JP2013217274A - 給水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】正確な給水圧力の検出を維持できるようにして、ポンプ装置の増台、減台を実際の負荷に応じて行えるようにした給水システムを提供する。
【解決手段】可変速制御装置で駆動されるポンプと、該ポンプの運転電流を検出する電流センサと、該ポンプの吐出側に有する圧力センサを備えたポンプ装置をn台設置し、可変速制御装置に各ポンプ装置の最高速度と最低速度、および運転電流の増台電流と減台電流が設定され、可変速制御装置は給水負荷に応じて、n−1台目のポンプ装置が最高速度となり、且つ運転電流が増台電流に達したとき、増台指令を出力してポンプ装置をn−1台からn台に増台し、n台目のポンプ装置が最低速度となり、且つ運転電流が減台電流に達したとき、減台指令を出力してポンプ装置をn台からn−1台に減台する。
【選択図】図9

Description

本発明は、ポンプ装置を複数台設置し、各ポンプ装置がそれぞれ独立して運転がなされる給水システムに関する。
給水装置は、可変速駆動手段(誘導電動機を駆動する場合はインバータが使用され、永久磁石電動機を駆動する場合はこれ用のコントローラが使用されるが、このコントローラもインバータをべースにしたものである。)によって駆動されるポンプ装置を単独又は複数台設置して使用している。
これら給水装置の従来技術として、特許文献1、特許文献2が挙げられる。特許文献1は、それぞれにマイクロプロセッサーを搭載したインバータ本体と制御基板及びポンプ、モータでn重系を構成し、そしてこれらに共通なマイクロプロセッサーを搭載したインタフェース基板とで構成した自律分散給水制御システムにおいて、
(1)n重の制御基板はインタフェース基板から指令され、圧力制御はそれぞれの制御基板が行う。(2)電源投入時に通信異常が発生したらそれぞれの制御基板の初期化処理で手動運転とし、運転中に通信異常が発生した場合には、通信異常が発生する直前のインタフェース基板の運転モード信号(手動運転モード、切又は自動運転モード)を制御基板のEEPROMに記憶させておき、このモードが切のときは切の処理を、手動のときは手動の処理を、自動のときは自動の処理を実行する。(3)インタフェース基板とn重の制御基板間に通信異常が発生した場合には、それぞれの制御基板が手動運転か自動運転かを判定するパラメータに基づいて、手動運転又は自動運転を行い、通信異常が復帰したら自動運転を行なう。(4)インタフェース基板とn重の制御基板間に通信異常が発生した場合には、通信異常となった制御基板が、通常の始動圧力パラメータより−3mと設定し同時運転を回避する等である。
特許文献2は、それぞれにマイクロプロセッサーを搭載したインバータ本体と制御基板及びポンプ、モータでn重系とし、そしてこれらに共通なマイクロプロセッサーを搭載したインタフェース基板を備え、給水装置の運転を制御するn重系システムにおいて、
(1)n重の制御基板は、マスター号機かスレーブ号機かを選択する設定手段を有しており、予めn重の制御基板のうち1台のみマスター号機に他はスレーブ号機にそれぞれ設定され、マスター号機は自己運転し、他のスレーブ号機全てに運転制御指令する。(2)マスター号機はインタフェース基板と信号の授受を行い、スレーブ号機はインタフェース基板と信号の授受は停止する。(3)マスター号機故障時はスレーブ号機のうちの1台がマスター号機にシフトして設定される、などである。
特開2009−228649号公報 特開2008−202556号公報
これらの特許文献に示される従来技術では、各号機の始動時と停止時の条件として圧力センサで検出された圧力により制御がなされている。しかしながら、圧力センサは検出値が正確ではあるが、給水システムで稀に凍結する場合があり、圧力が正確に検出されなくなる恐れがある。
給水システムにおいては、家庭の使用水量が1日の時間帯(例えば、朝夕、深夜)により大幅に異なるため、これに応じてポンプ装置の運転台数を増台、減台により変化させる必要がある。この台数変化では、負荷が増加する早朝に増台されることになるが、冬季の深夜に圧力センサが凍結すると、負荷に応じた正確な圧力が検出されなくなる。
また、ポンプ装置の運転台数の増台、減台を行うと、切り換わり時に圧力変動が生じる恐れがあり、この変動の抑制が望まれる。
そこで、本発明は、上記従来の問題点にかんがみ、冬季においても正確な給水圧力の検出を維持できるようにして、ポンプ装置の増台、減台を実際の負荷に応じて行えるようにした給水システムを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、マイクロプロセッサー、操作パネル、各設定値を記憶する記憶部を有する可変速制御装置と、該可変速制御装置で駆動されるポンプと、該ポンプの運転電流を検出する電流センサと、該ポンプの吐出側に有する圧力センサを備えたポンプ装置をn台設置し、該圧力センサの検出したポンプ吐出側圧力が所定圧力となるように、各ポンプ装置がそれぞれ独立して運転がなされる給水システムおいて、
前記操作パネルにより前記各ポンプ装置の最高速度と最低速度、および運転電流の増台電流と減台電流が設定され、各ポンプ装置間をケーブルで接続したn台のポンプ装置が運転可能に構成され、前記可変速制御装置は、給水負荷に応じて次の条件により複数台のポンプ装置に対して増台指令又は減台指令を出力することを特徴とする。
ポンプの増台条件:
n−1台目のポンプ装置が最高速度となり、且つ運転電流が増台電流に達したとき、ポンプ装置をn−1台からn台に増台する。
ポンプの減台条件:
n台目のポンプ装置が最低速度となり、且つ運転電流が減台電流に達したとき、ポンプ装置をn台からn−1台に減台する。
また、上記に記載の給水システムにおいて、前記n−1台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に増台条件に達したとき、ポンプ装置をn−1台からn台に増台し、前記n台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に台条件に達したとき、ポンプ装置をn台からn−1台に減台することを特徴とする。
また、上記に記載の給水システムにおいて、前記n台の可変速制御装置は、マスター号機及びスレーブ号機の設定手段を有しており、予め設定手段によりn台のポンプ装置のうち1台をマスター号機に他をスレーブ号機に設定し、前記マスター号機は前記スレーブ号機に対し給水負荷に応じて増台指令又は減台指令を出力すること特徴とする。
また、上記に記載の給水システムにおいて、全てのポンプ装置の可変速制御装置は、マスター号機としての台数の増台、減台判定の処理部及び台数の増台、減台指令の処理部を備えると共に、スレーブ号機としての台数の増台、減台指令受信待機の処理部及び台数の増台、減台の実行の処理部を備えており、マスター号機に設定された号機はマスター号機としての処理を実行し、スレーブ号機に設定された号機はスレーブ号機としての処理部を実行し、マスター号機に設定された号機は台数の増台、減台判定処理において台数の増台、減台条件が成立した時、スレーブ号機に設定された号機にそれぞれ台数の増台、減台指令を出力し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機の処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行することを特徴とする。
また、上記に記載の給水システムにおいて、運転可能なn台の号機が、それぞれ始動条件が成立した時、運転を開始して揃速運転(せんそく運転)することを特徴とする。
また、上記に記載の給水システムにおいて、全てのポンプ装置の可変速制御装置は、圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とこれのいずれかを選択する手段を備えており、マスター号機として設定された号機は、常に圧力制御機能を選択し、スレーブ号機に設定されている号機は、前記選択手段によって選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかを選択し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行し、台数の増台時は選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかで運転することを特徴とする。
また、上記に記載の給水システムにおいて、全てのポンプ装置の可変速制御装置には、自動運転時に単独運転と複数台運転モードを備えており、保守が行われるポンプ装置は単独運転モードを選択し、他のポンプ装置は複数台運転モードを選択するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、各ポンプ装置に正確な増台、減台条件を設定できるようにしたので、規則正しい台数制御ができる。また、n台ポンプ装置の増台、減台時の条件の設定により、台数変化時の圧力変動を抑制できる効果がある。さらに保守がやり易くなる。
本発明実施例のポンプ装置単体のポンプ運転特性図。 同じくポンプ装置単体のシステム構成図。 同じくポンプ装置の操作パネルの説明図。 同じくポンプ装置の運転機能説明図。 同じく運転制御手順を示すフローチャート。 同じく増台、減台処理のフローチャート。 同じく運転制御の割込み処理のフローチャート。 同じくメモリマップ図。 同じく2台のポンプ装置の揃速運転時のポンプ運転特性図。 同じく2台設置のポンプ装置のシステム構成図。
本発明を実施するための給水システムの実施例について、図1〜図10を用いて説明する。
図1は本発明実施例のポンプ装置単体のポンプ運転特性図であり、横軸に水量、縦軸に全揚程を取って示している。ここで、曲線Aはポンプ1台を100%の回転数(インバータのf1周波数に対応、表示はf1)で運転した際のQ−H性能曲線を示す。曲線Eはf4回転数(周波数表示はf4)運転時のQ−H性能曲線を示す。同様に、曲線Bは仕様点(需要側が所望な水量、全揚程である。)水量Q0、全揚程H00を満足するQ−H性能曲線であり、f0回転数(周波数表示はf0)で運転した際に得られる。曲線C、Dはそれぞれ回転数f2(周波数表示はf2)、f3(周波数表示はf3)で運転した時のQ−H性能曲線である。
曲線Fはポンプで揚水した場合に生ずる弁類、配管等の配管抵抗曲線であり、ポンプの吐出し側圧力を制御する際の目標値となる。H4は水量0の点での目標圧力であり、前述した配管抵抗曲線Fとポンプf4回転数運転時Q−H性能曲線Eとの交点で示される。同様にH1はポンプf1回転数運転時の目標圧力であり、曲線A、曲線Fの交点で示される。この時の水量はQ1である。
そして、ポンプ装置は需要側使用水量の変動に伴い、圧力センサの検出した給水圧力が、目標圧力即ち、前記抵抗曲線F上にくるようにインバータ周波数を制御する。これを末端圧力一定制御と呼んでいる。当然、H1、H4はパラメータとして前述したように予め設定され記憶されている。尚、図示では、Q−H性能曲線を代表の曲線A(周波数f1)〜曲線E(周波数f4)で示しているが、配管抵抗曲線F上で周波数を制御すれば、この周波数に対応したポンプ性能曲線が生ずるが明らかなので省略している。
又、H4は停止状態からポンプが始動する際の始動圧力としても使用する。即ち、自動運転において、圧力センサの検出した給水圧力が始動圧力H4以下にあればポンプは運転し、使用水量の変動に伴い配管抵抗曲線F上の圧力を保って給水していく。使用水量が極少なく、後述する流量スイッチが少水量使用状態を検出すると停止する。
図2は、本発明実施例のポンプ装置1台設置例のシステム構成図を示している。2−1、2−2は仕切弁、3はモータ4で駆動されるポンプであり、このポンプの吸込み側は吸込み管1を介して水源側と接続される。水源側は、直結方式では図示していないが水道本管からの水の供給を受ける。受水槽方式では、図示していないが受水槽から水の供給を受ける。5は逆止め弁、6は給水管、7は圧力タンクであり給水管6のポンプに近い部位に設ける。8はこの給水管6に備わり、ここの圧力に応じて電気信号を発する圧力センサである。このセンサによりポンプの吐出し圧力を制御(例えば吐出し圧一定、推定末端圧力一定)する。
更に、需要側はこの給水管6端末の先が直送式の場合には、需要側給水管と接続して例えば集合住宅等の水栓に給水する。高置水槽式の場合には、この需要側給水管と接続して高置水槽へ給水する。9は流量スイッチであり、少水量使用状態(例えば5〜10L/min)を検出してポンプを停止する信号を発信する。
INVは前述のモータ4を駆動するマイクロプロセッサ(図示せず)を搭載した可変速駆動装置(インバータ)の本体であり、漏電遮断器ELBを介して電源側より電源の供給を受ける。可変速駆動装置INVはモータ4に周波数周波数の運転電力を供給してポンプ3を駆動し、このときの運転電流は、可変速駆動装置に内蔵される電流センサによって検出される。電流センサは可変速駆動装置に内蔵のため図示されないが、分かり易くするため原理的にモータ4への電力供給線に取付けられた電流センサ10で示す。電流センサ10は、丸枠で囲んで示すようにモータ4への電力供給線に設けられた変流器によって構成され、検出された電流値は可変速駆動装置INVの処理部C(後述)で処理がなされる。
C0NSは、可変速制御装置INVに設けられた操作パネルで、可変速制御装置INVの設定手段である。操作パネルC0NSは、表示部、操作部を備えると共に、運転モード(手動、自動)判定機能、単独運転(自己機の運転)、複数台運転(ケーブル接続しているn台の運転)選択機能、IDNO.(複数台運転時の自己機か他機かを認識するための番号)、起動停止、圧力制御のためのパラメータ等の設定機能を有し、これらの設定値と圧力センサの検出した圧力信号、電流センサの検出した電流信号等を記憶する記憶部(例えばEEPROM)を備えている。
操作パネルCONSの詳細を図3に、その機能を図4に示す。図3において、操作パネルCONSには、表示部30、と操作部を有し、運転(RUN)キー31、停止(STOP)キー32、記憶(PRG)キー33、アップキー(タクトスイッチ)34、ダウンキー(タクトスイッチ)35、機能(FUNC)キー36、モードキー37を備えている。
モードキー37は、押される度に、MAN(手動)/AUTO(自動)、のモードを切換え選択し、機能キー36は、選択された各モードにおける複数の機能を選択する。機能キー36も、押される度に複数の機能のひとつを選択する。機能キー36は、押されるごとに、表示機能とパラメータ設定機能とを切換える。アップキー34、ダウンキー35のタクトスイッチが、各種パラメータの設定数値を決めるときに操作され、操作された設定値は記憶キー33の操作により記憶部(メモリ)Mに設定記憶される。尚、操作パネルCONSは、可変速制御装置INVと別体でも一体でも良い。
図4で、手動運転モードが選択された際には、ポンプ装置はRUNキー31を押した時に運転し、STOPキー32を押した時に停止する。インバータ周波数は、初期値が予め記憶部Mに記憶されおり、RUNキー31が押された際にこれが読みだされ、表示部30に表示すると共にその周波数で運転する。そして、このインバータ周波数は、アップキー34とダウンキー35が押される度に変更更新され設定される。
自動運転モードが選択された際には、ポンプ装置はRUNキー31を押した時に自動運転を開始し、STOPキースイッチ32を押した時に停止する。自動運転モードが選択されても、給水圧力が始動圧力(予めパラメータで初期値として設定)以下となる始動条件が成立しない限り、運転を開始しない。上記始動圧力は設定手段の操作により予めパラメータで設定される。同様に、自動運転モードが選択されても、給水圧力が停止圧力(予めパラメータで初期値として設定)以上となる等停止条件が成立しない限り、運転を停止しない。上記停止圧力は設定手段の操作により予めパラメータで設定される。
また、上記給水圧力の始動圧力、停止圧力に対応して、それぞれ、始動運転電流、停止運転電流が、手動(MAN)により予めパラメータで設定される。
更に、後述するポンプ装置を複数台設置した場合に、各ポンプ装置の最高速度と最低速度、およびポンプ装置を増台するときの増台条件としての運転電流の増台電流と、ポンプ装置を減台するときの減台条件としての運転電流の減台電流が設定される(図8参照)。
自動運転モードには、図4に示す通り単独運転と複数台運転の機能(FUNC)が用意されている。図2の可変速制御装置INVの通信用端子S2が開放されているときは単独運転となり、通信用端子S2にケーブルが接続されているとき、接続された複数台の運転が許可される。尚、通信用端子S2の間では通信が行われるが、この通信は有線、無線を問わず、ケーブル接続に代えてパラメータとしても良い。尚、3台以上の複数台運転の場合、可変速制御装置INVに端子S2を2口以上必要なだけ設ければ良い。
FUNCキー36によるパラメータ設定には、所定圧力設定、周波数設定、マスタ設定、スレーブ設定、マスタ候補の設定、増台時と減台時のスレーブの順番設定が用意され、FUNCキー36を押すごとにパラメータが変更される。
所定圧力と周波数設定では、上述のようにFUNCキー36で圧力、または、周波数を選択し、初期値が表示部30にされたらアップキー34とダウンキー35の操作で始動圧力、または、インバータ周波数等を設定し、記憶キー33で記憶する。マスタ設定では、マスタとなるポンプ装置の識別番号(IDNO.)をアップキー34とダウンキー35の操作で設定し、記憶キー33で記憶する。スレーブ設定では、マスタ以外のポンプ装置の識別番号を設定し、記憶キー33で記憶する。マスタ候補のスレーブ設定では、マスタが故障した場合に次にマスタとなるスレーブの識別番号を設定し、記憶キー33で記憶する。
前記した、3台以上の複数台運転の場合、認識番号IDNO.により自己機か他機かを認識する。IDNO.は上記したパラメータとして予め設定され、n台の場合、それぞれ適宜1、2、3、・・・nと設定される。例えば、IDNO.1をマスター号機、他をスレーブ号機とする。又、説明の便宜上、マスター号機に設定されているIDNO.1の号機は始動条件が成立したら、最初に運転を開始し、複数運転となった後、停止条件が成立しても最後に停止するものとする。尚、この通信は有線、無線を問わないし、ケーブルを接続する代わりにパラメータとしても良い。
図2で可変速駆動装置INVは、端子I0、I1とI2、I3を備えており、前述した吐出し側圧力センサ8と端子I0、I1とをケーブルS0により接続し、流量スイッチ9と端子I2、I3とをケーブルS1によって接続している。
図5、図6、図7はポンプ装置の運転制御手順を示したフローチャートであり、これがプログラムとして可変速制御装置INVのマイクロプロセッサーに搭載されている。図8はこれらのパラメータ等を格納するメモリマップである。
さて、使用開始に当たって、図2に示す電源側漏電遮断器ELBを投入すると、プログラムが作動する。先ず、500ステップでスタートすると、501ステップでイニシャル処理、502ステップでパラメータ設定処理を実行する。イニシャル処理では、レジスタ、割り込みベクタ、メモリ、スタックポインタなど各種の処理と、通信機能初期化処理を実行し、通信ポート(通信用端子S2)にケーブルが接続されているか否かの判定処理を実行する。接続されていなければ単独運転、接続されている場合は複数運転となる。
パラメータ設定処理では、前記のパラメータが前記CONSで設定がなされる。前述した初期値を設定し、運転準備を行う。503、504ステップでは割り込みを許可し、図7に示す割り込み処理に備える。当然、割り込みが発生し、700ステップ以降の処理が実行される。
700ステップ以降のINT0割り込み処理において、図7(A)に示すように、701ステップでは、図2又は図3のキースイッチが押されたか判定する。判定した結果、押されていなければ702ステップへ進み、例えば初期値で決定している圧力等の表示を行い、709ステップで割り込み処理から割り込み前の処理へ戻るRETI処理を実行する。
701ステップの判定結果でキースイッチが押されていたら、703ステップへ進み、押されたキースイッチ(図3)がパラメータ変更キーであるか判定する。パラメータ変更キーであった場合、705ステップへ進み、パラメータ設定(変更が可能なことを示す)処理及びメモリへ格納処理(706、707ステップ)を実行する。その格納状態が図8に格納される。このようにすれば、運転中でもパラメータの設定変更が可能となる。
710ステップ以降のINT1割り込み処理において、図7(B)に示すように、711ステップで故障のチエック、監視を行う。712ステップでは可変速制御装置INVの通信端子S2が接続されているか開放されているかの判定を実行し、接続されている場合は送受信処理を実行し、自動運転モードであれば、図8のメモリ103のTAN/FUKパラメータにデータをセットする。
例えば、通信端子S2にケーブルが接続されてなければ、データ00Hをセットする。これは、単独運転即ち自己機による運転を意味する。通信端子S2にケーブルが接続されておれば、データ0FFHをセットする。これは、複数運転即ち図4に示す複数n台による運転を意味する。又、他機との通信を行い、各IDNO.毎の運転、停止の状態をメモリ114以降に記憶しておく。
713ステップでは、圧力センサ、インバータ電流及び周波数の信号を検出し、アナログレジスタAN0(圧力)、AN1(電流)に現在周波数fANSのデータを、それぞれメモリM108、M114、M111、M10、M14、M12に格納しておく。そして,714ステップで割り込み処理から割り込み前の処理に戻る。
今、運転モードパラメータMAN/AUTOがMAN即ち手動に設定されているものとする。
図5の505ステップにおいて、MANと判定し506ステップへ進み手動運転処理を実行して505ステップへ戻る。ここで言う手動運転処理とは、前述したRUNキースイッチが押された時運転、STOPキースイッチが押された時に停止し、インバータ周波数はアップ、ダウンキースイッチで設定される処理のことである。
次に、運転モードパラメータMAN/AUTOでAUTOに設定、あるいは変更された場合について説明する。505ステップの判定がAUTOとなり507ステップへ進む。ここでRUNキースイッチが押された判定する。YESであれば次の508ステップへ進み自動運転を開始する。NOであればYESになるまでここの処理を実行する。508ステップにおいて、TAN/FUKの判定、即ち、単独運転か複数台運転かの判定を実行し、単独運転の場合511ステップへ、複数台運転の場合は509ステップへ進む。509ステップにおいて、自己機がマスター号機かスレーブ号機か前述したIDNO.により判定する。判定の結果、マスター号機であれば511ステップへ進み、スレーブ号機であれば510ステップへ進み、ここで、マスター号機から運転指令があったか判定する。運転指令があれば511ステップへ進み、運転指令がなければ508ステップへ戻り、運転指令があるまでこの間の処理を実行する。
511ステップにおいて、圧力センサの検出した給水圧力が始動圧力(H4)以下になったか判定する。H4以下であれば512ステップへ進みポンプを始動する。続いて、513、514、515ステップで目標圧力H0(初回は初期値のH4、次からは526ステップで更新された目標圧力となる。)を記憶部より読み出し、給水圧力H(実際の給水圧力は圧力センサが検出した圧力データAN0であり、H0=AN0、フロー図では説明の便宜上記号Hを使用。)を読み出し、両データ(HとH0)を比較する。比較した結果、H0+α<H ならば516ステップへ進む。516ステップにおいて、最低周波数を次のように設定し、現在運転しているインバータ周波数が最低周波数か否か判定する。判定した結果、最低周波数であれば、517ステップへ進み、最低周波数でなければ522ステップへ進む。
(最低周波数の設定方法)
n=2台の例で説明する。(図9参照)詳細は後で述べるので、ここでは減台時の最低周波数の設定方法について説明する。
1.ポンプ1台の性能曲線とポンプn台の揃速運転時、ポンプ合成性能曲線図上に、1台運転時及びn台運転時の配管抵抗曲線F、Jを引く。
2.最高周波数運転時のポンプ性能曲線Aと配管抵抗曲線Jとの交点Ht(増台、減台時の圧力設定値として使用)が、ポンプ装置を1台から2台に増台するときの増台条件としての増台圧力、およびポンプ装置を2台から1台に減台するときの減台条件としての減台圧力であり、これに対応する水量がQtである。そして、これに対応するポンプ装置1台の運転電流は最大電流であり、Itで示される。
図9(後述する。)において、ポンプ1台運転時の配管抵抗曲線Fと水量Qt/2を上方に伸ばした直線との交点O5上に、ポンプ性能曲線Kを引き、これを満足する周波数fGが最低周波数であり、この時の運転電流がIGである。これらのHt、fGを予め操作パネルにより記憶部に記憶しておくか、あるいは516ステップの処理中で演算して設定しても良い。これらの設定値Ht、It、IGはパラメータとしてメモリM50、M52、M53、M117、M119、M120に予め格納されている。
前述の説明は、台数増減を圧力で示したが、圧力の代わりにインバータ運転電流を使用しても良い。図9において、線分Mはポンプ装置をインバータ周波数f1で運転した時の電流カーブであり、水量Qtを上方に伸ばした直線との交点Itが増台電流(1台から2台に増台)である。同様に、線分Lはポンプ装置をインバータ周波数fGで運転した時の電流カーブであり水量Qt/2を上方に伸ばした直線との交点IGが減台電流(2台から1台に減台)である。
ポンプ装置の増台時、減台時の条件を圧力で見る場合、圧力は複数のポンプ装置について共通であるため、増台条件としての増台圧力と、減台条件としての減台圧力とを同一圧力にすることができる。ポンプ装置の増台時、減台時の条件をポンプ装置の運転電流で見る場合、運転電流はポンプ装置1台の運転電流なので、どのポンプ装置の運転電流を見るかを決める必要がある。
本実施例ではn=2台の例で、増台条件としては、既に運転中の1台目のポンプ装置の運転電流が増台電流に達しているか否かを判定している。増台電流としては、ポンプ装置1台のポンプ運転特性図(図9)で示される運転電流の最大値である前記Itとしている。一方、減台条件としては、既に2台が運転中であって、減台すべき一方の1台のポンプ装置の運転電流が減台電流に達しているか否かを判定している。ここで、減台電流としては、ポンプ装置1台のポンプ運転特性図で示される最小値であるIGとしている。すなわち、ポンプ装置の増台電流と減台電流は同一とはならない。
又、本例は、n=2台で説明したが、3台以上でも同様な方法で増台時、減台時の圧力、運転電流、減台時の最低周波数を決定或いは設定することが出来る。
517ステップに戻って、517ステップでは、前述と同様にTAN/FUKの判定、即ち、単独運転か複数台運転かの判定を実行し、単独運転の場合522ステップへ進み減速処理を実行する。
複数台運転の場合は518ステップへ進み自己機がマスター号機かスレーブ号機かの判定を実行する。判定した結果、マスター号機であれば、519ステップへ進み減台条件が成立したか否かの判定を実行する。YESの場合、520ステップへ進みスレーブ号機に対して減台指令を発行して、528ステップへ進む。減台指令の発行順番は、例えば、519ステップの処理の中で、先に運転していた順番に実行する。NOの場合は528ステップへ進む。
ここで言う減台条件とは次の処理のことである。
1.自己機(IDNO.1)以外のスレーブ号機の運転状態をIDNO.毎にチエックし、運転台数を求め、その中から最初に運転したポンプ装置を減台指令するポンプに選ぶ。運転台数から、前述した増台圧力、減台圧力(増台、減台時共通)を設定又は予め記憶している記憶部より読み出す。同様に、減台時最低周波数を設定又は予め記憶している記憶部より読み出す。
また、前記増台圧力、減台圧力に代えて、増台電流、減台電流(増台時、減台時で電流値が異なる)を設定又は予め記憶している記憶部より読み出す。
2.インバータ周波数が最低周波数となり、給水圧力が減台圧力以上となるか又は、この状態が所定時間経過する。
3.減台圧力の代わりに図9に示す減台電流IGを用いて、インバータ周波数が最低周波数となり、運転電流が減台電流IG以下となるか又は、この状態が所定時間経過する。
上記2と3のいずれも減台条件が成立しているが、先に成立した一方を減台条件成立として採用する。
図6に戻って、518ステップでの判定結果、スレーブ号機と判定した場合は521ステップへ進み、マスター号機から減台指令があったか否かの判定を実行する。YESの場合、525ステップへ進み停止処理(減台)を実行し、505ステップへ戻りこれ以降の処理を続ける。NOと判定した場合は、528ステップへ進む。
522ステップでは、現在周波数fからaHz(例えば0.1Hz)減じて減速処理を実行し、523ステップで現在周波数が指令周波数に到達したか、到達するまで確認処理を繰返し実行する。524ステップでは、水の使用状態が極少ないか否かを流量スイッチより確認し、水の使用状態が極少ない場合(YES)は、525ステップで停止処理を実行し505ステップへ戻る。そうでない場合(NO)は、528ステップへ進み、ここでSTOPキーが押されたか判定する。判定した結果、押されている場合は、前述同様525ステップへ進み停止処理を実行する。押されていない場合は、513ステップへ戻りこれ以降の処理を続ける。
図5に戻って、515ステップの判定の結果、H0−α<=H<=H0+α ならば、526ステップの従来技術による末端圧力一定制御の目標圧力更新処理を実行する。目標圧力を求める方法は、圧力パラメータと周波数パラメータによる演算式又はテーブルを用いる。そして、527ステップで目標圧力更新に必要で、且つ、給水圧力が安定するのに必要な所定時間Δtの待ち時間処理を実行し、528ステップへ進む。
515ステップの判定の結果、H0−α>H ならば529ステップへ進む。ここで、現在のインバータ周波数が最高周波数となっているか判定する。判定の結果、最高周波数となっていれば、532ステップに進み、最高周波数になっていなければ530ステップへ進み、これ以降の増速処理を実行する。図6に示すように、530ステップの増速処理では、現在周波数fにaHz(例えば0.1Hz)加算して増速処理を実行し、531ステップで現在周波数が指令周波数に到達したか、到達するまで確認処理を繰返し実行する。到達したら528ステップへ進む。
ここで、変速処理の周波数fは、メモリM109のfxAUTOと同じものであり、フロー図6では説明の便宜上、fを使用している。又、前述のαは目標圧力の不感帯であり、例えば1mである。
図6の532ステップにおいて、ここで、前述と同様にTAN/FUKの判定、即ち、単独運転か複数台運転かの判定を実行し、単独運転の場合530ステップへ進み増速処理を実行する。複数台運転の場合は533ステップへ進み、自己機がマスター号機かスレーブ号機かの判定を実行する。判定した結果、マスター号機であれば、534ステップへ進み、増台条件が成立したか否かの判定を実行する。YESの場合535ステップへ進み、スレーブ号機に対して増台指令を発行して、528ステップへ進む。増台指令の発行順番は、例えば、534ステップの処理の中で、次に運転する中から順番の若い順に実行する。NOの場合は528ステップへ進む。
ここで言う増台条件とは次の処理のことである。
1.自己機(IDNO.1)以外のスレーブ号機の運転状態をIDNO.毎にチエックし、運転台数を求め、その中から番号の若い番号のポンプ装置を次に増台(指令)するポンプに選ぶ。運転台数から、前述した増台圧力、減台圧力(増台、減台時共通)を設定、又は予め記憶している記憶部より読み出す。同様に、増台時最高周波数を設定又は予め記憶している記憶部より読み出す。
また、前記増台圧力、減台圧力に代えて、増台電流、減台電流(増台時、減台時で電流値が異なる)を設定又は予め記憶している記憶部より読み出す。
2.インバータ周波数が最高周波数となり、給水圧力が増台圧力以下となるか又は、この状態が所定時間経過する。
3.増台圧力の代わりに図9に示す増台電流Itを用いて、インバータ周波数が最高周波数となり、運転電流が増台電流It以上となるか又は、この状態が所定時間経過する。
上記2と3のいずれも増台条件が成立しているが、先に成立した一方を増台条件成立として採用する。
図6に戻って、533ステップの判定結果、スレーブ号機と判定した場合は536ステップへ進み、マスター号機からの運転指令があったか否かの判定を実行する。判定の結果、YESの場合535ステップへ進み増台指令を発行し528ステップへ進む。NOの場合、508ステップへ戻りこれ以降の処理を続ける。
以上のように、同一機能、性能を有するポンプ装置n台を設置し、末端圧力一定制御による揃速運転を行いながら、n台設置ポンプ装置の台数増減運転を行っていく。
すなわち、操作パネルにより各ポンプ装置の最高速度と最低速度、および運転電流の増台電流と減台電流が設定され、各ポンプ装置間をケーブルで接続したn台のポンプ装置が運転可能に構成され、可変速制御装置は給水負荷に応じて、
n−1台目のポンプ装置が最高速度となり、且つ運転電流が増台電流に達した増台条件のとき、増台指令を出力してポンプ装置をn−1台からn台に増台し、n台目のポンプ装置が最低速度となり、且つ運転電流が減台電流に達した減台条件のとき、減台指令を出力してポンプ装置をn台からn−1台に減台する。
また、前記n−1台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に増台条件に達したとき、ポンプ装置をn−1台からn台に増台し、前記n台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に減台条件に達したとき、ポンプ装置をn台からn−1台に減台する。
この構成によれば、運転電流と吐出圧力の先に増台条件または減台条件に達したものに従って、台数切換えができるので、切換えが敏速に行える効果がある。
さらに、全てのポンプ装置(号機)の可変速制御装置INVは、マスター号機としての台数の増台、減台判定の処理部、及び台数の増台、減台指令の処理部を備え、スレーブ号機としての台数の増台、減台指令受信待機の処理部及び台数の増台、減台実行の処理部を備えている。これらの処理部は、図2のINVにC、図10(後述)のINV1、INV2にそれぞれC1、C2として示される。
マスター号機に設定された号機は、前記マスター号機としての処理部を実行し、スレーブ号機に設定された号機は、前記スレーブ号機としての処理部を実行し、マスター号機に設定された号機は台数の増台、減台判定処理において台数の増台、減台条件が成立した時、スレーブ号機に設定された号機に台数の増台、減台指令を発行し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行するようにしたものである。
次に、前述のポンプ装置を複数のn台設置し場合の実施例について、詳細に説明する。説明の便宜上、複数のn台は2台を例にして説明する。
設備計画時に、給水設備給水負荷の使用最大水量に対して、ポンプ装置をn台設置し、n台のポンプ装置がそれぞれ独自に運転及び圧力制御するよう計画する。具体的には、この給水系において、ポンプ装置の吐き出し量をQ0(m3/min)、負荷の最大水量をQ(m3/min)とした時、Q/Q0=nの演算を行い、小数点以下1桁を四捨五入して、nを決定し、n台設置するようにしたものである。このようにすれば、給水設備専用の給水システムを設計製造する必要がなく、ポンプ装置標準品のn倍化でシステムを構築することができるので、設計工数や専用給水システムの製造日数を短縮することが出来、標準品が使用できるので低価格にすることが出来る。
図9は前述したポンプ装置を2台設置し同時に運転した場合のポンプ性能曲線を示す。一点鎖線で示している性能は、図1に示したポンプ装置の性能曲線である。この性能曲線の圧力を一定にして水量2倍にして表示したのが実線で示した性能曲線であり、2台を並列運転した場合の合成性能曲線である。図示していないが、n台設置の場合はn台並列運転合成性能曲線となるのは明らかである。
図9において、抵抗曲線Jは、O3点の圧力H3を一定にして水量Q3を2倍にしたポイントO5点、同様にO2点の圧力H2を一定にして水量Q2を2倍にしたポイントO6点、O0点の圧力H0を一定にして水量Q0を2倍にしたポイントO0´点、O1点の圧力H1を一定にして水量Q1を2倍にしたポイントO7点、をプロットしてこのポイント上に引いた線分である。
又、ポンプ性能曲線Gは、ポンプ性能曲線C(周波数f2運転時)を2台並列運転した合成性能である。ポンプ性能曲線Hは、ポンプ性能曲線B(周波数f0運転時)を2台並列運転した合成性能である。ポンプ性能曲線Iは、ポンプ性能曲線A(周波数f1運転時)を2台並列運転した合成性能である。即ち、2台同時運転すると使用水量の変動に伴い、抵抗曲線J上を運転する。しかも、2台同じものであるから、ほぼ同じ周波数で制御され、給水圧力は抵抗曲線J上の圧力となる。給水圧力は抵抗曲線J上の圧力に制御され、2台の周波数はほぼ等しいので、ここでは揃速運転と呼ぶことにする。2台のポンプ装置がそれぞれ独自に運転及び圧力制御して揃速運転するので、使用水量変動時の圧力変動防止を図ることできる。従来は1台が変速で他は定速運転。これの具体的な制御処理を示すと次の通りとなる。
全ての号機は圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とこれのいずれかを選択する手段を備えている。即ち、前述した図5の502ステップ又は、図7の705ステップのパラメータ設定処理において、予め圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とするか設定され、そのデータ「fv(圧力制御機能)/fc(非圧力(固定速)制御機能)」が記憶部のM51、M118に格納されている。
そして、マスター号機として設定された号機は、常に圧力制御機能を選択し、スレーブ号機に設定されている号機は、前記選択手段によって選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかを選択し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行し、台数の増台時は選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかで運転するようにしたものである。
図10はポンプ装置を2台同じものを設置した場合のシステム構成図である。ポンプ装置のシステム構成図の図2を2台設置したものであり、同じ記号で示しているものは同じ性能、機能である。また添字、枝番の1は1号機、2は2号機を示しているが同じものである。吸込管1及び給水管6は1号機2号機共合流している。INV1とINV2の通信端子S2をケーブルS5で接続している。これによって、前述したように自動運転選択時は複数台運転としての機能が作用することになる。
電流センサは可変速駆動装置に内蔵のため図示されないが、分かり易くするため原理的にモータ4−1、4−2への電力供給線に取付けられた電流センサ10−1、10−2で示す。この電流センサ10−1、10−2は、詳細を図示省略するが、図2に丸枠で囲んで示す電流センサ10と同様に、それぞれモータ4−1、4−2への電力供給線に設けられた変流器によって構成される。検出された電流値は、それぞれ、可変速駆動装置INV1、INV2の処理部C−1、C−2に供給され、処理がなされる。
前述したように始動圧力、増減圧力、目標圧力等全てのパラメータ、ポンプの性能、圧力制御方式が2台(n台に拡張時はn台)とも同一であるが、水使用の増加に伴い順次始動、水使用の減少に伴い順次停止の台数増減運転し、抵抗曲線に沿った末端圧力一定制御の揃速運転を行う。こうして、同時始動、同時停止が不都合を解消している。
自動運転中に保守を行う場合、適宜、STOPキー32を押すことにより停止させることもできる。勿論、RUNキー31を押すことにより再運転することも出来る。更に、自動運転を行いながら保守を行うことも出来る。即ち、全ての号機には自動運転時に、単独運転と複数台運転モードを備えており、保守を行う号機は単独運転モードを選択し、他は複数台運転モードを選択するようにすれば良い。昼間若しくは夜間の水使用の少ない時間に実施すれば単独運転モードに設定した号機の運転状態、故障状態等を調べることが出来る。この際に水使用が増加すると複数運転モードに設定している他号機が自動運転するので断水の心配がなく保守が容易となる。
以上の説明は2台設置を例にしたが、2台以上の複数のn台設置でもn台の末端圧力一定制御の揃速運転が実現でき、n倍の水量を給水することができることは明らかである。
3、3−1、3−2…ポンプ、4、4−1、4−2…モータ、1…吸込み管、2−1〜2−2…仕切弁、5…逆止め弁、6…給水管、7…圧力タンク、8…圧力センサ、9…流量スイッチ、10、10−1、10−2…電流センサ、C、C1、C2…処理部、CONS、CONS1,CONS2…操作パネル(操作部)、INV、INV1、INV2…可変速駆動装置(インバータ)、ELB…漏電遮断器、M、M1、M2…記憶部、It…運転電流の増台電流、IG…運転電流の減台電流、Ht…増台圧力、減台圧力。

Claims (7)

  1. マイクロプロセッサー、操作パネル、各設定値を記憶する記憶部を有する可変速制御装置と、該可変速制御装置で駆動されるポンプと、該ポンプの運転電流を検出する電流センサと、該ポンプの吐出側に有する圧力センサを備えたポンプ装置をn台設置し、該圧力センサの検出したポンプ吐出側圧力が所定圧力となるように、各ポンプ装置がそれぞれ独立して運転がなされる給水システムおいて、
    前記操作パネルにより前記各ポンプ装置の最高速度と最低速度、および運転電流の増台電流と減台電流が設定され、各ポンプ装置間をケーブルで接続したn台のポンプ装置が運転可能に構成され、前記可変速制御装置は、給水負荷に応じて次の条件により複数台のポンプ装置に対して増台指令又は減台指令を出力することを特徴とする給水システム。
    ポンプの増台条件:
    n−1台目のポンプ装置が最高速度となり、且つ運転電流が増台電流に達したとき、ポンプ装置をn−1台からn台に増台する。
    ポンプの減台条件:
    n台目のポンプ装置が最低速度となり、且つ運転電流が減台電流に達したとき、ポンプ装置をn台からn−1台に減台する。
  2. 請求項1に記載の給水システムにおいて、
    前記n−1台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に増台条件に達したとき、ポンプ装置をn−1台からn台に増台し、前記n台目のポンプ装置の運転電流と吐出圧力の一方が先に台条件に達したとき、ポンプ装置をn台からn−1台に減台することを特徴とする給水システム。
  3. 請求項1または2に記載の給水システムにおいて、
    前記n台の可変速制御装置は、マスター号機及びスレーブ号機の設定手段を有しており、予め設定手段によりn台のポンプ装置のうち1台をマスター号機に他をスレーブ号機に設定し、前記マスター号機は前記スレーブ号機に対し給水負荷に応じて増台指令又は減台指令を出力すること特徴とする給水システム。
  4. 請求項3に記載の給水システムにおいて、
    全てのポンプ装置の可変速制御装置は、マスター号機としての台数の増台、減台判定の処理部及び台数の増台、減台指令の処理部を備えると共に、スレーブ号機としての台数の増台、減台指令受信待機の処理部及び台数の増台、減台の実行の処理部を備えており、マスター号機に設定された号機はマスター号機としての処理を実行し、スレーブ号機に設定された号機はスレーブ号機としての処理部を実行し、マスター号機に設定された号機は台数の増台、減台判定処理において台数の増台、減台条件が成立した時、スレーブ号機に設定された号機にそれぞれ台数の増台、減台指令を出力し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機の処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行することを特徴とする給水システム。
  5. 請求項1または2に記載の給水システムにおいて、
    運転可能なn台の号機が、それぞれ始動条件が成立した時、運転を開始して揃速運転(せんそく運転)することを特徴とする給水システム。
  6. 請求項3または4に記載の給水システムにおいて、
    全てのポンプ装置の可変速制御装置は、圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とこれのいずれかを選択する手段を備えており、マスター号機として設定された号機は、常に圧力制御機能を選択し、スレーブ号機に設定されている号機は、前記選択手段によって選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかを選択し、スレーブ号機に設定された号機は、台数の増台、減台指令受信待機処理において、マスター号機に設定された号機より台数の増台、減台指令を受信した時、台数の増台、減台を実行し、台数の増台時は選択された圧力制御機能と非圧力(固定速)制御機能とのいずれかで運転することを特徴とする給水システム。
  7. 請求項1に記載の給水システムにおいて、
    全てのポンプ装置の可変速制御装置には、自動運転時に単独運転と複数台運転モードを備えており、保守が行われるポンプ装置は単独運転モードを選択し、他のポンプ装置は複数台運転モードを選択するようにしたことを特徴とする給水システム。
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