JP2013214443A - イオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオンの放出を停止した後もイオンによる殺菌効果を長く持続させる。
【解決手段】 負イオンを発生させる第1イオン発生部10と、正イオンを発生させる第2イオン発生部30とを有するイオン発生装置1であって、第1イオン発生部は、第1電極21と、第2電極22と、第1電極と第2電極の間に絶縁性微粒子231を含んで形成される微粒子層23とからなり、第1電極と第2電極の間に電圧を印加することで電子を放出する電子放出素子20を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、正イオン及び負イオンを発生させるイオン発生装置に関する。
近年、空気中に浮遊するカビ菌又はウィルスの分解などを行なうために、正イオン及び負イオンを発生させるイオン発生装置が使用されている。
従来のイオン発生装置を図13に示す。従来のイオン発生装置5では、正イオン又は負イオンを放出するために形成された各々の流路の途中に、負イオンを発生させるイオン発生器15及び正イオンを発生させるイオン発生器30が各々配設されている。そして、発生させた正イオン及び負イオンを各々の流路の放出口から外部空間に放出させている。ここで、イオン発生器15及びイオン発生器30は、放電電極間に高圧の放電電圧を印加しコロナ放電を発生させることによって、正イオン及び負イオンを発生させている。また、略同量程度の負イオン及び正イオンが放出されるように、放電電極間に印加する放電電圧の調整等がなされている。
ここで、イオン発生装置5で放出される正イオン及び負イオンは、空気中の分子(以後「空気分子」と呼称する)が放電現象によりイオン化することで生成したものである。つまり、イオン発生装置5で生成される正イオン及び負イオンは、例えば、水素イオン(H)又は酸素イオン(0 )の周囲に複数の水分子が付随した形態、所謂クラスタイオンの形態を成している。そして、このような形態の正イオン及び負イオンを空気中に放出することによって、正イオン及び負イオンは浮遊粒子に凝集して化学反応し、浮遊細菌を殺菌するとされる。
一方、特許文献1、2には、FED(Field Emision Display)等の分野で応用され得る電子放出素子が開示されている。
図16に示されるように、特許文献1の電子放出素子100では、電極基板102と薄膜電極103の間に、絶縁体の微粒子105及び金属微粒子106を含む微粒子層104を備えている。そして、電極基板102と薄膜電極103の間に電圧を印加することによって、薄膜電極103から電子を放出させる。
また、図17に示されるように、特許文献2の電子放出素子200では、上層に開口部を有する絶縁層205が形成された第1電極202と第2電極204の間に、絶縁性微粒子及び導電性微粒子で構成された微粒子層203を備えている。そして、第1電極202と第2電極204の間に電圧を印加することによって、第2電極204から電子を放出させる。
特開2009−146891号公報 特開2011−222452号公報
図13に示される従来のイオン発生装置5のように、コロナ放電方式のイオン発生器を用いて放出されるイオンは、化学的に不安定な状態になっている。つまり、該装置で放出されるイオンは比較的短時間で消滅してしまい、浮遊細菌を殺菌する効果が持続しないという課題があった。
つまり、従来のイオン発生装置5では、負にバイアスされた針電極先端部近傍の電界集中による微小空間が強電界となることにより当該領域中の空気分子が電離し電子が放出され、強電界により加速されて大きなエネルギを持った電子が生じる。そして、該電子が他の空気分子に衝突することで、空気分子を新たに電離させる。或いは空気分子間の結合を解離する。或いは空気分子に付着する。そして、このような反応が繰り返されることによって負イオンが生成されるものと考えられる。
このことから、従来のイオン発生装置5で生成される負イオンには、O、O 、O 、NO 又はNO 等の様々な成分の負イオンが含有しているもの推察される。そして、O は化学的に比較的安定しているが、O及びO は大気中に浮遊する物質、或いは室内の壁面又は床面等の固定物表面と反応し易い。このため、コロナ放電によって生成される負イオンは、比較的短時間で消滅してしまうのではないかと考えている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、イオンの放出を停止した後もイオンによる殺菌効果を長く持続させるイオン発生装置を提供することにある。
本発明のイオン発生装置は、負イオンを発生させる第1イオン発生部と、正イオンを発生させる第2イオン発生部とを有するイオン発生装置であって、第1イオン発生部は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極の間に絶縁性微粒子を含んで形成される微粒子層とからなり、第1電極と第2電極の間に電圧を印加することで電子を放出する電子放出素子を有する、ことを特徴とする。
好ましくは、電子放出素子は、第1電極と微粒子層の間に、厚み方向に貫通した開口部を複数有する絶縁層が形成されていることを特徴とする。
また好ましくは、絶縁性微粒子は、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン又は酸化銅の少なくとも1つを含んでいることを特徴とする。
また好ましくは、微粒子層は、絶縁性微粒子より小さな粒径の導電性微粒子を含むことを特徴とする。
さらに好ましくは、導電性微粒子は、金、銀、白金、パラジウム、タングステン又はニッケルの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする。
また好ましくは、第1電極と第2電極の間に、第1電極に対して第2電極が正側になる直流成分を含む電圧を印加することを特徴とする。
またさらに好ましくは、第1電極と第2電極の間に、パルス状電圧を印加することを特徴とする。
本発明に係るイオン発生装置によれば、イオンの放出を停止した後もイオンによる殺菌効果を長く持続させることができる。
本発明の一実施形態であるイオン発生装置1の全体構成を示す図である。 第1イオン発生部10の構成を示す図である。 電子放出素子20の積層構造を示す図である。 図3における電子放出素子20の微粒子層23近傍を拡大した拡大図である。 電子放出素子20における絶縁層24の構成例を示す図である。 電子放出素子20の製造工程を示すフローチャートである。 室内のイオン濃度の時間的変化を測定する環境条件を示す模式図である。 実験例におけるイオン発生装置1の駆動条件、及び実験例に使用したイオン発生装置1の各部の詳細構成を示す図である。 実験例に使用した電子放出素子20の各部の詳細構成を示す図である。 実験例に使用した電子放出素子20における微粒子層23の積層構造を示す図である。 イオン発生装置1が放出するイオン濃度を測定した測定結果を示す図である。 実験例の測定結果を示す図である。 実験例と比較する比較例に使用した従来のイオン発生装置5の全体構成を示す図である。 イオン発生装置5の負イオン発生部15の詳細構成、及び比較例における負イオン発生部15に印加する電圧条件を示す図である。 比較例の測定結果を示す図である。 特許文献1に記載されている電子放出素子100の構成を示す図である。 特許文献2に記載されている電子放出素子200の構成を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態であるイオン発生装置1の全体構成を示している。本図を用いて、該イオン発生装置1の構成について以下に説明する。
<イオン発生装置の全体構成>
イオン発生装置1は、内蔵されている電子放出素子が放出する電子によって負イオンを発生させる第1イオン発生部10と、該第1イオン発生部10に内蔵されている電子放出素子20の電極間に電圧を印加するための電源部50を有している。ここで、電子放出素子の電極間に印加する電圧は、電子放出量が安定するように、交流成分に直流成分を重畳した電圧を用いる方が望ましい。
また、イオン発生装置1は、針電極31と対向電極32の間に高圧の電圧を印加することによりコロナ放電を発生させて正イオンを発生させる第2イオン発生部30と、該第2イオン発生部30の針電極31と対向電極32の間に高圧の電圧を印加するための電源部51を有している。そして、電源部50及び電源部51による電圧の印加を制御するためのイオン発生コントローラ60を有している。
ここで、発生させた負イオンと正イオンが装置内で反応しないように、第1イオン発生部10で発生させた負イオンを搬送する流路と、第2イオン発生部30で発生させた正イオンの流路を搬送する流路とが、別々に設けられている。さらに、該イオン発生装置1は、発生させた負イオン及び正イオンとともに空気等の気体媒体を外部に放出するため、イオン放出口に向けて気流を生じさせる気流発生部(不図示)が設けられている。
<第1イオン発生部の全体構成>
図2は、第1イオン発生部10の構成を示している。本図によると、該第1イオン発生部10は、電子を放出する電子放出素子20を複数有して構成されている。そして、複数の電子放出素子20は、各々個別に電源部50の電圧を印加することができるように、電源部50と接続されている。
<電子放出素子の構成>
図3は、電子放出素子20の積層構造を示す図である。本図を用いて、電子放出素子20の構成について以下に説明する。
電子放出素子20は、第1電極21、第2電極22及び第1電極21と第2電極22の間に形成された微粒子層23から構成されている。さらに、第1電極21と第2電極22の間に、第1電極21に対して第2電極22が正側になる直流成分を含む電圧を印加できるように、第1電極21及び第2電極22は電源部50と接続されている。つまり、電子放出素子20は、第1電極21と第2電極22の間に電圧を印加し、第2電極22側の微粒子層23表面に強電界を発生させることによって、第1電極21から第2電極22に移動する電子の一部が第2電極22から放出されるように構成されている。
また、微粒子層に電圧を印加し電子を放出させる電子放出素子の場合、該素子の電極間に長時間連続して電圧を印加すると、微粒子層の特定箇所に長時間電流が流れてしまい、該素子が劣化又は破損してしまう可能性がある。該課題を解決するために、本発明に係る電子放出素子20では、第1電極21と微粒子層23の間に、積層方向(紙面の上下方向)に貫通した開口部24aを複数有する絶縁層24を形成し、微粒子層23の特定箇所に偏在して長時間電流が流れることを防止している。ここで、開口部24aに係る諸条件は、開口部24a内の各々の電界が互いに干渉しない程度の条件を満たすものが採用される。さらに、開口部24aのサイズが大きすぎると、電子放出素子20から均一に電子が放出されにくい。逆に小さすぎると、各々の開口部24a内の電界が弱まって電子の放出効率が悪くなってしまう可能性がある。このことから、開口部24aのサイズは、一辺が1〜500μm程度の正方形内に収まるサイズのものを採用する方が望ましい。また、電子放出素子20から均一に電子を放出させるという観点から、複数の開口部24aを縦横整然とマトリックス状に配置する方が望ましい。
第1電極21は、導電性の板状基板であって、電子放出素子20の支持体としての機能を兼ね備えている。したがって、ある程度の強度及び適度な導電性を有する基板が用いられる。例えば、ステンレス、アルミニウム、チタン又は銅等を主成分とする金属基板が用いられる。若しくは、ケイ素、ゲルマニウム又はGaAs(ガリウム砒素)等を主成分とする半導体基板が用いられる。若しくは、ガラス又はプラスティック等の絶縁体基板であって、該基板上に金属蒸着膜、又はITO膜(酸化イリジウム錫膜)等の導電性膜が形成された基板が用いられる。
第2電極22は、第1電極21と対となって微粒子層23内に電圧を印加させるための電極であって、電圧の印加が可能となるような材料であれば特に制限なく用いることができる。しかしながら、微粒子層23で加速されて高エネルギを有する状態となった電子を、できる限りロスが少なく透過させて放出させるという観点から、仕事関数が低く、かつ薄膜で形成することが可能な導電性材料を用いる方が望ましい。このような材料として、金、銀、タングステン、チタン又はパラジウム等が挙げられる。中でも大気圧中での動作を想定した場合、酸化物及び硫化物形成反応のない金が最良な材料となる。また、酸化物形成反応が比較的小さい銀、タングステン又はパラジウム等も実使用に耐える材料として挙げることができる。
微粒子層23は、絶縁性微粒子231から構成されている。該絶縁性微粒子231には、Si0(酸化ケイ素)又はZn0(酸化亜鉛)等の半導体酸化物が用いられる。若しくは、Al(酸化アルミニウム)、Ti0(酸化チタン)又はCu0(酸化銅)等の金属酸化物が用いられる。ここで、各々の絶縁性微粒子231の粒径(直径の平均)は、5〜1000nmの範囲とすることが望ましい。これは、5nmより小さな粒径の絶縁性微粒子231を用いた場合、個々の微粒子の大きさのばらつきを少なくすることが難しく、均一な膜厚の微粒子層23を形成することが困難となるためである。一方、1000nmより大きな粒径の絶縁性微粒子231の分散液を塗布して微粒子層23を形成しようとすると、分散液に絶縁性微粒子231が沈殿することから、該絶縁性微粒子231の分散性が悪くなってしまう。つまり、分散液を塗布した塗布膜において、絶縁性微粒子231を多く含む箇所と少ない箇所のばらつきが生じ易くなってしまい、均一な膜厚の微粒子層23を形成することが困難となるためである。
<微粒子層の構成>
図4は、図3における電子放出素子20の微粒子層23近傍を拡大した拡大図である。本図を用いて、微粒子層23の構成について補足する。
微粒子層23は、絶縁性微粒子231より小さな粒径の導電性微粒子232を含む構成とする方が望ましい。これは、導電性微粒子232を含んで構成し、該導電性微粒子232の含有量を調整することによって、微粒子層23の抵抗値を任意の範囲で調整できるためである。ここで、導電性微粒子232の粒径が絶縁性微粒子231より大きい場合、微粒子層23が必要とする絶縁性が得られなくなるため、導電性微粒子232の粒径は、絶縁性微粒子231の粒径よりも小さくする必要がある。また、導電性微粒子232は、導電性を有する材料であれば特に制限なく用いることができるが、例えば、金、銀、白金、パラジウム、タングステン又はニッケル等の材料が用いられる。さらに、微粒子層23に、シリコーン樹脂等のバインダ成分を含む構成としても構わない。バインダ成分を含む構成とすることで、素子の機械的強度を向上させることができるとともに、大気中の酸素又は水分などによる素子の劣化を防ぐことができる。
絶縁層24は、上述した通り、長時間の連続駆動による素子の破損又は劣化等を防ぐために、第1電極21と微粒子層23の間に、積層方向(紙面の上下方向)に貫通した開口部24aを複数有して形成される。
絶縁層24としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜又はシリコン窒化酸化膜等の無機膜を用いることによって、膜厚を0.1〜3μmの範囲に形成することができる。若しくは、シリコーン樹脂膜、アクリル系樹脂膜、ポリイミド系樹脂膜、エポキシ系樹脂膜、ポリエステル系樹脂膜、ポリウレタン系樹脂膜又はポリスチレン系樹脂膜等の有機膜を用いることによって、膜厚を0.1〜3μmの範囲に形成することができる。なお、抵抗値、耐熱性、吸水率及び機械的強度等の観点から、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコーン樹脂膜、アクリル樹脂膜、又はポリイミド系樹脂膜を用いる方がより望ましい。
<絶縁層の全体構成>
図5には、電子放出素子20における絶縁層24の構成例を示している。ここで、図5(A)は、絶縁層24の全体構成例を示す上面図(平面図)である。また、図5(B)は、絶縁層24の一部を拡大した拡大図(斜視図)である。これら図面を用いて、絶縁層24の全体構成例について、以下に説明する。
絶縁層24は、一辺の長さがBSである略正方形の第1電極21基板上に形成されている。ここで、該絶縁層24の紙面の右上隅エリアA1、右下隅エリアA2、左上隅エリアA3及び左下隅エリアA4の4エリアには、一辺の長さがASである正方形の開口部エリア24bを、格子状に3×3区画の計9区画、ピッチAP間隔で区画している。そして、区画された開口部エリア24bのそれぞれには、一辺の長さがHSの略正方形の開口部24aを、所定のピッチ間隔HPで格子状に複数個形成している。
<電子放出素子の製造工程>
図6は、電子放出素子20の製造工程を示すフローチャートである。本図によると、電子放出素子20は、第1電極21となる導電性基板上に絶縁層24を形成する絶縁層形成工程、該絶縁層形成工程で形成した絶縁層24の上層を覆うように微粒子層23を形成する微粒子層形成工程及び微粒子層形成工程で形成した微粒子層23上に第2電極22を形成する第2電極形成工程を順に行うことによって製造される。以下に、各工程の詳細について説明する。
絶縁層形成工程では、先ず、絶縁体材料としてのアクリル系樹脂を溶剤に溶かした塗液を第1電極21上にスピンコート法によって塗布して塗布膜を形成し、塗布膜を加熱乾燥させる。そして、フォトリソグラフィーによって、乾燥した塗布膜に開口部24aとなる小孔を複数形成することによって絶縁層24を形成する。なお、この工程によって形成された絶縁層24は、膜厚が0.1〜3μmの範囲の所望の膜厚に、開口部24aの内径が15〜100μmの範囲で所望の内径に調整される。
ここで、絶縁体材料としては、アクリル系樹脂以外にも、シリコーン樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はポリスチレン系樹脂などの有機ポリマーが用いられる。また、これらの有機ポリマーを2種以上混合して用いても構わない。さらに、有機ポリマー以外にも、シリコン酸化物又はシリコン窒化物などの無機材料を用いて、例えば、スパッタ法、蒸着法又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によって絶縁層24を形成してもよい。そして、開口部24aとなる小孔を形成する方法として、電子ビームリソグラフィ法、プラズマエッチング法又はインクジェット法等が用いられる。
微粒子層形成工程では、先ず、溶剤に絶縁性微粒子231が分散された分散液を調製する。そして、調製された分散液を、絶縁層形成工程で形成した絶縁層24の上層を覆うようにスピンコート法によって塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜を乾燥させることによって微粒子層23を形成する。なお、分散液の塗布、及び塗布膜の乾燥は、所望の膜厚となるまで繰り返される。
ここで、分散液の調製において、絶縁性微粒子231に加えて、導電性微粒子232及びバインダ成分となる原料を混合して調製する方が望ましい。また、分散液を調製する際には、混合するバインダ成分となる原料を溶解し、絶縁性微粒子231又は導電性微粒子232を分散させ、そして塗布後に乾燥することができる溶剤が用いられる。このような溶剤としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン又はテトラデカン等が用いられる。さらに、分散液における絶縁性微粒子231の濃度は10〜50重量%の範囲で調製される。これは、10重量%より低濃度とすると、絶縁性微粒子231を開口部24a内に満充填することが困難となるためである。一方、50重量%より高濃度とすると、分散液の粘度が高まり凝集してしまって、薄膜の微粒子層23を形成することが困難になるためである。なお、塗布膜の形成において格段の制限事項はないが、例えば、スピン回転数500rpmで1秒間回転させた後、スピン回転数3000rpmで10秒間回転させる等の2段階のスピンコートを行って塗布膜を形成する。
第2電極形成工程では、先ず、微粒子層形成工程で形成した微粒子層23上に炭素薄膜を形成する。そして、炭素薄膜の上層に、例えば、マグネトロンスパッタ法、インクジェット法、スピンコート法、又は蒸着法等を用いて、第2電極22を形成する。
なお、第1イオン発生部10は、上述した製造工程によって製造された複数の電子放出素子20に対して、該複数の電子放出素子20の各々の第1電極21及び第2電極22を、リード線を介して電源部50と接続することができるように形成する工程を成すことによって製造される。
このように、本発明に係るイオン発生装置1では、電子放出素子20を用いて負イオンを発生させている。そして、このことによって殺菌効果を長く持続させることが可能であると考えている。
つまり、本発明に係るイオン発生装置1では、電子放出素子20の近傍に存在する空気分子に、該素子20によって放出された電子が衝突する。そして、該空気分子に付着することによって負イオンが生成されるものと考えられる。
ここで、電子放出素子20から放出される電子は、コロナ放電によって生じる電子と比べるとはるかに低いエネルギしか有しない。このことから、空気分子間の結合を解離する反応はほとんど生じず、放出された電子の大半が親和性の高い酸素分子に付着しているのではないかと推察される。
このことから、電子放出素子20によって生成される負イオンには、化学的に比較的安定しているO が多く含有し、比較的長時間かけて消滅するのではないかと考えている。つまり、本発明に係るイオン発生装置1によって生成される負イオンには、O が多く含有していることから、該イオンによる殺菌効果を長く持続させることが可能と考えている。
<実験例:本発明に係るイオン発生装置による測定>
図7は、室内のイオン濃度の時間的変化を測定する環境条件を示す模式図である。本図を用いて、イオン発生装置1からイオンを放出させたときの室内のイオン濃度に係る時間的変化を測定する実験例の環境条件について説明する。
実験例では、大きさがおよそ5.0m×5.0m、床面から天井までの高さがおよそ2.5mの測定室の中央にイオン発生装置1を設置している。ここで、床面からイオン発生装置1のイオン放出口までの高さが、およそ0.6mになるように設定している。また、イオンカウンタ(旭システム社製、MY1210−2)を、測定室の片隅に設置している。詳しくは、測定室の2方向の壁面の各々からおよそ0.5m離れた位置、床面からおよそ1.0mの高さの位置に設置している。
<実験例:イオン発生装置の駆動条件、各部の詳細構成>
図8には、実験例におけるイオン発生装置1の駆動条件及び該実験例に使用したイオン発生装置1の各部の詳細構成を示し、以下に説明する。
イオン発生装置1の第1イオン発生部10は、図9によって後述する電子放出素子20を複数有して構成されている。つまり、実験例に用いたイオン発生装置1は、電源部50によって駆動させる電子放出素子20の個数、すなわち駆動素子数を変更することによって、発生させる負イオンの濃度を調整することができる。
実験例では、駆動素子数を6個とし、6個の電子放出素子20に対して、周波数600Hz、デューティ比20%、波高値17.4Vのパルス波電圧を印加して測定している。
また、イオン発生装置1の第2イオン発生部30は、元径0.5mm、長さ6.0mmのタングステンの針電極31と、内径10mm、幅2.0mmのリング形状の対向電極32とから構成されている。ここで、コロナ放電を発生させてイオンが発生するように、リング形状の対向電極32内部の中心近傍に針電極31の先端が位置するように構成している。さらに、電源部51によって、対向電極32をGNDとし針電極31に正極のパルス電圧を印加することができるように構成されている。
実験例では、第2イオン発生部30の針電極31に、周波数60Hz、デューティ比20%、波高値+4.0kVのパルス波電圧を印加し駆動させて測定している。
さらに、イオン発生装置1には、イオン放出口に向けて気流を生じさせるための気流発生部を備えている。該気流発生部は、イオン放出口に対して、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30が配置されている位置よりも離れた位置に配置されている。つまり、イオン放出口に向けて気流を発生させる送風タイプの気流発生部を備えている。ここで、実験例では、送風量0.001m/秒の気流を発生させて測定している。
<実験例:電子放出素子各部の詳細構成>
図9には、実験例に使用した電子放出素子20の各部の詳細構成を示し、以下に説明する。
該電子放出素子20の第1電極21として、一辺の長さBSがおよそ24mmの略正方形のアルミニウム基板を用いている。
また、該電子放出素子20の絶縁層24として、該アルミニウム基板上に、およそ膜厚1.5μmのアクリル系樹脂から成る層を形成している。ここで、絶縁層24のエリアA1、エリアA2、エリアA3及びエリアA4の4エリアには、一辺の長さASが2.4mmの正方形の開口部エリア24bを格子状に3×3区画の計9区画、ピッチAP3.0mm間隔で区画する。そして、各々の開口部エリア24bに、一辺の長さHSが60μmの略正方形の開口部24aを、ピッチHPが120μmで格子状に20×20個の計400個形成している。
また、該電子放出素子20の微粒子層23として、絶縁層24が形成されている範囲に第1微粒子層23A及び第2微粒子層23Bを形成している。ここで、該微粒子層23の積層構造について、以下に補足する。
図10には、実験例に使用した電子放出素子20における微粒子層23の積層構造を示している。本図に示されるように、絶縁層24が形成されている範囲に、およそ膜厚1.0μmの第1微粒子層23Aを形成している。そして、第1微粒子層23Aが形成されている範囲に、およそ膜厚1.5μmの第2微粒子層23Bを形成している。つまり、絶縁層24の上層に、およそ膜厚2.5μmとなる微粒子層23を形成している。
以下に、第1微粒子層23A及び第2微粒子層23Bの形成方法について説明する。
先ず、5mlの試薬瓶に、溶媒であるヘキサン0.6g及び絶縁性微粒子231の原料となる粒径50nmの球状シリカ粒子0.1gを投入し、超音波分散器を用いて分散させる。さらに、導電性微粒子232の原料となる粒径10nmの銀ナノ粒子(応用ナノ粒子研究所製)を0.024g投入し、超音波分散器を用いて分散させた第1分散液を調整する。
続いて、別の5mlの試薬瓶に、溶媒であるヘキサン0.6g及び絶縁性微粒子231の原料となる粒径50nmの球状シリカ粒子0.1gを投入し、超音波分散器を用いて分散させる。さらに、バインダ成分としてシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR2411)を0.02g投入し、超音波分散器を用いて分散させた第2分散液を調整する。
続いて、絶縁層24が形成されている範囲に第1分散液を滴下し、500rpmで1秒間、続いて3000rpmで10秒間の2段階のスピンコートを行って第1の塗布膜を形成し、ホットプレートを用いて第1の塗布膜を150℃で60秒間乾燥することにより、およそ膜厚1.0μmの第1微粒子層23Aを形成する。ここで、第1分散液には、絶縁性微粒子231となる原料及び導電性微粒子232となる原料が含まれていることから、第1微粒子層23Aには絶縁性微粒子231及び導電性微粒子232を含んでいることになる。
続いて、第1微粒子層23Aを形成した後、経時変化を起こさない程度に即座に、第1微粒子層23A上に、第2分散液を滴下し、500rpmで1秒間、続いて3000rpmで10秒間の2段階のスピンコートを行って第2の塗布膜を形成し、ホットプレートを用いて第2の塗布膜を200℃で90秒間乾燥することにより、およそ膜厚1.5μmの第2微粒子層23Bを形成する。
このようにして、およそ膜厚1.0μmの第1微粒子層23Aに、およそ膜厚1.5μmの第2微粒子層23を積層させ、およそ膜厚2.5μmの微粒子層23を絶縁層24の上層に形成する。
また、該電子放出素子20の第2電極22として、微粒子層23が形成されている範囲に、およそ膜厚10nmの炭素薄膜層を形成している。そして、炭素薄膜層が形成されている範囲に、およそ膜厚40nmの第2電極22用の導電層を形成している。さらに、第2電極22用の導電層が形成されている一部の範囲に、配線用の導電層を積層し、電源部50と接続するための接点を形成している。以下に、第2電極22の各部の形成方法について説明する。
先ず、微粒子層23が形成されている範囲に、真空蒸着装置を用いて、およそ膜厚10nmのグラファイトを素材する炭素薄膜層を形成する。
続いて、炭素薄膜層が形成された範囲に、マグネトロンスパッタ装置を用いて、およそ20mm×20mm角、およそ膜厚40nmのAu−Pd合金を素材する第2電極22用の導電層を形成する。
続いて、第2電極22用の導電層が形成された範囲内であって、開口部エリア24bが下層に区画されていない一部の範囲に、真空蒸着装置を用いて金蒸着し、およそ膜厚620nmの配線用の導電層を積層する。そして、配線用の導電層に、厚み200μm、2mm×2mm角の金を素材とする金属パッドを、京セラケミカル株式会社製の導電ペーストCT223を介して接着し、電子炉を用いて150℃で1時間加熱硬化して形成する。
<実験例:イオン発生装置が放出するイオン濃度>
図11には、イオン発生装置1が放出するイオン濃度を測定した結果を示している。本図によると、イオン発生装置1は、イオン放出口から20cm離れた位置において、負イオンがおよそ1.12×10個/cm、正イオンがおよそ0.91×10個/cmのイオンを放出する。
ここで、該測定結果は、イオン発生装置1を動作させている間に、イオン放出口から20cm離れた位置に設置されているイオンカウンタが測定したイオン濃度の5回測定の平均値である。
なお、後述する比較例に用いたイオン発生装置5が放出するイオン濃度も、同一の測定条件で、ほぼ同じイオン濃度になるよう設定されている。つまり、イオン発生装置5も、イオン放出口から20cm離れた位置において、負イオンがおよそ1.12×10個/cm、正イオンがおよそ0.91×10個/cmのイオンを放出するように設定されている。
ここで、実験例におけるイオン発生装置1の駆動条件について補足する。図8に示される駆動素子数、及び印加するパルス波電圧の波高値は、イオン発生装置1から図11に示されるイオン濃度が放出されるように調整され設定されたものである。
つまり、後述する比較例に用いたイオン発生装置5が放出するイオン濃度とほぼ合致するように、イオン発生装置1では、駆動素子数を6個、電子放出素子20に印加するパルス波電圧の波高値17.4Vに設定し、測定を行っている。
<実験例:測定結果>
図12には、実験例の測定結果を示し、以下に説明する。ここで、実験例では、イオン発生装置1を30分間動作させて、負イオン及び正イオンを測定室内に放出させている。そして、気流発生部による送風は継続したまま、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止する。そして、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止してから、イオンカウンタで測定されるイオン濃度の変化を測定している。
本図に示されるように実験例において、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止した直後の初期時には、負イオン5.10×10個/cm、正イオン4.10×10個/cmのイオンが測定されている。
また、実験例において、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから10秒後には、負イオン4.59×10個/cm、正イオン3.70×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から10秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ90%、正イオンがおよそ90%に減少している。
また、実験例において、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから30秒後には、負イオン2.19×10個/cm、正イオン1.71×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から30秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ43%、正イオンがおよそ42%に減少している。
また、実験例において、第1イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから60秒後には、負イオン1.02×10個/cm、正イオン0.82×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から60秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ20%、正イオンがおよそ20%に減少している。
このように、イオン発生装置1によって放出された室内のイオン濃度は、時間が経過するにつれて、負イオン及び正イオンともにほぼ同じ割合で減少している。
<比較例:従来のイオン発生装置による測定>
図13は、実験例と比較する比較例に使用した従来のイオン発生装置5の全体構成を示し、本図を用いてイオン発生装置5の構成について以下に説明する。なお、上述したイオン発生装置1の構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付している。したがって、これらの構成要素の説明は省略する。
イオン発生装置5は、上述したイオン発生装置1との比較において、第1イオン発生部10に代えて負イオン発生部15が構成されている点及び電源部50に代えて電源部55が構成されている点でのみ異なっている。つまり、イオン発生装置5は、針電極16と対向電極17の間に高圧の電圧を印加することによりコロナ放電を発生させて負イオンを発生させる負イオン発生部15と、該負イオン発生部15の針電極16と対向電極17の間に高圧の電圧を印加するための電源部55を有している。そして、電源部55及び電源51による電圧の印加を制御するためのイオン発生コントローラ60を有している。
さらに、イオン発生装置5を用いてイオンを放出させたときの室内のイオン濃度の時間的変化を測定する比較例の環境条件は、上述した実験例と全く同一である。つまり、およそ5.0m×5.0m、床面から天井までの高さがおよそ2.5mの測定室の中央にイオン発生装置5を設置している。ここで、床面からイオン発生装置5のイオン放出口までの高さが、およそ0.6mになるように設定している。また、イオンカウンタを、測定室の片隅に設置している。詳しくは、測定室の2方向の壁面の各々からおよそ0.5m離れた位置、床面からおよそ1.0mの高さの位置に設置している。
<比較例:イオン発生装置の駆動条件、各部の詳細構成>
図14は、イオン発生装置5の負イオン発生部15の構成、及び比較例における該負イオン発生部15に印加する電圧条件を示す図である。
イオン発生装置5の負イオン発生部15は、元径0.5mm、長さ6mmのタングステンの針電極16と、内径10mm、幅2mmのリング形状の対向電極17とから構成されている。ここで、コロナ放電を発生させてイオンが発生するように、リング形状の対向電極17内部の中心近傍に針電極16の先端が位置するように構成している。さらに、電源部55によって、対向電極17をGNDとし針電極16に負極のパルス電圧を印加することができるように構成されている。また、比較例では、負イオン発生部30の針電極16に、周波数60Hz、デューティ比20%、波高値−4.0kVのパルス波電圧を印加し駆動させて測定している。したがって、電源部55によって負イオン発生部15の針電極16に印加するパルス電圧の極性が異なるだけで、負イオン発生部15の構成は、イオン発生装置1及びイオン発生装置5の第2イオン発生部30と同一の構成となっている。
<比較例:測定結果>
図15は、比較例の測定結果を示し、以下に説明する。ここで、比較例では、実験例と同一の測定を行っている。つまり、イオン発生装置5を30分間動作させて、負イオン及び正イオンを測定室内に放出させている。そして、気流発生部による送風は継続したまま、負イオン発生部15及び第2イオン発生部30の駆動を停止する。そして、負イオン発生部10及び第2イオン発生部30の駆動を停止してから、イオンカウンタで測定されるイオン濃度の変化を測定している。
本図に示されるように比較例において、負イオン発生部15及び第2イオン発生部30の駆動を停止した直後の初期時には、負イオン4.95×10個/cm、正イオン3.99×10個/cmのイオンが測定されている。
また、比較例において、負イオン発生部15及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから10秒後には、負イオン2.57×10個/cm、正イオン2.06×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から10秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ52%、正イオンがおよそ52%に減少している。
また、比較例において、負イオン発生部15及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから30秒後には、負イオン0.74×10個/cm、正イオン0.65×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から30秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ15%、正イオンがおよそ16%に減少している。
また、比較例において、負イオン発生部15及び第2イオン発生部30の駆動を停止させてから60秒後には、負イオン0.40×10個/cm、正イオン0.31×10個/cmのイオンが測定されている。したがって、初期時のイオン濃度に対して駆動停止から60秒後のイオン濃度は、負イオンがおよそ8%、正イオンがおよそ8%に減少している。
上述したイオン濃度の時間的変化を測定する実験例及び比較例の結果から分かるように、本発明に係るイオン発生装置1では、従来のイオン発生装置5と比べ、イオン発生装置の駆動を停止させてからのイオン濃度の減少が低く抑えられている。つまり、従来と比べ、イオンの放出を停止した後もイオンによる殺菌効果を長く持続させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

1 イオン発生装置
10 第1イオン発生部
20 電子放出素子
21 第1電極
22 第2電極
23 微粒子層
231 絶縁性微粒子
232 導電性微粒子
24 絶縁層
24a 開口部
30 第2イオン発生部
50、51 電源部
60 イオン発生コントローラ

Claims (7)

  1. 負イオンを発生させる第1イオン発生部と、
    正イオンを発生させる第2イオン発生部と、
    を有するイオン発生装置であって、
    前記第1イオン発生部は、
    第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極の間に絶縁性微粒子を含んで形成される微粒子層とからなり、前記第1電極と前記第2電極の間に電圧を印加することで電子を放出する電子放出素子を有する、
    ことを特徴とするイオン発生装置。
  2. 前記電子放出素子は、
    前記第1電極と前記微粒子層の間に、厚み方向に貫通した開口部を複数有する絶縁層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記絶縁性微粒子は、
    酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン又は酸化銅の少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記微粒子層は、
    前記絶縁性微粒子より小さな粒径の導電性微粒子を含むことを特徴とする請求項1から3に記載のイオン発生装置。
  5. 前記導電性微粒子は、
    金、銀、白金、パラジウム、タングステン又はニッケルの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請求項4に記載のイオン発生装置。
  6. 前記第1電極と前記第2電極の間に、前記第1電極に対して前記第2電極が正側になる直流成分を含む電圧を印加することを特徴とする請求項1から5に記載のイオン発生装置。
  7. 前記第1電極と前記第2電極の間に、パルス状の電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載のイオン発生装置。
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