JP2013214419A - アース接続構造、並びにこれを用いた電装品箱および空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業効率を向上させたアース接続構造、並びに、これを用いた電装品箱及び空気調和機を提供すること。
【解決手段】本発明に係るアース接続構造は、アース端子用ネジ(34)の頭部と被接地部(33)との間にカップ座金(40)を装着する。カップ座金(40)は、被接地部(33)の面に沿う本体部(41)と、本体部(41)の反被接地部側の外周部に形成された円筒状立上部(42)と、本体部(41)の被接地部側に形成された回り止め部(43)を有し、回り止め部(43)を被接地部(33)に形成された係合穴(37)に係合させる。カップ座金(40)は、円筒状立上部(42)の一部にアース線(35)を挿通可能とする切欠開口部(42a)を有する。そして、アース線(35)の端部の導電線(35a)を切欠開口部(42a)から円筒状立上部(32)の内部に導入し、アース端子用ネジ(34)に巻き付ける。
【選択図】図7
【解決手段】本発明に係るアース接続構造は、アース端子用ネジ(34)の頭部と被接地部(33)との間にカップ座金(40)を装着する。カップ座金(40)は、被接地部(33)の面に沿う本体部(41)と、本体部(41)の反被接地部側の外周部に形成された円筒状立上部(42)と、本体部(41)の被接地部側に形成された回り止め部(43)を有し、回り止め部(43)を被接地部(33)に形成された係合穴(37)に係合させる。カップ座金(40)は、円筒状立上部(42)の一部にアース線(35)を挿通可能とする切欠開口部(42a)を有する。そして、アース線(35)の端部の導電線(35a)を切欠開口部(42a)から円筒状立上部(32)の内部に導入し、アース端子用ネジ(34)に巻き付ける。
【選択図】図7
Description
本発明は、アース線を接続するアース接続構造に関する。また、本発明は、このアース接続構造を用いた電装品箱およびこの電装品箱を用いた空気調和機に関する。
一般に、空気調和機におけるアース接続構造は、電源端子台やその他の電子機器が取り付けられている板金製の電装品箱のケース部材をアース線で接地するというものである。その一例が特許文献1に記載されている。このアース接続構造は、図8に示すように、空気調和機の電装品箱ケース部材を接地するものであって、電装品箱内にアース用導電ターミナル101を有する端子台102を設けている。このアース用導電ターミナル101は、機内アース線103を接続する機内側アース線接続端子104と機外アース線105を接続する機外側アース線接続端子106とを有する。そして、機内側アース線接続端子104には、電装品箱を形成する板金製のケース部材(この文献ではシャーシと称されている)107と端子台102とを接続する機内アース線103が接続され、機外側アース線接続端子106には機外アース線105が取り付けられている。以下これを従来技術1と称する。
また、他のアース接続構造として特許文献2に記載されたものがある。このアース接続構造は、図9に示すように、アース線111の端部の導電線に圧着端子112を取り付け、この圧着端子112をアース端子用ネジ113により端子台取付板114に取り付けて固定するものである。なお、特許文献2における端子台取付板114は、従来技術1におけるシャーシに相当する。以下これを従来技術2と称する。
また、他のアース接続構造として、この従来技術2から派生するものがある。このアース接続構造は、その一例を図10に示すように、従来技術2において、アース線111の端部の導電線111aに圧着端子を取り付けることを省略したものである。すなわち、このアース接続構造は、端子台取付板114に取り付けられるアース端子用ネジ113のネジ部にアース線111の端部の導電線111aを直接巻き付けて、アース端子用ネジ113の頭部と端子台取付板114との間にアース線111を固定するものである。以下これを従来技術3と称する。このアース接続構造は、特に文献を明示しないが従来慣用されている。なお、図10には、図9と共通する部分に同一の符号を付している。
また、更なる他のアース接続構造として、従来技術3から派生するものがある。このアース接続構造は、図11(a)〜(c)に示すように、アース端子用ネジ113の頭部と端子台取付板114の表面との間にカップ座金120を装着するものである。カップ座金120は、同図(b)に示すように、被接地部の表面に沿う円盤状板部から成る本体部121と、本体部121の中央部に設けられたネジ挿通用孔122と、本体部121の反被接地部側の外周に円筒状立上壁123とを有するものである。ここで、「被接地部」は、接地されるべき端子台取付板114におけるアース端子用ネジ113が取り付けられる部分をいう。また、「本体部121の反被接地部側」とは、本体部121の端子台取付板114に面しない側をいう。また、円筒状立上壁123には、アース線111を挿通可能とする切欠開口部124が設けられている。そして、このアース接続構造では、図11(c)に示すように、円筒状立上壁123の中でアース線111をアース端子用ネジ113のネジ部に巻き付けるようにしている。以下これを従来技術4と称する。なお、このアース接続構造は、近年実用化されているが文献を見つけることができない。
ところで、従来技術1は、アース線を使ってシャーシを接地する場合、機外アース線105を機外側アース線接続端子106に接続するとともに、機内側アース線接続端子104に機内アース線103を接続し、機内アース線103の他端をアース端子用ネジ108によりケース部材107に接続する必要がある。このため、作業性が悪いという問題があった。また、このアース接続構造は、機外アース線105以外に機内アース線103を必要とするとともに端子台102を必要とするため、コスト低減の余地を残していた。
また、従来技術2は、従来技術1と比較するとアース線111としては単一のものでよく、機外アース線と機内アース線とに区別されたアース線を不要とするため、作業が楽になるとともにコストも低減される。しかしながら、このアース接続構造は、アース線111の先端に圧着端子112を取り付けることが必要であるため、作業者が圧着端子112を所持していない場合に接地できないという問題があった。また、圧着端子112の取り付けが面倒であるという問題もあった。
従来技術3は、従来技術2におけるこのような問題に鑑み簡易的に行われるようになったものである。しかしながら、このアース接続構造の場合は、アース線111として撚り線が用いられたときに、図10に示すように、撚られていた導電線111bが解け、解けた導電線111bがアース端子用ネジ113の頭部から外へ食み出し、隣接する電気部品等に触れる恐れがあった。
従来技術4は、このような導電線の食み出しを防止するために使用されるようになってきたもので、解けた撚り線が円筒状立上壁123の中でアース端子用ネジ113に巻き詰められている。このため、解けた撚り線も円筒状立上壁123に留められ、その食み出しが防止される。しかしながら、カップ座金120を仮付けして製品を出荷する場合、このカップ座金120の円筒状立上壁123における切欠開口部124が一定の方向を向くように取り付けることができないという問題があった。図11(a)はこれを示している。図11(a)においては、カップ座金120の円筒状立上壁123における切欠開口部124の向きが、電装品箱のアース線取り出し口115の方向ではなく他の機器116の方向を向くように仮付けされている。仮付け方向がこのように本来の向きと異なっていると、アース線取り付け作業者に対し誤った判断を起こさせる原因となる。例えば、作業者は、カップ座金120の仮付け方向を維持してアース線111を接続する必要があると勘違いし、同図(c)に示すように、態々アース線111をアース線取り出し口115とは異なる方向に向けて接続し、アース線取り出し口115からアース線111を曲げて引き込むようにすることがある。このような作業は、作業性が悪く体裁もよくない。
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みなされたもので、作業効率を向上させたアース接続構造、並びに、これを用いた電装品箱及び空気調和機を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するものであって、請求項1に記載の発明に係るアース接続構造は、アース端子用ネジの頭部と被接地部との間にカップ座金が装着され、このカップ座金は、被接地部の面に沿う円盤状板部から成る本体部と、本体部の反被接地部側の外周部に形成された円筒状立上部と、円筒状立上部に形成された、アース線を挿通可能とする切欠開口部とを有し、前記アース線は、この切欠開口部を介し前記円筒状立上部の内部に引き込まれるとともに、前記円筒状立上部の内部において、端部の導電線が前記アース端子用ネジに巻き付けられるように構成されたアース接続構造であって、前記カップ座金は、被接地部側に回り止め部を突出させるとともに、被接地部には前記回り止め部を係合させる係合穴が形成されていることを特徴とする。
ここで、「被接地部」とは、接地される対象物においてアース線を接続する部分をいう。また、「被接地部側」とは、前記カップ座金における本体部の被接地部の表面に面する側をいう。また、「本体部の反被接地部側とは、前記カップ座金における本体部の被接地部の表面に面しない側をいう。
上記構成によれば、カップ座金は、回り止め部が被接地部に形成されている係合穴に係合しているので、この係合穴を位置決めすることによりカップ座金の切欠開口部を常に一定の方向に向けることができる。したがって、作業者は、カップ座金の向きについて注意を払うことなくアース線を取り付けることにより、アース線を所定の方向に取り出すことができるので、アース線の接続作業の効率化を図ることができる。また、カップ座金の向きが安定しているので、このアース接続構造を用いた製品に対する信頼性が向上する。また、回り止め部を係合穴に係合させることにより、カップ座金の回転を防止することができるので、アース端子用ネジの緩みを抑制することができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のアース接続構造において、前記カップ座金は、板金プレス加工により形成されたものであって、その円周方向において前記切欠開口部と同一の角度位置に前記回り止め部が曲げ加工されていることを特徴とする。
上記構成によれば、カップ座金の製作において、切欠開口部を形成するときに不要となる材料部分を利用して回り止め部を形成することができる。したがって、材料の歩留まりが向上する。また、切欠開口部のプレス加工および回り止め部をプレス加工することができるので、カップ座金のコスト軽減および製作作業性の効率化を図ることができる。
請求項3に記載の発明に係る電装品箱は、電子機器収納用の電装品箱であって、電装品箱を形成するケース部材を被接地部として、請求項1又は2記載のアース接続構造が適用されていることを特徴とする。
上記構成によれば、カップ座金を仮付けして出荷する際に、カップ座金の切欠開口部の向きを予め設定している一定の方向に向けることができるので、製品の信頼性が向上する。また、作業者は迷わずにアース線の接続を所定の向きに接続することができるので作業性が向上する。また、カップ座金の回転が防止されるので、アース端子用ネジの緩みが抑制される。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の電装品箱において、当該電装品箱を形成するケース部材にアース線を引き込む引き込み開口部が設けられており、前記カップ座金の切欠開口部がこの引き込み開口部の方向を向くように取り付けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、アース端子用ネジに接続するアース線を直線的に引き込み開口部から引き込むことができる。したがって、電装品箱内の配線が簡素化される。
請求項5に記載の空気調和機に係る発明は、請求項3又は4記載の電装品箱が用いられていることを特徴とする。
請求項5に記載の空気調和機に係る発明は、請求項3又は4記載の電装品箱が用いられていることを特徴とする。
このような電装品箱を用いると、空気調和機の現地据付の際のアース線接続作業の作業性が向上するとともに、製品の信頼性が向上する。
本発明によれば、カップ座金の切欠開口部を一定の方向に向けることができるとともに、その回転が防止される。したがって、アース線接続作業の作業性が向上するとともに、このアース接続構造を用いた製品の信頼性が向上する。また、カップ座金の回転が防止されるので、アース端子用ネジの緩みを抑制することができる。
(実施の形態1)
以下本発明の実施の形態を、図1〜図7を参照しながら説明する。
実施の形態1に係る空気調和機の概略構造を図1に基づき説明する。この実施の形態に係る空気調和機は、分離型空気調和機の床置型室内ユニットである。
以下本発明の実施の形態を、図1〜図7を参照しながら説明する。
実施の形態1に係る空気調和機の概略構造を図1に基づき説明する。この実施の形態に係る空気調和機は、分離型空気調和機の床置型室内ユニットである。
この空気調和機は、図1および図2に示すように、底フレーム11を基礎構成部材としたケーシング10を備えている。そして、ケーシング10は、次のような部品から構成されている。ケーシング10は、底フレーム11の両側に下端が取り付けられた側板12、背面に取り付けられた裏板13、天面に取り付けられた天板14、前面上方の吹出グリル15、前面中央の前面パネル16、前面下方の吸込みグリル17などを構成部品としている。吹出グリル15は、水平羽根15aとその背部に配置された垂直羽根15bとを備えている。前面パネル16および吸込みグリル17は。側板12の前面に対し着脱自在に取り付けられている。
また、この空気調和機は、送風機としてのシロッコファン21、室内側熱交換器22、ドレンパン23、電装品箱30などをケーシングの内部に収納している。これら部品は、図2に示すように配置されている。
すなわち、シロッコファン21は、吸込みグリル17側にファン吸込口を向け、このファン吸込口から吸入した空気を上方に吹き出すようにケーシング10の下方に配置されている。
室内側熱交換器22は、シロッコファン21の吹出側、すなわち、このシロッコファン21の上方に配置されている。また、室内側熱交換器22は、下端が前面側となり、上端が背面側となるように傾斜させて取り付けられている。
ドレンパン23は、室内側熱交換器22の下端から滴下するドレン水を受けるように配置されている。
電装品箱30は、吸込みグリル17の上部背面側において、すなわちドレンパン23の下方において、左右方向略全域に亘るように配置されている。
電装品箱30は、吸込みグリル17の上部背面側において、すなわちドレンパン23の下方において、左右方向略全域に亘るように配置されている。
電装品箱30は、鉄板等の金属板をケース部材30aとして、内部に電子機器を収納したものである。電装品箱30のケース部材30aは、図1および図3に示すように、前面から見た右側端部に、後方の底部を底上げするとともに左側が後方へ傾く斜面が形成されている。そして、この斜面に電源端子台31、および室内外ユニット間の制御用渡り配線を接続する制御線端子台32が取り付けられている。
また、これら端子台の右側のケース部材30aを被接地部33として、アース端子用ネジ34が取り付けられている。アース端子用ネジ34は、アース線35の被覆を剥がした端部の導電線35aが巻きつけられるものである。また、このアース端子用ネジ34としては座付きタッピングネジが使用されている。この空気調和機は、このアース端子用ネジ34により電装品箱30が接地されている。
この実施の形態において、電装品箱30を接地するアース接続構造は、アース線35として撚り線が用いられても支障が出ないように配慮されたもので、図4および図5に示すように、被接地部側に回り止め部43を形成したカップ座金40が使用されて構成されている。
カップ座金40は、図6に示すように、板金プレス加工により形成されたものであって、円盤状板部から成る本体部41と、この本体部41の反被接地部側の外周部に形成された円筒状立上部42と、その裏側、すなわち被接地部側に形成された回り止め部43とを備えている。
なお、この実施の形態において「被接地部33」とは、電装品箱30のケース部材30aにおけるアース線35を接続する部分をいう。また、「被接地部側」とは、カップ座金40における本体部41の被接地部33の表面に面する側をいう。また、「本体部41の反被接地部側」とは、カップ座金40における本体部41の被接地部33の表面に面しない側をいう。
本体部41は、電装品箱30における被接地部33の表面に密接される。本体部41の中心部には、アース端子用ネジ34を挿通するネジ挿通孔41aが形成されている。
円筒状立上部42は、アース端子用ネジ34に巻きつけられるアース線35の端部の導電線35aが、半径方向外側に拡がってアース端子用ネジ34の頭部の外側に食み出すことを防止するためのものである。また、この円筒状立上部42には、アース線35の端部を導入するための切欠開口部42aが形成されている。
円筒状立上部42は、アース端子用ネジ34に巻きつけられるアース線35の端部の導電線35aが、半径方向外側に拡がってアース端子用ネジ34の頭部の外側に食み出すことを防止するためのものである。また、この円筒状立上部42には、アース線35の端部を導入するための切欠開口部42aが形成されている。
回り止め部43は、円周方向において切欠開口部42aと同一の角度位置に形成されているものであって、切欠開口部42aを切り欠くことにより不要となる板部分を裏側に折り返すことにより形成されたものである。回り止め部43は、アース線35の接続方向と直交する方向に平面を成す平板状として下方に折り曲げられて形成されている。
本実施の形態に係るアース接続構造は、上記カップ座金40を使ってアース線35をアース端子用ネジ34により電装品箱30を接地する。このために、電装品箱30の被接地部33には、図6に示すように、カップ座金40を固定する状態時のネジ挿通孔41aに対応する位置に、アース端子用ネジ34としての座付きタッピングネジの下孔36が形成されている。座付きタッピングネジの下孔36としてはバーリング加工された孔が用いられている。また、電装品箱30における被接地部33には、図6に示すように、カップ座金40を固定する状態における回り止め部43に対応する位置に、平板状の回り止め部43を係合させるための、細長長方形の係合穴37が形成されている。
本実施の形態に係るアース接続構造は、図7に示されるように、アース端子用ネジ34としての座付きタッピングネジにアース線35の端部の導電線35aを巻き付け、この座付きタッピングネジをカップ座金40を介し電装品箱30の下孔36に捻じ込む。このとき、カップ座金40の回り止め部43を係合穴37に係合させるようにしたものである。
本実施の形態における電装品箱は、上記のように構成されたアース接続構造を用いたものであって、図4に示すように、アース端子用ネジ34の取り付け位置の上部には、アース線接続位置を示すマーク38が描かれている。また、電装品箱30には、この電装品箱30からアース線35を引き出すための引き込み開口部39が設けられている。また、電装品箱30に形成される係合穴37は、カップ座金40を取り付けたときに切欠開口部42aが引き込み開口部39を向くようにその位置が設定されている。
引き込み開口部39は、図4に示されるように、電装品箱30の側壁の一部分を外側に折り曲げることにより形成される切欠である。したがって、この引き込み開口部39の形成と同時にこの切欠に連続する折り曲げ片が形成される。この折り曲げ片は、電線受部39aとして利用されている。そして、この電線受部39aには、引き込み開口部39を通じて内部に引き込む電線を固定するための止め具39bが取り付けられている。引き込み開口部39を通じて引き込まれる電線としては、アース線35以外に電源端子台31に接続される電源用電線が含まれる。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係るアース接続構造についての作用を説明する。
このアース接続構造を形成する前提として、このようなアース接続構造を利用した空気調和機は、カップ座金40が仮付けされた状態で出荷される。カップ座金40の仮付けは、電装品箱30の斜面上における所定位置にカップ座金40を載置し、このカップ座金40のネジ挿通孔41aを通してアース端子用ネジ34を仮止めするものである。また、この仮止めの際、回り止め部43が係合穴37に係合するように載置される。したがって、カップ座金40の取り付け方向が一定となるとともに、切欠開口部42aが引き込み開口部39を向くようになる。
このアース接続構造を形成する前提として、このようなアース接続構造を利用した空気調和機は、カップ座金40が仮付けされた状態で出荷される。カップ座金40の仮付けは、電装品箱30の斜面上における所定位置にカップ座金40を載置し、このカップ座金40のネジ挿通孔41aを通してアース端子用ネジ34を仮止めするものである。また、この仮止めの際、回り止め部43が係合穴37に係合するように載置される。したがって、カップ座金40の取り付け方向が一定となるとともに、切欠開口部42aが引き込み開口部39を向くようになる。
次に、このような状態で出荷された空気調和機が据え付けられるときには、据付業者が持参したアース線35を用いてこの空気調和機の接地が行われる。このとき、アース端子の所在位置を示すマーク38が描かれているので、アース線35を接続すべきアース端子を容易に見つけることができる。
据付業者が持参するアース線35として適正な太さの単線が用意されるとは限らず、撚り線が用いられることがあり得る。このとき撚り線の端部の被覆を剥がした導電線35aが、カップ座金40の円筒状立上部42内においてアース端子用ネジ34のネジ部に巻きつけられる。カップ座金40を使用しない場合には、図10に示すように導電線の一部の線がアース端子として機能するネジの頭部の外周から径方向外側に食み出すが、この実施の形態の場合は円筒状立上部42によりこのような食み出しが防止される。
また、据付作業者がアース線35を取り付ける場合において、カップ座金40の仮付けの取付方向が常に一定となっているとともに、アース線35の取付後の方向も必ずこれと同一方向にしかなり得ないので、据付作業者は、アース線35をどの方向に引き出せばよいかについて何ら考える必要がない。
また、切欠開口部42aが引き込み開口部39を向くようにカップ座金の取付方向が定められているので、据付作業者は、アース線35を引き込み開口部39から直線的にアース端子用ネジ34に向けて引き込むことができる。また、電装品箱30内へ引き込まれるアース線35は、電源端子台31に接続される配線とともに、電線受部39aにおいて止め具39bによりしっかりと固定される。
このようにして取り付けられたアース線35は、カップ座金40が回転しない構造に形成されているので、振動等によりアース端子用ネジ34が緩むようなことが抑制される。また、アース線35は、引き込み開口部39から直線的に引き込まれるとともに、電線受部39aにおいて止め具39bによりしっかりと固定されているので、より一層アース端子用ネジ34による締付け部の緩みが抑制される。
本実施の形態に係る空気調和機に用いられるアース接続構造は、以上のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
(1)カップ座金40の回り止め部43が被接地部33に形成されている係合穴37に係合しているので、この係合穴37を位置決めすることによりカップ座金40の切欠開口部42aを常に一定の方向に向けることができる。
(1)カップ座金40の回り止め部43が被接地部33に形成されている係合穴37に係合しているので、この係合穴37を位置決めすることによりカップ座金40の切欠開口部42aを常に一定の方向に向けることができる。
(2)カップ座金40の向きが安定しているので、このアース接続構造を用いた製品に対する信頼性が向上する。
(3)回り止め部43を係合穴37に係合させることにより、カップ座金40の回転を防止することができ、アース端子用ネジ34の緩みを抑制することができる。
(3)回り止め部43を係合穴37に係合させることにより、カップ座金40の回転を防止することができ、アース端子用ネジ34の緩みを抑制することができる。
(4)カップ座金40は、板金プレス加工により形成されたものであって、その円周方向において切欠開口部42aと同一の角度位置に回り止め部43が折り曲げ加工されている。したがって、切欠開口部42aを形成するときに不要となる材料部分を利用して回り止め部43を形成することができる。この結果、材料の歩留まりが向上する。また、切欠開口部42aおよび回り止め部43をプレス加工することができるので、カップ座金40のコスト軽減および製作作業性の効率化を図ることができる。
また、本発明に係る電装品箱は、次のような効果を奏することができる。
(5)電装品箱30を形成するケース部材30aを被接地部33として前記記載のアース接続構造が適用されているので、カップ座金40の切欠開口部42aの向きを予め設定している一定の方向に向けることができ、製品の信頼性が向上する。また、これにより、作業者は迷わずにアース線35の接続を所定の向きに接続することができる。また、カップ座金40の回転が防止されるので、アース端子用ネジ34の緩みを抑制することができる。
(5)電装品箱30を形成するケース部材30aを被接地部33として前記記載のアース接続構造が適用されているので、カップ座金40の切欠開口部42aの向きを予め設定している一定の方向に向けることができ、製品の信頼性が向上する。また、これにより、作業者は迷わずにアース線35の接続を所定の向きに接続することができる。また、カップ座金40の回転が防止されるので、アース端子用ネジ34の緩みを抑制することができる。
(6)電装品箱30には、アース線35を引き込む引き込み開口部39が設けられており、カップ座金40の切欠開口部42aがこの引き込み開口部39を向くように取り付けられている。したがって、アース線35を直線的に引き込み開口部39から引き込むことができ、これにより電装品箱30内の配線が簡素化される。
また、本発明に係る空気調和機は、次のような効果を奏することができる。
(7)本発明に係る空気調和機は、上述の電装品箱30を用いているので、空気調和機の現地据付の際のアース接続作業の作業性が向上するとともに、製品の信頼性が向上する。
(7)本発明に係る空気調和機は、上述の電装品箱30を用いているので、空気調和機の現地据付の際のアース接続作業の作業性が向上するとともに、製品の信頼性が向上する。
(変形例)
本発明に係るアース接続構造は、上記実施の形態に限定されることなく、以下の変形例も適用可能である。また、以下の変形例については、異なる変形例同士を適宜互いに組み合わせて、適用してもよい。
本発明に係るアース接続構造は、上記実施の形態に限定されることなく、以下の変形例も適用可能である。また、以下の変形例については、異なる変形例同士を適宜互いに組み合わせて、適用してもよい。
・前記実施の形態において、アース接続構造は、空気調和機の電装品箱30に用いられていたが、本発明は他の製品に適用することもできる。また、空気調和機に用いられる場合においても、電装品箱30内に限らず接地に適した場所において適宜適用することができる。
・前記実施の形態においては、カップ座金40は板金プレス加工により形成されたものを例として記載しているが、本発明はこのような加工方法に限定されるものではない。
・前記実施の形態においては、アース端子用ネジ34として座付きタッピングネジを使用しているが座付きでないタッピングネジを使用してもよい。また、この場合タッピングネジの頭部の下面に接するように平座金を用いてもよい。
・前記実施の形態においては、アース端子用ネジ34として座付きタッピングネジを使用しているが座付きでないタッピングネジを使用してもよい。また、この場合タッピングネジの頭部の下面に接するように平座金を用いてもよい。
・また、本発明に係るアース接続構造は、アース端子用ネジ34としてタッピングネジではなく一般的な小ネジを用いてもよい。この場合被接地部33にはタッピングネジの下孔36に代えてネジ孔を形成すればよい。
・前記実施の形態においては、カップ座金40における回り止め部43は、アース線35の接続方向と直交する方向に平面を成す平板状として形成されていたが、本発明に係るカップ座金40における回り止め部43は、このような形状に限定されるものではなく他の適宜の形状としてもよい。
・前記実施の形態に係る電装品箱30は、引き込み開口部39において、電源端子台31に接続される電源用電線と一緒にアース線35が止め具39bにより固定されていたが、本発明に係る電装品箱30は、このようなものに限定されるものではなくアース線35を単独で固定するようにしてもよいことは勿論である。
・前記実施の形態に係る空気調和機は、分離型空気調和機における室内ユニットであったが、本発明に係る空気調和機は、このような室内ユニットに限定されるものではなく、室外ユニットや一体型空気調和機であっても同様でよい。
30…電装品箱、30a…ケース部材、33…被接地部、34…アース端子用ネジ、35…アース線、35a…導電線、37…係合穴、39…引き込み開口部、40…カップ座金、41…本体部、42…円筒状立上部、42a…切欠開口部、43…回り止め部。
Claims (5)
- アース端子用ネジ(34)の頭部と被接地部(33)との間にカップ座金(40)が装着され、
このカップ座金(40)は、被接地部(33)の面に沿う円盤状板部から成る本体部(41)と、本体部(41)の反被接地部側の外周部に形成された円筒状立上部(42)と、円筒状立上部(42)に形成された、アース線(35)を挿通可能とする切欠開口部(42a)とを有し、
前記アース線(35)は、この切欠開口部(42a)を介し前記円筒状立上部(42)の内部に引き込まれるとともに、前記円筒状立上部(42)の内部において、端部の導電線(35a)が前記アース端子用ネジ(34)に巻き付けられるように構成されたアース接続構造であって、
前記カップ座金(40)は、被接地部側に回り止め部(43)を突出させるとともに、被接地部(33)には前記回り止め部(43)を係合させる係合穴(37)が形成されている
ことを特徴とするアース接続構造。 - 請求項1記載のアース接続構造において、
前記カップ座金(40)は、板金プレス加工により形成されたものであって、その円周方向において前記切欠開口部(42a)と同一の角度位置に前記回り止め部(43)が曲げ加工されている
ことを特徴とするアース接続構造。 - 電子機器を収納する電装品箱(30)であって、電装品箱(30)を形成するケース部材(30a)を被接地部(33)として、請求項1又は2記載のアース接続構造が適用されている
ことを特徴とする電装品箱。 - 請求項3記載の電装品箱において、
当該電装品箱(30)を形成するケース部材(30a)にアース線(35)を引き込む引き込み開口部(39)が設けられており、
前記カップ座金(40)の切欠開口部(42a)がこの引き込み開口部(35)の方向を向くように取り付けられている
ことを特徴とする電装品箱。 - 請求項3又は4記載の電装品箱(30)が用いられていることを特徴とする空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012084232A JP2013214419A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | アース接続構造、並びにこれを用いた電装品箱および空気調和機 |
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JP2012084232A JP2013214419A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | アース接続構造、並びにこれを用いた電装品箱および空気調和機 |
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JP2012084232A Pending JP2013214419A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | アース接続構造、並びにこれを用いた電装品箱および空気調和機 |
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JP (1) | JP2013214419A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103904439A (zh) * | 2012-12-25 | 2014-07-02 | 泷源制造株式会社 | 接地用端子台 |
CN106410436A (zh) * | 2016-12-05 | 2017-02-15 | 国家电网公司 | 一种应用于多股铝质导线与电气设备连接的异型垫片 |
CN110277657A (zh) * | 2019-07-24 | 2019-09-24 | 宁波奥克斯电气股份有限公司 | 一种接地线紧固结构及空调器 |
KR102485916B1 (ko) * | 2021-12-06 | 2023-01-06 | 조준경 | 지자기 순환 신발 |
-
2012
- 2012-04-02 JP JP2012084232A patent/JP2013214419A/ja active Pending
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