JP2013210210A - ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置 - Google Patents

ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013210210A
JP2013210210A JP2012078769A JP2012078769A JP2013210210A JP 2013210210 A JP2013210210 A JP 2013210210A JP 2012078769 A JP2012078769 A JP 2012078769A JP 2012078769 A JP2012078769 A JP 2012078769A JP 2013210210 A JP2013210210 A JP 2013210210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gun
blast
dry ice
slit
blast gun
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012078769A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5999757B2 (ja
Inventor
Takanobu Ito
孝信 伊藤
Ichiro Natsui
一郎 夏井
Katsuhiro Sato
克大 佐藤
Akiko Kojima
明子 小島
Kazushi Fukuba
一司 福場
Yuzuru Kawana
讓 川名
Hiroshi Goto
博 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
Original Assignee
Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Nippon Air Technologies Co Ltd filed Critical Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
Priority to JP2012078769A priority Critical patent/JP5999757B2/ja
Publication of JP2013210210A publication Critical patent/JP2013210210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5999757B2 publication Critical patent/JP5999757B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

【課題】場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できるようにする。
【解決手段】上記課題は、ドライアイス粒子Eを噴射するためのブラストガン6を有するドライアイスブラスト装置1と、放射線遮断性の遮断壁11により囲まれた、移動作業室10と、この移動作業室10の遮断壁11に設けられた、ブラストガン6を移動作業室10内から移動作業室10外に突き出すためのスリット12と、ブラストガン6を支持しつつスリット12の長手方向に移動自在のガン支持部13と、スリット12におけるガン支持部13の移動方向両側に設けられた、ガン支持部13の移動に伴い伸縮してスリット12とガン支持部13との間を常に遮蔽する、伸縮式遮蔽部20と、を備えたことを特徴とする、ドライアイスブラスト式放射性物質M除染装置により解決される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置に関するものである。
機器表面などに付着した汚染物を除去したり、不要となった塗装を剥離したりする手段として、ドライアイスブラスト(ドライアイスクリーニングブラストともいう)がある。ドライアイスブラストは、ドライアイスペレットやパウダー状ドライアイスを圧縮空気で対象面に噴射し、ドライアイスが対象物の基底面に当たると運動エネルギーがドライアイスを昇華させ、ガス化した二酸化炭素が横方向に放出されることで、表面付着物を持ち上げ剥離する原理を利用したものである。
ドライアイスブラストは、ブラスト材であるドライアイスは昇華・ガス化することで、ブラスト材による二次汚染が発生しないだけでなく、電気品にも適用できるという利点がある。そのため、原子力施設等で放射性物質により汚染された機器や、床や壁などの除染への適用も種々提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
ドライアイスブラストを用いて除染する上では以下の問題点が考えられる。
・作業者が除染した放射性物質を吸引することで、内部被曝を起こす。
・除染した放射性物質が同一空間の他の表面に付着し、除染の目的が十分に果たせない。
・除染した放射性物質を集塵する作業において、放射線被曝する。
・建物の内外表面や機器表面に近づくことは、放射線被曝を増加することとなる。
これらの問題点に対して、先行例では、ドライアイスブラストの噴射領域の周囲をフードで覆い、フード内を吸引することにより、ブラストにより剥離された放射性物質を含む空気を吸引し、フィルタに通して放射性物質を集塵することを提案している。これにより、放射性物質の飛散による二次汚染は防止することができる。
しかしながら、これら従来技術は、原子力発電所の事故による放射性物質汚染のように、不特定の場所や物の除染を行うことは全く想定していない。そのため、場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できる技術が要望されている。
特開平10−43700号公報 特開平10−68800号公報 特開2002−196097号公報
そこで、本発明の主たる課題は、場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できるドライアイスブラスト式放射性物質除染装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
ドライアイス粒子を噴射するためのブラストガンを有するドライアイスブラスト装置と、
放射線遮断性の遮断壁により囲まれた、移動作業室と、
この移動作業室の遮断壁に設けられた、前記ブラストガンを移動作業室内から移動作業室外に突き出すためのスリットと、
前記ブラストガンを支持しつつ前記スリットの長手方向に移動自在のガン支持部と、
前記スリットにおける前記ガン支持部の移動方向両側に設けられた、前記ガン支持部の移動に伴い伸縮して前記スリットと前記ガン支持部との間を常に遮蔽する、伸縮式遮蔽部と、
を備えたことを特徴とする、ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
(作用効果)
本発明では、作業者が放射線遮断性の遮断壁により囲まれた移動作業室内から、遮断壁に設けられたスリットを通してブラストガンを移動作業室外に突き出し、除染対象の物や堅、機器等に対してドライアイスブラスト処理を行うことができる。この際、基本的に移動作業室内は除染対象の放射線からは遮断壁により遮ることになるが、さまざまな対象を効率的に除染するためには、ブラストガンを対象物に向けつつ対象物表面に沿って移動させることが望ましく、そのためにはスリットが必要になる。しかしこの場合、スリットを介した被曝を防ぐことも要求されるため、ブラストガンの移動は可能としつつもスリットを効果的に遮蔽することが必要となる。そこで、本発明では、スリットにおけるガン支持部の移動方向両側に、ガン支持部の移動に伴い伸縮してスリットとガン支持部との間を常に遮蔽する伸縮式遮蔽部を設け、ブラストガンの移動は可能としつつもスリットを効果的に遮蔽できるようにしたものであり、これにより、場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できるようになる。
<請求項2記載の発明>
前記伸縮式遮蔽部は、複数の遮蔽板が相互の重なりを維持しつつ伸縮方向の相対位置が変化することにより全長が伸縮するように構成されたものである、請求項1記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
(作用効果)
伸縮式遮蔽部としては、巻き取り式のシャッターや、折れ戸や、蛇腹のような構造を採用することもできるが、上述のような遮蔽板の引き違い構造とすることにより、遮蔽厚を確保し易い等の利点がある。
<請求項3記載の発明>
前記ドライアイスブラスト装置は、前記ブラストガンに取り付けられた、噴射領域の周囲を覆うフードと、このフードに接続されたフード内の吸引集塵装置とを備えるものであり、
前記スリットが上下方向に延在されるとともに、前記ガン支持部による前記ブラストガンの移動を補助するアシスト機構が設けられている、
請求項1又は2記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
(作用効果)
前述したとおり、ドライアイスブラストによる除染では、対象面から剥離した放射性物質が飛散するため二次汚染を防止することが重要であり、上述のようにドライアイスブラストの噴射領域の周囲をフードで覆い、フード内を吸引し集塵することは効果的な手法である。しかし、このようなフードをブラストガンの前方に突出させ、吸引集塵装置に接続した場合、ブラストガンの体感重量が増加し、ブラストガンの上下方向移動に過度な力が要求されることになるため、作業が困難なものとなりかねない。そこで、このようなフード等を採用する場合、上述のようなアシスト機構を設けるのが好ましい。
<請求項4記載の発明>
前記アシスト機構は、前記ブラストガン及びブラストガンの移動に伴って移動する付随移動部分の総重量をカウンタウェイトとの釣合により一部又は全部相殺するカウンタバランス式のアシスト機構である、
請求項3記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
(作用効果)
上述のアシスト機構としては、電動や油圧等の動力式のものを採用することもできるが、事故現場では動力源を確保することが困難な場合もあるため、このようなカウンタバランス式(錘を用いた釣り合いにより重量を相殺する方式)のアシスト機構を採用するのが好ましい。また、カウンタバランス式のアシスト機構は動力源が不要なだけでなく、ガン支持部の移動範囲全体にわたり均一な力で補助を行うため、操作しやすいという利点もある。
以上のとおり、本発明によれば、場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できるようになる、等の利点がもたらされる。
除染装置のシステム構成図である。 移動作業室の概略斜視図である。 移動作業室内面の正面図である。 移動作業室の縦断面図である。 移動作業室の要部を示す縦断面図である。 (A)ガン支持部の正面図、及び(B)遮蔽板の支持構造の概略図である。 移動作業室の要部を示す縦断面図である。 移動作業室の要部を示す縦断面図である。 移動作業室内面の正面図である。 移動作業室の縦断面図である。 ブラストガン部分の要部を示す斜視図である。 ブラストガン部分の要部を示す縦断面図である。 ブラストガン部分の要部を示す斜視図である。 ブラストガン部分の要部を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
図1は本発明に係る除染装置のシステム構成を示しており、ドライアイス粒子Eを噴射するためのブラストガン6を有するドライアイスブラスト装置1、放射線遮断性の遮断壁により囲まれた移動作業室10とから主に構成されている。
ドライアイスブラスト装置1としては、例えば図示例のように、エアコンプレッサー2からの圧縮空気を、リザーブタンク3を経てドライアイス供給装置4に供給し、このドライアイス供給装置4において貯留ホッパーから供給されるドライアイス粒子Eを圧縮空気に混合してドライアイス供給ホース4aを介してブラストガン6に供給するとともに、噴射用圧縮空気供給ホース4bを介して圧縮空気のみをブラストガン6に供給し、ブラストガン6においてドライアイス粒子Eを別途供給さされる圧縮空気で吸引・混合した後に噴射させるものを用いることができる。
ブラストガン6から噴射されたドライアイス粒子Eが対象面Fに当たると、運動エネルギーによりドライアイスが昇華し、ガス化した二酸化炭素が横方向に放出されることで、対象面Fに付着した放射性物質Mが持ち上げられ、剥離される。この除染能力は、圧縮空気の圧力・流量とブラストガン6と対象面Fとの距離に依存する。通常の場合、圧縮空気としては、0.4〜1.35MPa程度に加圧したものを好適に用いることができ、その流量は3〜7m3/min程度とすることができる。
ドライアイス粒子Eとしては、直径2〜3mm、長さ4〜6mmの円柱状ペレット等を用いることができ、前述の流量の場合、その使用量は30〜60kg/h程度となる。
エアコンプレッサー2における圧縮空気の出口温度が高い場合には、温度を下げるためのクーラーを設けることができる。また、梅雨期等のように外気湿度が高い時期には、ドライヤー5介在させて圧縮空気を乾燥させることが望ましい。
もちろん、ブラストガン6からドライアイス粒子Eを噴射させるものであれば、他のドライアイスブラスト装置1を特に限定無く用いることができる。
ドライアイスブラストによる除染では、対象面Fから剥離した放射性物質Mが飛散するため二次汚染を防止することが重要であるため、図11及び図12にも示すように、ドライアイス噴射領域の周囲を覆うフード7をブラストガン6に取り付けるとともに、このフード7に吸引口7iを開口させ、この吸引口7iに吸引集塵装置8の吸引ホース8hを接続して吸引集塵を行うように構成することが望ましい。フード7の形状は円錐や角錐状等、適宜の形状とすることができる。吸引集塵装置8は適宜構成することができるが、図示例では吸引ホース8hをHEPAフィルタ等の集塵フィルタ8Fの一方側に接続し、他方側に吸引ファン8Sを接続することにより構成している。吸引ファン8Sの風量は、ドライアイスの噴射における圧縮空気量よりも多く、つまりフード7内が負圧となるように設定する。
このようなフード7をブラストガン6の前方に突出させ、吸引集塵装置8に接続した場合、ブラストガン6の体感重量が増加し、ブラストガン6の上下方向移動に過度な力が要求されることになるため、作業が困難なものとなりかねない。そこで、図13及び図14に示すように、ブラストガン6の噴射口よりも手前側に環状のエアー噴射口9xを有する噴射体9を取り付けて、ドライアイス噴射領域の周囲を取り囲む筒状のエアーカーテンCを形成するように構成し、このエアーカーテンC内から吸引を行う吸引口9iをブラストガン6に設けるのも一つの好ましい形態である。この形態では、重心がブラストガン6の手前側に寄るため、フード7を設けるよりは操作が楽になる。
他方、移動作業室10の詳細は、図2〜図6に示されている。図示例の移動作業室は、放射線遮断性の遮断壁11により正面、左右両側面、及び天面が囲まれたものであり、正面には除染対象を視認するための覗き窓10wが設けられており、背面は作業員の入退室のために、また底面は作業員が移動作業室10を押して移動可能なようにそれぞれ開放されており、これらの開放部を介してブラストガン接続用ホース4a,4bを通すようになっている。もちろん、背面及び底面にも遮断壁を設けるとともに、入退室のためのドア及びブラストガン接続用ホースを通すための孔を設けて、移動作業室内を可能な限り密閉することもできる。また、図示例の移動作業室では、底面にキャスター10cが設けられ、作業員が押して移動する構成となっているが、電動やエンジン等の駆動源による走行装置を設けても良い。
移動作業室10の正面の遮断壁11には、ブラストガン6を移動作業室10内から移動作業室10外に突き出すためのスリット12が上下方向に延在されており、このスリット12の背面側には、ブラストガン6を支持しつつスリット12の長手方向に移動自在のガン支持部13が設けられている。
ガン支持部13は、ブラストガン6を載せ置くだけの台でも良いが、ブラストガン6をしっかりと保持できるものが望ましく、特にブラストガン6の向きを変更可能なように保持するものが好ましい。図示例のガン支持部13は、スリット12よりも広い幅の本体部13Bと、この本体部13Bに対してブラストガン6を方向変更可能に取り付けるための方向変更機構とを有している。方向変更機構としては、例えば図6(A)に示すように、ブラストガン6の左右両側に突出する横回動軸6xを、ブラストガン6を取り囲む内側枠体14の軸受14bにより支持し、この内側枠体14の上下に突出する縦回転軸14yを、内側枠体14の外側に位置する外側枠体15の軸受15bにより支持し、この外側枠体15を本体部の前後に開口するように設けた構造(直交二軸ヒンジ構造)を採用することができる。この場合、ブラストガン6は横回転軸6xを中心とした回動により上下方向に向きを変えることができるとともに、縦回転軸14yを中心とした回動により左右方向に向きを変えることができる。この他にも、方向変更機構として、公知の二軸ヒンジや、ボールリンク等を適宜の機構を採用することができる。
なお、ガン支持部13におけるブラストガン6のグリップの下方には、図示例のように手載せ台13hを設けると、ブラストガン6の操作による疲れを軽減できるため好ましい。
他方、スリット12におけるガン支持部13の移動方向両側には、ガン支持部13の移動に伴い伸縮してスリット12とガン支持部13との間を常に遮蔽する、伸縮式遮蔽部20が設けられている。除染作業に際しては、図1に示すように、作業者が放射線遮断性の遮断壁11により囲まれた移動作業室10内から、遮断壁11に設けられたスリット12を通してブラストガン6を移動作業室10外に突き出し、除染対象の物や堅、機器等に対してドライアイスブラスト処理を行うことになる。この際、基本的に移動作業室10内は除染対象の放射線からは遮断壁11により遮ることになるが、さまざまな対象を効率的に除染するためには、ブラストガン6を対象物に向けつつ対象面に沿って移動させることが望ましく、そのためにはスリット12が必要になる。しかしこの場合、スリット12を介した被曝を防ぐことも要求される。そこで、伸縮式遮蔽部20を設けてブラストガン6の移動は可能としつつもスリット12を効果的に遮蔽できるようにしたものである。そしてこの結果、場所や対象を選ばずに放射線を遮蔽しつつ容易に作業できるようになる。
伸縮式遮蔽部20の構造は特に限定されるものではなく、巻き取り式のシャッターや、折れ戸や、蛇腹のような構造を採用することもできるが、図示例では、複数の遮蔽板21,22が相互の重なりを維持しつつ伸縮方向の相対位置が変化することにより全長が伸縮する構造(以下、単に引き違い構造ともいう)を採用している。
より詳細には、図5に示すように、ガン支持部13より上側及び下側にはそれぞれ複数(単数でも良い)の遮蔽板21,22が前後方向位置がずらされて配置されている。以下では、ガン支持部13より上側の遮蔽板を上側遮蔽板21、下側の遮蔽板を下側遮蔽板22ともいう。遮蔽板21,22及びガン支持部13は、図6(B)に示すように、側面の上下端部に設けた一対の車輪23で、左右に配置されたレール24を挟持することにより上下動自在に支持されている。
上側遮蔽板21は、上端部には前方に突出する前方突起部21f及び後方に突出する後方突起部21bを、また下端部にも後方突起部21bを有しており、下側遮蔽板22は、下端部には前方に突出する前方突起部22f及び後方に突出する後方突起部22bを、また上端部にも後方突起部22bを有している。また、遮断壁11におけるスリット12の上側の背面の下端部及びスリット12の下側の背面の上端部には後方突起部11bがそれぞれ設けられ、ガン支持部13の正面の上下端部には前方突起部13fがそれぞれ形成されている。これらの突起部は遮蔽板21,22の幅方向に筋状に連続するのが好ましいが、部分的に設けるだけでも良い。
最前方に位置する上側遮蔽板21の前方突起部21fは、遮断壁11におけるスリット12の上側の後方突起部11bの更に上側に位置し、それ以外の上側遮蔽板21の前方突起部21fは、前方に隣接する上側遮蔽板21の上下の後方突起部21b間に位置しており、最後方の上側遮蔽板21下部の後方突起部21bは、ガン支持部13上部の前方突起部13fの上側に位置している。一方、最前方に位置する下側遮蔽板22の前方突起部22fは、遮断壁11におけるスリット12の下側の後方突起部11bの下側に位置し、それ以外の下側遮蔽板22の前方突起部22fは、前方に隣接する下側遮蔽板22の上下の後方突起部22b間に位置しており、最後方の下側遮蔽板22上部の後方突起部22bは、ガン支持部13下部の前方突起部13fの上側に位置している。そして、これらの突起部21f,21b,22f,22bの位置関係により、複数の遮蔽板21,22が相互の重なりを維持しつつ伸縮方向の相対位置が変化することにより全長が伸縮するようになる。
例えば、図5に示す中間状態と図7に示す上限状態との対比からも分かるように、ブラストガン6を上に持ち上げると、遮蔽板21,22を支えるガン支持部13の上昇により、ガン支持部13から上側では前方突起部13f,21fがその上側に位置する後方突起部21bに当接してこれを突き上げることにより、後方側から順に上側遮蔽板21が押し上げられて遮蔽部分が上方に向かって収縮し、ガン支持部13から下側では前方突起部13f,22fがその上側に位置する後方突起部22bに当接してこれを吊り上げることにより、後方側から順に上側遮蔽板21が引き上げられて遮蔽部分が上方に向かって伸長するようになる。
また、図5に示す中間状態と図8に示す下限状態との対比からも分かるように、ブラストガン6を下げていくと、遮蔽板21,22を支えるガン支持部13の下降により、各遮蔽板21,22は自重で下降し、突起部間の当接及び突起部の底面への当接により定まる移動範囲の下端に維持される。これにより、最前方の遮蔽板21,22から順に移動範囲の下端に到達していき、ガン支持部13から上側では遮蔽部分が下方に向かって伸長し、ガン支持部13より下方では下方に向かって収縮するようになる。
他方、作業室のスリット12からブラストガン6突出させて腕力のみで操作し続けることは容易なことではない。まして、前述のフード7等をブラストガン6に設けた場合は尚更である。しかし、マニピュレータのようなロボット機構では細かな作業を行い難い。そこで、ガン支持部13によるブラストガン6の移動を補助するアシスト機構を設けることも提案する。
アシスト機構としては、電動や油圧等の動力式のものを採用することもできるが、事故現場では動力源を確保することが困難な場合もあるため、図3及び図4に示すように、ブラストガン6及びブラストガン6の移動に伴って移動する付随移動部分(図示形態の場合、ガン支持部13や遮蔽板21,22)の総重量をカウンタウェイト30との釣合により一部又は全部相殺するカウンタバランス式のアシスト機構を採用するが望ましい。図示例では、スリット12上方に滑車31を取り付けるとともに、一端部をガン支持部13に、及び他端部をカウンタウェイト30に連結したロープ32(ケーブル、ベルト又は鎖等でも良い)を滑車31にかけて、ブラストガン6の移動総重量とカウンタウェイト30とを釣り合わせることにより、アシスト機構を構成している。このようなカウンタバランス式(錘を用いた釣り合いにより重量を相殺する方式)のアシスト機構は動力源が不要なだけでなく、ガン支持部13の移動範囲全体にわたり均一な力で補助を行うため、操作しやすいという利点もある。
この他にも、アシスト力が移動範囲全体にわたり均一とはならないものの、動力源が不要なものとして、図9及び図10に示すように、移動作業室10内の上部及び下部に上部取付座41及び下部取付座42をそれぞれ設け、上部取付座41に接続した弾性伸縮体40及び下部取付座42に接続した弾性伸縮体40をそれぞれガン支持部13に連結し、これら弾性伸縮体40による収縮力と、ブラストガン6及びブラストガン6の移動に伴って移動する付随移動部分の総重量との釣合により、ブラストガン6の移動力をアシストするものも用いることができる。この場合における弾性伸縮体40としては、コイルバネ(図示例)、ゴム等、特に限定無く用いることができる。
<その他>
スリット12の延在方向は適宜定めることができ、図示例のような上下方向のみならず、左右方向や、斜め方向とすることもでき、これらを組み合わせて十字状に形成することもできる。また、スリット12は移動作業室10の天面や底面に設けることもできる。
また、移動作業室10の各部の材質は適宜定めることができ、例えば遮断壁11や遮蔽板21,22、ガン支持部13は鉄板や鉛板等の放射線遮断性の材料により形成することができ、覗き窓10wは鉛ガラス等の放射線遮断性の透明材料により形成することができる。
さらに、ブラストガン6にフード7等を設けない形態においても、アシスト機構を設けることができる。
本発明は、壁面、床、機器等の対象物の表面に付着した放射性物質の除染に適用できるものである。
1…ドライアイスブラスト装置、2…エアコンプレッサー、3…リザーブタンク、4…ドライアイス供給装置、4a…ドライアイス供給ホース、4b…噴射用圧縮空気供給ホース、5…ドライヤー、6…ブラストガン、7…フード、7i…吸引口、8…吸引集塵装置、8h…吸引ホース、8F…集塵フィルタ、8S…吸引ファン、10…移動作業室、11…遮断壁、10w…覗き窓、10c…キャスター、12…スリット、13…ガン支持部、14…内側枠体、15…外側枠体、13h…手載せ台、20…伸縮式遮蔽部、21,22…遮蔽板、21…上側遮蔽板、22…下側遮蔽板、23…車輪、24…レール、30…カウンタウェイト、31…滑車、32…ロープ、40…弾性伸縮体、41…上部取付座、42…下部取付座、E…ドライアイス粒子、F…対象面、M…放射性物質。

Claims (4)

  1. ドライアイス粒子を噴射するためのブラストガンを有するドライアイスブラスト装置と、
    放射線遮断性の遮断壁により囲まれた、移動作業室と、
    この移動作業室の遮断壁に設けられた、前記ブラストガンを移動作業室内から移動作業室外に突き出すためのスリットと、
    前記ブラストガンを支持しつつ前記スリットの長手方向に移動自在のガン支持部と、
    前記スリットにおける前記ガン支持部の移動方向両側に設けられた、前記ガン支持部の移動に伴い伸縮して前記スリットと前記ガン支持部との間を常に遮蔽する、伸縮式遮蔽部と、
    を備えたことを特徴とする、ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
  2. 前記伸縮式遮蔽部は、複数の遮蔽板が相互の重なりを維持しつつ伸縮方向の相対位置が変化することにより全長が伸縮するように構成されたものである、請求項1記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
  3. 前記ドライアイスブラスト装置は、前記ブラストガンに取り付けられた、噴射領域の周囲を覆うフードと、このフードに接続されたフード内の吸引集塵装置とを備えるものであり、
    前記スリットが上下方向に延在されるとともに、前記ガン支持部による前記ブラストガンの移動を補助するアシスト機構が設けられている、
    請求項1又は2記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
  4. 前記アシスト機構は、前記ブラストガン及びブラストガンの移動に伴って移動する付随移動部分の総重量をカウンタウェイトとの釣合により一部又は全部相殺するカウンタバランス式のアシスト機構である、
    請求項3記載のドライアイスブラスト式放射性物質除染装置。
JP2012078769A 2012-03-30 2012-03-30 ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置 Active JP5999757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012078769A JP5999757B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012078769A JP5999757B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013210210A true JP2013210210A (ja) 2013-10-10
JP5999757B2 JP5999757B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=49528185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012078769A Active JP5999757B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5999757B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019168294A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社Ihi カバー構造体及び流体噴射装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5601479A (en) * 1994-09-28 1997-02-11 Santos; Eugene W. Method and apparatus for decontaminating structures
JPH1043700A (ja) * 1996-08-02 1998-02-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ドライアイスブラスト装置
JPH1082890A (ja) * 1996-09-05 1998-03-31 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 放射性物質付着表面の除染方法及びその装置
JP2000075095A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Toshiba Corp 放射能汚染物の除染装置および研摩材の回収方法
JP2001198830A (ja) * 2000-01-12 2001-07-24 Mentec Kiko Kk ショットブラスト装置
JP2002160165A (ja) * 2000-11-21 2002-06-04 Bridgestone Corp ブラスト装置
JP2005523437A (ja) * 2002-04-17 2005-08-04 ルメール プロテクシオン アンティ−イクス パル アブルヴィアシオン ソシエテ ルメール パクス 電離輻射線放射に対する防護スクリーン
GB2435610A (en) * 2006-03-02 2007-09-05 Rail Car Strip Tech Ltd Surface cleaning apparatus

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5601479A (en) * 1994-09-28 1997-02-11 Santos; Eugene W. Method and apparatus for decontaminating structures
JPH1043700A (ja) * 1996-08-02 1998-02-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ドライアイスブラスト装置
JPH1082890A (ja) * 1996-09-05 1998-03-31 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 放射性物質付着表面の除染方法及びその装置
JP2000075095A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Toshiba Corp 放射能汚染物の除染装置および研摩材の回収方法
JP2001198830A (ja) * 2000-01-12 2001-07-24 Mentec Kiko Kk ショットブラスト装置
JP2002160165A (ja) * 2000-11-21 2002-06-04 Bridgestone Corp ブラスト装置
JP2005523437A (ja) * 2002-04-17 2005-08-04 ルメール プロテクシオン アンティ−イクス パル アブルヴィアシオン ソシエテ ルメール パクス 電離輻射線放射に対する防護スクリーン
GB2435610A (en) * 2006-03-02 2007-09-05 Rail Car Strip Tech Ltd Surface cleaning apparatus

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019168294A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社Ihi カバー構造体及び流体噴射装置
JP7000943B2 (ja) 2018-03-22 2022-01-19 株式会社Ihi カバー構造体及び流体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5999757B2 (ja) 2016-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9776223B2 (en) Air contaminant system with laminar flow
EP2335852B1 (en) Containment barrier for use with surface treatment
KR20020011485A (ko) 고방사성미세분진폐기물 원격조종이동형청소장치
CN110560445B (zh) 电器屏柜的除尘系统和除尘方法
JP6178973B2 (ja) 除塵ブース
KR101350968B1 (ko) 석면 오염 토양의 이동식 정화 장치
US5367841A (en) Containing structure for abrasive blast head rigging and tank side cleaning apparatus
JP5999757B2 (ja) ドライアイスブラスト式放射性物質除染装置
EP2306467B1 (en) Method of capturing material during dry ice blasting
JP5104177B2 (ja) 付着物処理装置及び付着物処理方法
KR100233333B1 (ko) 유해 매체내의 벽면 열화에 의한 원격 소제, 폐기물 회수 및 처리 장치
KR100590983B1 (ko) 이동식 오염제거용 챔버
JP5905284B2 (ja) ブラスト除染システム及び該システムを用いたブラスト施工方法
JP2016065804A (ja) 吸引回収装置
KR101033312B1 (ko) 석면 함유 슬레이트 해체 방법
JP6518511B2 (ja) 原子炉圧力容器を開放する方法及び燃料デブリの取出し方法
JP5151377B2 (ja) 付着物処理装置及び付着物処理方法
KR102129163B1 (ko) 비산석면 포집 및 해체장비를 이용한 석면 텍스 철거공법
JP2009090188A (ja) 付着物除去方法及び付着物除去装置
KR101170717B1 (ko) 순환식과 집중식 포집구조를 겸용한 휴대용 흄집진기
CN219025324U (zh) 一种制药车间除尘设备
JP6511366B2 (ja) 集塵装置及び集塵システム
KR20110135050A (ko) 이동 화장로
JP5472366B2 (ja) 付着物除去方法
AU2010201798B2 (en) Containment Barrier for use with Surface Treatment

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5999757

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150