよい。
(2) 前述した実施例におけるスロットマシン1においては、通常・RT2への制御契機である特殊リプレイ入賞が成立したときにRT2信号を出力する例について説明したが、RT2信号を出力する契機は、これに限るものではない。以下に具体例を説明する。
(a) 通常・RT2の開始後、前述のATにおいてのみ導出される可能性が高まる役(通常・RT2においてナビ演出がないと出現する可能性が極めて低い役)の入賞が成立したときに、RT2信号を出力する。これにより、外部機器側では、RT2信号を受信することにより、通常・RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
(b) 通常・RT2の開始後、前述のATがなしの場合に通常・RT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数の経過時において、未だ通常・RT2への制御が継続していると判定されたときに、RT2信号を出力するものであってもよい。また、通常・RT2の開始後、前述のATがなしの場合に獲得することを期待できるメダル枚数の期待値よりも多いメダル枚数を獲得している時に、RT2信号を出力するものであってもよい。これにより、外部機器側では、RT2信号を受信することにより、通常・RT2中であることに加えてATに制御されている可能性が高いことを特定することができる。
(c) 特殊リプレイが通常・RT0以外の遊技状態においても内部抽選において当選(ボーナスと同時当選を除く)可能であって、通常・RT0のときに特殊リプレイ入賞することにより通常・RT2に制御可能で、通常・RT0以外の遊技状態において特殊リプレイ入賞しても通常・RT2に制御されないスロットマシンにおいて、特殊リプレイ入賞が通常・RT0において成立したときにのみ、RT2信号を出力する。これにより、通常・RT0に制御されている状態でかつ特殊リプレイ入賞が成立したときのみRT2信号を出力する構成とする場合でも、遊技状態に応じて内部抽選により抽選の対象となる入賞役の組合せあるいは種類などを設計する際の自由度を広げることができる。
(3) 前述した実施例では、RT2信号を約2000msにわたり出力する構成であるが、少なくとも外部機器側で特定可能な時間であれば良く、接続が想定される外部機器に合わせて出力時間は適宜に選択可能である。また、スロットマシン側でRT2信号の出力時間を設定するための設定手段を備え、接続される外部機器に合わせて任意に設定できる構成としても良い。
(4) 前述した実施例では、通常・RT2の開始時及び終了時にRT2信号を出力する構成であるが、開始時または終了時の一方のみRT2信号を出力する構成でも良く、さらには、通常・RT2の制御を特定可能な構成であれば、通常・RT2の開始から終了までの所定のタイミング(例えば、通常・RT2の開始して所定ゲーム数後など)、通常・RT2の開始前のタイミング(例えば、通常・RT2の開始よりも所定ゲーム数前など)、通常・RT2の開始後のタイミング(例えば、通常・RT2の開始よりも所定ゲーム数後など)でRT2信号を出力する構成でも良く、これらの構成により少なくとも外部機器側で通常・RT2に制御された回数を特定することが可能となる。
また、通常・RT2の開始から終了までの所定のタイミングでRT2信号を出力する構成においては、通常・RT2の開始後、前述のATにおいてのみ導出される可能性が高まる役(通常・RT2においてナビ演出がないと出現する可能性が極めて低い役)の入賞を契機としてRT2信号を出力する構成としたり、通常・RT2の開始後、ATなしの場合に通常・RT2が終了するゲーム数の期待値よりも多い特定ゲーム数の経過時にRT2信号を出力する構成としたりすることで、外部機器側で、ATに伴うRTに制御された回数を特定することが可能となる。
(5) 前述した実施例では、所定期間にわたり外部出力信号を出力することで外部機器にその状態が通知される遊技状態として再遊技役の当選確率が高い通常・RT2を適用しているが、他の遊技状態、例えば、BBやRB、すなわち通常よりも小役の当選確率が高まる状態、全ての小役が許容される状態(リールの引込が一部制限されるとともに、全小役の入賞が許容されるCB(チャレンジボーナス)やCT(チャレンジタイム)など))、さらには、これら遊技者にとって有利な状態への移行確率が通常よりも高い遊技状態などを適用しても良い。さらに、遊技者にとって有利な遊技状態に限るものではなく、例えば、その遊技状態自体は、遊技者にとって不利であるが、一定ゲーム数後に有利な状態に移行し得るなど、当該遊技状態の開始や終了などを特定することで有用な情報を得られる遊技状態であれば不利な遊技状態を適用しても良い。
(6) 実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
(7) 前述した実施例では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出表示させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出表示された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(8) ゲーム進行用変動の開始に応じて外部出力される信号は、当該ゲーム進行用変動が開始された後に出力される信号であれば、当選状況を特定するための信号に限るものではなく、また、ゲーム進行用変動が開始されてから所定時間経過したときに出力される信号であってもよい。
(9) 前述した実施例では、フリーズ中に演出用変動を行なう例について説明したが、フリーズ中においてゲームの進行を遅延させるものであれば、演出用変動を行なわないものであってもよく、また、リール2L〜2R以外の演出手段(液晶表示器、LED、スピーカなど)を用いた演出を行なうものであってもよい。
(10) 前述した実施例では、ゲーム進行用変動の開始に応じて外部出力される信号が試験装置に入力される試験信号である例について説明した。しかし、メダルIN信号などと同様に遊技制御基板40から外部出力基板1000を介して呼び出しランプ装置200などの外部機器に対して出力される信号に、ゲーム進行用変動の開始に応じて出力される信号が含まれている場合には、当該信号をゲーム進行用変動の開始に応じて出力するとともに、当該信号により前述した当選状況信号と同様に当選状況を特定可能となるようにしてもよい。すなわち、ゲーム進行用変動の開始に応じて外部出力される信号は、試験信号に限らず、外部機器においてゲーム進行用変動の開始に関する情報が更新される信号であればどのような信号であってもよい。
(11) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。