JP2013212034A - 電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】送電アンテナから受電アンテナに対して、電磁場を介して電気エネルギーを伝送する際、異物が発熱したり、或いは、電力伝送効率が低下したりしてしまうことがない電力伝送システムを提供する。
【解決手段】直流電圧を昇圧又は降圧して出力する送電側昇降圧部120と、送電側昇降圧部120からの直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ部130と、インバータ部130における駆動周波数を制御すると共に、インバータ部130から出力される電力を制御する送電側制御部150と、インバータ部130からの交流電圧が入力される前記送電アンテナ140と、受電アンテナ210と、からなり、送電側制御部150は、実際に送電を行う際、インバータ部130における駆動周波数と送電側昇降圧部120から出力される直流電圧と直流電流とに基づいて、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物があるものと判定する。
【選択図】図1
【解決手段】直流電圧を昇圧又は降圧して出力する送電側昇降圧部120と、送電側昇降圧部120からの直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータ部130と、インバータ部130における駆動周波数を制御すると共に、インバータ部130から出力される電力を制御する送電側制御部150と、インバータ部130からの交流電圧が入力される前記送電アンテナ140と、受電アンテナ210と、からなり、送電側制御部150は、実際に送電を行う際、インバータ部130における駆動周波数と送電側昇降圧部120から出力される直流電圧と直流電流とに基づいて、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物があるものと判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気共鳴方式の磁気共鳴アンテナが用いられるワイヤレス電力伝送システムに関する。
近年、電源コードなどを用いることなく、ワイヤレスで電力(電気エネルギー)を伝送する技術の開発が盛んとなっている。ワイヤレスで電力を伝送する方式の中でも、特に注目されている技術として、磁気共鳴方式と呼ばれるものがある。この磁気共鳴方式は2007年にマサチューセッツ工科大学の研究グループが提案したものであり、これに関連する技術は、例えば、特許文献1(特表2009−501510号公報)に開示されている。
磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムは、送電側アンテナの共振周波数と、受電側アンテナの共振周波数とを同一とすることで、送電側アンテナから受電側アンテナに対し、効率的にエネルギー伝達を行うものであり、電力伝送距離を数十cm〜数mとすることが可能であることが大きな特徴の一つである。
上記のような磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムは、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両搭載電池への充電に応用することが検討されている。このようなワイヤレスなシステムを、上記のような車両に用いることで、車両への給電のために、電源コネクタや電源線などを取り扱う必要がなくなるからである。
例えば、特許文献2(特開2010−68657号公報)には、一方のアンテナを電気自動車のような移動体の底面部に搭載し、地上に設けた他方のアンテナから、ワイヤレスで電力伝送を行い、伝送された電力を電気自動車の電池に充電することが開示されている。
特表2009−501510号公報
特開2010−68657号公報
上記のような電力伝送システムにおいては、送電アンテナが地中部に埋設されるようにして設けられる構成が採用されるため、例えば、何らかの落下物が送電アンテナの近傍に落ちたままとなり、そこに異物として存在してしまう、といったシチュエーションが考えられる。ところで、電力伝送中に送電アンテナと受電アンテナとの間に、例えば、スチール缶などのような異物が存在すると、電力伝送実行中にスチール缶が発熱すると共に、電力の伝送効率が低下する、といった問題があった。ところが、従来の電力伝送システムにおいては、送電アンテナと受電アンテナとの間に、上記のような異物が存在する可能性については全く考慮されておらず、対策が求められていた。
上記問題を解決するために、請求項1に係る発明は、送電アンテナから受電アンテナに対して、電磁場を介して電気エネルギーを伝送する電力伝送システムであって、直流電圧を昇圧又は降圧して出力する送電側昇降圧部と、前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧を所定の周波数の交流電圧に変換して出力するインバータ部と、前記インバータ部における駆動周波数を制御すると共に、前記インバータ部に入力する直流電圧の電圧値を制御し、前記インバータ部から出力される電力を制御する送電側制御部と、前記インバータ
部からの交流電圧が入力される前記送電アンテナと、前記受電アンテナからの出力を直流電圧に整流して出力する整流部と、前記整流部から出力される直流電圧を昇圧又は降圧して出力する受電側昇降圧部と、前記受電側昇降圧部からの出力が充電される電池と、前記整流部から前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整する受電側制御部と、からなり、前記送電側制御部は、実際に送電を行う際、前記インバータ部における前記駆動周波数と前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流とに基づいて、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することを特徴とする。
部からの交流電圧が入力される前記送電アンテナと、前記受電アンテナからの出力を直流電圧に整流して出力する整流部と、前記整流部から出力される直流電圧を昇圧又は降圧して出力する受電側昇降圧部と、前記受電側昇降圧部からの出力が充電される電池と、前記整流部から前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整する受電側制御部と、からなり、前記送電側制御部は、実際に送電を行う際、前記インバータ部における前記駆動周波数と前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流とに基づいて、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電力伝送システムにおいて、前記送電側制御部は、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物が存在しないときにおける、前記駆動周波数と、前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流の比との間を規定する関数を記憶すると共に、実際に送電を行う際、前記駆動周波数と前記比が、前記関数を満たさない場合、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の電力伝送システムにおいて、前記送電側制御部は前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の位置ずれ量に応じた周波数で前記インバータ部を制御すると共に、
前記受電側制御部は、さらに、前記受電アンテナに入力される交流電圧の周波数を検出し、検出される周波数に応じて前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整することを特徴とする。
前記受電側制御部は、さらに、前記受電アンテナに入力される交流電圧の周波数を検出し、検出される周波数に応じて前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電力伝送システムにおいて、前記受電側昇降圧部はスイッチング素子を有し、前記受電側制御部は前記スイッチング素子のオンオフのデューティ比を制御することで前記昇受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整することを特徴とする。
本発明に係る電力伝送システムによれば、送電アンテナと受電アンテナとの間に異物が存在しないときにおける、駆動周波数と、送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流の比との間を規定する関数を記憶しておき、実際に送電を行う際、前記駆動周波数と前記比が、前記関数を満たさない場合、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することで、異物の存在を認識することが可能となるので、電力伝送に伴い、異物が発熱したり、或いは、電力伝送効率が低下したりしてしまうことがない。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る電力伝送システムのブロック図であり、図2は本発明の実施形態に係る電力伝送システム100を車両に搭載した例を模式的に示す図である。本発明の電力伝送システム100は、例えば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両搭載電池への充電のためのシステムに用いるのに好適である。このために、車両の底面部においては、受電を行うことを可能にする受電アンテナ210が配されてなる。
本実施形態に係る電力伝送システム100では、上記のような車両に対して電力を非接触で伝送するため、当該車両を停車させることが可能な停車スペースに設けられる。車両充電用のスペースである当該停車スペースには、本実施形態に係る電力伝送システム100の送電アンテナ140などが地中部に埋設されるような構成となっている。車両のユーザーは本実施形態に係る電力伝送システムが設けられている停車スペースに車両を停車させて、送電アンテナ140から車両に搭載されている受電アンテナ210に対して、電磁場を介し電気エネルギーを伝送する。
本実施形態に係る電力伝送システム100は、上記のような利用形態であることから、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置関係が停車スペースに車両を停車させるたびに変化し、最適な電力伝送効率を与える周波数についてもこれに伴い変化することとなる。そこで、車両停車後、すなわち、送電アンテナ140と受電アンテナ210と間の位置関係がフィックスした後、実際の充電の電力伝送を行う際には、送電アンテナに入力される電圧の位相と、電流の位相との関係により最適周波数を決定するようにしている。
車両充電設備(送電側)において、送電側整流部110は商用電源からの交流電圧を一定の直流電圧に変換するコンバータであり、この送電側整流部110からの直流電圧は送電側昇降圧部120に入力され、送電側昇降圧部120で所望の電圧値に昇圧又は降圧される。この送電側昇降圧部120で出力される電圧値、電流値の設定は送電側制御部150から制御可能となっている。
インバータ部130は、送電側昇降圧部120から供給される直流電圧から所定の交流電圧を生成して、送電アンテナ140に入力する。図3は本発明の実施形態に係る電力伝
送システムのインバータ部を示す図である。インバータ部130は、例えば図3に示すように、フルブリッジ方式で接続されたQA乃至QDからなる4つの電界効果トランジスタ(FET)によって構成されている。
送システムのインバータ部を示す図である。インバータ部130は、例えば図3に示すように、フルブリッジ方式で接続されたQA乃至QDからなる4つの電界効果トランジスタ(FET)によって構成されている。
本実施形態においては、直列接続されたスイッチング素子QAとスイッチング素子QBの間の接続部T1と、直列接続されたスイッチング素子QCとスイッチング素子QDとの間の接続部T2との間に送電アンテナ140が接続される構成となっており、スイッチング素子QAとスイッチング素子QDがオンのとき、スイッチング素子QBとスイッチング素子QCがオフとされ、スイッチング素子QBとスイッチング素子QCがオンのとき、スイッチング素子QAとスイッチング素子QDがオフとされることで、接続部T1と接続部T2との間に矩形波の交流電圧を発生させる。
上記のようなインバータ部130を構成するスイッチング素子QA乃至QDに対する駆動信号は送電側制御部150から入力されるようになっている。また、インバータ部130を駆動させるための周波数は送電側制御部150から制御することができるようになっている。
上記のようなインバータ部130からの出力は送電アンテナ140に供給される。この送電アンテナ140、及び受電アンテナ210は、誘導成分を有するコイルと容量成分を有するキャパシタとから構成されており、対向するようにして配置される車両搭載の受電アンテナ210と共鳴することで、送電アンテナ140から出力される電気エネルギーを受電アンテナ210に送ることができるようになっている。
なお、インバータ部130からの出力を、送電アンテナ140に入力する際には、いったん、不図示の整合器によってインピーダンスを整合させるようにしてもよい。整合器は所定の回路定数を有する受動素子から構成することができる。
本発明の実施形態に係る電力伝送システムでは、電力伝送システム100の送電側の送電アンテナ140から、受電側の受電アンテナ210へ効率的に電力を伝送する際、送電アンテナ140の共振周波数と、受電アンテナ210の共振周波数とを同一とすることで、送電側アンテナから受電側アンテナに対し、効率的にエネルギー伝達を行うようにしている。
インバータ部130に対する入力される電圧V1及び電流I1、インバータ部130から出力される電圧V2及び電流I2は送電側制御部150によって検出されるようになっている。これにより、送電側制御部150は、検出される電圧V1及び電流I1からインバータ部130に入力される入力電力(W1=V1×I1)、及び、検出される電圧V2及び電流I2からインバータ部130から出力される出力電力(W2=V2×I2)などを取得することができるようになっている。
また、送電側制御部150では、上記のような構成によりインバータ部130から出力される電圧V2の位相、電流I2の位相についても検出できるようになっている。
送電側制御部150は、CPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部を有している。送電側制御部150では、このような情報処理部により、検出された電圧V2の位相、及び電流I2の位相の差などを演算することができるようになっている。
また、後述する関数、テーブル、マップなどは、この送電側制御部150の記憶部に記憶される構成である。
送電側制御部150は、昇降圧部120によって出力される直流電圧の電圧と、インバータ部130で出力される交流電圧の周波数を制御して、実際の充電の電力伝送を実行する。このような制御を行う際には、送電側制御部150に内蔵される制御プログラムが参照されることによって周波数などが決定される。制御プログラムは、記憶手段に記憶され、送電側制御部150の演算部によって参照可能に構成されている。
次に、車両側に設けられている電力伝送システム100の構成について説明する。車両の受電側のシステムにおいて、受電アンテナ210は、送電アンテナ140と共鳴することによって、送電アンテナ140から出力される電気エネルギーを受電するものである。
受電側制御部250は、受電アンテナ210での交流電圧Vfreqを観測することで、該交流電圧Vfreqの周波数を検出することができるようになっている。これにより、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量に応じて、送電側システムで設定されたインバータ部130の駆動周波数を、受電側システムで把握することができるようになっている。
受電アンテナ210で受電された交流電力は、受電側整流部220において整流される。受電側整流部220からの出力は受電側昇降圧部230において、所定の電圧値に昇圧又は降圧されて、電池240に蓄電されるようになっている。受電側昇降圧部230は受電側制御部250からの指令に基づいて電池240の充電を制御する。
受電側昇降圧部230はDCDCコンバータにより構成されており、このDCDCコンバータに含まれるスイッチング素子SWに対して、受電側制御部250は、当該スイッチング素子SWのオンオフ比であるのデューティ比Dを制御量として送信して、受電側昇降圧部230を制御する。これにより、受電側整流部220から受電側昇降圧部230に入力される電流及び電圧を調整することができるようになっている。
上記のような受電側制御部250による受電側昇降圧部230に対する制御に基づいて、受電側整流部220から受電側昇降圧部230に入力される電圧V3及び電流I3は、受電側制御部250によって検出されるようになっている。また、受電側昇降圧部230から電池240に対して入力される電圧VB及び電流IBは受電側制御部250によって検出されるようになっている。
検出された電圧V3及び電流I3、電圧VB及び電流IBにより、受電側制御部250は、
受電側昇降圧部230などを制御して、電池240の適切な充電プロファイルに沿うように電池240の充電を制御することができるように構成されている。
受電側昇降圧部230などを制御して、電池240の適切な充電プロファイルに沿うように電池240の充電を制御することができるように構成されている。
受電側昇降圧部230には、フィードバック制御することにより、電池240を定電流充電モード、定電力充電モード、定電圧充電モードのいずれかの充電モードで充電させるかを選択することができるようになっている。
受電側制御部250はCPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部を有しており、図示されている受電側制御部250と接続される各構成と協働するように動作する。後述する関数、テーブル、マップなどは、この受電側制御部250の記憶部に記憶される構成である。
受電側制御部250には、電池240の充電プロファイルが記憶されると共に、受電側制御部250をこのプロファイルに沿って動作させるためのアルゴリズムが記憶されている。図4は電池240の充電プロファイル260を示す図である。この充電プロファイル
260は電池240の充電プロファイルの一例を示すものであり、電池240を充電するためには、その他のプロファイルを用いるようにしてもよい。
260は電池240の充電プロファイルの一例を示すものであり、電池240を充電するためには、その他のプロファイルを用いるようにしてもよい。
また、図4では電池240の蓄電量がほとんどない状態からの充電プロファイルを示すものである。この充電プロファイルにおいては、まず一定の電力Pconstで電池240の
充電を行う定出力充電(CP制御)が行われる。次に、電池240の端部電圧がVfとなったら、一定の充電電圧を維持する定電圧充電(CV制御)が行われる。そして、定電圧充電時、電池240に流れこむ電流がIminとなったら、充電を終了する。
充電を行う定出力充電(CP制御)が行われる。次に、電池240の端部電圧がVfとなったら、一定の充電電圧を維持する定電圧充電(CV制御)が行われる。そして、定電圧充電時、電池240に流れこむ電流がIminとなったら、充電を終了する。
上記のように、車両に適用された電力伝送システム100を利用する場合、車両のユーザーは、送電アンテナ140が設けられた停車スペースに車両を停車させて、送電アンテナ140から伝送される電力を、車両に搭載されている受電アンテナ210で受けるような利用形態となる。このような利用形態であることから、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置関係は、停車スペースに車両を停車させるたびに変化することとなる。
図5は送電アンテナ140と受電アンテナ210の位置関係の定義を説明する図である。送電アンテナ140、受電アンテナ210はいずれも渦巻き状に巻回された略矩形のコイルである。受電アンテナ210が車輌に搭載されているという制約の下、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の結合係数が最大となる、送電アンテナ140と受電アンテナ210との相対的位置を、最適相対的位置として定義すると、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量は、この最適相対的位置からの相違として定義することができる。最適相対的位置からのアンテナ間の位置ずれ量が大きくなればなるほど、結合係数は小さくなる。
まず、電力伝送システム100の送電側システムにおける処理について説明する。以上のように構成される電力伝送システム100におけるインバータ部130の制御処理のフローについて説明する。
なお、本実施形態では、送電側システムにおいて、インバータ部130からの出力を一定とすると共に、周波数を追従する制御を行い、さらに受電側システムにおいては、受電側昇降圧部230のパラメーターを適切に設定することにより、送電アンテナ140・受電アンテナ210間の位置ずれ量に基づいた効率的な電力伝送を行うことが可能となる。
図6は本発明の実施形態に係る電力伝送システムの送電側システムにおける制御処理のフローチャートを示す図である。
図6において、ステップS100で、処理が開始されると、続く、ステップS101では、電圧V2を初期電圧であるVstartに設定する。
次に、ステップS102においては、検出されたV2-I2の位相差が所定値となるよう
に周波数を合わせるようにインバータ部130の駆動周波数を制御する。次のステップS103では、電流値I2を取得し、ステップS104で、出力電力をW2=V2×I2により計算する。
に周波数を合わせるようにインバータ部130の駆動周波数を制御する。次のステップS103では、電流値I2を取得し、ステップS104で、出力電力をW2=V2×I2により計算する。
ステップS105では、送電が終了であるか否かが判定され、この判定がNOである場合には、ステップS106に進む。一方、YESである場合には、ステップS108に進み、処理を終了する。
ステップS106では、出力電力Wが目標出力電力であるWtargetに到達したか否かが
判定され、当該判定がYESであればステップS102に進み、NOであればステップS107で電圧V2を増減して調整する。
判定され、当該判定がYESであればステップS102に進み、NOであればステップS107で電圧V2を増減して調整する。
送電側システム側で、上記のようなV2-I2の位相差を所定値以下とすると共に、出力
を目標出力電力とすることで、自律的に送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量に応じたインバータ部130の駆動周波数を決定することができる。
を目標出力電力とすることで、自律的に送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量に応じたインバータ部130の駆動周波数を決定することができる。
次に、電力伝送システム100の受電側システムにおける処理について説明する。発明者らは、実測を通じて、アンテナ間の位置ずれが発生する磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システム100においては、受電システム側の受電側昇降圧部230のパラメーターの設定を変更すると、効率的に車両搭載の電池240に充電を行い得ることを見いだした。
上記のパラメーターは、具体的にはV3/I3により求められる抵抗のディメンジョンを持つ量Rcである。ここではV3/I3により求められるRcを負荷抵抗と、また、最大の効率を与える前記負荷抵抗Rcを最適負荷抵抗と呼ぶこととする。
本実施形態に係る電力伝送システム100においては、受電側システムで、アンテナ間位置ずれ量に応じて設定された送電側のインバータ部130の駆動周波数を検出し、この周波数に応じて受電側昇降圧部230に入力される電流及び電圧が、最適となるように調整する。すなわち、受電側昇降圧部230での見かけ上の抵抗が、最適負荷抵抗Rcとな
るように調整する。
るように調整する。
このために、本発明においては、電力伝送システム100としての効率が最大となる、充電側システムで検出される周波数と、受電側昇降圧部230に入力される直流電圧と直流電流の比との間を規定する関数を求めておき、受電側制御部250に記憶させて利用する。
次に、上記の関数を求める方法について具体的に説明する。図7は本実施形態に係る電力伝送システム100の受電側システムで用いる関数を導出する手順を説明する図である。
図7において、ステップS200では、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量Δd1,Δd2,・・・,Δdn毎に、受電側昇降圧部230における負荷
抵抗RCをR1,R2,・・・,Rmと変更し、n×m個の伝送電力効率を測定する。この時の受電側システムに発生する交流電圧の周波数fmnも同時に観測しておく。また、送電側システムにおいては、図6において示したV−I位相差一定制御を行うようにする。
抵抗RCをR1,R2,・・・,Rmと変更し、n×m個の伝送電力効率を測定する。この時の受電側システムに発生する交流電圧の周波数fmnも同時に観測しておく。また、送電側システムにおいては、図6において示したV−I位相差一定制御を行うようにする。
図8は受電側システムで用いる関数を導出するためにステップS200で取得されるデータ例を示す図であり、図8(A)は、例えばアンテナ間の長辺ずれが0cmである時の各パラメーターの関係を示すものであり、図8(B)は、例えばアンテナ間の長辺ずれが30cmである時の各パラメーターの関係を示すものである。
ステップS201では、位置ずれ量Δd1,Δd2,・・・,Δdn毎に、負荷抵抗R1,R2,・・・,Rm、受電側システムにおける交流電圧の周波数f11,・・・,fmnに対しての効率の最大ポイントのRab,fabを記録する。
続く、ステップS202に進む時において、これまで説明したように、アンテナ間の位置ずれ量と送電側システムで設定される周波数には関係性があるため、ここで次元を1つ(具体的に、位置ずれ量)減少させる。図9は、位置ずれ量Δdの変動に連動する形で、
送電側システムにおけるインバータ部130の駆動周波数が変動することを図示したものである。
送電側システムにおけるインバータ部130の駆動周波数が変動することを図示したものである。
ステップS202では、上記効率の最大ポイントの集合、Ra1,Ra2・・,Ran,fa1,fa2・・・,fanより、Rc=F(f)となる関数を導出する。図10は受電側システムで用いる関数の一例を示す図である。このような関数は、受電側制御部250に記憶させて利用する。
本実施形態に係る電力伝送システム100においては、受電側システムでVfreqにより、送電側のインバータ部130の駆動周波数を検出し、この周波数に応じて、図10に示す関数により、受電側昇降圧部230に入力される電流及び電圧に基づく抵抗が、最適負荷抵抗Rcとなるように調整する。
なお、本実施形態においては、上記のような関数を用いて、周波数から最適負荷抵抗Rcを求める例について説明したが、関数の代わりにマップ、テーブルなどを用いるようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る電力伝送システム100の受電側システムの制御について説明する。図11は本発明の実施形態に係る電力伝送システムの受電側システムにおける制御処理のフローチャートを示す図である。
図11において、ステップS300で処理が開始されると、先ずステップ301で負荷抵抗初期値を設定する。ここで負荷抵抗初期値には例えば位置ずれゼロにおける最適抵抗値を設定すればよい。続くステップS302では、受電アンテナ210に入力された電圧値Vfreqを取得する。
次のステップS303においては、取得された電圧値Vfreqに基づいて、ゼロクロスなどを利用して周波数を計測する。
ステップS304では、計測された周波数と、これまで説明した関数とから最適負荷抵抗RC(V3/I3)を決定する。
図12は、受電側昇降圧部230において、最適負荷抵抗Rcを与えるための制御量Dを関係付けたテーブルを示す図である。ステップS305では、このようなテーブルを用いて、最適負荷抵抗RCから制御量Dを決定し、当該制御量Dで受電側昇降圧部230を制御する。あるいは、現在の電圧V3及び電流I3を計測して、これから現在の負荷抵抗値R3を算出し、これとRCとの差をゼロにするようなフィードバック制御系を構築してもよい。
ステップS306では、IB=Iminであるか否かが判定され、当該判定がNOの場合ステップS302に戻り、当該判定がYESになるまで一連の処理を継続する。当該判定がYESとなると、ステップS306に進み、処理を終了する。
以上のように、本発明に係る電力伝送システム100においては、受電アンテナ210に入力される交流電圧の周波数を検出し、検出される周波数に応じて受電側昇降圧部230に入力される電流及び電圧を調整する。このような本発明に係る電力伝送システム100によれば、受電側システム側の受電側昇降圧部230のパラメーターを簡単な構成により設定することが可能となると共に、送電アンテナ140・受電アンテナ210間の位置ずれ量に基づいた効率的な電力伝送を行うことが可能となる。
次に、本発明に係る電力伝送システム100においては、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物が存在すると、電力伝送の障害となることがあり得る。そこで、本発明に係る電力伝送システム100は、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物があるか否かを判定するように構成することが好ましい。
以下、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の異物存否判定のための構成について説明する。
本発明の電力伝送システム100においては、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物が存在しないときにおける、インバータ部130の駆動周波数と、送電側昇降圧部120から出力される直流電圧と直流電流の比(負荷抵抗)との間を規定する関数を記憶する。そして、実際に送電を行う際、駆動周波数と比(負荷抵抗)が、前記の関数を満たさない場合、送電アンテナ140と前記受電アンテナ210との間に異物があるものと判定するものである。
なお、駆動周波数と比(負荷抵抗)が、前記の関数を満たすか否かの判定の上では、一定の誤差を認めたうえで、これを行うようにする。
送電側昇降圧部120の負荷抵抗は、V1/I1により定義されるものであり、考え方は受電側昇降圧部230の負荷抵抗と同様である。
以下、上記のような関数を求める方法について具体的に説明する。図13は本実施形態に係る電力伝送システム100の送電側システムで用いる関数を導出する手順を説明する図である。
ステップS400においては、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量Δd1,Δd2,・・・,Δdn毎に、送電側システムのV−I位相差一定制御(図
6に示す制御)で取り得る周波数f1,f2,・・・,fnと、関数Fで決定される最適負
荷抵抗値となるように調整された受電側システム(受電側昇降圧部230)に対応する、送電側昇降圧部120における抵抗値R1,R2,・・・,Rnを観測する。
6に示す制御)で取り得る周波数f1,f2,・・・,fnと、関数Fで決定される最適負
荷抵抗値となるように調整された受電側システム(受電側昇降圧部230)に対応する、送電側昇降圧部120における抵抗値R1,R2,・・・,Rnを観測する。
このステップは、要は、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の位置ずれ量の如何に関わらず、異物が存在しない場合における送電側昇降圧部120の適正動作ポイントを取得するものである。
続く、ステップS401では、周波数f1,・・・,fnと、送電側昇降圧部抵抗値R1
,・・・,Rnとから、関数R=G(f)となる関数を導出する。
,・・・,Rnとから、関数R=G(f)となる関数を導出する。
なお、本実施形態においては、上記のような関数Gを用いて、異物の存否判定を行う例について説明したが、関数の代わりにマップ、テーブルなどを用いるようにしてもよい。
図14は異物の存在判定の原理を説明する図である。図14(A)はアンテナ間に異物がない場合を示している。例えばアンテナ間が所定の位置ずれ量Δdであるとき、送電側システムのV−I位相差一定制御によって、インバータ部130の駆動周波数fが決定され、受電側システムではこの周波数fが計測されて、この周波数fを関数Fに代入し最適負荷抵抗Rcを求め、この最適負荷抵抗Rcで受電側昇降圧部230を制御する。この場合、送電側昇降圧部120における動作は関数Gを満たすものとなる。
一方、図14(B)はアンテナ間に異物が存在する場合を示している。
アンテナ間に位置ずれ量Δdと異物とが存在する場合、送電側システムのV−I位相差一
定制御によって、インバータ部130の駆動周波数は本来あるべきfとならずf’となってしまう。そして、受電側システムではこの周波数f’が計測されて、周波数f’が関数Fに代入され得られる最適負荷抵抗Rc’で受電側昇降圧部230が制御される。この場合、送電側昇降圧部120における動作は関数Gを満たすものではなくなってしまう。
アンテナ間に位置ずれ量Δdと異物とが存在する場合、送電側システムのV−I位相差一
定制御によって、インバータ部130の駆動周波数は本来あるべきfとならずf’となってしまう。そして、受電側システムではこの周波数f’が計測されて、周波数f’が関数Fに代入され得られる最適負荷抵抗Rc’で受電側昇降圧部230が制御される。この場合、送電側昇降圧部120における動作は関数Gを満たすものではなくなってしまう。
以上のように、本発明に係る電力伝送システム100によれば、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物が存在しないときにおける、駆動周波数と、送電側昇降圧部120から出力される直流電圧と直流電流の比との間を規定する関数Gを記憶しておき、実際に送電を行う際、前記駆動周波数と前記比が、前記関数Gを満たさない場合、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間に異物があるものと判定することで、異物の存在を認識することが可能となるので、電力伝送に伴い、異物が発熱したり、或いは、電力伝送効率が低下したりしてしまうことがない。
ここで、ワイヤレス電力伝送システムにおける伝送効率の極値を与える周波数について説明する。前記システムの電力伝送時においては、伝送効率の極値を与える周波数が2つ存在することがある。このような2つのうちのいずれの周波数を選択する方がシステムにとって最適であるかについて説明する。
図15は送電アンテナ140と受電アンテナ210とを近接させたときの送電効率の周波数依存性例を示す図である。
磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムにおいては、図15に示すように、第1極値周波数fm、第2極値周波数feの2つがあるが、電力伝送を行うときには、これらのいずれかの周波数でこれを行うことが好ましい。
図16は第1極値周波数における電流と電界の様子を模式的に示す図である。第1極値周波数においては、送電アンテナ140のコイルに流れる電流と、受電アンテナ210のコイルに流れる電流とで位相が略等しくなり、磁界ベクトルが揃う位置が送電アンテナ140のコイルや受電アンテナ210のコイルの中央部付近となる。この状態を、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に対して磁界の向きが垂直となる磁気壁が生じているものとして考える。
また、図17は第2極値周波数における電流と電界の様子を模式的に示す図である。第2極値周波数においては、送電アンテナ140のコイルに流れる電流と、受電アンテナ210のコイルに流れる電流とで位相がほぼ逆となり、磁界ベクトルが揃う位置が送電アンテナ140のコイルや受電アンテナ210のコイルの対称面付近となる。この状態を、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に対して磁界の向きが水平となる電気壁が生じているものとして考える。
なお、以上のような電気壁や磁気壁などの概念に関しては、居村岳広、堀洋一「電磁界共振結合による伝送技術」IEEJ Journal,Vol.129,No.7,2009、或いは、居村岳広、岡部浩之、内田利之、堀洋一「等価回路から見た非接触電力伝送の磁界結合と電界結合に関する研究」IEEJ Trans.IA,Vol.130,No.1,2010などに記載されているものを本明細書においては準用している。
本発明において、極値を与える周波数として、第1極値周波数、第2極値周波数の2つがある場合については、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に電気壁が生じる極値周波数を選定する理由について説明する。
図18は2つの極値を与える極値周波数のうち磁気壁が生じる極値周波数(第1周波数
)での特性を示す図である。図18(A)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う送電側の電圧(V1)、電流(I1)の変動の様子を示す図であり、図18(B)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う受電側の電圧(VB)、電流(IB)の変動の様子を示す図である。図18に示すような特性によれば、受電側で電池240(負荷)の負荷増大と共に、電圧が増大する特性があることがわかる。
)での特性を示す図である。図18(A)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う送電側の電圧(V1)、電流(I1)の変動の様子を示す図であり、図18(B)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う受電側の電圧(VB)、電流(IB)の変動の様子を示す図である。図18に示すような特性によれば、受電側で電池240(負荷)の負荷増大と共に、電圧が増大する特性があることがわかる。
以上のような磁気壁が生じる周波数においては、電池240側からみて受電アンテナ210が定電流源として見えるものである。このような受電アンテナ210が定電流源のように動作する周波数で、電力伝送を行った場合に、仮に負荷側である電池240などの不具合により緊急停止が起きたとすると、受電アンテナ210の両端部の電圧が上昇してしまうこととなる。
一方、図19は2つの極値を与える極値周波数のうち電気壁が生じる極値周波数(第2周波数)での特性を示す図である。図19(A)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う送電側の電圧(V1)、電流(I1)の変動の様子を示す図であり、図19(B)は電池240(負荷)の負荷変化変動に伴う受電側の電圧(VB)、電流(IB)の変動の様子を示す図である。図19に示すような特性によれば、受電側で電池240(負荷)の負荷増大と共に、電流が減少する特性があることがわかる。
以上のような電気壁が生じる周波数においては、電池240側からみて受電アンテナ210が定電圧源として見えるものである。このような受電アンテナ210が定電圧源のように動作する周波数で、電力伝送を行った場合に、仮に負荷側である電池240などの不具合により緊急停止が起きたとしても、受電アンテナ210の両端部の電圧が上昇することはない。したがって、本発明に係る電力伝送システムによれば、負荷が急激に低下した際に電圧が高圧になることがなく、安定して電力伝送を行うことが可能となるのである。
図18の特性においては、受電側の電池240(負荷)にとっては、充電回路が電流源として見えることとなり、図19の特性においては、受電側の電池240(負荷)にとっては、充電回路が電圧源として見えることとなる。負荷が増大することに伴い、電流が減少する図19に示す特性の方が、電池240(負荷)にとっては好ましいので、本実施形態においては、第1極値周波数、第2極値周波数の2つがある場合については、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に電気壁が生じる極値周波数を選定するようにしている。
このような本発明に係る電力伝送システムによれば、伝送効率の極値を与える周波数が2つ存在することがある場合でも、電力伝送時の最適な周波数を迅速に決定することができ、効率的な電力伝送を短時間で行うことが可能となる。
また、2つの極値を与える周波数が2つある場合に、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に電気壁が生じる極値周波数を選定すると、電池240(負荷)にとって、充電回路が電圧源として見えるので、充電制御により電池240への出力が変動した際にインバータ部130の出力も伴って増減するために扱いやすい、というメリットがある。また、受電側制御部250が緊急停止した際にも供給電力も自動的に最小化するため無駄な装置も必要ない。
また、2つの極値を与える周波数が2つある場合に、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に電気壁が生じる極値周波数を選定すると、受電側制御部250からみて受電側整流部220が電圧源として見えるので、充電制御により電池240への出力が変動した際に送電側昇降圧部120の出力も伴って増減するために扱いやすい、というメリットがある。
これに対して、2つの極値を与える周波数が2つある場合に、送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に磁気壁が生じる極値周波数を選定すると、受電側制御部250が出力を小さくした際に伴って供給電圧を制御する必要がありそのための通信手段や検知手段が必要となり、コストがかかることとなる。
ただし、本発明に係る電力伝送システムにおけるインバータ部の周波数制御方法は、極値が2つとなる送電アンテナ140と受電アンテナ210との間の対称面に、電気壁が生じる極値周波数を選定する場合、磁気壁が生じる極値周波数を選定する場合のいずれにも利用することができるし、さらに、共振点付近での極値が1つしかない場合でも有効に利用することができる。
本願発明者は、整流部から昇降圧部に入力される電流を0としたときに、送電アンテナと受電アンテナと間の位置ずれ量と、整流部から出力される電圧との間に関連性があることを見いだした。そこで、本発明に係る電力伝送システムにおいては、整流部から昇降圧部に入力される電流を0とし、整流部から出力される電圧を検出する電圧検出部で検出される電圧に基づいて、送電アンテナと受電アンテナと間の位置ずれ量を算出する。このような本発明に係る電力伝送システムによれば、送電アンテナと受電アンテナとの間に位置ずれ量を簡単な構成により算出することが可能となると共に、送電アンテナ・受電アンテナ間の位置ずれ量に基づいた効率的な電力伝送を行うことが可能となる。
100・・・電力伝送システム
110・・・送電側整流部
120・・・送電側昇降圧部
130・・・インバータ部
140・・・送電アンテナ
150・・・送電側制御部
210・・・受電アンテナ
220・・・受電側整流部
230・・・受電側昇降圧部
240・・・電池
250・・・受電側制御部
110・・・送電側整流部
120・・・送電側昇降圧部
130・・・インバータ部
140・・・送電アンテナ
150・・・送電側制御部
210・・・受電アンテナ
220・・・受電側整流部
230・・・受電側昇降圧部
240・・・電池
250・・・受電側制御部
Claims (4)
- 送電アンテナから受電アンテナに対して、電磁場を介して電気エネルギーを伝送する電力伝送システムであって、
直流電圧を昇圧又は降圧して出力する送電側昇降圧部と、
前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧を所定の周波数の交流電圧に変換して出力するインバータ部と、
前記インバータ部における駆動周波数を制御すると共に、前記インバータ部に入力する直流電圧の電圧値を制御し、前記インバータ部から出力される電力を制御する送電側制御部と、
前記インバータ部からの交流電圧が入力される前記送電アンテナと、
前記受電アンテナからの出力を直流電圧に整流して出力する整流部と、
前記整流部から出力される直流電圧を昇圧又は降圧して出力する受電側昇降圧部と、
前記受電側昇降圧部からの出力が充電される電池と、
前記整流部から前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整する受電側制御部と、からなり、
前記送電側制御部は、実際に送電を行う際、前記インバータ部における前記駆動周波数と前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流とに基づいて、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することを特徴とする電力伝送システム。 - 前記送電側制御部は、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物が存在しないときにおける、前記駆動周波数と、前記送電側昇降圧部から出力される直流電圧と直流電流の比との間を規定する関数を記憶すると共に、
実際に送電を行う際、前記駆動周波数と前記比が、前記関数を満たさない場合、前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間に異物があるものと判定することを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。 - 前記送電側制御部は前記送電アンテナと前記受電アンテナとの間の位置ずれ量に応じた周波数で前記インバータ部を制御すると共に、
前記受電側制御部は、さらに、前記受電アンテナに入力される交流電圧の周波数を検出し、検出される周波数に応じて前記受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整することを特徴とする請求項2に記載の電力伝送システム。 - 前記受電側昇降圧部はスイッチング素子を有し、前記受電側制御部は前記スイッチング素子のオンオフのデューティ比を制御することで前記昇受電側昇降圧部に入力される電流及び電圧を調整することを特徴とする請求項3に記載の電力伝送システム。
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CN103852665A (zh) * | 2014-01-10 | 2014-06-11 | 深圳市普林泰克科技有限公司 | 一种无线充电器金属异物直接检测算法 |
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JPWO2015097810A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2017-03-23 | 三菱電機エンジニアリング株式会社 | 共振型電力伝送システム及び共振型電力送信装置 |
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-
2012
- 2012-03-30 JP JP2012082297A patent/JP2013212034A/ja active Pending
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