JP2013208726A - 炭素繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、一方向繊維基材を用いるVaRTM法において、強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する際、迅速に樹脂を拡散させて製造時間を短縮することができ、品質に優れる炭素繊維強化複合材料の製造方法を提供することにある。
【解決手段】 炭素繊維強化複合材料の製造方法において、一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の長手方向と直交する方向から、略平行流となるように、前記液状樹脂組成物の粘度をηR(mPa・s)、時間t(min)において前記液状樹脂組成物が前記一方向性の強化繊維基材中に含浸した含浸距離をL(mm)としたときに下記式(1)で近似した場合に、下記式(2)を満たす条件で、液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法により解決する。
【選択図】図1
【解決手段】 炭素繊維強化複合材料の製造方法において、一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の長手方向と直交する方向から、略平行流となるように、前記液状樹脂組成物の粘度をηR(mPa・s)、時間t(min)において前記液状樹脂組成物が前記一方向性の強化繊維基材中に含浸した含浸距離をL(mm)としたときに下記式(1)で近似した場合に、下記式(2)を満たす条件で、液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法により解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭素繊維強化複合材料の製造方法に関し、詳しくは、(下型とバギングフイルムでキャビティを形成する)Vacuum assisted Resin Transfer Molding法(真空補助樹脂注入成形法:以下VaRTM法と略記する)に関する。
従来、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸させた繊維強化複合材料は、優れた力学特性および軽量性に優れることから、航空・宇宙、船舶、鉄道車両、自動車等の産業用途やスポーツ用途といった幅広い分野で利用されてきた。これら繊維強化複合材料の代表的な成形方法として、オートクレーブ成形法、圧縮成形法、Resin Transfer Molding法(RTM法)およびVaRTM法等が知られている。
オートクレーブ成形法では、例えば、一方向に配列した強化繊維群にマトリックス樹脂を予め含浸させたプリプレグを、成形型に積層し、必要に応じてバッグ材で覆い、それをオートクレーブで加熱・加圧(一次真空引き)して繊維強化複合材料を成形する。このオートクレーブ成形法は、プリプレグを用い加圧成形(一次真空引き)することにより、ボイドが少なく極めて信頼性の高い繊維強化複合材料が得られる利点があることから、航空機部材の成形等に好ましく使われている。
一方、生産性に優れている繊維強化複合材料の代表的な成形法としては、圧縮成形法、RTM法やVaRTM法等が挙げられる。RTM法やVaRTM法では、マトリックス樹脂が含浸されていないドライな複数枚の強化繊維基材を成形型の中に配置し、これに低粘度の液状マトリックス樹脂を注入することにより、強化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させて繊維強化複合材料を成形する。この場合、ドライな状態でも取り扱いが可能な強化繊維基材として、例えば、織物等の基材を用いる必要がある。通常の織物は、強化繊維束をたてよこ二方向に配した織組織を有する。そのため、たて糸とよこ糸の交錯点で強化繊維束に屈曲(クリンプ)が発生するが、このクリンプにより強化繊維の真直性が低下するため、一般的に織物はプリプレグと比べ力学特性が劣るものであった。
そこで従来、応力が集中するような屈曲を有しない扁平な強化繊維マルチフィラメント糸を一方向に、互いに並行かつシート状に引き揃えてなる強化繊維束群のシート面の両側に、強化繊維マルチフィラメント糸と交差するよこ方向補助糸群が位置し、それらよこ方向補助糸群と、それらの強化繊維マルチフィラメント糸と並行するたて方向補助糸群とが織組織をなして強化繊維束群を一体に保持している一方向補強織物が提案されている(特許文献1参照)。この提案のような織組織を有することにより、強化繊維束のクリンプを低減し、得られる繊維強化複合材料の力学特性を向上できる旨の記載がある。また別に、強化繊維束であるたて糸よりも細い補助繊維糸条をよこ糸として用いることが提案されており(特許文献2および3参照)、これにより、得られる繊維強化複合材料の力学特性を向上させることができる旨の記載がある。
VaRTM成形法は、成形型内に強化繊維基材を配置し、その型のキャビティ内を減圧して、樹脂を減圧されたキャビティ内圧力と外部圧力との差圧を利用してキャビティ内に注入し、注入した樹脂を強化繊維基材に含浸させた後、樹脂を硬化させ、硬化後に脱型して繊維強化複合材料を得る方法である。VaRTM法には、上下セットになった成形金型を使う成形法と、下型の上に強化繊維基材を設置しバギングフイルムで覆ってキャビティを形成する成形法がある。本発明は、後者のバギングフイルムを使用するVaRTM成形法の改良に関するものである。
特許文献4では、成形型上に強化繊維基材とその上にフローメディアを配置し、強化繊維基材と連通した樹脂注入口と減圧吸引口を設置して、それら全体をバギングフイルムで覆って減圧しつつ樹脂を注入して硬化させる方法が用いられている。
バギングフイルムは気密性を有、成形品の形状に容易に追従することが必要であり、一般的には、剛性が低く、伸びの良いフイルムを使用する。また、フローメディアは、空隙を多数有している網または布でなるシートであり、樹脂がフローメディアの空隙に浸透しながらフローメディア面に沿って迅速に拡散することにより、強化繊維基材への樹脂の均等な拡散、含浸を容易に行うものであるため、例えばヨットなど小型船舶のハルといった大型の繊維強化複合材料を製造する場合に広く使用されている。
一方、近年、風力発電用風車翼を構成する繊維強化複合材料の製造にもRTM法やVaRTM法が適用されており、風車翼のスパーキャップ部材には、風車の定格風速運転時および突風時等の負荷によって生じる曲げ変形に耐える圧縮強度を示すことが要求されるため強化繊維基材として一方向繊維基材が使用されている。
また最近の風車の大型化に伴い、翼長は60m程度におよび、その中でスパーキャップは大凡幅が400〜800mm、肉厚が50mm程度となるため、スパーキャップを構成する繊維強化複合材料は細長い形状となり、樹脂の注入方向は強化繊維基材の繊維に沿った方向ではなく、強化繊維基材と直交する方向となる。
前記のようにRTM法やVaRTM法において強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する場合、強化繊維基材の繊維に沿った方向に注入、含浸するよりも樹脂の拡散が遅くなり、繊維強化複合材料の製造における生産性で問題となっていた。
従って一方向繊維基材を用いるRTM法やVaRTM法において、強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する場合においては迅速に樹脂を拡散させる手段が重要となるが、前記の特許文献1〜2にはそのような樹脂拡散に関する提案は一切見られない。
また、特許文献3には一方向性織物の強化繊維束間に表面が凹凸に形成されたスペーサ糸を配列した技術が記載されており、そのスペーサ糸により樹脂の拡散が良好になるとされているが、この場合、強化繊維束のみで構成される一方向繊維基材に比べ、前記スパーキャップ部材に要求されるような曲げ変形に対する性能は劣り、更にスペーサ糸を混ぜて一方向繊維基材を構成するため材料コスト面でも問題となる。
また、特許文献3には一方向性織物の強化繊維束間に表面が凹凸に形成されたスペーサ糸を配列した技術が記載されており、そのスペーサ糸により樹脂の拡散が良好になるとされているが、この場合、強化繊維束のみで構成される一方向繊維基材に比べ、前記スパーキャップ部材に要求されるような曲げ変形に対する性能は劣り、更にスペーサ糸を混ぜて一方向繊維基材を構成するため材料コスト面でも問題となる。
特許文献4に見られるフローメディアを使用する技術も迅速に樹脂を拡散させる手段ではあるもが、同技術は前記小型船舶のハルのような長さ、幅ともに大きい大面積で肉厚が小さい形状の繊維強化複合材料の製造に適しており、前記スパーキャップ部材のような細長く肉厚が大きい形状の繊維強化複合材料の製造には効果が無い。
すなわち、上記のようにこれまで提案された技術では、一方向繊維基材を用いるRTM法やVaRTM法において強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する場合、強化繊維基材の繊維に沿った方向に注入、含浸するよりも樹脂の拡散が遅くなり、繊維強化複合材料の製造における生産性が劣っていた。
本発明の課題は、一方向繊維基材を用いるVaRTM法において、強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する際、迅速に樹脂を拡散させて製造時間を短縮することができ、品質に優れる炭素繊維強化複合材料の製造方法を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明は以下の各手段をとる。すなわち、
(1)成形型上に一方向性の強化繊維基材を配置し、前記強化繊維基材をバギングフイルムで覆い、前記成形型と前記バギングフイルムの間をシールしてキャビティを形成し、前記キャビティ内を減圧するとともに液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法において、
前記一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の長手方向と直交する方向から、略平行流となるように、前記液状樹脂組成物の粘度をηR(mPa・s)、時間t(min)において前記液状樹脂組成物が前記一方向性の強化繊維基材中に含浸した含浸距離をL(mm)としたときに下記式(1)で近似した場合に、下記式(2)を満たす条件で、液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法。
L=m1×√t+m2 (1)
ここでm1は製造条件から求まる係数、m2は補正係数である
m1×√ηR≧400 (2)
(1)成形型上に一方向性の強化繊維基材を配置し、前記強化繊維基材をバギングフイルムで覆い、前記成形型と前記バギングフイルムの間をシールしてキャビティを形成し、前記キャビティ内を減圧するとともに液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法において、
前記一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の長手方向と直交する方向から、略平行流となるように、前記液状樹脂組成物の粘度をηR(mPa・s)、時間t(min)において前記液状樹脂組成物が前記一方向性の強化繊維基材中に含浸した含浸距離をL(mm)としたときに下記式(1)で近似した場合に、下記式(2)を満たす条件で、液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法。
L=m1×√t+m2 (1)
ここでm1は製造条件から求まる係数、m2は補正係数である
m1×√ηR≧400 (2)
本発明に係る炭素繊維強化複合材料の製造方法によれば、一方向繊維基材を用いるVaRTM法において、強化繊維基材と直交する方向に樹脂を注入、含浸する際、迅速に樹脂を拡散させて製造時間を短縮することができ、品質に優れる炭素繊維強化複合材料の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に使用する一方向繊維基材は、従来VaRTM成形に使用されている形態の炭素繊維基材でよく、連続した炭素繊維束が互いに並行するように引き揃えられ、一方向に配列して強化繊維束群を形成しているものが好ましい。これら一方向繊維基材の組織形態は、例えば、織組織、編組織(たて編、よこ編)のシートでよく、炭素繊維束群と、連続した補助繊維糸条を強化繊維束と交差する方向に延在した緯方向補助繊維糸条群とが基材を構成し、連続した補助繊維糸条は、炭素繊維束を横切って、すなわち、炭素繊維束と直交するか、斜めに交差する方向に延在して緯方向補助繊維糸条群を形成する。補助繊維糸条が炭素繊維束を横切り、炭素繊維束が配列している方向以外の方向を支持することにより、強化繊維基材の形態安定性を維持する。
本発明に使用する一方向繊維基材は、従来VaRTM成形に使用されている形態の炭素繊維基材でよく、連続した炭素繊維束が互いに並行するように引き揃えられ、一方向に配列して強化繊維束群を形成しているものが好ましい。これら一方向繊維基材の組織形態は、例えば、織組織、編組織(たて編、よこ編)のシートでよく、炭素繊維束群と、連続した補助繊維糸条を強化繊維束と交差する方向に延在した緯方向補助繊維糸条群とが基材を構成し、連続した補助繊維糸条は、炭素繊維束を横切って、すなわち、炭素繊維束と直交するか、斜めに交差する方向に延在して緯方向補助繊維糸条群を形成する。補助繊維糸条が炭素繊維束を横切り、炭素繊維束が配列している方向以外の方向を支持することにより、強化繊維基材の形態安定性を維持する。
このような一方向強化繊維基材の組織形態は、例えば、連続した補助繊維糸条がお互いに並行に引き揃えられ、一方向に配列している織組織であってもよいし、補助繊維糸条がたて編(例えば、1/1トリコット編組織、鎖編組織と挿入糸との袋組織等)、よこ編で配置している編組織であってもよい。
また織組織としては、炭素繊維束と並行する方向に延在する、連続した補助繊維糸条から構成される経方向補助繊維糸条群を有し、かつ、基材の両側に緯方向補助繊維糸条群が配され、それを構成する補助繊維糸条と経方向補助繊維糸条群を構成する補助繊維糸条とが織組織を構成し、強化繊維束を一体に保持しているノンクリンプ織物でもよい。
更には前記織組織や編組織をスティッチした基材を使用することもできる。一方向繊維基材単位面積あたりの重量(FAW)は100〜1000g/m2であることが好ましい。単位面積あたりの重量が100g/m2未満では、基材中に形成される炭素繊維束が疎になり過ぎ、炭素繊維強化複合材料とした際に樹脂リッチ部分が多くなり力学特性劣るだけでなく、基材の取扱性に劣る場合がある。一方、1000g/m2を超える場合は、一方向繊維基材の生産性が悪くるだけでなく、一方向繊維基材のドレープ性が低下する。前記スパーキャップ部材のような肉厚が大きい炭素繊維強化複合材料を製造する場合は、生産性の点からFAWは500〜1000m2であることが好ましい。
本発明に使用する一方向繊維基材を構成する炭素繊維束としては、単繊維繊度が1.0〜2.4dtexであることが好ましい。単繊維繊度が1.0dtexより小さいと良好な機械物性が得られず、2.4dtexより大きいと炭素繊維を低コストで製造することが難しくなる。
また、炭素繊維束は単繊維の繊維軸に垂直な断面の真円度が0.70以上0.90以下であることが必要である。真円度が0.70以上0.90以下であれば、炭素繊維の含有率を高くすることが可能となり、繊維強化複合材料の機械物性を維持できる。また、耐炎化処理時に前駆体繊維束を構成する単繊維内部への酸素拡散が不足することなく、耐炎化反応が十分に進行する。その結果、炭素化工程での毛羽が抑えられ、得られる炭素繊維束の強度や弾性率を適正に維持できる。ここで、真円度は下記式(3)にて求められる値であって、Sは、単繊維の繊維軸に垂直な断面をSEM観察し、画像解析することにより得られる単繊維の断面積であり、Lは、同様に単繊維の断面の周長の長さである。
真円度 = 4πS/L2 (3)
真円度 = 4πS/L2 (3)
本発明に使用する一方向繊維基材を構成する補助繊維糸条としては、特にその種類に制限はないが、例えば、繊度が2,000デニール以下、更には50〜600デニールの細い繊維からなる織糸が挙げられる。補助糸は、繊度が大きいとクリンプが大きくなり、また、繊度が小さいと製織や取扱いに際して切断し易い。補助繊維糸条の種類についても特に限定は無く、炭素繊維やガラス繊維などの無機繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維などの有機繊維、更には無機繊維などの心材の周囲を有機繊維、有機材料で被覆したカバリング繊維も使用できる。
本発明で使用する樹脂として特に制限はないが、従来VaRTM成形で使用されている熱硬化性樹脂であれば、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアネートエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリアミド6等のポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルフォン、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなどを使用できる。また、これら各樹脂の変性体を用いてもよいし、複数種の樹脂をブレンドして用いてもよい。また、熱可塑性樹脂は、各種添加剤、フィラー、着色剤等を含んでいてもよい。
以下、本発明の実施形態として、炭素繊維束、一方向繊維基材、VaRTM成形、評価方法について説明する。
(炭素繊維束A)
単繊維繊度2.5dtex、フィラメント数24000本のポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維を、熱風循環式耐炎化炉にて240℃〜260℃の加熱空気中で伸張率+2%で70分間耐炎化処理にて耐炎化繊維束を得た後、窒素雰囲気下、最高温度660℃、伸張率3.0%にて1.5分間低温熱処理し、さらに窒素雰囲気下、最高温度が1350℃の高温熱処理炉にて伸張率−4.5%で、約1.5分間、炭素化処理して、炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束の単繊維繊度は1.3dtexであり、真円度は0.80であつた。更に、ストランド引張強度は4150MPa、ストランド引張弾性率は249GPaであった。
(炭素繊維束A)
単繊維繊度2.5dtex、フィラメント数24000本のポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維を、熱風循環式耐炎化炉にて240℃〜260℃の加熱空気中で伸張率+2%で70分間耐炎化処理にて耐炎化繊維束を得た後、窒素雰囲気下、最高温度660℃、伸張率3.0%にて1.5分間低温熱処理し、さらに窒素雰囲気下、最高温度が1350℃の高温熱処理炉にて伸張率−4.5%で、約1.5分間、炭素化処理して、炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束の単繊維繊度は1.3dtexであり、真円度は0.80であつた。更に、ストランド引張強度は4150MPa、ストランド引張弾性率は249GPaであった。
(炭素繊維束B)
使用するポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維の単繊維繊度を4.5dtex、フィラメント数を15000本に変更し、耐炎化処理の温度を250℃〜290℃、処理時間を90分間に変えた以外は炭素繊維束Aと同様にして炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束Bの単繊維繊度は2.3dtexであり、真円度は0.80であつた。更に、ストランド引張強度は3600MPa、ストランド引張弾性率は232GPaであった。
使用するポリアクリロニトリル系炭素繊維前駆体繊維の単繊維繊度を4.5dtex、フィラメント数を15000本に変更し、耐炎化処理の温度を250℃〜290℃、処理時間を90分間に変えた以外は炭素繊維束Aと同様にして炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束Bの単繊維繊度は2.3dtexであり、真円度は0.80であつた。更に、ストランド引張強度は3600MPa、ストランド引張弾性率は232GPaであった。
(一方向繊維基材の製織)
炭素繊維束をクリールにセットし、所定の経糸打ち込み本数(経糸密度)となるように配列させて津田駒製レピア織機で一方向繊維基材の製織を実施する。その際、緯糸にはガラス繊維の周りにナイロン樹脂で覆った110dtexのカバリング糸を使用する。
炭素繊維束をクリールにセットし、所定の経糸打ち込み本数(経糸密度)となるように配列させて津田駒製レピア織機で一方向繊維基材の製織を実施する。その際、緯糸にはガラス繊維の周りにナイロン樹脂で覆った110dtexのカバリング糸を使用する。
(VaRTM成形)
図1に示すように、表面に離型フイルム2(旭硝子社製アフレックス(鏡面)25μm)を載せたガラス板の成形型1上に長さ400mm、幅160mmの所定の一方向繊維基材3を0°(経糸)方向に3ply積層配置する。次に、一方向繊維基材3の経糸と直交方向に樹脂を注入、含浸させるために、一方向繊維基材3の両長手端と接するようにスパイラルチューブ4(トラスコ社製、製品名:TSP−10(W)、ポリエチレン製、外径10mm、内径7.5mm)を配置する。尚それぞれのスパイラルチューブ4の中央部には、一方向繊維基材3に樹脂を注入するための注入チューブ5a(ポリウレタン製、外形6mm、内径4mm)および一方向繊維基材3を減圧するための吸引チューブ5b(5aと同じチューブ)がT字条に接続されている。また、注入チューブ5aは注入バルブ6を介して調製した樹脂が充填された樹脂ポット7に連通しており、吸引チューブ5bは吸引バルブ8、真空トラップ9を介して真空ポンプ10に連通している。
図1に示すように、表面に離型フイルム2(旭硝子社製アフレックス(鏡面)25μm)を載せたガラス板の成形型1上に長さ400mm、幅160mmの所定の一方向繊維基材3を0°(経糸)方向に3ply積層配置する。次に、一方向繊維基材3の経糸と直交方向に樹脂を注入、含浸させるために、一方向繊維基材3の両長手端と接するようにスパイラルチューブ4(トラスコ社製、製品名:TSP−10(W)、ポリエチレン製、外径10mm、内径7.5mm)を配置する。尚それぞれのスパイラルチューブ4の中央部には、一方向繊維基材3に樹脂を注入するための注入チューブ5a(ポリウレタン製、外形6mm、内径4mm)および一方向繊維基材3を減圧するための吸引チューブ5b(5aと同じチューブ)がT字条に接続されている。また、注入チューブ5aは注入バルブ6を介して調製した樹脂が充填された樹脂ポット7に連通しており、吸引チューブ5bは吸引バルブ8、真空トラップ9を介して真空ポンプ10に連通している。
次に、一方向繊維基材3の上にピールプライ11(ナイロン製タフタ)を介してプレッシャープレート12(ステンレス製1mm板)を載せた後、これら成形部全体の周囲の成形型1上にシーラント13(RICHMOND社製、製品名:RS200)を配置してバギングフイルム14(AIRTECH社製、製品名:ライトロンWL8400)で覆ってシールすることにより樹脂注入の準備を完了させる。
樹脂注入操作としては、吸引バルブ8を開いてバギングフイルム内を減圧させた後、注入バルブ6を開くことにより樹脂ポット7内の樹脂が注入チューブ5aを通ってバギングフイルム内の一方向繊維基材3に含浸、拡散する。
この形態のVaRTM成形での繊維基材中の樹脂は平行流れで流動しており、流動先端の位置を成形型の裏側からカメラによりインターバル撮影することにより時間t(min)における一方向性の強化繊維基材中に含浸した液状樹脂組成物の含浸距離L(mm)を求めた。
肉厚hの隙間を液状樹脂組成物が平行流れで流動する場合、前記含浸距離L(mm)と含浸時間t(min)の関係は次式(4)で表すことができる。
L2=2ΔP×(h/2)2×t/(3η) (4)
ここでΔPは注入バルブと吸引バルブ間圧力差、hは炭素繊維強化複合材料の肉厚に相当する事から、式(4)は式(1)の形に表すことができる。
但し、式(1)のm1は式(4)のパラメータで構成される製造条件から求まる係数だが、m2は式(4)に含まれない製造時の測定誤差を補正するための係数である。
L=m1×√t+m2 (1)
また、式(1)は横軸を含浸時間、縦軸を含浸距離とするグラフ上の曲線であるから、m1は含浸時間tにおける曲線の接線の傾きを示すもので、液状樹脂組成物の含浸速度の程度を示すものである。すなわち、m1が大きいと含浸速度が速く、m1が小さいと含浸速度が遅いことをあらわす。
VaRTM成形時に得られる時間t(min)とその時間の含浸距離Lのデータから式(1)に適合する式を求め、m1、および式(2)の左項を算出する。
L2=2ΔP×(h/2)2×t/(3η) (4)
ここでΔPは注入バルブと吸引バルブ間圧力差、hは炭素繊維強化複合材料の肉厚に相当する事から、式(4)は式(1)の形に表すことができる。
但し、式(1)のm1は式(4)のパラメータで構成される製造条件から求まる係数だが、m2は式(4)に含まれない製造時の測定誤差を補正するための係数である。
L=m1×√t+m2 (1)
また、式(1)は横軸を含浸時間、縦軸を含浸距離とするグラフ上の曲線であるから、m1は含浸時間tにおける曲線の接線の傾きを示すもので、液状樹脂組成物の含浸速度の程度を示すものである。すなわち、m1が大きいと含浸速度が速く、m1が小さいと含浸速度が遅いことをあらわす。
VaRTM成形時に得られる時間t(min)とその時間の含浸距離Lのデータから式(1)に適合する式を求め、m1、および式(2)の左項を算出する。
一方向繊維基材3への樹脂含浸が完了したら、注入バルブ6を閉めてから注入チューブ5aを封止した後、吸引を続けた状態で、所定の温度条件にてオーブン内で樹脂を加熱硬化させる。硬化完了後は成形型から脱型し、肉厚約2mmの炭素繊維強化複合材料板を得る。
(樹脂粘度の測定)
調製した樹脂を直径25mmのパラレルプレートにセットし、ギャップ500μm、昇温速度2℃/min、周波数10rad/sec、応力300Paの条件で、TAインスツルメント社製AR−G2にて昇温粘度を測定する。
調製した樹脂を直径25mmのパラレルプレートにセットし、ギャップ500μm、昇温速度2℃/min、周波数10rad/sec、応力300Paの条件で、TAインスツルメント社製AR−G2にて昇温粘度を測定する。
(炭素繊維強化複合材料の評価)
VaRTM成形で得られた肉厚約2mmの炭素繊維強化複合材料板から精密カッターで切り出し、幅12.7mm、長さ約80mmのタブを接着した試験片を準備し、万能試験機(Instron社製、製品名:5882型)を用いてSACMA法SRM1R規格に準拠して圧縮試験を実施する。
VaRTM成形で得られた肉厚約2mmの炭素繊維強化複合材料板から精密カッターで切り出し、幅12.7mm、長さ約80mmのタブを接着した試験片を準備し、万能試験機(Instron社製、製品名:5882型)を用いてSACMA法SRM1R規格に準拠して圧縮試験を実施する。
以下、本発明の実施例について、表を参照しながら説明する。
(実施例1)
経糸として前記炭素繊維束A、緯糸としてガラス繊維の周りにナイロン樹脂で覆った110dtexのカバリング糸を用い、表1に示す経糸密度、緯糸密度で製織し、FAW608g/m2の一方向繊維基材を得た。
(実施例1)
経糸として前記炭素繊維束A、緯糸としてガラス繊維の周りにナイロン樹脂で覆った110dtexのカバリング糸を用い、表1に示す経糸密度、緯糸密度で製織し、FAW608g/m2の一方向繊維基材を得た。
得られた一方向繊維基材を3plyの積層数で実施形態に示した手順でバギングを完了した。次に、インフュージョン成形用エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、製品名:XNR6815)および硬化剤(ナガセケムテックス社製、製品名:XNH6815)を100:27の重量比率で調製して樹脂ポット内に準備した後、実施形態に示した手順で一方向繊維基材への樹脂含浸を完了した。
次に、樹脂含浸が完了した一方向繊維基材を成形型にバギングした状態で吸引状態のまま、オーブンへ挿入して硬化温度80℃、硬化時間2hrの硬化条件で成形し、肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。
本実施例の成形において測定された樹脂温度は30℃であり、実施形態に記載の樹脂粘度の測定手順で得たエポキシ樹脂XNR6815の昇温粘度データから樹脂粘度は217mPa・sであることが確認された。また、実施形態に記載の手段により求めたm1の値は33であった。更に本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板について実施形態に記載の手順で0°圧縮強度を測定したところ842MPaであった。
(実施例2)
経糸を前記炭素繊維束Bに換え、経糸密度を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様に製織し、FAW647g/m2の一方向繊維基材を得た。VaRTM成形は実施例1と同様に行ない、肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本実施例の成形において測定された樹脂温度は29℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は233mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は42であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ1006MPaであった。
経糸を前記炭素繊維束Bに換え、経糸密度を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様に製織し、FAW647g/m2の一方向繊維基材を得た。VaRTM成形は実施例1と同様に行ない、肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本実施例の成形において測定された樹脂温度は29℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は233mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は42であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ1006MPaであった。
(実施例3)
一方向繊維基材を実施例2と同様にして得た。次に樹脂をディーエイチマテリアル社製XNR105、硬化剤をMEKパーオキサイド、硬化促進剤を6%ナフテン酸コバルトとして、重量比率を100:1:0.3で樹脂調製した以外は実施例1と同様にして一方向繊維基材への樹脂含浸を完了した。次に、室温で24hr保持した後、80℃で24hr加熱するように硬化条件を変更した以外は実施例1と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本実施例の成形において測定された樹脂温度は27℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は254mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は30であった。
一方向繊維基材を実施例2と同様にして得た。次に樹脂をディーエイチマテリアル社製XNR105、硬化剤をMEKパーオキサイド、硬化促進剤を6%ナフテン酸コバルトとして、重量比率を100:1:0.3で樹脂調製した以外は実施例1と同様にして一方向繊維基材への樹脂含浸を完了した。次に、室温で24hr保持した後、80℃で24hr加熱するように硬化条件を変更した以外は実施例1と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本実施例の成形において測定された樹脂温度は27℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は254mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は30であった。
(比較例1)
経糸を三菱レイヨン(株)製パイロフィルP330に換え、経糸密度を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様に製織し、FAW590g/m2の一方向繊維基材を得た。VaRTM成形は実施例1と同様に行ない、肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。
本比較例の成形において測定された樹脂温度は30℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は217mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は26であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ750MPaであった。
経糸を三菱レイヨン(株)製パイロフィルP330に換え、経糸密度を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様に製織し、FAW590g/m2の一方向繊維基材を得た。VaRTM成形は実施例1と同様に行ない、肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。
本比較例の成形において測定された樹脂温度は30℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は217mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は26であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ750MPaであった。
(比較例2)
一方向繊維基材を比較例1と同様に作製し、得られた一方向繊維基材を実施例3と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本比較例の成形において測定された樹脂温度は27℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は254mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は24であった。
一方向繊維基材を比較例1と同様に作製し、得られた一方向繊維基材を実施例3と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本比較例の成形において測定された樹脂温度は27℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は254mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は24であった。
(比較例3)
一方向繊維基材を比較例1と同様にして得た。ナガセケムテックス社製のエポキシ樹脂XNR6830および硬化剤XNH6830を100:100の重量比率で調製した以外は実施例1と同様にして一方向繊維基材への樹脂含浸を完了した。次に、80℃で2hr一次硬化した後120℃で2時間加熱するように硬化条件を変更した以外は実施例1と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本比較例の成形において測定された樹脂温度は31℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は785mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は10であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ1180MPaであった。
一方向繊維基材を比較例1と同様にして得た。ナガセケムテックス社製のエポキシ樹脂XNR6830および硬化剤XNH6830を100:100の重量比率で調製した以外は実施例1と同様にして一方向繊維基材への樹脂含浸を完了した。次に、80℃で2hr一次硬化した後120℃で2時間加熱するように硬化条件を変更した以外は実施例1と同様にして肉厚約2mm炭素繊維強化複合材料板を得た。本比較例の成形において測定された樹脂温度は31℃であり、実施例1と同様にして得た樹脂粘度は785mPa・sであることが確認された。また、実施例1と同様にして求めたm1の値は10であった。また、本実施例で得られた炭素繊維強化複合材料板での0°圧縮強度を実施例1と同様にして測定したところ1180MPaであった。
実施例1〜3に示した本発明の製造方法を用いると、比較例1〜3に示した従来の製造方法に比べ、樹脂を注入、含浸する際、迅速に樹脂を拡散させることができたとともに、得られた炭素繊維強化複合材料の0°圧縮強度も優れることが確認された。
1:成形型
2:離型フイルム
3:一方向繊維基材
4:スパイラルチューブ
5a:注入チューブ
5b:吸引チューブ
6:注入バルブ
7:樹脂ポット
8:吸引バルブ
9:吸引トラップ
10:真空ポンプ
11:ピールプライ
12:プレッシャープレート
13:シーラント
14:バギングフイルム
2:離型フイルム
3:一方向繊維基材
4:スパイラルチューブ
5a:注入チューブ
5b:吸引チューブ
6:注入バルブ
7:樹脂ポット
8:吸引バルブ
9:吸引トラップ
10:真空ポンプ
11:ピールプライ
12:プレッシャープレート
13:シーラント
14:バギングフイルム
Claims (4)
- 成形型に一方向性の強化繊維基材を配置し、前記強化繊維基材をバギングフイルムで覆い、前記成形型と前記バギングフイルムの間をシールしてキャビティを形成し、前記キャビティ内を減圧するとともに液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法において、
前記一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の長手方向と直交する方向から、略平行流となるように、前記液状樹脂組成物の粘度をηR(mPa・s)、時間t(min)において前記液状樹脂組成物が前記一方向性の強化繊維基材中に含浸した含浸距離をL(mm)としたときに下記式(1)で近似した場合に、下記式(2)を満たす条件で、液状樹脂組成物を注入させる炭素繊維強化複合材料の製造方法。
L=m1×√t+m2 (1)
ここでm1は製造条件から求まる係数、m2は補正係数である
m1×√ηR≧400 (2) - 前記一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の単繊維繊度が1.0〜2.4dtexである請求項1の炭素繊維強化複合材料の製造方法。
- 前記一方向性の強化繊維基材を構成する強化繊維の真円度が、0.70〜0.90である請求項1または2に記載の炭素繊維強化複合材料の製造方法。
- 前記液状樹脂組成物が、熱硬化性樹脂組成物または、熱可塑性樹脂組成物のいずれかである請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料の製造方法。
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WO2016084852A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 熈 栗栖 | Frp成形方法 |
JP2016188271A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 三菱レイヨン株式会社 | プリプレグの製造方法 |
KR102369172B1 (ko) | 2021-05-11 | 2022-03-03 | 한국항공우주산업 주식회사 | 항공기용 복합재 성형 장치 |
KR20230143037A (ko) | 2022-04-04 | 2023-10-11 | 한국항공우주산업 주식회사 | 복합재 성형 장치 |
-
2012
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