JP2013213692A - エネルギー消費量算出システム及びエネルギー消費量算出方法 - Google Patents

エネルギー消費量算出システム及びエネルギー消費量算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リンク毎のエネルギー消費量の分布から、各車両の偏差値に応じたエネルギー消費量を求める技術を提供する。
【解決手段】ユーザ端末が、道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出して管理サーバに送信し、管理サーバが、複数の車両について検出したリンク毎のエネルギー消費量を消費量記憶部へ登録させ、複数の車両について検出したリンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出したリンク毎のエネルギー消費量の偏差値を偏差値記憶部へ登録させ、目的地までのルートを対象車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受け、予測の要求を受けた場合に、ルートを構成する各リンクについて消費量記憶部に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該対象車両の偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める。
【選択図】図14

Description

本発明は、エネルギー消費量を算出する技術に関する。
車両が走行する際のエネルギー消費量を算出する方法としては、車両が走行した際の燃料消費量のデータを道路区間(リンク)毎にデータベースに登録しておき、出発地から目的地までに通る各リンクの燃料消費量を当該データベースから抽出して積算することで、目的地までの燃料消費量を算出する方法が知られている。
特開2007−100671号公報 特開2009−31046号公報 特開2006−30058号公報 特開2005−172582号公報
上述のデータベースは、車両が各リンクを実際に走行した際の燃料消費量を収集し、蓄積している。各リンクの燃料消費量は、エンジンのトルク特性や排気量、変速比など、車両の構成によって異なるため、例えば車種毎に燃料消費量を登録しておき、目的地までの燃料消費量を算出する場合には、同一車種のデータを索出して用いる。
このため、発売したばかりの車種や、生産台数の少ない車種については、データ(燃料消費量)のサンプル数が少なく、燃料消費量の算出が困難、或いは算出する燃料消費量の精度が低下してしまうという問題があった。
一方、車両がリンクを走行する際に、リンクの地形が消費エネルギーに与える影響を地形特徴量として求め、リンク毎に地形特徴量をデータベースに登録しておき、出発地から目的地までに通る各リンクの地形特徴量に当該車両の特性を示す係数を乗じて、当該車両により目的地まで走行した場合のエネルギー消費量を算出(予測)するシステムも提案されている。このように膨大なサンプリングが必要なリンク毎の情報として車種に依存しない地形特徴量を登録する構成としたことにより、発売したばかりの車種や生産台数の少ない車種であっても当該車種をモデル化した特性情報を作成すれば、車種毎にエネルギー消費量を算出できる。
しかし、実際のエネルギー消費量は、車種だけに依存するものではない。例えば、運転者の癖や、タイヤ、エンジンの経年劣化といった数値化が困難な要因については、前記車種の特性情報に考慮されておらず、エネルギー消費量の算出に反映されないので、正確なエネルギー消費量の算出が行えないという問題があった。
また、運転履歴による運転者個人の燃費傾向に基づいて燃料消費量を予測するシステムも提案されているが、車両の重量やエアコンの動作状態、記憶、運転者IDなど、予測に用いるパラメータの数が多く、これらパラメータを検出するセンサや入力する手段が必要となり装置構成が複雑化すると共に、各パラメータを適切に数値化することが困難であるという問題があった。
本件は、リンク毎のエネルギー消費量の分布から、各車両の偏差値に応じたエネルギー消費量を求める技術を提供する。
本件の一観点によるエネルギー消費量管理システムは、
道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出する消費量検出部と、
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を記憶する偏差値記憶部と、
目的地までのルートを構成する各リンクについて、前記エネルギー消費量の分布から、前記対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める予測部と、を備える。
また、本件の一観点によるエネルギー消費量管理システムは、
ネットワークを介して接続するユーザ端末と管理サーバとを備えるシステムであって、
ユーザ端末が、
道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出する消費量検出部と、
前記リンクを識別する識別情報及び当該リンクを走行した場合のエネルギー消費量を前記管理サーバに送信する消費量送信部と、を備え、
管理サーバが、
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量を消費量記憶部へ登録させる消費量登録部と
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を偏差値記憶部へ登録させる偏差値登録部と、
目的地までのルートを前記対象車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受ける要求受信部と、
前記予測の要求を受けた場合に、前記ルートを構成する各リンクについて前記消費量記憶部に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める予測部と、を備える。
前記エネルギー消費量管理システムは、リンク毎のエネルギー消費量の分布から、各車両の偏差値に応じたエネルギー消費量を予測する。従って、エネルギー消費量を予測するための消費量記憶部を車種に依存しない共通のデータベースとすることができ、発売したばかりの車種や、生産台数の少ない車種についても精度良くエネルギー消費量を求めることができる。
前記消費量記憶部が、前記エネルギー消費量を天候又は時間帯を含む所定条件と対応つけて記憶しても良い。
前記偏差値記憶部が、前記偏差値を道路の種別又は道路の勾配を含む道路情報と対応付けて記憶しても良い。
前記偏差値記憶部が、前記偏差値をユーザの識別情報と対応付けて記憶しても良い。
前記消費量記憶部が、前記リンク毎に前記エネルギー消費量の平均と標準偏差と対応付けて記憶しても良い。
前記偏差値に基づいてエネルギー消費量の状況を表示する表示制御部を備えても良い。
前記リンクの組み合わせにより前記目的地までのルートを求める際、前記予測部による前記各リンクのエネルギー消費量の予測値の総計が最も少ない組み合わせを選択するルート探索部を備えても良い。
本件の一観点によるエネルギー消費量管理方法は、
道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出するステップと、
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を記憶するステップと、
目的地までのルートを構成する各リンクについて、前記エネルギー消費量の分布から、前記対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求めるステップと、
をコンピュータが実行する。
本件の一観点によるエネルギー消費量管理方法は、
ネットワークを介して接続するユーザ端末と管理サーバが実行する方法であって、
ユーザ端末が、
道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出するステップと、
前記リンクを識別する識別情報及び当該リンクを走行した場合のエネルギー消費量を前記管理サーバに送信するステップと、を実行し、
管理サーバが、
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量を消費量記憶部へ登録させるステップと
複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を偏差値記憶部へ登録させるステップと、
目的地までのルートを前記対象車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受けるステップと、
前記予測の要求を受けた場合に、前記ルートを構成する各リンクについて前記消費量記憶部に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求めるステップと、
を実行する。
前記エネルギー消費量管理方法は、リンク毎のエネルギー消費量の分布から、各車両の偏差値に応じたエネルギー消費量を予測する。従って、エネルギー消費量を予測するための消費量記憶部を車種に依存しない共通のデータベースとすることができ、発売したばかりの車種や、生産台数の少ない車種についても精度良くエネルギー消費量を求めることができる。
また、本発明は、上記エネルギー消費量管理方法をコンピュータに実行させるためのエネルギー消費量管理プログラムであっても良い。更に、本発明は、このエネルギー消費量管理プログラムをコンピュータが読み取り可能に記録した記録媒体であっても良い。コンピュータに、この記録媒体のエネルギー消費量管理プログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータが読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体の内コンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
本発明によれば、リンク毎のエネルギー消費量の分布から、各車両の偏差値に応じたエネルギー消費量を求める技術を提供することが可能になる。
エネルギー消費量管理システムの構成を示す図 管理サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図 エネルギー消費量データベースの構成例を示す図 エネルギー消費量データベースの構成例を示す図 偏差値データベースの構成例を示す図 AVN一体機の構成を示すブロック図 ナビゲーション部が利用する地図データの構成例を示す図 ユーザ端末からエネルギー消費量を管理サーバへ送信する処理の説明図 管理サーバがエネルギー消費量の偏差値を求める処理の説明図 ユーザ端末が管理サーバにエネルギー消費量の予測を要求する処理の説明図 管理サーバがエネルギー消費量を予測する処理の説明図 偏差値平均を求める処理の説明図 目的地までの予想エネルギー消費量の表示例を示す図 車種の異なる車両のエネルギー消費量を共通のエネルギー消費量データベースから求める処理の説明図 各リンクにおいて、天候及び時間帯毎にエネルギー消費量の分布を求めるようにした例を示す図 ユーザ端末から受信したエネルギー消費量を天候及び時間帯と対応付けて記憶する処理の説明図 天候及び時間帯毎のエネルギー消費量の分布に基づいて予測エネルギー消費量を求める処理の説明図 天候及び時間帯毎のエネルギー消費量の分布に基づいて予測エネルギー消費量を求める処理の説明図 道路情報と対応する偏差値を用いて予測エネルギー消費量を求める処理の説明図 道路情報と共に予測要求を行う処理の説明図 車両ID及びユーザIDと偏差値とを対応付けて記憶した例を示す図 エネルギー消費量管理システムの構成を示す図 偏差値に基づいてエネルギー消費量の状況を表示する処理の説明図 エネルギー消費量の状況の表示例を示す図 各リンクの予測エネルギー消費量に基づいてエコルートを探索する処理の説明図 リンクの予測エネルギー消費量に基づいてエコルートを探索する処理の説明図 ユーザ端末がローカルに偏差値を算出する処理の説明図 ユーザ端末がローカルに予測エネルギー消費量を求める処理の説明図
以下、図面を参照して、実施形態に係るエネルギー消費量算出ステムについて説明する。以下の実施例の構成は例示であり、実施形態に係るは実施例の構成に限定されない。
〈全体構成〉
図1は本発明のエネルギー消費量管理システムの構成を示す図である。本実施形態のエネルギー消費量管理システム10は、ネットワークを介して接続する管理サーバ1やユーザ端末2を備え、道路を走行した車両のエネルギー消費量をリンク毎に蓄積してデータベース化すると共に、各車両のエネルギー消費量に基づいて、データベースに蓄積したエネルギー消費量から各車両の偏差値を求める。
そして、ユーザによって指定されたルートを前記車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受けると、当該ルートを構成する各リンクについてデータベースに記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の前記偏差値の平均と対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める。
なお、本実施形態において、道路のリンクとは、道路中の交差点等をノードとし、各ノードを繋ぐ道路の区間である。リンクは、デジタル道路地図等に用いられる全国的に統一されたものであることが望ましいが、必ずしも道路地図で示されるリンクに限定されるものではない。本実施形態のリンクは、道路を任意或いは所定の単位で区分した所定の区間であれば良い。
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、管理サーバ1は、本体内にCPU(central processing unit)やメインメモリ等よりなる演算処理部12、演算処理の為のデータやソフトウェアを記憶した記憶部(ハードディスク)13、データの入出力を行う入出力インタフェイス14、通信制御部(CCU:Communication Control Unit)15等を備えたコンピュータである。
該入出力インタフェイス14には、キーボードやポインティングデバイスといった操作部、メモリカードやDVDといった記憶媒体の読取装置読み書き装置、そして表示装置やプリンタ等の出力デバイスが適宜接続される。
CCU15は、ネットワークを介した他のコンピュータとの通信を制御する。
記憶部13には、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフト(エネルギー消費量管理プログラム等)がインストールされている。また、記憶部13は、エネルギー消費量データベース132を格納する消費量記憶部や、偏差値データベース133を格納する偏差値記憶部としても機能する。記憶部13は、地図データ131を記憶しても良い。
演算処理部12は、CPUやメモリー、チップセット等を備えた所謂システムボードであり、前記OSやアプリケーションプログラムを記憶部13から適宜読み出して実行し、入出力インタフェイス14やCCU15から入力された情報、及び記憶部13から読み出した情報を演算処理することにより、消費量受信部121と消費量登録部122と、偏差値算出部123と、偏差値返信部124と、要求受信部125と、予測部126と、出力制御部127とを備える。
消費量受信部121は、車両が走行した道路の各リンクを識別する識別情報及び当該リンクを走行した場合のエネルギー消費量をユーザ端末2から受信する。
消費量登録部122は、車両から受信したエネルギー消費量を前記リンク毎に記憶部13へ登録させる。
偏差値算出部123は、複数の車両から受信したエネルギー消費量に基づいて当該車両のエネルギー消費量の偏差値を求める。
偏差値返信部124は、前記偏差値を前記車両に返信する。
要求受信部125は、ユーザによって指定されたルートを前記車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受ける。
予測部126は、前記予測の要求を受けた場合に、前記ルートを構成する各リンクについて前記記憶装置に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の前記偏差値の平均と対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める。
出力制御部127は、偏差値に基づいてエネルギー消費量の状況を示す情報を出力する。例えば、車両から受信したエネルギー消費率の偏差値が、当該車両の偏差値平均より低い場合に、エネルギー消費が少ない状況である、即ちエコ走行を行っていることを示す情報を出力する。一方、車両から受信したエネルギー消費率の偏差値が、当該車両の偏差値平均より高い場合に、エネルギー消費が高い状況である、即ちエコ走行を行っていないことを示す情報を出力する。ここで、出力とは、表示出力、印刷出力の他、ユーザ端末2等の他の装置への送信、記憶媒体への書き込みも含む。
図3,図4はエネルギー消費量データベースの構成例を示す図、図5は偏差値データベースの構成例を示す図である。
図3に示すように、エネルギー消費量データベースは、リンクID毎にエネルギー消費量を対応付けて記憶する。また、エネルギー消費量データベースは、エネルギー消費量の他、車両IDや、走行日時、時間帯、曜日、天候、走行速度等の情報をリンクIDと対応付けて記憶しても良い。
リンクIDは、リンクを一意に識別する識別情報であり、例えば、リンクの起点となるノードの番号とリンクの終点となるノードの番号である。リンクIDは、起終点ノードの番号に限らず、各ノードに一意に割り当てられた番号や、リンクの起終点の位置情報等であっても良い。
エネルギー消費量は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した際に車両が消費したエネルギーの量である。図3の例では、エネルギー消費量として、車両のエンジンが消費した燃料の体積[mL]、即ち燃料消費量を用いた。なお、図3では、燃料の体積の単位をミリリットル[mL](立法センチメートル[cm3])で示したが、これに限らずまた、エネルギー消費量は、リンク長を燃料消費量で除した燃料消費率[km/L]であっても良い。更にエネルギー消費量は、仕事量[J]や、仕事率[W]で表しても良い。
車両IDは、車両を一意に識別する識別情報である。車両IDは、車両を識別できる情報であれば良く、エネルギー消費量を管理サーバ1に送信するユーザ端末2が車両に固設
された車載機である場合には、ユーザ端末2のMACアドレス等、ユーザ端末2の識別情報であっても良い。
ユーザIDは、ユーザを一意に識別する識別情報である。走行日時は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した日時、即ちエネルギー消費量を取得した日時である。
時間帯は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した時間帯、例えば、1時間毎や、朝(7:00〜10:00)、昼(10:00〜16:00)、夕(16:0
0〜19:00)など、所定の時間帯のうち、リンクを走行した時間帯を示す情報である。
曜日は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した曜日を示す情報である。天候は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した際の天候を示す情報である。
走行速度は、対応するリンクIDによって特定されるリンクを走行した際の速度を示す情報であり、最高速度、平均速度、最低速度などである。走行速度は、例えばリンク長をリンクの通過にかかった時間で除すことにより求められる。
本実施形態のエネルギー消費量データベースは、リンク別に各車両の燃料消費量を蓄積することにより、図4に示すようにリンク別の頻度分布を作成する。この際、燃料消費量を車種で区別せず、全車種共通のデータベースとしている。
管理サーバ1は、車両からエネルギー消費量を受信した場合に、エネルギー消費量データベースに蓄積したエネルギー消費量を母集団として、車両から受信したエネルギー消費量の偏差値をリンク毎に算出し、偏差値データベースに蓄積する。また、管理サーバ1は、偏差値データベースに蓄積した過去所定回数のエネルギー消費量の平均を求めて保持する。
図5は偏差値データベースの構成例を示す図である。図5に示すように、偏差値データベースは、車両ID毎に所定回数の偏差値を対応付けて記憶する。管理サーバ1は、新たに求めた偏差値を順に記憶して行き、所定数を超えた場合に、古いものから順に消去する。
なお、偏差値データベースは、図5の構成に限らず、車両ID毎に偏差値の総計とサンプル数とを記憶する構成でも良い。新たに偏差値を求めた場合には、総計に加え、加えた偏差値の数だけサンプル数をカウントアップする。そして、管理サーバ1は、偏差値の総計をサンプル数で除すことで、偏差値平均を求める。
次にユーザ端末2の一形態である車載用オーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機(以降、AVN一体機と称する)について説明する。
図6は、本実施形態のAVN一体機の構成を示すブロック図である。
101は、AVN一体機の各部、或いは接続された外部機器からの信号、また使用者の操作に基づく各操作部からの操作指示信号等を受け、それら信号に基づきAVN一体機の各部、或いは外部機器を統括的に制御する制御部で、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)により構成され、ROM等のメモリーに記憶されたプログラムに従い動作する。
本実施形態の制御部101は、プログラムに従って、消費量検出部や、消費量送信部、偏差値受信部、予測要求部、予測結果受信部としても機能する。
制御部101は、消費量検出部の機能として、道路を走行した車両のエネルギー消費量を検出する。例えば、ナビゲーション部105から、自車両が走行するリンクのリンクIDや起終点の情報を取得し、当該リンクの起点から終点へ走行する際にエンジンへ供給した燃料の量、即ちエネルギー消費量を示す情報をECUから受信する。
制御部101は、消費量送信部の機能として、自車両の車両IDと、自車両が走行した各リンクのリンクIDと、ECUから取得した各リンクのエネルギー消費量とを対応付け、通信部117を介して管理サーバ1へ送信する。
制御部101は、予測要求部の機能として、ユーザによって指定されたルートを示す情報及び当該ルートを自車両で走行した場合のエネルギー消費量の予測を要求する情報を通信部117を介して管理サーバ1へ送信する。
また、制御部101は、予測結果受信部の機能として、予測結果としてのエネルギー消費量を管理サーバ1から受信し、表示部113に表示させる。
放送受信部102は、同調回路、復調・復号回路等により構成され、アンテナにより受信された放送波から、特定の周波数の放送波を選択受信し、復調して当該放送の音声信号および、画像信号(テレビ放送の場合)を出力する。そして、放送受信部102は制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、受信周波数等の各種動作が制御される。ディスク再生部103は、光学ピックアップ、ピックアップ・ディスク駆動機構、ピックアップ・ディスク駆動機構の制御回路、読取信号の復号回路等により構成され、ディスクに記憶されているデータをピックアップにより読込み、読込んだデータに基づく音声信号、画像信号(例えばDVDやBD(Blu-ray Disc)の場合)の出力を行う。そして、ディスク再生部103は制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読込み位置等の各種動作が制御される。
ハードディスク(HD)再生部104は、HDドライブ、読取信号号の復号回路等により構成され、磁気記録媒体であるハードディスクから、MP3ファイル等の音楽データや、JPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等、所望のデータを読み出
して復号化し、画像信号、音声信号、文字信号として出力する。そして、HD再生部104は制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読み出すデータ等の各種動作が制御される。
ナビゲーション部105は、ナビゲーションの為に利用される地図データを記憶するハードディスク(HD)、各種演算処理を行うCPU、各種処理のためにデータを記憶するRAM等のメモリー等から構成される。ナビゲーション部105は、地図上に自車位置や目的地までの経路を表示したり、交差点等で音声等により右左折等の進行方向案内を行い、また後述するVICS情報受信部106から交通情報、GPS情報受信部107から自車位置情報を入手して表示したりして、目的地までの経路案内を行う。ナビゲーション部105は、制御部101からの制御信号に従って、そのオン/オフ、各種動作が制御される。
VICS情報受信部106は、交通情報通信システム(VICS(登録商標))に係る交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する交通情報通信システムからのデータを受信する受信機(FM受信機,電波ビーコン受信機,光ビーコン受信機)、受信したデータを復号する復号回路等から構成される。GPS情報受信部107は、GPS(登録商標)
衛星からのGPS信号を受信するGPS信号受信回路、受信したGPS信号に基づき自車位置を算出する演算部から構成され、GPS信号に基づき自車位置を検出し、検出した現在地情報を出力する。
分配回路108は、リレーあるいはスイッチングトランジスタ等の電子回路で構成されたスイッチ群で構成され、制御部101の制御信号により、出力することが指定された各種ソース(ディスク再生部103、放送受信部102、HD再生部104及びナビゲーション部105)の音声信号と画像信号を音声調整回路110及び画像調整回路109に出力する。画像調整回路109は、画像データを記憶するメモリー、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路等により構成され、制御部101の制御信号により入力された画像信号に対し、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整した各画像信号を出力する。
音声調整回路110は、音声データを記憶するメモリー、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路、トランジスタ・抵抗・コンデンサ・コイル等により構成される増幅・減衰回路や共振回路等により構成され、制御部101の制御信号により、入力された音声信号に対し、音量、音声を調整し、調整した音声信号を出力する。スピーカ111は、音声調整回路110により入力された音声信号を、音声出力する。
画像出力部112は、画像調整部109から入力された画像信号と、制御部101から表示部に表示させる表示画像信号とを入力して画像合成等の処理を施し、当該処理を施した画像信号に基づき表示部113を駆動する。画像出力部112は、例えば、演算処理により画像処理を行なう画像用に特化された演算処理回路である画像ASIC、画像処理・出力用に画像データを記憶するビデオメモリ、画像出力用ビデオメモリに記憶された画像データに基づき表示部を駆動する画像駆動回路等で構成される。表示部113は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、冷陰極フラットパネルディスプレイ等で構成され、画像出力部112により入力された画像信号に基づき画像を表示する。
操作部114は、例えばタッチパネルや、押釦スイッチ、回転操作スイッチ、ジョイスティック等により構成され、装置の使用者が各種操作を行う。メモリー(記憶媒体)115は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、書換え可能なフラッシュメモリ等により構
成され、各種データや制御プログラムを記憶する。遠隔操作部116は、自動車にインストルメントパネル等に設置されたAVN一体機本体から離れた場所、例えば運転席と助手席間のひじ掛け付近や、ステアリングホイールに設置され、操作部の回転操作、傾動操作、押圧操作を検出して、使用者による入力操作の操作状態を出力する。尚、このような遠隔操作部116は、回転操作量・方向に応じた信号を出力するロータリエンコーダ、感圧センサにより構成され傾動操作方向に応じた信号を出力するジョイスティック等の傾動センサ、押圧操作によりオンオフ状態が変化する押圧スイッチにより構成される。
通信部117は、他の装置との通信を行う通信ユニットであり、例えば、無線LANやWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)アクセス網、携帯電話
回線を介して通信を行う。
図7は、ナビゲーション部105が利用する地図データの構成例を示す図である。図7に示すように、地図データは、リンクID、起点位置、終点位置を有する。また、地図データは、道路種別、リンク長、勾配を有しても良い。ここで、起点位置はリンクの起点の位置情報、終点位置はリンクの終点の位置情報である。道路種別は、高速道路、自動車専用道路、一般道など、道路の種別を示す情報である。リンク長は、リンクの起点から終点までの道のり、即ち起点から終点までの走行距離を示す情報である。勾配は、上り、又は
下りの程度を示す情報である。
ナビゲーション部105は、GPS情報受信部107で受信したGPS信号に基づいて自車位置を算出し、地図データを参照して自車両が位置するリンクの情報を取得する。また、ユーザが目的地を入力した場合、ナビゲーション部105は、自車位置から目的地までのルートを地図データから検索する。例えば、ナビゲーション部105は、地図データを参照し、自車位置から目的地までのリンクの組み合わせのうち、走行距離が最短となるリンクの組み合わせをルートとして索出する。
〈エネルギー消費量の予測方法〉
次に、本実施形態のエネルギー消費量管理システムが実行するエネルギー消費量の予測方法について説明する。
図8は、ユーザ端末2からエネルギー消費量を管理サーバへ送信する処理の説明図、図9は管理サーバ1がユーザ端末2からエネルギー消費量を受信してエネルギー消費量を蓄積し、当該エネルギー消費量の偏差値を求める処理の説明図、図10はユーザ端末2が管理サーバ1にエネルギー消費量の予測を要求する処理の説明図、図11は管理サーバ1がエネルギー消費量を予測する処理の説明図である。
電源スイッチをONとする操作等により、ユーザ端末2への電力供給が開始されると、ユーザ端末2の制御部101は、図8の処理を開始し、電源スイッチをOFFとする操作等により、エンジンを停止させるまで図8の処理を繰り返し実行する。図8の処理を開始すると、制御部101は、ECUから燃料の供給量、即ちエネルギー消費量を取得する(ステップS110)。
制御部101は、ナビゲーション部105により位置情報を求め、自車がリンクの起点又は終点となるノードに達したか否かを判定する(ステップS120)。制御部101は、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報を地図データのリンクの起点位置又は終点位置と比較して一致した場合、例えば起点又は終点の位置情報と自車の位置情報との差が所定範囲内となった場合に、自車がノードに達したと判定する(ステップS120,Yes)。一方、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報と、地図データのリンクの起点位置又は終点位置とが一致しなかった場合、制御部101は、自車がノードに達していないと判定し(ステップS120,No)、図8の処理を終了する。
ノードに達したと判定した場合、制御部101は、当該ノードを終点とし、一つ前に通過したノードを起点とするリンク、即ち当該ノードまで自車が走行したリンクのリンクIDを地図データから抽出する(ステップS130)。また、制御部101は、当該リンクの起点となるノードに達したと判定してから、当該リンクの終点となるノードに達したと判定するまでに取得したエネルギー消費量を積算して当該リンクを走行した際のエネルギー消費量を算出する(ステップS140)。
そして、制御部101は、自車の車両IDと、ステップS130で取得したリンクIDと、ステップS140で算出したエネルギー消費量とを対応付けて管理サーバ1に送信する(ステップS150)。
なお、図8では、リンク毎にエネルギー消費量を管理サーバ1に送信する例を示したが、これに限らず、所定数のリンクのエネルギー消費量をまとめて管理サーバ1に送信する構成であっても良い。また、管理サーバ1への送信は、ネットワークを介した通信に限らず、記憶媒体を介して管理サーバ1へエネルギー消費量を送る構成でも良い。例えば、ユーザ端末2が、算出した各リンクのエネルギー消費量をメモリカードに記憶させ、管理サーバ1が、このメモリカードからエネルギー消費量を読み出す構成であっても良い。
また、ステップS110では、エネルギー消費量をECUから逐次取得するように示したが、これに限らず、図8の処理と並行してエネルギー消費量を時刻や位置情報等のインデックスと共にメモリーに蓄積しておき、ステップS140でリンクの起点から終点に達するまでのエネルギー消費量を時刻や位置情報等のインデックスに基づいてメモリーから抽出して積算する構成であっても良い。
一方、ユーザ端末2からエネルギー消費量を受信した管理サーバ1は、図9の処理を開始する(ステップS200)。図9の処理において、管理サーバ1の演算処理部12は、先ず受信したエネルギー消費量をリンクIDと対応付けてエネルギー消費量データベースに蓄積させる(ステップS210)。なお、当該リンクIDと対応するエネルギー消費量が所定数を超える場合には、受信したエネルギー消費量を新たに記憶し、古いエネルギー消費量を削除しても良い。また、エネルギー消費量を走行日時と共に記憶し、所定期間より古いエネルギー消費量を削除するようにしても良い。
次に演算処理部12は、受信したエネルギー消費量の偏差値を求める(ステップS220)。例えば、演算処理部12は、エネルギー消費量データベースから前記リンクIDと対応する全てのエネルギー消費量を抽出して母集団とし、この全てのエネルギー消費量の分布が正規分布に従うとみて、受信したエネルギー消費量Xiの偏差値Tiを次の式1で求める。即ち、受信したエネルギー消費量Xiから算術平均μxを減じた偏差を標準偏差σxで除して10倍し、50を加算して偏差値Tiを求める。
Figure 2013213692
演算処理部12は、算出した偏差値を前記車両IDと対応付けて偏差値データベースに記憶させる(ステップS230)。
上記のように、本実施形態の管理サーバ1は、車種を問わずユーザ端末2から受信したエネルギー消費量を蓄積して全車種共通のエネルギー消費量データベースを作成する。これと共に、管理サーバ1は、各車両によるエネルギー消費量の偏差値を求めて、偏差値データベースに登録する。
次にこの全車種共通のエネルギー消費量データベースと各車両の偏差値を用い、目的地までのエネルギー消費量を予測する処理について説明する。
ユーザがメニューの選択等により予測処理を指示すると、ユーザ端末2の制御部101
は、図10の処理を開始する。
先ず、ユーザによる操作部114の操作等により、制御部101は、目的地の入力を受ける(ステップS310)。
制御部101は、入力された目的地をナビゲーション部105へ送り、自車位置から目的地までのルート検索を行わせ、目的地までのルート即ち自車位置から目的地までのリンクの組み合わせを取得する(ステップS320)。複数の候補ルートがある場合、高速道路の使用の有無や渋滞の回避、経由地の指定など、ユーザの操作によりルートを選択しても良い。
制御部101は、ステップS320で取得したルートを構成するリンクの情報と、車両IDと、エネルギー消費量の予測を要求する情報(以下予測要求とも称す)とを管理サーバ1に送信する(ステップS330)。
管理サーバ1の演算処理部12は、ユーザ端末2から予測要求を受信すると、図11に示す処理を開始する(ステップS400)。
演算処理部12は、予測要求と共に受信した車両IDに基づき、偏差値データベースから偏差値平均を求める(ステップS410)。図12は、偏差値平均を求める処理の説明図である。図12に示すように、車両A001が各リンクを走行した際のエネルギー消費量について、それぞれ偏差値を求め、所定数Naの偏差値を車両IDと対応付けて偏差値データベースに登録しておく。演算処理部12は、ステップS410で偏差値データベースから、車両ID:A001と対応する偏差値を読み出し、図12の式2のように積算して所定数Naで除して偏差値平均Taを求める。
次に演算処理部12は、ユーザ端末2から受信した目的地までの各リンクついて、エネルギー消費量データベースに蓄積されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の偏差値平均Taに応じた予測エネルギー消費量Xpを求める(ステップS420)。例えば、式3に示すように、偏差値平均Taから50を減じ、標準偏差σxを乗じて10で除し、算術平均μxを加えて当該リンクの予測エネルギー消費量xpを求める。
Figure 2013213692
演算処理部12は、ステップS420で求めた各リンクのエネルギー消費量xpを積算し、目的地までの予測エネルギー消費量を算出し(ステップS430)、ユーザ端末2へ送信する(ステップS440)。ユーザ端末2の制御部101は、受信した目的地までの予測エネルギー消費量を表示部113に表示させる。
図13は、目的地までの予想エネルギー消費量の表示例を示す図である。図13に示すように、ユーザ端末2の制御部101は、表示部113の表示画面中に、マップ欄31とメッセージ欄32を表示させ、マップ欄31に自車位置33から目的地34までのルート35を表示させると共に、メッセージ欄32に「予測燃料消費量は○○Lです。」のように、予測エネルギー消費量36を表示させる。
以上のように、本実施形態によれば、エネルギー消費量の偏差値を車両毎に求めることにより、当該車両が目的地まで走行する際のエネルギー消費量を全車種共通のエネルギー消費量データベースから予測することができる。このため、発売したばかりの車種や、生産台数の少ない車種であっても精度良くエネルギー消費量の予測を行うことができる。
図14は車種の異なる車両のエネルギー消費量を共通のエネルギー消費量データベースから求める処理の説明図である。
図14において、車両A001と車両B123とは、車種が異なり、エンジンや車体の構成が異なるため、燃費も異なっている。従って車両A001と車両B123とでは、同じリンクを走行してもエネルギー消費量は異なる。各リンクを走行した際のエネルギー消費量から求めた車両A001の偏差値平均は54、車両B123の偏差値平均は43である。
図14において、グラフ41はリンク1を走行した車両のエネルギー消費量の分布を示し、グラフ42はリンク2を走行した車両のエネルギー消費量の分布を示す。
リンク1のエネルギー消費量の分布から前述の式3に従って各車両の予測エネルギー消費量xpを求めると、グラフ41に示すように車両A001の偏差値平均54と対応する予測エネルギー消費量xpが3.3、車両B123の偏差値平均43と対応する予測エネルギー消費量xpが2.1とそれぞれ求めることができる。
同様に、リンク2のエネルギー消費量の分布から前述の式3に従って各車両の予測エネルギー消費量xpを求めると、グラフ42に示すように車両A001の偏差値平均54と対応する予測エネルギー消費量xpが2.7、車両B123の偏差値平均43と対応する予測エネルギー消費量xpが1.6とそれぞれ求めることができる。
そして、車両A001について求めた3.3、2.7等の予測エネルギー消費量xpを積算して目的地までの予測エネルギー消費量を求める。また、車両B123について求めた2.1、16等の予測エネルギー消費量xpを積算して目的地までの予測エネルギー消費量を求める。
このように、車両毎の偏差値を用いることにより、全車種共通のエネルギー消費量データベースから各車両の予測エネルギー消費量を求めることができる。
また、本実施形態では、各車両が実際に走行した結果から偏差値を求めており、この偏差値にタイヤの状態やエンジンの経年劣化といった数値化し難い要素も反映されるので、精度良くエネルギー消費量を予測できる。
なお、本実施形態では、エネルギー消費量として、エンジンへ供給する燃料の消費量の例を示したが、この燃料消費量に限らず、ハイブリッド車や電気自動車における電気使用量であっても良い。
例えば、ハイブリッド車においてユーザ端末2は、モータへ供給する電力量を検出し、この電力量を発電するのに必要な燃料使用量を求めて、この電力量を燃料使用量に換算する。ハイブリッド車のユーザ端末2は、電力量から換算した燃料使用料をエンジンによる燃料使用量に加えてエネルギー消費量を求め、管理サーバ1に送信する。
また、電気自動車においてユーザ端末2は、モータへ供給する電力量を検出し、各リンクを走行する際に使用する電力量を電力消費量、即ちエネルギー消費量として求める。管理サーバ1は、ユーザ端末2から受信した電気消費量をリンク毎にエネルギー消費量データベースに登録する。この場合、電気自動車のために電気消費量を記憶したエネルギー消費量データベースと、内燃機関を用いた自動車のために燃料消費量を記憶したエネルギー消費量データベースとを別個に作成しても良い。また、電気自動車の電気消費量を燃料消
費量に換算してエネルギー消費データベースに記憶させ、内燃機関を用いた自動車と電気自動車とで同じエネルギー消費データベースを利用する構成としても良い。また、燃料使用量を仕事率[W]に換算して電気量と同じエネルギー消費データベースに記憶する構成としても良い。
更に、エネルギー消費量は、燃料消費量[L]に限らず、燃料消費率[km/L]としても良い。例えば、ユーザ端末2は、リンクを走行する際の燃料消費量[L]を求め、リンク長を燃料消費量で除した燃料消費率[km/L]を求めて、これをエネルギー消費量として管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、受信した燃料消費率をリンクIDと対応付けてエネルギー消費量データベースに記憶する。この場合、エネルギー消費量を予測する際、エネルギー消費量データベースから車両の偏差値に応じて燃料消費率が得られるので、この燃料消費率にリンク長を乗じて、燃料消費量を求める。
〈変形例1〉
エネルギー消費量データベースは、エネルギー消費量を天候や時間帯等の所定条件と対応付けて記憶しても良い。エネルギー消費量を天候や時間帯と対応付けて記憶することにより、天候や時間帯毎にエネルギー消費量の分布を求めることができる。図15は、各リンクにおいて、晴れ・雨・雪といった天候及び時間帯毎にエネルギー消費量の分布を求めるようにした例を示す。なお、本変形例1は、前述の実施形態1と比べて、エネルギー消費量を天候や時間帯と対応付けて記憶する構成が異なり、その他の構成は同じである。
図16は、ユーザ端末2から受信したエネルギー消費量を天候及び時間帯と対応付けて記憶する処理の説明図である。
本変形例1において、管理サーバ1の演算処理部12は、ユーザ端末2からエネルギー消費量を受信すると、図16の処理を開始する(ステップS200)。図16の処理において、管理サーバ1の演算処理部12は、先ず、天候及び時刻情報を取得する(ステップS205)。ここで、時刻情報は、ユーザ端末2から取得しても良いし、ユーザ端末2のタイマー(不図示)に設定された現在時刻を取得する。また、天候情報は、気象庁や民間の気象予報会社のウェブサイト等、外部のサーバから取得する。なお、エネルギー消費量は、天候及び時間帯に限らず、更に、曜日と対応付けて記憶されても良い。
演算処理部12は、受信したエネルギー消費量をリンクIDと、天候、時間帯と対応付けてエネルギー消費量データベースに蓄積させる(ステップS210)。
次に演算処理部12は、受信したエネルギー消費量の偏差値を求め(ステップS220)、算出した偏差値を前記車両IDと対応付けて偏差値データベースに記憶させる(ステップS230)。
また、図17は、天候及び時間帯毎のエネルギー消費量の分布に基づいて予測エネルギー消費量を求める処理の説明図である。
管理サーバ1の演算処理部12は、ユーザ端末2から予測要求を受信すると、図17に示す処理を開始する(ステップS400)。
演算処理部12は、予測要求と共に受信した車両IDに基づき、偏差値データベースから偏差値平均を求める(ステップS410)。
次に演算処理部12は、現在の天候及び時刻情報を取得する(ステップS415)。演算処理部12は、ユーザ端末2から受信した目的地までの各リンクについて、ステップS
415で取得した天候及び時刻情報と対応するエネルギー消費量の分布をエネルギー消費量データベースから抽出し、このエネルギー消費量の分布から、当該車両の偏差値平均Taに応じた予測エネルギー消費量Xpを求める(ステップS420)。なお、エネルギー消費量の分布は、天候及び時刻情報と対応するものに限らず、更に曜日と対応するものであっても良い。
演算処理部12は、ステップS420で求めた各リンクのエネルギー消費量xpを積算し、目的地までの予測エネルギー消費量を算出し(ステップS430)、ユーザ端末2へ送信する(ステップS440)。ユーザ端末2の制御部101は、受信した目的地までの予測エネルギー消費量を表示部113に表示させる。
本変形例1では、交通量に影響する天候や時間帯、曜日に応じたエネルギー消費量の分布を用いることにより、精度良く予測エネルギー消費量を求めることができる。
〈変形例2〉
偏差値データベースは、各車両の偏差値を道路情報と対応付けて記憶しても良い。図18は、高速道又は一般道といった道路の種別や、平地、上り坂、下り坂といった道路の勾配等を含む道路情報と各車両の偏差値とを対応付けて記憶した例を示す図、図19は道路の種別や、道路の勾配と対応する偏差値を用いて予測エネルギー消費量を求める処理の説明図、図20は道路情報と共に予測要求を行う処理の説明図である。なお、本変形例2は、前述の実施形態1と比べて各車両の偏差値を道路情報と対応付けて記憶し、道路情報に応じて予測エネルギー消費量を求める構成が異なっており、その他の構成は同じである。
電源スイッチをONとする操作等により、ユーザ端末2への電力供給が開始されると、ユーザ端末2の制御部101は、図19の処理を開始し、電源スイッチをOFFとする操作等により、エンジンを停止させるまで図19の処理を繰り返し実行する。図19の処理を開始すると、制御部101は、ECUから燃料の供給量、即ちエネルギー消費量を取得する(ステップS110)。
制御部101は、ナビゲーション部105により位置情報を求め、自車がリンクの起点又は終点となるノードに達したか否かを判定する(ステップS120)。制御部101は、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報を地図データのリンクの起点位置又は終点位置と比較して一致した場合に、自車がノードに達したと判定する(ステップS120,Yes)。一方、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報と、地図データのリンクの起点位置又は終点位置とが一致しなかった場合、制御部101は、自車がノードに達していない判定し(ステップS120,No)、図19の処理を終了する。
ノードに達したと判定した場合、制御部101は、当該ノードを終点とし、一つ前に通過したノードを起点とするリンクのリンクIDを地図データから抽出する(ステップS130)。また、制御部101は、当該リンクの道路情報、例えば高速道路か一般道路かを示す道路種別、平地、上り坂又は下り坂といった勾配等の情報を地図データから抽出する(ステップS135)。また、当該リンクの起点となるノードに達したと判定してから、当該リンクの終点となるノードに達したと判定するまでに取得したエネルギー消費量を積算して当該リンクを走行した際のエネルギー消費量を算出する(ステップS140)。
そして、制御部101は、自車の車両IDと、ステップS130で取得したリンクIDと、ステップS135で抽出した道路種別と、ステップS140で算出したエネルギー消費量とを対応付けて管理サーバ1に送信する(ステップS150)。
一方、ユーザ端末2からエネルギー消費量を受信した管理サーバ1は、図9の処理を開
始する(ステップS200)。図9の処理において、管理サーバ1の演算処理部12は、先ず受信したエネルギー消費量をリンクIDと対応付けてエネルギー消費量データベースに蓄積させる(ステップS210)。
次に演算処理部12は、受信したエネルギー消費量の偏差値を求める(ステップS220)。
演算処理部12は、算出した偏差値を前記車両ID、道路種別及び勾配と対応付けて偏差値データベースに記憶させる(ステップS230)。
ユーザがメニューの選択等により予測処理を指示すると、ユーザ端末2の制御部101は、図20の処理を開始する。
先ず、ユーザによる操作部114の操作等により、制御部101は、目的地の入力を受ける(ステップS310)。
制御部101は、入力された目的地をナビゲーション部105へ送り、自車位置から目的地までのルート検索を行わせ、目的地までのルート即ち自車位置から目的地までのリンクの組み合わせを取得する(ステップS320)。
制御部101は、ステップS320で取得した各リンクの道路の種別及び勾配等の道路情報を地図データから求める(ステップS325)。
制御部101は、ステップS320で取得したルートを構成するリンクの情報と、道路情報と、車両IDと、エネルギー消費量の予測を要求する情報(以下予測要求とも称す)とを管理サーバ1に送信する(ステップS330)。
管理サーバ1の演算処理部12は、ユーザ端末2から予測要求を受信すると、図11に示す処理を開始する(ステップS400)。
演算処理部12は、予測要求と共に受信した車両ID及び道路情報と対応する偏差値を偏差値データベースから読み出し、偏差値平均を求める(ステップS410)。
次に演算処理部12は、ユーザ端末2から受信した目的地までの各リンクついて、エネルギー消費量データベースに蓄積されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の偏差値平均Taに応じた予測エネルギー消費量Xpを求める(ステップS420)。
演算処理部12は、ステップS420で求めた各リンクのエネルギー消費量xpを積算し、目的地までの予測エネルギー消費量を算出し(ステップS430)、ユーザ端末2へ送信する(ステップS440)。ユーザ端末2の制御部101は、受信した目的地までの予測エネルギー消費量を表示部113に表示させる。
このように本変形例2では、走行するリンクが高速道か一般道か、平地、登り坂又は下り坂といった勾配等の道路情報に応じた偏差値を用いてエネルギー消費量を予測する。これにより、例えば軽自動車のように、一般道や平地の燃費は良いが、高速道や登り坂の燃費は悪いというように、道路の状況によってエネルギー消費量の偏差値が異なる場合にも、この偏差値の違いを反映させてエネルギー消費量の予測を行うことができる。
〈変形例3〉
偏差値データベースの偏差値は、車両毎ではなく、ユーザ毎に管理しても良い。図21
は、車両ID及びユーザIDと、偏差値とを対応付けて記憶した例を示す。なお、本変形例2は、前述の実施形態1と比べて偏差値データベースの偏差値を車両ID及びユーザIDと対応付けて記憶した構成が異なっており、その他の構成は同じである。
ユーザ端末2が図8の処理を開始した場合、ユーザは操作部114の操作によりユーザ端末2へユーザIDを入力する。ユーザIDの入力を受けたユーザ端末2は、エネルギー消費量を算出し、ステップS150でエネルギー消費量と共にユーザIDを管理サーバ1へ送信する。
エネルギー消費量を受信した管理サーバ1は、図9の処理を実行し、ステップS220で算出した偏差値を図21に示すように車両ID及びユーザIDと対応付けて偏差値データベースに登録する(ステップS230)。
そして、ユーザ端末2は、図10の処理を実行し、ステップS330で予測要求を管理サーバ1へ送信する場合に、当該予測要求と共に前記ユーザIDを送信する。
予測要求を受信した管理サーバ1は、図11の処理を実行し、図21に示す偏差値データベースから前記車両ID及びユーザIDと対応する偏差値を読み出し、偏差値平均を求める(ステップS410)。管理サーバ1は、当該偏差値平均を用いて各リンクのエネルギー消費量を求め(ステップS420)、積算して目的地までの予測エネルギー消費量を求める(ステップS430)。
このように、本変形例3によれば、ユーザ毎に偏差値を管理できるので、各ユーザの運転の癖を偏差値に反映させることができ、精度良くエネルギー消費量を求めることができる。
〈変形例4〉
図3に示すエネルギー消費量データベースは、各車両から受信したエネルギー消費量を生データのまま蓄積した例を示したが、これに限らず、エネルギー消費量の分布を関数で示す構成としても良い。例えば、リンクIDと対応するエネルギー消費量が充分なサンプル数に達した場合、エネルギー消費量が正規分布で近似でき、平均μxと標準偏差σxとで示すことができる。即ち、図22に示すように、リンクID毎に平均μxと標準偏差σxとを対応付けた構成としても良い。
管理サーバ1は、図22のエネルギー消費量データベースを保持し、図9のステップS220では、リンクIDと対応する平均μxと標準偏差σxを読み出し、前述の式1に従って偏差値を求める。
また、管理サーバ1は、図11のステップS420では、リンクIDと対応する平均μxと標準偏差σxを読み出し、前述の式3に従って予測エネルギー消費量を求める。
このようにエネルギー消費量データベースで平均μxと標準偏差σxとを保持することで、偏差値や予測エネルギー消費量を求める度に平均μxや標準偏差σxを求める必要がなく、処理が軽減される。
また、図22のエネルギー消費量データベースは、リンクIDと対応するデータが平均μxと標準偏差σxのみなので、図3のエネルギー消費量データベースと比べて格段にデータ量が少ない。
このため、ユーザ端末2の地図データのリンクIDと対応付けて平均μxと標準偏差σ
xを保持することもできる。ユーザ端末2がエネルギー消費量データベースを保持することで、偏差値や予測エネルギー消費量をローカルに算出することもできる。
〈変形例5〉
本変形例5では、管理サーバ1の演算処理部12が出力制御部127の機能により、エネルギー消費量の状況を示す情報をユーザ端末2に送信して表示させる構成とした。なお、この他の構成は、前述の実施形態1と同じである。図23は、エネルギー消費量の状況を表示する処理の説明図、図24は、エネルギー消費量の状況の表示例を示す図である。
ユーザ端末2が、図8の処理を実行し、エネルギー消費量を送信すると、本変形例5の管理サーバ1の演算処理部12は、このエネルギー消費量を受信して図23の処理を開始する(ステップS200)。
演算処理部12は、先ず受信したエネルギー消費量をリンクIDと対応付けてエネルギー消費量データベースに蓄積させる(ステップS210)。
次に演算処理部12は、受信したエネルギー消費量の偏差値を求め(ステップS220)、前記車両IDと対応付けて偏差値データベースに記憶させる(ステップS230)。
また、演算処理部12は、前記車両IDと対応する偏差値を偏差値データベースから読み出して偏差値平均を求め(ステップS240)、ステップS220で求めた偏差値と比較して、比較結果をユーザ端末2へ送信する(ステップS250)。例えば、ステップS220で求めた偏差値が偏差値平均を所定割合(10%等)以上超過していれば”0”、所定割合以上超過していなければ”1”のように比較結果を送信する。
比較結果を受信したユーザ端末2は、この比較結果が”1”であれば図24(a)のように表示部113にエコマーク37を表示させ、この比較結果が”0”であれば図24(b)のように表示部113のエコマーク37を非表示とする。
〈実施形態2〉
前述の実施形態1では、特定のルートのエネルギー消費量を予測したが、本実施形態2では、制御部101がエネルギー消費量の最も少なくなるルート、所謂エコルートを探索するルート探索部として機能する構成とした。なお、この他の構成は、実施形態1と同じである。図25は、エコルートの探索を要求する処理の説明図、図26は、各リンクの予測エネルギー消費量に基づいてエコルートを探索する処理の説明図である。
ユーザがメニューの選択等によりエコルート探索を指示すると、ユーザ端末2の制御部101は、図25の処理を開始する。
先ず、ユーザによる操作部114の操作等により、制御部101は、目的地の入力を受ける(ステップS510)。
制御部101は、ナビゲーション部105により自車位置を取得し(ステップS520)、この自車位置(出発地)と前記目的地と車両IDと共に、エコルート探索を要求する情報を管理サーバ1に送信する(ステップS530)。
管理サーバ1の演算処理部12は、ユーザ端末2からエコルート探索の要求を受信すると、図26に示す処理を開始する(ステップS610)。
演算処理部12は、エコルート探索の要求と共に受信した車両IDと対応する偏差値を
偏差値データベースから抽出し、偏差値平均を求める(ステップS620)。
本実施形態の管理サーバ1は、図7と同様の地図データを有し、演算処理部12は、前記出発地から目的地までのリンクの組み合わせのうち、走行距離が短いものや到着時間が早いものを候補ルートとして複数索出する(ステップS630)。
次に演算処理部12は、各候補ルートを構成するリンクついて、エネルギー消費量データベースに蓄積されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の偏差値平均Taに応じた予測エネルギー消費量Xpを求め、積算して各候補ルートのエネルギー消費量を予測する(ステップS640)。
複数の候補ルートのうち、最もエネルギー消費量が少ないルートをエコルートとして決定し(ステップS650)、ユーザ端末に送信する(ステップS660)。
このように本実施形態によれば、目的地までに必要なエネルギー消費量が最も少ないエコルートを適切に求めることができる。
〈実施形態3〉
前述の実施形態1では、管理サーバ1がエネルギー消費量データベースを有し、偏差値の算出やエネルギー消費量の予測を行ったが、この構成に限定されるものではない。実施形態3では、ユーザ端末2がエネルギー消費量データベースを有し、ローカルに偏差値の算出やエネルギー消費量の予測を行う。図27は、ユーザ端末2がローカルに偏差値を算出する処理の説明図、図28は、ユーザ端末2がローカルに予測エネルギー消費量を求める処理の説明図である。
前述したように、図3に示すエネルギー消費量データベースのエネルギー消費量が充分なサンプル数に達した場合、エネルギー消費量を正規分布で近似し、平均μxと標準偏差σxとで示すことができる。即ち、図22に示すように、リンクID毎に平均μxと標準偏差σxとを対応付けた構成としても良い。
そこで、ユーザ端末2の地図データのリンクIDと対応付けて平均μxと標準偏差σxを記憶させ、地図データをエネルギー消費量データベースとしても用いる。また、メモリ115に偏差値データベースを格納する。
電源スイッチをONとする操作等により、ユーザ端末2への電力供給が開始されると、ユーザ端末2の制御部101は、図27の処理を開始し、電源スイッチをOFFとする操作等により、エンジンを停止させるまで図27の処理を繰り返し実行する。図27の処理を開始すると、制御部101は、ECUから燃料の供給量、即ちエネルギー消費量を取得する(ステップS710)。
制御部101は、ナビゲーション部105により位置情報を求め、自車がリンクの起点又は終点となるノードに達したか否かを判定する(ステップS720)。制御部101は、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報を地図データのリンクの起点位置又は終点位置と比較して一致した場合、例えば起点又は終点の位置情報と自車の位置情報との差が所定範囲内となった場合に、自車がノードに達したと判定する(ステップS720,Yes)。一方、ナビゲーション部105から取得した自車の位置情報と、地図データのリンクの起点位置又は終点位置とが一致しなかった場合、制御部101は、自車がノードに達していないと判定し(ステップS720,No)、図27の処理を終了する。
ノードに達したと判定した場合、制御部101は、当該ノードを終点とし、一つ前に通
過したノードを起点とするリンク、即ち当該ノードまで自車が走行したリンクのリンクIDを地図データから抽出する(ステップS730)。また、制御部101は、当該リンクの起点となるノードに達したと判定してから、当該リンクの終点となるノードに達したと判定するまでに取得したエネルギー消費量を積算して当該リンクを走行した際のエネルギー消費量を算出する(ステップS740)。
次に制御部101は、エネルギー消費量の偏差値を求める(ステップS750)。
制御部101は、算出した偏差値を偏差値データベースに記憶させる(ステップS760)。
ユーザがメニューの選択等により予測処理を指示すると、ユーザ端末2の制御部101は、図28の処理を開始する。
先ず、ユーザによる操作部114の操作等により、制御部101は、目的地の入力を受ける(ステップS810)。
制御部101は、入力された目的地をナビゲーション部105へ送り、自車位置から目的地までのルート検索を行わせ、目的地までのルート即ち自車位置から目的地までのリンクの組み合わせを取得する(ステップS820)。複数の候補ルートがある場合、高速道路の使用の有無や渋滞の回避、経由地の指定など、ユーザの操作によりルートを選択しても良い。
制御部101は、偏差値データベースから偏差値平均を求める(ステップS830)。
次に制御部101は、ユーザ端末2から受信した目的地までの各リンクついて、エネルギー消費量データベースに蓄積されたエネルギー消費量の分布から、当該車両の偏差値平均Taに応じた予測エネルギー消費量Xpを求める(ステップS840)。
制御部101は、ステップS840で求めた各リンクのエネルギー消費量xpを積算し、目的地までの予測エネルギー消費量を算出する(ステップS850)。
このように本実施形態によれば、ユーザ端末2において、ローカルにエネルギー消費量を予測できる。
1 管理サーバ
2 ユーザ端末
10 エネルギー消費量管理システム
12 演算処理部
13 記憶部
14 入出力インタフェイス
31 マップ欄
32 メッセージ欄
33 自車位置
34 目的地
35 ルート
36 予測エネルギー消費量
37 エコマーク
101 制御部
102 放送受信部
103 ディスク再生部
104 再生部
105 ナビゲーション部
106 情報受信部
107 情報受信部
108 分配回路
109 画像調整回路
109 画像調整部
110 音声調整回路
111 スピーカ
112 画像出力部
113 表示部
114 操作部
115 メモリ
116 遠隔操作部
117 通信部

Claims (10)

  1. 道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出する消費量検出部と、
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を記憶する偏差値記憶部と、
    目的地までのルートを構成する各リンクについて、前記エネルギー消費量の分布から、前記対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める予測部と、
    を備えるエネルギー消費量管理システム。
  2. ネットワークを介して接続するユーザ端末と管理サーバとを備えるシステムであって、
    ユーザ端末が、
    道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出する消費量検出部と、
    前記リンクを識別する識別情報及び当該リンクを走行した場合のエネルギー消費量を前記管理サーバに送信する消費量送信部と、を備え、
    管理サーバが、
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量を消費量記憶部へ登録させる消費量登録部と
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を偏差値記憶部へ登録させる偏差値登録部と、
    目的地までのルートを前記対象車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受ける要求受信部と、
    前記予測の要求を受けた場合に、前記ルートを構成する各リンクについて前記消費量記憶部に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求める予測部と、
    を備えるエネルギー消費量管理システム。
  3. 前記消費量記憶部が、前記エネルギー消費量を天候又は時間帯を含む所定条件と対応つけて記憶する請求項1又は2に記載のエネルギー消費量管理システム。
  4. 前記偏差値記憶部が、前記偏差値を道路の種別又は道路の勾配を含む道路情報と対応付けて記憶する請求項1から3の何れか1項に記載のエネルギー消費量管理システム。
  5. 前記偏差値記憶部が、前記偏差値をユーザの識別情報と対応付けて記憶する請求項1から4の何れか1項に記載のエネルギー消費量管理システム。
  6. 前記消費量記憶部が、前記リンク毎に前記エネルギー消費量の平均と標準偏差と対応付けて記憶する請求項1から5の何れか1項に記載のエネルギー消費量管理システム。
  7. 前記偏差値に基づいてエネルギー消費量の状況を出力する出力制御部を備えた請求項1から6の何れか1項に記載のエネルギー消費量管理システム。
  8. 前記リンクの組み合わせにより前記目的地までのルートを求める際、前記予測部による前記各リンクのエネルギー消費量の予測値の総計が最も少ない組み合わせを選択するルート探索部を備えた請求項1から7の何れか1項に記載のエネルギー消費量管理システム。
  9. 道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出するステップと、
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を記憶するステップと、
    目的地までのルートを構成する各リンクについて、前記エネルギー消費量の分布から、前記対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求めるステップと、
    をコンピュータが実行するエネルギー消費量管理方法。
  10. ネットワークを介して接続するユーザ端末と管理サーバが実行する方法であって、
    ユーザ端末が、
    道路の各リンクを車両で走行した際のリンク毎のエネルギー消費量を検出するステップと、
    前記リンクを識別する識別情報及び当該リンクを走行した場合のエネルギー消費量を前記管理サーバに送信するステップと、を実行し、
    管理サーバが、
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量を消費量記憶部へ登録させるステップと
    複数の車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の分布を参照し、対象車両について検出した前記リンク毎のエネルギー消費量の偏差値を偏差値記憶部へ登録させるステップと、
    目的地までのルートを前記対象車両で走行した場合のエネルギー消費量を予測する要求を受けるステップと、
    前記予測の要求を受けた場合に、前記ルートを構成する各リンクについて前記消費量記憶部に記憶されたエネルギー消費量の分布から、当該対象車両の前記偏差値に対応するエネルギー消費量を求めて積算することによりエネルギー消費量の予測値を求めるステップと、
    を実行するエネルギー消費量管理方法。
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