JP2013212576A - 曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置 - Google Patents

曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、丸鋸を用いた切削加工方法において、被加工物を任意の曲線状切削ラインで切削加工できる曲線切削加工方法を提供する。
【解決手段】
本発明にかかる曲線切削加工方法は、略円板状の本体部26と、本体部26の外周に形成された刃部21と、を有する丸鋸20を用いて、被加工物10を切削する加工方法である。丸鋸20を移動して、丸鋸20の進行方向E4前方の刃部21Fがあらかじめ設定された曲線11aに沿って被加工物10を切削する工程を有する。切削する工程は、丸鋸20の進行方向E4前方の刃部21Fによって切削された切削幅の範囲内で本体部26をたわませ、かつ、丸鋸20の進行方向E4後方の刃部21Rが切削幅の範囲内を通過するように、丸鋸20を移動する。
【選択図】図8

Description

本発明は、丸鋸を用いた曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置に関する。
従来から丸鋸を用いた切削加工装置が知られている。外縁部に刃を有する円板状の丸鋸を高速回転させ、丸鋸の刃と被加工物とを相対移動させることにより被加工物を切削する。被加工物としては、木材、プラスチック、金属、コンクリートなどがあり、丸鋸の刃や円板の材質・形状を被加工物に応じたものにすることにより、種々の材料を切削することができる。このような丸鋸を用いた切削加工装置は、比較的硬い材料でも高速に切削加工できる特徴を有している。また、近年、自動車のボディや飛行機の主翼などに炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられてきている。このような自動車のボディや飛行機の主翼などに用いるために、炭素繊維強化プラスチックを複雑な曲線状の切削ラインに沿って加工することのできる曲線切削加工装置が開発された(例えば、特許文献1参照)。
このような曲線切削加工装置にあっては、従来、手作業による切削、エンドミル加工、ウォータージェット加工などで行われていた炭素繊維強化プラスチックの曲線切削加工が可能になると期待されている。丸鋸を用いた切削加工は、高速切削加工が可能であり、工具寿命も比較的長いという点で他の加工方法より有利である。
しかしながら、このような曲線切削加工装置は、丸鋸を椀状にたわませて丸鋸の横断面を湾曲させることで、その湾曲した曲率に沿って切削加工できる画期的な発明であったが、複数の曲線が組み合わされた場合には、その曲線に沿って切削加工することができないことがあった。この問題について、以下、図13及び図14を用いて説明する。
図13及び図14は、被加工物10の平面図であり、切削中の丸鋸20を横断面で示した模式図である。図13において、丸鋸20は、図面の左側から右側へ進行方向E1に沿って直線上を被加工物を切削しながら進行し、図面の右側に破線で示した曲線11a,11bへ向かって進行方向E2へと進路変更が行われようとしている。このとき、丸鋸20の刃部21F,21Rは図面の下方向WF,WRへ変形し、そして本体26は図面の上方向WPへ変形することで、図14のように、丸鋸20は図面の上方へ凸となるように湾曲する。しかしながら、単に丸鋸20をたわませただけでは、図4に示すように、刃部21F,21Rが被加工物10の加工後の製品面12aと接触し、加工不良となるおそれがある。具体的には、加工精度の低下、表面性状の悪化、工具の偏摩耗を招くおそれがある。
特開2011−148008号公報
本発明は、丸鋸を用いた切削加工方法において、被加工物を任意の曲線状切削ラインで切削加工できる曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置を提供する。
本発明にかかる曲線切削加工方法は、
略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸を用いて、被加工物を切削する加工方法であって、
前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動して、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って被加工物を切削する工程を有し、
前記切削する工程は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が該切削幅の範囲内を通過するように、前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動することを特徴とする。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記曲線は、第1の曲線と、該第1の曲線と連続する第2の曲線とを有し、
前記第1の曲線上の第1の位置と、該第1の位置から微小距離隔てた前記第2の曲線上の第2の位置と、を設定し、
前記刃部は、前記刃部の幅方向の一方の端部が前記第1の曲線及び前記第2の曲線と接するように進行し、
前記端部は、前記第1の位置において、前記刃部の幅方向に直交する方向が前記第1の曲線と正接し、
前記端部は、前記第2の位置において、前記刃部の幅方向に直交する方向が前記第2の曲線と正接することができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記第1の曲線は、第1の曲率を有し、
前記第2の曲線は、前記第1の曲率と異なる第2の曲率を有することができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記第1の曲線は、第1の中心を有する第1の円弧であり、
前記第2の曲線は、前記第1の中心とは異なる位置にある第2の中心を有する第2の円弧であることができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記丸鋸の移動は、前記第1の位置と前記第2の位置との間で補間動作することができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記丸鋸が現在の位置から微小距離を隔てた次の位置へ移動する間に前記本体部のたわみを変化させる最大距離は、あさりの範囲内であることができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記切削する工程は、前記丸鋸の前記回転軸を傾けて、前記被加工物における前記丸鋸の回転軸側の上面と加工後の製品面とを所定の角度に切削加工することができる。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記回転軸は、前記丸鋸の前記本体部が前記切削幅における前記被加工物と干渉しない範囲内で傾けられる、曲線切削加工方法。
本発明にかかる曲線切削加工方法において、
前記切削する工程は、前記回転軸を傾けると共に、前記丸鋸を前記上面に対して相対的に移動して前記丸鋸の回転中心と前記上面との間隔を変更することができる。
本発明にかかる曲線切削加工装置は、
略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸と、
前記丸鋸を回転させる回転手段と、
前記丸鋸の前記本体部の側面を回転軸に平行な方向に付勢して前記丸鋸を湾曲させる付勢手段と、
前記丸鋸を被加工物に対して相対的に移動する移動手段と、
前記回転手段と、前記付勢手段と、前記移動手段と、を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内を通過するように前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動させ、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って前記被加工物を切削することを特徴とする。
本発明にかかる曲線切削加工装置において、
前記丸鋸の前記回転軸を前記被加工物に対して傾ける傾斜移動手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記傾斜移動手段によって、前記丸鋸の前記回転軸を傾けて、前記被加工物における前記丸鋸の回転軸側の上面と加工後の製品面とを所定の角度に切削加工することができる。
本発明にかかる曲線切削加工装置において、
前記回転軸は、前記丸鋸の前記本体部が前記切削幅における前記被加工物と干渉しない範囲内で傾けることができる。
本発明にかかる曲線切削加工装置において、
前記制御手段は、前記回転軸を傾けると共に、前記丸鋸を前記上面に対して相対的に移動して前記丸鋸の回転中心と前記上面との間隔を変更することができる。
本発明は上記構成により、丸鋸を用いた切削加工方法において、被加工物を任意の曲線状切削ラインで切削加工することができる。
また、本発明は上記構成により、丸鋸を用いた切削加工装置において、被加工物を任意の曲線状切削ラインで切削加工することができる。
本発明に用いることができる曲線切削加工装置の縦断面図である。 図1の曲線切削加工装置の丸鋸を湾曲させた状態を示す縦断面図である。 図1の曲線切削加工装置の丸鋸の正面図である。 図3の丸鋸IV−IV線断面図である。 図4における刃部の拡大図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法を説明する模式図である。 図8において破線で示した円Xの拡大図である。 実施例の加工後の被加工面の測定結果である。 従来技術を説明する模式図である。 従来技術を説明する模式図である。 被加工物の加工後の製品面の模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。 本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。 実施例1における加工後の上面と下面の輪郭形状を測定したグラフである。 鋸刃傾斜角度と加工可能曲率半径を計算したグラフである。 実施例2における加工後の上面と下面の輪郭形状をシミュレートした結果を示すグラフである。 実施例2における丸鋸の形状をシミュレートした結果を示すグラフである。 鋸刃傾斜角度に対する鋸刃断面曲率半径を計算した結果を示すグラフである。 鋸刃傾斜角度に対する加工可能板厚を計算した結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態にかかる曲線切削加工方法について図面を用いて説明する。なお、以下に説明するものは本発明にかかる曲線切削加工方法の実施形態の一例であり、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者であれば特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇で各種の変更が可能である。本願の明細書及び特許請求の範囲において、被加工物を切削する「曲線」は、特に断らない限り無限大の曲率の「直線」を含むものとする。また、本願の明細書及び特許請求の範囲において、丸鋸の「移動」は、特に断らない限り丸鋸と被加工物との「相対的な移動」であり、丸鋸の移動に限らず、被加工物の移動による被加工物に対する丸鋸の移動を含むものである。
本発明の一実施形態にかかる曲線切削加工方法は、略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸を用いて、被加工物を切削する加工方法であって、前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動して、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って被加工物を切削する工程を有し、前記切削する工程は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が該切削幅の範囲内を通過するように、前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動することを特徴とする。
本発明の一実施形態にかかる曲線切削加工装置は、略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸と、前記丸鋸を回転させる回転手段と、前記丸鋸の前記本体部の側面を回転軸に平行な方向に付勢して前記丸鋸を湾曲させる付勢手段と、前記丸鋸を被加工物に対して相対的に移動する移動手段と、前記回転手段と、前記付勢手段と、前記移動手段と、を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内を通過するように前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動させ、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って前記被加工物を切削することを特徴とする。
図1は、本実施形態にかかる曲線切削加工方法に用いることができる曲線切削加工装置1の一例を示す縦断面図であって、丸鋸20の回転軸Oを含む縦断面図である。曲線切削加工装置1は、丸鋸20と、丸鋸20を回転させる回転手段30と、丸鋸20を湾曲させるために丸鋸20の本体部26の側面を回転軸Oに平行な方向に付勢する付勢手段40と、付勢手段40に押圧力を与える押圧手段50と、丸鋸20を被加工物10に対して相対的に移動する図示しない移動手段と、回転手段30と付勢手段40と移動手段とを制御する制御手段と、を含み、被加工物10を丸鋸20により切削加工する。図1において、回転手段30により丸鋸20と一緒に回転する部分と被加工物10と丸鋸20とは、斜線でハッチングされている。被加工物10と丸鋸20とを除く斜線ハッチングのうち、押圧手段50の押圧により図面左右方向に移動する部分は右上から左下への斜線ハッチング、押圧手段50の押圧によっても図面左右方向に移動しない部分は左上から右下への斜線ハッ
チングで表記している。移動手段は、公知の切削加工装置、例えば、複数のサーボモータを採用した同時4軸NC加工機における丸鋸の移動手段を用いることができる。
回転手段30は、プーリ31、スピンドル32からなる。図示されていないタイミングベルトによりプーリ31を回転させ、スピンドル32を回転させることにより丸鋸20を回転させる。スピンドル32は、アンギュラベアリング33、ボールベアリング34、スラストベアリング35により支持されている。
付勢手段40は、丸鋸20の本体部26の側面に両側から接しているリング状フランジ41,42と、スピンドル32の回転軸O側に配置されているドローバー45とからなる。リング状フランジ41,42は、丸鋸20の回転側面の円周方向にわたってフランジ先端部41a,42aで接している。リング状フランジ41,42はスピンドル32に対して固定されていて、万重43により丸鋸20を押さえつける構造になっている。ドローバー45は、後述する押圧手段50の押圧により図面の左右方向に摺動する構成になっている。ドローバー45と丸鋸20とは、ピン44を通じて接続されている。ドローバー45を図面の左右方向に移動させることにより、ピン44が図面の左右方向に移動し、丸鋸20の中心部23(図3に示す)を図面の左右方向に押圧し、移動することができる。
図2は、図1の曲線切削加工装置1の丸鋸20をたわませて図面の左側へ湾曲させた状態を示す縦断面図である。リング状フランジ41,42はドローバー45の移動により曲線切削加工装置1に対して変位しないので、ドローバー45を図面の右方向へ移動させることで丸鋸20の中心部23とフランジ先端部41a,42aとの間に付勢力が生じ、丸鋸20が図2に示すように湾曲する。また、ドローバー45を図面の左方向へ移動させることで丸鋸20がたわんで図2とは反対側、すなわち図面の右側へ湾曲することになる。
図1及び図2ではピン44がスピンドル32を貫通して左右に変位可能になっているが、ピン44は円周方向の全てにわたってあるわけではなく、ピン44が無い部分はスピンドル32が丸鋸20の中心部23の孔を貫通して、リング状フランジ41、万重43を丸鋸20と一緒に回転させる。スピンドル32のうち、ピン44が通る部分はスリットが構成されていて、ピン44が図面の左右方向に移動可能になっている。
なお、図1の曲線切削加工装置1では、ドローバー45により丸鋸20の中心部23側が変位する構成になっているが、中心部23と付勢部位とが相対的に変位すれば良いので、付勢手段40側が変位する構成にすることができる。また、付勢手段40としてリング状フランジ41,42を用いているが、付勢手段40をリング状に構成する必要はなく、円周上の複数の接触点で押圧する構造とすることができる。この場合、丸鋸20がたわむとフランジ先端部41a、41bとの接触点が丸鋸半径方向に変位するので、丸鋸20と付勢手段40との接触部位にローラや球体などを設けておいて接触部位の変位に対応させることができる。
押圧手段50は、サーボモータ51、サーボモータ51の回転力を伝える平歯車52,53、平歯車53の回転を図面左右方向の直線運動に変換する進退機構55、進退機構55の進退により支点ピン58を中心に回動するクランクバー56とからなる。サーボモータ51の回転によって進退機構55が図面左方向に伸長することにより、支点ピン58を中心にしてクランクバー56が回動し、ドローバー45が図面の右方向に移動する(図2)。また、進退機構55が図面右方向に縮むことにより、支点ピン58を中心にしてクランクバー56が回動し、ドローバー45が図面の左方向に移動する。このように、サーボモータ51の回転により、ドローバー45の移動量を制御でき、丸鋸20の湾曲量を制御できる。なお、ベアリング54は平歯車53を支持している。進退機構55は、例えばスクリューシャフトなどを用いて回転を直線運動に変換するものである。支点ピン57は移
動自在な支点であり、進退機構55とクランクバー56とを接続している。
丸鋸20の構成の一例について、図3に示す。丸鋸20は円板状であり、外縁部に刃部21が設けられていて、回転方向Fに回転しながら被加工物10を切削する。刃部21は、切刃や、砥粒チップなど公知の刃部の形態を採用することができる。被加工物10の材質や用途に応じて適宜選択できる。図3には詳細に示さないが、刃部21は、本体部26に多数のチップが固定された、いわゆるチップソーを用いている。なお、図3においては、付勢手段40や押圧手段50は省略している。外周部にはスリット22が等角度間隔で設けられている。このスリット22があることにより、丸鋸20の本体部26の側面の一部を押圧することで、丸鋸20を椀状にたわませることができる。図面ではスリット数は8個であるが、スリット数は丸鋸の材質やスリットの長さなどにより適宜調節することができる。丸鋸20の中心部23には、丸鋸20をドローバー45により保持する孔が設けられている。丸鋸20は図1の曲線切削加工装置1に装着されて用いられるものであるが、装着されると付勢部位24にリング状フランジ41,42のフランジ先端部41a,42aが接触し、付勢部位24を押圧することにより丸鋸20を湾曲させる。丸鋸20が湾曲することにより、刃部21を含む外周部が曲率を有し、曲線状の切削ラインに沿った切削加工が可能になる。
図3において、丸鋸20は、丸鋸20の高さのおよそ10%が被加工物10を貫通して切り込むように切削加工を行っている。この丸鋸20と被加工物10との相対高さを変更することで、被加工物10の高さにおける丸鋸20の断面長さや曲率を変更することができる。
図4は、図3の丸鋸20のIV−IV線断面図である。図4において、丸鋸20は回転軸Oを中心に回転しながら進行方向Eに進み、被加工物10は丸鋸20の刃部21によって切削される。なお、図4における回転軸Oは説明のため便宜的に示すものであり、実際の回転軸Oは図3に示すように被加工物10の高さより高い位置にある。図面の右側にある進行方向Eの前方の刃部21Fは被加工物10に接して切削しており、進行方向Eの後方の刃部21Rは切削された溝12の中を通過する。また、丸鋸20は、縦軸Pを中心に丸鋸20は旋回方向Gに旋回可能である。なお、実際には、刃部21は高速で回転しているため、前方の刃部21Fは次の瞬間には回転して後方の刃部21Rとなるので、便宜上、図面の状態における前方にある刃部21の一部を前方の刃部21Fとし、後方にある刃部21の一部を後方の刃部21Rとするものであって、特定の刃部21の一部を指すものではない。
図5は、図4の進行方向Eの前方の刃部21Fの拡大断面図である。丸鋸20は、本体部26の幅(厚さ)Aと刃部21Fの幅(厚さ)Bとの間にあさり(歯振)C,Dがある。あさりC,Dは、本体部26の両側に存在する刃部21とのクリアランスであり、どのような丸鋸20であっても存在する。あさりは、丸鋸20によって切削できる曲線の曲率を決める要素の一つであり、例えば、あさりが大きいほど小さな曲率まで加工することができる。あさりは、例えば、0.15mm〜1.5mmであることができる。また、直径の違う丸鋸20を選択することによって、切削できる曲線の曲率を変えることもでき、例えば、小さな直径の丸鋸20を選択することでさらに曲率の小さな曲線を切削することが可能になる。丸鋸20の大きさ・材質は被加工物等に応じて適宜選択できるが、本実施形態では、直径305mm、刃部21の幅(刃厚)3.5mm、本体部26の幅(台金厚さ)1.5mm、あさり1.0mm、本体部26(台金)の材質SKS5、焼入れ焼戻し(HRC43)のものが用いられている。
図6及び図7は、本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。丸鋸20は、丸鋸20の進行方向Eの前方の刃部21Fによって切削された切削幅Bを有す
る溝12の範囲内で本体部26をたわませ、かつ、丸鋸20の進行方向Eの後方の刃部21Rが切削幅Bの溝12内を通過するように、進行方向Eに沿って移動する。
図6は、図面の左から右の直進状態から進行方向Eの右側に曲がるように切削する場合を示している。丸鋸20は、曲率が無限大の円弧(すなわち直線)から中心O1・曲率半径R1の円弧へと連続する曲線を切削しながら進行する。曲率半径R1の円弧へ進行する際に、丸鋸20を図面の上方へ湾曲させることによって、進行方向Eの前方のこれから切削する仮想曲線11a,11bに刃部21Fの向きを合わせている。本体部26は、溝12の加工後の製品面12bに接触しない範囲の曲率で湾曲する。そして、進行方向Eの前方の刃部21Fは、進行方向Eの右方向に向きを変える。また、進行方向Eの後方の刃部21Rは、溝12の加工後の製品面12a,12bに接触しないように、進行方向Eに対して向きを変える。
図7は、図6とは反対の方向、すなわち、図面の左から右の直進状態から進行方向Eの左方向に曲がるように切削する場合を示している。丸鋸20は、曲率が無限大の円弧(すなわち直線)から中心O2・曲率半径R2の円弧へと連続する曲線を切削しながら進行する。したがって、本体部26は進行方向Eの右方向に凸となるように曲率で湾曲し、刃部21F,21Rは進行方向Eの左方向に向きを変える。
このように、丸鋸20を湾曲させることによって進行方向Eを仮想曲線11a,11bに合うように変更し、かつ、進行方向Eの後方の刃部21R及び本体部26が溝12の製品面12a,12bと干渉することなく、丸鋸20を曲線11a,11bに合わせて移動させて切削加工することができる。曲線11a,11bの曲率半径R1は、前後の刃部21F,21R間の距離、刃部の幅B、あさりの距離C,D(図5参照)、及び機械的に本体部26を湾曲させることができる曲率などによって最小値が決まるが、選択する丸鋸20の直径によっても曲率半径R1の最小値をさらに変更することができる。
丸鋸20によって切削加工するためにあらかじめ設定された曲線は、例えば、連続する複数の曲線からなることができ、少なくとも第1の曲線と、第2の曲線とを有することができる。図6においては、第1の曲線は無限大の曲率を有する直線部分であり、第2の曲線は中心O1・曲率半径R1の円弧である。例えば、第1の曲線は第1の曲率を有し、第2の曲線は第1の曲率と異なる第2の曲率を有することができる。また、例えば、第1の曲線は、第1の中心を有する第1の円弧であり、第2の曲線は、第1の中心とは異なる位置にある第2の中心を有する第2の円弧であることができる。
曲線切削加工装置1としては、例えば、さらに、以下のような実施態様を採用することもできる。
丸鋸20は、切削する被加工物に応じて、大きさ・形状、材質、刃などを当業者が適宜選択できる。切刃については、通常の切削刃のほか、金属粒やその焼結体やダイヤモンド粒などを用いた切削チップや、これらを組み合わせたものを用いることができる。また、丸鋸にスリットを設ける場合、回転面内には等角度間隔で設けることができる。例えば、スリットが8個ある場合は、45度間隔でスリットが設けられる。ここで「等角度間隔」とは、ちょうど等角度間隔になる場合だけではなく略等角度間隔を含むものである。スリットは、丸鋸の外縁にまで達するものが好ましいが、外縁に達していないものとすることができる。また、スリットは半径方向に沿った直線状に設けられるのが好ましいが、これに限らず、半径方向に対して傾斜していたり、曲線状とすることができる。丸鋸の本体部の厚さは均一である必要はなく、中心から外周に向かって台金厚を変化させることもできる。その場合、本体部の最も変形する部分における幅と刃部の幅とのクリアランスをあさりとすることができる。丸鋸にスリットを設けることにより湾曲可能にすることが好まし
いが、複数の扇形の部材を円周状に配置させて円形にしたセパレートタイプの丸鋸とすることができる。
回転手段30は、丸鋸を回転させるものであるが、丸鋸と付勢手段が一緒に回転する場合は、付勢手段も回転手段により回転させることができる。また、付勢手段の少なくとも一部をベアリング等で回動自在に構成しておいて、丸鋸の回転に追従して回転する構成にすることができる。
付勢手段40は、丸鋸の外周部を湾曲できる押圧力を付与できるものとすることができる。なお、ここで丸鋸の外周部とは、丸鋸の外周側で被加工物に切り込まれる部分である。付勢手段としては、例えば、空気圧式、水圧式、電磁式、接触式などが用いられ得る。精度的には接触式が好ましい。また、丸鋸の外周部に曲率を設けることができれば付勢部位は丸鋸の回転面内のどこでも良いが、円周方向に等角度間隔(略等角度間隔)に複数個所設けることができる。また、付勢手段は、丸鋸回転面の片面側のみに設けることもできるし、両面側に設けることもできる。付勢手段は、丸鋸と一緒に回転するのが好ましいが、必ずしも一緒に回転しない構成とすることもできる。一緒に回転しない場合は、付勢手段を非接触式にするか、接触部位にローラ等を設けることができる。また、丸鋸と付勢手段が一緒に回転する場合は、丸鋸を円周方向にわたって安定して押圧できるように、丸鋸の回転中心から所定半径の位置を押圧できるリング状フランジを設けることができる。また、円周方向の複数点で押圧するようにすることができる。その場合、接触部位に凹部や穴などを設けておいて押圧位置を安定させることができる。さらに、丸鋸が湾曲することにより接触部位が半径方向に微妙に動くので、接触部位を摺動可能にしておくか、球体などを介在させておくことができる。付勢手段は、丸鋸の円周方向に沿って均等に押圧力を付与するのが好ましいが、切削ラインの進行方向の前後で、切削ラインの曲率変化に応じて押圧力を変えることができる。付勢手段は丸鋸回転中に押圧力を変化させられることが好ましいが、丸鋸停止中に押圧しておき丸鋸回転中は押圧力を固定しておくこともできる。付勢手段は丸鋸の外周部を湾曲できる押圧力を付与できれば良いので、丸鋸の中心軸付近を固定しておいて丸鋸の回転面内の所定半径の円周部位を押圧しても良いし、逆に、所定半径の円周部位を固定しておき中心軸付近を押圧しても良いし、その両方を組み合わせることもできる。なお、付勢手段による押圧は「回転軸に平行な方向」に行われるが、ちょうど平行な方向のみではなく、丸鋸の外周部を湾曲することが目的であるので、その目的の範囲で所定の角度範囲を有することができる。
制御手段は、一般的な切削加工装置に用いられる制御手段をカスタマイズすることにより用いることができる。制御手段は、回転手段30を制御して丸鋸20の回転速度を制御することができ、付勢手段40を制御して丸鋸20をたわませて本体部26の曲率半径を制御することができ、図示しない移動手段を制御して丸鋸20を被加工物10に対してあらかじめ設定された曲線に沿って相対的に移動するよう制御することができる。そして、制御手段は、丸鋸20の進行方向Eの前方の刃部21Fによって切削された切削幅の範囲内で本体部26をたわませ、かつ、丸鋸20の進行方向Eの後方の刃部21Rが丸鋸20の進行方向Eの前方の刃部21Fによって切削された切削幅の範囲内を通過するように丸鋸20を被加工物10に対して相対的に移動させ、丸鋸20の進行方向Eの前方の刃部21Fがあらかじめ設定された曲線に沿って被加工物10を切削することができる。
丸鋸が湾曲すると回転軸と丸鋸の刃面とが垂直から傾くため、被加工物と回転手段の相対角度を可変制御できると良い。被加工物への丸鋸の切り込み開始は、丸鋸を被加工物の端から切り込んでいっても良いし、被加工物の加工面に対して垂直に切り込んでいっても良い。また、曲線切削加工装置1は、図示されていない公知の制御手段により制御することができる。例えば、曲線切削加工装置1は、5軸工作機械のような複数軸を制御可能なCNC工作機械に適用することで、効率よく加工を行うことができる。
以下、本実施形態にかかる曲線切削加工方法について説明する。
図8〜図10は、本発明にかかる曲線切削加工方法を説明する模式図である。図11は、図8において破線で示した円XIの拡大図である。図8〜図10において、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの被加工物10を、図面の左上から右下へ向かってあらかじめ設定された仮想曲線11a,11bに沿って進行方向E4〜E6に丸鋸20が移動して切削する。仮想曲線11a,11bは、図8〜図10において、連続する2つの円弧からなる曲線の変曲点付近を示している。図8〜図10において、丸鋸20の進行方向右側の曲線は、中心O3・曲率半径R3の円弧と、中心O4・曲率半径R4の円弧とが連続している例を示している。位置S1F〜位置S5F及び位置S1R〜S5Rは、切削する前の被加工物10においては例えばあらかじめCNC工作機械に入力されたプログラムの仮想曲線11a上であり、切削後の被加工物10においては加工後の溝12の曲線状の製品面12aとなる。刃部21は、刃部21の幅方向の一方の端部(図8〜図11では進行方向右側の端部)が曲線11aと接するように進行している。
図8において、湾曲した丸鋸20の進行方向E4の前方の刃部21Fは曲率半径R3の円弧上の位置S1F、後方の刃部21Rは位置S1Rにあって、本体部26及び後方の刃部21Rは切削した溝12の製品面12a,12bと干渉していない。図11を用いて図8における刃部21Fをさらに詳細に説明する。図11において、進行方向E3は刃部21Fが曲率半径R3の円弧上の現在の位置S1Fに到達するまでの刃部21Fの進行方向であり、進行方向E4は刃部21Fが現在の位置S1Fから曲率半径R4の円弧上の次の位置S2Fへ向かう進行方向である。図11に示すように、前方の刃部21Fは、その最大幅(図5参照)が切削幅Bであり、刃部21Fの最大幅における進行方向E3の右側の端部が曲線11aの現在の位置S1Fで被加工物10と接している。刃部21Fの幅方向Wに直交する方向Vは、現在の位置S1Fにおける製品面12aの円弧と正接するように曲線と接している。そして、刃部21Fの右側の端部が位置S1Fを過ぎると、微小距離隔てた次の位置S2Fへ向けて刃部21Fの進行方向をE4に変更し、丸鋸20を移動させる。
このように、刃部21Fの方向Vが現在の位置S1Fにおける製品面12aの円弧と正接することにより、丸鋸の挽き曲がりや刃部21の偏摩耗を防止することができる。
図9において、丸鋸20の本体部26の曲率は図8に比べて変化しており、前方の刃部21Fの右側端部が位置S2Fに到達している。位置S2Fにおいて、刃部21の幅方向の右側の端部は、位置S2Fにおける刃部21の幅方向に直交する方向が曲率半径R4の円弧(曲線11a)と正接するように曲線と接している。図8の状態から図9の状態への丸鋸20の移動において、本体部26は、切削した溝12の範囲内でその曲率を変化させ、製品面12a,12bと干渉しない。この曲率の変化は、丸鋸20の図8における位置S1Fから微小距離を隔てた次の位置である図9における位置S2Fへ移動する間に本体部26のたわみを変化させる最大距離があさりの範囲内であることができる。たわみを変化させる方向は、装置の構造上、被加工物10の高さにおける回転軸Oに沿った方向(図4参照)の一方である。
このように、あさりの範囲内で丸鋸20をたわませるのであれば、本体部26と製品面12a,12bとの干渉を防止することができる。
図8の状態から図9の状態への丸鋸20の移動は、進行方向E4に沿うようにしてもよいが、曲線11a上に設定された隣り合う位置の間、この場合は位置S1Fから位置S2Fの微小区間で補間動作することができる。この補間動作は、直線補間あるいは曲線補間
で行なうことができる。この区間における補間動作によって、進行方向E4が位置S2Fにおける刃部21Fの幅方向Wに直交する方向Vと平行になるように、進行方向E3から進行方向E4へ徐々に変更することができる。また、この区間における丸鋸20の移動は、縦軸Pを中心とした旋回方向Gに半径Rの旋回動作を伴うことができる。
このような補間動作は、例えば、NC工作機械にあらかじめ設定された曲線11a上の複数の指令点列データに基づいて近似曲線を得て補間を行い、曲線11aに沿った加工を行うことができる。この場合、この指令点列データが曲線11a上の位置S1F〜S5Fに相当することになる。
同様にして、図9の状態から図10の状態へと丸鋸20のたわみを変化させ、必要に応じて丸鋸20を旋回動作しながら進行方向E5に沿って移動させることができる。
次に、これまで説明した曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置において、丸鋸20の回転軸Oを傾ける実施の形態について説明する。
図15は、被加工物の加工後の製品面の模式図である。図16は、本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。図17は、本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。図18は、本発明にかかる曲線切削加工方法の概念を説明する模式図である。
まず、これまで説明してきたように、図1〜図14を用いて説明した曲線切削加工方法及び曲線切削加工装置は、任意の曲線を切削加工できるが、図15に示すように、この方法によって加工された被加工物10の製品面12aは、わずかではあるものの被加工物10の上面14の端部16から被加工物10の下面の端部17に向かって傾斜する。この傾斜は、例えば、製品面12aが曲率の内側にある場合、端部16における上面14に対する製品面12aの角度が90度よりもわずかに大きくなるように生じる。
この被加工物10の製品面12aの傾斜は、図16で模式的に示すように、丸鋸20をたわませたため、被加工物10の上面14の高さで丸鋸の刃部21Fの切削する曲線の曲率半径R5と、被加工物10の下面15の高さで丸鋸の刃部21Fの切削する曲線の曲率半径R6と、が異なることによって生じる。
そこで、図2に破線で示すように、切削する工程は、丸鋸20の回転軸Oを傾けて、被加工物10の丸鋸20の回転軸O側の上面14と加工後の製品面12aとを所定の角度に切削加工することができる。図2においては、加工後の製品面12aが下面15に対して垂直の面に切削加工できるように設定している。このように丸鋸20の回転軸Oを傾けると、図17に示すように、被加工物10の上面14の高さにある丸鋸の刃部21Fの曲率半径R5と、被加工物10の下面15の高さにある丸鋸の刃部21Fの切削する曲率半径R6と、が同じ曲率半径とすることができる。図17において、本体部26aは上面14の高さ位置における本体部26の断面を示し、本体部26bは下面15の高さ位置における本体部26の断面を示している。
また、丸鋸20の回転軸Oを被加工物10に対して傾ける移動は、あらかじめ設定した傾斜角度に応じて制御手段の指令で図示しない傾斜移動手段、例えばサーボモータによって行うことができる。
このように、丸鋸20を傾けることにより、上面14に対する加工後の製品面12aを所定の角度に加工することができる。特に、丸鋸20の傾きを調整することにより、傾斜を無くし、上面14に対して製品面12aが垂直となるようにすることができる。
図18に示すように、回転軸Oは、丸鋸20の本体部26が切削幅における被加工物10と干渉しない範囲内で傾けることができる。すなわち、進行方向前方の刃部21Fによって切削された幅の範囲内であって、本体部26の側面が製品面12a,12bに接触しない範囲で丸鋸20の回転軸Oを傾けることができる。なお、切削幅は、図18(a)に示すように刃部21Fの幅Bであり、刃部21Fと本体部26との幅のクリアランスから生じるいわゆるあさりの距離C,Dの範囲内で丸鋸20を傾けることができることを意味する。
このようにあさりを利用することによって、被加工物10に接触することなく丸鋸20を所望の角度に傾けることができる。
回転軸Oを傾けることによって、被加工物10の上面14に対して丸鋸20が上下方向に移動することになる。この移動は、被加工物10と接触している部分における本体部26の曲率半径を変化させることになる。そこで、このとき、回転軸Oを傾けると共に、丸鋸20を上面14に対して相対的に移動して丸鋸20の回転中心と上面14との間隔を変更することができる。
このように上面14に対して丸鋸20を移動することによって、丸鋸20の傾斜によって生じた曲率半径の変化を補正することができる。
丸鋸20もしくは被加工物10の移動は、工作機械の公知の各種移動手段、例えば、サーボモータを用いて行うことができる。
曲線切削加工方法で半径5000mmの2つの連続する円弧の連続切削加工試験を行った。連続切削加工試験には、直径305mm、厚さ1.5mm、刃部厚さ3.5mm、スリットタイプR−02の丸鋸を装着した曲線切削加工装置(4軸NC加工機)を用いた。被加工物は厚さ10mmのベニヤ板を用いた。丸鋸の回転速度は3000min−1、丸鋸の送り速度は3000mm/minの加工条件であった。加工条件は、表1に示した。
曲線切削加工装置のNCプログラムは、加工する仮想曲線の変曲点付近を10分割にした直線補間で試験を行った。
加工後、ベニヤ合板の一方の被加工面を三次元測定機を用いて形状測定した。測定範囲は、ベニヤ合板上面の縁部分を25mm間隔で測定した。形状測定結果を図12に示した。図12に示すように、被加工面は、緩やかなS字曲線を描き、2つの連続する円弧を曲線切削加工することができた。
Figure 2013212576
曲線切削加工方法で半径5000mmの円弧の切削加工試験を行った。切削加工試験には、直径305mm、厚さ1.5mm、刃部厚さ3.5mm、スリットタイプR−02の丸鋸を装着した曲線切削加工装置(4軸NC加工機)を用いた。被加工物は厚さ10mmのCFRP板を用いた。丸鋸の回転速度は3000min−1、丸鋸の送り速度は3000mm/minの加工条件であった。加工条件は、表2に示した。
Figure 2013212576

三次元測定機により加工後の被加工物の上面の端部と下面の端部の輪郭形状を測定し、図19に示した。実線は設定した半径5000mmの円弧を示し、黒い四角で示した点は被加工物の上面の端部の輪郭形状を示し、白抜きの丸で示した点は被加工物の下面の端部の輪郭形状を示した。上面の端部の輪郭形状は設定された半径5000mmの円弧と一致していることがわかるが、下面の端部の輪郭形状はわずかではあるが設定された円弧と差
があることがわかった。そして、この差は、上面に対する加工後の製品面の傾き(91.79度)として現れた。
次に、FEM解析を用いて、被加工物に設定された曲線の曲率半径と、製品面が上面に対して垂直になる丸鋸の回転軸の傾斜角度、すなわち上面に対して製品面の高さの範囲内で丸鋸の本体部が垂直になるときの回転軸の傾斜角度と、の関係を計算し、図20に示した。加工条件は表2と同様であり、丸鋸の刃先は被加工物の下面から5mm突出させることを条件とした。また、傾斜角度は、進行方向前方から見て、被加工物の上面と丸鋸の回転軸とが平行であるときを0度とした。この結果に基づいて、加工する曲線の曲率半径が5000mmとするためには、丸鋸の回転軸の傾斜角度が1.725度とすることで加工後の製品面の傾斜を無くすことができることがわかった。
そこで、丸鋸の回転軸の傾斜角度を1.725度とした以外は表2の条件として、この円弧の中心から刃部の中心までの距離が被加工物の上面の位置と下面の位置とにおいて一致するかどうかをFEM解析した。その結果を図21に示した。図21において、破線が被加工物の上面位置における丸鋸の刃部が旋回する形状であり、実線が下面位置における刃部が旋回する形状である。破線と実線はほぼ一致しており、上面と下面の位置において丸鋸の刃部が同じ曲線上を旋回することがわかった。
さらに、同様の条件で、丸鋸の押込量を1.234mmとし、丸鋸を傾けた時の本体部の形状がどのような形状になるかをFEM解析を用いて計算し、図22に示した。図22において、四角で示した点は被加工物の上面(丸鋸の回転中心からの距離が137.5mm)の本体部の輪郭形状を示し、破線は半径4951mmの円弧を示し、丸で示した点は被加工物の下面(丸鋸の回転中心からの距離が147.5mm)の本体部の輪郭形状を示し、実線は半径5319mmの円弧を示した。上面及び下面においても本体部の輪郭形状は円弧状であることがわかった。
また、同様の条件で、上面の位置において、丸鋸の中心軸の傾斜角度に対する本体部の曲率半径を計算し図23に示した。本体部の曲率半径は、上面の位置において、本体部の断面を下面側から見た時の曲線形状の曲率半径である。丸鋸の傾斜角度が大きくなると曲率半径も大きくなることがわかった。そのため、丸鋸の傾斜角度を大きくする場合には、丸鋸の回転中心を被加工物側へ近づけるように移動する、いわゆるZ軸制御が必要であることがわかった。
最後に、同じ丸鋸をあさりの範囲内(本体部の左右1mmずつ)で傾斜させた場合における傾斜角度と加工可能な被加工物の板厚との関係を計算し、図24に示した。あさりの範囲内で本体部が被加工物と干渉することなく傾斜させなければならないため、加工可能な板厚はあさりの幅によって制限され、板厚が厚ければ丸鋸の傾斜角度を大きくできないことがわかった。
このことから、あさりの幅、被加工物の板厚、Z軸の制御などの条件を考慮しながら、丸鋸の回転軸を被加工物に対して所定角度に傾けることによって、丸鋸をたわませて曲線を加工する際に、被加工物の製品面を所定の角度に切削することができることがわかった。
1:曲線切削加工装置、10:被加工物、11,11a,11b:曲線、12:溝、12a,12b:加工後の製品面、14:上面、15:下面、16:上面の端部、17:下面の端部、20:丸鋸、21,21F,21R:刃部、22:スリット、23:中心部、24:付勢部位、26:本体部、30:回転手段、31:プーリ、32:スピンドル、3
3:アンギュラベアリング、34:ボールベアリング、35:スラストベアリング、40:付勢手段、41,42:リング状フランジ、43:万重、44:ピン、45:ドローバー、50:押圧手段、51:サーボモータ、52,53:平歯車、54:ボールベアリング、55:進退機構、56:クランクバー、57,58:支点ピン、A:本体部の幅、B:刃部の幅、C,D:あさり、E,E1〜E6:進行方向、G:旋回方向、O:回転軸、O1,O2,O3,O4:中心、P:縦軸、R1,R2,R3,R4,R5,R6:曲率半径、V:直交する方向、W:刃部の幅方向

Claims (13)

  1. 略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸を用いて、被加工物を切削する加工方法であって、
    前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動して、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って前記被加工物を切削する工程を有し、
    前記切削する工程は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が該切削幅の範囲内を通過するように、前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動する、曲線切削加工方法。
  2. 請求項1において、
    前記曲線は、第1の曲線と、該第1の曲線と連続する第2の曲線とを有し、
    前記第1の曲線上の第1の位置と、該第1の位置から微小距離隔てた前記第2の曲線上の第2の位置と、を設定し、
    前記刃部は、前記刃部の幅方向の一方の端部が前記第1の曲線及び前記第2の曲線と接するように進行し、
    前記端部は、前記第1の位置において、前記刃部の幅方向に直交する方向が前記第1の曲線と正接し、
    前記端部は、前記第2の位置において、前記刃部の幅方向に直交する方向が前記第2の曲線と正接する、曲線切削加工方法。
  3. 請求項2において、
    前記第1の曲線は、第1の曲率を有し、
    前記第2の曲線は、前記第1の曲率と異なる第2の曲率を有する、曲線切削加工方法。
  4. 請求項2または3において、
    前記第1の曲線は、第1の中心を有する第1の円弧であり、
    前記第2の曲線は、前記第1の中心とは異なる位置にある第2の中心を有する第2の円弧である、曲線切削加工方法。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項において、
    前記丸鋸の移動は、前記第1の位置と前記第2の位置との間で補間動作する、曲線切削加工方法。
  6. 請求項1において、
    前記丸鋸が現在の位置から微小距離を隔てた次の位置へ移動する間に前記本体部のたわみを変化させる最大距離は、あさりの範囲内である、曲線切削加工方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、
    前記切削する工程は、前記丸鋸の前記回転軸を傾けて、前記被加工物における前記丸鋸の回転軸側の上面と加工後の製品面とを所定の角度に切削加工する、曲線切削加工方法。
  8. 請求項7において、
    前記回転軸は、前記丸鋸の前記本体部が前記切削幅における前記被加工物と干渉しない範囲内で傾けられる、曲線切削加工方法。
  9. 請求項7または8において、
    前記切削する工程は、前記回転軸を傾けると共に、前記丸鋸を前記上面に対して相対的に移動して前記丸鋸の回転中心と前記上面との間隔を変更する、曲線切削加工方法。
  10. 略円板状の本体部と、該本体部の外周に形成された刃部と、を有する丸鋸と、
    前記丸鋸を回転させる回転手段と、
    前記丸鋸の前記本体部の側面を回転軸に平行な方向に付勢して前記丸鋸を湾曲させる付勢手段と、
    前記丸鋸を被加工物に対して相対的に移動する移動手段と、
    前記回転手段と、前記付勢手段と、前記移動手段と、を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内で前記本体部をたわませ、かつ、前記丸鋸の進行方向後方の刃部が前記丸鋸の進行方向前方の刃部によって切削された切削幅の範囲内を通過するように前記丸鋸を前記被加工物に対して相対的に移動させ、前記丸鋸の進行方向前方の刃部があらかじめ設定された曲線に沿って前記被加工物を切削する、曲線切削加工装置。
  11. 請求項10において、
    前記丸鋸の前記回転軸を前記被加工物に対して傾ける傾斜移動手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記傾斜移動手段によって、前記丸鋸の前記回転軸を傾けて、前記被加工物における前記丸鋸の回転軸側の上面と加工後の製品面とを所定の角度に切削加工する、曲線切削加工装置。
  12. 請求項11において、
    前記回転軸は、前記丸鋸の前記本体部が前記切削幅における前記被加工物と干渉しない範囲内で傾ける、曲線切削加工装置。
  13. 請求項12において、
    前記制御手段は、前記回転軸を傾けると共に、前記丸鋸を前記上面に対して相対的に移動して前記丸鋸の回転中心と前記上面との間隔を変更する、曲線切削加工装置。
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