JP2013212641A - 積層シート剥離装置、積層シート剥離設備及び積層シート剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層シートの引っ張り状態を安定させ剥離作業を確実にする積層シート剥離装置、積層シート剥離設備及び積層シート剥離方法を提供する。
【解決手段】積層シート剥離設備100を、積層シートWを供給する繰り出し装置10と、積層シートWを温水Hにより加熱処理する加熱処理装置20と、加熱処理装置20で蒸気加熱された積層シートWを剥離する積層シート剥離装置40と、を備える構成とする。積層シート剥離装置40を、剥離位置保持ローラ対41と、第一引っ張りローラ対42と、第二引っ張りローラ対43と、張力付与装置46と、を備える構成とする。剥離位置保持ローラ対41と第二引っ張りローラ対43との間に張力付与装置46を配し、積層シートWに張力を付与する。
【選択図】図1
【解決手段】積層シート剥離設備100を、積層シートWを供給する繰り出し装置10と、積層シートWを温水Hにより加熱処理する加熱処理装置20と、加熱処理装置20で蒸気加熱された積層シートWを剥離する積層シート剥離装置40と、を備える構成とする。積層シート剥離装置40を、剥離位置保持ローラ対41と、第一引っ張りローラ対42と、第二引っ張りローラ対43と、張力付与装置46と、を備える構成とする。剥離位置保持ローラ対41と第二引っ張りローラ対43との間に張力付与装置46を配し、積層シートWに張力を付与する。
【選択図】図1
Description
本発明は、積層シート剥離装置、積層シート剥離設備及び積層シート剥離方法に関する。特に端材となり廃棄された積層シート等を剥離処理する際に好適な発明に係る。
建築現場等において端材となり廃棄された積層シート等は、埋め立て処理を行なっている。端材となり廃棄された積層シート等を剥離処理して再利用することが、資源の有効利用及び環境保護の観点から望まれていた。
本出願人が調査(IPDL、特許分類検索、テーマ3F108、検索式JA02*AA02、平成24年1月20日)したところ、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、従来のマイラフィルム剥離装置として、特許文献1に記載されるものがあった。
図10に示すようなPVC層80と余極性高分子層81としてのPET層を有する積層シートを分離回収する際には、引っ張り角度、速度が適切でないと、各層のシートが破損してしまい、破損した各層のシートを再度セッティングして剥離作業を行わなければならず、剥離作業を機械で確実にすることは、困難であり手作業で行わなければならなかった。
本発明は、上記にかんがみて、積層シートの引っ張り状態を安定させ剥離作業を確実にする積層シート剥離装置、積層シート剥離設備及び積層シート剥離方法を提供するものである。
本出願人は、鋭意開発に努力する過程で下記構成の積層シート剥離装置に想到した。
請求項1記載の発明では、駆動装置により同期駆動して一方が駆動ローラとされノンスリップ構造を有し、積層シートを異方向に引っ張り可能に配された第一引っ張りローラ対と、第二引っ張りローラ対を備え、第一引っ張りローラ対及び第二引っ張りローラ対より積層シートの供給側に配される剥離位置保持ローラ対と、剥離位置保持ローラと第一引っ張りローラ対及び第二引っ張りローラ対のいずれか一方との間に配され、積層シートに間欠的に張力を付与する張力付与装置と、を有し、剥離位置保持ローラ対を構成するローラ間に積層シートの剥離部位が位置している。
これにより、積層シートの引っ張り時に、張力付与装置により積層シートに張力を付与するとともに、剥離位置保持ローラ対を構成するローラ間で積層シートの剥離部位が位置を移動させることになるので、第一引っ張りローラ対及び第二引っ張りローラ対の引っ張り量の違いによる、積層シートのたわみ、よれを抑制して積層シートの引っ張り状態を安定させ積層シートの剥離作業を確実にすることができる。
本発明における積層シート剥離設備の第一の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、図1紙面における上下を上下方向、図1紙面における左方向を後、右方向を前とし、図1紙面における手前側を右、奥側を左方向とする。
積層シート剥離設備100は、図1に示すように、積層シートWを供給する繰り出し装置10と、積層シートWを温水Hを加熱媒体として加熱処理する加熱処理装置(前処理装置)20と、加熱処理装置20で前処理された積層シートWを剥離する積層シート剥離装置(以下、「剥離装置」という。)40と、を備えている。
繰り出し装置10は、図1に示すように、架台12に取り付けられたリール11が用いられ、リール11に長尺帯状の積層シートWが巻き付けられている。
加熱処理装置20は、図1に示すように、ボイラ21と、給水タンク22と、ボイラ21と給水タンク22とを接続して温水Hを供給する給水管23と、給水管23の給水タンク手前の位置に配置され温水Hの温度を調節する温度調節器24と、給水タンク22から供給される温水Hが貯留される貯留槽25と、貯留槽25と接続され処理済の温水Hを排出する排水管26と、を有している。
貯留槽25は、蓋部材の積層シートWの送り方向(前後方向)に沿った両端部に、積層シートWが通過可能な開口部を有している。貯留槽25内には、外周面が滑面に形成された抑えローラ27が複数配設されている。
剥離装置40は、図1、2に示すように、剥離位置保持ローラ対41と、第一引っ張りローラ対42と、第二引っ張りローラ対43と、第三引っ張りローラ対44と、第四引っ張りローラ対45と、張力付与装置46と、図示しない駆動装置と、を備え、一部が加熱処理装置20内に配置されている。
剥離位置保持ローラ対41は、外周面が滑面に形成され、加熱処理装置20の貯留槽25内に前後方向に沿って間隔をあけて配置されている。
第一引っ張りローラ対42、第二引っ張りローラ対43、第三引っ張りローラ対44及び第四引っ張りローラ対45は、それぞれ平歯車が用いられ、いずれか一方のローラが駆動ローラとされ、他方が従動ローラとされ、それぞれ対をなして構成されている。
第一引っ張りローラ対42は、剥離位置保持ローラ対41の前側に配置され、第二引っ張りローラ対43は、剥離位置保持ローラ対41の上側に配置されている。第三引っ張りローラ対44は、第二引っ張りローラ対43の前側に配置され、第四引っ張りローラ対45は、第三引っ張りローラ対44の前側に配置されている。
張力付与装置46は、エアシリンダ47が用いられ、上下方向における、剥離位置保持ローラ対41と第二引っ張りローラ対43との間に配されている。シリンダロッド48の先端には、円筒状で外周面が滑面に形成された押圧部材49が装着されている。
エアシリンダ47は、図示しないエアコンプレッサに接続され、ソレノイドバルブ等を介して間欠的に後方向にシリンダロッド48が押し出され、積層シートWを後方に押圧し張力を付与する構成とされている。
本発明を適用する積層シートWは、図3に示すような、三層構造である。すなわち、積層シートWは、表・裏層が可塑剤入りのPVC層80で形成され、中間がポリエステル繊維で形成された織布(多孔質層)である余極性高分子層81で形成されている。そして、PVC層80と余極性高分子層81とは(熱)溶着で一体化されている。また、PVC層80と余極性高分子層81とが溶着一体化されている必然性はなく、接着一体化されているものにも、本発明は、後述の如く、適用可能である。
ここで、PVC層80は、軟質化のため、可塑剤が所要量配合されたPVC材料で形成されている。例えば、ジ2エチルへキシルフタレート(DOP)の場合、20〜60phr配合されている。なお、他の可塑剤、例えば、ジイソデシル、ジウンデシル等のエステル系可塑剤が配合されたものでもよい。
そして、余極性高分子層81としての織布は、本実施形態では、ポリエステル(例えば、PET)繊維からなるものであるが、ビニロン、ナイロン(ポリアミド)、アセテート、レーヨン等の他の熱可塑性の極性合成繊維、さらには、木綿、絹、麻等の天然繊維の織布でもよい。
また、余極性高分子層81は、織布の代わりに不織布であってもよい。さらには、極性合成樹脂シート(多孔・非多孔シートを含む。)としてもよい。極性合成樹脂としては、熱可塑性のアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロースアセテート樹脂等を挙げることができる。
次に、積層シート剥離設備100の積層シートWの剥離方法について説明する。リール11に巻き付けられた積層シートWを予備的に繋いで捨て部分を作り、積層シートWを加熱処理装置20の貯留槽25内に導入し、開口部から引き出す。
温水Hによる加熱処理後に積層シートWの捨て部分を外し、積層シートWの裏面(図1の加熱処理装置20通過時における上側を表、下側を裏とする)にあるPVC層80の端部を手で剥離させて積層シートWの裏側のPVC層80の端部を第一引っ張りローラ対42に噛み合わせる。
積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81と積層シートWの裏側のPVC層80との剥離部位Xを剥離位置保持ローラ対41を構成するローラ間に位置するようにして、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81の端部を第二引っ張りローラ対43に噛み合わせる。
第二引っ張りローラ対43に噛み合わせた、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81を第三引っ張りローラ対44に噛み合わせ、さらに、積層シートWの表側のPVC層80と余極性高分子層81とを手で剥離させて、第四引っ張りローラ対45に積層シートWの表側のPVC層80を噛み合わせる。
そして、第一引っ張りローラ対42、第二引っ張りローラ対43、第三引っ張りローラ対44及び第四引っ張りローラ対45を同期駆動させる。
第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43によって、積層シートWの裏側のPVC層80は前方向に、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81は積層シートWの裏側のPVC層80に対して略直交方向に、剥離されるとともに引っ張られて、加熱処理装置20の貯留槽25内を、積層シートWが前後方向に沿って適度な張力を持って、1〜3m/分の速度で移動する。
この際、積層シートWは温水Hによる加熱処理により、配合されている可塑剤が流動化してPVC層80から、PVC層80のPVCと余極性高分子層81のPETの界面の溶着又は接着を解除する。このとき、温水Hは溶剤と異なり積層シートWの各層を変質させるようなことはない。
また、積層シートWの表側のPVC層80と余極性高分子層81とは、弾性率等の相違から伸び方が違ってくるため、積層状態で引っ張ると第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43の引っ張り量の違いが生じる。
エアシリンダ47は、間欠的に後方向にシリンダロッド48を押し出して、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81を後方に押圧し張力を付与することで、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81と積層シートWの裏側のPVC層80との剥離部位Xを、後側に移動させる。また、前方向にシリンダロッド48を引き戻して、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81への押圧を解除することで、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81と積層シートWの裏側のPVC層80との剥離部位Xを、前側に移動させる。
これらの作用により、第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43の引っ張り量の違いを吸収して、引っ張られる積層シートWの裏側のPVC層80、積層シートWの表側のPVC層80及び余極性高分子層81のたわみ、よれ、ねじれ等を抑制する。
本実施形態において、シリンダロッド48は、5気圧(5.15kg/cm2)のエア圧で、0.5秒間で50〜100mm後方向に押し出され、0.5秒間で押し出された距離と同じ距離分前側に引き戻される。剥離位置保持ローラ対41を構成するローラの間隔は、平面視において対向する端縁間が、シリンダロッド48の押し出し距離に対応した50〜100mmとする。
なお、PVC層80のPVCと余極性高分子層81のPETの界面の溶着又は接着が温水Hによる加熱処理で弱められているので、第四引っ張りローラ対45が積層シートWの表側のPVC層80を引っ張るのみで、積層シートWの表側のPVC層80から余極性高分子層81が自重で剥離される。
剥離作業を継続する場合、加熱処理装置20の貯留槽25に進入させる前に先の積層シートWの終端と後の積層シートWの始端とを接合して、貯留槽25を通過した後に、再度、積層シートWの端部を手で剥離させ、後の積層シートWの噛み合わせは、上記の手順と同じである。
剥離装置40では、駆動装置により同期駆動して一方が駆動ローラとされノンスリップ構造を有し、積層シートWを異方向に引っ張り可能に配された第一引っ張りローラ対42と、第二引っ張りローラ対43を備え、第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43より積層シートWの供給側に配される剥離位置保持ローラ対41と、剥離位置保持ローラ対41と第二引っ張りローラ対43との間に配され間欠的に張力を付与する張力付与装置46と、を有し、剥離位置保持ローラ対41を構成するローラ間に積層シートWの剥離部位Xが位置している。
これにより、積層シートWの引っ張り時に、張力付与装置46により張力を付与するとともに、剥離位置保持ローラ対41を構成するローラ間で積層シートWの剥離部位Xが位置を移動させることになるので、第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43の引っ張り量の違いによる、積層シートWのたわみ、よれを抑制して積層シートWの引っ張り状態を安定させ積層シートWの剥離作業を確実にすることができる。
積層シート剥離設備100は、積層シートWを供給する繰り出し装置10と、繰り出し装置10から供給された積層シートWの二層間における界面間結合力を減少させる前処理を行なう前処理装置としての積層シートWを温水Hを加熱媒体として加熱処理する加熱処理装置20と、加熱処理装置20で温水加熱された積層シートWを剥離する剥離装置40と、を備えている。
積層シートWを前処理装置としての加熱処理装置20で温水Hにより加熱処理することで、配合されている可塑剤が流動化し積層シートWの二層間における界面間結合力(溶着力、接着力)が低減する。これにより、剥離装置40で積層シートWの各層の剥離を容易にすることが可能となる。よって、積層シートWの再生処理乃至廃棄処理の生産性を格段に向上させることができる。
また、本実施形態の積層シート剥離方法では、積層シートWが、熱可塑性で異種の極性高分子材料からなる高分子積層体で構成され、高分子積層体が、PVC層80と、PVCを除く余極性高分子層81との溶着体又は接着体であり、前処理として加熱処理装置20において、高分子積層体を温水Hにより加熱処理してPVC層80と余極性高分子層81との界面の結合力を減少させ、駆動装置により同期駆動して一方が駆動ローラとされノンスリップ構造を有し、積層シートWを異方向に引っ張り可能に配された第一引っ張りローラ対42と、第二引っ張りローラ対43を備え、第一引っ張りローラ対42及び第二引っ張りローラ対43より積層シートWの供給側に配される剥離位置保持ローラ対41と、剥離位置保持ローラ対41と第二引っ張りローラ対43との間に配され間欠的に張力を付与する張力付与装置46と、を有し、剥離位置保持ローラ対41を構成するローラ間に積層シートWの剥離部位Xが位置している剥離装置40により前処理された高分子積層体をT型剥離している。
PVC層80とPVC層80と溶着乃至接着されている余極性高分子層81を、短時間(例えば、5分以内)温水Hにより加熱処理して、配合されている可塑剤を流動化させ、界面の結合力を減少させて剥離しやすくしてから、剥離装置40で剥離することにより、積層シートWの剥離作業を容易にすることができる。したがって、高分子積層体の再生処理乃至廃棄処理の生産性を格段に向上させることができる。
上記構成の積層シート剥離設備100は、加熱処理装置20の貯留槽25の全長:3000mmとする。
また、剥離装置40の、抑えローラ27を構成するローラは、直径:28mmとする。
また、第一引っ張りローラ対42、第二引っ張りローラ対43、第三引っ張りローラ対44及び第四引っ張りローラ対45を構成するローラは、それぞれ直径:37mmとする。
また、積層シートWは、各層肉厚10〜300μm、合計肉厚30〜900μmとする。
また、貯留槽25内の温水Hの温度は45°〜100°とするが、80°〜100°。とするのが望ましい。
なお、前処理装置として温水Hにより加熱処理する加熱処理装置20の代わりに、前処理装置として加圧水蒸気により加熱処理する加熱処理装置を用いることができる。この場合、例えば積層シートWが、上記PVC層80と余極性高分子層81としてのPET層の場合、加圧水蒸気Sの温度は120°〜140°、圧力2.0246〜3.6850kg/cm2にして、加熱処理装置内を、積層シートWが左右方向(軸心方向)に沿って適度な張力を持って、1〜3m/分の速度で移動するよう設定して行なうことができる。
また、積層シートWの各層の品質低下を考慮しなければ、有機溶剤が貯留された有機溶剤槽内に積層シートWを浸漬させて、PVC層80のPVCの可塑剤を溶出させて、溶着力又は接着力を低減させることも可能である。
有機溶剤槽は、例えば、上方が開口した長尺な矩形箱状に形成して、開口部分を覆うように、透明な蓋部材を配設する。蓋部材の積層シートWの送り方向に沿った両端部に、積層シートWが通過可能なスリットを設ける。有機溶剤槽内には、有機溶剤が常温状態で貯留されている。このときの浸漬時間は、使用有機溶剤の種類(組成)により異なるが、通常、10分以内、望ましくは、4〜8分とする。長く浸漬すると、PVCも溶解し、物理的層剥離して各層を分離することが困難となる。
上記構成にすれば、PVC層80とPVC層80と溶着乃至接着されている余極性高分子層81を、短時間(例えば、10分以内)の浸漬処理後、各層相互の物理的層剥離を容易に行なうことができる。したがって、高分子積層体の再生処理乃至廃棄処理の生産性を格段に向上させることができる。
また、第一引っ張りローラ対42、第二引っ張りローラ対43、第三引っ張りローラ対44及び第四引っ張りローラ対45は、平歯車が用いられているが、積層シートWを引っ張れるものであれば、外周面に摩擦力の大きい部材を用いたり、シボ加工が施されたりしたローラを用いることができる。
100 積層シート剥離設備
10 繰り出し装置
20 加熱処理装置
40 積層体シート剥離装置
41 剥離位置保持ローラ対
42 第一引っ張りローラ対
43 第二引っ張りローラ対
46 張力付与装置
47 エアシリンダ
80 PVC層
81 余極性高分子層
H 温水
W 積層シート
X 剥離部位
10 繰り出し装置
20 加熱処理装置
40 積層体シート剥離装置
41 剥離位置保持ローラ対
42 第一引っ張りローラ対
43 第二引っ張りローラ対
46 張力付与装置
47 エアシリンダ
80 PVC層
81 余極性高分子層
H 温水
W 積層シート
X 剥離部位
Claims (7)
- 異材質からなり可撓性を有する積層シートを同材質層毎に分離回収する際に使用する積層シート剥離装置であって、
駆動装置により同期駆動して一方が駆動ローラとされノンスリップ構造を有し、前記積層シートを異方向に引っ張り可能に配された第一引っ張りローラ対と、第二引っ張りローラ対を備え、
前記第一引っ張りローラ対及び前記第二引っ張りローラ対より前記積層シートの供給側に配される剥離位置保持ローラ対と、
前記剥離位置保持ローラと前記第一引っ張りローラ対及び前記第二引っ張りローラ対のいずれか一方との間に配され、前記積層シートに間欠的に張力を付与する張力付与装置と、
を有し、
前記剥離位置保持ローラ対を構成するローラ間に前記積層シートの剥離部位が位置していることを特徴とする積層シート剥離装置。 - 積層シートを供給する繰り出し装置と、
前記繰り出し装置から供給された前記積層シートの二層間における界面間結合力を減少させる前処理を行なう前処理装置と、
前記前処理装置で前記前処理された前記積層シートを剥離する前記請求項1記載の前記積層シート剥離装置と、
を備えることを特徴とする積層シート剥離設備。 - 前記前処理装置が、前記積層シートを温水により加熱処理する加熱処理装置であることを特徴とする請求項2記載の積層シート剥離設備。
- 前記前処理装置が、前記積層シートを加圧水蒸気により加熱処理する加熱処理装置であることを特徴とする請求項2記載の積層シート剥離設備。
- 異材質からなり可撓性を有する積層シートを同材質層毎に分離回収する際に使用する積層シート剥離方法であって、
前記積層シートが、熱可塑性で異種の極性高分子材料からなる高分子積層体で構成され、
前記高分子積層体が、PVC層と、PVCを除く極性高分子材料で形成される層(以下「余極性高分子層」という。)との溶着体又は接着体であり、
前記高分子積層体を前記PVC層と前記余極性高分子層との界面の結合力を減少させる前処理をし、
駆動装置により同期駆動して一方が駆動ローラとされノンスリップ構造を有し、前記積層シートを異方向に引っ張り可能に配された第一引っ張りローラ対と、第二引っ張りローラ対を備え、前記第一引っ張りローラ対及び前記第二引っ張りローラ対より前記積層シートの供給側に配される剥離位置保持ローラ対と、前記剥離位置保持ローラと前記第一引っ張りローラ対及び前記第二引っ張りローラ対のいずれか一方との間に配され前記積層シートに間欠的に張力を付与する張力付与装置と、を有し、前記剥離位置保持ローラ対を構成するローラ間に前記積層シートの剥離部位が位置している積層シート剥離装置により前記前処理された前記高分子積層体を剥離することを特徴とする積層シート剥離方法。 - 前記前処理が、加熱処理装置により前記積層シートを温水で加熱処理して行われることを特徴とする請求項5記載の積層シート剥離方法。
- 前記前処理が、加熱処理装置により前記積層シートを加圧水蒸気で加熱処理して行われることを特徴とする請求項5記載の積層シート剥離方法。
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JP2012084133A JP2013212641A (ja) | 2012-04-02 | 2012-04-02 | 積層シート剥離装置、積層シート剥離設備及び積層シート剥離方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101547754B1 (ko) * | 2014-02-05 | 2015-08-26 | 최윤영 | 폐합성수지필름에서 코팅이물질을 박리하는 박리장치 |
KR101611593B1 (ko) | 2014-05-02 | 2016-04-12 | 조현준 | 플라스틱 데코시트 박리장치 |
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2012
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