JP2013205537A - 小片収容器及びその小片収容器を用いた万華鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成により、小片が移動する際のパターン化を排除することができる小片収容器及びその小片収容器を用いた万華鏡を提供する。
【解決手段】万華鏡は、筒状の本体容器10と、カバー部20と、覗き窓部30と、小片を収容する小片収容器40とを備える。本体容器10の一方の端部には小片収容器40が設けられ、他方の端部には覗き窓部30が設けられている。小片収容器40の全体形状は略柱状体であり、小片収容器40をその中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状は、一つの凹部を有するハート形の形状である。このように、小片収容器40の内側面が複雑な形状になっているので、使用者が万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器40の内側面の形状に応じて移動方向、移動スピードの異なる複雑な動きを行う。
【選択図】図1
【解決手段】万華鏡は、筒状の本体容器10と、カバー部20と、覗き窓部30と、小片を収容する小片収容器40とを備える。本体容器10の一方の端部には小片収容器40が設けられ、他方の端部には覗き窓部30が設けられている。小片収容器40の全体形状は略柱状体であり、小片収容器40をその中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状は、一つの凹部を有するハート形の形状である。このように、小片収容器40の内側面が複雑な形状になっているので、使用者が万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器40の内側面の形状に応じて移動方向、移動スピードの異なる複雑な動きを行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、万華鏡に使用される、ガラスやビーズ等の小片を収容するための小片収容器及びその小片収容器を用いた万華鏡に関するものである。
万華鏡は、覗き窓から鏡による反射映像を観て楽しむ工芸品である。従来の一般的な万華鏡は、ガラスやビーズ等の小片を収容する小片収容器と、内部に複数の鏡が設けられた本体容器とを備え、本体容器に設けられた覗き窓から鏡により多重に反射された小片の反射映像を観る構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、従来の万華鏡は、全体形状が円柱形状或いは三角柱形状に形成され、したがって小片収容器も円柱形状或いは三角柱形状に形成されている。このため、従来の万華鏡には、小片が小片収容器の内側に沿って移動する際に、小片の移動がパターン化されやすく、したがって小片の反射映像の変化が単調になりやすいという問題があった。
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、簡易な構成により、小片が移動する際のパターン化を排除することができる小片収容器及びその小片収容器を用いた万華鏡を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するための本発明は、万華鏡に使用される、小片を収容するための小片収容器であって、全体形状が略柱状体であり、中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であることを特徴とするものである。
かかる構成により、使用者が本発明の小片収容器を使用した万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになる。このように、本発明の小片収容器では、小片に不規則な動きを行わせて、小片が移動する際のパターン化を排除することができるので、この小片収容器を用いた万華鏡は、小片の不規則な変化が生み出す、従来にない複雑な反射映像を表現することができる。
また、本発明の小片収容器において、中心軸に垂直な平面により切断した断面形状における凹部は、二つの直線又は曲線からなる略V字形状に形成されていることが望ましい。これにより、小片は小片収容器の略V字状の凹部の近くでは、急激に不規則な動きを行うことになるので、この小片収容器を用いた万華鏡の使用者は、かかる小片の不規則で急激な変化が生み出す複雑な反射映像を楽しむことができる。
また、本発明の小片収容器において、中心軸に垂直な平面により切断した断面形状は、直線状部と曲線状部とを有することが望ましい。これにより、小片は小片収容器の内側面のうち直線状部に沿って移動する場合と曲線状部に沿って移動する場合とで、移動方向、移動スピードの異なる動きを行うことになるので、この小片収容器を用いた万華鏡の使用者は、直線状部と曲線状部による小片の変化が生み出す反射映像をも楽しむことができる。
また、本発明の小片収容器において、中心軸に垂直な平面により切断した断面形状は、ハート形の形状であることが望ましい。例えばこのハート形の形状を二つの曲線状部と二つの直線状部とから構成することにより、小片収容器を容易且つコンパクトに作製することができる。
更に、本発明の小片収容器において、側面が透明な部材で形成され、内部に液体が空気とともに封入されていることが望ましい。これにより、小片収容器内には液体と空気との境界面が生じるが、万華鏡では、この境界面と小片収容器の内面との境界線も小片とともに映像表現の一部を構成する。かかる境界線も小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになるので、この小片収容器を使用した万華鏡の使用者は、小片及び当該境界線の不規則な変化が作り出す、従来にない複雑な反射映像を楽しむことができる。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る万華鏡は、上記の小片収容器と、小片収容器が一方の端部に設けられ、他方の端部に覗き窓部が形成された、鏡部を有する本体容器とを備えることを特徴とするものである。
本発明の万華鏡では、小片収容器をその中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であることにより、使用者が万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになる。このように、小片収容器内において、小片に不規則な動きを行わせて、小片が移動する際のパターン化を排除することができるので、本発明の万華鏡は、小片の不規則な変化が生み出す、従来にない反射映像を表現することができる。
本発明に係る小片収容器及びその小片収容器を用いた万華鏡によれば、簡易な構成により、使用者が万華鏡を覗きながら回すときに、小片に不規則な動きを行わせて、小片が移動する際のパターン化を排除することができるので、使用者は、かかる小片の不規則な変化が生み出す、従来にない複雑な反射映像を楽しむことができる。
以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態である小片収容器を使用した万華鏡の概略斜視図、図2はその万華鏡の概略右側面図である。
本実施形態の小片収容器を使用した万華鏡は、図1及び図2に示すように、本体容器10と、カバー部20と、覗き窓部30と、小片収容器40とを備える。本体容器10は筒状に形成されている。この本体容器10の中心軸方向における一方の端部には小片収容器40が設けられ、他方の端部には覗き窓部30が設けられている。尚、図1では、カバー部20の一部を切り欠いた状態の万華鏡を示している。
本体容器10は中空状になっており、この本体容器10内には鏡部(不図示)が収容されている。一般に、鏡部は、複数の鏡面を内側に向けて多角形形状に配置したものである。例えば、本実施形態では、鏡部として、二枚の短冊状鏡面と一枚の短冊状の黒い吸収面とを三角形状に配置したものを用いている。本体容器10の中心軸方向に沿った長さは約14cmであり、本体容器10をその中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状はハート形の形状になっている。また、本体容器10は透明なアクリル樹脂で作製されている。尚、この本体容器10は木製のものであってもよい。
カバー部20は本体容器10の側面を覆うものである。これにより、使用者が本体容器10内に収容された鏡部を直接見ることができないようにしている。本実施形態では、カバー部20の素材としてシート状の皮革を用いている。このシート状の皮革で本体容器10の側面を覆い、その皮革の両端部を紐21で結ぶことにより、カバー部20を、本体容器10の側面に密着させた状態で本体容器10に取り付けている。ここで、皮革の一方の端部の裏には、紐21や鳩目22が本体容器10に直接触れるのを防ぐための当て布23設けられている。
覗き窓部30は本体容器10の一方の端部に取り付けられている。この覗き窓部30は不透明なプラスチック材料を用いて作製されている。ここで、覗き窓部30の形状は本体容器10の断面形状と同様にハート形の形状である。また、覗き窓部30の略中央には孔部31が形成され、この孔部31には透明な部材が装着されている。使用者はこの孔部31から内部を覗くことにより、万華鏡の反射映像を観ることができる。
小片収容器40は、小片を収容するためのものである。小片は、万華鏡におけるいわゆる覗くもの(オブジェクト)である。小片としては、ガラス、プラスチック、ビーズ、宝石、色紙等、いろいろなものを用いることができる。かかる小片により、万華鏡の映像表現(イメージ)が決定されることになる。また、本実施形態では、小片収容器40の内部には、小片以外に、所定の液体が空気とともに封入されている。ここでは、液体として、例えばグリセリンオイルを用いている。
図3は本実施形態の小片収容器40の概略斜視図、図4はその小片収容器40の概略正面図である。ここで、図3以外の図面では、小片収容器40内に封入されている小片、液体の図示を省略している。この小片収容器40の全体形状は略柱状体である。具体的に、小片収容器40は、図1、図3及び図4に示すように、本体部41と、天板部42と、蓋板部43と、底板部44とを有する。本体部41は小片収容器40の側部を構成する部位であり、中空の略柱状形状に形成されている。本体部41の中心軸に沿った長さは約4cmであり、本体部41をその中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状は、本体容器10の形状と同様に、ハート形の形状である。本体部41は、透明なアクリル樹脂を用いて例えば射出成形により作製される。
底板部44は本体部41の一方の開口部を覆うためのものである。この底板部44は透明なアクリル樹脂を用いて、本体部41の形状と同じ形状に作製されている。また、天板部42は本体部41の他方の開口部を覆うためのものである。この天板部42は不透明なプラスチック材を用いて、本体部41の形状と同じ形状に作製されている。但し、天板部42の略中央部には孔部(不図示)が形成されている。この孔部は小片収容器40の内部に小片及び液体を入れるためのものである。この孔部は蓋板部43によって塞がれている。蓋板部43は不透明なプラスチック材を用いて作製されている。ここでは、蓋板部43を、天板部42の形状と同じ形状であって天板部42の大きさよりも若干小さな形状に形成している。
このように、小片収容器40の断面形状はハート形の形状をしており、この点に本発明の特徴がある。すなわち、一般的に言えば、本実施形態の小片収容器40は、その全体形状が略柱状体であり、その中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であるという特徴を備えている。いま、本実施形態の小片収容器40の断面形状について詳しく説明する。図5は本実施形態の小片収容器40(本体部41)の断面形状を説明するための図である。図5に示すように、小片収容器40をその中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状を表す図形(ハート形図形)は、二つの滑らかな曲線状部p1,p2と二つの直線状部q1,q2とから構成されている。ここで、滑らかな曲線状部p1,p2としては半円弧を用いている。図5では、曲線状部p1,p2同士を繋いだ点を点A、曲線状部p1と直線状部q1とを滑らかに繋いだ点を点B、直線状部q1,q2同士を繋いだ点を点C、そして、直線状部q2と曲線状部q2とを滑らかに繋いだ点を点Dとして示している。これら四つの点のうち点Aは当該点の近傍におけるハート形図形上の各点よりも内側に凹んでおり、この点Aの近傍が凹部を構成している。すなわち、この凹部は二つの曲線状部p1,p2により略V字形状に形成されている。一方、点Cは当該点の近傍における当該ハート形図形上の各点よりも外側に突出しており、この点Cの近傍は凸部を構成している。すなわち、この凸部は二つの直線状部q1,q2により略逆V字形状に形成されている。このように、本実施形態の小片収容器40の内側面は複雑な形状になっている。
次に、本実施形態の小片収容器40の組み立て手順を説明する。
まず、天板部42を本体部41の一方の開口部に載せる。そして、接着剤注入用の注射針等を使って接着剤を本体部41の内側から天板部42と本体部41との間に注入し、天板部42を本体部41に接着固定する。次に、底板部44を本体部41の他方の開口部に載せる。そして、接着剤注入用の注射針等を天板部42の孔部から本体部41内に挿入し、接着剤を本体部41の内側から底板部44と本体部41との間に注入することにより、底板部44を本体部41に接着固定する。このように本体部41の内側から接着剤を注入するのは、本体部41と天板部42(又は底板部44)との接触面積は小さいので、これらを互いにしっかりと接着して液体の漏れを防止するためである。
まず、天板部42を本体部41の一方の開口部に載せる。そして、接着剤注入用の注射針等を使って接着剤を本体部41の内側から天板部42と本体部41との間に注入し、天板部42を本体部41に接着固定する。次に、底板部44を本体部41の他方の開口部に載せる。そして、接着剤注入用の注射針等を天板部42の孔部から本体部41内に挿入し、接着剤を本体部41の内側から底板部44と本体部41との間に注入することにより、底板部44を本体部41に接着固定する。このように本体部41の内側から接着剤を注入するのは、本体部41と天板部42(又は底板部44)との接触面積は小さいので、これらを互いにしっかりと接着して液体の漏れを防止するためである。
次に、所望の小片を天板部42の孔部から本体部41内に入れる。その後、グリセリンオイル等の液体を天板部42の孔部から注入する。注入する液体の量は、例えば小片収容器40の容積の約8割程度とすることが望ましい。次に、蓋板部43を天板部42の孔部を覆うようにして天板部42に接着する。このとき、蓋板部43と天板部42との接触面積は大きいので、誰でも接着剤を使って蓋板部43と天板部42とを簡単に接着することができる。こうして、小片収容器40の組み立てが完了し、図3に示すような小片収容器40が得られる。
尚、蓋板部43を天板部42に接着する作業は誰でも簡単に行えるので、天板部42及び底板部44が予め接着された本体部41と、蓋板部43とを、万華鏡用の小片収容器の組み立てキットとして販売することも可能である。
次に、本実施形態の小片収容器40を用いた万華鏡の組み立て手順を説明する。
まず、本体容器10の内部に鏡部を設置する。次に、本体容器10の中心軸方向に沿った一方の端部に覗き窓部30を取り付ける。そして、本体容器10の中心軸方向に沿った他方の端部に小片収容器40を取り付ける。このとき、小片収容器40は、透明な底板部44が本体容器10の側に位置するように配置される。その後、本体容器10の側面にカバー部20を装着する。以上で、図1に示すような万華鏡が得られる。
まず、本体容器10の内部に鏡部を設置する。次に、本体容器10の中心軸方向に沿った一方の端部に覗き窓部30を取り付ける。そして、本体容器10の中心軸方向に沿った他方の端部に小片収容器40を取り付ける。このとき、小片収容器40は、透明な底板部44が本体容器10の側に位置するように配置される。その後、本体容器10の側面にカバー部20を装着する。以上で、図1に示すような万華鏡が得られる。
次に、本実施形態の小片収容器40内における小片の動きについて説明する。図6(a)〜(d)は小片収容器40内の小片の動きを説明するための図である。ここで、各図6(a)〜(d)にはそれぞれ、万華鏡の本体容器10を所定角度回転したときの小片収容器40の状態とそのときの代表的な小片の動きとが示されている。また、これら各図(a)〜(d)では、矢印付きの点線が小片の移動方向を表している。
本実施形態では、小片収容器40の内側面が複雑な形状になっているので、例えば使用者が水平状態の万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器40の内側面の形状に応じて移動方向、移動スピードの異なる複雑な動きを行うことになる。具体的に、例えば、小片収容器40が図6(a)に示す状態にある場合、小片収容器40の内側面のうち直線状部q1の近くに位置する小片は、当該直線の形状に沿って移動し、小片収容器40の内側面のうち曲線状部p1,p2の近くに位置する小片は、当該曲線(半円)の形状に沿って移動する。ここで、これらの小片についてはその移動方向だけでなく移動スピードも異なっている。また、小片収容器40の内側面のうち凹部(点A)の近くに位置する小片は、小片収容器40が図(b)に示す状態にある場合に、ほとんど移動せず、一方、小片収容器40が図6(d)に示す状態にある場合に、急激に回転中心に近づくように移動する。更に、小片収容器40の内側面のうち凸部(点C)の近くに位置する小片は、当該小片収容器40が図6(b)の状態にある場合に、急激に回転中心に近づくように移動し、一方、当該小片収容器40が図6(d)に示す状態にある場合に、ほとんど移動しない。このように、特に、小片収容器40の凹部又は凸部の近くに位置する小片は、小片収容器40の状態に応じて、不規則な動きを行う。したがって、本実施形態では、小片収容器40の内側面に沿って移動する小片に、移動方向及び移動スピードに関して不規則性を持たせることができるので、小片が移動する際のパターン化を排除することができる。
また、小片収容器40内には、液体が空気とともに封入されている。このため、小片収容器40内には液体と空気との境界面(液体表面)が生じるが、一般に、万華鏡では、万華鏡を傾けたときに生じる当該境界面と小片収容器40の内面との境界線も小片とともに映像表現の一部を構成する。本実施形態では、使用者が水平状態の万華鏡を覗きながら回すと、この境界線も小片収容器40の形状に応じて不規則な動きを行うことになるので、かかる境界線についてもその動きに関するパターン化を排除することができる。
上述したように、本実施形態の小片収容器では、その全体形状が略柱状体であり、その中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であることにより、使用者がこの小片収容器を用いた万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになる。このように、本実施形態の小片収容器では、簡易な構成により、小片に不規則な動きを行わせて、小片が移動する際のパターン化を排除することができるので、この小片収容器を用いた万華鏡は、小片の不規則な変化が生み出す、従来にない複雑な反射映像を表現することができる。したがって、万華鏡の使用者は、これまで観たことのない複雑、精緻且つ華麗な反射映像を楽しむことができる。
また、本実施形態の小片収容器の内部には液体を空気とともに封入したことにより、液体表面と小片収容器の内面との境界線も、小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになるので、この小片収容器を用いた万華鏡は、小片の不規則な変化に加えて、当該境界線の不規則な変化が作り出す、従来にない複雑な反射映像を表現することができる。
更に、本実施形態の小片収容器では、小片収容器内の小片及び上記境界線が小片収容器の凹部に沿って移動する際に不規則に変化するので、これら小片及び境界線の変化によって作り出される反射映像も不規則に変化する。このため、この小片収容器を用いた万華鏡は、その反射映像を観る者に、自然界における風や音と同じように、1/fゆらぎによる心地よさを与えることができる。
また、本実施形態では、小片収容器をその中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が、直線状部と曲線状部とを有することにより、小片は小片収容器の内側面のうち直線状部に沿って移動する場合と曲線状部に沿って移動する場合とで、移動方向、移動スピードの異なる動きを行うことになるので、この小片収容器を用いた万華鏡の使用者は、直線状部と曲線状部による小片の変化が生み出す反射映像をも楽しむことができる。
更に、本実施形態では、小片収容器をその中心軸に垂直な平面により切断した断面形状をハート形の形状とし、このハート形の形状を二つの曲線状部と二つの直線状部とから構成していることにより、小片収容器を容易且つコンパクトに作製することができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、小片収容器内に所定の液体を空気とともに封入した場合について説明したが、小片収容器内に液体を入れないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、小片収容器をその中心軸に垂直な平面により切断した断面形状がハート形の形状である場合について説明したが、小片収容器の形状はハート形の形状に限られず、その中心軸に垂直な平面により切断した断面の形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であれば、どのような形状であってもよい。図7は小片収容器の断面形状の他の変形例を説明するための図である。図7(a)には四つの凹部を有する断面形状の小片収容器の例が示され、図7(b)には三つの凹部を有する断面形状の小片収容器の例が示され、そして、図7(c)には二つの凹部を有する断面形状の小片収容器の例が示される。これらいずれの断面形状を有する小片収容器であっても、上述した本実施形態の小片収容器と同様の作用・効果を奏する。また、図7(a)〜(c)に示す各断面形状は線対称性や回転対称性を持っているが、一般に、本発明の小片収容器の断面形状は必ずしも対称性を持っている必要はない。
更に、上記の実施形態では、万華鏡の本体容器の断面形状が、小片収容器の断面形状と同じ形状である場合について説明したが、本体容器の断面形状は、小片収容器の断面形状と異なる形状であってもよい。例えば、本体容器の断面形状を円形、六角形等にしてもよい。
以上説明したように、本発明の小片収容器では、その全体形状が略柱状体であり、その中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であることにより、使用者がこの小片収容器を使用した万華鏡を覗きながら回すと、小片は小片収容器の凹部の近くでは、不規則な動きを行うことになる。このように、本発明の小片収容器では、小片に不規則な動きを行わせて、小片が移動する際のパターン化を排除することができるので、この小片収容器を用いた万華鏡は、小片の不規則な変化が生み出す、従来にない複雑な反射映像を表現することができる。したがって、本発明は、万華鏡用の小片収容器として用いるのに最適である。
10 本体容器
20 カバー部
21 紐
22 鳩目
23 当て布
30 覗き窓部
31 孔部
40 小片収容器
41 本体部
42 天板部
43 蓋板部
44 底板部
20 カバー部
21 紐
22 鳩目
23 当て布
30 覗き窓部
31 孔部
40 小片収容器
41 本体部
42 天板部
43 蓋板部
44 底板部
Claims (6)
- 万華鏡に使用される、小片を収容するための小片収容器であって、
全体形状が略柱状体であり、中心軸に垂直な平面により切断した断面形状が少なくとも一つの凹部を有する形状であることを特徴とする小片収容器。 - 前記凹部は、二つの直線又は曲線からなる略V字形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の小片収容器。
- 前記断面形状は、直線状部と曲線状部とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の小片収容器。
- 前記断面形状は、ハート形の形状であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の小片収容器。
- 側面が透明な部材で形成され、内部に液体が空気とともに封入されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の小片収容器。
- 請求項1乃至5の何れか1項記載の小片収納容器と、前記小片収容器が一方の端部に設けられ、他方の端部に覗き窓部が形成された、鏡部を有する本体容器とを備えることを特徴とする万華鏡。
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- 2012-03-28 JP JP2012072871A patent/JP2013205537A/ja active Pending
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Legal Events
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