JP2013210690A - 弾丸の異同識別方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】銃器から発射された弾丸の異同識別を行うに当たり、鑑定員による鑑定作業の習熟度の影響を極力排除し、正確な異同識別を効率的に実現する。
【解決手段】検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する方法及びその装置を、検査対象の弾丸を撮像して弾丸の画像を画像取得手段で取得し、取得した画像において検査対象の弾丸の表面のきずなどの特徴を顕在化するための強調処理を画像処理手段で施し、強調処理を施した画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の画像に強調処理を施した画像との間の類似性を演算手段で算出し、算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する方法及びその装置を、検査対象の弾丸を撮像して弾丸の画像を画像取得手段で取得し、取得した画像において検査対象の弾丸の表面のきずなどの特徴を顕在化するための強調処理を画像処理手段で施し、強調処理を施した画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の画像に強調処理を施した画像との間の類似性を演算手段で算出し、算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力するようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、銃器から発射された弾丸を対象とし、同じ銃器から発射された弾丸又は薬きょうであるか否かを識別する弾丸の異同識別方法及びその装置に関する。
法科学分野で用いられている異同識別技術は、指紋、声紋、筆跡、土壌や足跡など様々な検体を対象としており、近年では生体のDNA(Deoxyribo Nucleic Acid)鑑定も犯罪捜査に応用されるようになった。銃器が使用された犯罪の場合は、事件現場から証拠物件として採取した弾丸について、それらが過去の事件と関連しているか否かを調査したり、事件に使用された銃器の種類を特定する目的で、複数の検体の類似性を鑑定する作業が行われている。
日本国内においては、銃器弾丸等の鑑定作業は比較対象となる2つの検体を光学顕微鏡視野内に配置し、鑑定員が目視照合する手法が主流である。銃器の銃身内側には、弾丸の着弾精度向上のための腔旋(ライフリング)が形成されている場合が多くあり、発射弾丸には腔旋による痕跡(腔旋痕)が存在する。この腔旋は銃器ごとに異なっており、鑑定員は発射弾丸に残された腔旋痕(多数の筋状擦過痕)同士を比較し、それが同一の銃器(銃身)から発射されたものかどうかを鑑定する。或いは銃器から排出された使用済みの薬きょうの雷管部に残された撃針痕(窪み状の痕跡)等の形状を比較し、同一の銃器で使用されたものかどうかを鑑定して、「両弾丸が同じ銃器から発射された可能性が高い」などの定性的な鑑定結果をだすにとどまっている。
特にこのような鑑定用途に使用される光学顕微鏡は比較顕微鏡と称され、銃器犯罪においては複数の検体の異同識別に関する結論(例えば裁判上で用いられる証拠)が、比較顕微鏡で撮影された銀鉛写真として示されることが多い。この比較顕微鏡の視野内では、前述の特徴痕同士を平面(2次元)的に観察して照合するのみであって、痕跡の深さ情報は照明光照射による痕跡の陰影として視覚的に得られる。比較顕微鏡を用いた弾丸等の異同識別においては、照明角度の僅かな相違により顕微鏡視野内における特徴痕の陰影(特徴痕の見え方)が異なってしまうため、鑑定作業には熟練した鑑定員の経験と知識が必要であったり、1件の鑑定作業に数日を費やす場合がある等、鑑定精度向上や作業効率改善が望まれている。
弾丸に残された特徴痕を3次元的に計測する手法として、特許文献1には、共焦点顕微鏡を用いて弾丸の特定領域の3次元形状を計測し、弾丸表面の微細な擦過痕を3次元的に照合する技術が開示されている。また、特許文献2には、試料の画像の中で関心領域を指定し、この関心領域に対応するマスクを作り、そのマスクを用いて関心領域と同じ特徴を持つ領域を抽出することについて記載されている。また非特許文献1には、同一の銃器から発射された弾丸について、弾底部分の旋丘痕の3次元形状を比較することで、その類似性を評価できる可能性が示唆されている。
旋丘痕の3次元形状データを用いた発射弾丸の異同識別の可能性;日本法科学技術学会誌 Volume 8, Number 1, pp.89−97 (2003)
銃器犯罪に用いられた弾丸の異同識別判定を行う際には、その正確性が最も重要であることは当然であるが、鑑定の正確性を維持しつつ如何にして作業効率を向上させ、鑑定員の負荷低減を図るかが課題である。そのためには、長年の経験や高度な知識を備えていない鑑定員でも、効率的に正確な鑑定作業を行うことができる手段が必要である。
特許文献1に記載されている技術では、弾丸の3次元形状の計測対象領域を作業者(鑑定員)が指定する必要がある。即ち、作業者は予め比較顕微鏡等を用いて2つの弾丸を一通り目視観察し、精密に比較するべき部分を特定しなくてはならない。弾丸の異同識別作業においては、2つの検体の比較対象領域を絞り込む作業自体に鑑定員の経験が必要となることから、作業者には高度な鑑定能力が要求される。よって特許文献1に記載されている技術の場合、鑑定作業に当たる作業員の経験量や能力が、鑑定精度・鑑定作業効率に著しく影響を与えてしまうという問題点がある。
換言すれば、鑑定経験の乏しい鑑定員が作業を行う場合、弾丸表面の3次元形状を広範囲に亘り計測する必要がある。特許文献1に記載されている技術の場合、弾丸表面の微小領域をオーバーラップさせて3次元形状を計測し、該計測箇所をつなぎ合わせることで特定領域の3次元形状データを合成する。特許文献1に開示された例では、計測のオーバーラップ量(面積)を50%程度確保する必要性があり、これは弾丸表面の形状計測領域の2倍の面積の形状データを蓄積して合成することとなるため、取り扱う形状データが膨大となり、多くのメモリ容量を備えた記憶装置が必要になったり、データ処理時間が長くなるという問題点もある。
また、特許文献2に記載されている方法では、異なる弾丸の画像において、弾丸の対応関係を把握するために画像の照合を行うことについては記載されていない。
また非特許文献1に記載されている技術では、弾丸底部の部分的な情報(3次元形状)のみを使用していることから、鑑定精度・作業効率向上の効果は乏しい。非特許文献1に記載されている技術では、同一の銃器から連続して発射された同種の弾丸に限定すれば有効と考えられる。長期間の使用で銃身内の腔旋が磨耗した場合、弾底部の旋丘痕も次第に変化すると捉えるのが妥当である。弾丸の異同識別においては弾丸に残されたあらゆる痕跡を比較し、総合的に類似度を判断する必要がある。
本発明の第1の目的は、銃器から発射された弾丸の異同識別を行うに当たり、鑑定員による鑑定作業の習熟度の影響を極力排除し、正確な異同識別を効率的に実現する方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、銃器から発射された弾丸の異同識別を行うに当たり、鑑定員による鑑定作業の習熟度の影響を極力排除し、正確な異同識別を効率的に実現する装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では、検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する方法において、検査対象の弾丸を撮像して弾丸の展開画像を取得し、取得した展開画像において検査対象の弾丸の表面のきず(腔旋による痕跡などのきず)などの特徴を顕在化するための強調処理を施し、強調処理を施した画像と、予め記憶されていた比較対象の弾丸の展開画像に強調処理を施した画像との間の類似性を算出し、算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力するようにした。
また、上記課題を解決するために、本発明では、検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する装置を、検査対象の弾丸を撮像して弾丸の展開画像を取得する撮像手段と、撮像手段で取得した展開画像において検査対象の弾丸の表面のきずなどの特徴を顕在化するための強調処理を施す画像処理手段と、画像処理手段により強調処理を施した展開画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の展開画像に強調処理を施した画像との間の類似性を算出する演算手段と、演算手段で算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力する出力手段とを備えて構成した。
本発明によれば、銃器から発射された弾丸の異同識別を行うに当たり、鑑定員による鑑定作業の習熟度の影響を極力排除し、正確な異同識別を効率的に実現することができるようになった。
以下に、本発明の実施例を、図を用いて説明する。
二つの弾丸が同じ銃器から発射されたものであるか否かを識別する異同識別の際に、二つの弾丸の間で比較対象となる施条痕は、弾丸を発射した銃器の銃身内部の形状に依存する。
二つの弾丸が同じ銃器から発射されたものであるか否かを識別する異同識別の際に、二つの弾丸の間で比較対象となる施条痕は、弾丸を発射した銃器の銃身内部の形状に依存する。
図1Aに銃器100として、例えば拳銃を示すが、拳銃100の銃身110の内部は、発射した弾丸120の弾道がふらつかないように発射した弾丸120に弾軸周りの回転運動を与えるために、ライフリングが刻まれている。発射した弾丸120に弾軸周りの回転運動を与えることで弾丸はジャイロ効果によって遠方まで安定して飛行することができ、命中精度が向上する。ライフリングは、山の部分(施丘)111と谷の部分(施底)112が交互に並んでおり、それが銃身110の内部でらせん状にねじれている。
図1Bに、拳銃100から発射された弾丸120の側面図を示す。弾丸120の表面には、銃身110の施丘111による施丘痕121と、銃身110の施底112による施低痕122の二種類の施条痕が形成されている。
図2には、本実施例による異同識別アシストシステム200を含む異同識別システム1000の構成を示す。
異同識別システム1000は、本実施例による異同識別アシストシステム200と、異同識別アシストシステム200から出力された教示データを用いて鑑定を行うための比較顕微鏡300、及びデータベースを記憶した外部記憶装置250を備えている。
異同識別アシストシステム200は、弾丸計測装置210と画像処理ユニット220と入出力部230とを備え、弾丸計測装置210で検査対象の弾丸120の画像と計測データとを基礎データとして取得し、一旦外部記憶装置250のデータベースに登録して記憶する。画像処理ユニット220では、データベースに登録された弾丸120の基礎データを外部記憶装置250のデータベースに登録されている過去のデータと照合して弾丸の絞り込みを行い、一致度の高い比較対象・比較部分を抽出し、結果を教示データとして画面に表示するなどして出力する。鑑定員は、画像処理ユニット220から出力された教示データに基づいて、比較顕微鏡300を用いて比較対象の比較部分を鑑定し、最終的な異同識別を行う。
図3Aは、二つの弾丸の施条痕を観察し比較するための比較顕微鏡300を示す。鏡筒310では載置台311に載置した弾丸312の拡大像を形成し、鏡筒320では載置台321に載置した弾丸322の拡大像を形成する。接眼レンズ部330では、鏡筒310と鏡筒320とで形成した弾丸312と弾丸322との拡大像を同時に観察できるように構成されている。
図3Bは、図3Aに示した比較顕微鏡300で観察した弾丸312と弾丸322との拡大像を示す。弾丸312の拡大像341と弾丸322の拡大像342とを並べて同時に観察することにより、二つの弾丸の施条痕を様々な位置で比較し、類似している施条痕のパターンを探すことができる。
図4に、本実施例による弾丸計測装置210の基本構成を示す。図4で、2511は弾丸120を回転させるためのθステージである。弾丸120の形状は図1Bに示した通りである。θステージ2511はサーボモータ制御で、ロータリエンコーダを内蔵している。ロータリエンコーダは1回転(360°)が7200分割(0.05°単位)の分解能となっている。また、θステージ2511はXY平面内の回転であり、その回転中心軸BはXY平面と直交している。弾丸120はホルダ2506に搭載されており、その回転中心軸はAである。ホルダ2506はφ4mm(XY平面視)の真空吸引チップで、弾丸120を真空吸着して固定する。弾丸120の弾底部分の観察と形状計測を行う必要性があるため、ホルダ2506の直径は、弾丸120の直径(口径)よりも小さくなるよう、試料である弾丸120の口径に応じて交換が可能な構造となっている。
図4に示す通り、本実施例では弾丸120をホルダ2506に固定した場合、弾丸120の回転中心Aとθステージ2511の回転中心Bが異なる場合、即ち両軸間に偏芯dが生じた場合を想定する。本実施例では、偏芯dを補正する目的でθステージ2511上にX微調整ステージ2502、Y微調整ステージ2503を搭載した。X微調整ステージ2502、Y微調整ステージ2503の可動範囲は±2.5mmである。更に、これらの上部にゴニオステージ2504、2505を搭載し、弾丸120の回転軸AのXY平面に対する直交度についても調整が可能な構成とした。ゴニオステージ2504は、YZ平面内における軸Aの傾きを調節し、ゴニオステージ2505は、XZ平面内における軸Aの傾きを調節する。ゴニオステージ2504、2505の可動範囲はそれぞれ、たとえば±15°である。以上の構造物がYステージ205、Xステージ208、Zステージ2501の上に搭載されている。Zステージ2501は、防振定盤227上に搭載されており外部の振動が弾丸120の観察に影響を及ぼさないように構成されている。
図4に示した構成において、弾丸120はテレビカメラ210により撮像されて、この撮像により取得された画像がモニタ231上で観察される。本実施例では、テレビカメラ210で撮像して得られた画像はカメラコントローラ213を経由してコンピュータ240のメモリに格納できる構成となっている。テレビカメラ210はYステージ2507(フォーカス軸)、Xステージ2508、Zステージ2509で位置決めされる。これらのステージ2507〜2509は、図示しない機構部により、防振定盤227上に搭載されている。
216は三角測量の原理で弾丸120の表面変位を計測するレーザ変位計であり、被計測物表面でのレーザスポット径は30um、波長635nm、変位計測分解能は0.1umである。レーザ変位計216は、Yステージ217、Xステージ218、Zステージ219に搭載されて変位計測位置が決定される。Yステージ217、Xステージ218、Zステージ219は図示しない機構部により、防振定盤227上に搭載されている。
220はYステージ217とXステージ218及びZステージ219を駆動する3軸コントローラである。2509はθステージ2511、X微調整ステージ2502、Y微調整ステージ2503、ゴニオステージ2504、ゴニオステージ2505、Yステージ205、Xステージ205、Zステージ2501を駆動する8軸コントローラである。2510はYステージ2507、Xステージ2508、Zステージ2509を駆動する3軸コントローラである。これら全てのステージの動作は全てコンピュータ240で制御される。
226は弾丸120を輪帯状に照明するための照明光源であり、XY平面内においてテレビカメラ210の観察光軸の周囲から弾丸120を照明する。ここで、照明は輪帯状である必要はなく、指向性を有する照明でもよい。特に、指向性を有する照明を条件を切り替えて適用し、複数の展開画像を得て、それぞれに以下の実施例で説明する画像処理を施して、複数の類似度を得てもよい。もちろん、複数の類似度を統合してもよい。
入出力部230はモニタ231とキーボード232とを備えている。キーボード232は、弾丸120の目視確認等によって得られる情報(口径、条数、材質等)の入力にも使用される。コンピュータ240は、テレビカメラ210で撮影した弾丸120の光学像と、レーザ変位計216で計測した弾丸120の表面変位データを、弾丸120の口径や条数、材質等必要な情報と併せて検体毎に分類整理して内部メモリに記憶する。またコンピュータ240は、ネットワーク経由で外部記憶装置250に接続されており、前述した検体の外観(光学像)、形状(表面変位データ)、その他の情報は全て外部記憶装置250にも記憶され、データベース管理されている。コンピュータ240は、外部記憶装置250に記憶されているデータベースを参照することも可能である。
次に、図4に示した本実施例による異同識別装置210を用いた鑑定開始から終了までの一連の作業フローを図5を用いて説明する。
作業者は先ず計測対象である弾丸120をホルダ2506に固定し(S501)、テレビカメラ210で観察する弾丸120の観察視野を調整する(S502)。次に、これらの外観上の特徴をコンピュータ240に入力する(S503)。そして弾丸120をモニタ231上で観察しながら、弾丸120の展開画像合成の範囲を決めるYBTM及びYTOP(図6参照)、並びにθステージ2511を駆動して弾丸120をZ方向のB軸(図4参照)周りに回転させるときの回転ピッチφを決定する。続いて弾丸120の形状計測条件であるθステージ2511によるB軸周りの回転数(RPS)、B軸周りの回転と併進するZステージ2501の送りピッチpを決定する(S504)。これらの条件設定は、モニタ231上のレシピから作業者が選択するか、キーボード232から任意の値を入力することで行われる。
次に、コンピュータ240はS502及びS503で入力されたデータに基づいてコントローラ2509でθステージ2511とZステージ2501を制御して弾丸120を回転させながらカメラコントローラ213でテレビカメラ210で弾丸120の観察視野400(図6参照)を撮像して画像を取得する(S505)。
弾丸計測装置210は上記設定された条件に基づき、撮像して取得した画像を処理する展開画像合成 (S506)、表面形状計測(S507)、表面凹凸の展開図作成(S508)を自動で実行し、計測データをコンピュータ240に保存する。計測データは同時に外部記憶装置250にも保存される。次に類似度判定(S509)に移行する。即ち、弾丸120表面の特徴パターン、弾丸120の表面の形状的な特徴量を抽出し、これと類似した特徴を有する弾丸の情報を外部記憶装置250のデータベースから検索する。データベース上には、過去に鑑定した各種試料(弾丸)が分類されており、コンピュータ240はデータベース上の必要なデータを外部記憶装置250からロードし、後述する方法により検索したデータとの類似度を判定する。
検索したデータとの類似度を判定した結果は、モニタ231上に弾丸1と類似データとの展開画像を表示する(S510)。作業者は、弾丸計測装置210が抽出した特徴パターン同士をモニタ231上で目視確認し、その時点で同一の銃器から発射されたものと明らかに判断できる場合はその判断の結果をコンピュータ240に入力して(S511)記憶させ、暫定的な鑑定結果として採用される。なお、データベースである外部記憶装置250は、弾丸計測装置210と共に設置する必要性はなく、専用回線を経由して遠隔地のデータベースを参照する場合もある。
異同識別の最終結論を得るに当たり、厳密な鑑定は実物の弾丸同士の比較によって行われる。データベース同士の比較によって得られる結果は正しいものであるが、これは関係機関におけるその後の調査や捜査の効率向上に寄与する。裁判所等で取り扱われる証拠物件としては、データベース上で比較鑑定した結果のみでは不十分なケースも考えられるため、異同識別の最終的な結論は図3Aで説明した比較顕微鏡300上で行う。
弾丸計測装置210では、S510で入力された弾丸120と類似した特徴パターンを有する試料弾丸を外部記憶装置250に蓄積されたデータベース上で抽出し、このデータベース上で抽出した弾丸の実物を弾丸2:322として図2Aの試料台321に搭載し、検査対象の弾丸を弾丸1:312として試料台311に搭載して、弾丸1:312と弾丸2:322との対応する箇所の顕微鏡像(図3B参照)を表示する。
このとき、検査対象の弾丸1:312と比較対象の弾丸2:322との間で一致度の高い特徴パターンとその位置が弾丸計測装置210によりリストアップされているため、作業者は予め決められた部分を目視確認するだけで良い。最終的に、比較顕微鏡の視野で比較観察された光学像を銀鉛写真に記録する。比較顕微鏡による従来の異同識別作業においては、類似性のあるパターン同士を発見する作業が極めて困難であり、経験や知識が必要とされていたが、本弾丸計測装置210により、鑑定作業の大幅な効率化が実現する。
次に、図5で説明した弾丸計測装置210の基本動作の処理フローの「試料弾丸をホルダに固定」(S505)から「表面凹凸展開図作成」(S508)までのステップの詳細について、図6〜図11を用いて説明する。なおここでは弾丸120の変形量は無視できる程小さく、その回転軸A(図4参照)とθテーブル2511の回転軸B(図4参照)とが一致していると仮定する。なお、一致の前提は、2次元のテレビカメラを使う場合には、不要であり、偏芯の影響を考慮して視野内で画像をシフトしながら画像を切り出せば、重複も飛びもない展開画像が得られる。これらは自動で実施可能である。
ステップS501において,作業者は検体となる弾丸120を図6に示した如くホルダ2506に固定する。図6はXZ平面図であり、400はテレビカメラ210による観察視野で、モニタ231にも観察視野400と同じ領域の映像が映し出されている。本実施例の場合においては、テレビカメラ210の観察視野400を、例えばX方向が約19mm、Z方向が14mmであるとする。
次に、観察視野調整ステップS502において、Y微調整ステージ2503、X微調整ステージ2502、ゴニオステージ2504、ゴニオステージ2505を操作して弾丸120が観察視野400のほぼ中央部に傾きなく位置する様に調節し、モニタ231を目視観察しつつXステージ208をX方向に前後させ、弾丸120の表面にテレビカメラ210の焦点を合わせる。弾丸120に対するテレビカメラ210の合焦範囲を図7Aに示した。なお図7Aでは、弾丸120表面の傷や凹凸形状、ならびにホルダ類について便宜上表現を割愛している。
テレビカメラ210の対物レンズ(図示せず)の開口率を0.04であると仮定すると、焦点深度(DOF)は(数1)から約0.17mmと求められる。なお、(数1)において、NA=0.04(対物レンズ110の開口率)、λ=0.55um(可視光の中心波長)である。
焦点深度:(DOF)=λ/2・NA2 ・・・(数1)
従って観察視野400において、直径約10mmの弾丸120全体に焦点を合わせることはできず、合焦範囲は図7Aに示したXvis×Zvisの限られた領域のみとなる。Zvisは、弾丸120がその頂部(弾頭)ほど細い形状であることから制限されるが、弾丸120の種類によってはその頂部から弾底まで同じ直径のタイプもあるので、Z方向の合焦範囲Zvisは弾丸120の種類により異なる。
焦点深度:(DOF)=λ/2・NA2 ・・・(数1)
従って観察視野400において、直径約10mmの弾丸120全体に焦点を合わせることはできず、合焦範囲は図7Aに示したXvis×Zvisの限られた領域のみとなる。Zvisは、弾丸120がその頂部(弾頭)ほど細い形状であることから制限されるが、弾丸120の種類によってはその頂部から弾底まで同じ直径のタイプもあるので、Z方向の合焦範囲Zvisは弾丸120の種類により異なる。
X方向の合焦範囲Xvisは弾丸1の口径即ち半径r(図7B参照)に依存し、(数2)により決まる。
X方向の合焦範囲:Xvis=2r・Sinθvis ・・・(数2)
(数2)において、θvis=Cos−1((r−Zvis)/r)である。またここでは、作業者の目視による焦点合わせ精度(対物レンズ110のZ軸方向の位置決め精度)を考慮し、Z方向の合焦範囲Zvis(図7B参照)は、Zvis=DOF/2として取り扱った。弾丸120の直径は約10mmであることから、r=5mm,数1からDOF=0.17mmとなるから、θvis=10.6°、Xvisは(数2)より1.84mmと求められる。
X方向の合焦範囲:Xvis=2r・Sinθvis ・・・(数2)
(数2)において、θvis=Cos−1((r−Zvis)/r)である。またここでは、作業者の目視による焦点合わせ精度(対物レンズ110のZ軸方向の位置決め精度)を考慮し、Z方向の合焦範囲Zvis(図7B参照)は、Zvis=DOF/2として取り扱った。弾丸120の直径は約10mmであることから、r=5mm,数1からDOF=0.17mmとなるから、θvis=10.6°、Xvisは(数2)より1.84mmと求められる。
次にS503において、作業者は、予め観察(計測)した弾丸120の外観上の特徴をコンピュータ240に入力する。続いてS504において、モニタ231上でZBTMとZTOP(図6参照)を設定する。これらは、弾丸120表面の旋丘痕121等の照合の為に必要な特徴痕が包含されるだけの長さLを定義するものである。前述したZvisとLとの関係は、Zvis≧Lであることが望ましい。
しかる後、S505において弾丸計測装置210はテレビカメラ210で検出視野400内の弾丸120の光学像を撮像して検出視野400の画像を取得し、コンピュータ240のメモリに格納する。そしてコントローラ2509でθステージ2511を駆動して、弾丸120を回転軸Bの周りに一定角度φだけ回転させて停止し、再び弾丸120の光学像を撮像して検出視野400の画像を取得する。以降、弾丸120の回転/停止とテレビカメラ210による光学像の採取を繰り返す。ここでφは前述のθvisの2倍以下の範囲に設定されている必要がある。即ち、本実施例ではθvisは10.6°であるから、φ≦21.2°となる必要がある。ここでは、φ=10°とした例を説明する。
弾丸計測装置210は弾丸120を10°ピッチで回転させて全周分の画像を採取し、360°分の画像をコンピュータ240のメモリに記憶する。
次に、S506において、コンピュータ240のメモリに記憶した弾丸120の画像から展開画像を作成する。図8Aに弾丸120の展開画像の作成方法を示す。401は弾丸120を位置あわせして1枚目に採取した画像であり、ここから弾丸120をXY平面内のCCW方向に一定の回転角度φ(10°)回転させて画像402を得る。以降同様に画像403〜画像437を採取する。なお、37枚目の画像437は1枚目の画像401と同一の画像となるが、弾丸120の位置決め再現性を検証する目的で用いる。画像401と画像437が同一とならない場合は、弾丸120をホルダ2506に固定し直して最初から作業をやり直す。
コンピュータ240では、採取した各画像(401〜436)から、それぞれの画像における合焦点範囲に含まれる領域Cの部分を抽出して連結し、図8Bに示すような展開画像B1を得る。図8Bにおける領域C(401)は、図8Aに示した画像401上で抽出した領域C(401)を示している。領域Cの幅は回転ピッチφと弾丸120の半径rによって決まる長さ以上に設定する。本実施例では、φ=10°、r=5mmであることから、C≧2r・Sinφとして求められ、C≧0.87mmである。ここでは、隣り合う抽出領域間に十分なオーバーラップを設ける目的で、C=2mmとした。このCの幅の画像を隣接する画像間で一部重ね合わせて36枚の画像を繋ぎ合わせることにより、各Cの幅の領域から0.87mmの画像を繋ぎ合わせた合成画像を得ることができる。
結果的に図8Bの展開画像B1では、弾丸120の外周に形成された旋丘痕w1〜w6をZθ平面に展開して俯瞰できるようになる。合成された展開画像B1は、コンピュータ140のメモリに保存されるとともに、外部記憶装置250のデータベースにS503で入力した外観上の特徴上方と関連付けて蓄積される。以上をもって弾丸120の展開画像B1の合成ステップS506が終了する。
次に、弾丸計測装置210の動作は弾丸120の表面形状計測ステップS507に移行する。弾丸120の光学像を撮像するためのテレビカメラ210とレーザ変位計216は、図4に示した位置関係であり、それぞれの観察(検出)光軸はXY平面内で直交している。レーザ変位計216はYステージ217、Xステージ218、Zステージ219に搭載されており、θステージ2511を駆動して弾丸120をB軸の周りに回転させることでその表面プロファイルを取得できる構成となっている。なお、レーザ変位計216は、θステージ2511の回転中心軸B(回転軸)を基準に予め位置決めがなされており、計測対象物である弾丸120の表面の変位は回転中心軸Bを基準とした絶対寸法として計測可能である。
表面形状計測ステップS507の詳細な動作フローを図9を用いて説明する。先ず、コンピュータ240は、Zステージ219を駆動してレーザ変位計216から発射されたレーザス216’の弾丸120の表面への照射位置を、先に作業者が指示したZBTMと一致させる(S801)。なお、弾丸120の表面で、レーザ216’が照射されるY方向の位置は、レーザ216’の光路の延長線がθステージ2511の回転中心軸Bと交わるような位置に設定されている。そして計測開始位置を決定した後(S802)、コントローラ2509で制御してθステージ2511を一定速度で回転させつつ(CCW方向)、レーザ変位計216で弾丸120の表面変位を連続的に計測する(S803)。
図10Aは弾丸120をXZ平面で見た図であり、θステージ2511が1回転(360°)したらその動作を一旦停止させ(S804)、弾丸120を搭載したZステージ1501をpだけ下降させてから(S805)θステージ2511を一定速度で回転させてレーザ変位計216で弾丸120の表面変位を計測することを計測位置がYTOPに達するまで繰り返す(S806)。図10Aに示すように、レーザ216’が照射される位置は弾丸120表面を矢印の方向に相対的に走査する。異同識別装置100は弾丸1上の変位計測位置がYTOPまで到達した時点で計測動作を停止する(S807)。この間レーザ変位計116で得られる1次元の連続データは、θステージ2511を回転駆動するサーボモータ(図示せず)に内蔵したロータリエンコーダの角度情報に対応させてコンピュータ240のメモリに記憶される。
本実施例では、レーザ変位計216から発射されるレーザ116’のビーム径(レーザビーム断面の直径)が30μmであり、レーザ変位計216のサンプリングレートを2kHz、Z軸方向の送りピッチpを30μmに設定した。弾丸120の直径は10mmであるので、弾丸120の表面形状(回転方向)を漏れなく計測するためには、θステージ2511の回転速度を約1.9RPS以下に設定すれば良い。弾丸120が1.9RPSで回転することで、弾丸120表面における回転方向のサンプリングピッチ(R方向)がレーザ116’の直径と同程度となる。これ以上の速度で弾丸120を回転させた場合、変位計測データの解像度が低下する可能性がある。
θステージ2511を1RPSで回転させた場合、弾丸120上の計測長さLが12mmであれば約400sで形状計測が終了する。このように、弾丸120(θステージ2511)の回転速度は弾丸120の直径に応じて可変とするか、計測対象となり得る最も直径の小さな検体を想定して常に一定の回転速度とするか、状況に応じて適する手段が選択できるようになっている。
なお図9のフロー図で説明した図10Aに示したような計測シーケンスではθステージ2511の回転と停止の繰り返し動作となるため、θステージ2511の加減速制御を繰り返し行う必要があり、装置制御が煩雑となり、計測時間も長くなる。そこで図10Bの如く、θステージ2511の回転(1RPS)と同期してZステージ2501を定速(30μm/s)で走査し、弾丸120の表面をレーザ216’で螺旋状に走査して弾丸120の表面形状を計測することも可能である。図10Bの計測方式であれば、θステージ2511の煩雑な動作制御は不要である。以上をもって弾丸120の表面形状計測ステップS507が終了する。
計測した表面形状データは、図5のS508で、θステージ2511を駆動するサーボモータの角度情報に基づいて配列し直すことで、表面の凹凸が図11に示した3次元空間(θXZ空間)において表現される。図11は弾丸120の表面形状データの第1の編集結果で、弾丸120の表面形状の展開図C1である。旋丘痕の幅や深さ(形状)が平面内に表されている。グラフのθ軸は弾丸120の回転角度であり、360°がθステージ2511を駆動するサーボモータのロータリエンコーダの7200パルスに相当する。また、360°分のデータ配列はレーザ変位計216の2000個のデータにも相当する。計測はYBTMからスタートし、30μmピッチ(p)で12mm(L)に亘って検出されており、YTOPで終了している。X軸はレーザ変位計216の変位データである。
なお図11では、弾丸120表面の大局的な凹凸形状、即ち旋丘痕w1〜w6のみを示しているが、レーザ変位計216の変位計測分解能は0.1μmであることから、概ね1μm以上の凹凸形状(擦過痕等)も形状データとして記録されている。図11においては、微小な傷の形状は便宜上割愛している。なお、先に取得した弾丸120の展開画像B1と表面形状の展開図C1は、同一の座標系RYZで表現されていることから、必要に応じて両者のデータを重ね合わせて取り扱うことも可能である。なお、弾丸120の展開画像B1と表面形状の展開図C1は、倍率が異なることもあり得る。その場合には、倍率補正を行う。比較すべきそれぞれの展開画像間でも、倍率の違いがある場合は、補正するものとする。補正方法はアフィン変換などによる。
以上取得した弾丸1の展開画像B1、表面形状の展開図C1は、弾丸1の口径、条数と回転方向、材質、重量、メーカや弾丸のタイプ等、S503及びS504で事前にコンピュータ140に入力した情報に対応付けてコンピュータ140の内部メモリに記録される。また、同一のデータはネットワーク経由で外部記憶装置143にも保存される。
続いて、類似度判定ステップS509について、図12乃至図20Bを用いて詳細に説明する。
類似度判定ステップS509においては、S505で撮像しS506で合成した展開画像B1用い、この展開画像B1と類似した展開画像が外部記憶装置250に蓄積されたデータベースに存在するか否かを判定する。図12に展開画像B1と外部記憶装置250に蓄積されたデータベースに記憶されている比較対象の展開画像(以下、比較展開画像を記す)との類似度判定を行う処理の流れを示す。ここで、上述した弾丸1の口径、条数と回転方向、材質、重量、メーカや弾丸のタイプ等の情報をもとに、候補となる画像を絞り込んでおくことが可能である。類似度判定の処理は、大きく、エッジ強調処理1210、多数決照合処理1220、数量化処理1230の3つの処理工程に分けて実行する。
まず、エッジ強調処理1210に先立って、展開画像B1と比較展開画像との間で弾丸の回転方向の位置を合わせるために、比較すべき施条痕を特定し、その位相ずれ量を求め、画像間の回転方向の位置を合わせる(S1201)。次に、エッジ強調処理1210において、まず、S506で合成された展開画像B1に対してガウシアンフィルタリング処理を行って展開画像B1を平滑化する(S1202)。次に、この平滑化した展開画像B1に対してハリス(ヘッセ)行列の固有値を算出して(S1203)、画素ごとのエッジの有無情報を抽出する。そして、画像の横方向の特徴量を算出して(S1204)、各画素のエッジの強度を求める。
多数決照合工程1220では、展開画像B1と比較展開画像との間でテンプレート照合を行う。この場合、大きなサイズのテンプレートでは、誤った照合を招くため、テンプレートを小領域に分割し、例えば展開画像B1の分割した各小領域に関して比較展開画像の間で相関値を求める。そして、テンプレート内の各小領域の相関値をすべて足し合わせることにより、テンプレート全体の相関値を求める(加算相関値)。テンプレートを1画素ずつ面内でずらして、この加算相関値を求め(S1206)、加算相関が最大となる位置を求める(S1207)。図17Aは、上記小領域のひとつの画像に関して、その照合の様子を示す。なお、上記小領域のサイズは、大きすぎると、似ていない特徴が画像内に入り込み、類似度が低下する。一方、小さすぎると、本来照合すべきではない箇所の類似度が誤って上がってしまうという課題があり、適切なサイズに設定するものとする。相関値を部分に分けて加算する意味は、本来似ていない部分的キズなどを少数派として統計的に排除するものである。
最後の数量化工程1230では、固有特徴を顕在化する処理を行い(S1208)、この顕在化させた固有特徴について、展開画像B1と比較展開画像データとの間の類似度を定量化する(S1209)。
次に、各ステップについて、詳細に説明する。
まず、画像間の回転方向の位置を合わせるステップ(S1201)においては、展開画像B1:1310をテンプレート画像とし、比較展開画像1320を照合画像として、それぞれの画像における比較するための特徴点1311および1321を十分含む範囲を指定する(図13参照)。この場合、照合画像の指定範囲1322をテンプレート画像の指定範囲1312よりも大きく設定する。
まず、画像間の回転方向の位置を合わせるステップ(S1201)においては、展開画像B1:1310をテンプレート画像とし、比較展開画像1320を照合画像として、それぞれの画像における比較するための特徴点1311および1321を十分含む範囲を指定する(図13参照)。この場合、照合画像の指定範囲1322をテンプレート画像の指定範囲1312よりも大きく設定する。
次に、テンプレート画像の指定範囲1312を比較画像の指定範囲1322に重ね合わせて二つの画像間の類似度を算出することを、テンプレート画像の指定範囲1312の位置を参照画像の指定範囲1322に対してずらしながら参照画像の指定範囲1322の全領域にわたって行う。
二つの画像間の類似度は、(数3)に示した相関値の式から求める。
次に、全ずらし領域の中で最も類似性が高い位置関係を求め、その位置での回転方向のずれ量を算出し、比較展開画像1320に対して展開画像B1:1310を算出したずれ量の分だけ位置をずらすことにより画像間の回転方向の位置を合わせる。
次に、ガウシアンフィルタリング処理を行って展開画像B1:1310と比較展開画像1320とを平滑化するステップ(S1202)について説明する。以下の処理は、展開画像B1:1310と比較展開画像1320との両方に対して行うので、説明を簡単にするために、展開画像B1:1310の処理について説明する。
同じ拳銃から発射された弾丸であっても、全く同じ施条痕が形成されるとは限らない。そこで、弾丸に多数形成された施条痕の中から共通する施条痕を見つけるには、図13に示した展開画像B1:1310においては、拳銃からの発射方向に相当する長手方向に施条痕が形成されやすいという特徴から、展開画像B1:1310から横エッジを強調した画像を作成し、この横エッジを強調した画像を用いて類似性を判定することが有効になる。
展開画像B1:1310から横エッジを強調した画像を作成するには、次に説明するハリス行列の固有値にエッジ情報を持たせるために、まず、複数の画像を合成して作成した展開画像B1:1310に対してフィルタリングを行って画像の平滑化を行う。図14Aには3×3画素のガウシアンフィルタを、図14Bには、7×7画素のガウシアンフィルタの例を示す。たとえば、3×3画素の画像に図14Aのガウシアンフィルタをかけることにより、中心画素の輝度値を求める。
次に、ハリス行列の固有値を算出するステップ(S1203)においては、図15A乃至図15Cに示すような微分フィルタを展開画像B1:1310の注目画素に適用して、それぞれハリス行列を求める。ハリス行列は、画素ごとに算出される2×2行列であり、(数4)のように定義される。
図16に、その例を示す。3×3画素に対して図15Aに示したX方向の微分フィルタをかけた画像1601からX方向の二次微分gxxを求め、3×3画素に対して図15Bに示したY方向の微分フィルタをかけた画像1602からX方向の二次微分gyyを求め、3×3画素に対して図15Cに示した斜め方向の微分フィルタをかけた画像1601からX方向の二次微分gxyを求める。これらの結果として、ヘッセ行列の係数gxx、gyy、gxyが求められる。
次に、求めた行列の2つの固有値λ1とλ2とを算出し、この2つの固有値がもつエッジ情報から各画素のエッジ特徴量を求める。平滑化されたハリス行列の2つの固有値λ1とλ2(λ1≧λ2)において、λ1≫λ2となる場合、その画素はエッジであるという情報を持っている。
ハリス行列の固有値を用いて、エッジ特徴量を(数5)のように定義する。
エッジ特徴量は0から1の間の値をとり、1に近いほどエッジの強度が強くなる。
次に、算出した画像の横エッジ特徴量を展開画像B1:1310の各画素のエッジの強度を求めるステップ(S1204)においては、ハリス行列の固有ベクトルがエッジの方向を表わすという性質を利用して、弾丸120に形成される施条痕は、展開画像B1:1310においては横方向の傷となるので、エッジ特徴量として、各画素の横エッジの強度を示す横エッジの特徴量に着目する。横エッジ特徴量を(数6)のように定義する。
各画素について(数6)を用いて求めた横エッジ特徴量を例えば256階調で輝度変換し、横エッジ強調画像を作成する。
次に、多数決照合工程1220について説明する。
多数テンプレートによる画像照合ステップ(S1205)においては、図17Aに示すように、(a)で展開画像B1:1310に対してテンプレートとする領域を指定し、この指定した領域を複数の小領域1315に分割してテンプレート画像1316とする。また、比較展開画像1320に対しても、展開画像B1:1310においてテンプレートとして指定した領域に対応する領域を指定する。次に(b)で、展開画像B1:1310でテンプレートとして指定した領域と、それに対応する比較展開画像1320で指定した領域とを重ね合わせ、テンプレートマッチングにより小領域1315に分割したテンプレート画像1316を比較展開画像1320と照合して相関値を求める。
多数テンプレートによる画像照合ステップ(S1205)においては、図17Aに示すように、(a)で展開画像B1:1310に対してテンプレートとする領域を指定し、この指定した領域を複数の小領域1315に分割してテンプレート画像1316とする。また、比較展開画像1320に対しても、展開画像B1:1310においてテンプレートとして指定した領域に対応する領域を指定する。次に(b)で、展開画像B1:1310でテンプレートとして指定した領域と、それに対応する比較展開画像1320で指定した領域とを重ね合わせ、テンプレートマッチングにより小領域1315に分割したテンプレート画像1316を比較展開画像1320と照合して相関値を求める。
加算相関マップ生成ステップ(S1206)においては、分割した1小領域分ずつテンプレート画像1316を比較展開画像1320に対して各ずらし位置における相関値を(数3)を用いて求め、これを1画素ずつ平面内にずらすことを繰返し、(c)の複数の相関マップ1710を作成して、図17Bの(d)に示すように、各相関マップごとに相関値を加算して加算相関値を求めることを全てのずらし位置において実行して加算相関値マップを作成する。
以上のようにして作成された加算相関マップについて、図18を用いて説明する。
図18の(a)は、画像内にY方向(縦方向)とX方向(横方向)のエッジを持つパターンが十分にある、パターン密度が高い画像であり、サーチ範囲内で相関マップは高いピークを一つ持つ例である。(b)は、特定方向のパターン情報しかない画像の場合であり、相関マップにはピークでなく尾根ができる。また、(c)は画像内に微細なピッチの繰り返しパターンが存在する場合の相関マップで、複数の高いピークが表れている。(d)は、パターン密度が低い画像の場合であり、パターン情報が画像内に存在せず、明瞭なピークは無く全体に値が小さい。
図18の(a)は、画像内にY方向(縦方向)とX方向(横方向)のエッジを持つパターンが十分にある、パターン密度が高い画像であり、サーチ範囲内で相関マップは高いピークを一つ持つ例である。(b)は、特定方向のパターン情報しかない画像の場合であり、相関マップにはピークでなく尾根ができる。また、(c)は画像内に微細なピッチの繰り返しパターンが存在する場合の相関マップで、複数の高いピークが表れている。(d)は、パターン密度が低い画像の場合であり、パターン情報が画像内に存在せず、明瞭なピークは無く全体に値が小さい。
図19は、図18で示したような(a)乃至(d)のパターンが混在した場合の加算相関マップ1900を示す。加算相関マップの横軸は長手方向の画素数と回転方向の画素数とを表わし、縦軸は類似度を表わしている。
図20Aには、表面にノイズとなるような傷が多数形成された検査対象の弾丸120を撮像して得た画像に対して、図12で説明した処理フローのS1201からS1207までの処理を施した結果得られた加算相関マップの別の例を示す。
最大相関位置算出ステップ(S1207)においては、画像内に混在するパターンの形状・疎密に対し、ロバストなマッチングを行うために、加算相関マップ生成ステップ(S1206)において作成した加算相関値が最大となる位置を多数決により求める。ここでは、回転方向の位置合せが主に行われるが、長手方向にも候補位置を算出可能である。
次に、数量化工程1230において、まず、加算相関マップ上で多数決により決めた加算相関値が最大となる位置における両画像間の固有特徴を顕在化する(S1208)。
図19の加算相関マップ1900において、多数決により求めた加算相関値が最大となる位置1901を示す。横方向エッジ成分を強調することによりノイズの中に埋もれた施条痕を顕在化した画像を用いて比較展開画像と画像照合したことにより、パターンのピーク位置1901が一点となって表れており、回転方向及び長手方向の何れにも安定した位置が検出されていることを示している。
図20Aに示した加算相関マップにおいて、多数決により求めた加算相関値が最大となる位置2010を示す。比較的ノイズが多い画像を用いても、相関マップには観察すべき施条痕に対応するピーク位置2010が顕在化されている状態を示す。また、図20Bには,図20Aの最大値2010付近の拡大図を示す。ピーク2011が加算相関が最大となる位置である。
つぎに、類似度定量化ステップ(S1209)において、加算相関マップ上で顕在化した固有特徴である加算相関値が最大となる位置、例えば図20Aの2010の類似度を定量化する。
次に、図5のフロー図における類似度判定ステップ(S509)の結果を受けて試料のデータと類似データとを画面上に並べて表示するステップ(S510)における画面表示の例を図21に示す。
図21は、モニタ231に表示される画面2100の一例を示す。画面2100上には、試料120を撮像して得た画像から合成した展開画像2101と類似度判定ステップS509で類似していると判定された外部記憶手段250のデータベースに蓄積された比較試料の展開画像(比較展開画像)2102とが表示される。
図21は、モニタ231に表示される画面2100の一例を示す。画面2100上には、試料120を撮像して得た画像から合成した展開画像2101と類似度判定ステップS509で類似していると判定された外部記憶手段250のデータベースに蓄積された比較試料の展開画像(比較展開画像)2102とが表示される。
また、画面上には、S1209で求めた比較試料の展開画像(比較展開画像)2102の試料No.2103と試料120の展開画像2101との画像の類似度2104とが一覧表示される。この一覧表示されたリスト上で選択された、比較試料の展開画像(比較展開画像)2102が試料120の展開画像2101と並べて表示されると共に、S1208で顕在化された固有特徴に対応する施条痕が矢印2105で指示される。この矢印2105は、展開画像2101と展開画像(比較展開画像)2102との何れか一方(図21では、展開画像(比較展開画像)2102)又は両方に表示してもよい。又、一覧表示には、検査対象の弾丸を発射した拳銃と、比較試料の弾丸を発射した拳銃とが同じであるかどうかを判定した結果2108を更に表示してもよい。
更に、画面上には、試料120の展開画像2101と比較試料の展開画像(比較展開画像)2102との拡大倍率を、標準2106と拡大2107との間で切り替えるための切り替えボタンが表示される。さらに、表示する画像は、展開画像の一部を切り出したものにでき、弾の長手方向に、切り出す位置を独立に設定(可変)できるものとする。上記矢印2105の位置は、これに連動して動くものとする。もちろん、弾丸120の展開画像B1と表面形状の展開図C1を、重ね合わせて表示してもよいし、表示画面を2分割して、上下にB1、C1それぞれの結果を表示してもよい。また、表示する画像は、強調処理を施した画像であってもよい。
上記実施例では、テレビカメラにより得られた展開画像を対象に類似性を評価した。レーザ変位計により得られた3次元形状データを用いて展開画像を作成し、この展開画像を対象に類似性を評価してもよい。レーザ変位計は、パターン投影式の3次元測定器でも代用できる。弾丸の条数と回転方向、施丘痕や施低痕の区別などの情報は、3次元形状データを用いると、より精度が高いものとなる。
次に、上記に説明した実施例の変形例について、以下に説明する。
試料表面の凹凸などのきず検出を行う際、2次元カメラ画像にて撮像された試料表面の各画素の特徴量の違いからきずを検出してもよい。特徴量とは、画像の特徴を表すもので高次局所自己相関(Hihger Order Local Autocolleration:HLAC)特徴量等がある。本変形例においては、2次元カメラの位置、照明の位置、および試料の姿勢も特徴量として用いる。
試料表面の凹凸などのきず検出を行う際、2次元カメラ画像にて撮像された試料表面の各画素の特徴量の違いからきずを検出してもよい。特徴量とは、画像の特徴を表すもので高次局所自己相関(Hihger Order Local Autocolleration:HLAC)特徴量等がある。本変形例においては、2次元カメラの位置、照明の位置、および試料の姿勢も特徴量として用いる。
図22に示す2次元カメラ2223の位置は単位ベクトルI:2201で表し、照明2221の位置は単位ベクトルS:2202で表し、直交座標系における試料2200の姿勢は、レーザ変位計など点群(距離データ)計測センサにて計測した結果を用い、例えば、点群中の隣接する3点にて形成される三角パッチ2203の法線ベクトル2204を試料の面の向きを表す特徴量として用いる。システム全体は制御部2230で制御されて、2次元カメラ2223により得られる画像は、画像処理装置2231で処理される。画像は、照明2221の位置、2次元カメラ2223の位置、試料2200の姿勢に依存するため、画像の特徴のみではなく、これらを特徴として用いることで、固有きず2205をより正確に判別することができる。判別した結果は、入出力装置2232から出力される。
図23に本変形例によるきずを抽出する処理のフロー図を示す。先ず、2次元カメラ2223にて試料2200の画像を計測する(S2301)。2次元カメラ2223で取得した画像の各画素(もしくは周辺の複数画素から平滑化処理等を施し求めた値)について、25次元のHLAC特徴、照明位置、2次元カメラ位置、試料の法線ベクトルなどの値すべて、またはいずれか複数を特徴量として算出する(S2302)。
次に、特徴量空間にて、二つの弾丸のきずの類似度を算出して類似性を判断し(S2303)、二つの弾丸に共通する固有傷を抽出(S2304)すると共に、S2303で算出した類似度を出力する。類似度は、たとえば、二つの弾丸の特徴空間内の距離の逆数に相当する量である。 なお、図2で説明した上記実施例におけるシステム構成では、異同識別アシストシステム200は、画像処理ユニット220の表示画面2100上に処理の結果を表示し、オペレータがこの表示画面2100上に表示された二枚の画像を参照して比較顕微鏡300で二つの弾丸を比較観察して最終的な異同判定を行うシステムの構成を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、画像処理ユニット220の表示画面2100上に表示した処理の結果を図12の処理フローに基づく判定処理の結果を二つの弾丸の異同判定の最終判定結果としてもよい。
以上より、ここまで説明してきた本実施例によれば、弾丸の側面画像から弾丸全体を俯瞰することができる弾丸展開画像を容易に作成できるようになった。また、二つの弾丸のそれぞれの画像間の位相を容易に、かつ確実に合わせることができるようになり、二つの画像を精度よく比較できるようになった。
100…銃器 120,312,322…弾丸 200…異同識別アシストシステム 210…弾丸計測装置 220…画像処理ユニット 230…入出力部 231…モニタ 250…外部記憶装置 300…比較顕微鏡 2511…θステージ 2506…ホルダ 205…Yステージ 208…Xステージ 2501…Zステージ 210…テレビカメラ 240…コンピュータ 216…レーザ変位計 226…照明光源。
Claims (12)
- 検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する方法であって、
検査対象の弾丸を撮像して該弾丸の画像を取得し、
該取得した画像において前記検査対象の弾丸の表面のきずなどの特徴を顕在化するための強調処理を施し、
該強調処理を施した画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の画像との間の類似性を算出し、
該算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力する
ことを特徴とする弾丸の異同識別方法。 - 前記弾丸の画像を取得するステップにおいて、前記弾丸を長手方向の中心軸周りに回転させながら該弾丸の外周面の1周分に亘って複数の画像を取得し、該取得した複数の画像を合成して前記弾丸の1周分に亘る展開画像を合成することを特徴とする請求項1記載の弾丸の異同識別方法。
- 前記強調処理を施すステップにおいて、前記弾丸の長手方向に形成されたきずの画像を選択的に強調するように強調処理を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾丸の異同識別方法。
- 前記画面上に出力する比較対象の二つの弾丸の画像の少なくとも何れか一方に、類似性が高いと判定されたきずを指示するマークを表示することを特徴とする請求項1記載の弾丸の異同識別方法。
- 前記出力する画像間の類似性に関する情報が、前記検査対象の弾丸を発射した拳銃と前記比較対象の弾丸を発射した拳銃とが同じであるかどうかの判定結果を数値化した情報であることを特徴とする請求項1記載の弾丸の異同識別方法。
- 前記弾丸の画像を取得するステップにおいて、検査対象の弾丸を撮像して該弾丸の立体形状画像を取得し、前記類似性を算出するステップにおいて、前記弾丸の立体形状画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の立体形状画像との間の類似性を算出することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の弾丸の異同識別方法。
- 検査対象の弾丸を発射した拳銃と比較対象の弾丸を発射した拳銃との異同を識別する装置であって、
検査対象の弾丸を撮像して該弾丸の画像を取得する撮像手段と、
該撮像手段で取得した画像において前記検査対象の弾丸の表面のきずなどの特徴を顕在化するための強調処理を施す画像処理手段と、
該画像処理手段により強調処理を施した画像と、予め記憶されていた比較対象の弾丸の画像に強調処理を施した画像との間の類似性を算出する演算手段と、
該演算手段で算出した画像間の類似性に関する情報と比較対象の二つの弾丸の画像とを画面上に出力する出力手段と
を備えることを特徴とする弾丸の異同識別装置。 - 前記弾丸を保持して前記弾丸を長手方向の中心軸周りに回転させるステージ手段を更に備え、前記撮像手段は、前記ステージ手段で前記弾丸を長手方向の中心軸周りに回転させながら該弾丸の外周面の1周分に亘って複数の画像を取得し、前記画像処理手段は、前記撮像手段で取得した複数の画像を合成して前記弾丸の1周分に亘る展開画像を合成することを特徴とする請求項7記載の弾丸の異同識別装置。
- 前記画像処理手段は、前記撮像手段で取得した前記弾丸の長手方向に形成されたきずの画像を選択的に強調するように強調処理を施すことを特徴とする請求項7又は8に記載の弾丸の異同識別装置。
- 前記出力手段は、前記画面上に出力する比較対象の二つの弾丸の画像との少なくとも何れか一方に、類似性が高いと判定されたきずを指示するマークを表示することを特徴とする請求項7記載の弾丸の異同識別装置。
- 前記出力手段が出力する画像間の類似性に関する情報が、前記検査対象の弾丸を発射した拳銃と前記比較対象の弾丸を発射した拳銃とが同じであるかどうかの判定結果を数値化した情報であることを特徴とする請求項7記載の弾丸の異同識別装置。
- 前記撮像手段は、検査対象の弾丸を撮像して該弾丸の立体形状画像を取得し、前記演算手段は、前記弾丸の立体形状画像と予め記憶されていた比較対象の弾丸の立体形状画像との間の類似性を算出することを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の弾丸の異同識別装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015179412A (ja) * | 2014-03-19 | 2015-10-08 | 日本電気株式会社 | 画像位置探索装置及び画像位置探索方法 |
JP2016504554A (ja) * | 2012-11-16 | 2016-02-12 | トゥビタク | 弾道分析のための弾丸ホルダ・システム |
CN106355206A (zh) * | 2016-08-31 | 2017-01-25 | 重庆凯泽科技股份有限公司 | 一种考生身份验证系统和方法 |
KR102380999B1 (ko) * | 2021-12-01 | 2022-04-01 | 한화시스템 주식회사 | 전투체계에서 사격 제원을 계산하는 장치 및 방법 |
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2012
- 2012-03-30 JP JP2012078550A patent/JP2013210690A/ja active Pending
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