JP2013208151A - 注射器、ピストン及び注射器用シリンジ - Google Patents

注射器、ピストン及び注射器用シリンジ Download PDF

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Abstract

【課題】注射器の薬剤スペース内の気体を容易且つ適切に薬剤スペースから排出できるようにする。
【解決手段】所定の方向に伸びた筒状部を有し、所定方向の一端側に注射針を取り付け可能であるとともに他端側に開口が形成されたシリンジ30と、シリンジ30の筒状部30aの内部に収容可能であり、筒状部30aの内部を所定方向に摺動可能であるピストン40と、ピストン40の他端側に装着され、ピストン40を摺動させるためのプランジャーロッドと、を有する注射器10において、ピストン40は、ピストン40の一端側の薬剤スペースSと連通する位置に、薬剤スペースSの気体を通過させ且つ薬剤スペースSの液体を通過させない気液分離膜64を有するように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、注射器、注射器用のピストン及び注射器用のシリンジに関する。
従来、長期保存による薬剤活性の低下が少ない凍結乾燥製剤が実用されている。凍結乾燥製剤は、液体で溶解されて使用される。凍結乾燥製剤は、例えば、ビンに収容されて流通されている。近年、凍結乾燥製剤や粉体などの薬剤等が充填されている薬剤充填済シリンジ(薬剤充填済注射器)が流通するようになっている。注射器に関する技術としては、例えば、特許文献1、2に開示されている。
このような薬剤充填済シリンジを利用する際には、シリンジ内の薬剤を、生理食塩水やその他の溶解液にて溶解する必要がある。この場合においては、シリンジ内の薬剤を溶解させ、液中の薬剤の濃度を均一化させるために、シリンジ内(具体的には、シリンジ内部の薬剤が収容されている空間:薬剤スペースという)に空気等の気体がある状態で攪拌される。そして、薬剤スペース内の空気等の気体を排出した後、シリンジを用いて人体等に薬液が投与(注射)されることとなる。
ここで、薬剤スペース内の気体を排出させる方法としては、気体と液体との比重の差を利用してシリンジ先端又はシリンジ先端に付けた注射針を上に向け、その開放端から気体を排出するようにしていた。この時、気体のみを薬剤スペースから排出することは困難であるため、溶解された薬剤の一部も同時に排出されることとなる。なお、シリンジを用いて薬液を投与する術者は、開放端から液体が排出されることを確認することで、薬剤スペースに気体がないことを確認していた。
特開2009−142508号公報 特開平7−1265421号公報
上記したように、シリンジ内の気体を排出させる場合には、気体のみを排出することは困難であるため、溶解された薬剤の一部も同時に排出されてしまう。また、薬剤を溶解する操作が必要な薬剤充填済シリンジに限らず、例えば、薬剤を溶解する操作が必要でないシリンジ、すなわち、バイアル壜やアンプル等の容器から内容液を注射器で吸引して、人等に投与する注射器においても、内容液の吸引操作において空気等の気体がシリンジ内の薬剤スペースに導入されるため上記同様の気体排出操作が行われていた。したがって、このような場合にも、薬剤が外部に排出されてしまう。また、このように、薬剤が外部に排出されてしまうので、外部環境を汚染してしまう問題が生じる。
また、例えば、薬剤が抗癌剤などである場合には、薬剤の飛沫が皮膚に接触すると、けがをする可能性がある。また、術者が日常的に排出された薬剤に接することにより、薬剤耐性が起こり、この薬剤が効かなくなる可能性もある。また、薬剤の中には、放射性物質が含まれるものもあり、排出される薬剤により汚染を防ぐように管理する必要がある。
また、宇宙等の無重力環境においては、上述のような気体と液体との比重の差を利用した気体排出操作を適切に行うことができないという問題もある。また、宇宙船内でのシリンジの使用を想定すると、薬液の外部への排出により、電子機器等の船内設備の腐食や劣化を引き起こしてしまう可能性も考えられる。
本発明の目的は、注射器の薬剤スペース内の気体を容易且つ適切に薬剤スペースから排出することのできる技術を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の第1の観点に係る注射器は、所定方向に伸びた筒状部と、前記筒状部の前記所定方向の一端に形成された第1の開口部と、前記筒状部の前記所定方向の他端に形成された第2の開口部と、を有するシリンジと、前記シリンジの前記筒状部の内部に収容可能であり、前記筒状部の内部を前記所定方向に摺動可能であるピストンと、を有する注射器であって、前記筒状部の内部に前記ピストンが収容されたときに、前記ピストンの前記一端側の第1空間と連通する位置に、前記第1空間の気体を通過させ且つ前記第1空間の液体を通過させない気体液体分離部を有する。
好適な実施態様では、前記ピストンが前記気体液体分離部を有していても良い。
好適な実施態様では、ピストンは、一端側から気体液体分離部を通過した気体を、他端側に排出可能な第1排出路を形成可能であってもよい。また、上記注射器において、ピストンは、第1排出路を開閉可能に形成されていてもよい。
好適な実施態様では、前記ピストンと螺合するためのおねじ部と、前記おねじ部の前記一端側に形成された突起部とを有し、前記ピストンの前記他端側に装着され、前記ピストンを摺動させるプランジャーロッドをさらに有してもよい。そして、前記ピストンは、前記他端側から前記プランジャーロッドの前記おねじ部と螺合するためのめねじ部と、前記気体液体分離部の前記他端側の第2空間と、前記他端が開口した筒状の第3空間と、前記突起部と対応する位置で、前記第2空間と前記第3空間との間の連通状態により前記第1排出路の開閉を行う開閉部と、を有していても良い。前記開閉部は、前記突起部が前記ピストンに対して、前記所定方向の第1位置にあるときには、前記第2空間と前記第3空間との連通を遮断することにより前記第1排出路を閉じ、前記突起部が前記ピストンに対して、前記第1位置よりも前記一端側の第2位置まで挿入された場合には、前記突起部と接触することにより前記第2空間と前記第3空間とを連通する貫通孔を形成することにより前記第1排出路を開け、前記突起部が前記ピストンに対して、前記第2位置よりも前記一端側の第3位置まで挿入された場合には、前記突起部と嵌め合されることにより、前記第2空間と前記第3空間との連通を遮断して前記第1排出路を閉じるようになっていてもよい。
好適な実施態様では、開閉部は、他端側の突起部と接触する位置に、所定方向の長さが一端側に貫通しない長さであるスリットが形成されるとともに、一端側に突起部と嵌め合される形状の嵌合部が形成されていてもよい。
好適な実施態様では、筒状部内のピストンの一端側に薬剤が収容されていてもよい。
好適な実施態様では、ピストンは、一端側から気体液体分離部を通過した気体を所定方向と交差する方向のピストンの外周へ導く第2排出路を有していてもよい。
好適な実施態様では、ピストンが、シリンジの所定方向の所定の位置まで挿入された時に、第2排出路は、シリンジの筒状部の内面によって密閉されてもよい。
好適な実施態様は、前記気体液体分離部は、前記筒状部の前記一端に、前記第1の開口部を塞ぐように形成されていてもよい。
好適な実施態様では、前記ピストンは複数個あり、前記筒状部と前記複数のピストンとにより、薬剤が収容されている第1チャンバと、前記薬剤を溶解するための溶解液が収容されている第2のチャンバとが形成されていてもよい。
上記目的達成のため、本発明の第2の観点に係る注射器用ピストンは、所定の方向に伸びた筒状部を有し、前記所定方向の一端側に注射針を取り付け可能であるとともに他端側に開口が形成されたシリンジに、収容可能な注射器用のピストンであって、一端側の第1空間と連通する位置に、第1空間の気体を通過させ且つ第1空間の液体を通過させない気体液体分離部を有する。
好適な実施態様では、上記ピストンにおいて、一端側から気体液体分離部を通過した気体を、他端側に排出可能な第1の排出路を形成可能であってもよい。
上記目的達成のため、本発明の第3の観点に係る注射器用シリンジは、所定方向に伸びた筒状部を有し、前記筒状部の前記所定方向の一端側に形成された第1の開口部と、前記筒状部の前記所定方向の他端側に形成された第2の開口部と,を有する注射器用のシリンジであって、前記筒状部の前記一端に、前記第1の開口部を塞ぐように形成された気体液体分離部を有する。
本発明の第1の実施形態に係る注射器の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るガスケット及びフィルタユニットの構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るピストンの構成及びピストンの状態変化を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る注射器の使用方法を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る注射器の製造方法を説明する図である。 本発明の変形例に係るガスケット及びフィルタユニットの構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る注射器の構成図である。 薬剤保管時のシリンジの先端近辺の一部断面である。 溝部が設けられている後段部の断面図である。 ピストン収容部のF−F断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る注射器の使用方法を説明する図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の一実施形態に係る注射器について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る注射器の構成を示す図である。図1(1)は、薬剤を保管している時(薬剤保管時)の注射器10の外観図であり、図1(2)は、注射器10の一部断面図であり、図1(3)は、注射器10のプランジャーロッド20の外観図であり、図1(4)は、注射器10に装着される両刃針を示し、図1(5)は、注射器10に装着される一般針を示す。
注射器10は、図1(1)に示すように、所定方向(図1では、図面上下方向)に延びて形成された略円筒状の筒状部30aを含むシリンジ30を有する。シリンジ30の所定方向の一端に第1の開口部31aが形成され、シリンジ30の所定方向の他端に第2の開口部31bが形成されている。第1の開口部31aからは薬液が排出される。第2の開口部31bから筒状部30aにピストン40が挿入される。シリンジ30は、例えば、ガラスまたはプラスチックにより構成されている。プラスチックの素材は、例えば、シリンジ30に収容する薬剤等に対して溶出物がない又は少ないものが好ましい。
シリンジ30の筒状部30aの内側には、筒状部30aの内面と接触しつつ、図面上下方向に摺動可能なピストン40が収容される。ピストン40は、ガスケット50と、フィルタユニット60とを有する。ガスケット50及びフィルタユニット60については、後述する。
シリンジ30内のピストン40の所定方向の一端側(図面下側:以下、先端側ともいう)には、薬剤Mが収容される薬剤スペースS(第1空間)が画成される。注射器10を使用する前の薬剤保管時においては、薬剤スペースSには、薬剤Mの他に気体が含まれることがある。
ピストン40の所定方向の他端側(図面上側:以下、後端側ともいう)には、注射器10を使用する術者がピストン40を摺動させる際に操作するプランジャーロッド20が装着される。
プランジャーロッド20は、図1(3)に示すようにピストン40に接続される側には、ピストン40と接続するためのおねじ部21と、プランジャーロッド20の中心軸に沿って先端側に延びる略円柱状の突起部22とを有する。
シリンジ30の筒状部30a内の先端には、図1(2)に示すように、薬剤スペースSに収容された液体がシリンジ30の先端から流出することを止める逆止弁90が配置される。逆止弁90は、例えば、シリコンゴムで構成される。逆止弁90の中心軸X近傍には、図1(2)に示すように注射器10により薬液を投与対象に投与する際に、薬剤スペースSの薬液が投与できるように、図1(4)に示す両刃針100の内針102により貫通される開封部90aが設けられる。
シリンジ30先端側の前段部30bの外周部には、注射針(図1(4)、(5)の両刃針101、一般針110等)を着脱可能な先端チップ70が装着されている。先端チップ70の先端には、雄ルアーが形成されている。先端チップ70は、例えば、低温に対して耐性が高いポリフェニルサルファイド(PPS)により形成されている。
先端チップ70には、先端チップ70の注射針が装着される周囲部分及び薬剤が通過する先端チップ70の内面を密閉保護する先端キャップ80が装着されている。先端キャップ80は、例えば、ゴムで形成される。先端キャップ80は、注射器10の使用準備時には、先端チップ70から外される。
先端チップ70に接続される注射針としては、図1(4)に示す両刃針101と、図1(5)に示す一般針110とがある。両刃針101は、人等の投与対象に対して薬液を投与するために使用される注射針であり、一方側に投与対象に挿入される外針101を有し、他方側に逆止弁90の開封部90aに挿入される内針102を有する。一般針110は、薬剤を溶解するための溶解液を薬剤スペースSに導入するために使用される注射針であり、一方側に溶解液を収容した容器(例えば、バイアル壜)に挿入するための外針111を有する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るガスケット及びフィルタユニットの構成図である。図2(1)は、ガスケット50を後端側から見た外観図であり、図2(2)は、ガスケット50のA−A断面図であり、図2(3)は、ガスケット50を先端側から見た外観図であり、図2(4)は、フィルタユニット60を後端側から見た外観図であり、図2(5)は、フィルタユニット60のB−B断面図である。
ガスケット50は、例えば、塩素化ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性を有する素材で構成される。ガスケット50の素材としては、シリンジ30に収容する薬剤等に対して溶出物がない又は少ないものが好ましい。また、ガスケット50の素材は、注射器10において必要とされる気密性や摺動特性を満たす素材であれば、ゴムに限られず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンであってもよく、その他のプラスチックであってもよい。
ガスケット50は、外周面がシリンジ30の筒状部30aの内周面に接触し、筒状部30aとの間において薬剤スペースSが後端側に解放されないようにするための形状となっている。具体的には、シリンジ30に収容していない状態でのガスケット50の外周の最大半径は、シリンジ30の筒状部30aの内半径よりもわずかに大きくなっている。
ガスケット50の後段側の内周面には、プランジャーロッド20のおねじ部21に対応するめねじ部52が形成されている。
ガスケット50のめねじ部52の底面51には、図2(1)に示すように、後端側から見ると1直線状のスリット53が形成されている。スリット53の中心軸方向の長さは、図2(2)に示すように注射器10の薬剤保管時においては、ガスケット50の先端側に貫通しない長さとなっている。すなわち、ガスケット50は、先端側と後端側との空間の連通を遮断する遮断部56を有する。なお、遮断部56は、後述するように、注射器10の使用準備時において、破断されて、先端側と後端側とが連通して排出路(第1排出路)を開くようになる。
ガスケット50の先端側面には、中心軸上にプランジャーロッド20の突起部22が嵌め合される形状(本実施形態では、突起部22の直径よりわずかに小さい直径の円柱状)の空間57が形成された封止部54が設けられる。したがって、突起部22が、ガスケット50の遮断部56を破断して、さらに先端側に挿入されると、突起部22が封止部54と嵌め合されることとなり、先端側と後端側との空間の連通を遮断することができる。ここで、遮断部56及び封止部54が開閉部を構成する。
なお、ガスケット50は、遮断部56を有しない構成であっても良い。すなわち、スリット53がガスケット50の後端から先端まで貫通していても良い。この場合であっても、突起部22がスリットに挿入されていないときは、ガスケット50の弾性により実質的に先端側と後端側との空間の連通は遮断される。
また、ガスケット50の先端側には、中心軸からガスケット50の外周まで延びる排出路55(第2排出路)が形成されている。排出路55は、封止部54の内側の空間57と連通している。本実施形態では、図2(3)に示すように、中心軸を中心に、互いに等角度を保って、3本の排出路55が形成される。なお、排出路55の数は、任意の数でよい。
フィルタユニット60は、気体液体分離部の一例としての気液分離膜64と、気液分離膜64を支持するための支持部材61、62、及び63と、これらを収容する外周部65とを有する。
気液分離膜64は、気体の通過は容易であるが、液体の通過が困難である性質を有する膜である。すなわち、気液分離膜64は、液体に対する流路抵抗が気体に比して大きい性質を有する。気液分離膜64の薬剤スペースS側となる表面の材質は、例えば、薬剤スペースSに水系の薬剤を収容する場合には、テフロン(登録商標)等の撥水性の高い材質が好ましい。これは、薬剤スペースS内で、凍結乾燥された薬剤Mと溶解液とを混合する際に、気液分離膜64内への吸水が起こらずに、膜に形成された微細孔のつまりを防止でき、以降における気液分離を効果的に行うことができるからである。気液分離膜64としては、液体の吸収量が少なく、薬剤成分の吸着が少ないものが好ましい。また、気液分離膜64に形成される微細孔の径は、公称穴径0.22μm以下であってもよい。このようにすると、菌が気液分離膜64を通過することを適切に防ぐことができる。本実施形態では、気液分離膜64は、円盤状となっている。
支持部材61、62及び63は、例えば、プラスチックにより形成される。本実施形態では、先端側の略O字状の支持部材61と、後端側の支持部材62及び63とで気液分離膜64を挟み込み、その状態で、支持部材61と、支持部材62及び63とを溶着している。支持部材61、62、及び63を溶着する方法としては、熱、超音波等を利用した方法を用いることができる。
支持部材61、62、及び63に支持された気液分離膜64は、図2(5)に示すように一方の面が先端側(すなわち、薬剤スペースS)を向き、他方の面が後端側を向くように配置される。
支持部材63は、中心軸上にプランジャーロッド20の突起部22が気液分離膜64と接触を防止するための接触防止部63aを有する。また、支持部材63には、気液分離膜64の後端側の空間68(第2空間)と、排出路55及び封止部54の内側の空間57とを連通させるための貫通孔67が形成されている。本実施形態では、支持部材63には、図2(4)に示すように、中心軸を中心に、互いに等角度を保って、3つの貫通孔67が形成される。なお、貫通孔67の数は、任意の数でよい。なお、本実施形態においては、封止部54の内側の空間57に対して、フィルタユニット60の貫通孔67と、ガスケット50の排出路55とがそれぞれ連通するようになっているので、貫通孔67と、排出路55との位置合わせは必要ない。
外周部65は、例えば、塩素化ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性を有する素材で構成される。外周部65は、内面側に、気液分離膜64を支持した支持部材61、62、及び63を収容する。外周部65は、外周面がシリンジ30の筒状部30aの内面に接触し、筒状部30aとの間において、薬剤スペースSが後端側に解放されないようにするための形状となっている。具体的には、シリンジ30に収容されていない状態での外周部65の外周の最大半径は、シリンジ30の筒状部30aの内半径よりもわずかに大きくなっている。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るピストンの構成及びピストンの状態変化を説明する図である。図3(1)は、薬剤保管時における状態を示し、図3(2)は、薬剤を溶解した後の薬剤スペースSからの気体排出時における状態を示し、図3(3)は、薬剤スペースSからの気体排出後の注射器10の使用直前における状態を示す。なお、同図においては、ガスケット50を内部に収容しているシリンジ30については、図示を省略している。
薬剤保管時においては、図3(1)に示すように、薬剤スペースSと、空間68とは、気液分離膜64を介して接続されているので、気体については、薬剤スペースSから空間68へ連通している。また、空間68と、空間57及び排出路55とは、貫通孔67を介して連通している。なお、薬剤スペースS、空間68、空間57、及び排出路55の連通の状態は、図3(2)に示す薬剤スペースSからの気体排出時及び図3(3)に示す薬剤スペースSからの気体排出後の注射器10の使用直前においても同様の状態となっている。
また、プランジャーロッド20の突起部22の軸方向の位置は、ガスケット50の底面51に接触しない位置(第1位置)となっている。突起部22がこの位置にある場合には、ガスケット50の遮断部56が初期の状態、すなわち、破断されていない状態となっている。したがって、空間57と、ガスケット50の底面51よりも後端側の空間59(第3空間)とは連通していない。すなわち、気液分離膜64を通過した気体を、後端側に排出可能な排出路が閉じられた状態となっている。従って、薬剤スペースSは、密閉状態が確保されている。
一方、薬剤を溶解した後の薬剤スペースSからの気体排出時においては、図3(2)に示すように、プランジャーロッド20が旋回されて、プランジャーロッド20の突起部22の軸方向の位置が底面51よりも所定量だけ先端側の位置(第2位置)に移動される。これにより、突起部22がガスケット50のスリット53に挿入されて、遮断部56が破断することとなる。これにより、空間57と、底面51の後端側の空間59とが突起部22の周囲の空間58を介して連通することとなる。また、空間59は、ガスケット50のめねじ部52と、プランジャーロッド20のおねじ部21との間の空間を介して、外部の空間と連通している。従って、気体に関しては、薬剤スペースSと外部の空間とが連通し、排出路(第1排出路)が開いている状態となる。これにより、プランジャーロッド20を先端側方向に押下することにより、薬剤スペースSに存在する気体を、気液分離膜64を通過させて外部に排出することができる。
また、薬剤スペースSからの気体排出後の注射器10の使用直前においては、図3(3)に示すように、プランジャーロッド20がさらに旋回されて、プランジャーロッド20の突起部22の軸方向の位置が底面51よりもさらに先端側に移動され、突起部22がガスケット50の封止部54に到達する位置(第3位置)まで移動される。これにより、突起部22が封止部54に嵌め合されることとなる。このため、空間57と、底面51の後端側の空間59との連通が遮断されることとなる。すなわち、気液分離膜64を通過した気体を、後端側に排出可能な排出路が閉じられた状態となっている。これにより、薬剤スペースSが密閉状態となる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る注射器の使用方法を説明する図である。
注射器10を使用する際には、まず、図4(1)に示すように、保存状態(例えば、図5(6)の状態)の注射器10の収容袋180を開封し、先端キャップ80を取外し、先端チップ70に、一般針110を装着する。
次に、図4(2)に示すように、薬剤Mを溶解するための溶解液(例えば、食塩水等)が封入されている封入容器Rのゴム栓Raに対して、一般針110の外針111を挿入し、プランジャーロッド20を後端側に引き出すことにより、ピストン40を後端側に摺動させて移動させ、封入容器R内の溶解液を薬剤スペースS内に吸引する。なお、溶解液が流入する方向は、逆止弁90の流れを止める方向と逆方法であるので、溶解液は、薬剤スペースS内に導かれることとなる。
その後、図4(3)に示すように一般針110を取外し、注射器10を揺動することにより薬剤Mと溶解液とを充分に攪拌する。これにより、投与する薬剤の溶液(薬液)が完成する。なお、薬剤スペースS内には、気体が存在している。
次いで、図4(4)に示すように、プランジャーロッド20を所定量旋回させて、プランジャーロッド20の突起部22を図3(2)に示す位置に移動させる。これにより、プランジャーロッド20を先端側方向に押下することにより、薬剤スペースSに存在する気体を、気液分離膜64を通過して外部に排出することができるようになる。
次いで、図4(5)に示すように、容易に移動しなくなるまでプランジャーロッド20を先端側方向に移動させる。これにより、気液分離膜64よりも先端側の薬剤スペースSの気体が外部に排出されることとなる。この際には、気液分離膜64を液体が通過しないので、液体が外部に排出されることがない。この後、プランジャーロッド20を所定量旋回させて、プランジャーロッド20の突起部22を図3(3)に示す位置に移動させる。これにより、薬剤スペースSは、密閉状態となる。
この後、図4(6)に示すように、先端チップ70に両刃針100を装着する。これにより、両刃針100の内針102が逆止弁90の開封部90aを貫通して、薬剤スペースSに到達することとなる。この後、両刃針100の外針101を投与対象に挿入して、プランジャーロッド20を先端側に移動させることにより、投与対象に薬液を投与することができる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る注射器の製造方法を説明する図である。
まず、図5(1)に示すように、先端キャップ80及び先端チップ70が装着されたシリンジ30を、取付具150に配置し、シリンジ30内部に液体状態の薬剤を注入する。
次いで、図5(2)に示すように、ピストン40を保持器160により保持して、シリンジ30の後端側に、ピストン40を嵌め込む。この時点においては、排出路55がシリンジ30の内壁面と対向しない位置までピストン40を嵌め込む。この状態においては、液体については、ピストン40の気液分離膜64により、外部に流出することはない。
次に、図5(2)に示す状態のシリンジ30を、図5(3)に示すように所定の真空度の凍結乾燥機内の所定の取付具170に配置し、凍結乾燥機により、真空下で薬剤の凍結乾燥を行う。これにより、薬剤スペースSの気体(水蒸気も含む)が排出路55を通って排出されることとなる。
そして、薬剤の凍結乾燥を終えた場合には、図5(4)に示すように、凍結乾燥機内で真空状態を維持した状態で、排出路55がシリンジ30の内壁面と対向する位置となるまでピストン40を嵌め込む。これにより、薬剤スペースSは、真空状態で密閉状態となる。
次いで、図5(5)に示すように、凍結乾燥機内を大気開放すると、大気圧を受けて、シリンジ30のピストン40は、先端側に摺動することとなる。なお、図5(5)において、薬剤スペースSに薬剤M以外の空間が存在するが、これは、図5(4)における真空の状態(真空度)に応じて残った気体が存在する空間である。
その後、図5(6)に示すように、ピストン40にプランジャーロッド20を螺合した後、注射器10を収容袋180に収容する。なお、プランジャーロッド20は、図3(1)に示す状態、すなわち、プランジャーロッド20の突起部22が、ガスケット50の底面51に接触しない位置となるようにピストン40に螺合される。なお、本実施形態では、プランジャーロッド20を螺合した後に収容袋180に収容していたが、プランジャーロッド20を螺合しない状態で収容袋180に収容してもよい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
変形例は、上記した実施形態とピストンの構成が異なっている。
図6は、本発明の変形例に係るガスケット及びフィルタユニットの構成図である。図6(1)は、フィルタユニット220を後端側から見た外観図であり、図6(2)は、フィルタユニット220のC−C断面図であり、図6(3)は、ピストン200の断面図である。
変形例に係るピストン200は、図6(3)に示すように、ガスケット210と、フィルタユニット220とを有する。ガスケット210は、上記実施形態のガスケット50とは、フィルタユニット220と接続する部分の形状が異なること、及び排気路が形成されていないことが違うだけであり、それ以外の部分は同様である。
フィルタユニット220は、気体液体分離部の一例としての気液分離膜223と、気液分離膜223を支持するための支持部材221及び222とを有する。
気液分離膜223は、上記実施形態の気液分離膜64と同様である。支持部材222は、上記実施形態の支持部材63と同様である。支持部材221は、略円筒状の部材と、その周囲全周に延びて形成された鍔部221aとを有する。支持部材221は、例えば、プラスチックにより構成される。本実施形態では、支持部材221には、軸方向に対して、複数(図では、2つ)の鍔部221aが形成されている。シリンジ30に収容されていない状態での鍔部221aの外周の最大半径は、シリンジ30の筒状部30aの内半径よりもわずかに大きくなっており、シリンジ30に収容されると、シリンジ30の筒状部30aの内周面に接触し、筒状部30aとのすき間によって薬剤スペースSが後端側に解放されないようになっている。
支持部材221の先端側の開口は、後端側の開口より狭く形成されている。気液分離膜223は、支持部材221の先端側の開口よりも後端側に配置され、支持部材221と支持部材222とで挟み込んでいる。支持部材221と、支持部材222とは、溶着されている。このような構成により、気液分離膜223の先端側の空間(薬剤スペースS)と、空間226とが気液分離膜223を介して配置される。空間226は、貫通孔225を介して支持部材222の後端側の空間227と連通する。
また、支持部材221の後端側の壁面には、軸方向に伸びる切欠部221bが形成されている。この切欠部221bは、例えば、4か所に形成される。この切欠部221bによって、空間227から切欠部221bを介して外周方向に繋がる排出路228が形成される。
本変形例によると、フィルタユニット220に必要な部材数を低減することができ、作製コストを低減することができる。
上記の第1の実施形態では、ピストンに気体液体分離部を設け、ピストンの後端からシリンダ内部の気体を排出可能な構成を採用している。これに対して、次に説明する第2の実施形態では、ピストンではなく、シリンジの内部の先端側に気体液体分離部を設け、シリンジの先端から気体を排出可能な構成としている。以下、第2の実施形態について説明するが、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略することがある。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る注射器300を構成するシリンジ及びプランジャーロッドの構成図である。
図7(1)は、注射器300を構成するシリンジ310の薬剤保管時の断面図であり、図7(2)は、注射器300のプランジャーロッド315である。シリンジ310は、所定方向に伸びて形成された筒状部320を有する。シリンジ310の所定方向の一端には第1の開口部321が形成され、シリンジ30の所定方向の他端に第2の開口部311が形成されている。シリンジ310は、例えば、ガラスまたはプラスチックにより構成されている。プラスチックの素材は、例えば、シリンジ310に収容する薬剤等に対して溶出物がない又は少ないものが好ましい。プランジャーロッド315は、図7(2)に示すようにピストン第3ピストン330cに接続される側には、第3ピストン330cと接続するためのおねじ部315aを有する。
図7(1)に示すように、本実施形態ではダブルチャンバーシリンジが採用されている。ダブルチャンバ−シリンジは、周知のように、シリンジ310内の空間がシリンジの筒状部と複数のピストンとにより2つのチャンバが形成されているシリンジである。
本実施形態に係るシリンジ310の略円筒状の筒状部320は、先端側から、前段部320aと、中段部320bと、後段部320cとを有する。前段部320aの先端側外周部には、第1の実施形態と同様に先端チップ70及び先端キャップ80が取り付けられている。前段部320aの内半径は、中段部320bの内半径よりも小さい。中段部320bの内部には、後述するように第1ピストン330aが収容可能である。後段部320cの内部では、第2及び第3ピストンが摺動可能である。中段部320bの内半径は、後段部320cの内半径よりも小さい。
シリンジ310の素材及び機能は、第1の実施形態のシリンジの素材及び機能と同様である。
図8は、図7(1)と同じく薬剤保管時のシリンジ310の先端近辺の一部断面である。以下、図7(1)及び図8を参照してシリンジ310の構成について詳細に説明する。
投与対象に薬液を投与する際、前段部320aの先端に形成されている第1の開口部321から、筒状部320内の薬液が排出される。そして、前段部320aの先端に、開口部321を塞ぐように円盤状の気液分離膜400が配置されている。気液分離膜400の素材及び機能は、第1の実施形態と同様である。
気液分離膜400の先端側の先端チップ70との間には、ガスケット390が配置される。ガスケット390には、両刃針100を先端チップ70に装着したときに、内針102を通すためのガイド穴391が形成されている。ガスケット390は、例えば、塩素化ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性を有する素材で構成される。さらに、ガスケット390の素材は、ゴムに限られず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンであってもよく、その他のプラスチックであってもよい。
気液分離膜400は、ガスケット390及び先端チップ70により固定されている。つまり、先端チップ70の後端内側に形成されている係止部71と前段部320aの外周面の係止部322とが係合することで、ガスケット390が上下方向に押され、その押圧力に対する反発力により気液分離膜400が前段部320aの先端面と密着し、前段部320aの先端の開口が覆われる。
また、本実施形態では、シリンジ310の内側には第1ピストン330aと、第2ピストン330bと、第3ピストン330cとが収容されている。各ピストン330a〜cは、それぞれガスケットで構成されている。
図7(1)及び図8に示すように、第1ピストン330aは、中段部320bと後段部320cの境界に位置する。第2ピストン330bは、第1ピストン330aの位置よりも後端側で、後段部320c内に位置する。第3ピストン330cは、第2ピストン330bの位置よりも後端側で、後段部320c内に位置する。そして、第1ピストン330aと第2ピストン330bとの間に第1チャンバ340a、第2ピストン330bと第3ピストン330cとの間に第2チャンバ340bが、それぞれ形成されている。第1ピストン330aの先端側には第3チャンバが形成されている。第1チャンバ340aには凍結乾燥された薬剤Mが封入され、第2チャンバ340bには食塩水等の溶解液Lが封入されている。第1チャンバ340a及び第2チャンバ340bには、それぞれ薬剤M及び溶解液Lの他に気体が含まれることがある。第3チャンバ340cには気体が含まれている。
図8に示すように、第1ピストン330aは、胴体部331と鍔部332とを有する。シリンジ310に収容していない状態では、胴体部331の外周の最大半径は、中段部320bの内半径よりもわずかに大きく、鍔部332の外周の最大半径は、後段部320cの内半径よりもわずかに大きくなっている。第1ピストン330aの厚みは、中段部320bの長さよりも短い。第1ピストン330aが図8に示す位置に配置されているとき、すなわち、胴体部331が中段部320bに収容され、鍔部332が後段部320c内に位置するときには、胴体部331の外周面が中段部320bの内周面と接触し、鍔部332の外周面が後段部320cの内周面と接触することで、第1チャンバ340aと第3チャンバ340cとの連通が遮断される。第1ピストン330aが中段部320b内に完全に収容される位置まで移動すると、鍔部332が内壁に沿って立ち上がるように変形する。このとき、詳細については後述する通り、第1チャンバ340aと第3チャンバ340cとが連通する(図11(4)参照)。
第2ピストン330bは、外周面がシリンジ310の後段部320cの内周面に接触し、後段部320cとの間において第1チャンバ340aと第2チャンバ340bとを連通させないようにするための形状を有する。例えば、シリンジ310に収容していない状態での第2ピストン330bの外周の最大半径は、後段部320cの内半径よりもわずかに大きくなっている。
第3ピストン330cは、外周面がシリンジ310の後段部320cの内周面に接触し、第2チャンバをシリンジ310後端側に開放させないようにするための形状を有する。例えば、シリンジ310に収容していない状態での第3ピストン330cの外周の最大半径は、後段部320cの内半径よりもわずかに大きくなっている。また、第3ピストン330cは、後端が開口した筒状の内腔を有し、その内壁にはプランジャーロッド315のおねじ部315aと対応するめねじ部335が形成されている。
各ピストン330a〜cの素材及び機能は、第1の実施形態のガスケットの素材及び機能と同様である。
後段部320cには、第1ピストン330a及び第2ピストン330bがそれぞれ配置されている位置の間に、溝部350aが設けられている。
図9(1)は、溝部350aが設けられている後段部320cのD−D断面図であり、図9(2)は溝部350aの位置に第2ピストン330bが移動したときのE−E断面図である。
図7(1)及び図9(1)に示すように、第2ピストン330bが配置されている位置よりもやや先端よりのシリンジ310の内面には、外方へ向けて突出する液通路用の溝部350aが形成されている。この溝部350aの所定方向の長さは、第2ピストン330bの厚さよりもやや長い。つまり、図9(2)及び後述する図11(2)に示すように、第2ピストン330bが溝部350aの位置に移動すると、第2ピストン330bにより遮断されていた第1チャンバ340aと第2チャンバ340bとが溝部350aにより連通する。なお、本実施形態では溝部350aは1本であるが、複数本あっても良い。
図10(1)は中段部320bのF−F断面図であり、図10(2)は、第1ピストン330aが中段部320bに完全に収容されたときのG−G断面図である。
図7(1)及び図10(1)に示すように、中段部320bの内面には、その先端から後端まで、内方へ向けて突出する棒状の突起部350bが形成されている。図10(2)は、中段部320bに第1ピストン330aが収容されたときの断面図である。図10(2)及び後述する図11(4)に示すように、第1ピストン330aが中段部320bに収容されると、第1ピストン330aを構成するゴムの弾性力によって第1ピストン330aの外周面と中段部320bの内面が密着する。しかしながら、第1ピストン330aを構成するゴムが所定以上の硬度を有するので、突起部350bの裾部351をすべて覆うほどまではゴムが突出しない。したがって、裾部351には第1ピストン330aが入り込まないわずかな隙間352ができる。このとき、さらに、第1ピストン330aが中段部320bに完全に収容されると、鍔部332が弾性により中段部320bの内壁に沿って立ち上がる。その結果、後段部320cと鍔部332とによって形成されていた遮蔽が解除されて、図10(2)に示す隙間352により第1チャンバ340aと第3チャンバ340cとが連通する。なお、本実施形態では突起部350bは2カ所に設けられているが、1カ所または3カ所以上に設けられていても良い。
図7に示す薬剤Mと溶解液Lが封入されたダブルチャンバ−シリンジの製造方法は、例えば特許文献2に記載されているように周知であるので、説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るダブルチャンバ−シリンジの使用方法を説明する図である。同図では、第3ピストン330cの後端側に装着されるプランジャーロッド315の表示を省略している。
図11(1)が薬剤保管時の状態である。ここから、図11(2)に示すように、図示しないプランジャーロッドで、第3ピストン330cを溝部350aの位置まで先端側に押し込む。図11(2)の状態になると、第1チャンバ340aと第2チャンバ340bとが溝部350aにより連通するので、第2チャンバ内340bの溶解液Lが第1チャンバ340a内へ送り込まれる。ここで、薬剤Mと溶解液Lとを充分に攪拌することにより、図11(3)に示すように、第1チャンバ340a内では投与する薬剤の溶液(薬液)が完成する。
このとき、第1チャンバ340a及び第2チャンバ340bのいずれか一方又は双方に気体が存在している。そこで、シリンジ310の先端を上へ向け、先端キャップ80を外すか又は少し緩めて、先端チップ70の先端から気体が排出可能な状態にして、プランジャーロッドを介して第3ピストン330cをさらに押し込んでいく。すると、図11(4)に示すように、第2チャンバの気体が溝部350aを通ってすべて第1チャンバ340aへ移動し、第2チャンバ340bが消滅する。これと同時に、第1ピストン330aが押されて、先端チップ70の先端からは、気液分離膜400を通過した第3チャンバ340c内の気体が排出されつつ、第1ピストン330aが先端側へ移動する。図11(4)に示すように、第1ピストン330aが完全に中段部320b内に収容されると、第1チャンバ340aと第3チャンバ340cとが連通する。このとき、気液分離膜400は液体を通さないので、先端チップ70の先端から薬剤は排出されない。ここで、さらに第3ピストン330cが押し込まれると、シリンジ310内の残りの気体が気液分離膜400を介して先端チップ70の先端から排出される。その結果、図11(5)に示すように、第1及び第3チャンバ340a、c内の気体がすべて放出され、第1及び第3チャンバ340a、c内が試薬で満たされた状態となる。
ここで、先端キャップ80を取り外して、先端チップ70に両刃針100を取り付ける。両刃針100の内針102が気液分離膜400を貫通して第3チャンバ340cに到達する。この後、両刃針100の外針101を投与対象に挿入して、プランジャーロッドを介して第3ピストン330cをさらに先端側に移動させることにより、投与対象に薬液を投与することができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られず、他の様々な態様に適用可能である。
例えば、第1の実施形態では、直線状のスリットを1つ形成するようにしていたが、例えば、直線状のスリットを複数設けるようにしてもよく、例えば、複数のスリットが中心軸上で交わるようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、ガスケットと、フィルタユニットを別体として形成していたが、ガスケット及びフィルタユニットを一体として形成するようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、気液分離膜64を支持部材で挟み込むようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、フィルタユニットを備えずに、ガスケット50の薬剤スペースS側に気液分離膜64を直接設置し、気液分離膜64の先端側面が薬剤スペースSに直接開放されるようにしてもよい。なお、この場合には、例えば、ガスケットは、金型を用いて圧縮成形により作成されることとなるが、圧縮成形を行う際には、気液分離膜の固定不良や膜のよじれ等が発生する可能性や、成形後においても取り扱いにより膜の破損の可能性があるので、この点を注意する必要がある。なお、気液分離膜は、破損がなければ一定の流路抵抗があるので、清浄な気体を用いて加圧試験を行い、気液分離膜の両面についての差圧を測定することにより、気液分離膜の破損の有無を確認することができる。
また、第1の実施形態において、気体液体分離部は、気液分離膜以外で構成しても良い。例えば、ガスケット自体が気体を通過させ、液体を通過させない材料で構成されていても良い。この場合、フィルタユニットは必ずしも必要ではない。
また、第2の実施形態では、ダブルチャンバを有するシリンジの先端に気体液体分離部を配置した例について説明したが、第1の実施形態のように単一のチャンバ(シングルチャンバ)を有するシリンジにも適用可能である。
シリンジに収容される薬剤は、凍結乾燥された薬剤以外に、例えば、溶解可能な粉体(塩の様な結晶を含む)であっても良い。さらには、溶解される薬剤(溶質)は固体に限らず液体でも良い。
なお、いずれの実施形態の注射器であっても、使用時にはプランジャーロッド付きの自動機械(投与機)を用いて、投与対象に薬剤を投与することも可能である。従って、いずれの実施形態の注射器も、プランジャーロッドを含まない構成で流通することもある。
10、300 注射器
20、315 プランジャーロッド
30、310 シリンジ
40、320a−c ピストン
50 ガスケット
60 フィルタユニット
64、400 気液分離膜

Claims (14)

  1. 所定方向に伸びた筒状部と、前記筒状部の前記所定方向の一端に形成された第1の開口部と、前記筒状部の前記所定方向の他端に形成された第2の開口部と、を有するシリンジと、
    前記シリンジの前記筒状部の内部に収容可能であり、前記筒状部の内部を前記所定方向に摺動可能であるピストンと、を有する注射器であって、
    前記筒状部の内部に前記ピストンが収容されたときに、前記ピストンの前記一端側の第1空間と連通する位置に、前記第1空間の気体を通過させ且つ前記第1空間の液体を通過させない気体液体分離部を有する
    注射器。
  2. 前記ピストンが前記気体液体分離部を有する
    請求項1に記載の注射器。
  3. 前記ピストンは、前記一端側から前記気体液体分離部を通過した気体を、前記他端側に排出可能な第1排出路を形成可能である
    請求項1または請求項2に記載の注射器。
  4. 前記ピストンは、前記第1排出路を開閉可能に形成されている
    請求項3に記載の注射器。
  5. 前記ピストンと螺合するためのおねじ部と、前記おねじ部の前記一端側に形成された突起部とを有し、前記ピストンの前記他端側に装着され、前記ピストンを摺動させるプランジャーロッドをさらに有し、
    前記ピストンは、前記他端側から前記プランジャーロッドの前記おねじ部と螺合するためのめねじ部と、前記気体液体分離部の前記他端側の第2空間と、前記他端が開口した筒状の第3空間と、前記突起部と対応する位置で、前記第2空間と前記第3空間との間の連通状態により前記第1排出路の開閉を行う開閉部と、を有し、
    前記開閉部は、
    前記突起部が前記ピストンに対して、前記所定方向の第1位置にあるときには、前記第2空間と前記第3空間との連通を遮断することにより前記第1排出路を閉じ、
    前記突起部が前記ピストンに対して、前記第1位置よりも前記一端側の第2位置まで挿入された場合には、前記突起部と接触することにより前記第2空間と前記第3空間とを連通する貫通孔を形成することにより前記第1排出路を開け、
    前記突起部が前記ピストンに対して、前記第2位置よりも前記一端側の第3位置まで挿入された場合には、前記突起部と嵌め合されることにより、前記第2空間と前記第3空間との連通を遮断して前記第1排出路を閉じるようになっている
    請求項4に記載の注射器。
  6. 前記開閉部は、
    前記他端側の前記突起部と接触する位置に、前記所定方向の長さが前記一端側に貫通しない長さであるスリットが形成されるとともに、前記一端側に前記突起部と嵌め合される形状の嵌合部が形成されている
    請求項5に記載の注射器。
  7. 前記筒状部内の前記ピストンの前記一端側に薬剤が収容されている
    請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の注射器。
  8. 前記ピストンは、前記一端側から前記気体液体分離部を通過した気体を前記所定方向と交差する方向の前記ピストンの外周へ導く第2排出路を有する
    請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の注射器。
  9. 前記ピストンが、前記シリンジの前記所定方向の所定の位置まで挿入された時に、前記第2排出路は、前記シリンジの前記筒状部の内面によって密閉される
    請求項8に記載の注射器。
  10. 前記気体液体分離部は、前記筒状部の前記一端に、前記第1の開口部を塞ぐように形成されている
    請求項1に記載の注射器。
  11. 前記ピストンは複数個あり、
    前記筒状部と前記複数のピストンとにより、薬剤が収容されている第1チャンバと、前記薬剤を溶解するための溶解液が収容されている第2のチャンバとが形成されている
    請求項1または請求項10のいずれか一項に記載の注射器。
  12. 所定の方向に伸びた筒状部を有し、前記所定方向の一端側に注射針を取り付け可能であるとともに他端側に開口が形成されたシリンジに、収容可能な注射器用のピストンであって、
    前記一端側の第1空間と連通する位置に、前記第1空間の気体を通過させ且つ前記第1空間の液体を通過させない気体液体分離部を有する
    注射器用ピストン。
  13. 前記一端側から前記気体液体分離部を通過した気体を、前記他端側に排出可能な第1排出路を形成可能である
    請求項12に記載の注射器用ピストン。
  14. 所定方向に伸びた筒状部と、
    前記筒状部の前記所定方向の一端側に形成された第1の開口部と、
    前記筒状部の前記所定方向の他端側に形成された第2の開口部と、
    前記筒状部の前記一端に、前記第1の開口部を塞ぐように形成された気体液体分離部と、を有する
    注射器用シリンジ。
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