JP2013207117A - 基板の粗面化方法、太陽電池の製造方法および太陽電池、太陽電池モジュール - Google Patents

基板の粗面化方法、太陽電池の製造方法および太陽電池、太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】狭小なテラスを有する逆ピラミッド型のテクスチャを有するとともに逆ピラミッド型のテクスチャにおける面交差部が曲面化された基板、およびこれを用いた低光反射率および高光電変換効率を有する太陽電池を提供する。
【解決手段】半導体基板の表面に形成されて一定間隔で規則的に配列された複数の開口部が形成された保護膜をマスクとして、半導体基板における保護膜が形成された面に対して開口部を介して異方性エッチングを施して、開口部の下部およびその近傍領域に複数の逆ピラミッド型の第1の凹部を形成するとともに隣接する第1の凹部間に半導体基板の表面の未エッチング領域を形成する工程S30と、保護膜をマスクとして開口部を介して等方性エッチングを施して、第1の凹部をさらにエッチングして複数の逆ピラミッド型の第2の凹部を開口部の下部およびその近傍領域に形成する工程S40と、保護膜を除去する工程S50と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板の粗面化方法、太陽電池の製造方法および太陽電池、太陽電池モジュールに関し、特に、半導体結晶基板に対して光反射防止構造を形成する基板の粗面化方法、太陽電池の製造方法および太陽電池、太陽電池モジュールに関するものである。
光を吸収して電気に変換する太陽電池では、表面での光反射が大きいと太陽電池内部に侵入する光が減少して、得られる電力も少なくなる。したがって、太陽電池の光電変換効率を高めるには、表面での光反射率を低減し、より多くの光を取り込むことが重要となる。光反射率の低減には、例えば太陽電池の表面に反射防止膜を設けることが有効である。
しかし、反射防止膜を用いても入射光の数%の反射による損失が生じるため、さらに太陽電池の表面にテクスチャと呼ばれる微小な凹凸を形成して、光閉じ込め効果による反射率低減を図っている。例えば単結晶シリコンウエハーを用いる太陽電池素子は、多結晶シリコンや薄膜シリコンを主体とする太陽電池素子と比べると光電変換効率が高い。また、単結晶シリコンは、アルカリ溶液を用いて異方性エッチングを行い、テクスチャとしてランダムなピラミッド形状の凹凸構造を容易に形成可能である。
これらの方法によって太陽電池の表面での光反射率を大幅に低減可能であるが、更なる低光反射率を実現する方法として、逆ピラミッド型の開口部が規則的に配置されたテクスチャ構造が知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。逆ピラミッド型の開口部の製造方法としては、単結晶シリコンの表面にエッチングマスクを形成してから、異方性エッチングを行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。隣接する逆ピラミッドの開口部間には、テラスと呼ばれるシリコンウエハー表面の未エッチング領域がほぼ一定の幅で形成される。このように受光面に逆ピラミッド型のテクスチャを規則的に設けることにより、ランダムに設けられたテクスチャと比べて、多重散乱による光閉じ込めの効果を高めることができる。
一方、テクスチャの最深部や稜線部など、エッチングされた面が交わっている部分では、その上に成膜される反射防止膜や半導体膜などの薄膜の均一性が得られない。そこで、薄膜を形成する前にテクスチャに等方性エッチングを施すことにより、面が交差した部分を曲面に加工することができる(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−22185号公報 国際公開第98/43304号公報
Hao Jin, K.J.Weber, A.W.Blakers, "DEPASSIVATION OF Si-SiO2 INTERFACE FOLLOWING RAPID THERMAL ANNEALING" Photovoltaic Energy Conversion, Conference Record of the 2006 IEEE 4th World Conference, May 2006, pp1078-1080 Jianhua Zhao, Aihua Wang, Pietro P. Altermatt, Stuart R.Wenham, Martin A. Green, "24% Efficient perl silicon solar cell: Recent improvements in high efficiency silicon cell research" Solar Energy Materials and Solar Cells Volumes 41-42, June 1996, pp 87-99
しかしながら、従来の太陽電池の製造方法においては、製造プロセス上の制約から、逆ピラミッド型の開口部を形成する際にテラス幅を狭めることが困難であった。すなわち、単結晶シリコンに対するアルカリ溶液によるエッチングは、μmオーダーで見ると必ずしも均一に進行しない。そして、狭小なテラス幅を有するテクスチャ構造を得ようとすると、部分的にテラスが消失して、隣接する逆ピラミッド型の開口部同士が繋がってしまう、という問題があった。このため、隣接する逆ピラミッド型の開口部間には、少なくとも2μm以上の幅のテラスが必要になっていた。しかし、このテラスは光反射を生じて光閉じ込めに貢献しないことから、太陽電池の表面における光反射率低減の障害になっていた。
さらに、逆ピラミッド型の開口部を作製後に該逆ピラミッド型の開口部における面交差部の曲面加工を行うと、テラスもエッチングされ、逆ピラミッド型の開口部が浅くなり、光閉じ込め効果が低減する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狭小なテラスを有する逆ピラミッド型のテクスチャを有するとともに、逆ピラミッド型のテクスチャにおける面交差部が曲面化された基板を形成可能な基板の粗面化方法、およびこれを用いた低光反射率および高光電変換効率を有する太陽電池および製造方法、太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる基板の粗面化方法は、半導体基板の表面に保護膜を形成する第1の工程と、前記保護膜に一定間隔で規則的に配列された複数の開口部を形成する第2の工程と、前記開口部が形成された前記保護膜をマスクとして、前記半導体基板における前記保護膜が形成された面に対して前記開口部を介して異方性エッチングを施して、前記開口部の下部およびその近傍領域に複数の逆ピラミッド型の第1の凹部を形成するとともに隣接する前記第1の凹部間に前記半導体基板の表面の未エッチング領域を形成する第3の工程と、前記開口部が形成された前記保護膜をマスクとして、前記半導体基板における前記保護膜が形成された面に対して前記開口部を介して等方性エッチングを施して、前記第1の凹部をさらにエッチングして複数の逆ピラミッド型の第2の凹部を前記開口部の下部およびその近傍領域に形成する第4の工程と、前記保護膜を除去する第5の工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、狭小なテラスを有する逆ピラミッド型のテクスチャを有するとともに、逆ピラミッド型のテクスチャにおける面交差部が曲面化された基板を形成可能であり、低光反射率および高光電変換効率を有する太陽電池が得られる、という効果を奏する。
図1−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド構造を形成する工程を模式的に示す断面図である。 図1−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド構造を形成する工程を模式的に示す断面図である。 図1−3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド構造を形成する工程を模式的に示す断面図である。 図1−4は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド構造を形成する工程を模式的に示す断面図である。 図1−5は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド構造を形成する工程を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施の形態において耐エッチング膜に形成された開口部の一例を模式的に示す要部平面図である。 図4は、図1−3の状態に対応する要部平面図であり、シリコン基板の受光面側の表面に、異方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部が形成された逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。 図5は、図1−4に対応する要部平面図であり、シリコン基板の受光面側の表面に、等方性エッチングにより逆ピラミッド型の第2凹部が形成された逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。 図6は、テラスの一部が消失した単結晶シリコン基板の表面状態を模式的に示す要部平面図である。 図7は、比較例の逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。 図8は、表面に逆ピラミッド構造を作製した単結晶シリコン基板における光反射率の波長特性を示す特性図である。 図9は、アモルファスシリコンを成膜した単結晶シリコン基板のライフタイム測定結果を示す特性図である。 図10は、異方性エッチング後のテラス幅と単結晶シリコン基板の光反射率の関係を示す特性図である。 図11−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板を用いて作製した拡散接合型の太陽電池を示す要部断面図である。 図11−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板を用いて作製した拡散接合型の太陽電池を示す上面図である。 図12は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板を用いて作製したヘテロ接合型の太陽電池を示す要部断面図である。
以下に、本発明にかかる基板の粗面化方法、太陽電池の製造方法および太陽電池、太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態
図1−1〜図1−5は、本実施の形態にかかる太陽電池の製造工程においてシリコン基板の表面に逆ピラミッド型テクスチャ構造を形成する基板の粗面化工程を模式的に示す断面図である。図2は、本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。
まず、基板として主面の結晶面方位が(100)である単結晶シリコン基板1(以下、シリコン基板1と呼ぶ場合がある)を用意する。シリコン基板1は、単結晶シリコンインゴットからマルチワイヤーソーでスライスした後に、酸またはアルカリ溶液を用いたウェットエッチングでスライス時のダメージを除去したものである。
つぎに、逆ピラミッド型テクスチャ形成時における保護膜(エッチングマスク)となる耐エッチング膜2をシリコン基板1の受光面側となる表面に成膜する(ステップS10、図1−1)。図1−1は、結晶面方位(100)を有するシリコン基板1の受光面側となる表面に耐エッチング膜2が成膜された状態を示している。エッチングマスクとして用いる耐エッチング膜2の材料は、高分子材料からなる感光性樹脂のほか、無機材料からなる無機レジストが用いられる。特に、本実施の形態における耐エッチング膜2の材料としては無機材料が好ましく、例えばシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を用いることができる。耐エッチング膜2の成膜方法としては、シリコン基板1へのダメージが少ない方法が好ましく、常圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法、PECVD(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition)法のほか、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層堆積)法などの方法を用いることができる。本実施の形態では、耐エッチング膜2として無機材料からなる無機レジストを用いる場合について説明する。
つぎに、エッチング穴として使用される、一定間隔で規則的に配列された複数の開口部3を耐エッチング膜2に形成してエッチングマスクを形成する(ステップS20、図1−2)。開口部3は、シリコン基板1の面方向においてマトリクス状に配置される。図1−2は、一定間隔で規則的に配列された複数の開口部3が耐エッチング膜2に形成された状態を示している。
開口部3を形成する方法としては、耐エッチング膜2に高分子材料を用いた場合にはフォトリソグラフィー法などの化学的手法を用いることができ、耐エッチング膜2に無機材料を用いた場合にはレーザーなど物理的手法を用いることができる。耐エッチング膜2の加工用のレーザーは、シリコンを透過しないものが好ましく、例えばNd:YAGレーザーの第2高調波である波長532nmのものを用いればよい。また、レーザーにより耐エッチング膜2の加工を行う場合には、耐エッチング膜2として、膜中に水素を含有させた材料を用いることが好ましい。
図3は、耐エッチング膜2に形成された開口部3の一例を模式的に示す要部平面図である。耐エッチング膜2をエッチングマスクとして用いるために、開口部3は耐エッチング膜2の面方向において規則的なパターンで形成されている。すなわち、開口部3は、エッチングによりシリコン基板1に形成される逆ピラミッド型の凹部の形状に対応した正方形領域を単位形成領域として、耐エッチング膜2の面方向においてマトリクス状に形成されている。図3に示す個々の開口部3は、シリコン基板1の(100)面に対して<110>軸方向に長手方向を有する、短いスリット状の形状を有する。このスリット形状は、シリコン基板1の(111)面のエッチングを進める際に、(100)面に垂直な方向から見て、エッチングされて露出する(111)面同士が交差する稜線と重なる方向にある。
開口部3の形成ピッチ(単位形成領域)に対応する、シリコン基板1に形成される逆ピラミッド型の凹部における底面の正方形の1辺長さαを1とすると、開口部3の長手方向長さβは0.8以下、開口部3の幅γは0.4以下の比率になるようにすることが好ましい。例えば、形成される逆ピラミッド型の凹部における底面の正方形の1辺長さαを20μmにするためには、開口部3の長手方向長さβは16μm以下、開口部3の幅γは8μm以下とする必要がある。
つぎに、シリコン基板1の受光面側の表面に対して開口部3を介して異方性エッチングを施す。この異方性エッチングでは、例えばシリコン基板1をアルカリ溶液を浸漬させて、開口部3からアルカリ溶液をシリコン基板1の表面に供給する。アルカリ溶液は、例えば水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液を用いればよい。これらの水溶液の濃度は3重量%以上10重量%以下が好ましく、例えばイソプロピルアルコール(IPA)などの有機物や界面活性剤などを添加してもよい。また、エッチング時のこれらの水溶液の温度は、75℃以上90℃以下とすることが好ましい。なお、シリコン基板1の受光面側の表面に対して開口部3を介して異方性エッチングを実施できれば、必ずしもシリコン基板1をアルカリ溶液に浸漬しなくてもよい。
アルカリ水溶液によりシリコン基板1の表面を異方性エッチングすると、エッチングの速度の速い(100)面などでエッチングが進み、エッチングの速度の極めて遅い(111)面のみからなる凹部が形成されると、エッチングの進行が遅くなる。そして、<110>軸方向に延伸する細いスリット状の開口部3を有するエッチングマスクを用いてこの異方性エッチングを行うと、底面の対角線が開口部3の長辺より少し長い、底面が正方形の逆ピラミッド型の第1凹部1aが開口部3の下部およびその周辺領域に形成される(ステップS30、図1−3)。図1−3は、開口部3の下部およびその周辺領域に結晶面方位が(111)である斜面4aを有する逆ピラミッド型の第1凹部1aが形成され、隣接する第1凹部1a間に細線状テラス6が形成された状態を示している。
この逆ピラミッド型の第1凹部1aは、結晶面方位が(111)である斜面4aを有する。逆ピラミッド型の第1凹部1aは、シリコン基板1の受光面を上側にしたときに表面(受光面)から頂点を下向きにした四角錐をくり貫いた形状であり、平面視では正方形状を成しており、逆ピラミッド型構造とも呼ばれる。各逆ピラミッド型の第1凹部1aは、4つの斜面4aが交差して形成されており、その底部は凹部形状の最深部5aを形成している。
さらに異方性エッチングを継続すると隣接する第1凹部1aが連なるようになるが、本実施の形態では隣接する第1凹部1a間に、エッチングマスク(耐エッチング膜2)に覆われてシリコン基板1の表面がエッチングされていない狭い領域を残した状態で異方性エッチングを停止する。この狭い領域は、第1凹部1aに比べて高さの高い、シリコン基板1の表面と同等の高さを有する平坦部であり、細線状テラス6と称する。本実施の形態において細線状テラス6は、シリコン基板1がエッチングされずに細幅で残存した、シリコン基板1の(100)面を頂部として切り立った隔壁形状を指す。
この細線状テラス6は、エッチングマスク(耐エッチング膜2)の裏面に接している。逆ピラミッド型の第1凹部1aの底面の正方形状は、その辺が<100>方向となり、エッチングマスク(耐エッチング膜2)の開口部3が直交する<100>方向に規則的に一定の間隔で形成されているので、細線状テラス6はシリコン基板1の面方向において格子状に形成され、その幅は概ね一定である。図1−3に示されるように、異方性エッチング後のエッチングマスク(耐エッチング膜2)直下は逆ピラミッド構造が形成された状態にあり、エッチングマスク(耐エッチング膜2)と接触している細線状テラス6のテラス幅Wは、2μm〜3μm程度の幅を保っていることが好ましい。
図4は、図1−3の状態に対応する要部平面図であり、シリコン基板1の受光面側の表面に、異方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部1aが形成された逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。図4においては、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を透過して見ており、異方性エッチングを実施後のシリコン基板1の受光面側の表面の形状を線で示している。逆ピラミッド型の第1凹部1aは、図4における紙面奥側に向かって傾斜する4つの斜面4aにより構成されている。細線状テラス6は、隣接する逆ピラミッド型の第1凹部1a同士を連結させないために十分なテラス幅Wを有して形成されている。また、最深部5aは、4つの斜面4aの交差する1点となっている。ただし、耐エッチング膜2の面方向における開口部3の形成ピッチや、エッチング時間によっては、最深部5aが1点とならず、微小な四角形の底部を形成する。
つぎに、逆ピラミッド型の第1凹部1aが形成されたシリコン基板1の受光面側の表面に対して、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を配置した状態のまま、開口部3を介して等方性エッチングを行う。この等方性エッチングにおいては、逆ピラミッド型の第1凹部1aにおいて斜面4aの交差した角部を丸める加工が行われる。この等方性エッチングは、逆ピラミッド型の第1凹部1aを形成して逆ピラミッド構造の凹部形状をほぼ完成させる上記異方性エッチングと比べると、エッチング量はごく僅かであり、逆ピラミッド構造の凹部形状を仕上げる工程となる。
この等方性エッチングにより、逆ピラミッド型の第1凹部1aの開口形状がわずかに広げられるとともに、斜面4aの交差した角部が丸められた逆ピラミッド型の第2凹部1bが形成される(ステップS40、図1−4)。図1−4は、等方性エッチングを実施した後のシリコン基板1の状態を示している。
本実施の形態においては、上述のように開口部3が形成された耐エッチング膜2をエッチングマスクとしてシリコン基板1上に配置した状態で等方性エッチングを行う。等方性エッチングの手法は、ウェットエッチングとドライエッチングとのいずれも利用可能である。ウェットエッチングでは、エッチング液としてフッ酸と硝酸との混酸や、オゾン水とフッ酸との混酸などを利用することができる。等方性エッチングのエッチング液にフッ酸と硝酸との混酸を用いた場合には、両者の体積混合比率は硝酸100に対してフッ酸1〜20程度の割合であることが好ましく、その浸漬時間は60秒以下であることが好ましい。また、ドライエッチングでは、四フッ化炭素(CF)、六フッ化硫黄(SF)、四塩化炭素(CCl)などのガスを用いた反応性イオンエッチングを用いることができる。
逆ピラミッド型の第1凹部1aを等方的にエッチングすると、シリコン基板1の面内方向にエッチングが進むことで凹部の開口形状(サイズ)が拡大される。このとき、細線状テラス6はエッチングマスク(耐エッチング膜2)によって覆われていて表面はエッチングされないため、凹部の拡大に伴って幅が狭くなり、狭幅化される。等方性エッチングをさらに継続すると、細線状テラス6は完全に消失してエッチングマスク(耐エッチング膜2)から離間し、エッチングマスク(耐エッチング膜2)と離間した部分もエッチングされるようになるが、本実施の形態では細線状テラス6の幅がほとんどなくなるか、または、細線状テラス6がエッチングマスク(耐エッチング膜2)から離間した直後に等方性エッチングを停止する。これにより、細線状テラス6はほとんど幅の無い稜線部7として残る。
このようにエッチングマスク(耐エッチング膜2)が細線状テラス6を覆った状態で等方性エッチングを行うことで、等方性エッチング後においても稜線部7が残留する。稜線部7は、細線状テラス6が細くなって稜線状になったものを含み、異方性エッチングを施す前の(100)面と同等の高さを保持しているものである。
一方、異方性エッチング後の最深部5aは、等方性エッチングによって稜線がなだらかとなって、曲面を有する最深部5bに加工される。斜面4aはわずかにエッチングされて、斜面4bとなる。このように等方性エッチングによって、(111)面(斜面4a)が交差する部分に丸みが生じるため、この上に成膜されるシリコン薄膜の均一性が高まり、パッシベーション効果が向上して、太陽電池の特性を改善することができる。また、この上に成膜される反射防止膜の均一性が高まり、反射防止膜による反射防止効果やパッシベーション効果が向上して太陽電池の特性を改善することができる。
上記のように、異方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部1aを形成した後に等方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部1aの開口サイズを拡大して逆ピラミッド型の第2凹部1bを形成することにより、当初のシリコン基板1の(100)面の高さを保持している稜線部7から、最深部5bまでの垂直深さは、異方性エッチング時と同程度か、それ以上の深さを有しており、さらに稜線部7の幅を2μm未満の細幅にすることができる。そして、細線状テラス6の表面が直接、等方性エッチングに曝されることがないため、残留する稜線部7の幅が2μmより小さくなっても、隣接する第2凹部1b間の稜線部7が消失せず、シリコン基板1の面内に極めて細い幅の稜線部7を均一に規則的に作製することが可能になる。図1−4に示すように、稜線部7は図1−3に示した細線状テラス6よりも幅が狭くなっている。また、斜面4bからなる逆ピラミッド型の第2凹部1bの最深部5bは、曲面を有している。
図5は、図1−4に対応する要部平面図であり、シリコン基板1の受光面側の表面に、等方性エッチングにより逆ピラミッド型の第2凹部1bが形成された逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。図5においては、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を透過して見ており、等方性エッチングを実施後のシリコン基板1の受光面側の表面の形状を線で示している。また、図5においては、等方性エッチングによって丸みを帯びた逆ピラミッド型の第2凹部1bの谷部分の輪郭は破線で示している。図5に示すように、稜線部7は細線状テラス6のテラス幅Wよりも幅が細くなり、最深部5bは曲面を成し、隣接する斜面4bの交差する線が丸みを帯びて不明確になっている。稜線部7は、細線状テラス6が細くなって判別できなくなると、実質的に1本の実線となる。
等方性エッチングの実施後、エッチングマスクである耐エッチング膜2を除去する(ステップS50、図1−5)。これにより、図1−5に示されるように逆ピラミッド型の第2凹部1bからなる逆ピラミッド構造がシリコン基板1の表面に得られる。
上記のように単結晶シリコン基板1に対して異方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部1aと細線状テラス6とを形成し、さらにエッチングマスクを配置した状態で等方性エッチングを行うことにより細線状テラス6の狭幅化して逆ピラミッド型の第2凹部1bを形成することにより、太陽電池の表面における光反射率低減の障害になっていたテラスの面積が小さく、光閉じ込め効果に優れる逆ピラミッド型のテクスチャ構造を形成することができる。
つぎに、上記のような本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法で実施する等方性エッチングを行わず、異方性エッチングのみでテラスの幅を狭くする場合の問題について説明する。図6は、テラスの一部が消失した単結晶シリコン基板の表面状態を模式的に示す要部平面図である。図6では、異方性エッチングを進めることでテラス幅が2μm以下のテラスを作製した場合に生じる、テラス消失後の状態を示している。
図6における左側領域では、異方性エッチングが過剰に進行して稜線部の一部が消失し、隣接する逆ピラミッド型の凹部同士が一部つながり、周囲の正常な稜線部に比べて低くなった稜線部8を模式的にあらわしている。テラス幅が2μm以下のテラスを異方性エッチングのみで作製した単結晶シリコン基板では、このような稜線部の消失状態が点在する結果となりやすい。この場合は、逆ピラミッド型の凹部が浅くなり、光閉じ込め効果が低減する。
また、図6において稜線部8に連なる斜面14は、(111)面ではなく光反射率の高い他の結晶面なども含んだ複雑な面となりやすい。この結果、斜面14の(100)面に対する角度も浅くなるとともに、表面積が減少して光反射率が高くなる。
図7は、比較例の逆ピラミッド構造を模式的に示す要部平面図である。図7では、上述した本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法において、異方性エッチング後にエッチングマスク(耐エッチング膜2)を除去した状態で等方性エッチングを行った単結晶シリコン基板の表面状態を模式的に示している。なお、図7においては、等方性エッチングによって丸みを帯びた逆ピラミッド型の凹部1cの谷部分の輪郭を破線で示している。逆ピラミッド型の凹部1cは、図7における紙面奥側に向かって傾斜する4つの斜面4cにより構成されている。
図7に示すように、全ての稜線部9と谷部分および凹部の最深部5cが丸みを帯びており、輪郭が不明瞭となっている。この結果、稜線部9から凹部の最深部5cまでの深さが、異方性エッチング後と比べて浅くなることが多い。
また、テラスはエッチングマスクに覆われていない状態で等方性エッチングされるので、細くならず、光反射率の高い平坦な形状が保たれる。また、テラスの高さが低くなることで、凹部の深さが浅くなり、光反射率が上昇する。このため、異方性エッチング後にエッチングマスクの無い状態で等方性エッチングを実施する方法では、シリコン基板1の光閉じ込め効果が低減する。
図8は、表面に逆ピラミッド構造を作製した単結晶シリコン基板における光反射率の波長特性を示す特性図である。図8では、光の波長[nm]と光反射率[%]との関係を示している。図8において破線で示されたプロットP1は、異方性エッチングのみによって作製された逆ピラミッド構造を表面に有する比較例にかかるn型の単結晶シリコン基板の光反射率を示している。すなわち、この単結晶シリコン基板は、図1−1〜図1−3に示されたプロセスによりエッチングマスク(耐エッチング膜2)を用いた開口部3を介した単結晶シリコン基板に対する異方性エッチングが完了した段階でエッチングマスク(耐エッチング膜2)を剥離したもので、異方性エッチング後の等方性エッチングは行っていない。この単結晶シリコン基板の逆ピラミッド構造における細線状テラス6のテラス幅Wは2μmである。
図8において実線で示されたプロットP2は、上述した本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法によって作製された逆ピラミッド構造を表面に有する実施例にかかるn型の単結晶シリコン基板の光反射率を示している。すなわち、この単結晶シリコン基板は、図1−1〜図1−5に示されたプロセスにより、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を用いた開口部3を介した異方性エッチングが完了した後、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を剥離せずに開口部3を介した等方性エッチングを行って逆ピラミッド構造が形成されている。この単結晶シリコン基板の逆ピラミッド構造における細線状テラス6のテラス幅Wは殆ど判別できず、稜線部7が実質的に1本の実線に近くなっている。
図8において、プロットP1とプロットP2とを比較すると、プロットP2では300nm〜1000nmまでの広範囲の波長域に渡ってプロットP1よりも光反射率が低減していることが分かる。これは、実施例の単結晶シリコン基板では、細線状テラス6の幅が細くなったことから、逆ピラミッド構造の凹部形状における光閉じ込め効果が向上した結果である、といえる。
図9は、アモルファスシリコンを成膜した単結晶シリコン基板のライフタイム測定結果を示す特性図である。図9では、上記の比較例にかかるn型の単結晶シリコン基板の逆ピラミッド構造上と、上記の実施例にかかるn型の単結晶シリコン基板の逆ピラミッド構造上に、それぞれアモルファスのi型シリコン層とp型シリコン層とをCVD法により積層した場合の単結晶シリコン基板における少数キャリアのライフタイムの測定結果を示している。なお、比較例にかかる単結晶シリコン基板および実施例にかかる単結晶シリコン基板は、それぞれ2枚ずつサンプルを作製してライフタイム測定を行った。
図9において、実施例と比較例とを比較すると、実施例では比較例よりもライフタイムが200μsec以上向上しており、高いパッシベーション効果が現れている。これは、等方性エッチングによって逆ピラミッド構造における最深部5bおよび稜線が曲面になったことにより、その上に積層されたアモルファスシリコン層の膜厚が均一化されるとともに、欠陥が減少したためと考えられる。
図10は、異方性エッチング後のテラス幅と単結晶シリコン基板の光反射率の関係を示す特性図である。図10におけるプロットR1は上記の比較例にかかるn型の単結晶シリコン基板について示しており、図1−1〜図1−3に示されたプロセスにより逆ピラミッド構造の凹部形状が作製された単結晶シリコン基板について、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を除去した状態の光反射率を示す。プロットR1については、テラス幅が1μm程度まではテラス幅が狭くなるに従って光反射率は単調に減少しているが、テラス幅が1μmより小さくなると光反射率が急激に上昇している。これは、テラス幅を狭くしすぎたために、大部分の凹部形状で逆ピラミッド構造が崩れていることに起因している。これは、前述のように、単結晶シリコン基板の基板面に対して傾斜した、(111)面以外の面が出現するためと考えられる。
図10におけるプロットR2は上記の実施例にかかるn型の単結晶シリコン基板について示しており、上述した本実施の形態にかかる太陽電池の製造方法に従って図1−1〜図1−5に示されたプロセスにより逆ピラミッド構造が作製された単結晶シリコン基板について、エッチングマスク(耐エッチング膜2)を除去した状態の光反射率を示す。プロットR2についても、テラス幅が1μm程度まではテラス幅が狭くなるに従って光反射率は単調に減少しているが、テラス幅が1μmより小さくなると光反射率が上昇している。しかし、プロットR2では、プロットR1よりも低い光反射率が実現されている。
実施例にかかる単結晶シリコン基板では、稜線部7の幅(テラス幅)は、等方性エッチングにより、比較例にかかる単結晶シリコン基板よりも狭くなっており、異方性エッチング後のテラス幅が2μm以下の場合では等方性エッチング後の稜線部7はほぼテラス幅を定義できない程度に細くなっている。この結果、エッチングマスク(耐エッチング膜2)の開口部3を介して等方性エッチングを行うことで、光反射率の低い単結晶シリコン基板が得られる。
また、上述したように、異方性エッチングで凹部の形状が崩れると、光反射率の高い面が凹部の斜面に出現しやすい。このため、光反射率の高いテラスを細くしようとすると、部分的にオーバーエッチングが生じて、かえって光反射率が増加する結果となる。一方、等方性エッチングでは多少のオーバーエッチングを行っても、凹部形状の極端な変化が生じにくいため、光反射率の変化は緩やかである。このため、等方性エッチングではエッチング条件が多少ばらついても安定して低反射率の逆ピラミッド構造を得ることができる。
上記のように無機材料からなる耐エッチング膜2にレーザー加工により開口部3を形成し、該開口部3から単結晶シリコン基板にエッチングを施す方法は生産性に優れており、利点が多い。例えば、レーザー加工より精度の点で優れる写真製版を用いたエッチングマスクを用いることも可能である。しかし、異方性エッチングによる単結晶シリコン基板の表面の加工では、開口部3の形状にばらつきがあっても光反射率に対する影響は軽微であり、レーザー加工のデメリットとはならない。むしろ、単結晶シリコン基板自体が完全に平坦に研磨されておらず、スライス加工による凹凸を有する場合においても、問題なくエッチングマスクを形成可能であり、同様の効果を得ることができる。
なお、異方性エッチングを停止した際の細線状テラス6の幅が10μm以上の広い場合には、等方性エッチングをより長時間要することになる。この場合は、最深部5bや稜線の曲面が大幅に緩やかとなり、シリコン基板1の基板面に対して垂直に近い面が多くなるため、光反射率の低減効果が小さい。したがって、良好な低光反射構造を得るためには、異方性エッチングを停止した際の細線状テラス6のテラス幅Wが3μm以下であることが好ましい。また、異方性エッチングを停止した際の細線状テラス6のテラス幅Wが0.5μm以下に細くなると、光反射率の高い部分が発生し易い。このため、異方性エッチングを停止した際の細線状テラス6のテラス幅Wは、0.5μmよりも大きくすることが好ましく、1μm以上にすることがより好ましい。
また、上記では、異方性エッチングにより、正方格子状に配列する逆ピラミッド型の凹部を形成したが、<100>方向に並ぶ逆ピラミッドの列を、単結晶シリコン基板の面方向において列間で垂直方向にずらしたような配列としてもよい。また、逆ピラミッドの凹部の代わりに、(111)面からなるV溝を形成しても、上記の実施の形態を適用すれば、隣接するV溝間のテラスを細くすることは容易である。
図11−1および図11−2は、上述した実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1を用いて作製した拡散接合型の太陽電池を示す図であり、図11−1は太陽電池の要部断面図、図11−2は太陽電池の上面図である。図11−1および図11−2に示す太陽電池は、基板表層にN層21aを有する半導体基板21と、半導体基板21の受光面側の面(表面)に形成された反射防止膜22と、半導体基板21の受光面側の面(表面)に形成された受光面側電極23と、半導体基板21の受光面と反対側の面(裏面)に形成された裏面電極24と、を備える。なお、ここでは、p型のシリコン基板1を用いた場合について示している。
また、受光面側電極23としては、グリッド電極23aおよびバス電極23bを含み、図11−1においてはグリッド電極23aの長手方向に垂直な断面における断面図を示している。そして、半導体基板21には、上述した実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1を使用している。
この拡散接合型の太陽電池では、上述した本実施の形態により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1を用いているため、表面での光反射率か低く光電変換効率の高い太陽電池が実現されている。
つぎに、上述した逆ピラミッド構造が形成されたシリコン基板1を用いて図11−1および図11−2に示す太陽電池を製造するための工程を説明する。なお、ここで説明する工程は、シリコン基板を用いた一般的な太陽電池の製造工程と同様であるため、特に図示しない。
上記の逆ピラミッド構造が形成されたシリコン基板1の受光面側に、拡散手法を用いてp型のシリコン基板1の導電型と異なるn型の導電型のN層21aを形成する。このときの拡散手法は、気相拡散、固相拡散、塗布拡散などがあり、例えば、インクジェット法を用いて拡散源をシリコン基板1表面に形成する工程と、拡散源をアニールによりシリコン基板1の内部へ拡散する工程と、を組み合わせることにより成し遂げられる。
つぎに、例えばCVD法によりシリコン基板1の受光面に反射防止膜22を形成する。つぎに、スクリーン印刷法を用いてシリコン基板1の受光面に受光面側電極23をパターニングし、シリコン基板1の裏面側に裏面電極24をパターニングする。その後、焼成プロセスを実施することにより、図11−1および図11−2に示す拡散接合型の太陽電池が得られる。
図12は、上述した実施の形態にかかる太陽電池の製造方法により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1を用いて作製したヘテロ接合型の太陽電池を示す要部断面図である。図12に示す太陽電池は、逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1と、シリコン基板1の受光面側の面に形成されたシリコン基板1の導電型とは異なる導電型のハイドープの導電層であるp型非晶質シリコン膜層32と、p型非晶質シリコン膜層32上に形成されたTCO膜などからなる透明導電膜層33と、透明導電膜層33上に櫛型に形成された受光面側集電極34と、半導体基板1の受光面と反対側の面(裏面)に形成されたシリコン基板1の導電型と同じ導電型のハイドープの導電層であるn型非晶質シリコン膜層36と、n型非晶質シリコン膜層36上に形成されたTCO膜などからなる透明導電膜層37と、透明導電膜層37上に櫛型に形成された裏面集電極38と、を備える。なお、ここでは、n型のシリコン基板1を用いた場合について示している。
また、ヘテロ接合型の太陽電池では、図12に示すように、シリコン基板1とp型非晶質シリコン膜層32との間に非晶質または微結晶のノンドープ層であるi型シリコン膜層31を、半導体基板1とn型非晶質シリコン膜層36との間に非晶質または微結晶のノンドープ層であるi型シリコン膜層35を、有することが好ましい。i型シリコン膜によって、シリコン基板1と非晶質膜(p型非晶質シリコン膜層32、n型非晶質シリコン膜層36)とのヘテロ接合界面で生じる欠陥の影響を解消することができる。
このヘテロ接合型の太陽電池では、上述した本実施の形態により逆ピラミッド構造を形成したシリコン基板1を用いているため、表面での光反射率か低く、かつ欠陥の少ない半導体膜が形成された光電変換効率の高い太陽電池が実現されている。
つぎに、上述した逆ピラミッド構造が形成されたシリコン基板1を用いて図12に示す太陽電池を製造するための工程を説明する。なお、ここで説明する工程は、シリコン基板を用いた一般的な太陽電池の製造工程と同様であるため、特に図示しない。
上記の逆ピラミッド構造が形成されたシリコン基板1の受光面側に、シリコン基板1の導電型とは異なる導電型のハイドープの導電層であるp型非晶質シリコン膜層32と、TCO膜などからなる透明導電膜層33とをこの順で積層形成する。これらの膜は、たとえばプラズマCVD法などの公知の方法により形成できる。つぎに、スクリーン印刷法を用いて透明導電膜層33上に受光面側集電極34を櫛型にパターニングする。
また、半導体基板1の受光面と反対側の面(裏面)に、シリコン基板1の導電型と同じ導電型のハイドープの導電層であるn型非晶質シリコン膜層36と、TCO膜などからなる透明導電膜層37とをこの順で積層形成する。これらの膜は、たとえばプラズマCVD法などの公知の方法により形成できる。つぎに、スクリーン印刷法を用いて透明導電膜層37上に裏面集電極38を櫛型にパターニングする。その後、焼成プロセスを実施することにより、図12に示すヘテロ接合型の太陽電池が得られる。
上述したように、本実施の形態によれば、単結晶シリコン基板1に対して異方性エッチングにより逆ピラミッド型の第1凹部1aと細線状テラス6とを形成し、さらにエッチングマスクを配置した状態で等方性エッチングを行うことにより細線状テラス6の狭幅化して逆ピラミッド型の第2凹部1bを形成することにより、反射率の極めて低い、光電変換効率の優れた太陽電池が得られる。
また、上記の実施の形態で説明した構成を有する太陽電池セルを複数形成し、隣接する太陽電池セル同士を電気的に直列股は並列に接続することにより、良好な光閉じ込め効果を有し、光電変換効率に優れた太陽電池モジュールが実現できる。この場合は、たとえば隣接する太陽電池セルの受光面側の電極層と他方の裏面側の電極層とを電気的に接続すればよい。
以上のように、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、逆ピラミッド型のテクスチャ構造を有して低光反射率および高光電変換効率を有する太陽電池の実現に有用である。
1 単結晶シリコン基板(シリコン基板)
1a 第1凹部
1b 第2凹部
1c 凹部
2 耐エッチング膜
3 開口部
4a 斜面
4b 斜面
5a 最深部
5b 最深部
5c 最深部
6 細線状テラス
7 稜線部
8 稜線部
9 稜線部
14 斜面
21 半導体基板
21a n層
22 反射防止膜
23 受光面側電極
23a グリッド電極
23b バス電極
24 裏面電極
31 i型シリコン膜層
32 p型非晶質シリコン膜層
33 透明導電膜層
34 受光面側集電極
35 i型シリコン膜層
36 n型非晶質シリコン膜層
37 透明導電膜層
38 裏面集電極
W テラス幅
α シリコン基板に形成される逆ピラミッド型の凹部における底面の正方形の1辺長さ
β 開口部の長手方向長さ
γ 開口部の幅

Claims (13)

  1. 半導体基板の表面に保護膜を形成する第1の工程と、
    前記保護膜に一定間隔で規則的に配列された複数の開口部を形成する第2の工程と、
    前記開口部が形成された前記保護膜をマスクとして、前記半導体基板における前記保護膜が形成された面に対して前記開口部を介して異方性エッチングを施して、前記開口部の下部およびその近傍領域に複数の逆ピラミッド型の第1の凹部を形成するとともに隣接する前記第1の凹部間に前記半導体基板の表面の未エッチング領域を形成する第3の工程と、
    前記開口部が形成された前記保護膜をマスクとして、前記半導体基板における前記保護膜が形成された面に対して前記開口部を介して等方性エッチングを施して、前記第1の凹部をさらにエッチングして複数の逆ピラミッド型の第2の凹部を前記開口部の下部およびその近傍領域に形成する第4の工程と、
    前記保護膜を除去する第5の工程と、
    を含むことを特徴とする基板の粗面化方法。
  2. 前記第4工程では、前記等方性エッチングにより、隣接する前記第2の凹部間の前記未エッチング領域の幅が狭幅化され、前記第2の凹部を構成する4つの斜面が互いに交差する部分が曲面化されること、
    を特徴とする請求項1に記載の基板の粗面化方法。
  3. 前記半導体基板は、主面の結晶面方位が(100)を有する単結晶シリコン基板であり、
    前記第1の凹部は、結晶面方位が(111)である面を有すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の基板の粗面化方法。
  4. 前記等方性エッチングの実施前の前記未エッチング領域の幅が1μm以上かつ3μm以下であること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の基板の粗面化方法。
  5. 前記等方性エッチングの実施後の隣接する前記第2の凹部間に、前記異方性エッチングの実施前の前記半導体基板と同等の高さの稜線部を有すること、
    を特徴とする請求項4に記載の基板の粗面化方法。
  6. 前記保護膜が無機材料からなり、前記開口部をレーザー加工により形成すること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板の粗面化方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の基板の粗面化方法により第1導電型の前記半導体基板の一面側を粗面化する粗面化工程と、
    前記半導体基板の一面側に、第2導電型の不純物元素を拡散して不純物拡散層を形成する不純物拡散層形成工程と、
    前記不純物拡散層上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程と、
    前記半導体基板の一面側および前記半導体基板の他面側に電極を形成する電極形成工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の基板の粗面化方法により第1導電型の前記半導体基板の一面側を粗面化する粗面化工程と、
    前記半導体基板の一面側に、第2導電型の半導体膜を形成する第1半導体膜形成工程と、
    前記半導体基板の他面側に、第1導電型の半導体膜を形成する第2半導体膜形成工程と、
    前記第2導電型の半導体膜上および前記第1導電型の半導体膜上に電極を形成する電極形成工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  9. 一面側に第2導電型の不純物元素が拡散された不純物拡散層を有する第1導電型の半導体基板と、
    前記不純物拡散層上に形成された反射防止膜と、
    前記半導体基板の一面側および前記半導体基板の他面側に形成された電極と、
    を備え、
    前記半導体基板は、4つの斜面により構成された複数の逆ピラミッド型の凹部が一面側の表面に一定間隔で規則的に配列され、
    隣接する前記凹部間に、前記半導体基板における前記凹部の形成されていない表面と同じの高さを有する領域を有し、
    前記凹部を構成する4つの斜面が互いに交差する部分が曲面を有していること、
    を特徴とする太陽電池。
  10. 前記半導体基板は、主面の結晶面方位が(100)を有する単結晶シリコン基板であり、
    前記4つの斜面は、結晶面方位が(111)である面を有すること、
    を特徴とする請求項9に記載の太陽電池。
  11. 第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の一面側に形成された第2導電型の半導体膜と、
    前記半導体基板の他面側に形成された第1導電型の半導体膜と、
    前記第2導電型の半導体膜上および前記第1導電型の半導体膜上に形成された電極と、
    を備え、
    前記半導体基板は、4つの斜面により構成された複数の逆ピラミッド型の凹部が一面側の表面に一定間隔で規則的に配列され、
    隣接する前記凹部間に、前記半導体基板における前記凹部の形成されていない表面と同じの高さを有する領域を有し、
    前記凹部を構成する4つの斜面が互いに交差する部分が曲面を有していること、
    を特徴とする太陽電池。
  12. 前記半導体基板は、主面の結晶面方位が(100)を有する単結晶シリコン基板であり、
    前記4つの斜面は、結晶面方位が(111)である面を有すること、
    を特徴とする請求項11に記載の太陽電池。
  13. 請求項9〜12のいずれか1つに記載の太陽電池の少なくとも2つ以上が電気的に直列または並列に接続されてなること、
    を特徴とする太陽電池モジュール。
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