JP2013221547A - 両面シール用ホールプラグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホールプラグ10は、第1フランジを有する頭部、支柱40、第2フランジを有し、支柱40を板材に設けた孔に挿入し、第1フランジ又は第2フランジのどちらか一方を通過させ、板材を第1及び第2フランジにより両面から挟持してシールするものである。支柱40は、当該支柱40の中心部41から放射状に延びた複数の壁部42、隣接する壁部42の先端部の間を薄肉状に繋いで形成した外周壁43、隣接する壁の間に位置する外周壁43に形成され、半径方向外向きに膨らみ、孔の内周囲を押圧する複数の膨出部44を有する。
【選択図】図1
Description
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、支柱の外径の外径に比較して、板材の孔の内径が小さい場合には、当該孔の内周囲を押されて、支柱に設けた膨出部が撓み込むことで、当該膨出部の復元力により、孔の内周囲を押圧することができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
(1)頭部(30)
頭部(30)は、例えば図2〜7に示すように、第1フランジ(31)を有するものである。
(2)支柱(40)
支柱(40)は、例えば図1〜7に示すように、頭部(30)から延びるものである。
第2フランジ(50)は、例えば図2〜5及び図7に示すように、支柱(40)に設けられ、第1フランジ(31)と対向するものである。
第2に、ホールプラグ(10)は、例えば図8〜11に示すように、支柱(40)を板材(20)に設けた孔(21a,22a)に挿入し、第1フランジ(31)又は第2フランジ(50)のどちらか一方を通過させ、板材(20)を第1及び第2フランジ(50)により両面から挟持してシールするものである。
(4)壁部(42)
壁部(42)は、例えば図1に示すように、当該支柱(40)の中心部(41)から放射状に延び、複数設けられている。
(5)外周壁(43)
外周壁(43)は、例えば図1に示すように、隣接する壁部(42)の先端部の間を薄肉状に繋いで形成したものである。
膨出部(44)は、例えば図1に示すように、隣接する壁部(42)の間に位置する外周壁(43)に形成され、半径方向外向きに膨らみ、孔(21a,22a)の内周囲を押圧するものであり、複数設けられている。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、支柱の外径と、板材の孔の内径との間の差を、支柱に設けた膨出部により吸収し、孔径の許容範囲を拡大することができるようにしたものである。
その結果、請求項1に記載の発明によれば、支柱の周囲に放射状に位置する複数の膨出部により、孔の内周囲を均等に押圧でき、支柱を孔の中心に常に位置させることができる利点がある。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
図1〜11中、10はホールプラグを示し、図8及び図10に示すように、板材20の孔21,22に取り付けられ、当該板材20を表裏面からシールして止水するものである。
ホールプラグ10は、図2〜7に示すように、大別すると、次の各部を有し、適度な弾性と剛性とを有する熱可塑性樹脂、例えば熱可塑性エラストマー(TPE)により一体的に成型されている。
(1)頭部30
(2)支柱40
(3)第2フランジ50
なお、ホールプラグ10の各部は、上記した(1)〜(3)に限定されない。
(板材20)
板材20は、2種類用意され、図8〜11に示すように、孔径を互いに異ならせている。
また、2種類の板材20のうち、図10及び図11に示すように、他方の第2の板材22には、第1の孔21aの内径la(図8及び図9参照)に比較して、内径lbの小さな第2の孔22aが設けられている。第2の孔22aは、第1の孔21aの同様に、第2の板材22を上下に貫通し、断面が円形に形成されている。
また、第1、第2の板材21,22を単板から構成したが、これに限定されず、複数枚の板材を重ね合わせても良い。
(頭部30)
頭部30は、図2〜7に示すように、第1フランジ31を有するものである。
第1フランジ31の外周に位置する下端部は、図8に示すように、第1の板材21に取り付けた状態において、第1の板材21の上面に弾性的に当接するように、当該第1の板材21との間のラップ量を設定している。同様に、第1フランジ31の外周に位置する下端部は、図10に示すように、第2の板材22の上面に弾性的に当接するように、当該第2の板材22との間のラップ量を設定している。
(支柱40)
支柱40は、図1〜7に示すように、頭部30から延びるものである。
支柱40は、図1に示すように、大別すると、次の各部を有する。
なお、次の(1)〜(4)については、後述する。
(1)中心部41
(2)壁部42
(3)外周壁43
(4)膨出部44
なお、支柱40の各部は、上記した(1)〜(4)に限定されない。
(第2フランジ50)
第2フランジ50は、図2〜5及び図7に示すように、支柱40に設けられ、第1フランジ31と対向するものである。
なお、第2フランジ50の外径を、第1フランジ31の外径を小さく設定したが、これに限定されず、第1、第2フランジ31,50の外径を略一致させたり、或いは逆に、第2フランジ50の外径を、第1フランジ31の外径を大きく設定しても良い。また、第1、第2フランジ31,50の外径を略一致させたり、或いは逆に、第2フランジ50の外径を、第1フランジ31の外径を大きく設定した場合には、第1フランジ31側から孔21a,22aに挿入しても良い。
(中心部41)
中心部41は、図1〜7に示すように、略円柱形ないしは円筒形に形成され、その上端部が第1フランジ31に連接し、下端部が第2フランジ50に連接している。
なお、中心部41の各部は、次の(1)〜(3)に限定されない。
(1)芯部45
芯部45は、図1〜4及び図7に示すように、第1フランジ31及び第2フランジ50の中心に位置し、略円柱形に形成されている。
内周壁46は、図1〜4及び図7に示すように、芯部45と同心円上に位置し、芯部45の外周から離れ、略円筒形に形成されている。内周壁46の内周面と、芯部45の外周面との間には、断面が略ドーナツ形の中空部が形成されている。
なお、内周壁46と芯部45との間に、断面が略ドーナツ形の中空部を形成したが、これに限定されず、中空部を省き、中心部41を中実に形成しても良い。中心部41を中空に形成した場合と、中実に形成した場合とを比較すると、中心部41を中空に形成した場合の方が、撓み易く、又、軽量に形成でき、樹脂材料の使用量を減少できる利点がある。
蓋部47は、図1〜7に示すように、芯部45と内周壁46との間に形成される断面が略ドーナツ形の中空部の上面を塞ぐものであり、芯部45と内周壁46との両上端部を連接するものである。
なお、芯部45と内周壁46との間に形成される断面が略ドーナツ形の中空部は、その上面が蓋部47で塞がれ、下面が開放している。
(壁部42)
壁部42は、図1に示すように、当該支柱40の中心部41から放射状に延び、複数、例えば4枚設けられている。
なお、隣接する壁部42の間に形成される断面が略C形の空間は、その上面が開放するとともに、下面が塞がれている。
壁部42の内周側の基端部は、内周壁46の外周に連接している。壁部42の外周側の先端部は、その上側が第1フランジ31の内周に連接し、下側が第2フランジ50の内周に連接する。
(外周壁43)
外周壁43は、図1に示すように、隣接する壁部42の先端部の間を薄肉状に繋いで形成したものである。
(膨出部44)
膨出部44は、図1に示すように、隣接する壁部42の間に位置する外周壁43に形成され、半径方向外向きに膨らみ、孔21,22の内周囲を押圧するものであり、複数、例えば4個設けられている。
膨出部44の有る箇所の外周壁43の外径は、2個の孔21a,22aのうち、孔径の大きい第1の孔21aの内径la(図8)に略等しく設定している。具体的には、膨出部44の有る箇所の外周壁43の外径は、孔径の大きい第1の孔21aの内径laより、少しだけ小さく設定している。
(取付方法)
つぎに、上記した構成を有するホールプラグ10の取付方法について、図8〜11を用いて説明する。
(図8の第1の板材21への取付方法)
まず、図8に示すように、孔径の大きい第1の孔21aを有する第1の板材21に取り付ける場合について説明する。
第2フランジ50を挿入すると、第1の孔21aの内縁に押されて、第2フランジ50が窄まるように撓み、弾性的に縮径し、第1の孔21aを通過可能となる。
第2フランジ50が下側に位置する第1の孔22aを通過すると、樹脂の弾性力により復元し、第2フランジ50が第1の板材21の下面に弾性的に当接する。
また、支柱40の外周壁43の外周が、図9に示すように、第1の孔21aの内周に弾性的に当接する。
すなわち、支柱40の膨出部44が、第1の孔21aの内周に押されて少し撓み、その弾性復元により、第1の孔21aの内周に弾性的に当接する。
(図10の第2の板材22への取付方法)
つぎに、図10に示すように、孔径の小さい第2の孔22aを有する第2の板材22に取り付ける場合について説明する。
第2フランジ50を挿入すると、第2の孔22aの内縁に押されて、第2フランジ50が窄まるように撓み、弾性的に縮径し、第2の孔22aを通過可能となる。
第2フランジ50が第2の孔22aを通過すると、樹脂の弾性力により復元し、第2フランジ50が第2の板材22の下面に弾性的に当接する。
また、支柱40の外周壁43の外周が、図11に示すように、第2の孔22aの内周に弾性的に当接する。
すなわち、壁部42と接する箇所の外周壁43の外周が、第2の孔22aの内周に押されて、外周壁43が押し潰されるように少し撓み込み、その弾性復元力により、第2の孔22aの内周に弾性的に当接する。また、外周壁43の膨出部44が、第2の孔22aの内周に押されて少し撓み込み、その弾性復元により、第2の孔22aの内周に弾性的に当接する。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態本実施の形態によれば、次のような効果を期待することができる。
(1)設計の自由度の向上
本実施の形態によれば、支柱40が孔21a,22aの中心に常に位置することから、孔21a,22aが支柱40の内径より大径の場合に、支柱40が孔21a,22aの端に寄り、止水性能を満足できないときのことを考慮する必要が無く、設計の自由度を向上することができる。
本実施の形態によれば、支柱40が孔21a,22aの中心に常に位置することから、対向する第1及び第2フランジ50の外径を小さく設定することができ、取付位置のスペース効率を向上することができる。
(3)低挿入力化の実現
本実施の形態によれば、前述した通り、対向する第1及び第2フランジ50の外径を小さく設定することができることから、板材20の孔21a,22aを通過する第2フランジ50の外径を小さく設定することで、ホールプラグの挿入力を低減することができる。
本実施の形態によれば、前述した通り、設計の自由度を向上することができることから、止水性能の向上に向けて設計を集中でき、これにより止水性能の向上を達成することができる。
(図12〜15の第2の実施の形態)
つぎに、図12〜15を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
すなわち、膨出部を、図12に示すように、半径方向外向きに外周壁43から突出した突起100により形成している。
突起100は、外周壁43の外周から略板状ないしは略リブ状に突出し、複数個、例えば4個設けられ、外周壁43と45度位相を異ならせて設けられている。
なお、本実施の形態の説明においては、先に図1〜11を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については、同一の符号を用いて説明を省略する。
10 ホールプラグ 20 板材
21 第1の板材
21a 第1の孔 la 内径
22 第2の板材
22a 第2の孔 lb 内径
30 頭部 31 第1フランジ
40 支柱 41 中心部
42 壁部 43 外周壁
44 膨出部 45 芯部
46 内周壁 47 蓋部
50 第2フランジ
(第2の実施の形態)
100 突起(膨出部)
Claims (4)
- 第1フランジを有する頭部と、
前記頭部から延びる支柱と、
前記支柱に設けられ、前記第1フランジと対向する第2フランジとを有し、
前記支柱を板材に設けた孔に挿入し、前記第1フランジ又は前記第2フランジのどちらか一方を通過させ、前記板材を前記第1及び第2フランジにより両面から挟持してシールするホールプラグであって、
前記支柱は、
当該支柱の中心部から放射状に延びた複数の壁部と、
隣接する前記壁部の先端部の間を薄肉状に繋いで形成した外周壁と、
隣接する前記壁部の間に位置する前記外周壁に形成され、半径方向外向きに膨らみ、前記孔の内周囲を押圧する複数の膨出部とを有していることを特徴とする両面シール用ホールプラグ。 - 前記膨出部が、
前記外周壁と連続し、薄肉に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の両面シール用ホールプラグ。 - 前記膨出部が、
半径方向外向きに前記外周壁から突出した突起で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の両面シール用ホールプラグ。 - 前記孔は、
前記中心部から前記膨出部の頂点までの距離に略等しい径から、前記中心部から前記壁部の先端部までの距離に略等しい径の範囲に設定され、
前記膨出部は、
前記孔の内周囲に押されて、半径方向内向きに撓み込むようにしていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面シール用ホールプラグ。
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