JP2013206055A - 走行状況管理方法および走行状況管理装置 - Google Patents

走行状況管理方法および走行状況管理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】個々の車両への負担を重くせずに、減速伝播による渋滞発生を低減する走行状況管理方法および走行状況管理装置の実現。
【解決手段】車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理方法であって、車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出しS11、減速伝播の発生時に、制御対象の車両群の制御開始位置PSを決定するとともに制御対象区間R1を設定し、区間内の台数と車両速度と車間距離を算出して目標車両密度を決定しS12、区間に含まれる閾値より広い制御候補車両を選択しS14、制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定しS16、目標車間距離実現のための各制御候補車両が実現する目標速度を求めS17、目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成するS19、を有する走行状況管理方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、道路を走行する車両の走行状態を管理する走行状況管理方法および走行状況管理装置に関する。
所定の道路を走行する車両の走行状態を管理し、交通渋滞の発生を安全かつ効果的に抑制することが要望されている。
渋滞発生原因の一つに、車間距離の短い車両群に対して、先方車両の減速が後続車両に減速度を拡大しながら伝播する(減速伝播)現象が知られている。減速伝播現象による渋滞発生の問題に対しては、車間距離を適切にあけて走行することで、減速伝播を吸収することができることが知られている。また、渋滞発生を抑制するために、あらかじめ車間距離を拡大する方式が提案されている。さらに、渋滞発生予測地点(サグ部など)で減速伝播を発見して渋滞発生を予測し、渋滞発生予測地点で目標車間距離を実現するように車速を制御する方式が提案されている。
特開2011−116187号公報 特開2011−145929号公報 特開2011−048456号公報 特開平11−222050号公報 特開2011−100278号公報 特開2009−181289号公報
提案されている減速伝播による渋滞発生の低減方法は、減速伝播が検出されたときに、車両密度を上げて減速度を吸収するが、いずれの方法も個々の車両での制御である。そのため、それぞれの車両が「安全を保てるギリギリの車間距離まで詰めて」走行することを各車両に求めることになる。このため、車間距離に余裕のある車両は、詰める距離が大きくなることから、車間距離に余裕をとることを希望するドライバに与える心理的負担が大きくなるとともに、危機回避の余裕が少なくなる。また、車間距離を詰めすぎている車は車間距離を開ける必要があるが、そのために行う減速で、減速伝播が助長されたり、そもそもマナーの悪い車両は指示に従わない可能性がある。
また、交通密度が高い場合は車間距離を広めにするように制御することが、提案されているが、全車両を対象としているため交通容量が下がって渋滞を引き起こしやすくなるという問題がある。
実施形態によれば、個々の車両への負担を重くせずに、減速伝播による渋滞発生を低減する走行状況管理方法および走行状況管理装置が実現される。
第1の観点によれば、所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理方法が提供される。走行状況管理方法は、所定の道路を走行する車両の走行情報を収集し、収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出する。さらに、減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定し、制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出する。さらに、少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定し、算出した制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択する。決定した目標車両密度を実現するために、制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する。さらに、決定した目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間をもとに、各制御候補車両が実現する目標速度を求め、目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する。
第2の観点によれば、所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理装置が提供される。走行状況管理装置は、通信部と、減速伝播発生発見部と、制御対象区間決定部と、車両情報算出部と、目標車両密度決定部と、制御候補車両選択部と、目標車間距離決定部と、目標速度決定部と、指示生成部と、を有する。通信部は、所定の道路を走行する車両の走行情報を収集する。減速伝播発生発見部は、収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出する。制御対象区間決定部は、減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定する。車両情報算出部は、制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出する。目標車両密度決定部は、少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定する。制御候補車両選択部は、車両情報算出部で算出した制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択する。目標車間距離決定部は、目標車両密度決定部で決定した目標車両密度を実現するために、制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する。目標速度決定部は、目標車間距離決定部で決定した目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間を元に、各制御候補車両が実現する目標速度を求める。指示生成部は、目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する。
上記の第1および第2の観点によれば、減速伝播に関係する複数の車両を対象として制御を行うので、個々の車両への負担を重くせずに、減速伝播による渋滞発生を低減できる。
図1は、第1実施形態の走行状況管理システムの概要を示す図である。 図2は、車両のドライバが携帯するスマートフォンを介して走行状況管理装置と通信を行う場合の例を示す図である。 図3は、第1実施形態の走行状況管理システムにおける渋滞発生抑制の制御を説明する図であり、(A)が制御対象および範囲を、(B)が制御アルゴリズムを示す。 図4は、第1実施形態の走行状況管理装置の機能ブロック図である。 図5は、第1実施形態の走行状況管理装置における処理動作を示すフローチャートである。 図6は、速度、車間距離に応じて密度を算出する表を示す図である。 図7は、減速伝播を検出する場合および制御諸元を決定する場合の処理例を示す図であり、(A)が減速伝播を検出する場合を、(B)が制御諸元を決定する場合を示す。 図8は、ステップS14およびS16の処理例を示す図であり、(A)がステップS14の制御候補車両を決定する場合を、(B)が制御終了時の車両の車間距離予測状態を、(C)がステップS17の演算式を示す。 図9は、第2実施形態の走行状況管理装置の処理動作を示すフローチャートである。 図10は、第11実施形態の制御対象区間決定部における処理を説明する図である。
図1は、第1実施形態の走行状況管理システムの概要を示す図である。走行状況管理システムは、走行状況管理センタ1を有する。走行状況管理センタ1内には、走行状況管理装置2が設けられる。走行状況管理装置2は、走行状況管理センタ1の機能の一部として実現されてもよい。走行状況管理装置2は、所定の道路5を走行する車両6の走行情報を収集して走行状況を管理し、渋滞発生を抑制する制御を行う。
走行状況管理装置2は、所定の道路5を走行する車両6の走行状況を示す走行情報を収集する。所定の道路5は、例えば、サグ部と呼ばれる緩い上り坂が続く渋滞が発生しやすい道路を含む部分などである。所定の道路5の範囲が広くなれば、その分走行する車両の台数が増加するため、走行状況管理装置2の演算処理能力を高くする必要がある。走行状況管理装置2が高い演算処理能力を有する場合には、それに応じて所定の道路5の範囲を広くすることが可能である。
走行する車両6の走行情報を収集するため、走行状況管理装置2は、所定の道路5を走行する車両6と個々に通信可能であることが望ましい。各車両6との通信は、各車両6に設けられた通信装置を介して行うことも、車両のドライバが形態するスマートフォンなどの携帯端末を介して行うことも可能である。
図2は、車両のドライバが携帯するスマートフォンを介して走行状況管理装置2と通信を行う場合の例を示す図である。図2に示すように、車両6を運転するドライバ7は、携帯している携帯端末8を運転席付近の適当な位置に置き、携帯端末8を走行状況管理装置2と通信可能な状態に設定する。携帯端末8は、GPS機能を有しており、GPS機能により現在位置を検出し、検出した現在(走行)位置の情報を走行状況管理装置2に常時送信する。なお、現在位置の変化から走行速度を算出可能であり、さらに走行速度の変化から加速度を算出可能である。携帯端末8が走行速度および加速度を算出し、走行位置に加えて算出した走行速度および加速度を走行情報として、走行状況管理装置2に送信するようにしてもよい。なお、後述するように、携帯端末8は走行位置のみを走行状況管理装置2に送信し、走行状況管理装置2が、走行位置の変化から、走行速度および加速度を算出することも可能である。
さらに、車両6内における携帯端末8の設置方法は、図2に限定されず各種あり得る。例えば、携帯端末8をナビゲーションシステムや車載機器と接続して設置することが可能である。その場合には、ナビゲーションシステムや車載機器の生成する走行情報を利用すること、ナビゲーションシステムの音声出力機能や表示機能を利用することが可能である。車載機器の生成する走行情報には、例えば、前方車との車間距離などがある。
もし、携帯端末8がナビゲーションシステムや車載機器と接続できない場合には、例えば、携帯端末8を座席のヘッド部付近に設置可能にして、携帯端末8の音声出力機能を利用して、走行状況管理装置2からの指令をドライバ7に伝達することが望ましい。
また、ナビゲーションシステムや車載機器が通信機能を有している場合には、携帯端末を利用する必要はなく、ナビゲーションシステムや車載機器の通信機能を利用して、走行状況管理装置2と通信を行う。
また、所定の道路5の路側に設けられた検出装置で、道路5上に存在する車両の位置、速度および加速度、さらには車間距離等を検出し、検出した走行情報を走行状況管理装置2に伝送することも可能である。この場合、検出装置と走行状況管理装置2間の通信は、無線または有線で行う。検出装置が、道路5上に存在する車両の走行情報を検出する方法は、公知の各種の方法で行う。
以下、ドライバが携帯するスマートフォンを介して走行状況管理装置2と通信を行う場合を例として説明を行う。
図3は、第1実施形態の走行状況管理システムにおける渋滞発生抑制の制御を説明する図であり、(A)が制御対象および範囲を、(B)が制御アルゴリズムを示す。
まず、上記のように、走行状況管理装置2は、所定の道路5を走行する全車両の速度、車間距離を含む走行情報を収集または計測可能であり、車両個別に速度指示を行うことができる。ただし、指示された速度に従うかどうかは、各車両を運転するドライバに依存する。
前述のように、減速伝播により渋滞が発生することが知られている。図3の(A)に示すように、収集した車両の走行情報から、Aで示す場所で減速伝播の発生を検出すると、場所Aより後方の場所で、減速伝播の後方への伝播を防ぐための制御を開始する制御開始位置Sおよび制御対象区間R1を決定する。制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離から、制御目標となる目標車両密度を決定し、前方との車間距離が広い車両を制御候補車両として選択する。図3の(A)では、B1およびB2で示す車間距離が広いと判定され、前方車間距離がB1およびB2である2台の車両が制御候補車両として選択される。
図3の(B)に示すように、制御候補車両6B1の前方車間距離b1および制御候補車両6B2の前方車間距離b2が広いので、目標車両密度を実現するために、これらの車間距離を短縮するように制御する。この際、制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、制御候補車両の前方車間距離を短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する。例えば、目標車間距離は、制御候補車両の前方車間距離の長さに比例して短縮するように決定する。
図3の(B)の例では、制御候補車両6B1の前方車間距離b1を目標車間距離c1に、制御候補車両6B2の前方車間距離b2を目標車間距離c2に短縮するように制御する。そして、決定した目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間をもとに、各制御候補車両が実現すべき目標速度を求め、目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する。各制御候補車両が、指令に従い、指示された目標速度にまですみやかに加速またはゆるやかに減速すると、図3の(A)の下段に示すように、減速伝播の発生した場所A付近では、前方車間距離が非常に広い車両がなくなり、渋滞が発生しない。
これまでは、渋滞の発生しやすい範囲に入ると、前方車間距離の広い車両が車間距離を狭くするように、前の車から順に個々に制御を行うことが提案されている。しかし、この制御では、指令にしたがって車間距離を詰めた車両は危険回避の余裕が少なくなる一方で、前方車間距離が広い車両であっても他車両によって減速伝播が吸収された場合は車間距離を詰める必要がなく危険回避の余裕を維持できるといった不公平が生じる問題がある。例えば、図3の(B)では、車両6B1は、指令にしたがって車間距離c1’をぎりぎりまで詰めた結果、危険回避の余裕が少なくなる一方、車両6B2は、広い前方車間距離c2’を維持したまま詰める必要がない。
また、車間距離が均一になるように制御することが提案されている。この制御では、広い前方車間距離の車両は車間距離を詰めるように加速を指示する一方、狭い前方車間距離の車両は無理に車間距離を広げるように減速を指示する。この制御は、減速のために、減速伝播を助長する可能性がある上、減速指示は守られにくいという問題がある。
これに対して、第1実施形態の制御方法であれば、渋滞が発生しそうな状況において、車間距離の大きい複数の車両で分担して車間距離を詰めることで、車間距離の詰め方の偏りを少なくできる。これにより、車間距離の広い複数の車両で詰める量を分担するので、いずれの車両にも危険回避の余裕を持たせることができる。また、制御後に車間距離を詰められる部分が広い範囲に分散するので、制御後も渋滞の発生を抑制する効果が高い。さらに、車間距離の狭い車両に、無理に車間距離を広げさせないので余分な減速が発生しない。さらに、車間距離を詰める量が減るので心理的負担が少なくなり、指示に従いやすい。
図4は、第1実施形態の走行状況管理装置2の機能ブロック図である。第1実施形態の走行状況管理装置2は、無線通信機能を有するコンピュータ上にソフトウエアで実現される。
第1実施形態の走行状況管理装置2は、通信部11と、走行情報算出部12と、減速伝播発生発見部13と、制御対象区間決定部14と、車両情報算出部15と、目標車両密度決定部16と、制御候補車両選択部17と、目標車間距離決定部18と、目標速度決定部19と、指示生成部20と、を有する。
通信部11は、所定の道路を走行する車両の走行(走行位置)情報を収集する。走行情報算出部12は、通信部11の収集した所定の道路を走行する各車両の走行位置の変化から、走行速度を算出し、必要に応じて加速度も算出する。なお、携帯端末8から走行位置に加えて走行速度に関する情報も送信される場合には、走行情報算出部12は、省略できる。減速伝播発生発見部13は、車両情報から、減速伝播の発生を検出する。
制御対象区間決定部14は、減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定する。車両情報算出部15は、制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を含む車両情報を算出する。目標車両密度決定部16は、少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定する。
制御候補車両選択部17は、車両情報算出部15で算出した制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択する。目標車間距離決定部18は、目標車両密度決定部15で決定した目標車両密度を実現するために、制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する。
目標速度決定部19は、目標車間距離決定部18で決定した目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間を元に、各制御候補車両が実現すべき目標速度を求める。指示生成部20は、目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する。
図5は、第1実施形態の走行状況管理装置2における処理動作を示すフローチャートである。図3を参照しながら、処理動作を説明する。
走行状況管理装置2は、通信部11を介して、所定の道路を走行中の車両に搭載されている携帯端末から、各車両の走行位置を常時収集し、走行情報算出部12で、各車両の走行速度を常時算出して監視している。
ステップS11で、減速伝播発生発見部13は、渋滞発生を引き起こす可能性のある減速伝播を発見するか常時監視している。渋滞発生を引き起こす可能性のある減速伝播の発見方法は、公知の技術が利用できる。例えば、最初の減速車両の速度をv1(m/s)とし、その後、速度比riで減速が拡大していくとする。すなわち、2台目以降はv2=r2v1、…、vn=rnv(n−1)となる。a台の平均速度比Rは、R=Σri/aとなる。平均速度費Rが閾値以上の場合に、減速伝播の発生と判定する。図3の(A)では、Aの場所で減速伝播が発見された。
ステップS12では、制御にかかわる諸元を決定する。具体的には、制御目標位置(監視ポイント)PEを決定する。制御目標位置PEは、制御を行うことによりその場所で渋滞発生が無いようにする地点であり、例えば、減速伝播の発生場所を制御目標位置PEと決定しても、減速伝播の伝播速度を考慮して決めてもよい。さらに、減速伝播の発生場所より上流(図3の(A)では右側)の車群の平均速度(vave)と仮の制御時間Tから制御開始位置PSを決定する。決定式は、PS=PE−T・vaveである。制御対象区間の初期長さは固定値L0(例えば、400m)に設定する。制御対象区間R1の先頭車両の前走車と、PSとの距離をdとすると、制御対象区間R1の長さLは、L=L0+dとなる。制御対象区間R1の長さL内の車両諸元を算出する。例えば、車両諸元には、車両数N、車両密度K=N/L、j番目(1≦j≦N)の車両の車間距離ejおよび車両速度はujが含まれる。目標車両密度は、制御目標位置PEにおける制御対象区間R1の先頭車両の推定速度Vestに応じて決定する。すなわち、最初の減速車両から制御対象区間先頭車両までがM台だとすると、Vest=RM−1v1である。この速度に応じて、図6に示した表1より目標車両密度Kcを決定する。なお、表の値は道路によって変わるので、あらかじめ、実測などによって適切に設定する。
ステップS13では、算出した目標車両密度Kcが、車両密度Kより大きいかを判定する。もし、目標車両密度Kcが車両密度K以下であれば、車間距離を短縮することはできないので、渋滞緩和の処理は行えないのでステップS20に進み、目標車両密度Kcが車両密度Kより大きければ、ステップS14に進む。
ステップS14では、制御対象区間R1内で、前方車間距離の広い車両を、制御候補車両として抽出する。図3では、B1およびB2で示す車間距離が広いので、車両6B1および6B2が、制御候補車両として抽出される。
ステップ15では、制御候補車両があるかを判定する。制御候補車両が無ければ、渋滞緩和の処理は行えないのでステップS20に進み、制御候補車両があれば、ステップS16に進む。
ステップS16では、各制御候補車両について、制御後の車両の存在する車両群の範囲の長さLcを、Lc=N/Kcの式で算出する。さらに、Lcと元の制御対象区間の長さL0、および車間距離を変えない部分の長さを考慮して、目標車間距離を算出する。具体的には、まず、i番目(1≦i≦N)の制御候補車両の最初の車間距離をdiとする。長さが不変の部分は、L−Σdiなので、車間距離が広い部分の制御後の車間距離合計Ltは、Lt=Lc−(L−Σdi)である。この長さを元の車間距離ejの比で分割し各車両の目標車間距離を求める。制御後の車間距離は、dci=Ltdi/Σdiである。また、この結果を含む、全車両の制御後の車間距離を ecj(1≦j≦N)とする。
ステップS17では、制御対象区間R1内でJ番目にいる車両(制御候補車両)の目標速度vcJを算出する。具体的には、制御対象区間の先頭車両の速度低下vaveのvestへの変化と距離PE−PSから、実制御時間Tcを算出する。そして、初期位置psj=PS+d−Σejであるから、Tc秒後の目標位置はpej=PE−Σecjであり、目標速度vcJ=(pej−psj)/Tcとなる。
ステップS18では、目標車間距離、目標速度が設定可能か判定する。設定できない場合は、渋滞緩和の処理は行えないのでステップS20に進む。例えば、ステップS16で求めた各車両の目標車間距離が負の値である場合や、安全な車間距離以下である場合は設定不可能である。さらに、ステップS17で求めた目標速度が法定速度を超えている場合や、高速道路の最低速度以下である場合は設定不可能である。
ステップS19では、通信部11を介して、制御候補車両にそれぞれの目標速度を指示する。
ステップS20では、制御対象区間R1内の全車両に緩やかな減速を指示する。
次に、第1実施形態の第1実施形態の走行状況管理装置2における処理動作を、具体的な値を有する例で説明する。
図7は、ステップS11およびS12での処理例を示す図であり、(A)がステップS11の減速伝播を検出する場合を、(B)が制御諸元を決定する場合を示す。
また、図8は、ステップS14およびS16の処理例を示す図であり、(A)がステップS14の制御候補車両を決定する場合を、(B)が制御終了時の車両の車間距離予測状態を、(C)がステップS17の演算式を示す。
ステップS11で、図7の(A)に示すように、場所(例えば監視ポイント)Aで、3台の車両の速度が28m/s、25.2m/s、22.7m/sで、平均速度比R=0.9となる減速伝播を検出したとする。この場合の上流平均速度は28m/sで、仮の制御時間T=30秒(s)とする。
ステップS12では、以下のようにして、制御諸元を決定する。
図7の(B)に示すように、まず、制御目標位置PEを、監視ポイントに設定する。次に、仮の制御時間T=30秒として、T(30s)×vave(28m/s)より制御開始位置PSを、PEの840m上流に設定する。
さらに、制御対象区間R1は、上流側はPSからL0=400m (適当な定数)の位置から、その区間での先頭車両6Bの前走車後部位置までの範囲に設定する。ここでは、制御対象区間R1内にN=6台の車両がいて、車間距離がe1〜e6、車両速度がu1〜u6とする。ここで、図7の(B)に示すように、例えば、e1〜e6は、45m、120m、45m、45m、120m、45mであるとする。車両6Bの前走車後部とPSとの位置の差をd=25mとすると、制御対象区間R1の長さL=L0+d=425m、車両密度K=N/L=0.014(台/m)となる。最初に減速伝播を発生した車両から車両6Bまでの台数M=7台とする。計測された減速率R=0.9から推定される、車両6Bの制御目標位置PEの通過時の推定車両速度vest=RM−1v1=14.88m/sである。この速度での理想的な車間距離を、図6の表より53.57mとすると、目標車両密度Kc=1/53.57=0.0189台/mとなる。
K<Kcが成り立つので、ステップS13で、制御可能と判定される。
ステップS14では、図8の(A)に示すように、車間距離の閾値を平均車間距離Σei/N=70.0mとして、それより車間距離の広い車両6B1および6B2が制御候補車両として選択される。
ステップS15では、制御候補車両が存在すると判定される。
ステップS16では、車両6Bの前走車が制御目標位置に到達した時に、図8の(B)の目標密度になっていると仮定されるので、制御後の車群の長さLc=N/Kc=317.5mとなる。制御開始時の車間距離分布から、車両長や変化させない車間距離の総量を求めると、L−(e2+e5)=205mとなる。制御後の車群長さから変化しない長さ(車両の長さと短い車間距離部分)を引いた残りが、制御後の制御可能車両の車間距離の総和Ltとなる。よって、Lt=Lc−205=112.5mとなる。この値を、車両6B1および6B2で元の車間距離に応じて比例分配して、目標車間距離ec2およびec5を決定する。ここでは、e2=e5=120mであるから、ec2=ec5=Lt×e2/(e2+e5)=56.25mとなる。
ステップS17では、目標速度を決定する。車両6Bがvaveからvestに速度低下しながら車間距離を保って走行した場合、車両6Bの前走車の後方がPEと一致するまでにかかる実際の制御時間Tc=37.08秒である。具体的には、Tc=(2×(840−45)/(vave+vest)=2×795/(28+14.88)=37.08秒である。
車両6B1および6B2の走行距離と、制御時間Tcから、それぞれの目標速度vc2およびvc5を、図8の(C)の式にしたがって求め、vc2=85.3km/h、vc5=91.5km/hとなる。
上記の目標車間距離および目標速度は、両方とも安全且つ違法でない範囲に入っているので、ステップS18では、妥当な制御と判断され、ステップS19で、車両6B1および6B2の携帯端末8に目標速度vc2およびvc5を通知する。
次に、第2実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第2実施形態の走行状況管理装置2は、制御候補車両選択部17が、制御対象区間内R1に十分に広い車間距離の車両が存在しない場合、車間距離の閾値を短くして制御候補車両を選択しなおすことが第1実施形態と異なり、他は第1実施形態と同じである。
図9は、第2実施形態の走行状況管理装置2の処理動作を示すフローチャートであり、ステップS14、S15およびステップS18が、第1実施形態と異なる。したがって、異なる部分のみを説明する。
第2実施形態では、第1実施形態のステップS15で所定の車間距離閾値では制御候補車両を選択できなかった場合、およびステップS18で選択できても目標車間距離が設定できなかった場合に、車間距離の閾値を短くしたもので制御候補車両を選択しなおす。
そのため、第1実施形態においてステップS15で制御候補車両が無かった場合にステップS20に進んだのに対して、第2実施形態ではステップS21に進む。ステップS21では、所定の車間距離閾値を短くする。同様に、ステップS18で目標車間距離が設定できなかった場合にも、ステップS21に進む。ステップS21で、所定の車間距離閾値を短くした上で、ステップS14に戻り、再度制御候補車両を選択する処理を行う。具体的には、1回目には、ステップS14で、所定の車間距離閾値を120mとして制御候補車両を選択し、ステップS15で制御候補車両が無いと判定された場合には、ステップS21で、所定の車間距離閾値を80mに変更する。そして、2回目のステップS14を行う。ステップS18についても同様である。
次に、第3実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第3実施形態の走行状況管理装置2は、制御候補車両選択部17が、制御対象区間内の車両の平均速度が速いほど車間距離の閾値が長くなるように、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させることが、第2実施形態と異なり、他は同じである。速度が速い時に安全に減速伝播を吸収するためには、できるだけ長い車間距離があることが望ましいことから、第3実施形態では、車間距離がより長い車両を選択するようにする。
第3実施形態では、第2実施形態のステップS12において、制御対象区間内の車両の速度から、車両平均速度を求める。さらに、ステップS14において、車両平均速度から車間距離の閾値を決定する。例えば、平均速度がv‘ave=27.0m/sの場合、図6の表から、97.2mを車間距離閾値として、制御候補車両を選択する。
次に、第4実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第4実施形態の走行状況管理装置2は、制御候補車両選択部17が、制御対象区間内の個々の車両の速度が速いほど車間距離の閾値が長くなるように、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させることが、第2実施形態と異なり、他は同じである。速度が速い時に安全に減速伝播を吸収するためには、できるだけ長い車間距離があることが望ましいことから、車間距離がより長い車両を選択するようにする。
第4実施形態では、第2実施形態のステップS12において、制御対象区間内の各車両の車両速度を求める。さらに、ステップS14において、それぞれの車両速度から、それぞれの車間距離の閾値を決定する。例えば、制御対象区間内に6台の車両が存在し、その速度u(i)が、前から順にu1=27.0m/s、u2=25.0m/s、u3=27.0m/s、u4=28.0m/s、u5=25.0m/s、u6=28.0m/sであるとする。ステップS14では、図6の表から、各車両速度に対応して車間距離閾値を、順に97.2m、90.0m、97.2m、100.8m、90.0m、100.8mとして、制御候補車両を選択する。
次に、第5実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第5実施形態の走行状況管理装置2は、制御候補車両選択部17が、制御対象区間内の車両密度が高いほど、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値が短くなるように、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる。このような処理を行う理由は、密度が高い時はそもそも車間距離が短いと、すぐに渋滞に変化する可能性が高いため、車間距離が短めの車両であっても減速伝播の吸収に寄与することが望ましいためである。
第5実施形態では、第2実施形態のステップS14で、ステップS12で求めた車両密度Kから車間距離の閾値を決定する。例えば、車両密度K=0.014として、ステップS14で、そこから得られる平均車両存在間隔1/K=1/0.014=71.43mとして、制御候補車両を選択する。
次に、第6実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第6実施形態の走行状況管理装置2は、制御候補車両選択部17が、制御対象区間内における車両の走行順序に応じて、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる。後方に行くほど減速伝播が軽減されると考えられる。そこで、走行順序が前の方の車両ほど短い車間距離の閾値で選択(より多い車両で減速伝播を吸収)し、後方の車両ほど長い車間距離の閾値で選択する(より少ない車両で減速伝播を吸収する)ように閾値を長くする。
第6実施形態では、第2実施形態のステップS14で、ステップS12で求めた車両順序から車間距離の閾値を決定する。例えば、車間距離閾値の初期値をth1とし、車両密度K=0.014とし、平均車両存在間隔1/K=1/0.014=71.43mとする。先頭の車両の車間距離e1と閾値th1を比較し、閾値の方が長いので先頭車両は制御候補車両としては選択しない。th2=1.1th1として、次の車両の車間距離e2と比較して判定する。以下、thn=1.1th(n−1)として順次判定を行い、制御候補車両を選択する。
次に、第7実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第7実施形態の走行状況管理装置2は、制御対象区間決定部14が、仮の制御対象区間内の車両平均速度が高い場合は制御対象区間を長くするようにする。速度が速い時に安全に減速伝播を吸収するためには、できるだけたくさんの車両で分担することが望ましいことから、制御対象区間の長さをできるだけ長くする。
第7実施形態では、第2実施形態のステップS12で、最初に決めた制御対象区間内の車両の平均速度を求め、その値に比例するように制御対象区間の初期長さを変更して制御対象区間の長さを再設定する。その後は、新しい制御対象区間に含まれる車両を対象として計測と制御を行う。例えば、制御対象区間内に6台の車両が存在し、制御対象区間内の車両の平均速度U=27.0m/sとする。制御対象区間の初期長さL0’を、平均速度に比例するように定数αを乗じて決定する。αは適当な値であり、例えば15.0であり、L0’=αU=15.0×27.0=405.0mとする。制御対象区間の長さLは、L=L0’+d(区間の先頭車と前方者の車間距離)で算出する。
次に、第8実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第8実施形態の走行状況管理装置2は、制御対象区間決定部14が、仮の制御対象区間内の車両密度が高い場合は制御対象区間を長くするようにする。これは、密度が高いほど渋滞が発生しやすいので、長い制御対象区間で減速伝播を確実に吸収できるようにするためである。
第8実施形態では、第2実施形態のステップS12で、最初に決めた制御対象区間内の車両の車両密度を求め、その値に比例するように制御対象区間の初期長さを変更して制御対象区間の長さを再設定する。その後は、新しい制御対象区間に含まれる車両を対象として計測と制御を行う。例えば、制御対象区間内に6台の車両が存在し、制御対象区間内の車両密度K0=0.014(台/m)とする。制御対象区間の初期長さL0’を、車両密度に比例するように定数βを乗じて決定する。βは適当な値であり、例えば3000.0であり、L0’=βK0=3000.0×0.014=420.0mとする。制御対象区間の長さLをL=L0’+dとし、車両台数、車間距離、車両速度を再度算出する。
次に、第9実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第9実施形態の走行状況管理装置2は、制御対象区間決定部14が、仮の制御対象区間内の車間距離の分散が低い場合は制御対象区間を長くするようにする。車間距離を大きく開けている車両が混在している場合は、そこで減速伝播を吸収できるが、そういう車両が少なくて均一な車間距離になっている場合には、制御候補車両を増やすために制御対象区間を長くする。
第9実施形態では、第2実施形態のステップS12で、最初に決めた制御対象区間内の車両の車間距離を求め、その値の分散が大きいほど制御対象区間が短くなるよう制御対象区間の長さを変更して制御対象区間の長さを再設定する。その後は、新しい制御対象区間に含まれる車両を対象として計測と制御を行う。例えば、制御対象区間内に6台の車両が存在するとし、車間距離の分散σを求める。制御対象区間の長さLをL=L0+d+f(σ)に広げて、車両台数、車間距離、車両速度を再度算出する。ここで、fは適当な正の値をとる単調減少関数である。
次に、第10実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第10実施形態の走行状況管理装置2は、制御対象区間決定部14が、減速伝播発生発見部13において観測された減速度が大きい場合は制御対象区間を長くするようにする。減速度が大きいほど渋滞が発生しやすいので、長い制御対象区間で減速伝播を確実に吸収できるようにする。
第10実施形態では、第2実施形態のステップS12で、ステップS11で求めた平均速度比R(減速度が大きいと小さい値になる)の値が小さいほど制御対象区間が長くなるよう制御対象区間の長さを変更して制御対象区間の長さを再設定する。その後は、新しい制御対象区間に含まれる車両を対象として計測と制御を行う。例えば、ステップS11で算出された平均速度比R=0.9とする。なお、実施形態は、R<1が成り立ち、減速伝播が発生している場合に適用される。制御対象区間の長さLをL=L0+d+f(1.0−R)に広げて、車両台数、車間距離、車両速度を再度算出する。ここで、fは適当な正の値をとる単調減少関数である。
次に、第11実施形態の走行状況管理システムの走行状況管理装置2を説明する。第11実施形態の走行状況管理装置2は、制御対象区間決定部13が、減速伝播発生発見部13において観測された減速伝播の伝播速度に応じて、伝播速度が速いほど制御目標位置を上流に設定する。
図10は、第11実施形態の制御対象区間決定部13における処理を説明する図である。
第1から第10実施形態において、ステップS11において、発見された減速伝播の伝播速度Vを計測する。ステップS12において、制御目標位置PEを、観測ポイントの上流の距離S=VTだけ離れた位置に設定する。Tは仮の制御時間Tである。例えば、V=5.5mで、T=30秒とすると、S=165mとなる。
また、実施形態1から11において、減速伝播発生発見部13において観測された減速度が大きい場合は制御対象区間を長くするようにしてもよい。これにより、減速度が大きいほど渋滞が発生しやすいので、長い制御対象区間で減速伝播を確実に吸収できる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
以下、実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理方法であって、
前記所定の道路を走行する車両の走行情報を収集し、
収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出し、
減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定し、
前記制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出し、
前記少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定し、
算出した前記制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択し、
決定した前記目標車両密度を実現するために、前記制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定し、
決定した前記目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間をもとに、各制御候補車両が実現する目標速度を求め、
前記目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する、を備えることを特徴とする走行状況管理方法。
(付記2)
前記制御対象区間内に十分に広い車間距離の車両が存在しない場合、車間距離の閾値を短くして前記制御候補車両を選択しなおす付記1記載の走行状況管理方法。
(付記3)
前記制御対象区間内の車両の平均速度が速いほど車間距離の閾値が長くなるように、前記制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる付記2記載の走行状況管理方法。
(付記4)
車両の速度に応じて車間距離の閾値を変化させる付記2記載の走行状況管理方法。
(付記5)
前記制御対象区間内の車両密度が高いほど、前記制御候補車両を選択するための車間距離の閾値が短くなるように、前記制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる付記2記載の走行状況管理方法。
(付記6)
前記制御対象区間内における車両の走行順序に応じて、制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる付記2記載の走行状況管理方法。
(付記7)
前記制御対象区間内の車両平均速度が高い場合は前記制御対象区間を長くするようにする付記2記載の走行状況管理方法。
(付記8)
前記制御対象区間内の車両密度が高い場合は前記制御対象区間を長くするようにする付記2記載の走行状況管理方法。
(付記9)
前記制御対象区間内の車間距離の分散が低い場合は前記制御対象区間を長くするようにする付記2記載の走行状況管理方法。
(付記10)
減速伝播発生発見部において観測された減速度が大きい場合は制御対象区間を長くするようにする付記2記載の走行状況管理方法。
(付記11)
観測された減速伝播の伝播速度が速いほど前記制御目標位置を上流に設定する付記1から10のいずれか記載の走行状況管理方法。
(付記12)
前記制御候補車両を得られない場合、前記制御対象区間の長さを長くし、前記制御候補車両の選択をやりなおす付記1から11のいずれか記載の走行状況管理方法。
(付記13)
所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理装置であって、
前記所定の道路を走行する車両の走行情報を収集する通信部と、
収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出する減速伝播発生発見部と、
減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定する制御対象区間決定部と、
前記制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出する車両情報算出部と、
前記少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定する目標車両密度決定部と、
前記車両情報算出部で算出した制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択する制御候補車両選択部と、
前記目標車両密度決定部で決定した前記目標車両密度を実現するために、前記制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する目標車間距離決定部と、
前記目標車間距離決定部で決定した前記目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間を元に、各制御候補車両が実現する目標速度を求める目標速度決定部と、
前記目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する指示生成部と、を備えることを特徴とする走行状況管理装置。
1 走行状況管理センタ
2 走行状況管理装置
5 道路
6 車両
11 通信部
12 走行情報算出部
13 減速伝播発生発見部
14 制御対象区間決定部
15 車両情報算出部
16 目標車両密度決定部
17 制御候補車両選択部
18 目標車間距離決定部
19 目標速度決定部
20 指示生成部

Claims (4)

  1. 所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理方法であって、
    前記所定の道路を走行する車両の走行情報を収集し、
    収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出し、
    減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定し、
    前記制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出し、
    前記少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定し、
    算出した前記制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択し、
    決定した前記目標車両密度を実現するために、前記制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定し、
    決定した前記目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間をもとに、各制御候補車両が実現する目標速度を求め、
    前記目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する、を備えることを特徴とする走行状況管理方法。
  2. 前記制御対象区間内に十分に広い車間距離の車両が存在しない場合、車間距離の閾値を短くして前記制御候補車両を選択しなおす請求項1記載の走行状況管理方法。
  3. 前記制御対象区間内の車両の平均速度が速いほど車間距離の閾値が長くなるように、前記制御候補車両を選択するための車間距離の閾値を変化させる請求項2記載の走行状況管理方法。
  4. 所定の道路を走行する車両の走行情報を収集して走行状況を管理する走行状況管理装置であって、
    前記所定の道路を走行する車両の走行情報を収集する通信部と、
    収集した車両の走行情報から、減速伝播の発生を検出する減速伝播発生発見部と、
    減速伝播の発生を検出した時に、制御対象の車両群の制御開始位置を決定するとともに、制御対象となる車両群の存在範囲を規定する制御対象区間を設定する制御対象区間決定部と、
    前記制御対象区間に含まれる車両の少なくとも台数と車両速度と車間距離を算出する車両情報算出部と、
    前記少なくとも台数と車両速度と車間距離の算出値から、制御目標となる目標車両密度を決定する目標車両密度決定部と、
    前記車両情報算出部で算出した制御対象区間に含まれる車両の車間距離に基づいて、車間距離が閾値より広い制御候補車両を選択する制御候補車両選択部と、
    前記目標車両密度決定部で決定した前記目標車両密度を実現するために、前記制御候補車両以外の車両の車間距離を変えずに、元の車間距離の長さに比例して短縮するように各制御候補車両の目標車間距離を決定する目標車間距離決定部と、
    前記目標車間距離決定部で決定した前記目標車間距離を実現するための走行距離と走行時間を元に、各制御候補車両が実現する目標速度を求める目標速度決定部と、
    前記目標速度に基づいて生成した各制御候補車両への指示を生成する指示生成部と、を備えることを特徴とする走行状況管理装置。
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