JP2013215986A - 板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法 - Google Patents

板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な層を外表面に有さない板紙等と、熱可塑性樹脂製フィルムとを熱融着させることを目的とする。
【解決手段】板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとを高周波加熱により接合する方法であって、熱可塑性樹脂製フィルムと接合される側の板紙の外表面には、熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な熱可塑性樹脂からなる層は配されておらず、熱可塑性樹脂製フィルムの損失係数(ε・tanδ)を、0.005以上とする。
【選択図】なし

Description

この発明は、板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとを、高周波加熱によって接合する方法に関する。
合成樹脂フィルムでラミネートされた板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの接合方法として、ホットメルト接着剤による方法や、水溶性接着剤による方法、溶剤性接着剤による方法によって接合する方法が知られている(特許文献1)。
また、この特許文献1においては、板紙にラミネートされた合成樹脂フィルムと熱可塑性樹脂製フィルムとを、超音波又は高周波を用いて加熱溶融し、両フィルムを接着させる方法も記載されている。
特開昭62−151323号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の方法は、合成樹脂フィルムでラミネートされた板紙を熱可塑性樹脂製フィルムに接着するものであり、合成樹脂フィルムでのラミネートがされていない板紙を熱可塑性樹脂製フィルムと接着させることについては、上記した各種接着剤による方法しか開示されていない。
そして、合成樹脂フィルムでのラミネートがされていない板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとを熱融着の方法で接着させようとすると、本願の比較例に示したように、接着不良となったり、熱可塑性樹脂製フィルムの切れが生じたりして、十分な接着を行うことができなかった。
そこでこの発明は、熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な層を外表面に有さない板紙等と、熱可塑性樹脂製フィルムとを熱融着させることを目的とする。
この発明は、板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとを高周波加熱により接合する方法であって、上記熱可塑性樹脂製フィルムと接合される側の上記板紙の外表面には、上記熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な熱可塑性樹脂からなる層は配されておらず、上記熱可塑性樹脂製フィルムの損失係数(ε・tanδ)は、0.005以上である、板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法を採用することにより、上記の課題を解決したのである。
この発明によると、熱可塑性樹脂製フィルムとして、特定の範囲の損失係数を有する樹脂からなるフィルムを用いるので、高周波加熱法を採用することにより、熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な層を外表面に有さない板紙に接合することが可能となる。
この発明は、板紙と、熱可塑性樹脂製フィルムとを高周波加熱により接合する方法についての発明である。
上記板紙とは、木材化学パルプ、古紙などを配合した厚い紙の総称をいい、板紙抄紙機で製造され、紙質は硬く、腰が強い紙をいう(JIS P 0001(番号4001))。この例としては、段ボール原紙、白板紙等があげられ、主に包装材料として使用される。
上記板紙の外表面には、板紙の主構成成分であるパルプ以外の成分からなる表面層が形成されてもよい。ただし、上記熱可塑性樹脂製フィルムと接合される側の上記板紙の外表面には、上記熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な熱可塑性樹脂からなる層は配されない。この発明は、熱可塑性樹脂同士の熱融着による両者の接合を目的とするものではないからである。この配されない熱可塑性樹脂としては、後述するような、上記熱可塑性樹脂製フィルムを構成する熱可塑性樹脂と同様の樹脂で、かつ、上記熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な樹脂を挙げることができる。
上記表面層を構成する成分としては、無機質、インキ、ニス等があげられる。この無機質としては、タルク、クレー等があげられる。
ところで、上記表面層を、接着剤を用いて上記板紙と接合する場合、上記熱可塑性樹脂製フィルムとの熱融着が生じない程度に、この表面層が外表面の主体を形成していればよい。この場合、上記板紙と上記熱可塑性樹脂製フィルムとの熱融着が生じないからである。
上記熱可塑性樹脂製フィルムは、熱可塑性樹脂からなるフィルムであり、このフィルムを構成する熱可塑性樹脂の損失係数(ε・tanδ)が所定範囲のものが用いられる。上記損失係数を上記の範囲内とすることにより、高周波加熱を行うことにより、接着不良や熱可塑性樹脂製フィルムの切れ等が生じることなく、上記板紙と十分に接合することが可能となる。
上記損失係数(ε・tanδ)の範囲としては、0.005以上が必要で、0.02以上が好ましい。0.005より小さいと、高周波加熱による上記板紙との接合が十分でなくなる傾向がある。損失係数(ε・tanδ)は、大きい方が好ましいが、フィルムの入手の容易性の観点から、上限は、1.0で十分である。
このような条件を満たす熱可塑性樹脂製フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体含有樹脂、すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体又はこれを含有する混合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等があげられる。
この熱可塑性樹脂製フィルムの厚さは、8μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。8μm未満だと、溶融してもエッジ切れを起こす可能性が高い。一方、厚さの上限は、1000μmでも大丈夫だが、厚すぎると包装するときに内容品に追随しないので、300μm未満が好ましいと考えられる。
上記高周波加熱とは、高周波の強い電界を与えることにより、分子レベルでの振動、衝突等を生じさせ、自己発熱を生じさせることをいう。この高周波加熱を生じさせる装置としては、例えば、山本ビニター(株)製:高周波ウエルダー等があげられる。上記高周波加熱における高周波の条件としては、出力0.5〜20kW、発生周波数1〜50MHzの低RF周波数等があげられる。
この発明による方法により得られる接合体は、緩衝性や固定性が必要な輸送包装、透明性が必要な商品包装等に使用することができる。
以下、この発明を、実施例を用いてより具体的に示す。
まず、使用した原材料について示す。
<原材料>
(板紙)
・コートボール…レンゴー(株)製:CRC230、230g/m、表面塗工:クレー及び炭酸カルシウム層
・段ボールシート…レンゴー(株)製:C5、K5、表面塗工:なし
(熱可塑性樹脂製フィルム)
・ポリ塩化ビニルフィルム…オカモト(株)製:一般用PVC、厚さ300μm、ε・tanσ=0.315〜0.45、以下、「PVC」と略する。
・ポリウレタンフィルム…日本マタイ(株)製:エスマーURS、厚さ100μm、ε・tanσ=0.07〜0.156、以下、「PU」と略する。
・ポリエチレン−エチレンビニルアセテート混合フィルム…宇部興産(株)製:UBEストレッチA−5、厚さ18μm、ε・tanσ=0.0754、以下、「PE−EVA」と略する。
・ポリエチレンテレフタレートフィルム…東洋紡績(株)製:SC807、厚さ18μm、ε・tanσ=0.0168〜0.11、以下、「PET1」と略する。
・ポリエチレンテレフタレートフィルム…東洋紡績(株)製:ES100、厚さ25μm、ε・tanσ=0.0168〜0.11、以下、「PET2」と略する。
・ポリエチレンフィルム…大倉工業(株)製:CS、厚さ55μm、ε・tanσ=0.001、以下、「PE」と略する。
・二軸延伸ポリプロピレンフィルム…フタムラ化学(株)製:FOR、厚さ30μm、ε・tanσ=0.0047、以下、「OPP」と略する。
・二軸延伸ポリスチレンシート…シーアイ化成(株)製:ボンセット、厚さ50μm、ε・tanσ=0.0008、以下、「OPS」と略する。
[実施例1〜5、比較例1〜3]
コートボールの裏面(表面塗工のない面)に熱可塑性樹脂製フィルムを重ね、山本ビニター(株)製:ハイブリッド高周波ウエルダーYTO−5の高周波バーをコートボールの表面側に、熱盤を熱可塑性樹脂製フィルム側に離型シートを介して配し、下記の条件で両者の溶着試験を行った。結果を表1に示す。
・電流設定:0.28〜0.35A
・溶着時間:2秒
・熱板温度:80℃
・離型シート:0.5mm厚ベークライト
・冷却時間:5秒
・高周波出力:5kW
・発振周波数:40.16MHz
Figure 2013215986
[比較例4]
ヒートシール装置として、インパルスシーラー(志賀包装機(株)製:SG−630−ETS5)を用い、180℃で熱融着試験を行った以外は、実施例1と同様にした。その結果、PVCフィルムがコートボールに融着する前に、エッジ切れが生じた。
(結果)
上記比較例4の結果から、従来の一般的なヒートシール(インパルスタイプなど)では、板紙とフィルムの接着面へ接着性を付与するに当たり、フィルム表面と紙の裏面から熱が伝わってくるため、薄いフィルムでは接着できたとしてもすぐにエッジ切れ等を起こしてしまうことが明らかとなった。
一方、上記の実施例及び比較例の結果から、高周波溶着は、表面温度を過剰に上げることなく接着面に効率的にエネルギーを与えることができることが明らかとなった。また、この高周波溶着には、ε・tanσの値が大きく影響していることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとを高周波加熱により接合する方法であって、
    上記熱可塑性樹脂製フィルムと接合される側の上記板紙の外表面には、上記熱可塑性樹脂製フィルムと熱融着可能な熱可塑性樹脂からなる層は配されておらず、
    上記熱可塑性樹脂製フィルムの損失係数(ε・tanδ)は、0.005以上である、板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法。
  2. 上記熱可塑性樹脂製フィルムは、エチレン・酢酸ビニル共重合体含有樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂からなるフィルムである請求項1に記載の板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法。
  3. 上記熱可塑性樹脂製フィルムの厚さは、10μm以上300μm以下である請求項1又は2に記載の板紙と熱可塑性樹脂製フィルムとの高周波加熱による接合方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58205721A (ja) * 1982-05-27 1983-11-30 Print Batsugu:Kk コイン等収容板成形方法
JPS62151323A (ja) * 1985-12-26 1987-07-06 Nippon Shigyo Kk 合成樹脂フイルムでラミネ−トされた板紙の接着方法
JP2003236941A (ja) * 2002-02-19 2003-08-26 Ricoh Co Ltd 複合プラスチック成形品の製造方法

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