JP2013221894A - 光センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度の低下が抑制された光センサを提供する。
【解決手段】光を受ける受光面(20a)を有する受光素子(20)と、鉛直方向に対する受光面の傾きを検出する検出部(40)と、該検出部の出力信号に基づいて、受光素子の出力信号を補正する補正部(50)と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、受光素子を備える光センサに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、発光素子と、発光素子にて発光された光の内、フロントウィンドシールドにて反射された光を受光する雨滴検出用受光素子と、周辺光を受光する周辺光検出用受光素子と、がそれぞれ基板に設けられた雨滴及び光検出装置が提案されている。
特開2003−254897号公報
ところで、特許文献1に示される雨滴及び光検出装置は、フロントウィンドシールドに設けられる。フロントウィンドシールドの傾斜は、車種によって異なるため、周辺光検出用受光素子に入射する光の入射量が変動する虞がある。また、車両が坂道を進行している場合においても、光の入射量が変動する虞がある。このように、設置場所や車両の進行状況などによって光の入射量が変動すると、周辺光検出用受光素子の出力信号が、周辺光の光量に応じなくなり、周辺光の検出精度が低下する虞がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、検出精度の低下が抑制された光センサを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、光を受ける受光面(20a)を有する受光素子(20)と、鉛直方向に対する受光面の傾きを検出する検出部(40)と、該検出部の出力信号に基づいて、受光素子の出力信号を補正する補正部(50)と、を有することを特徴とする。
これによれば、受光素子(20)の設置される場所によって、受光素子(20)に入射する光の入射量が変動することが抑制される。また、設置場所の進行状況によって、受光素子(20)に入射する光の入射量が変動することも抑制される。したがって、受光素子(20)における検出目的とする光の検出精度の低下が抑制される。
なお、検出部は、加速度センサである構成が好適である。これによれば、重力加速度を検出することで、鉛直方向を検出することができる。そして、加速度センサの出力信号は、受光面が鉛直方向に対して直交している時に、最大、若しくは、最小となるように設定された構成が良い。これによれば、鉛直方向に対する受光面(20a)の傾きを、加速度センサの出力信号の増減によって検出することができる。
第1実施形態に係る光センサの概略構成を示す断面図である。 受光素子と規定部の概略構成を示す断面図である。 仰角特性を示すグラフ図である。 各構成要素の電気的な接続を示すブロック図である。 検出部を示す断面図である。 光センサの変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る光センサを、車両のフロントウィンドに取り付けた場合の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4に基づいて、本実施形態に係る光センサを説明する。光センサ100は、要部として、太陽の位置を検出する位置検出部10と、雨滴を検出する雨滴検出部60と、これら検出部10,60を収納する収納部80と、を有する。
図1、2、4に示すように、位置検出部10は、受光素子20と、受光素子20に入射する光の入射角度を規定する規定部30と、受光素子20の傾きを検出する検出部40と、受光素子20の出力信号に基づいて演算した仰角及び方位角を車両のエアコンECUに出力するマイコン50と、を有する。
受光素子20は、受光面20aに入射する光を電気信号に変換するものである。本実施形態に係る受光素子20は、PN接合を有するフォトダイオードであり、半導体基板11の形成面11a側に複数形成されている。図1に示すように、光センサ100はフロントウィンドに取り付けられているが、受光面20aは、フロントウィンドの内面と平行となっている。
規定部30は、透光膜31と、遮光膜32と、該遮光膜32に形成された開口部33と、を有する。図2に示すように、1つの受光素子20に対して、1つの開口部33が対応し、各受光素子20と対応する開口部33との相対位置がそれぞれ異なっている。これにより、図2にて破線矢印で示すように、各受光素子20に入射する光の入射角度が異なっている。そのため、各受光素子20によって得られる仰角特性は、図3に示すように、それぞれ異なっている。これら仰角特性の位相は、設置場所であるフロントウィンドの内面が水平面から傾いている場合にずれる。例えば、図1に示すように、フロントウィンドの内面が水平面から角度θだけ傾いている場合、受光面20aは、鉛直方向に対して90°−θだけ傾くので、各受光素子20の出力信号の位相は、90°−θだけずれる。
なお、本実施形態に係る位置検出部10は、受光素子12へ光を集光する集光レンズ34と、後述するLED61から照射される光が受光素子20に入射することを抑制する遮光箱35と、を備えている。図1に示すように、集光レンズ34は、半導体基板11の形成面11a上に設けられ、半導体基板11(受光素子20)の周囲が遮光箱35によって覆われている。なお、本実施形態では、遮光箱35内に検出部40が収納されている。
検出部40は、鉛直方向に対する受光面20aの傾きを検出するものである。検出部40は、加速度センサであり、その出力信号は、受光面20aが鉛直方向に対して直交している時に、最大となるように設定されている。図1に示すように、検出部40は、遮光箱35内にて受光素子20と並んで配置されており、図5に示すように、重力加速度の印加によって可動する可動電極41と、位置の固定された固定電極42と、を有する。検出部40は、これら2つの電極41,42によって構成されるコンデンサの静電容量変化に基づいて、加速度を検出する。本実施形態では、可動電極41と固定電極42とが、受光面20aを直交する方向にて対向しており、受光面20aを水平面と平行とした際に、可動電極41が固定電極42よりも上方に位置するように配置されている。この構成により、重力加速度の印加によって、可動電極41が固定電極42に近づく構成となっており、その電極間距離が最小と成るのが、受光面20aが鉛直方向に対して直交している時に設定されている。したがって、フロントウィンドの内面が、水平面から角度θだけ傾いている場合、検出部40の最大出力をAとすると、検出部40からは、Acosθに比例する信号が出力される。
マイコン50は、光センサ100に入射してくる光の仰角や方位角、及び、仰角特性や方位角特性を算出し、算出した結果を車両のエアコンECU(図示略)に出力するものである。本実施形態に係るマイコン50は、検出部40の出力信号に基づいて、受光素子20の出力信号を補正する機能も有する。マイコン50は、検出部40の出力信号に応じた補正係数を有しており、この補正係数を受光素子20の出力信号に乗算することで、受光素子20の出力信号を補正する。
上記したように、フロントウィンドが水平面から角度θだけ傾いている場合、検出部40からは、Acosθに比例する信号が出力される。マイコン50は、この信号を受信すると、各受光素子20の出力信号の位相が90°−θだけずれていると判断し、この位相ズレを補正するための補正係数を選び出す。そして、選び出した補正係数を各受光素子20の出力信号に乗算して、受光素子20の出力信号を補正する。この補正された各受光素子20の出力信号に基づいて得られた仰角と方位角とが、車両のエアコンECUに出力され、送られた仰角と方位角とに基づいて、エアコンECUはエアコンを制御する。なお、本実施形態に記載の仰角とは、車両から上方の角度、方位角とは、車両周りの角度である。また、マイコン50は、特許請求の範囲に記載の補正部と算出部それぞれの機能を兼ね備えたものに相当する。
雨滴検出部60は、LED61と、レンズ62と、受光素子63と、を有する。LED61は、フロントウィンドに光を照射する機能を果たし、レンズ62は、LED61から照射された光を集光する機能を果たす。そして、受光素子63は、フロントウィンドにて反射されたLED61の光を受光する機能を果たす。フロントウィンドに雨滴が附着している場合、光はフロントウィンドにて反射されないため、受光素子63にて受光する光量が変動する。この光量の変動により、雨量が検出される。
次に、本実施形態に係る光センサ100の作用効果を説明する。上記したように、マイコン50は、鉛直方向に対する受光面20aの傾きを検出する検出部40の出力信号に基づいて、受光素子20の出力信号を補正する。これによれば、受光素子20の設置されるフロントウィンドの傾きによって、受光素子20に入射する光の入射量が変動することが抑制される。また、車両の進行状況によって、受光素子20に入射する光の入射量が変動することも抑制される。したがって、受光素子20における検出目的とする光の検出精度の低下が抑制される。
検出部40は、加速度センサである。これにより、重力加速度を検出することで、鉛直方向を検出することができる。そして、検出部40(加速度センサ)の出力信号は、受光面20aが鉛直方向に対して直交している時に、最大となるように設定されている。これによれば、鉛直方向に対する受光面20aの傾きを、加速度センサの出力信号の増減によって検出することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、光センサ100が位置検出部10と、雨滴検出部60を有する例を示した。しかしながら、図6に示すように、光センサ100は、雨滴検出部60を有さなくとも良い。
本実施形態では、位置検出部10が集光レンズ34と遮光箱35を有する例を示した。しかしながら、集光レンズ34と遮光箱35を有さない構成を採用することもできる。
本実施形態では、光センサ100が車両のフロントウィンドに搭載された例を示した。しかしながら、光センサ100の搭載対象としては、上記例に限定されない。例えば、光センサ100が車両のダッシュボードに搭載された構成を採用することもできる。この場合、図6に示す光センサ100がダッシュボードに設置される。
本実施形態では、受光面20aが鉛直方向に対して直交している時に、検出部40の出力信号が最大となるように設定された例を示した。しかしながら、検出部40の出力信号の規定としては、上記例に限定されない。例えば、受光面20aが鉛直方向に対して直交している時に、検出部40の出力信号が最小となるように設定しても良い。これを実現するには、受光面20aを水平面と平行とした際に、可動電極41が固定電極42よりも下方に位置するように設定すればよい。更に例示すれば、受光面20aが鉛直方向に対してφ傾いている時に、検出部40の出力信号が最大となるように設定することができる。これを実現するには、受光面20aを水平面に対してφ傾けた際に、可動電極41と固定電極42それぞれの対向面が鉛直方向にて直交し、可動電極41が固定電極42よりも上方に位置する構成とすれば良い。
20・・・受光素子
20a・・・受光面
40・・・検出部
50・・・補正部
100・・・光センサ

Claims (8)

  1. 光を受ける受光面(20a)を有する受光素子(20)と、
    鉛直方向に対する前記受光面の傾きを検出する検出部(40)と、
    該検出部の出力信号に基づいて、前記受光素子の出力信号を補正する補正部(50)と、を有することを特徴とする光センサ。
  2. 前記検出部は、加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記加速度センサの出力信号は、前記受光面が鉛直方向に対して直交している時に、最大、若しくは、最小となるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の光センサ。
  4. 前記補正部は、前記検出部の出力信号に応じた補正係数を有しており、該補正係数を前記受光素子の出力信号に乗算することで、前記受光素子の出力信号を補正することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の光センサ。
  5. 前記受光面に入射する光の入射角度を規定する規定部(30)と、
    前記補正部によって補正された前記受光素子の出力信号に基づいて、仰角特性を算出する算出部(50)と、を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の光センサ。
  6. 車両に搭載されることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の光センサ。
  7. 前記車両のフロントウィンドに搭載されることを特徴とする請求項6に記載の光センサ。
  8. 前記車両のダッシュボードに搭載されることを特徴とする請求項6に記載の光センサ。
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