JP2013209111A - 熱収縮フィルムを用いた包装方法 - Google Patents

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【課題】包装フィルムにおけるシワの発生を簡単な方法で効果的に解消可能な熱収縮フィルムを用いた包装方法を提供する。
【解決手段】予め、試験包装により包装フィルムのシワ発生箇所の周方向位置を特定して、素材フィルム10Aの熱収縮量の大きい側の端部における、シワ発生箇所に対応する周方向位置を止め部12に設定するとともに、素材フィルム10Aの熱収縮時にシワ発生箇所にシワを延ばす方向への張力が作用するように、容器1における止め部12の固定位置8を設定し、本包装では、容器1に素材フィルム10Aを外嵌して、素材フィルム10Aの止め部12を容器1の固定位置8に位置ずれしないように固定した状態で、シワ発生箇所に対応する素材フィルム10Aの特定部位に張力が作用するように、素材フィルム10Aを熱収縮させて、容器1の外面に沿って包装フィルム10を密着状に外装する。
【選択図】図4

Description

本発明は、熱収縮フィルムを用いた包装方法に関するものである。
口腔洗浄液や液状調味料などの液状物を収容したボトル型容器の包装方法として、容器の全長にわたって筒状の熱収縮フィルムからなる素材フィルムを外嵌させた状態で、これを加熱室内に配置させ、所定温度に加熱した加熱室内の蒸気により、素材フィルムを全体的に加熱収縮させて、容器の上下面を除く全体を素材フィルムからなる包装フィルムで包装するようになした包装方法や、容器の全長にわたって筒状の熱収縮フィルムからなる素材フィルムを外嵌させた状態で、素材フィルムに対して下側から順番にブロワにより熱風を吹き付けて、素材フィルムを熱収縮させ、容器の上下面を除く全体を素材フィルムからなる包装フィルムで包装するようになした包装方法が広く採用されている。
ところが、前記包装方法では、容器の外観形状によっては、包装フィルムにシワが発生することがあった。例えば、容器として高さ方向の途中部にクビレ部を有するものが広く採用されているが、このような容器に対して、前述のような包装方法で素材フィルムを外装せると、クビレ部に対応する位置において包装フィルムにシワが発生するという問題があった。
そこで、クビレ部において包装フィルムにシワが発生する場合には、素材フィルムにおけるクビレ部より下方の所定領域を他の領域に先行して収縮させるように構成した包装方法も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−1573号公報
ところが、前記特許文献1記載の包装方法では、包装ラインの構成を容器の形状に応じて変更する必要があり、包装する容器を変更する場合の段取りが煩雑になるとともに、同一包装ラインに対して複数種類の容器を混流させて包装できないという問題がある。
また、前記特許文献1記載の包装方法においても開示されていないシワの発生箇所として、当業者においても見過ごされ、現在市販されているボトル型容器においても存在するシワとして、本出願人は、容器の胴部と口部間の肩部において包装フィルムに横シワが発生していることを見出した。また、この横シワは、肩部の横断面の断面積の変化率が小さいなで肩の場合には発生しないが、横断面の断面積の変化率が大きいいかり肩の場合には発生していることを見出し、この横シワにより製品の外観が低下していることを見出した。
本発明の目的は、包装フィルムにおけるシワの発生を簡単な方法で効果的に解消可能な熱収縮フィルムを用いた包装方法を提供することである。
本発明に係る熱収縮フィルムを用いた包装方法は、被包装体に筒状の熱収縮フィルムからなる素材フィルムを外嵌させた状態で、該素材フィルムを熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装する熱収縮フィルムを用いた包装方法であって、予め、試験包装により前記包装フィルムのシワ発生箇所の周方向位置を特定して、前記素材フィルムの熱収縮量の大きい側の端部における、前記シワ発生箇所に対応する周方向位置を止め部に設定するとともに、前記素材フィルムの熱収縮時にシワ発生箇所にシワを延ばす方向への張力が作用するように、前記被包装体における止め部の固定位置を設定する。本包装では、前記被包装体に素材フィルムを外嵌して、前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に位置ずれしないように固定した状態で、前記シワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定部位に張力が作用するように、前記素材フィルムを熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って、素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装するものである。
この包装方法では、予め試験包装を行って、包装フィルムのシワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定箇所に対して、素材フィルムの熱収縮時にシワを延ばす方向への張力が作用するように、素材フィルムの止め部と被包装体の固定位置とを設定する。本包装では、被包装体に素材フィルムを外装してから、該素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に固定した状態で、シワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定部位にシワを延ばす方向への張力が作用するように、素材フィルムを熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装するので、該特定箇所におけるシワの発生を効果的に防止できることになる。
このように、この包装方法では、素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に固定した状態で、素材フィルムを熱収縮させて、被包装体に対して包装フィルムを外装するという簡単な構成で、包装フィルムの特定箇所におけるシワの発生を効果的に防止でき、例えばボトル型容器などの被包装体においては、クビレ部や肩部などにおける包装フィルムのシワの発生を効果的に防止できる。しかも、被包装体の外観に応じて予め設定した、素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に固定することだけでシワの発生を防止できるので、包装ラインのライン構成を変更することなく、シワの発生を防止でき、また形状の異なる複数種類の被包装体を同一包装ラインに混流させて包装することも可能となる。
ここで、前記本包装において、前記被包装体に素材フィルムを外嵌して、前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に位置ずれしないように固定するとともに、前記素材フィルムの熱収縮量の小さい側の端部を先に熱収縮させて、該端部を被包装体に固定してから、前記シワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定部位にシワを延ばす方向への張力が作用するように、その他の部分を熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装することが好ましい実施の形態である。即ち、素材フィルムの熱収縮量の小さい側の端部は、大きい側の端部よりも先に被包装体に密着して被包装体に固定されるので、素材フィルムの特定部位に張力を作用させたときに、熱収縮量の小さい側の端部が特定部位側へ引き寄せられることが規制されるが、本発明のように、熱収縮量の小さい側の端部を先に熱収縮させて、該端部を被包装体に固定すると、熱収縮量の小さい側の端部が特定部位側へ引き寄せられることを確実に防止できる。熱収縮量の小さい側の端部と被包装体とは、素材フィルムと被包装体との摩擦抵抗により固定してもよいが、被包装体側に突起や突条を形成して、それに沿って素材フィルムを熱収縮させることで行うと、熱収縮量の小さい側の端部を被包装体に確実に固定できる。また、素材フィルムを被包装体の下端部まで設ける場合には、素材フィルムの下端部が被包装体の下端部に係合するように素材フィルムの下端部を熱収縮させることが好ましい。ただし、シワ発生箇所に対応する周方向位置において、素材フィルムの熱収縮量の小さい側の端部を被包装体に、止め部と同様に固定するように構成することも可能である。
前記素材フィルムが被包装体の全長と略同じ長さを有することが好ましい実施の形態である。この場合には、被包装体の上下面を除く全体を素材フィルムからなる包装フィルムで密着包装することができる。ただし、被包装体の上部や高さ方向の途中部にのみ包装フィルムを設けることもできる。
前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に貼り付けて固定したり、前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に押し付けて固定したり、前記被包装体と同期して移動する保持手段により止め部を保持して、前記止め部を被包装体の固定位置に間接的に固定することができる。貼り付けて固定する場合には、粘着テープなどで素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に貼り付けて固定することになる。また、押し付けて固定する場合には、被包装体とともに移動する押え手段を包装ラインに設けたり、被包装体の搬送台に押え手段を設けたりして、押え手段により素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に押し付けて固定することになる。更に、間接的に固定する場合には、被包装体と同期して移動する保持手段に前記素材フィルムの止め部を保持することになる。
前記被包装体が、筒状の胴部と、この胴部よりも小さい横断面の口部と、胴部と口部とを連結する肩部とを有する容器本体と、該容器本体の口部に取り付けた蓋部材とを備えた容器からなることが好ましい。このような構成の容器においては、包装フィルムのうちの容器の肩部に対応する位置における周方向の横シワの発生を効果的に防止できる。
本発明に係る熱収縮フィルムを用いた包装方法によれば、素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に固定した状態で、素材フィルムを熱収縮させて、被包装体に対して包装フィルムを外装するという簡単な構成で、包装フィルムの特定箇所におけるシワの発生を効果的に防止でき、例えばボトル型容器などの被包装体においては、クビレ部や肩部などにおける包装フィルムのシワの発生を効果的に防止できる。しかも、被包装体の外観に応じて予め設定した、素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に固定することだけでシワの発生を防止できるので、包装ラインのライン構成を変更することなく、シワの発生を防止でき、また形状の異なる複数種類の被包装体を同一包装ラインに混流させて包装することも可能となる。
包装フィルムで包装した容器の正面図 包装フィルムで包装した容器の(a)は縦断面図、(b)は平面図 素材フィルムを外嵌した状態での容器の(a)は縦断面図、(b)は平面図 (a)(b)は素材フィルムの止め部と容器の固定位置の説明図 (a)(b)は粘着テープによる固定方法の説明図 (a)(b)はクリップによる固定方法の説明図 (a)(b)はコンベアによる固定方法の説明図 (a)(b)は押え部材による固定方法の説明図 (a)(b)は保持クリップによる固定方法の説明図
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1、図2に示すように、被包装体としての容器1は、筒状の胴部2と、胴部2の下端部を閉鎖する底部3と、胴部2よりも小さい横断面の口部4と、胴部2と口部4とを連結する肩部5とを有する容器本体6と、容器本体6の口部4に着脱自在に取り付けた蓋部材7とを備えている。本実施の形態では、容器1として、口腔洗浄液を充填したボトル型容器に本発明を適用したが、口腔洗浄液以外の内容物を充填した容器に対して本発明を適用することもできる。また、図1、図2に示すような形状以外の容器に対しても本発明を適用できるし、容器以外の各種製品等の包装方法に対しても本発明を適用できる。
図1、図2に示すように、容器1の胴部2は断面楕円形の筒状に形成され、口部4は断面円形の筒状に形成されている。肩部5の下端部は断面楕円形状に形成されて、胴部2の上端部に滑らかに接続され、肩部5の上端部は断面円形に形成されて、口部4の下端部に滑らかに接続され、肩部5の途中部は断面形状が下端の楕円形状から上端の円形状に滑らかに変化するように、上方へ行くにしたがって断面積が小さくなるように形成されている。
容器1には、その上端部と下端部を除く全面に熱収縮フィルムからなる包装フィルム10が略隙間なく密着外装されている。包装フィルム10の肩部5の上部には環状のミシン目11が形成され、このミシン目11に沿って包装フィルム10を切り裂いて、包装フィルム10のうちの蓋部材7に外装される蓋外装部10aを除去することで、蓋部材7を開閉できるように構成されている。また、包装フィルム10のうちの肩部5及び胴部2に外装される本体外装部10bは、そのまま容器1に外装した状態で、容器1に収容した内容物を使用できるように構成されている。ただし、包装フィルム10全体を容器1から剥ぎ取って、内容物を使用するように構成した容器1に対しても本発明を同様に適用できる。
包装フィルム10は、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の合成樹脂からなる熱収縮フィルムで構成されている。熱収縮フィルムとしては、1軸延伸又は2軸延伸して製作したものを採用でき、厚さは30〜100μm、収縮率はMD方向(Machine Direction:縦方向)で0〜10%、TD方向(Transverse Direction:横方向)で40〜80%のものを好適に採用できる。ただし、MD方向及びTD方向の収縮率は、包装する内容物の形状などに応じて適宜に設定できる。
図3に示すように、包装フィルム10の熱収縮前の素材フィルム10Aは、片面に文字や図柄等の必要な印刷を施した帯状の熱収縮フィルムを、印刷面を内側にして筒状に順次丸めて、熱収縮フィルムのTD方向の両側縁を融着することで筒状に順次成形し、これを容器1の外周長よりも長い一定長さで裁断したものである。この素材フィルム10Aは、次に説明するように、容器1に外嵌させて、素材フィルム10Aを熱収縮することで、包装フィルム10として容器1に外装することになる。ただし、素材フィルム10Aとして、印刷を施していないものを採用することも可能である。
次に、容器1の包装方法について説明する。
この包装方法では、予め試験包装を行って、包装フィルム10のシワ発生箇所の周方向位置を特定して、素材フィルム10Aの熱収縮量の大きい側(図3では上部側)の端部におけるシワ発生箇所に対応する周方向位置を、止め部12に設定するとともに、素材フィルム10Aの熱収縮時にシワ発生箇所にシワを延ばす方向への張力が作用するように、容器1における止め部12の固定位置8を設定する。
具体的には、図1に仮想線で示すように、この容器1では、肩部5の前後面の高さ方向の途中部に横シワ13が発生したので、この横シワ13の発生箇所をシワ発生箇所に設定し、図3に仮想線で示すように、素材フィルム10Aの上端部(熱収縮量の大きい側の端部)における、横シワ13に対応する周方向位置を仮想線で示すように止め部12に設定するとともに、素材フィルム10Aの熱収縮時に横シワ13を延ばす方向への張力が作用するように、容器1の蓋部材7における止め部12の固定位置8を設定する。ただし、肩部5以外の部位、例えばクビレ部にシワが発生する場合においても、シワ発生箇所に対応させて、前記と同様にして、止め部12と固定位置8を設定することになる。なお、止め部12及び固定位置8の長さや幅は、シワの大きさなどに応じて適宜設定できる。また、形状は、方形状でもよいし、円形や楕円形など他の形状に形成することもできる。
本包装は、縦向きの容器1に対して筒状の素材フィルム10Aを外嵌装着する外嵌工程と、外嵌した素材フィルム10Aの止め部12を容器1の固定位置8に固定する固定工程と、素材フィルム10Aを加熱室で熱収縮させて容器1に外装する加熱工程とを備えている。
外嵌工程では、図3に示すように、縦向きの容器1に対して筒状の素材フィルム10Aを外嵌装着することになるが、このとき熱収縮させた状態で、素材フィルム10Aの印刷面が容器1の周方向の適所に配置されるように、筒状の素材フィルム10Aの周方向位置を容器1の周方向位置の適所に位置決めして外嵌装着することになる。
次に、固定工程では、図4に示すように、素材フィルム10Aの止め部12を容器1の固定位置8に固定する。固定方法としては、素材フィルム10Aの止め部12が容器1の固定位置8に位置ずれしないように固定できる方法であれば任意の方法を採用することができる。例えば、図5に示すように、素材フィルム10Aを蓋部材7に粘着テープ20で貼り付けて固定する固定方法や、図6に示すように、蓋部材7を保持可能なクリップ21で、素材フィルム10Aの端部を蓋部材7に挟んで固定する固定方法や、図7に示すように、包装ラインに沿って押え手段としての1対のコンベア22を設け、該コンベア22を容器1の搬送速度と同期して包装ラインに沿って移動させながら、該コンベア22で素材フィルム10Aの止め部12を容器1の固定位置8に常時押し付ける固定方法や、図8に示すように、包装ラインに沿って移動可能な押え手段としての1対の押え部材23を、該押え部材23を容器1の搬送速度と同期して包装ラインに沿って移動させながら、該押え部材23で素材フィルム10Aの止め部12を容器1の固定位置8に常時押し付ける固定方法や、図9に示すように、包装ラインに沿って移動可能な保持手段としての1対の保持クリップ24を設け、該1対の保持クリップ24を容器1の搬送速度と同期して包装ラインに沿って移動させながら、保持クリップ24により保持した素材フィルム10Aの止め部12を、容器1に対して間隔をあけて容器1と常時一定の位置関係に配置した固定位置8(保持クリップ24による挟持位置)に固定する固定方法などを採用できる。また、容器1を搬送台で搬送する場合には、搬送台に押え部材23や保持クリップ24を設けることで、包装ラインの構成を変更することなく、各種形状の容器1を包装することが可能となり、形状の異なる容器1を混流して包装することも可能となる。
次に、加熱工程では、素材フィルム10Aの延伸温度よりも高い温度に加熱した蒸気を充満した加熱室、または素材フィルム10Aの延伸温度よりも高い温度に加熱した熱風や蒸気を吹き付け可能となした加熱室に容器1を搬入し、素材フィルム10Aを熱収縮させることになる。このとき、素材フィルム10Aは高さ方向にも多少収縮するが、主に周方向に収縮する。また、周方向への収縮は高さ方向の全長にわたって一様に収縮するが、先ず容器本体6のうちの断面積の大きな部分から、即ち胴部2、肩部5、蓋部の順番で順次密着することになる。ただし、肩部5においては、図4に示すように、前後面の水平面に対する傾斜角度θ1が、図3に示すように、左右面の水平面に対する傾斜角度θ2よりも大きいので、素材フィルム10Aは、肩部5の左右面よりも先に前後面に接しようとする。しかし、本発明では、前述のように、素材フィルム10Aの止め部12を、容器1の固定位置8に固定しているので、素材フィルム10Aのうちの肩部5の前後面に対応する部分に素材フィルム10Aの長さ方向への張力が作用して、左右面に対応する部分と略同時或いはそれよりも遅く肩部5に接することになり、素材フィルム10Aのうちの肩部5の前後面に対応する部分における横シワ13の発生を未然に防止できることになる。こうして、容器1の上下面を除く全面が、包装フィルム10でシワなく綺麗に外装されることになる。
なお、上記加熱工程では、胴部2に対して先に素材フィルム10Aを密着させて、素材フィルム10Aの上方への移動を規制して、張力が作用するように構成したが、加熱工程の前工程として、素材フィルム10Aの下端部に加熱した蒸気を吹き付けて、素材フィルム10Aの下端部を熱収縮させて、容器1の下端部の面取り部に密着させる工程を設け、素材フィルム10Aの上方への移動を規制するように構成することも可能である。また、胴部2に突起や突条、段差部などを形成して、該突起や突条、段差部などに素材フィルム10Aが密着することで、素材フィルム10Aの上方への移動を規制するように構成することも可能である。
なお、本実施の形態では、容器1の上下面を除く全面が包装されるように、容器1の全長と略同じ長さの素材フィルム10Aを用いたが、容器1の上半部や途中部のみを包装する場合には、素材フィルム10Aの下端部を容器1に粘着テープで固定して、素材フィルム10Aを容器1の所望の高さ位置に支持しながら、素材フィルム10Aを熱収縮させることになる。ただし、この場合には、素材フィルム10Aの止め部12と同じ周方向位置において、素材フィルム10Aの下端部を容器1に固定することで、容器1におけるシワの発生を一層効果的に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした前述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成を変更し得ることは勿論である。
1 容器 2 胴部
3 底部 4 口部
5 肩部 6 容器本体
7 蓋部材 8 固定位置
10 包装フィルム 10A 素材フィルム
10a 蓋外装部 10b 本体外装部
11 ミシン目 12 止め部
13 横シワ
20 粘着テープ 21 クリップ
22 コンベア 23 押え部材
24 保持クリップ
θ1 傾斜角度 θ2 傾斜角度

Claims (7)

  1. 被包装体に筒状の熱収縮フィルムからなる素材フィルムを外嵌させた状態で、該素材フィルムを熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装する熱収縮フィルムを用いた包装方法であって、
    予め、試験包装により前記包装フィルムのシワ発生箇所の周方向位置を特定して、前記素材フィルムの熱収縮量の大きい側の端部における、前記シワ発生箇所に対応する周方向位置を止め部に設定するとともに、前記素材フィルムの熱収縮時にシワ発生箇所にシワを延ばす方向への張力が作用するように、前記被包装体における止め部の固定位置を設定し、
    本包装では、前記被包装体に素材フィルムを外嵌して、前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に位置ずれしないように固定した状態で、前記シワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定部位に張力が作用するように、前記素材フィルムを熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装する、
    ことを特徴とする熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  2. 前記本包装において、前記被包装体に素材フィルムを外嵌して、前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に位置ずれしないように固定するとともに、前記素材フィルムの熱収縮量の小さい側の端部を先に熱収縮させて、該端部を被包装体に固定してから、前記シワ発生箇所に対応する素材フィルムの特定部位にシワを延ばす方向への張力が作用するように、その他の部分を熱収縮させて、前記被包装体の外面に沿って素材フィルムからなる包装フィルムを密着状に外装する請求項1記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  3. 前記素材フィルムが被包装体の全長と略同じ長さを有する請求項1又は2記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  4. 前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に貼り付けて固定する請求項1〜3のいずれか1項記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  5. 前記素材フィルムの止め部を被包装体の固定位置に押し付けて固定する請求項1〜4のいずれか1項記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  6. 前記被包装体と同期して移動する保持手段により止め部を保持して、前記止め部を被包装体の固定位置に間接的に固定する請求項1〜5のいずれか1項記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
  7. 前記被包装体が、筒状の胴部と、この胴部よりも小さい横断面の口部と、胴部と口部とを連結する肩部とを有する容器本体と、該容器本体の口部に取り付けた蓋部材とを備えた容器からなる請求項1〜5のいずれか1項記載の熱収縮フィルムを用いた包装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102084883B1 (ko) * 2019-07-05 2020-03-04 이승현 소프트 연질층을 이용한, 포장용기 흡착 필름의 적층 구조

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