JP2013216780A - バイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法 - Google Patents

バイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バイオマスを熱分解して炭化物を高い収率で得ることのできるバイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法を提供することを課題とする。
【解決手段】竪型の炭化炉11の上部からバイオマスを供給して炭化炉11内にバイオマスの充填移動層Pを形成し、炭化炉11の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉11を備えるバイオマス炭化装置において、炭化炉11内の上部に液体を供給して該上部の空間を湿潤雰囲気とする液体供給手段12,14,21;17,19,20を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオマスを炭化して炭化物を得るバイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法に関する。
地球温暖化の防止対策として、バイオマスエネルギーの有効利用に注目が集まっている。化石資源ではない、再生可能な、生物由来の有機性資源をバイオマスと呼ぶ。バイオマスは太陽エネルギーを使い、水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源である。バイオマスは有機物であるため、燃焼させると二酸化炭素が排出される。しかし、これに含まれる炭素は、そのバイオマスが成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来するので、バイオマスを使用しても、この成長過程をも含めて全体として見れば大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えてよいとされる。この性質をカーボンニュートラルと呼ぶ。
特に、バイオマスの中でも植物由来のバイオマスは、植物の成長過程で光合成により二酸化炭素から変換された炭素資源を有効利用できるため、資源のライフサイクルの観点からすると大気中の二酸化炭素の増加につながらない。植物由来のバイオマスは林業系(木屑、製材廃棄物、間伐材、製紙廃棄物等)、農業系(稲わら、麦わら、サトウキビ糠、米糠、草木、アブラヤシ採油残渣等)、廃棄物系(生ごみ、庭木、建築廃材、下水汚泥等)等に分類される。
近年、バイオマスを熱分解してガス燃料や炭化物を製造することが開発検討されている。バイオマスから製造された炭化物を燃料や製鉄用コークスの代替品として用いることにより、二酸化炭素排出量を削減する効果が期待されている。
特許文献1には、竪型炉を用いて都市ごみ等の廃棄物を不活性ガス雰囲気下で熱分解処理して炭化物と熱分解ガスを得て、得られた炭化物を石炭やコークスの代替燃料や活性炭の代替材料とする技術が記載されている。特許文献1に記載の熱分解処理用の竪型炉を用いてバイオマスを熱分解して炭化物を得ることができる。
特許文献1に記載の熱分解処理装置(アップドラフト型熱分解炉)では、竪型炉に廃棄物を投入し、炉内を降下する廃棄物の充填移動層を形成して、炉下部からこの充填移動層内へ加熱ガスを吹き込み、炉内を自重で下降する廃棄物に対して上昇する加熱ガスを向流接触させて加熱して、廃棄物が熱分解されて炭化物と熱分解ガスが生成される。
特開2001−131557号公報
しかしながら、バイオマス原料重量に対する生成炭化物重量の比率である炭化物収率を向上させることが要望されている現状にも拘らず、特許文献1に記載の熱分解処理装置を用いて、炭化物収率を向上させることについていまだ提案されていない。
炭化物収率の向上を阻害している要因として、バイオマス粉体が炭化せずに排ガスとともに炉外に流出してしまうこと、炭化後に炭化物の冷却を行う際に炭化物粉体が炉内ガスとともに炉外に流出してしまうことなどが挙げられる。
<バイオマス粉体の飛散>
熱分解して炭化物を生成する原料として検討されているバイオマスとして、木屑、籾殻、アブラヤシ(パームヤシ)からパーム油を採取する際に生じる副生物がある。アブラヤシ果房には直径数cmの小粒の果実が数百個ついており、この果実を搾油した搾粕(Palm Kernel Shell,PKS)が大量に副生物として得られ、このアブラヤシ果実搾粕(PKS)を炭化物原料として用いることが検討されている。
PKSには、粒径1mm以下の粉体が数重量%含まれている。他の木屑などのバイオマス原料にも粉体が同程度の割合で含まれている(以下、これらの粉体をバイオマス粉体という)。アップドラフト型熱分解炉の形態の炭化炉に供給されたバイオマス原料のうちバイオマス粉体は、炉内を上昇するガスの流れに随伴され炉外へ飛散し後段のプロセスに流出する。この飛散したバイオマス粉体は従来技術では回収できないため、原料の損失になっている。その結果、バイオマス原料重量に対する生成炭化物重量の比率である炭化物収率が低くなり、炭化物製造コストが高くなっている。炭化炉から排出される排ガスをサイクロンに導き、バイオマス粉体を回収することも検討されたが、排ガスに含まれるタールが凝縮しサイクロン内壁に付着し問題が生じるので、有効な対策とはならない。
<炭化物粉体の流出>
生成した炭化物のうち一部が粉体であるが、炉内の生成した炭化物を冷却するため、炉内ガスを抜き出し冷却する際に、抜き出すガスに随伴されて炭化物粉体が炉外に排出され、冷却水に移行するため炭化物製品として得られず、炭化物収率が低くなる。
本発明は、上述したような事情に鑑み、バイオマスを熱分解して炭化物を高い収率で得ることのできるバイオマス炭化装置及びバイオマス炭化方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、バイオマスを熱分解して炭化物を高い収率で得ることを可能とするプロセスを開発するために鋭意検討を進めた結果、以下の知見を得た。すなわち、バイオマスを熱分解して炭化物を生成する際に、炭化炉に供給されたバイオマス原料のうち粒径が1mm以下のバイオマス粉体は、炭化炉内を上昇して排出される発生ガスとともに炭化炉から排出されている(この現象を飛散という)が、このバイオマス粉体を排出させずに炭化炉内で炭化物に転化させることにより炭化物を高い収率で得ることができ、そのためには、供給されたバイオマス粉体を湿潤雰囲気下に置けば、飛散を防止できるという知見を得て、上述の課題を解決すべく、炭化物を高い収率で得ることが可能なバイオマス炭化装置、バイオマス炭化方法を見出して本発明を完成した。
本発明によるバイオマス炭化装置は次の第一ないし第四発明のごとく、そしてバイオマス炭化方法は次の第五ないし第八発明のごとく構成される。
<バイオマス炭化装置>
(1)第一発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、炭化炉内の上部に液体を供給して該上部の空間を湿潤雰囲気とする液体供給手段を有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
(2)第二発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、炭化炉の上部から排出された排ガスに水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離する排ガススクラバーと、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する排ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
(3)第三発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送する炉内ガススクラバーと、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
(4)第四発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、炭化炉の上部から排出された排ガスに水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離する排ガススクラバーと、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する排ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有するとともに、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送する炉内ガススクラバーと、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液を分離する他の分離装置と、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
<バイオマス炭化方法>
(5)第五発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、炭化炉内の上部に液体供給手段によって液体を供給して該上部の空間を湿潤雰囲気とすることを特徴とするバイオマス炭化方法。
(6)第六発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、炭化炉の上部から排出された排ガスに排ガススクラバーによって水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離し、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして排ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
(7)第七発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに炉内ガススクラバーによって水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送し、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
(8)第八発明
竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、炭化炉の上部から排出された排ガスに排ガススクラバーによって水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離し、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして排ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給するとともに、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに炉内ガススクラバーによって水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送し、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を他の分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
このような本発明では、バイオマスの炭化は次の要領でなされる。
炭化炉の上部から供給されたバイオマスは、炭化炉内で充填移動層を形成し自重で降下しながら、下部から吹き込まれて上昇する高温ガスと接触して加熱される。バイオマスは、充填移動層上部で乾燥予熱され、降下して下部で熱分解され、炭化物が生成してこれが灰分とともに炭化炉下部から排出される。
第一そして第五発明では、バイオマス炭化装置は、炭化炉内の上部に液体を供給し湿潤雰囲気とする液体供給手段を有しており、該液体供給手段によって、液体を炭化炉内の上部に供給し、湿潤雰囲気としバイオマス粉体を湿らせ、バイオマス粉体を凝縮させ粒径を大きくした塊状にしたり、バイオマス粉体を粒径の大きな塊状のバイオマス原料表面に付着させるので、バイオマス粉体の飛散を防止する。その結果、バイオマス粉体は充填移動層へ取り入れられて炭化される。
第二そして第六発明では、炭化炉の上部から排出された排ガスへ排ガススクラバーにより水を噴射して冷却するとともに固形物をガスから分離する。
この排ガススクラバーから回収される液体には、液体成分(水、木酢液、タール)とバイオマス粉体、炭化物粉体が含まれており、排ガススクラバーで回収した液体を分離装置により比重分離して、上層液と下層液とを得る。
上層液は水、木酢液、下層液はタールにバイオマス粉体、炭化物粉体が含まれるスラリである。本発明では、この排ガススクラバーから回収し比重分離して得るスラリを排ガススクラバー回収スラリとして、炭化炉内に供給し、第一発明そして第五発明の場合と同様に、湿潤雰囲気としバイオマス粉体を湿らせ、バイオマス粉体を凝縮させ粒径を大きくした塊状にしたり、バイオマス粉体をバイオマス原料表面に付着させ、バイオマス粉体の飛散を防止し、バイオマス粉体を充填移動層へ取り入れ炭化する。第二そして第六発明では、排ガススクラバー回収スラリには、バイオマス粉体や炭化物粉体が含まれているので、第一そして第五発明に比し、その分、炭化率が向上する。
第三そして第七発明では、炭化炉下部から炉内ガスを抜き出し、炉内ガススクラバーにより炉内ガスへ水を噴射して冷却し、冷却した炉内ガスを炭化炉へ返送する。炉内ガススクラバーでの水の噴射により炉内ガスを冷却し、炭化炉下部の雰囲気温度を降下させ炭化物を100℃程度に冷却して排出する。一方、炉内ガススクラバーから回収される液体には、液体成分(水、木酢液、タール)と炭化物粉体が含まれており、炉内ガススクラバースラリで回収した液体を分離装置により比重分離して、上層液と下層液とを得る。
上層液は水、木酢液、下層液はタールに炭化物粉体が含まれるスラリである。本発明では、この炉内ガススクラバーから回収し比重分離して得るスラリを炉内ガススクラバー回収スラリとして、炭化炉内に供給する。その結果、第二そして第六発明の排ガススクラバー回収スラリと同様な作用・効果を得る。
第四そして第八発明では、炭化炉上部から排ガスをそして下部から炉内ガスを引き出して、いずれもそれぞれのスクラバーから回収し比重分離して得るスラリを炭化炉へ返送するので、排ガスに関しては第二そして第六発明、炉内ガスに関しては第三そして第七発明の作用・効果を得て、両者の利点を併せもつこととなる。
このような本発明装置そして方法によると、炭化炉の上部から供給されたバイオマスは、炭化炉内で充填移動層を形成し自重で降下しながら、下部から吹き込まれて上昇する高温ガスと接触して加熱される。バイオマスは、充填移動層上部で乾燥予熱され、降下して下部で熱分解され、炭化物が生成してこれが炭化炉下部から排出される。充填移動層下部ではバイオマスが高温ガスにより加熱され、熱分解して炭化物とタールとガスが生成される。炭化炉上部に供給された原料のうち粒径1mm以下のバイオマス粉体は、従来は発生ガスとともに炭化炉から排出(飛散)されていたが、本発明装置そして方法によると、炭化炉内上部に液体を供給し、供給されたバイオマス粉体を湿潤雰囲気下に存在させることにより、バイオマス粉体を湿らせ、粉体を凝縮させ粒径を大きくした塊状にしたり、粉体を粒径の大きな塊状のバイオマス原料表面に付着させることにより、バイオマス粉体の飛散を抑制し、バイオマス粉体を排出させずに炭化炉内で炭化物に転化させることにより炭化物を高い収率で得ることができる。さらに飛散して排ガスに含まれるバイオマス粉体を回収し、回収したタールとともに炭化物に転化し、バイオマスからの炭化物収率を向上させる。さらに、飛散して排ガスに含まれる炭化物粉体や、抜き出した炉内ガスに含まれる炭化物粉体を回収し炭化炉へ戻し炭化物収率を向上させる。
本発明で、炭化炉内上部に供給する液体として、排ガススクラバーからの回収スラリを用いる場合には、回収したタール、バイオマス粉体、炭化物粉体を炭化炉に戻し炭化させることができ、炭化物を高い収率で得ることができる。また、炭化炉内上部に供給する液体として、炉内ガススクラバーからの回収スラリを用いる場合には、回収したタール、炭化物粉体を炭化炉に戻しタールを炭化させ、炭化物粉体を製品として回収することができ、炭化物を高い収率で得ることができる。
炭化炉上部に液体を供給する場合も、回収スラリを供給する場合も、バイオマス粉体を凝縮させ粒径を大きくした塊状にしたり、粉体を粒径の大きな塊状のバイオマス原料表面に付着させて、炭化するため、得られる炭化物には粉体の炭化物が少なくなる。そのため、炭化物を取り扱う際に粉体が少ないので発塵しにくくなり好ましい。また、排ガス中に含まれるバイオマス粉体を少なくできるため、後段のプロセスで配管内の閉塞などのトラブルを防止できる。
本発明の一実施形態のバイオマス炭化装置の全体の構成を示す概要構成図である。
以下、添付図面にもとづき、本発明の一実施形態を説明する。
図1において、符号10は炭化装置であり、該炭化装置10は、竪型の炭化炉11と、これにバイオマスを供給するバイオマス供給装置(図示せず)と、炉内で発生するガスを部分燃焼させる部分燃焼炉15、とを備えている。
炭化炉11は竪型炉であり、上部側部にバイオマス供給口11A、発生ガス排出口11Bが設けられ、下端に炭化物排出口11Cがそれぞれ設けられている。側部の下端側には、上記炭化物排出口11Cよりも若干上方位置に高温ガス送入口11Dそして炉内ガス抜出口11Eと炉内ガス返送口11Fが設けられている。この炭化炉11には、炭化炉11の上部から液体を供給する後述の液体供給手段が接続されている。
上記バイオマス供給装置は、炭化炉の上部または側方上部からバイオマスを供給するために設けられており、このバイオマス供給装置としては、例えば、バイオマスを所定の供給量で切り出すロータリバルブやスクリューフィーダなどを用いることができる。このバイオマス供給装置は、上記炭化炉11のバイオマス供給口11Aに接続されていて、所定量ずつ炭化炉11へバイオマスを供給している。かくして、炭化炉11内にはバイオマスの充填移動層Pが形成される。
本実施形態では、上記発生ガス排出口11Bに排ガススクラバー12が接続されている。該排ガススクラバー12は、排ガスに水等の液体を散布して排ガスを冷却するとともに、排ガス中に飛散していたバイオマス粉体と炭化物粉体等の固形物と、木酢液、液状タール飛沫をこの液体で捕捉して排ガスから分離するようになっている。
その結果、排ガススクラバー12により、上記固形物を含まない排ガスと、この固形物を含むスラリ状の液体とを得る。
上記排ガススクラバー12の排ガス排出口には、ファン等の送気装置13がそして液体排出口には分離装置14が接続されている。上記送気装置13は固形物を含まない排ガスの一部を部分燃焼炉15へ送るように該部分燃焼炉15に接続されている。この部分燃焼炉15で排ガス中の可燃ガスを部分燃焼して生じた高温の燃焼ガスは、次工程での処理に向け排出されるが、この燃焼ガスの一部がダンパ16を介して、炭化炉11の下部に設けられた上記高温ガス送入口11Dへ送られるようになっている。
上記分離装置14は、本実施形態では比重分離による分離装置となっており、上記排ガススクラバー12の液体排出口から受けた液体は、本実施形態では水、木酢液、タール等の液体成分と、バイオマス粉体そして炭化物粉体の固体成分が含まれており、分離装置14では、比重分離により水、木酢液を含む上層液と、タール、バイオマス粉体そして炭化物粉体が含まれスラリ状をなす下層液とを得る。上層液は、木酢液の利用のために回収され、下層液は、回収スラリとして、送液装置21により炭化炉11の上部の回収スラリ供給口11Gから炭化炉11内に供給されるようになっている。かくして、排ガススクラバー12と分離装置14と送液装置21とで液体供給手段としての排ガススクラバー回収スラリ供給手段を形成する。
炭化炉11の下部に設けられた炉内ガス抜出口11Eには、炉内ガススクラバー17が接続されている。該炉内ガススクラバー17は、上記排ガススクラバー12と同様な原理のものであって、対象とするガスが炭化炉11の上部から排出した排ガスでなく、炭化炉11の下部から抜き出される炉内ガスであるという点で、上記排ガススクラバー12と相違しているだけである。該炉内ガススクラバー17は、抜出した炉内ガスに水等の液体を散布して炉内ガスを冷却するとともに、炉内ガス中に含まれていた炭化物粉体等の固形物と、木酢液、液状タール飛沫をこの液体で捕捉して炉内ガスから分離するようになっている。この炉内ガススクラバー17では、固形物を含まない炉内ガスと、固形物を含むスラリ状の液体とを得る。上記炉内ガススクラバー17の炉内ガス排出口にはファン等の送風装置18が接続されていて、冷却され固形物を含まない炉内ガスを炉内ガス返送口11Fから炉内下部へ返送されるようになっている。冷却された炉内ガスを炉内下部へ返送することにより、炉内下部の雰囲気温度を降下させ炭化物温度を降下させて、取り出した炭化物の取扱いを問題なく行うことができる。
上記炉内ガススクラバー17の液体排出口には、分離装置19が接続されている。この分離装置19は、上記排ガススクラバー12に接続された分離装置14と同様に、比重分離による分離装置でよい。上記炉内ガススクラバー17の液体排出口から受けた液体は、本実施形態では水、木酢液、タール等の液体成分と、炭化物粉体の固体成分が含まれており、分離装置19では、炉内ガススクラバー17から受ける液体を比重分離し、比重分離後に、水、木酢液を含む上層液と、タールそして炭化物粉体を含むスラリ状の下層液とを得る。上層液は木酢液の利用のために回収され、下層液は、回収スラリとして、送液装置20により炭化炉11の上部の他の回収スラリ供給口11Hから炭化炉11内に供給されるようになっている。かくして、炉内ガススクラバー17と分離装置19と送液装置20とで液体供給手段としての炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段を形成する。
本発明では、液体供給手段は既述の排ガススクラバー12あるいは炉内ガススクラバー17を用いた回収スラリを供給する手段でなくとも、回収スラリ以外でバイオマスの炭化を阻害しない他の液体を供給する手段としてもよい。他の液体として、水、タール、木酢液等の本発明のバイオマス炭化装置において生成する液体を用いてもよい。
このように構成される本実施形態装置では、炭化炉11の上部のバイオマス供給口11Aからバイオマスがバイオマス供給装置により供給されて、炭化炉11内に充填移動層Pが形成されており、部分燃焼炉15で生成した燃焼ガスの少なくとも一部である高温ガスが下部の高温ガス送入口11Dへ供給される。バイオマスが充填移動層Pの上部から下部へ下降移動する間に上昇する高温ガスとの接触により、まず上部で乾燥・予熱され、下部でさらに加熱され熱分解され、炭化物が生成され底部の炭化物排出口11Cから灰分とともに排出される。
また、本実施形態では、炭化炉11の上部より排出される排ガスから得られる回収スラリが回収スラリ供給口11Gを経て、そして炭化炉11の下部より引き出される炉内ガスから得られる回収スラリが他の回収スラリ供給口11Hを経て、それぞれ炭化炉11内へ戻される。これらの回収スラリを炭化炉内の上部に供給し湿潤雰囲気としバイオマス粉体を湿らせ、バイオマス粉体を凝縮させ粒径を大きくした塊状にしたり、バイオマス粉体を粒径の大きな塊状のバイオマス原料表面に付着させることにより、バイオマス粉体の飛散を抑制し、バイオマス粉体を排出させずに充填移動層へ取り入れ炭化炉内で炭化物に転化させることにより炭化物を高い収率で得ることができる。さらに、排ガス回収スラリを供給することにより、飛散して排ガスに含まれるバイオマス粉体を回収し、回収したタールとともに炭化物に転化し、バイオマスからの炭化物収率を向上させることができる。さらに、飛散して排ガスに含まれる炭化物粉体や、抜き出した炉内ガスに含まれる炭化物粉体を回収し炭化炉へ戻し炭化物収率を向上させることができる。
バイオマスが上記充填移動層P内で熱分解する際に生じるタールのうちガス状のタールは、発生ガスにより随伴されて炭化炉11の上部へ至り排ガス中に含まれて発生ガス排出口11Bから排出される。熱分解によって生成した可燃ガスを含む発生ガスの一部は上部の発生ガス排出口11Bから送気装置13により部分燃焼炉15に導かれる。
炭化炉11内でのバイオマスの熱分解・炭化反応の際には、ガスが発生する。この発生ガスの主成分は水素、一酸化炭素、メタン等の可燃ガスであり燃料として発熱量をもつことから、この発生ガスの一部を部分燃焼炉15に送り、この部分燃焼炉15で空気を供給して部分燃焼して、生じる高温の燃焼ガスの少なくとも一部を炭化炉11へ供給する高温ガスとして用いる。
以下、図1に示されている本実施形態装置に用いられる炭化炉及びこれに接続されている主要装置及びこれらにおけるバイオマスの挙動について詳述する。
<炭化炉>
本実施形態における炭化炉11の炉形式は竪型炉またはシャフト型炉であり、炭化炉11の上部または側方上部のバイオマス供給口11Aからバイオマスを供給し、炭化炉11内に充填移動層Pを形成し、バイオマスが上部から下部へ下降移動する間に熱分解され、炭化物を生成する。
炭化炉11の下部または側方下部の高温ガス送入口11Dから、部分燃焼炉15からの高温ガスの一部の供給を受け、該高温ガスが炭化炉11の充填移動層P内を上昇する。充填移動層Pに高温ガスを流通させることで、降下するバイオマスに高温ガスを接触させて加熱する。供給されたバイオマスは充填移動層Pの上部で乾燥され水分を除去され、バイオマスが充填移動層Pの上部から下部に下降する過程で高温ガスと接触しさらに加熱され熱分解されて炭化物とタールとガスが生成される。
炭化物は炭化炉11の下部または側方下部に設けられた炭化物排出口11Cから排出される。炭化物排出手段としてはスクリューフィーダを用いて炭化物を切り出すようにすることが好ましい。可燃ガスを含む発生ガスが炭化炉の上部または側方上部に設けられた発生ガス排出口11Bから排出される。
(高温ガスの供給手段)
炭化炉11で発生した発生ガスの一部は送気装置13により部分燃焼炉15に導かれる。部分燃焼炉15に供給された発生ガスは、空気を供給され部分燃焼して燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスの少なくとも一部が高温ガスとして炭化炉11に送られる。この炭化炉11の下部または側方下部に部分燃焼炉15から導いた高温ガスを吹き込むために高温ガス送入口11Dとしてのノズルを設ける。このノズルは複数設け周方向に分布配置することが好ましい。部分燃焼炉15から排出される燃焼ガスの少なくとも一部を高温ガスとして炭化炉へ供給するために、供給量を調整するダンパ16をダクトに設ける。
(炭化炉の温度)
供給する高温ガスの条件(温度、供給量)及び供給するバイオマスの条件(種類、供給量)を調整することにより、炭化炉11における充填移動層Pの温度を好ましい範囲に調整する。なお、本発明において充填移動層Pの温度とは、充填移動層Pの構成物質である固体(バイオマス、炭化物)、気体(高温ガス)、液体(タール)の総合的な温度をいい、充填移動層P内に設置した熱電対等の温度計測器により測定された測定値を充填移動層の温度としてもよい。
充填移動層Pの下部の温度は400℃以上700℃以下(より好ましくは500℃以上600℃以下)に調整する。温度が上記の下限値(400℃)より低いとタールの揮発が十分に進まず、また、バイオマスの炭化も進まず、炭化物収率が低くなる。また、温度が上記の上限値(700℃)より高いとバイオマスの熱分解反応がガス発生の多い反応となり炭化物の収率が低下する上に、過剰に温度を高くすることによって設備費用や運転費用が嵩む。充填移動層Pの下部の温度は500℃程度とするのが最も好ましい。
充填移動層Pの上部の温度は80℃以上100℃以下に調整する。温度が上記下限値(80℃)より低いとバイオマスの乾燥が十分に進まず水分が充填移動層Pから十分に排出されなくなる。また、温度が上記上限値(100℃)より高いと充填移動層Pの上部でタールの凝縮が十分に行われず、ガス状タール分が発生ガスとともに炭化炉から排出されるため、炭化物収率が低くなるので好ましくない。
図1では、炭化炉11の下部に、高温ガス送入口より下部に生成した炭化物を冷却する炭化物冷却領域を形成している。炭化物冷却領域に設けた炉内ガス抜出口11Eから炉内ガスを抜き出し、炉内ガススクレバー17に導き水等のスプレーにより直接冷却したガスを送風装置18を介し炭化物冷却領域に設けた炉内ガス返送口11Fから炭化物冷却領域に供給し、炭化物を冷却する。冷却ガスの温度は200℃以下とすることが好ましく、100℃以下とすることがより好ましい。炭化物を冷却して、炭化物排出口11Cから取り出した炭化物の取扱いを問題なく行うことができる。
(炭化炉の雰囲気)
炭化炉内の雰囲気の酸素濃度は1vol%以下にすることが好ましい。雰囲気の酸素濃度が1vol%より高いとバイオマスが燃焼して、熱分解されず炭化物収率が低くなる。
<部分燃焼炉>
炭化炉で発生した可燃ガスを含む発生ガスの一部を部分燃焼炉15に導いて、可燃ガスに対して空気比1以下となるように空気を供給し、部分燃焼して、生じる500〜1000℃の高温の燃焼ガスの少なくとも一部を炭化炉に供給する高温ガスとして用いる。ここで、空気比とは可燃ガスの燃焼に必要な理論空気量に対する実際に供給する空気量の比率をいう。
<バイオマス>
熱分解して炭化物を生成するバイオマス原料として、木屑、籾殻、アブラヤシ(パームヤシ)果実から搾油した搾粕(Palm Kernel Shell,PKS)を用いることが好ましい。
10 バイオマス炭化装置
11 炭化炉
12 排ガススクラバー
14 分離装置
17 炉内ガススクラバー
19 分離装置
12,14 ,21 液体供給手段(排ガススクラバー回収スラリ供給手段)
17,19 ,20 液体供給手段(炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段)

Claims (8)

  1. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、
    炭化炉内の上部に液体を供給して該上部の空間を湿潤雰囲気とする液体供給手段を有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
  2. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、
    炭化炉の上部から排出された排ガスに水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離する排ガススクラバーと、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する排ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
  3. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、
    炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送する炉内ガススクラバーと、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
  4. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成する炭化炉を備えるバイオマス炭化装置において、
    炭化炉の上部から排出された排ガスに水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離する排ガススクラバーと、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離する分離装置と、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する排ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有するとともに、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送する炉内ガススクラバーと、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を比重分離により、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液を分離する他の分離装置と、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炭化炉内の上部に供給する炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段とを有することを特徴とするバイオマス炭化装置。
  5. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、
    炭化炉内の上部に液体供給手段によって液体を供給して該上部の空間を湿潤雰囲気とすることを特徴とするバイオマス炭化方法。
  6. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、
    炭化炉の上部から排出された排ガスに排ガススクラバーによって水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離し、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして排ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
  7. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、
    炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに炉内ガススクラバーによって水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送し、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールに炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
  8. 竪型の炭化炉の上部からバイオマスを供給して炭化炉内にバイオマスの充填移動層を形成し、炭化炉の下部から高温ガスを供給し、バイオマスを高温ガスと接触させ熱分解して炭化物を生成するバイオマス炭化方法において、
    炭化炉の上部から排出された排ガスに排ガススクラバーによって水を噴射して冷却するとともに該排ガスに含有される固形物をガスから分離し、排ガススクラバーでガス冷却と固形物分離がなされた後に回収された液体を分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を排ガススクラバー回収スラリとして排ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給するとともに、炭化炉の下部で炉内ガスを炉外へ抜き出し、抜き出した炉内ガスに炉内ガススクラバーによって水を噴射して冷却し、冷却された炉内ガスを炭化炉へ返送し、炉内ガススクラバーで炉内ガス冷却後に回収された液体を他の分離装置で比重分離することにより、水及び木酢液を含む上層液と、タールにバイオマス粉体及び炭化物粉体を含むスラリをなす下層液とに分離し、該下層液を炉内ガススクラバー回収スラリとして炉内ガススクラバー回収スラリ供給手段で炭化炉内の上部に供給することを特徴とするバイオマス炭化方法。
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