JP2013217217A - ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーシングの振動を抑制し、曝気による揚水の浄化作用を十分に得る。
【解決手段】水槽3の底近傍から上向きに延び、上端側に横向きに延びる吐出管15が連結されるケーシング11と、ケーシング11内に配設された羽根車21と、ケーシング11を貫通して羽根車21に連結した回転軸18と、羽根車21の排水方向上流側から回転軸18に沿って空気を供給する給気管31と、を備え、給気管31によって通常排水運転時に回転軸18に沿って空気を供給し、その空気を羽根車21によって多数の気泡に粉砕して揚水と一緒に排出可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、水槽に溜められた水を下流側へ排水するポンプに関するものである。
排水設備は、ポンプ機場の水槽に一時的に集めた雨水などの水をポンプによって吸い上げ、下流側の処理場などに排水して処理を行う。ポンプ機場のポンプは、水槽の底近傍から上向きに延び、上端側に横向きに延びる吐出管が連結されるケーシングを備えている。このケーシングには、駆動手段に連結した回転軸が垂直方向または水平方向に貫通して配設され、その先端に羽根車が配設される。
このような排水設備では、水槽の底に蓄積された汚泥(ヘドロ)が水質悪化の原因の1つになっている。即ち、水槽内では、有機物の分解等によって酸素消費が進むと貧酸素化が進行する。そうすると、還元状態におかれた底泥から栄養塩類が溶出し、それを栄養源にプランクトンが大量発生する。そして、このプランクトンの死骸が新たな栄養源となり、水質悪化の悪循環が生まれる。これに対して、生物化学分野では曝気による汚泥浄化が可能であるとされ、湖沼などにおいては専用の曝気装置が設置されている。
特許文献1,2には、曝気による浄化に関する作用および効果については何ら言及されていないが、揚水の浄化作用を得ることが可能と想定される立軸ポンプが記載されている。これらの立軸ポンプは、上端側を開放した給気管の下端を、羽根車よりも下側に位置するようにケーシングに接続している。そのため、通常排水運転時の吸引力(負圧)を利用して給気管からケーシング内に空気を供給することにより、供給された空気が羽根車で直径水ミリ以下の気泡(マイクロバブル)に粉砕され、揚水と一緒に排出される。その結果、この排水過程において曝気による揚水の浄化作用を得ることが可能である。
しかしながら、特許文献1,2のポンプは、給気管をケーシングの外周部に接続しているため、負圧を利用した給気量が少なく、十分な浄化作用を得ることはできない。しかも、空気が羽根車の偏った部位に集中して供給されるため、ケーシングの振動の原因となり、運転の安定性や設備の耐久性に影響を及ぼすという不都合がある。
特許第2516426号公報 特許第3191102号公報
本発明は、ケーシングの振動を抑制し、曝気による揚水の浄化作用を十分に得ることが可能なポンプを提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明のポンプは、水槽の底近傍から上向きに延び、上端側に横向きに延びる吐出管が連結されるケーシングと、前記ケーシング内に配設された羽根車と、前記ケーシングを貫通して前記羽根車に連結した回転軸と、前記羽根車の排水方向上流側から前記回転軸に沿って空気を供給する給気手段と、を備え、前記給気手段によって通常排水運転時に前記回転軸に沿って空気を供給し、その空気を前記羽根車によって複数の気泡に粉砕して揚水と一緒に排出可能としている。
このポンプによれば、通常排水運転時に回転軸に連結した羽根車を回転駆動することにより、ケーシングの下端から水槽内の水を吸い込んで吐出管を通して下流側へ排水することができる。この際、給気手段によって空気を供給することにより、羽根車によって直径数ミリ以下の多数の気泡(マイクロバブル)に粉砕して揚水と一緒に下流側へ排出する。その結果、曝気による揚水の浄化作用を得ることができる。また、空気は羽根車の排水方向上流側から回転軸に沿って供給されるため、空気が羽根車に対して偏った部位に集中して供給されることはない。その結果、衝撃によるケーシングの振動を抑制できる。しかも、マイクロバブルがクッションの役割をなし、キャビテーションの発生を防止できるうえ、ケーシング内の摩擦抵抗を低減して省エネルギー化を図ることができる。
このポンプでは、前記給気手段は、給気口が前記ケーシング内における下端吸込口より上方に位置し、吸気口が前記水槽内で開放された給気管を有し、通常排水運転時の前記ケーシングでの吸引力により空気を供給することが好ましい。ここで、通常排水運転時には、ケーシング内である吸込口の上側の流速が、ケーシング外である吸込口の下側の流速より速くなる。また、ケーシング内では、摩擦抵抗の作用により内壁の近傍は流速が遅くなり、軸線に近づけば流速が速くなる。そのため、給気管の給気口を、流速が速く吸引力(負圧)が大きい吸込口より上方に位置させ、空気を回転軸に沿って供給するように配管することにより、外部動力を付設することなく確実に空気を自動供給することができる。
また、前記ケーシングは、下端に向けて拡径する略円錐筒状をなす外側ラッパ部と、前記外側ラッパ管内の軸線に沿って延び下端に向けて徐々に拡径する前記外側ラッパ部より小径の略円錐筒状をなす軸心ラッパ部とを有し、前記軸心ラッパ部の軸線に沿って上側に前記羽根車を連結した前記回転軸を配設するとともに、前記軸心ラッパ部に前記給気管を接続することが好ましい。ここで、軸心ラッパ部の内部の流速は、ベンチュリー効果によって外側ラッパ部との間の流速より速くなる。そのため、給気管を軸心ラッパ部に接続することにより、浄化作用を得るのに十分な空気量を確実に供給することができる。
この場合、前記給気管は、前記ケーシングに沿って延び上側の端部が前記吸気口として開放された縦配管と、前記外側ラッパ部の外側に間隔をあけて取り囲むように前記縦配管の下端側に接続された環状配管と、一端が前記環状配管の内周部に接続されるとともに他端が前記軸心ラッパ部に接続される連通管と、を有する構成とすることが好ましい。このポンプを設置した水槽内では、水が羽根車付近まで排水されると、水流により空気が一緒に吸い込まれて空気吸込渦が発生する。しかし、このポンプには給気管を構成する縦配管を配管しているため、水面での空気吸込渦の発生を抑制できる。しかも、給気管の環状配管を外側ラッパ部の外周部に配設しているため、吸込口に向かう水流を、環状配管の外側を流れる主流と、環状配管と外側ラッパ部の間の副流路を流れる副流に分流し、これらを外側ラッパ部の下端で衝突させることにより消滅させることができる。よって、空気吸込渦の発生を確実に防止できる。このように、揚水の浄化を行うための給気管は、空気吸込渦の発生を防止する渦発生防止装置も兼ねるため、渦発生防止装置を別に設ける必要がない。
本発明のポンプでは、給気手段によって通常排水運転時に供給した空気を羽根車によって多数の気泡(マイクロバブル)に粉砕し、揚水と一緒に下流側へ排出するため、曝気による揚水の浄化作用を得ることができる。この際、空気は回転軸に沿って供給されるため、空気が羽根車の偏った部位に供給されることに伴うケーシングの振動を抑制できる。しかも、マイクロバブルがクッションの役割をなすため、キャビテーションの発生を防止できるうえ、ケーシング内の摩擦抵抗を低減して省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係る第1実施形態のポンプである立軸ポンプを示す断面図である。 図1の要部水平断面図である。 図1の要部拡大断面図である。 第1実施形態の立軸ポンプの変形例を示す要部拡大断面図である。 (A)は通常のラッパ管での流速、(B)は二重ラッパ管での流速を示すグラフである。 第2実施形態のポンプである横軸ポンプを示す断面図である。 給気管の構成を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る第1実施形態のポンプである立軸ポンプ10を示す。この立軸ポンプ10は、ポンプ機場の床1に対して開口部2に差し込まれた状態で固定されるケーシング11を備えている。そして、本発明の立軸ポンプ10は、ケーシング11に渦発生防止装置を兼ねる外気取入用の給気管31を一体的に付設したものである。
ケーシング11は、鉛直方向に延びる直管状の揚水管12を備えている。この揚水管12の上端には、水流を鉛直方向から水平方向へ変える吐出ベンド13が連結されている。この吐出ベンド13の下端には、揚水管12を床1の開口部2の上縁に固定するためのベースプレート14が設けられている。また、吐出ベンド13には、水平方向(横向き)に延びる吐出管15が連結され、この吐出管15に手動開閉可能な仕切弁16が介設されている。また、揚水管12の下端には、径方向外向きに膨出した羽根車ケース17が連結され、この羽根車ケース17の下端に吸込ベル22が連結されている。なお、この吸込ベル22については、後で詳細に説明する。
ケーシング11内には、揚水管12の軸線に沿って鉛直方向に延びるように回転軸18が配置されている。この回転軸18は、軸受19A,19B,19Cによって揚水管12内に回転可能に支持されている。また、回転軸18の上端は、吐出ベンド13を貫通してケーシング11の外部に突出され、モータ、減速機等からなる駆動機構20に連結されている。回転軸18の下端側は、吸込ベル22上の羽根車ケース17内にかけて延び、軸受19Cによって回転可能に支持されている。そして、この回転軸18の下端に、水槽3内の水をケーシング11内に吸い込んで排出するための羽根車21が連結されている。
吸込ベル22は、下端に向けて拡径する略円錐筒状の外側ラッパ部23と、外側ラッパ管内で軸線に沿って延びる軸心ラッパ部24とを有する。軸心ラッパ部24は、下端に向けて徐々に拡径する外側ラッパ部23より小径の略円錐筒状をなす。この軸心ラッパ部24の軸線に沿った上側には、羽根車21を連結した回転軸18が位置する。
軸心ラッパ部24には、水中渦を消滅可能な整流板の役割をなす水中渦防止リブ25が一体的に設けられ、この水中渦防止リブ25により外側ラッパ部23内に連結されている。この水中渦防止リブ25は、周方向に等間隔で4箇所、軸線から径方向外方へ放射状に突出するように設けられている。水中渦防止リブ25および軸心ラッパ部24の下部は、外側ラッパ部23より下方に突出するように配設される。具体的には、水中渦防止リブ25の上端面は、外側ラッパ部23の内面に沿う円弧状に形成され、図示しないボルト等によって連結されている。そして、本実施形態の軸心ラッパ部24には、水中渦防止リブ25より上側に後述する給気管31の連通管37を接続するための接続部26が設けられている。
このように構成した吸込ベル22は、外側ラッパ部23と軸心ラッパ部24との間に水中渦防止リブ25によって区画された第1吸水路27が形成される。そして、外側ラッパ部23の下端縁から軸心ラッパ部24の下端縁にかけた環状の開口が第1吸込口28を構成する。また、軸心ラッパ部24の内部空間により第2吸水路29が形成される。そして、その円形状の下端開口が第2吸込口30を構成する。この第2吸込口30は、床1の下側に形成された水槽3の底に対して所定の距離を隔てて設置される。
給気管31は、羽根車21の排水方向上流側から回転軸18に沿って空気を供給するための給気手段であり、通常排水運転時の吸引力(負圧)により外気を自動吸引可能なものである。本実施形態の給気管31は、揚水管12の外周部に配設される4本の縦配管32A〜32Dと、これらの下端に接続された環状配管35と、この環状配管35内と軸心ラッパ部24内とを連通する連通管37とを備えている。そして、軸心ラッパ部24を介して回転軸18の下端に空気を供給することにより、羽根車21で直径数ミリ以下の多数の気泡(マイクロバブル)に粉砕して、揚水を曝気により浄化しながら下流側へ排水する曝気装置を構成する。
縦配管32A〜32Dは、ケーシング11の径方向外側に間隔を開けて配置され、回転軸18と平行に延びている。図1に示すように、縦配管32A〜32Dは、上端側が床1より上方に位置するように配管され、その端部である吸気口33が水槽3内で開放されている。また、縦配管32A〜32Dの下端側は、床1の上側から開口部2を通過して羽根車21よりもやや下方に位置するように、羽根車ケース17と吸込ベル22の接続部分である縮径部分まで延びている。そして、縦配管32A〜32Dの上端側には、吸い込まれる空気量を調整するための開閉弁34が、床1上に位置するように介設されている。この開閉弁34は、制御装置40により吸い込む空気量を調整する電動式、ポンプ機場の実際の状況に基づいて操作員が空気量を調整する手動式のいずれでもよい。
図2に示すように、ケーシング11を軸方向上側から見て、縦配管32A,32Cは、回転軸18より水槽3内への水の流入方向上流側に位置するように配管され、縦配管32B,32Dは、回転軸18より水槽3内への流入方向下流側に位置するように配管されている。しかも、縦配管32B,32Dは、ケーシング11の軸線と水槽3の流入方向下流側の角部とを結ぶ基準線Lを基準として配管されている。本実施形態では、縦配管32B,32Dを基準線L上に位置するように配管しているが、これらは基準線Lを基準とした所定範囲(例えば±20度)内に配管することが好ましい。
図3に示すように、環状配管35は、回転軸18の軸線を中心とする円環状であり、吸込ベル22の外側に間隔を隔てて取り囲むように、縦配管32A〜32Dの下端に接続されている。この環状配管35は、上側外向きに傾斜した水中渦防止リブ25の外側縁の延長線上に位置する直径で形成され、連結リブ36によって吸込ベル22と連結されている。連結リブ36は、吸込ベル22の外周部で生じる旋回流を防ぐ整流板の役割を兼ねるもので、本実施形態では、各縦配管32A〜32Dに対して径方向内側に位置する部分とその間に位置する部分とで、8箇所に等間隔で設けられている。
連通管37は、一端が環状配管35の内周部に接続され、給気口38を構成する他端が吸込口28,30より上(下流)側である軸心ラッパ部24の接続部26に接続される直管状のものである。即ち、本実施形態の連通管37は、外側ラッパ部23の外側に位置する環状配管35から、外側ラッパ部23の内側に位置する軸心ラッパ部24の接続部26にかけて、外側ラッパ部23を貫通して延びるように構成されている。この構成は、例えば予め形成した連通管37を金型内に位置決めして、外側ラッパ部23をFRP(Fiber Reinforced Plastics)等によって形成することにより可能である。また、各連通管37は、縦配管32A〜32Dの径方向内側に位置するように設けられている。これにより、水中渦防止リブ25および4箇所の連結リブ36が鉛直方向下側に位置する構成とし、排水時の流体抵抗の低減を図っている。
但し、連通管37は、外側ラッパ部23を貫通させる構成に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、連通管37は、水中渦防止リブ25の外縁に沿って延び、軸心ラッパ部24の第2吸込口30から上向きに湾曲させて、第2吸水路29内で給気口38が開口するように接合し、軸心ラッパ部24の下部から給気するように構成してもよい。勿論、外側ラッパ部23の第1吸込口28から迂回させて軸心ラッパ部24に接続してもよい。
このように給気管31を構成したポンプは、環状配管35と吸込ベル22との間に、吸込ベル22の外周面に沿って下側外向きに流れる副流を形成する副流路39が形成される。この副流路39は、円弧状をなす吸込ベル22の形状と、断面円形状をなす環状配管35とで、径方向外向きに拡開する角部がない流曲線状に形成される。
この立軸ポンプ10は、水槽3内やケーシング11に配設した所定のセンサの検出値に基づいて、制御装置40によって予め設定されたプログラムに従って通常の排水運転や管理運転が実行される。例えば、水槽3内に所定量の水が溜まると、制御装置40により立軸ポンプ10が運転され、羽根車21が回転する。これにより、水槽3内の水は、第1および第2吸込口28,29から吸引され、揚水管12から吐出ベンド13および吐出管15を介して下流側へ排出される。
ここで、外側ラッパ部23内に軸心ラッパ部24を配設した二重ラッパ管からなる本実施形態の吸込ベル22での流速と、外側ラッパ部23だけで構成される通常ラッパ管からなる吸込ベル22での流速を、図5(A),(B)に示す。この図は、吸込ベル22を径方向に切断し、外側ラッパ部23の下端位置での径方向の各部位での流速を表したものである。各図に示すように、ケーシング11内では、外側ラッパ部23の内壁近傍が摩擦抵抗の作用により流速が遅なり、軸心に近づくほど流速が速くなる。そして、図5(A)に示す本実施形態の吸込ベル22では、軸心ラッパ部24での摩擦抵抗を含んでも、軸心ラッパ部24内(第2吸水路29)の流速がベンチュリー効果により速くなる。勿論、ケーシング11の内外では、外部より内部の方がベンチュリー効果により速くなる。
そして、本実施形態では、外気を取り入れ可能な給気管31を配設し、その給気口38を流速が速く負圧が大きい軸心ラッパ部24に接続している。そのため、この通常排水運転時には、図3に示すように、水槽3内の空気が排水による負圧で縦配管32A〜32D、環状配管35および連通管37を通して軸心ラッパ部24に供給される。即ち、羽根車21より高い水位であっても、外部動力を付設することなく、十分な空気量を確実に自動供給することができる。逆に、大きな負圧により過剰な空気量が供給される場合には、開閉弁34により調整することができる。
ケーシング11内に供給された空気は、軸心ラッパ部24から回転軸18に沿って排水方向下流側へ流動し、羽根車21によってマイクロバブル状に粉砕され、揚水と一緒に下流側へ排出される。その結果、この排水過程において曝気による揚水の浄化作用を得ることができる。また、空気は羽根車21の排水方向上流側から回転軸18に沿って供給されるため、空気が羽根車21に対して偏った部位に集中して供給されることはない。その結果、衝撃によるケーシング11の振動を抑制できる。
しかも、マイクロバブルがクッションの役割をなし、キャビテーションの発生を防止できる。具体的には、キャビテーションとは、羽根車21の回転により、摩擦で水が過熱されて生じた気泡となり、その気泡が他の水で冷却されることにより水に還元することにより生じる振動の事である。過熱による生じた気泡は水に戻るが、給気管31を介して供給した空気は水にはならない。逆に、粉砕されたマイクロバブルが羽根車21の表面やケーシング11の内表面でクッションの役割をなすため、キャビテーションの発生を防止できる。さらに、マイクロバブルは、ケーシング11内の摩擦抵抗を低減するように作用するため、動力損失を低減し、省エネルギー化を図ることができる。
このようにして排水を続け、水槽3内の水が羽根車21の付近まで排水されると、水槽3内への流入方向におけるケーシング11より下流側の領域で空気吸込渦が発生しようとする。しかし、本実施形態の立軸ポンプ10には、空気吸込渦が発生する水槽3内の流入方向下流側の領域に、給気管31の縦配管32B,32Dを配管している。そして、これら縦配管32B,32Dは、旋回流を防止する作用もなすため、水面での空気吸込渦の発生を効果的に抑制できる。
しかも、給気管31の環状配管35は、吸込ベル22の外周部に連結リブ36によって連結した構成である。そのため、水面から第1吸込口28に向かう水流は、環状配管35の外側を流れる主流Xと、環状配管35と吸込ベル22の間の副流路39を流れる副流Yに分流される。そして、主流Xは、水面から吸込ベル22の第1吸込口28に向かって径方向内向きに流れ、副流Yは、吸込ベル22の外周面に沿って径方向外向きに流れる。そのため、これら主流Xと副流Yは、吸込ベル22の下端で衝突することにより消滅する。よって、空気吸込渦の発生を確実に防止できる。
このように、本発明の立軸ポンプ10では、給気管31の縦配管32B,32Dおよび環状配管35が、空気吸込渦の発生を防止する渦発生防止装置も兼ねるため、渦発生防止装置を別に設ける必要がない。しかも、本実施形態では、吸込ベル22内に水中渦防止リブ25を設け、その外側縁の延長線上に環状配管35を配管しているため、流曲線状をなす効果的な副流路39を形成でき、空気吸込渦の発生を確実に抑制できる。また、水中渦防止リブ25によって、水面ではなく水中で発生する水中渦も確実に抑制できる。
図6は、本発明の第2実施形態のポンプである横軸ポンプ50を示す。この横軸ポンプ50のケーシング51は、水槽3の底近傍から上向きに延びる吸込ベル52と、この吸込ベル52による上向きの水流を横向きに変える吐出ベンド54と、この吐出ベンド54からの水流を水平方向に排出する吐出ケーシング56とを備えている。吸込ベル52の下端の吸込口53は、水槽3の底に対して所定の距離を隔てて設置される。吐出ベンド54は、円弧状に湾曲した形状をなし、外部から給気管63を導入する取入口55が設けられている。吐出ケーシング56は、径方向外向きに膨出した楕円球状をなし、横向きに延びる吐出管57が連結され、この吐出管57に仕切弁58が介設されている。
このケーシング51には、吐出ケーシング56の軸線に沿って水平方向に延びるように回転軸59が配置され、この回転軸59を回転可能に支持する水中軸受け60が吐出ケーシング56の内部に設けられている。また、吐出ベンド54から外部に突出する回転軸59の端部には駆動機構61が連結され、吐出ケーシング56内に位置する回転軸59の先端側には羽根車62が連結されている。
この横軸ポンプ50において、羽根車62の排水方向上流側に位置するように給気管63が配設されている。この給気管63は、取入口55を通して吐出ベンド54の内外にかけて延びる縦配管64と、この縦配管64の下端に接続した環状配管65とを備える。環状配管65は、図7に示すように、内径が回転軸59を挿通可能な寸法であり、羽根車62の側に等間隔で複数の給気口66が設けられている。
このように構成した横軸ポンプ50は、第1実施形態と同様に、通常排水運転時に、外部動力を付設することなく、十分な空気量を回転軸59に沿って自動供給することができる。そして、羽根車62によって供給した空気をマイクロバブル状に粉砕することにより、排水過程で曝気による浄化作用を得ることができる。
即ち、回転軸59に沿って空気を供給することによる揚水の浄化作用を得る本発明の構成は、立軸ポンプや横軸ポンプ等の形式に拘わらず適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。
なお、本発明のポンプは、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
特に第1実施形態では、吸込ベル22を外側ラッパ部23と軸心ラッパ部24とからなる二重ラッパ管により構成したが、三重ラッパ管により構成してもよいうえ、外側ラッパ部23だけの通常ラッパ管により構成してもよい。ここで、通常ラッパ管により構成する場合には、回転軸18の軸線付近に位置するように、給気管31の給気口38を配管することにより、前記と同様の作用および効果を得ることができる。また、給気管31は、必ずしも環状配管35を設ける必要はない。
3…水槽
10…立軸ポンプ
11…ケーシング
15…吐出管
18…回転軸
21…羽根車
22…吸込ベル
23…外側ラッパ部
24…軸心ラッパ部
28…第1吸込口
30…第2吸込口
31…給気管(給気手段)
32A〜32D…縦配管
33…吸気口
35…環状配管
37…連通管
38…給気口

Claims (4)

  1. 水槽の底近傍から上向きに延び、上端側に横向きに延びる吐出管が連結されるケーシングと、
    前記ケーシング内に配設された羽根車と、
    前記ケーシングを貫通して前記羽根車に連結した回転軸と、
    前記羽根車の排水方向上流側から前記回転軸に沿って空気を供給する給気手段と、
    を備え、前記給気手段によって通常排水運転時に前記回転軸に沿って空気を供給し、その空気を前記羽根車によって多数の気泡に粉砕して揚水と一緒に排出可能としたことを特徴とするポンプ。
  2. 前記給気手段は、給気口が前記ケーシング内における下端吸込口より上方に位置し、吸気口が前記水槽内で開放された給気管を有し、通常排水運転時の前記ケーシングでの吸引力により空気を供給するものであることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記ケーシングは、下端に向けて拡径する略円錐筒状をなす外側ラッパ部と、前記外側ラッパ管内の軸線に沿って延び下端に向けて徐々に拡径する前記外側ラッパ部より小径の略円錐筒状をなす軸心ラッパ部とを有し、
    前記軸心ラッパ部の軸線に沿って上側に前記羽根車を連結した前記回転軸を配設するとともに、前記軸心ラッパ部に前記給気管を接続していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記給気管は、前記ケーシングに沿って延び上側の端部が前記吸気口として開放された縦配管と、前記外側ラッパ部の外側に間隔をあけて取り囲むように前記縦配管の下端側に接続された環状配管と、一端が前記環状配管の内周部に接続されるとともに他端が前記軸心ラッパ部に接続される連通管と、を有することを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
JP2012086239A 2012-04-05 2012-04-05 ポンプ Active JP5436605B2 (ja)

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