JP2013204957A - 空調制御システムおよび空調制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調機1の熱交換器10への熱媒の供給通路に設けられたバルブ3の開度を制御する空調制御システムにおいて、空調制御装置12は、室内温度センサ7で計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする第1の制御出力値を演算し、還り熱媒温度センサ6で計測された還り熱媒温度計測値と還り熱媒温度設定値との偏差を零とする第2の制御出力値を演算し、第1の制御出力値と第2の制御出力値のうちバルブ3の開度値として小さな値を示す方を実際の制御出力値として選択する。空調制御装置12は、第2の制御出力値を選択した場合に、第1の制御出力値と第2の制御出力値に基づいて省エネルギー量を演算する。
【選択図】 図1
Description
Q=K×Cv×√ΔP ・・・(1)
Kは抵抗係数、Cvは容量係数、ΔPはバルブの前後差圧である。
また、本発明の空調制御システムの1構成例において、前記省エネルギー量演算手段は、前記第1の制御出力値をS1、前記第2の制御出力値をS2としたとき、{1−(S2[%]/S1[%])}×100[%]により前記省エネルギー量を演算することを特徴とするものである。
空調機1は、制御対象空間2から空調機1に戻る空気(還気)と外気との混合気を、熱交換器10によって冷却または加熱し、冷却または加熱した給気をファン11によって制御対象空間2に送り込む。
空調制御装置12の第1の制御出力値演算部120は、室内温度センサ7によって計測された室内温度計測値tpvとリモコン端末8または中央管理センタ13によって設定された室内温度設定値tspとを入力とし、この室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの偏差を零とする第1の制御出力値S1をPID演算により算出する(図3ステップS1)。
なお、下限値規制部122は本発明の必須の構成要素ではなく、第2の制御出力値S2の下限値を規制せずに制御出力値選択部123へ送るようにしてもよい。
ΔE={1−(S2’[%]/S1[%])}×100[%] ・・・(2)
なお、下限値規制部122を設けない場合には、省エネルギー量ΔEは以下の式(3)により算出される。
ΔE={1−(S2[%]/S1[%])}×100[%] ・・・(3)
空調制御装置12は、制御が終了するまで(図3ステップS9においてYES)、以上のステップS1〜S8の動作を一定の動作周期毎に繰り返し実行する。
次に、本実施の形態の空調制御システムの動作の具体例について説明する。今、冷房動作中であり、現在の制御状態として、還り熱媒温度計測値trpvと還り熱媒温度設定値trspとの偏差が小さいものとする。この場合、空調制御装置12の第2の制御出力値演算部121は、100%値に近い第2の制御出力値S2を出力する(図5参照)。この第2の制御出力値S2は下限値規制部122を介して第2の制御出力値S2’として制御出力値選択部123へ与えられる。
次に、運用フォルトとして、設計条件を逸脱する過剰な室内温度の設定変更が行われた場合の動作を説明する。すなわち、冷房動作中に居住者やビル管理担当者によって、室内温度設定値tspが設計条件を逸脱して過剰に下げられてしまったとする。
この還り熱媒温度による開度制御では、前記のとおり省エネルギー量ΔEが算出され表示される。
次に、運用フォルトとして、室内温度センサ7の検出位置が適切でなく、室内の負荷状態を正しく反映した室内温度計測値tpvが得られない状態が生じているものとする。例えば、室内温度センサ7の検出位置が悪く、室内温度計測値tpvが実際の値よりも高い値として得られるものとする。この場合、空調制御装置12の第1の制御出力値演算部120で決定される第1の制御出力値S1が大きくなり、バルブ3の開度が大きく広げられ、空調機1の熱交換器10を通過する熱媒(冷水)が過流量となることがある。
また、本実施の形態では、制御対象空間2内に室内温度センサ7を設けて制御対象空間2の室内温度を計測するようにしたが、制御対象空間2から空調機1に戻される還気の温度を室内温度として計測するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、空調機1の熱交換器10をシングルコイルタイプとしているが、ダブルコイルタイプの熱交換器に本発明を適用してもよい。
Claims (4)
- 制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機と、
前記制御対象空間の室内温度を計測する室内温度センサと、
前記空調機の熱交換器への熱媒の供給通路に設けられたバルブと、
前記空調機の熱交換器から戻される熱媒の温度を計測する還り熱媒温度センサと、
前記バルブの開度を制御する空調制御装置とを備え、
前記空調制御装置は、
前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値とこの室内温度に対して設定される室内温度設定値との偏差を零とする第1の制御出力値を演算する第1の制御出力値演算手段と、
前記還り熱媒温度センサによって計測された還り熱媒温度計測値とこの還り熱媒温度に対して設定される還り熱媒温度設定値との偏差を零とする第2の制御出力値を演算する第2の制御出力値演算手段と、
前記第1の制御出力値と前記第2の制御出力値とを比較し、この2つの制御出力値のうち前記バルブの開度値として小さな値を示す方を実際の制御出力値として選択し、この選択した制御出力値を前記バルブに出力する制御出力値選択手段と、
この制御出力値選択手段が実際の制御出力値として前記第2の制御出力値を選択した場合に、前記第1の制御出力値と前記第2の制御出力値とに基づいて省エネルギー量を演算する省エネルギー量演算手段とを備えることを特徴とする空調制御システム。 - 請求項1記載の空調制御システムにおいて、
前記省エネルギー量演算手段は、前記第1の制御出力値をS1、前記第2の制御出力値をS2としたとき、{1−(S2[%]/S1[%])}×100[%]により前記省エネルギー量を演算することを特徴とする空調制御システム。 - 制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機の熱交換器への熱媒の供給通路に設けられたバルブの開度を制御する空調制御方法において、
前記制御対象空間の室内温度を室内温度センサで計測する室内温度計測ステップと、
前記空調機の熱交換器から戻される熱媒の温度を還り熱媒温度センサで計測する還り熱媒温度計測ステップと、
前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値とこの室内温度に対して設定される室内温度設定値との偏差を零とする第1の制御出力値を演算する第1の制御出力値演算ステップと、
前記還り熱媒温度センサによって計測された還り熱媒温度計測値とこの還り熱媒温度に対して設定される還り熱媒温度設定値との偏差を零とする第2の制御出力値を演算する第2の制御出力値演算ステップと、
前記第1の制御出力値と前記第2の制御出力値とを比較し、この2つの制御出力値のうち前記バルブの開度値として小さな値を示す方を実際の制御出力値として選択し、この選択した制御出力値を前記バルブに出力する制御出力値選択ステップと、
この制御出力値選択ステップにおいて実際の制御出力値として前記第2の制御出力値を選択した場合に、前記第1の制御出力値と前記第2の制御出力値とに基づいて省エネルギー量を演算する省エネルギー量演算ステップとを備えることを特徴とする空調制御方法。 - 請求項3記載の空調制御方法において、
前記省エネルギー量演算ステップは、前記第1の制御出力値をS1、前記第2の制御出力値をS2としたとき、{1−(S2[%]/S1[%])}×100[%]により前記省エネルギー量を演算することを特徴とする空調制御方法。
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