JP2013222840A - 太陽電池の製造方法及び太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池のフィンガー電極を形成するスクリーン印刷工程において、導電性ペーストの吐出量を減少させることなく印刷速度を増加させることができる太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】スクリーン印刷法により、太陽電池用の基板にフィンガー電極及びバスバー電極を同時に形成するスクリーン印刷工程を有する太陽電池の製造方法であって、スクリーン印刷工程は、フィンガー電極用パターン開口部孔409c及びバスバー電極用パターン開口部409cを有するスクリーン版409を基板上方に配置し、円柱状のスキージ408をスクリーン版の表面に押圧した状態で移動させて、基板上に所定パターンの導電性ペーストを印刷する。
【選択図】図6

Description

本発明は、長期信頼性の高い太陽電池を効率よく作製する太陽電池の製造方法、及び本製造方法により製造される太陽電池に関し、詳しくは、スクリーン印刷法により、太陽電池用の基板にフィンガー電極とバスバー電極を同時に形成するスクリーン印刷工程を有する太陽電池の製造方法、及びこの製造方法により製造される太陽電池に関するものである。
従来の技術を用いて作製された、一般的な太陽電池セルは、図1〜3に示すように、シリコン等のP型半導体基板100に、N型となるドーパントを拡散して、N型拡散層101を形成することによりPN接合が形成されている。このN型拡散層101の上には、SiNx膜のような反射防止膜102が形成されている。また、P型半導体基板100の裏面側(図1において下側)には、ほぼ全面にアルミニウムペーストが塗布され、焼成することによりBSF(Back Surface Field)層103とアルミニウム電極104が形成される。更に、裏面には集電用としてバスバー電極とよばれる太い電極106として、銀等を含む導電性ペーストが塗布され、焼成することで形成される。一方、受光面側(図1において上側、反射防止膜102上)には集電用のフィンガー電極107と、フィンガー電極から電流を集めるために形成されたバスバー電極105とよばれる太い電極が、略直角に交わるように櫛形状に配置される。
そして、この種の太陽電池を製造する際、電極形成の方法としては、蒸着法、メッキ法、印刷法等が挙げられるが、表面のフィンガー電極107の形成については、その形成が容易で低コストである等の理由により、スクリーン印刷法により行われる。すなわち、表面電極材料として、一般に、銀粉末と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、有機溶媒とを主成分を配合した導電性ペーストが用いられ、スクリーン印刷法等によりこの導電性ペーストを塗布した後、焼成炉中で高温焼結して表面電極を形成する。
このスクリーン印刷法は、スクリーン版における印刷パターンの作製が容易であり、印圧の調節により基板に与えるダメージを最小限にでき、セル1枚あたりの作業速度も早く、低コストで生産性に優れた手法である。
しかしながら、更なる生産性向上のために印刷速度、すなわちスキージの移動速度を上昇させると、導電性ペーストが基板に転移する前に、基板とスクリーン版が離れてしまうために、ペースト転移量が減少し、電極の膜厚の減少や断線が発生するという問題があった。受光面の電極において、部分的にフィンガー電極の断面積が減少したり、断線が起こったりすると、その部分が抵抗の律速となり、太陽電池特性が低下してしまう。
また、一般的にはフィンガー電極の断線を防ぐために、印刷方向(スキージの進行(移動)方向)とフィンガー電極の長手方向をほぼ平行にすることから、印刷方向とバスバー電極の長手方向とがほぼ垂直となる。そのため、印刷後の電極は、印刷開始側となるバスバー電極に対するフィンガー電極の接続部の幅と厚みが共に小さくなりやすい。更には、印刷方向とバスバー電極の長手方向がほぼ垂直であることにより、サドル現象が起こりやすい。サドル現象とは、バスバー電極のようにスクリーン版においてパターン開口部の開口が広い部分を印刷するとき、パターン開口部がスキージより押しつけられ、バスバー電極の幅方向における端部よりも中央部が凹む現象のことである。サドル現象が発生すると、バスバー電極の幅方向における端部の高さ(膜厚)と、フィンガー電極の高さ(膜厚)に差が生じるようになる。
上記のようにバスバー電極とフィンガー電極に膜厚差があると、焼成時に、体積の大きいバスバー電極はフィンガー電極に比べて大きく収縮するため、断線が発生する。また、フィンガー電極とバスバー電極を別々に印刷した場合にも、バスバー電極でサドル現象が発生するため、バスバー電極とフィンガー電極の接続部の断線を防ぐことができない。
また、スクリーン印刷の印刷速度を上昇させたときには、導電性ペーストの吐出量の不足が発生するため、上記接続部の断線が更に起こりやすくなる。
これらの導電性ペーストの吐出量低下に起因した問題を解決するために、スクリーン版へのスキージを押圧する圧力であるスキージ印圧を上昇させる方法がある。しかしながら、スキージ印圧を上昇させると、被印刷物へかかる力が大きくなるため、太陽電池のような脆弱な基板に印刷しようとすると、基板に割れが多発するようになる。また、スクリーン版はステンレス等の金属のメッシュであることから、大量枚数印刷処理を行う場合には、スクリーン版とスキージの摩擦によりスキージは容易に磨耗してしまう。また、印刷方向がフィンガー電極の長手方向と平行であるため、スキージにフィンガー電極の模様に対応した凸凹が発生してしまう。このように凸凹が発生したスキージの凹部が接触したスクリーン版では、所望のスキージ印圧よりも圧力が減少し、ペースト吐出量が減少してしまうことになる。
なお、本発明に関連にする先行技術文献は以下の通りである。
特開2006−247990号公報 特開2010−284853号公報
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、太陽電池の少なくともフィンガー電極を形成するスクリーン印刷工程において、導電性ペーストの吐出量を減少させることなく印刷速度を増加させることができ、この結果、太陽電池の効率を低下させることなく、生産性を著しく向上させる太陽電池の製造方法、及び該太陽電池の製造方法により製造される太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために提供する本発明は、下記の太陽電池の製造方法及び太陽電池である。
〔1〕 スクリーン印刷法により、太陽電池用の基板にフィンガー電極及びバスバー電極を同時に形成するスクリーン印刷工程を有する太陽電池の製造方法であって、
上記スクリーン印刷工程は、上記フィンガー電極用パターン開口部及びバスバー電極用パターン開口部を有するスクリーン版を上記基板上方に配置し、円柱状のスキージを上記スクリーン版の表面に押圧した状態で移動させて、上記基板上に所定パターンの導電性ペーストを印刷するものであることを特徴とする太陽電池の製造方法。
〔2〕 上記スクリーン印刷工程は、上記円柱状のスキージを回転させながら上記スクリーン版の表面に押圧して印刷するものであることを特徴とする〔1〕に記載の太陽電池の製造方法。
〔3〕 上記円柱状のスキージの周速度が150mm/s以上2,000mm/s以下であることを特徴とする〔2〕に記載の太陽電池の製造方法。
〔4〕 上記円柱状のスキージの直径が10mm以上200mm以下であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
〔5〕 上記スクリーン版の版膜の厚さが10μm以上50μm以下であり、該スクリーン版の上記フィンガー電極用パターン開口部の幅が30μm以上100μm以下であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
〔6〕 上記円柱状のスキージを上記バスバー電極用パターン開口部の長手方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
〔7〕 〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の太陽電池の製造方法により製造されてなることを特徴とする太陽電池。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、太陽電池用の基板にフィンガー電極とバスバー電極を同時に形成するスクリーン印刷工程において、円柱状のスキージを用いることによって、従来の平スキージを用いる場合よりもスキージが押圧してスクリーン版と基板が接触する領域を広くして両者の接触時間を長くすることができるので、ペースト吐出量を減少させることなく、印刷速度を増加させることが可能となり、フィンガー電極の断線等の不具合を防止することもできると共に、バスバー電極の形成の際にサドル現象が発生することも回避される。
また、本発明によれば、円柱状のスキージを駆動により回転させることによって、ペーストにせん断力が作用するので、高チキソ性の導電性ペーストであっても低粘度で印刷することができる。また、円柱状のスキージが回転し続けることによってペースト粘度を一定に保つことができるため、印刷初期と終期で印刷性が変化しない。更に、スキージを回転させながら印刷することで、均一にスキージが磨耗するため、長期に亘ってスキージを適切な形状に保つことができる。
一般的な太陽電池の構成を示す断面図である。 一般的な太陽電池の表面形状を示す平面図である。 一般的な太陽電池の裏面形状を示す平面図である。 本発明の太陽電池の製造方法の一例を説明するフロー図である。 従来のスクリーン印刷法の構成を示す概略図である。 従来のスクリーン印刷法による印刷の状態を示す概略図であり、(a)はスクリーン版とスキージの接触状態を示す断面図、(b)は被印刷物に対するスクリーン版及びスキージの接触状態を示す断面概念図である。 本発明の太陽電池の製造方法におけるスクリーン印刷法による印刷の状態を示す概略図であり、(a)はスクリーン版とスキージの接触状態を示す断面図、(b)は被印刷物に対するスクリーン版及びスキージの接触状態を示す断面概念図である。
以下に、本発明に係る太陽電池の製造方法として、図1〜3に示す構成の太陽電池を製造する場合の実施形態について、図4〜7を参照して説明する。なお、本発明は下記の製造方法に限定されるものではない。
まず、一般的なワイヤーソーによるインゴット結晶のスライスを行って、基板厚が100〜200μmのP型半導体基板100を用意する[図4(i)]。このP型半導体基板100は、例えば高純度シリコンにホウ素あるいはガリウムのようなIII族元素をドープしたものである。シリコン単結晶はチョクラルスキー(CZ)法及びフロートゾーン(FZ)法のいずれの方法によって作製されていても構わない。該P型半導体基板100の比抵抗は例えば0.1〜20Ω・cmが好ましく、0.1〜5.0Ω・cmがより好ましく、0.5〜2.0Ω・cmが更に好ましい。P型半導体基板100の比抵抗が0.1Ω・cm未満、20Ω・cm超となると、高い性能の太陽電池を作るのに不適となる。
次に、P型半導体基板100を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、ダメージ層をエッチングで取り除く[図4(ii)]。この基板のダメージ除去は、水酸化カリウム等の強アルカリ水溶液を用いても構わない。また、フッ酸と硝酸の混酸等の酸水溶液でも同様の目的を達成することが可能である。
ダメージエッチングを行ったP型半導体基板100にテクスチャを形成する[図4(iii)]。
太陽電池は通常、表面(受光面)にテクスチャとよばれる微小な凹凸形状を形成することが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させるために、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。凹凸形状を形成する一つ一つの山のサイズは1〜20μm程度が好ましい。代表的な表面凹凸構造としては、V溝、U溝が挙げられる。これらは、研削機を利用して形成可能である。あるいは、ランダムな凹凸構造を作るには、水酸化ナトリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸すウェットエッチングや、加熱した水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ溶液(濃度1〜10質量%、温度60〜100℃)中に10〜30分間程度浸漬することで容易に作製されるので好ましい。なお、上記溶液中に、所定量の2−プロパノールを溶解させ、反応を促進させることが多い。また、この他には、酸エッチングやリアクティブ・イオン・エッチング等を用いることができる。
以上の加工処理を行うことで、テクスチャ構造を有する半導体基板を作製することができる。
テクスチャ形成後、基板を例えば塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸等、もしくはこれらの混合液の酸性水溶液中で洗浄する[図4(iv)]。経済的及び効率的見地から、塩酸中での洗浄が好ましい。清浄度を向上するため、塩酸溶液中に、0.5〜5質量%の過酸化水素を混合させ、60〜90℃に加温して洗浄してもよい。あるいは、過酸化水素水と純水との混合液により洗浄してもよい。
次に、熱処理によりこの基板の受光面にN型拡散層101を形成する[図4(v)]。具体的には、オキシ塩化リン(POCl3)ガス雰囲気下で熱処理を行うことでN型拡散層101を受光面に形成する。一般的なシリコン太陽電池は、PN接合を受光面にのみ形成する必要があり、これを達成するために基板同士を2枚重ね合わせた状態で拡散したり、拡散前に裏面にSiO2膜やSiNx膜等を拡散マスクとして形成して、裏面にPN接合ができないような工夫を施す必要がある。
なお、上記の熱処理工程でのドーパント拡散は、気相拡散法だけでなく、ドーパントを含む塗布剤を用いる塗布拡散法を用いてもよい。
次に、プラスマエッチング装置を用い、接合分離を行う[図4(vi)]。このプロセスではプラズマやラジカルが基板の受光面や裏面に侵入しないよう、サンプルをスタックし、その状態で端面を数ミクロン削る。これにより、太陽電池にした場合の漏れ電流を防ぐことができる。
拡散後の基板に付いたリンガラス成分は5〜25質量%HF水溶液等を用いたガラスエッチング等により洗浄する[図4(vii)]。
次に、受光面にシリコン窒化膜の反射防止膜102の形成を行う[図4(viii)]。詳しくは、プラズマCVD装置を用い、厚さ約100nmのSiNx膜を成膜する。反応ガスとして、モノシラン(SiH4)及びアンモニア(NH3)を混合して用いることが多いが、NH3の代わりに窒素を用いることも可能であり、また、プロセス圧力の調整、反応ガスの希釈、更には、基板に多結晶シリコンを用いた場合には基板のバルクパッシベーション効果を促進するため、反応ガスに水素を混合することもある。なお、他の反射防止膜102としては、シリコン酸化膜や、二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜等があり、シリコン窒化膜との代替が可能である。また、形成法も上記以外にリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法等があるが、経済的な観点から、上記窒化膜をプラズマCVD法によって形成するのが好適である。
次に、スクリーン印刷装置を用い、基板の裏面側にアルミニウム電極104用ペースト及びバスバー電極106用ペーストを印刷し、乾燥を行う[図4(ix)]。例えば、上記基板の裏面に、銀粉末とガラスフリットを有機物バインダで混合したペーストをバスバー電極形状にスクリーン印刷した後、アルミニウム粉末を有機物バインダで混合したペーストをバスバー電極以外の領域にスクリーン印刷する。これらの印刷後、5〜30分間、700〜800℃の温度で焼成して、裏面電極を形成する。裏面電極形成は印刷法による方が好ましいが、蒸着法、スパッタ法等で作製することも可能である。
次に、スクリーン印刷装置を用い、基板の受光面(表面)側にバスバー電極105及びフィンガー電極107用の導電性ペーストを所定パターンでスクリーン印刷して乾燥させる[図4(x)]。本スクリーン印刷工程が本発明の根幹を成すものであり、詳細は後述する。
最後に、焼成炉において焼成を行い[図4(xi)]、基板の裏面側のアルミニウム電極104及びバスバー電極106、受光面側のバスバー電極105及びフィンガー電極107を形成し、本発明の太陽電池を得る。焼成は、例えば大気下、700〜800℃で5〜30分間熱処理することにより行う。なお、基板の裏面側のアルミニウム電極104及びバスバー電極106を形成するための焼成と、受光面側のバスバー電極105及びフィンガー電極107を形成するための焼成を別々に行ってもよい。また、電極焼成時に形成されるBSF層103は、太陽電池の開放電圧の向上に寄与する。
次に、本発明の太陽電池の製造方法における基板受光面(表面)の電極形成に用いられるスクリーン印刷法について説明する。
まず、図5,図6を用いて、従来のスクリーン印刷法について説明する。
スクリーン印刷法で用いられているスクリーン版409は、図5に示すように、互いに直交する縦糸と横糸とを編み込んだメッシュ材409aに、感光性の乳剤で被覆し、この乳剤を露光により一部除去することによって所望のパターン形状(例えば、電極用であれば略長方形)に開口したパターン開口部409cを有する版膜(乳剤層)409bを形成したものである。
従来のスクリーン印刷法では、このスクリーン版409を被印刷物410上に配置し、スクリーン版409上に載せた印刷用のペースト(あるいはインク、不図示)をパターン開口部409c上に塗り広げ、適切な硬度(ゴム硬度;60〜90度)と柔軟性を有するヘラである平型のスキージ(平スキージともいう)408をスクリーン版409に対して所定の角度(スキージ角度;60〜80度)で傾け、その先端を所定の圧力(印圧;0.2〜0.5MPa)で押し付けた状態で一定方向に所定の移動速度(印刷速度;20〜100mm/sec)で移動させることによって、スクリーン版409のパターン開口部409cを通してペーストを被印刷物410に付着させることを行う。
なお、ゴム硬度は、A硬度デュロメーターを用いて測定した値である(JIS K 6253)。
詳しくは、スクリーン版409上でスキージ408を移動させると、ペーストはスキージ408の先端でスクリーン版409に所定の圧力で押し付けられた状態となり、パターン開口部409cに入り込むとパターン開口部409c内のメッシュ材409aが存在しない開口部を通ってスクリーン版409の反対側に押し出され、被印刷物410に落下して付着するようになる。このとき、被印刷物410に付着した直後は、パターン開口部内の縦糸と横糸の直下の部分にはペーストは付着しないため、ペースト膜の厚みの不均一な状態であるが、その後、メッシュ材409aの開口部の直下の部分に付着したペーストが被印刷物410上を流動するため、均一な厚みで連続した所定パターンのペースト膜となる。
ついで、このペースト膜を乾燥して、スクリーン印刷工程が終了する。
このように、スクリーン印刷法は、スクリーン版409上のペーストが移動するスキージ408によりパターン開口部409cから押し出され被印刷物410に吐出されることによって、スクリーン版409に形成したパターン開口部409cと同じパターンを被印刷物410上に形成する手法である。このスクリーン印刷法を太陽電池の電極形成に用いると、チキソ性の高い導電性ペーストを用いることで、被印刷物410上に印刷された後もパターン開口部409cに対応した形状を保ち、高アスペクト比の電極を形成することが可能である。
ここで、従来のスクリーン印刷法で一般的に用いられているスキージ408は、その幅が20〜60mm、厚みが5〜20mm、長手方向の長さが200〜300mmの板状(平型)のものである。また、スキージ408の材質はウレタンゴムやシリコーンゴムであり、ゴム硬度60〜90度のものがよく用いられる。また、印刷に当たっては、スキージ移動方向におけるスキージ408とスクリーン版409の成す角が60〜80度となるようにスキージ408を傾け、鉛直下向き方向(スクリーン版409側)に圧力をかけながら、水平方向に移動させることにより印刷を行う。
このとき、スキージ408先端の角の部分がスクリーン版409に対して断面の状態としては点で接触しているため(図6(a))、スキージ移動方向におけるスクリーン版409の被印刷物410との接触領域aはごく狭く(図6(b))、スクリーン版409と被印刷物410が接触している時間が短くなり、ペースト膜の印刷仕上がり(例えば、直線部分)はシャープなものとなる。しかしながら、このスクリーン印刷法で印刷速度を増加させると、スクリーン版409と被印刷物410との接触時間が更に短くなり、ペーストが被印刷物410側に転移するための時間が不足するため、被印刷物410上へのペーストの吐出量が減少してしまう。
そのため、このような従来のスクリーン印刷法を前述した太陽電池の製造工程のうち、受光面(表面)側の電極形成に用いて印刷速度を増加させると、フィンガー電極の膜厚が部分的に減少したり、断線が発生したりして、その部分が抵抗の律速となり、太陽電池特性が低下してしまう問題が発生した。また、開口の広いバスバー電極においては、そのパターン開口部409cのところでスキージ408が落ち込むことにより、前述のように、サドル現象によるバスバー電極の幅方向における端部の高さ(膜厚)とフィンガー電極の高さ(膜厚)に差が生じ、両者の接続部の断線が発生する問題があった。
本発明者らは、これらの問題を解決すべく鋭意検討を行い、被印刷物(太陽電池用基板)に対するスクリーン版の接触状態をスキージの形状により改善できるという知見に基づき、本発明を成すに至った。
図7を用いて本発明の構成を説明する。
本発明は、前述した太陽電池の製造工程(図4)のうち、受光面(表面)側の電極形成工程(図4(x))においてスクリーン印刷法を採用するものであって、図5,図6に示した従来のスクリーン印刷法における平型のスキージ408に代えて、円柱状のスキージ608を用いることを特徴とするものである(図7(a))。
このとき、スキージ608の外周部分がスクリーン版409に対して断面の状態としては外周面に沿った線で接触しているため(図7(a))、スキージ移動方向におけるスクリーン版409の被印刷物410との接触領域bは従来(図6(b)に示す接触領域a)よりも広く(図7(b))、スクリーン版409と被印刷物410が接触している時間が長くなる。したがって、本発明によれば、スクリーン印刷の印刷条件(スクリーン版409、導電性ペースト、印刷速度等)を変えずに、スキージのみを平型のスキージ(平スキージ)から円柱状のスキージに変更することで、スクリーン版409と被印刷物410である基板との接触時間が長くなることから、被印刷物410である半導体基板(反射防止膜102)に転移(吐出)する導電性ペースト量を減少させることなく、印刷速度を増加させることができるようになり、断線等の不具合を防止することが可能となる。
ここで、スキージ608は、ローラ回転可能な円柱形状のものであり、その外周面がスクリーン版409と接触する押圧部材である。印刷の際にはスキージ608がスクリーン版409上を移動すると共にローラ回転して該スクリーン版409を押圧することから、スクリーン版409を均一に押圧するためにスキージ608である円柱の両端面は真円であることが好ましい。
また、スキージ608の少なくとも表面部分はウレタンゴムやシリコーンゴム等の弾性材料からなることが好ましい。このような円柱状のスキージ608は、円柱状の金型に所定の材料を流し込んで硬化させて弾性材とする方法や、シート状に成形したゴムを軸となる芯材に巻きつける方法によって作製することができる。
スキージ608の表面を構成する弾性材料のゴム硬度は60〜90度が好ましい。弾性材料のゴム硬度が60度未満、90度超ではいずれの場合もペーストの吐出性能が低下し、印刷速度を増加させることが難しくなる。
また、スキージ608が芯材に弾性材料を巻き付けてなるものの場合、その表面を構成する弾性材料の厚さは5mm以上200mm以下が好ましい。弾性材料の厚さが5mm未満ではスキージ608をスクリーン版409に押し付けた場合にその弾性変形が不足してペーストの吐出性能が低下するおそれがある。一方、弾性材料の厚さを200mm超としてもスキージ608としての性能はそれ以上向上することはなく、経済的ではない。
スキージ608の直径は10mm以上200mm以下であることが好ましく、50mm以上150mm以下がより好ましい。スキージ608の直径が10mm未満になるとスクリーン版409に接触する面積が小さくなり、本発明の効果が得られにくくなる場合がある。一方、スキージ608の直径が200mm超となると、被印刷物である半導体基板とスクリーン版409の接触面積が大きくなりすぎて、半導体基板がスクリーン版409に貼り付いてしまうという不具合が発生するおそれがある。
本発明では、このようなスキージ608を用いて受光面(表面)側の電極形成工程(図4(x))においてつぎの手順でスクリーン印刷を行う。
(工程1) まず、フィンガー電極用パターン開口部及び上記バスバー電極用パターン開口部を有するスクリーン版409を被印刷物410である基板(前述の太陽電池用の基板であって反射防止膜102が形成された面)上方に所定距離だけ離して配置する。
ここで、本発明で行うスクリーン印刷法では、円柱状のスキージ608を用いることにより、スクリーン版409と基板の接触時間が長くなるという利点があるが、形成されるフィンガー電極107の幅は広がってしまう傾向があるため、出来上がりのフィンガー電極107の線幅を想定し、従来のスクリーン印刷における低速印刷の場合と同等のペースト塗布量が得られるように、フィンガー電極用パターン開口部409cの幅と版膜409bの厚さを調整することが好ましい。例えば、フィンガー電極用パターン開口部409cの幅を70μmとした場合、従来の平スキージ408で印刷するとフィンガー電極107の出来上がり線幅は90μmとなる。一方、本発明の円柱状のスキージ608を用いると、フィンガー電極107の出来上がり線幅は広がって100μmとなる。この場合、フィンガー電極用パターン開口部409cの幅を60μmに設計しておけば、フィンガー電極107の出来上がり線幅を90μmとすることが可能である。また、パターン開口部409cの幅を狭くすると、パターン開口部409cの開口部分に充填されるペースト量が少なくなってしまうため、版膜409bの厚さを従来よりも5〜10μmほど厚くすることが好ましい。これにより、ペーストの不足分を補うことが出来る。
したがって、スクリーン版409のフィンガー電極用パターン開口部409cの幅が30μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上80μm以下であることがより好ましい。また、スクリーン版409の版膜409bの厚さが10μm以上50μm以下であることが好ましい。
なお、本工程で使用するスクリーン版409は、フィンガー電極用のパターン開口部409cとして、幅30〜80μm、間隔0.5〜4.0mmの櫛型のパターン開口部を有するものとする。また、バスバー電極用パターン開口部は、長手方向が全てのフィンガーと接するように配置され、短手方向が1.0〜3.0mm幅を有する。
(工程2) 次に、スクリーン版409表面に、導電性ペーストを塗布する。この導電性ペーストは、例えば銀粉末とガラスフリットと有機物バインダを混合した、粘度300〜500Pa・s(例えばBrookfield粘度計、5rpm)、チキソ比3.0〜5.0(例えば5rpmでの測定値/50rpmでの測定値)の導電性ペーストである。
(工程3) 次に、円柱状のスキージ608に対して鉛直下向きに圧力をかけて該スキージ608をスクリーン版409の表面に押圧した状態で水平方向に移動させ、上記基板上に所定パターンの導電性ペーストを印刷する。このときの印刷速度は150mm/s〜400mm/s、特に200mm/s〜300mm/sが好ましい。印刷速度150mm/s未満では生産性が低下して好ましくなく、印刷速度400mm/s超ではペースト吐出量が低下して断線等のおそれがある。
この場合、スキージ608を不図示の駆動機構の駆動によりローラ回転させながら印刷することが好ましい。スキージ608を回転することによってペーストにせん断力が作用して、高チキソ性の導電性ペーストであっても、低粘度の状態で印刷することができる。また、スキージ608が回転し続けることによってペースト粘度を一定に保つことが出来るため、印刷初期と終期で印刷性が変化しない。また、スキージ608を回転させながら印刷することで、均一にスキージ608が磨耗するため、スキージ608の形状を保つことができる。
このとき、スキージ608の周速度は150mm/s〜2,000mm/s、特に200mm/s〜700mm/sが好ましい。スキージ608の周速度が150mm/s未満の場合、せん断力不足となって高チキソ性ペーストの印刷ができなくなったり、粘度安定性が失われる等、上記効果が発現しなくなるため好ましくない場合がある。また、スキージ磨耗の均一性も失われてしまうおそれがある。一方、スキージ608の周速度が2,000mm/s超の場合はスキージ608との摩擦熱によってペースト粘度が小さくなり、周辺に飛び散ってしまう等の不具合が生じるおそれがある。
なお、印刷速度は、単位時間あたりのスキージ中心の移動距離であり、周速度は、単位時間あたりのスキージ円周上の点の移動距離である。
また、フィンガー電極107の細線の形状パターンを適切に印刷するために、スキージ608の移動方向(印刷方向)とフィンガー電極用パターン開口部409cの長手方向が平行であることが好ましい。
このとき、印刷方向はバスバー電極用パターン開口部409cの長手方向に対して垂直であり、従来の平スキージ408では、開口の広いバスバー電極用パターン開口部409cにスキージ408が落ち込んでサドル現象が発生することが問題となっていたが、本発明によれば円柱状のスキージ608とスクリーン版409との接触面積が従来の平スキージ408よりも広くなることから(図7(b))、スキージ608がパターン開口部409cに落ち込まず、よってサドル現象を抑制してバスバー電極105における膜厚の差がなくなるためにバスバー電極105とフィンガー電極107の接続部の断線の発生率を激減させる効果もある。
以上のように、本発明の太陽電池の製造方法によれば、太陽電池用の基板にフィンガー電極を形成するスクリーン印刷工程において、円柱状のスキージを用いることによって、従来の平スキージを用いる場合よりもスキージが押圧してスクリーン版と基板が接触する領域を広くして両者の接触時間を長くすることができるので、ペースト吐出量を減少させることなく、印刷速度を増加させることが可能となり、フィンガー電極の断線等の不具合を防止することもできる。すなわち、本発明によれば、製造する太陽電池の効率を低下させることなく、生産性を著しく向上させることが可能である。
これに加えて、円柱状のスキージを駆動により回転させることによって、ペーストにせん断力が作用するので、高チキソ性の導電性ペーストであっても低粘度で印刷することができる。また、円柱状のスキージが回転し続けることによってペースト粘度を一定に保つことができるため、印刷初期と終期で印刷性が変化しない。更に、スキージを回転させながら印刷することで、均一にスキージが磨耗するため、長期に亘ってスキージを適切な形状に保つことができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
P型半導体基板を40枚用いて以下の手順で処理を行い、太陽電池を作製した。
(i) まず、P型半導体基板100として、15cm角、厚さ250μm、比抵抗2.0Ω・cmのホウ素ドープ{100}p型アズカットシリコン基板を用意し、濃水酸化カリウム水溶液によりダメージ層を除去した後に、テクスチャを形成した。
(ii) 次に、その基板をオキシ塩化リン雰囲気下850℃で熱処理してN型拡散層101を形成し、ついでフッ酸にてリンガラスを除去して洗浄、乾燥を行った。
(iii) 次に、プラズマCVD装置を用い、受光面側にSiNxの反射防止膜102を成膜した。
(iv) 基板の裏面側に、銀粉末とガラスフリットを有機物バインダで混合したペーストをバスバー電極106用のパターン形状にスクリーン印刷した後、アルミニウム粉末を有機物バインダで混合した導電性ペーストをバスバー電極106以外の領域にアルミニウム電極104用のパターン形状にスクリーン印刷した。ついで、乾燥により裏面のペースト膜から有機溶媒を除去して裏面電極(アルミニウム電極104、バスバー電極106)を形成した半導体基板を作製した。
(v) 次に、この半導体基板の反射防止膜102の上に、以下の条件のスクリーン印刷法により、図2に示すフィンガー電極107及びバスバー電極105用のペースト膜を形成した。その条件は次の通りである。
・導電性ペースト;銀粉末と、ガラスフリットと、有機ビヒクルと、有機溶媒とを主成分とし、添加物として金属酸化物を含有したものを用いた。
・スクリーン版409;
・・メッシュ材409a:ステンレス細線からなる縦糸と横糸とを直交するように編み込んだ紗
・・版膜409bの厚さ:10μm
・・フィンガー電極用パターン開口部409cの幅:70μm
・・フィンガー電極用パターン開口部409cの間隔:2.3mm
・・バスバー電極用パターン開口部409cの幅:1.5mm
・スキージ608;
・・円柱状スキージ:直径100mm、長さ220mm
・・材質:シリコーンゴム成形品(ゴム硬度70度)
・スクリーン版409と半導体基板とのギャップ:2mm
・印圧;0.3MPa
・印刷速度;印刷速度200mm/s
(vi) 次に、サンプルを150℃のクリーンオーブンに入れて、ペースト膜の有機溶媒を除去した後、800℃の空気雰囲気下で焼成処理を行い、フィンガー電極107及びバスバー電極105を形成して太陽電池サンプルを得た。
[実施例2]
実施例1において、上記手順(v)における版膜409bの厚さを15μm、フィンガー電極用パターン開口部409cの幅を60μmとし、それ以外は実施例1と同じ条件で太陽電池サンプルを作製した。
[比較例1]
実施例1において、上記手順(v)における円柱状スキージ608に代えて、ヘラ状の平スキージ408(幅50mm、厚み10mm、長さ220mm、シリコーンゴム製、ゴム硬度70度)を用い、該平スキージ408のスクリーン版409に対する傾け角度を70°、印刷速度50mm/sとし、それ以外は実施例1と同じ条件で太陽電池サンプルを作製した。
[比較例2]
比較例1において、上記手順(v)における印刷速度を200mm/sとし、それ以外は比較例1と同じ条件で太陽電池サンプルを作製した。
(評価方法)
以上のように作製した太陽電池40枚それぞれについて、光学顕微鏡によるフィンガー電極観察と太陽電池の電気的特性について評価を行った。詳しくは、フィンガー電極観察として、レーザー顕微鏡(キーエンス社製、型式VK−X100)を用いて印刷後のフィンガー電極107の幅と高さを観察した。また、太陽電池の電気的特性の測定として、ソーラーシミュレータ(山下電装株式会社製、型式YSS−160A)を用いて、ソーラーシミュレータの光(基板温度25℃、照射強度:1kW/m2、スペクトル:AM1.5グローバル)を太陽電池サンプルに照射して、該太陽電池サンプルの電流−電圧特性を測定し、測定結果から短絡電流、曲線因子、変換効率を求めた。なお、測定値は太陽電池40枚の平均値として求めた。
その結果を表1に示す。
Figure 2013222840
評価の結果、比較例1と比較例2を比較すると、印刷速度が増加すると、フィンガー電極107の幅が5μmほど狭くなり、高さも5μmほど低くなった。これに伴い、比較例2は、電極断面積や半導体基板との接触面積が減少したことにより、比較例1よりも曲線因子及び変換効率が減少した。なお、比較例2では、バスバー電極105にサドル現象が発生した。
これに対して、実施例1では、比較例1と同等の曲線因子及び変換効率が得られたが、短絡電流が比較例1よりも減少した。円柱状のスキージに変更したことにより、フィンガー電極107の幅が広くなったためと考えられる。
また、実施例2では、フィンガー電極107の幅、高さ共に比較例1とほぼ同じとなり、比較例1と同等の太陽電池の電気的特性を示した。なお、実施例1、2では、バスバー電極105にサドル現象は起きなかった。
以上のように、円柱状のスキージを用いるスクリーン印刷法により、ペースト吐出量を減少させることなく、印刷速度を増加させることが可能となり、高効率の太陽電池を生産性良く製造することが可能である。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100 P型半導体基板
101 N型拡散層
102 反射防止膜
103 BSF層
104 アルミニウム電極
105 バスバー電極(表面)
106 バスバー電極(裏面)
107 フィンガー電極
408,608 スキージ
409 スクリーン版
409a メッシュ材
409b 版膜
409c パターン開口部
410 被印刷物
a,b 接触領域

Claims (7)

  1. スクリーン印刷法により、太陽電池用の基板にフィンガー電極及びバスバー電極を同時に形成するスクリーン印刷工程を有する太陽電池の製造方法であって、
    上記スクリーン印刷工程は、上記フィンガー電極用パターン開口部及びバスバー電極用パターン開口部を有するスクリーン版を上記基板上方に配置し、円柱状のスキージを上記スクリーン版の表面に押圧した状態で移動させて、上記基板上に所定パターンの導電性ペーストを印刷するものであることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 上記スクリーン印刷工程は、上記円柱状のスキージを回転させながら上記スクリーン版の表面に押圧して印刷するものであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 上記円柱状のスキージの周速度が150mm/s以上2,000mm/s以下であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 上記円柱状のスキージの直径が10mm以上200mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 上記スクリーン版の版膜の厚さが10μm以上50μm以下であり、該スクリーン版の上記フィンガー電極用パターン開口部の幅が30μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 上記円柱状のスキージを上記バスバー電極用パターン開口部の長手方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法により製造されてなることを特徴とする太陽電池。
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