JP2013221896A - 感知センサ及び感知装置 - Google Patents

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重隆 加賀
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Abstract

【課題】複数種類の対象物を感知できる感知センサ及び感知装置を提供すること。
【解決手段】水晶片31に形成された第1の電極対51及び第2の電極対52を第1の発振回路71に接続したときには第1の振動モードで励振され、第2の発振回路72に接続したときには第2の振動モードで励振される。振動領域における第2の振動モードの節に対応する領域には、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物とは反応しない第1の反応膜61が形成されているので、第1の振動モードを励振させることにより、第1の対象物を感知することができる。また、振動領域における、第2の振動モードの腹に対応する領域には、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物とは反応しない第2の反応膜62が形成されているので、第2の振動モードを励振させることにより、第2の対象物を感知することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電片に設けられた電極上の反応膜に対象物を反応させ、圧電片の固有振動数の変化に基づいて対象物を検出する感知センサ及び感知装置に関する。
溶液中や気体中の微量物質を感知する装置として、圧電片として主にATカットされた水晶片により構成された水晶振動子によるQCM(Quarts Crystal Microbalance )を用いた感知装置が知られている。この種の感知装置は、水晶発振回路を構成する前記水晶振動子に微量物質を吸着させ、このときの質量変化に応じた水晶振動子の固有振動数の変化を利用して、微量物質の有無や濃度を感知している。このような感知装置は、例えば圧電片の表面に当該圧電片を発振させるための電極を形成し、更にこの電極上に微量物質を吸着する反応膜を積層して構成される感知センサを備えている。
ところで、例えば溶液中のウィルスやタンパク質(免疫グロブリン)等のように、試料中に複数種類の微量物質が含まれているかどうかの検出が要請される場合もある。この場合、複数種類の微量物質毎に既述の感知装置を用意する構成では装置が大掛かりになることから、一つの感知装置で、複数種類の微量物質の検出を行うことが望まれている。この場合、例えば共通の水晶片に、測定対象となる微量物質に対応する反応膜が形成された電極を設けることによって、これら複数種類の微量物質を個別に検出することは理論上可能である。但し、この構成では、一の電極により形成された励振領域において発生した弾性波が、他の電極により形成された励振領域に伝播すると、精度の高い検出を行うことができなくなってしまう。このため、電極間の離間距離を大きくとったり、電極同士の間に溝等の境界層を形成したり、あるいは圧電片や電極の厚さを変えて発振周波数差を設ける等の手法により、複数の電極間の弾性的な結合を防ぐことが必要となる。
しかしながら、電極間の離間距離を大きくすると水晶振動子が大きくなり、また、境界層や発振周波数差を設ける場合には製造時の加工工数が増加するため、いずれの手法も得策ではない。
特許文献1には、振動子の両面において、その中央に検出電極を形成すると共に、この検出電極の両側に駆動電極を形成し、一の駆動電極に吸着膜を設ける構成が記載されている。この技術では、吸着膜に対象物が付着すると、振動子の中心軸に対する駆動振動の線対称性が崩れ、検出電極に信号電圧が発生することを利用して、対象物の質量が算出される。
また、特許文献2には、マルチモード準せん断水平共振器を用いて、密度、粘度及び弾性率から選択された2つの流体特性を測定するシステムが記載されている。マルチモードとしては、例えば厚させん断モードや、厚さねじれモード等が採用され、ギャップを挟む領域を接続する軸に平行な横運動を一つのモードとし、他のモードは前記軸に平行な反対の横運動をするモードが励振されるように構成されている。
さらに、特許文献3には、圧電基板上に形成された電極のパターンにより、厚み滑り振動モードの零次対称振動モード(S0)と、零次反対称振動モード(A0)が励振されて、二重モードフィルタが構成されることが記載されている。さらにまた、特許文献4には、圧電基板の両主面に電極を形成した圧電振動素子の基板露出部の厚みを薄くすることにより、ATカット水晶振動子の主振動(S0)の共振周波数から、インハーモニックモードの偶数次モード(A0 )と奇数次モード(S1)の共振周波数を遠ざける技術が記載されている。
しかしながら、いずれの特許文献によっても、試料中の複数の対象物質を検出することはできず、上記の課題については何ら検討されていない。
特開2006−153859号公報 特表2011−510305号公報 特開2001−244790号公報 特開平11−205075号公報
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、複数種類の対象物を感知できる感知センサ及び感知装置を提供することにある。
本発明の感知センサは、圧電片の固有振動数の変化に基づいて、対象物を感知するための感知センサであって、
圧電材料からなる圧電片と、この圧電片の一面側及び他面側に夫々形成された電極を含む振動領域と、
前記電極と接続され、前記振動領域を、振動の腹が前記振動領域に形成される第1の振動モードで励振させるための第1の発振回路と、
前記電極と接続され、前記振動領域を、第1の振動モードとは振動の腹及び節の位置が異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第2の振動モードで励振させるための第2の発振回路と、
前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域に形成され、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物とは反応しない第1の反応膜と、
前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物とは反応しない第2の反応膜と、
前記電極を、前記第1の発振回路又は第2の発振回路に切り換えて接続するための切り換え部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の他の感知センサは、圧電片の固有振動数の変化に基づいて、対象物を感知するための感知センサであって、
圧電材料からなる圧電片と、この圧電片の一面側及び他面側に夫々形成された電極を含む振動領域と、
前記電極と接続され、前記振動領域を、振動の腹が前記振動領域に形成される第1の振動モードで励振させるための第1の発振回路と、
前記電極と接続され、前記振動領域を、第1の振動モードとは振動の腹及び節の位置が異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第2の振動モードで励振させるための第2の発振回路と、
前記電極と接続され、前記振動領域を、第1の振動モード及び第2の振動モードとは振動腹及びの節の位置が夫々異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第3の振動モードで励振させるための第3の発振回路と、
前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域に形成され、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物及び第3の対象物とは反応しない第1の反応膜と、
前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物及び第3の対象物とは反応しない第2の反応膜と、
前記振動領域の少なくとも一面側における、第3の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物及び第2の対象物とは反応しない第3の反応膜と、
前記電極を、前記第1の発振回路、第2の発振回路及び第3の発振回路のいずれかに切り換えて接続するための切り換え部と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明の感知装置は、前記感知センサと、
前記第1の発振回路及び第2の発振回路の発振周波数を測定する周波数測定部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、圧電片の一面側及び他面側に夫々形成された電極を含む振動領域を、前記電極を第1の発振回路に接続したときには第1の振動モードで励振させ、前記電極を第2の発振回路に接続したときには第2の振動モードで励振させるように構成されている。振動領域における第2の振動モードの節に対応する領域には、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物とは反応しない第1の反応膜が形成されているので、第1の振動モードを励振させて、第1の対象物に基づく固有振動数の変化を取得することにより、第1の対象物を感知することができる。また、振動領域における、第2の振動モードの節に対応する領域以外の領域には、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物とは反応しない第2の反応膜が形成されているので、第2の振動モードを励振させて、第2の対象物に基づく固有振動数の変化を取得することにより、第2の対象物を感知することができる。
本発明の感知装置のセンサユニットの一例を示す縦断面図である。 センサユニットの一例を示す分解斜視図である。 センサユニットに用いられる水晶振動子の一例を示す平面図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 振動モードのアドミッタンスの周波数特性を示す特性図である。 感知センサの第1の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの作用を示す縦断面図である。 感知センサの第2の実施の形態を示す縦断面図である。 水晶振動子の他の例を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 振動モードのアドミッタンスの周波数特性を示す特性図である。 感知センサの第3の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの作用を示す縦断面図である。 感知センサの作用を示す縦断面図である。 感知センサの作用を示す縦断面図である。 感知センサの作用を説明するための特性図である。 感知センサの第4の実施の形態を示す縦断面図である。 水晶振動子の他の例を示す縦断面図である。 感知センサの第4の実施の形態を示す縦断面図である。 感知センサの第5の実施の形態を示す平面図である。 感知センサの第6の実施の形態を示す平面図である。 感知センサの第7の実施の形態を示す平面図である。
本発明の感知装置の第1の実施の形態について、図1〜図11を参照して説明する。図1及び図2に示すように、感知センサである水晶センサはセンサユニット1に収納されている。このセンサユニット1は、図1及び図2に示すように、支持体11、封止部材12、配線基板2、圧電振動子である水晶振動子3、流路形成部材13及び上部カバー14を下側からこの順番で積層して構成されている。水晶センサ4は、配線基板2上に水晶振動子3を設けて構成されている。この水晶振動子3は、図2及び図3に示すように、例えばATカットの圧電片である円板状の水晶片31の表面側及び裏面側に、夫々例えば金(Au)などからなる励振電極を設けて構成されている。
この例では、図3(a)、(b)に示すように、水晶片31の表面(上面)側に励振電極33A及び励振電極34Aを互いに離間して配置すると共に、裏面(下面)側に前記2つの励振電極33A,34Aに対向するように、夫々励振電極33B,34Bを配置している。ここで、励振電極33A,34Aを上部電極33A,34A、励振電極33B,34Bを下部電極33B,34Bとすると、上部電極33Aとこれに対応する下部電極33Bとにより、水晶片31を介して互いに対向する第1の電極対51が形成され、上部電極34Aとこれに対応する下部電極34Bとにより、水晶片31を介して互いに対向する第2の電極対52が形成される。
図4は、第1の電極対51及び第2の電極対52の近傍領域を示す側面図である。この図に示すように、2つの電極対51,52の間には第1の反応膜61が形成され、第1及び第2の電極対51,52の上面には第2の反応膜62が形成されている。前記第1の反応膜61は、第1の対象物Aと反応するが、第2の対象物Bとは反応しない膜であり、前記第2の反応膜62は、第2の対象物Bと反応するが、第1の対象物Aとは反応しない膜である。ここで、反応とは、抗原抗体反応のように、対象物(抗原)と反応膜(抗体)との結合により、対象物(抗原)の分だけ質量付加されることをいう。
前記上部電極33A,34Bは、夫々水晶片31の裏面側に回り込むように形成された引出電極331,341を介して、図2に示すように、水晶センサ4をセンサユニット1に装着した時に、配線基板2上に引き回された導電路23,24に夫々電気的に接続されるように構成されている。また、前記下部電極33B,34Bは、引出電極332,342を介して、水晶センサ4をセンサユニット1に装着した時に、配線基板2上に形成された導電路22,25に夫々電気的に接続されるように構成されている。配線基板2の端部領域には、各導電路22〜25と夫々接続される接続端子26〜29が形成されている。そして、これら導電路22〜25は接続端子26〜29を介して、後述するように切り換え部70を介して第1の発振回路71及び第2の発振回路72に接続されている。尚、図3(a)は水晶振動子3の表面側を示しており、同図(b)は裏面側を示している。
水晶振動子3は、図1及び図2に示すように、配線基板2に形成された貫通孔21を塞ぐように装着されており、水晶センサ4は、この図2に示すように、弾性体からなる流路形成部材13と、リング状の弾性体からなる封止部材12と、により夫々表面側及び裏面側が押し付けられた状態でセンサユニット1に取り付けられる。図1及び図2中15は液体供給管、16は液体排出管であり、液体供給管15を介して液体が流路形成部材13と水晶振動子3との間の流路である液体供給領域17を通って液体排出管16から排出されるように構成されている。
続いて、水晶振動子3の振動モードについて説明する。この水晶振動子3は、第1の振動モードであるS0モードと第2の振動モードであるA0モードとの間で、切り替えて励振されるように構成されている。これらS0モード及びA0モードは、いずれもエネルギー閉じ込め型の振動モードである厚み滑り振動に起因する振動モードである。
S0モードは、厚み滑り振動の主振動の振動モードであり、図4のような変位分布を示す。図4は、図2と同じ座標系を示している。この例では、第1及び第2の電極対51,52を後述する配線で第1の発振回路71に接続することにより、S0モードにて励振される。このため、例えば第1の電極対51と第2の電極対52の中間が水晶振動子3の中間になり、第1の電極対51と第2の電極対52の中間にS0モードの振動の腹(振幅が最大になる点)が対応するように、第1及び第2の電極対51,52が形成されている。そして、このS0モードの振動の腹の領域に第1の反応膜61が形成される。このS0モードで励振するときには、図5に示すように、第1及び第2の電極対51,52を第1の発振回路71を第1の配線81により接続する。この第1の配線81では、第1及び第2の電極対51,52の一方の電極同士(例えば上部電極33A,34A同士)を繋いで、第1の発振回路71の一端側(例えば入力側)に接続すると共に、第1及び第2の電極対51,52の他方の電極同士(例えば下部電極33B,34B同士)を繋いで、第1の発振回路71の他端側(例えば出力側)に接続するように配線されている。
また、A0モードは、厚み滑り振動のインハーモニックオーバートーンの振動モードであり、図6のような変位分布を示す。図6は、図2と同じ座標系を示している。この例では、第1及び第2の電極対51,52を後述する第2の配線82(82A,82B)で第2の発振回路72に接続することにより、A0モードにて励振される。このため、第1及び第2の電極対51,52の夫々にA0モードの振動の腹が対応し、第1及び第2の電極対51,52の間に、振動の節(振幅がゼロになる点)が対応するように、第1及び第2の電極対51,52が形成される。こうして、前記第2の反応膜62は、A0モードの振動の腹に対応する領域に形成され、第1の反応膜61は、A0モードの振動の節に対応する領域に形成されることになる。
そして、A0モードで励振するときには、図7又は図8に示すように、第1及び第2の電極対51,52を第2の配線82(82A,82B)により第2の発振回路72と接続する。図7は第2の配線82Aを示し、この例では、第1の電極対51の一方(例えば上部電極33A)を第2の発振回路72の一端側(例えば入力側)に接続し、第1の電極対51の他方(例えば下部電極33B)を第2の発振回路72の他端側(例えば出力側)に接続すると共に、第2の電極対52の他方(例えば下部電極34B)を第2の発振回路72の一端側に接続し、第2の電極対52の一方(例えば上部電極34A)を第2の発振回路72の他端側に接続するように配線されている。また、図8は第2の配線82Bを示し、この例では、第1及び第2の電極対51,52の他方の電極同士(例えば下部電極33B,34B同士)を繋ぐと共に、第1及び第2の電極対51,52の一方の電極(例えば上部電極33A,34A)を夫々第2の発振回路72の一端側と他端側に直列に配線するように構成されている。
ここで、S0モードとA0モードにおけるアドミッタンスの周波数特性を図9に示す。このように、A0モードは、S0モード近傍において、S0モードよりも高い発振周波数で励振される。そして、この例の水晶センサ4は、励振時のモードをS0モード及びA0モードとの間で切り換えることができるように構成されている。このため、第1の電極対51及び第2の電極対52は、実際には、図10に示すように、切り換え部70を介して第1の発振回路71と第2の発振回路72に接続されている。切り換え部70では、S0モードを励振するときには、第1及び第2の電極対51,52を図5に示す第1の配線81で第1の発振回路71に接続し、A0モードを励振するときには、第1及び第2の電極対51,52を図7又は図8に示す第2の配線82(82A,82B)で、第2の発振回路72に接続するように構成されている。
第1の発振回路71及び第2の発振回路72の発振出力(周波数信号)は、図10に示すように、スイッチ部74を介して周波数検出部75に取り込まれるように構成されている。この周波数検出部75は、周波数カウンターや、例えば特開2006−258787号などの手法で回転ベクトルの速度を求める手法などによって周波数を検出するように構成されている。この周波数検出部75にて得られた、S0モードの発振周波数及びA0モードの発振周波数は、データ処理部76にて、後述するように、例えば発振周波数の変化分(差分)を取られ、例えば図示しないコンピュータ等の表示部に表示される。
次に、感知装置の作用について説明する。この感知装置では、試料液に第1の対象物A及び第2の対象物Bが含まれているか否かの検出が行われる。この試料液の例としては免疫グロブリンが挙げられ、この場合、第1の対象物Aとしては、例えばアンチヒューマンIgG、第2の対象物Bとしては、例えばアンチヒューマンIgMが挙げられる。そして、第1の対象物AとしてアンチヒューマンIgGを検出する場合には、第1の反応膜61としては例えばヒューマンIgGを用いることができ、第1の対象物BとしてアンチヒューマンIgMを検出する場合には、第2の反応膜62としては例えばヒューマンIgMを用いることができる。
このような第1の反応膜61及び第2の反応膜62は、センサユニット1を組み立てる前に形成される。例えば水晶振動子3において第1の反応膜61が形成される部分以外の領域を例えば樹脂などのマスク材で覆った後、第1の反応膜61を形成し、既述のマスク材を除去する。次いで、第2の反応膜62が形成される部分以外の領域を例えば樹脂などのマスク材で覆った後、第2の反応膜62を形成し、既述のマスク材を除去する。この第1の反応膜61や第2の反応膜62は、この例では水晶片31の一面側に形成されているが、水晶片31の両側に液体が供給される構成であれば、水晶片31の両面に形成するようにしてもよい。
そして、センサユニット1内に水晶振動子3を収納し、このセンサユニット1を図2に示すように気密に一体化すると共に、配線基板2に形成された接続端子26〜29を介して、先ず、S0モードを励振する第1の配線81で、第1及び第2の電極対51,52を第1の発振回路71に電気的に接続すると共に、第1の発振回路71をスイッチ部74を介して周波数検出部75に接続する。次いで、第1の発振回路71により例えば30MHzの周波数で水晶振動子3を発振させ、周波数検出部74において、水晶振動子3の発振周波数の測定を開始する。こうして、試料液を供給する前の状態で、S0モードで励振したときの水晶振動子3の基準発振周波数fa0を測定する。
続いて、切り換え部70によりA0モードを励振する第2の配線82に切り換え、第1及び第2の電極対51,52を第2の発振回路72に電気的に接続すると共に、第2の発振回路72をスイッチ部74を介して周波数検出部75に接続する。そして、第2の発振回路72により例えば30MHzの周波数で水晶振動子3を発振させ、周波数検出部74において、水晶振動子3の発振周波数の測定を開始する。こうして、試料液を供給する前の状態で、A0モードで励振したときの水晶振動子3の基準発振周波数fb0を測定する。
次いで、再び切り換え部70によりS0モードを励振する第1の配線81に切り換え、第1及び第2の電極対51,52を第1の発振回路71に接続すると共に、第1の発振回路71を周波数検出部75に接続する。この状態で、液体供給管15から試料液を供給する。試料液中に第1の対象物Aが含まれている場合には、図11に示すように、当該第1の対象物Aは第1の反応膜61に吸着するので、この質量付加効果により、発振周波数が低下する。一方、試料液中に第1の対象物Aが含まれていない場合には、質量付加効果が発生しないため、発振周波数は変化しない。こうして、試料液を供給した状態で、S0モードで励振したときの水晶振動子3の発振周波数fa1を測定し、試料液を供給する前の発振周波数fa0との差分Δfa(fa0−fa1)を取得する。これにより、第1の反応膜61に吸着した対象物Aの量に対応する発振周波数の変化(低下分)を感知できることになる。そして、例えば前記差分Δfaが予め設定された閾値を超えている場合には対象物Aがあると判定し、閾値を超えていない場合には対象物Aがないと判定して、その旨を図示しない表示部に表示する。
続いて、再び切り換え部70によりA0モードを励振する第2の配線82に切り換え、第1及び第2の電極対51,52を第2の発振回路72に接続すると共に、第2の発振回路72を周波数検出部75に接続する。試料液中に第2の対象物Bが含まれている場合には、図11に示すように、当該第2の対象物Bは第2の反応膜62に吸着するので、この質量付加効果により発振周波数が低下する。こうして、試料液を供給した状態で、A0モードで励振したときの水晶振動子3の発振周波数fb1を測定し、試料液を供給する前の発振周波数fb0との差分Δfb(fb0−fb1)を取得する。そして、例えば前記差分Δfbが予め設定された閾値を超えている場合には対象物Bがあると判定し、閾値を超えていない場合には対象物Bがないと判定して、その旨を図示しない表示部に表示する。
この際、試料液中に第1の対象物Aのみが含まれているときには、第1の反応膜61に第1の対象物Aが吸着し、第2の反応膜62には吸着しない。S0モードで励振するときには、最も振幅の大きい領域に第1の反応膜61が存在するので、質量付加効果による発振周波数の変化分が大きくなり、第1の対象物Aに起因する発振周波数の変化を精度よく検出することができる。一方、A0モードで励振するときには、第1の反応膜61は、A0モードの振幅の節の近傍領域に形成されているので、仮に第1の反応膜61による質量付加効果があったとしても、発振周波数の低下はほとんど見られない。このため、対象物Aの反応による質量付加効果のみを検出し、こうして2種類の対象物A,Bの有無を夫々検知することができる。
また、試料液中に第2の対象物Bのみが含まれているときには、第2の反応膜62に第2の対象物Bが吸着し、第1の反応膜61には吸着しない。S0モードで励振するときには、振幅が小さい領域に第2の反応膜62が存在するので、第1の対象物Aが第1の反応膜61に吸着したときに比べて、質量付加効果による発振周波数の変化分はかなり小さい。従って、閾値を設定することにより、S0モードで励振させたときの周波数変化分が、第1の対象物Aに起因するものか、第2の対象物Bに起因するものかを判定することができる。一方、A0モードで励振するときには、第1の反応膜61は、A0モードの振幅の節の近傍領域に形成されているので、第1の反応膜61に起因する発振周波数の低下はほとんど見られない。従って、この場合においても、2種類の対象物A,Bの有無を夫々検知することができる。
さらにまた、試料液中に第1の対象物A及び第2の対象物Bが含まれているときには、第1の反応膜61に第1の対象物Aが吸着し、第2の反応膜62に第2の対象物Bが吸着する。S0モードで励振するときには、第1の反応膜61の質量付加効果と第2の反応膜62の質量付加効果とが効いてくるが、既述のように、第2の反応膜62の質量付加効果による発振周波数の変化分はかなり小さいので、閾値を設定しておくことにより、S0モードで第1の対象物Aに起因する発振周波数の変化を検出することができる。また、A0モードで励振するときには、第1の反応膜61による質量付加効果があったとしても、発振周波数の低下はほとんど見られないので、対象物Bの反応による質量付加効果のみを検出し、こうして2種類の対象物A,Bの有無を夫々検知することができる。
上述の実施の形態によれば、既述のように、1台の感知装置において、2種類の対象物A,Bを検出することができる。この際、第1の対象物Aと第2の対象物Bとを検出するときの振動モードが異なっているので、第1の電極対51及び第2の電極対52を設ける構成であっても、弾性的な結合が発生するおそれがない。このため、第1及び第2の電極対51,52間の離間距離を大きく設定する必要がなく、感知装置の小型化を図ることができる。また、弾性的な結合を抑制するための境界層や発振周波数差を設ける必要がないため、製造時の加工工数の増加を防ぐことができる。
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態の感知装置は、図12に示すように、第1及び第2の電極対51,52が共通の配線83により、第1の発振回路71及び第2の発振回路72に接続され、第1のスイッチ部77及び第2のスイッチ部78を介して、第1の発振回路71と第2の発振回路72とに切り換え接続されるように構成されている。この例では、第1のスイッチ部77及び第2のスイッチ部78が切り換え部に相当する。
前記共通の配線83は、一方の電極対例えば第1の電極対51の上部電極33A及び下部電極33Bを共に、第1のスイッチ部77に接続すると共に、他方の電極対例えば第2の電極対52の上部電極34A及び下部電極34Bを第1のスイッチ部77及び第2のスイッチ部78に夫々直列に接続するように配線されている。前記第1のスイッチ部77は、第1の発振回路71及び第2の発振回路72の一端側(例えば入力側)を切り換えて接続するように構成され、前記第2のスイッチ部78は、第1の発振回路71及び第2の発振回路72の他端側(例えば出力側)を切り換えて接続するように構成されている。こうして、一方の電極対をショートさせてグランド(GND)には接続せず、他方の電極対が第1及び第2のスイッチ部77,78を介して、第1及び第2の発振回路71,72に切り換え接続されることになる。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
このような感知装置では、第1のスイッチ部77及び第2のスイッチ部78を第1の発振回路71に接続することにより、水晶振動子3がS0モードで励振され、第1のスイッチ部77及び第2のスイッチ部78を第2の発振回路72に接続することにより、水晶振動子3がA0モードで励振される。つまり、共通の配線構造を備えているが、第1及び第2の発振回路71,72による発振周波数の差により、水晶振動子3の振動モードを切り換えている。
この感知装置においても、第1の実施の形態と同様に、試料液を供給する前に、第1及び第2の電極対51,52を第1の発振回路71に接続して、S0モードにおける基準発振周波数fa0を取得し、次いで、第2の発振回路72に接続して、A0モードにおける基準発振周波数fb0を取得する。続いて、センサユニット1内に試料液を通流させ、第1及び第2の電極対51,52を第1の発振回路71に接続して、S0モードにおける発振周波数fa1を取得し、次いで第2の発振回路72に切り換え接続して、A0モードにおける発振周波数fb2を取得する。こうして、S0モードにおける発振周波数の差分Δfaを取得して、第1の対象物Aの有無を判定すると共に、A0モードにおける発振周波数の差分Δfbを取得して、第2の対象物Bの有無を判定する。
このように、当該実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、1台の感知装置において、2種類の対象物A,Bを精度よく検出することができる。この際、既述のように弾性的な結合が発生するおそれがないため、感知装置の小型化を図ることができ、加工時の工数の増加を防ぐことができる。
以上において、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の水晶振動子は、図13のように構成されたものであってもよい。この構成では、水晶片31の一面側の電極例えば上部電極が共通の電極330として形成されている。そして、共通電極330における下部電極33B、34Bと夫々対向する領域には、夫々第2の反応膜62が形成されると共に、共通電極330における下部電極33B,34Bの間の領域に対向する領域には第1の反応膜61が形成されている。
続いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。この実施の形態の感知装置は、3種類の対象物を検出するものである。この実施の形態の水晶振動子3Aは、S0モード、A0モード、S1モードのいずれかのモードで励振されるように構成されている。前記S1モードは、厚み滑り振動のインハーモニックオーバートーンの振動モードである。
このため、水晶振動子3Aは、水晶片31に3つの電極対51,52,53を互いに所定間隔を開けるように形成すると共に、3種類の反応膜61,62,63が形成されている。第1及び第2の電極対51,52は第1及び第2の実施の形態と同様に構成されており、第3の電極対53も、第1及び第2の電極対51,52と同様に、水晶片31を挟んで互いに対向するように設けられた上部電極35A、下部電極35Bとより構成されている。前記第2の電極対52は本発明の中央電極対、第1の電極対51及び第3の電極対53は本発明の側方電極対に夫々相当する。
具体的には、図14、図16、図19に示すように、第1、第2及び第3の電極対51〜53は、第2の電極対52が水晶振動子3Aの中央に位置すると共に、第1の電極対51及び第3の電極対53が第2の電極対52に対して、夫々互いに等間隔を開けて隣接するように設けられている。また、第2の電極対52近傍にS0モードの振動の腹が対応し、
第1及び第3の電極対51,53近傍の夫々にA0モードの振動の腹が対応すると共に、第2の電極対52近傍にA0モードの振動の節が対応し、
第2の電極対52近傍にS1モードの振動の腹が対応すると共に、第1の電極対51、第3の電極対53の近傍にS1モードの振動の節が対応するように構成されている。
そして、第2の電極対52(中央電極対)の上部電極34Aの表面には、第1の反応膜61が形成されている。この第1の反応膜61は、第1の対象物Aとは反応するが、第2の対象物B及び第3の対象物Cとは反応しない膜である。また、水晶片31の表面側において、中央電極対と側方電極対との間、つまり第1の電極対51と第2の電極対52との間、及び第2の電極対52と第3の電極対53の間には、夫々第2の反応膜62が形成されている。この第2の反応膜62は、第2の対象物Bとは反応するが、第1の対象物A及び第3の対象物Cとは反応しない膜である。さらに、側方電極対つまり第1の電極対51及び第3の電極対53の上部電極33A,35Aの表面には、夫々第3の反応膜63が形成されている。この第3の反応膜63は、第3の対象物Cとは反応するが、第1の対象物A及び第2の対象物Bとは反応しない膜である。
こうして、第1の反応膜61は、S0モード及び後述するS1モードの振動の腹近傍領域に形成され、第2の反応膜62は、S0モードの振動の腹に近く、かつA0モード及びS1モードの振動の節の近傍領域に形成され、第3の反応膜63は、A0モード及びS1モードの振動の腹に近く、かつS0モードの腹からは離れている領域に形成される。
そして、S0モードで励振するときには、図15に示すように、第1〜第3の電極対51〜53を第1の配線84により第1の発振回路71に接続する。つまり、第1〜第2の電極対51〜53の一方の電極同士(例えば上部電極33A,34A、35A同士)を繋いで、第1の発振回路71の一端側(例えば入力側)に接続し、第1〜第3の電極対51〜53の他方の電極同士(例えば下部電極33B〜34B同士)を繋いで、第1の発振回路71の他端側(例えば出力側)に接続するように配線する。
また、A0モードで励振するときには、図17又は図18に示すように、第1及び第3の電極対51,53を第2の配線85A,85Bにより第2の発振回路72に接続する。図17の例では、第1及び第3の電極対51,53の他方の電極同士(例えば下部電極33B,35B同士)を繋ぐと共に、第1及び第3の電極対51,53の一方の電極(例えば上部電極33A,35A)を夫々第2の発振回路72の一端側と他端側に直列に配線する。また、図18の例では、第1の電極対51の一方(例えば上部電極33A)を第2の発振回路72の一端側に接続し、第1の電極対51の他方(例えば下部電極33B)を第2の発振回路72の他端側に接続すると共に、第3の電極対53の他方(例えば下部電極35B)を第2の発振回路72の一端側に接続し、第3の電極対53の一方(例えば上部電極35A)を第2の発振回路72の他端側に接続するように配線する。
S1モードは、図19のような変位分布を示す。この例では、図20に示すように第1〜第3の電極対51〜53を後述する第3の配線86で第3の発振回路73に接続することにより、S1モードにて励振される。つまり、第1及び第3の電極対51,53の一方の電極同士(例えば上部電極33A,35A同士)を繋いで、第3の発振回路73の一端側に接続すると共に、第1及び第3の電極対51,53の他方の電極同士(例えば下部電極33B,35B同士)を繋いで、第3の発振回路73の他端側に接続する。そして、第2の電極対52の一方の電極(例えば上部電極34A)を第3の発振回路73の他端側に接続すると共に、第2の電極対52の他方の電極(例えば下部電極34B)を第3の発振回路73の一端側に接続する。
ここで、S0モード、A0モード及びS1モードにおけるアドミッタンスの周波数特性を図21に示す。このように、A0モード及びS1モードは、S0モード近傍において、S0モードよりも高い発振周波数で励振され、S1モードはさらにA0モードよりも高い発振周波数で励振される。
この例の水晶センサ4においても、励振時のモードをS0モード、A0モード及びS1モードの間で切り換えられるように構成されている。第1の電極対51〜第3の電極対53は、実際には、図22に示すように、切り換え部70を介して第1〜第3の発振回路71〜73に接続されている。この切り換え部70では、S0モードを励振するときには、第1〜第3の電極対51〜53を図15に示す第1の配線84で第1の発振回路71に接続し、A0モードを励振するときには、第1及び第3の電極対51,53を図17又は図18に示す第2の配線85で第2の発振回路72に接続し、S1モードを励振するときには、第1〜第3の電極対51〜53を図20に示す第3の配線86で第3の発振回路73に接続するように構成されている。
このような感知装置の作用について、図23〜図26を用いて説明する。図23〜図25には振動モードを示すが、この際、S0モードは実線、A0モードは点線、S1モードは一点鎖線にて夫々示す。試料液中に第1の対象物Aが含まれる場合には、第1の反応膜61と反応して吸着し、質量付加効果を発生する。この第1の反応膜61は、図23に示すように、S0モード及びS1モードの振動の腹近傍に対応するように形成されているため、これらS0モード及びS1モードで励振したときには、質量付加効果により周波数が低下する。一方、第1の反応膜61は、A0モードの振動の節近傍に対応するように形成されているため、A0モードで励振したときには周波数は変化しない。
また、試料液中に第2の対象物Bが含まれる場合には、第2の反応膜62と反応して吸着し、質量付加効果を発生する。この第2の反応膜62は、図24に示すように、S0モードの振動の腹に近い領域に対応するため、S0モードで励振したときには、質量付加効果により周波数が低下する。一方、第2の反応膜62は、A0モード及びS1モードの振動の節に近い領域に対応するため、これらA0モード及びS1モードで励振したときには、若干の周波数低下が起こる。
さらに、試料液中に第3の対象物Cが含まれる場合には、第3の反応膜63と反応して吸着し、質量付加効果を発生する。この第3の反応膜63は、図25に示すように、A0モード及びS1モードの振動の腹に近い領域に対応するため、これらA0モード及びS1モードで励振したときには、前記質量付加効果により周波数が低下する。一方、第3の反応膜63は、S0モードの振動の腹からは離れているため、S0モードで励振したときには、若干の周波数低下が起こる。
図26は、第1〜第3の対象物A〜Cと、各振動モードの周波数低下の関係を示す特性図であり、「○」は周波数の低下が認められる場合、「△」は若干の周波数低下が認められる場合、「−」は周波数低下が認められない場合を夫々示している。このように、第1〜第3の対象物A〜Cのいずれかが、第1〜第3の反応膜61〜63と個別に反応した場合には、S0モード、A0モード、S1モードの周波数変化が異なるため、対象物A〜Cのいずれかを個別に検出できる。
また、第1の対象物A及び第2の対象物Bが夫々第1の反応膜61及び第2の反応膜62と同時に反応した場合には、A0モードでは周波数低下が起こらないため、対象物A,Bを検出できる。しかしながら、第1の対象物A及び第3の対象物C、又は第2の対象物B及び第3の対象物Cが同時に第1〜第3の反応膜61〜63と反応した場合には、S0モード、A0モード、S1モードの全てにおいて周波数低下が起こるため、第1〜第3の反応膜61〜63の全てが反応したのか、第1の反応膜61及び第3の反応膜63が反応したのか、第2の反応膜62及び第3の反応膜63が反応したのかを判別することは困難であるため、この場合には検出不能と判定する。
具体的には、センサユニット1内に水晶振動子3Aを収納し、先ず、S0モードを励振する第1の配線84で、第1〜第3の電極対51〜53を第1の発振回路71に接続すると共に、第1の発振回路71をスイッチ部74を介して周波数検出部75に接続する。こうして、試料液を供給する前の状態で、S0モードで励振したときの水晶振動子3Aの基準発振周波数fa0を測定する。
続いて、切り換え部70によりA0モードを励振する第2の配線85に切り換え、第1及び第3の電極対51,53を第2の発振回路72に接続すると共に、第2の発振回路72をスイッチ部74を介して周波数検出部75に接続する。こうして、試料液を供給する前の状態で、A0モードで励振したときの水晶振動子3の基準発振周波数fb0を測定する。次いで、切り換え部70によりS1モードを励振する第3の配線86に切り換え、第1〜第3の電極対51〜53を第3の発振回路73に接続すると共に、第3の発振回路73をスイッチ部74を介して周波数検出部75に接続する。こうして、試料液を供給する前の状態で、S1モードで励振したときの水晶振動子3の基準発振周波数fc0を測定する。
次に、再び切り換え部70によりS0モードを励振する配線に切り換えると共に、第1の発振回路71を周波数検出部75に接続し、試料液をセンサユニット1に供給する。そして、S0モードで励振したときの水晶振動子3の発振周波数fa1を測定し、前記基準発振周波数fa0との差分Δfaを取得する。続いて、再び切り換え部70によりA0モードを励振する配線に切り換えると共に、第2の発振回路72を周波数検出部75に接続する。そして、試料液を供給した状態で、A0モードで励振したときの水晶振動子3の発振周波数fb1を測定し、基準発振周波数fb0との差分Δfbを取得する。同様に、再び切り換え部70によりS1モードを励振する配線に切り換えると共に、第3の発振回路73を周波数検出部75に接続する。そして、試料液を供給した状態で、S1モードで励振したときの水晶振動子3の発振周波数fc1を測定し、基準発振周波数fc0との差分Δfcを取得する。
こうして、S0モード、A0モード、S1モードの全てモードでの差分Δfa、Δfb、Δfc(周波数低下分)を取得し、これらの対応関係から、既述のように第1〜第3の対象物A〜Cのいずれかの有無、又は第1及び第2の対象物A,Bの有無を判定して、その旨を表示部に表示する。また、全ての振動モードでの周波数低下が認められた場合には、例えば判定不能と判断して、その旨を表示する。
上述の実施の形態によれば、1台の感知装置において、3種類の対象物A,B,Cを検出することができる。この際、既述のように弾性的な結合が発生するおそれがないため、感知装置の小型化を図ることができ、加工時の工数の増加を防ぐことができる。
続いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。この実施の形態の感知センサは、図27又は図29に示す配線構造により、第1の発振回路71〜第3の発振回路73に接続されている。この例では、第1〜第3の電極対51〜53は、共通の配線87により第1〜第3の発振回路71〜73に対して、第1のスイッチ部77A及び第2のスイッチ部78Bを介して接続されている。前記第1のスイッチ部77A及び第2のスイッチ部78Bは、本発明の切り換え部に相当するものである。
図27に示す例では、第1〜第3の電極対51〜53の上下一方側の電極(例えば下部電極33B,34B,35B)と第2の電極対52の他方側(例えば上部電極34A)と側方電極対(第1、第3の電極対51、53)のいずれかの他方側(例えば上部電極33A)とを第1のスイッチ部77Aに接続し、側方電極対(第1、第3の電極対51、53)のどれともつなげていない電極対の内の他方側(例えば上部電極35A)を第2のスイッチ部78Aに接続するように配線されている。
第3の実施の形態及び第4の実施の形態の水晶振動子は、図28に示すように構成してもよい。この例は、第1〜第3の電極対51〜53のいずれか一方側(例えば上部側)を共通電極とした例であり、この例では、水晶片31の表面側の電極が共通電極331として設けられており、共通電極331における下部電極34Bに対向する領域には第1の反応膜61が形成され、下部電極33B,34Bの間の領域に対向する領域及び下部電極34B,35Bの間の領域に対向する領域には夫々第2の反応膜62が形成されている。さらに、下部電極33B,35Bに対応する領域には第3の反応膜63が夫々形成されている。
このように、一方側の電極を共通電極とした水晶振動子において、共通配線88を用いて第1〜第3の発振回路71〜73に接続する場合(第4の実施の形態)の配線図を図29に示す。この例では、下部電極34Bに対応する領域を短絡させると共に、側方電極対(第1、第3の電極対51、53)のいずれか一方例えば第1の電極対51は短絡させて第1のスイッチ部77Aに接続し、側方電極対のいずれか他方例えば第3の電極対53の下部電極35Bを第2のスイッチ部78Aに接続するように配線されている。図27及び図29に示す例では、第1のスイッチ部77A及び第2のスイッチ部78Aを第1の発振回路71に接続することにより、水晶振動子3がS0モードで励振され、第1のスイッチ部77A及び第2のスイッチ部78Aを第2の発振回路72に接続することにより、水晶振動子3がA0モードで励振される。また、第1のスイッチ部77A及び第2のスイッチ部78Aを第3の発振回路73に接続することにより、水晶振動子3がS1モードで励振される。
続いて、本発明の第5の実施の形態について説明する。この実施の形態は、図30の平面図に示すように、共通の水晶片90に第1のセンサ部91と第2のセンサ部92を設けたものである。前記第1のセンサ部91及び第2のセンサ部は、夫々第1の電極対51及び第2の電極対52を備えている。これら第1及び第2のセンサ部91は、第1の実施の形態と同様に、切り換え部70を介して第1の発振回路71及び第2の発振回路72に接続されている。
そして、第1のセンサ部91には、第1の電極対51と第2の電極対52との間に反応膜601が形成され、第1の電極対51と第2の電極対52の例えば上部電極の表面には第2の反応膜602が形成されている。一方、第2のセンサ部92には、第1の電極対51と第2の電極対52との間に反応膜603が形成され、第1の電極対51と第2の電極対52の例えば上部電極の表面には反応膜604が形成されている。なお反応膜601〜604については図示を省略している。
このような構成では、第1のセンサ部91を第1の発振回路71に接続することにより、S0モードが励振されるので、反応膜601に反応する対象物101を検出でき、第1のセンサ部91を第2の発振回路72に接続することにより、A0モードが励振されるので、反応膜602に反応する対象物102を検出できる。また、第2のセンサ部92を第1の発振回路71に接続することにより、S0モードが励振されるので、反応膜603に反応する対象物103を検出でき、第2のセンサ部92を第2の発振回路72に接続することにより、A0モードが励振されるので、反応膜604に反応する対象物104を検出できる。こうして、この例では、4種類の対象物を検出することができる。この際、第1のセンサ部91と第2のセンサ部92は、第2の実施の形態と同様に、共通の配線を用いて第1の発振回路71及び第2の発振回路72に接続し、スイッチ部77,78により第1及び第2の発振回路71,72に対して切り換えて接続するようにしてもよい。
次いで、本発明の第6の実施の形態について説明する。この実施の形態は、図31の平面図に示すように、第1のセンサ部93を、3つの電極対51,52,53を備えるように構成したものである。第1のセンサ部93は、前記第3の実施の形態と同様に構成されており、第2の電極対52の例えば上部電極の表面に反応膜601が形成され、第1の電極対51と第2の電極対52との間、及び第2の電極対52と第3の電極対の間には第2の反応膜602が形成されている。また、第1の電極対51と第2の電極対53の例えば上部電極の表面には反応膜603が形成されている。一方、第2のセンサ部94は、第5の実施の形態と同様に構成され、第1の電極対51と第2の電極対52との間に反応膜604が形成され、第1の電極対51と第2の電極対52の上部電極の表面には反応膜605が形成されている。
このような構成では、第1のセンサ部93を第1の発振回路71に接続することによりS0モードが励振され、第2の発振回路72に接続することによりA0モードが励振され、第3の発振回路73に接続することによりS1モードが励振される。このため、上述の第3の実施の形態と同様の手法により、反応膜601に反応する対象物101、反応膜602に反応する対象物102、反応膜603に反応する対象物103を夫々検出できる。また、第2のセンサ部94を第1の発振回路71に接続することにより、反応膜604に反応する対象物104を検出でき、第2の発振回路72に接続することにより、反応膜605に反応する対象物105を検出できる。こうして、この例では、5種類の対象物を検出することができる。
この際、第1のセンサ部93は、第4の実施の形態と同様に、共通の配線を用いて第1の発振回路71〜第3の発振回路73に接続し、スイッチ部77A,78Aにより第1〜第3の発振回路71〜73に対して切り換えて接続するようにしてもよい。また、第2のセンサ部94も、第2の実施の形態と同様に、スイッチ部77,78により第1及び第2の発振回路71,72に対して切り換えて接続するようにしてもよい。
次いで、本発明の第7の実施の形態について説明する。この実施の形態は、図32の平面図に示すように、第1のセンサ部95及び第2のセンサ部96を、夫々3つの電極対51〜53を備えるように構成したものである。第1のセンサ部95及び第2のセンサ部96は、前記第5の実施の形態と同様に構成されている。そして、第2のセンサ部96の第2の電極対52の例えば上部電極の表面に反応膜604が形成され、第1の電極対51と第2の電極対52との間、及び第2の電極対52と第3の電極対53の間には第2の反応膜605が形成されている。また、第1の電極対51と第3の電極対53の例えば上部電極の表面には反応膜606が形成されている。
このような構成では、第1のセンサ部95を第1の発振回路71に接続することによりS0モードが励振され、第2の発振回路72に接続することによりA0モードが励振され、第3の発振回路73に接続することによりS1モードが励振される。このため、上述の第3の実施の形態と同様の手法により、反応膜601に反応する対象物101、反応膜602に反応する対象物102、反応膜603に反応する対象物103を夫々検出できる。
また、第2のセンサ部96を第1の発振回路71に接続することによりS0モードが励振され、第2の発振回路72に接続することによりA0モードが励振され、第3の発振回路73に接続することによりS1モードが励振される。このため、上述の第3の実施の形態と同様の手法により、反応膜604に反応する対象物104、反応膜605に反応する対象物105、反応膜606に反応する対象物106を夫々検出できる。こうして、この例では、6種類の対象物を検出することができる。この際、第1のセンサ部95及び第2のセンサ部96は、夫々第4の実施の形態と同様に、共通の配線を用いて第1の発振回路71〜第3の発振回路73に接続し、スイッチ部77A,78Aにより第1〜第3の発振回路71〜73に対して切り換えて接続するようにしてもよい。
以上において、本発明では、予め発振周波数の変化分と対象物の量とを対応付けた検量線を求めておき、発振周波数の変化分に基づいて対象物の定量を行うようにしてもよい。また、複数の反応膜の内の一つを用いて、1種類の対象物の検出を行うようにしてもよい。
第1の電極対51及び第2の電極対52を備える構成において、第2の反応膜62は、第1の電極対51及び第2の電極対52のいずれか一方に形成するようにしてもよい。さらに第1の電極対51、第2の電極対52及び第3の電極対53を備える構成において、第2の反応膜62は、第1の電極対51及び第2の電極対52の間、又は第2の電極対51及び第3の電極対53の間のいずれか一方に形成するようにしてもよいし、第3の反応膜63は、第1の電極対51及び第3の電極対53のいずれか一方に形成するようにしてもよい。
また、本発明は、ATカットの水晶振動子のみならず、回転Y板からなる厚み滑り振動である例えばBTカットや、2回回転Y板のSCカットの水晶振動子を用いることもできる。さらに、第1の振動モードを厚み滑り振動の主振動の振動モードとし、第2の振動モード又は第3の振動モードを、A1モードやS2モード等のインハーモニックオーバートーンの高次の振動モードとしてもよい。
1 センサユニット
3 水晶振動子
31 水晶片
33,34 励振電極
51 第1の電極対
52 第2の電極対
53 第3の電極対
61 第1の反応膜
62 第2の反応膜
63 第3の反応膜
70 切り換え部
71 第1の発振回路
72 第2の発振回路
73 第3の発振回路
75 周波数検出部
76 データ処理部
77,78 スイッチ部

Claims (14)

  1. 圧電片の固有振動数の変化に基づいて、対象物を感知するための感知センサであって、
    圧電材料からなる圧電片と、この圧電片の一面側及び他面側に夫々形成された電極を含む振動領域と、
    前記電極と接続され、前記振動領域を、振動の腹が前記振動領域に形成される第1の振動モードで励振させるための第1の発振回路と、
    前記電極と接続され、前記振動領域を、第1の振動モードとは振動の腹及び節の位置が異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第2の振動モードで励振させるための第2の発振回路と、
    前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域に形成され、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物とは反応しない第1の反応膜と、
    前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物とは反応しない第2の反応膜と、
    前記電極を、前記第1の発振回路又は第2の発振回路に切り換えて接続するための切り換え部と、を備えたことを特徴とする感知センサ。
  2. 前記第1の反応膜は、前記振動領域の少なくとも一面側における第1の振動モードの腹に対応する領域に形成され、
    前記第2の反応膜は、前記振動領域の少なくとも一面側における第2の振動モードの腹に対応する領域に形成されることを特徴とする請求項1記載の感知センサ。
  3. 前記振動領域は、前記圧電片を挟んで対向するように設けられた一対の電極よりなる第1の電極対と、
    前記圧電片の一面側及び他面側に対向するように形成された一対の電極よりなり、前記第1の電極対と間隔を開けて隣接するように設けられた第2の電極対と、を備え、
    前記第1の反応膜は、前記圧電片の少なくとも一面側における、第1の電極対と第2の電極対との間に形成され、
    前記第2の反応膜は、前記圧電片の少なくとも一面側における、第1の電極対と第2の電極対の少なくとも一方に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の感知センサ。
  4. 前記第1の電極対及び第2の電極対を第1の発振回路に接続する第1の配線と、
    前記第1の電極対及び第2の電極対を第2の発振回路に接続する第2の配線と、を備え、
    前記切り換え部は、前記第1の振動モードで励振するときには、前記第1の電極対及び第2の電極対を第1の配線により第1の発振回路に接続し、前記第2の振動モードで励振するときには、前記第1の電極対及び第2の電極対を第2の配線により第2の発振回路に接続することを特徴とする請求項3記載の感知センサ。
  5. 前記第1の電極対及び第2の電極対は前記第1の発振回路及び第2の発振回路に共通の配線により接続され、
    前記切り換え部は、前記第1の振動モードで励振するときには、前記第1の電極対及び第2の電極対を第1の発振回路に接続し、前記第2の振動モードで励振するときには、前記第1の電極対及び第2の電極対を第2の発振回路に接続するスイッチ部であることを特徴とする請求項3記載の感知センサ。
  6. 前記第1の振動モードは厚み滑り振動のS0モードであり、
    前記第2の振動モードは厚み滑り振動のA0モードであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の感知センサ。
  7. 圧電片の固有振動数の変化に基づいて、対象物を感知するための感知センサであって、
    圧電材料からなる圧電片と、この圧電片の一面側及び他面側に夫々形成された電極を含む振動領域と、
    前記電極と接続され、前記振動領域を、振動の腹が前記振動領域に形成される第1の振動モードで励振させるための第1の発振回路と、
    前記電極と接続され、前記振動領域を、第1の振動モードとは振動の腹及び節の位置が異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第2の振動モードで励振させるための第2の発振回路と、
    前記電極と接続され、前記振動領域を第1の振動モード及び第2の振動モードとは振動腹及びの節の位置が夫々異なり、前記振動の節が前記振動領域に形成される第3の振動モードで励振させるための第3の発振回路と、
    前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域に形成され、第1の対象物と反応し、かつ第2の対象物及び第3の対象物とは反応しない第1の反応膜と、
    前記振動領域の少なくとも一面側における、第2の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物及び第3の対象物とは反応しない第2の反応膜と、
    前記振動領域の少なくとも一面側における、第3の振動モードの節に対応する領域以外の領域に形成され、第2の対象物と反応し、かつ第1の対象物及び第2の対象物とは反応しない第3の反応膜と、
    前記電極を、前記第1の発振回路、第2の発振回路及び第3の発振回路のいずれかに切り換えて接続するための切り換え部と、を備えたことを特徴とする感知センサ。
  8. 前記第1の反応膜は、前記振動領域の少なくとも一面側における、第1の振動モードの腹に対応する領域に形成されることを特徴とする請求項7記載の感知センサ。
  9. 前記振動領域は、前記圧電片を挟んで対向するように設けられた一対の電極よりなる中央電極対と、
    前記圧電片の一面側及び他面側に対向するように形成された一対の電極よりなり、前記中央電極対の両側に互いに間隔を開けて隣接するように設けられた2つの側方電極対と、を備え、
    前記第1の反応膜は、前記圧電片の少なくとも一面側における、中央電極対に形成され、
    前記第2の反応膜は、前記圧電片の少なくとも一面側における、中央電極対と側方電極対との間の少なくとも一方に形成され、
    前記第3の反応膜は、前記圧電片の少なくとも一面側における、側方電極対の少なくとも一方に形成されることを特徴とする請求項7又は8記載の感知センサ。
  10. 前記中央電極対及び側方電極対を第1の発振回路に接続する第1の配線と、
    前記中央電極対及び側方電極対を第2の発振回路に接続する第2の配線と、
    前記中央電極対及び側方電極対を第3の発振回路に接続する第3の配線と、を備え、
    前記切り換え部は、前記第1の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第1の配線により第1の発振回路に接続し、前記第2の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第2の配線により第2の発振回路に接続し、前記第3の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第3の配線により第3の発振回路に接続することを特徴とする請求項9記載の感知センサ。
  11. 前記中央電極対及び側方電極対は、前記第1の発振回路、第2の発振回路及び第3の発振回路に共通の配線により接続されており、
    前記切り換え部は、前記第1の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第1の発振回路に接続し、前記第2の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第2の発振回路に接続し、前記第3の振動モードで励振するときには、前記中央電極対及び側方電極対を第3の発振回路に接続するスイッチ部であることを特徴とする請求項9記載の感知センサ。
  12. 前記第1の振動モードは厚み滑り振動のS0モードであり、
    前記第2の振動モードは厚み滑り振動のA0モードであり、
    前記第3の振動モードは厚み滑り振動のS1モードであることを特徴とする請求項7ないし請求項11のいずれか一つに記載の感知センサ。
  13. 請求項1ないし請求項6に記載された感知センサと、
    前記第1の発振回路及び第2の発振回路の発振周波数を測定する周波数測定部と、を備えたことを特徴とする感知装置。
  14. 請求項7ないし請求項12に記載された感知センサと、
    前記第1の発振回路、第2の発振回路及び第3の発振回路の発振周波数を測定する周波数測定部と、を備えたことを特徴とする感知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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