JP2013203041A - 三次元成形加飾フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材フィルム、金属薄膜層、及び表面保護層を有し、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂と比重2以上の無機粒子とを含有し、かつ該無機粒子の含有量が該電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して1〜50質量部である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である三次元成形加飾フィルムである。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
2.基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に支持体層を有する上記1に記載の三次元成形加飾フィルム。
3.上記1又は2に記載の三次元成形加飾フィルム、及び該三次元成形加飾フィルムの基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に成形樹脂層を有する加飾樹脂成形品。
本発明の三次元成形加飾フィルムは、基材フィルム、金属薄膜層、及び表面保護層を有し、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂と比重2以上の無機粒子とを含有し、かつ該無機粒子の含有量が該電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して1〜50質量部である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とするものである。以下、図1〜3を参照しつつ、本発明の三次元成形加飾フィルムについて説明する。
図1は本発明の三次元成形加飾フィルム10の一態様を示す断面図であり、基材フィルム11の一方の面に表面保護層15を有し、該基材フィルム11の表面保護層15を設ける側の反対側に金属薄膜層12を有する、すなわち、金属薄膜層12、基材フィルム11、及び表面保護層15を順に有している。また、図2及び図3は本発明の三次元成形加飾フィルム10の好ましい一態様の一例を示す断面図であり、図2に示される三次元成形加飾フィルムは接着層13、金属薄膜層12、基材フィルム11、プライマー層14、及び表面保護層15を順に有し、図3に示される三次元成形加飾フィルムは図2に示される成形フィルムにさらに支持体層16を有している。
基材フィルムとしては、透明性又は半透明性を有したフィルムであればよく、該基材フィルムを構成する樹脂としては、アクリル樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体樹脂、オレフィン熱可塑性エラストマーなどのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;アクリル変性ウレタン樹脂、ポリエステル変性ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体変性ウレタン樹脂などのポリウレタン樹脂;ポリスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂;酢酸ビニル樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などを好ましく挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を組合せて用いることができる。
これらの中でも、密着性及びコストの観点から、ポリエステル樹脂が好ましく、易接着処理したポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
また、基材フィルムは、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などのいわゆる易接着性処理がなされたものであってもよく、また、基材の表面にアンカー層などの易接着層が設けられたものであってもよい。
また、基材フィルムは、これら樹脂材料による単層シート、あるいは同種又は異種樹脂材料による複層シートを用いることができる。
金属薄膜層は、それ自体は金属表面と同等の同様な高輝性を発現し、後述する表面保護層との相乗効果により、本発明の三次元成形加飾フィルムにめっきの質感を付与する層である。金属薄膜層は、図1〜3に示されるように基材フィルムの一方の面に設けられる。
本発明においては、特に真空蒸着法が低コスト、基材へのダメージが少ないという点で好ましく、その蒸着条件としては、用いる金属の溶融温度又は蒸発温度に応じて適宜設定されるが、通常、真空度が10-3〜10-4Pa、温度1000〜1100℃の条件が好ましい。
なお、基材フィルムに真空蒸着などにより金属薄膜を形成する際に、密着性を高めるため、上述のように、基材をコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などのいわゆる易接着性処理を施してから、金属薄膜層を形成することも好ましい態様である。
表面保護層は、耐傷性や、耐熱性、耐候性などの表面特性を発揮し、加飾樹脂成形品の表面を保護する機能を有する層である。さらには、前記の金属薄膜層との相乗効果により、優れためっきの質感を表現する層である。
表面保護層は、図4に示されるように加飾樹脂成形品の最表面の層となるように設けられることが好ましい。このような観点から、本発明の三次元成形加飾フィルムは、基材フィルム、金属薄膜層、及び表面保護層の順に、あるいは金属薄膜層、基材フィルム、及び表面保護層の順に有する層構成であることが好ましい。また、めっきの質感を得る観点からは、金属薄膜層、基材フィルム、及び表面保護層の順に有する層構成であることが好ましい。
これらのうち、表面保護層を形成する樹脂の架橋密度を高め、表面の耐摩耗性や耐擦傷性を向上させ得るとの観点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましく、また、無溶媒で塗工することができ、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂がさらに好ましい。
また、これらのオリゴマーの分子量は、GPC分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された重量平均分子量が、500以上であることが好ましく、1,000以上であることがより好ましく、2000を超えることがさらに好ましい。また、重量平均分子量の上限は特に制限されないが、粘度が高くなりすぎないように制御する観点から100000以下が好ましく、50000以下がより好ましい。耐傷性といった表面特性と三次元成形性とを両立させる観点から、さらに好ましくは、2000を超え50000以下であり、特に好ましくは、5000〜20000である。
(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これら(メタ)アクリレートモノマーは1種を単独で又は2種を組み合わせて用いられる。
上述のアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、1種を単独で又は2種を組み合わせて用いられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂などが挙げられる。
熱硬化性樹脂の中では、2液硬化性樹脂が好ましく、各種ポリオールを主剤とし、イソシアネートなどの硬化剤を用いる2液硬化性樹脂が好ましい。2液硬化性樹脂については、後にプライマー層で詳述するものと同様のものを用いることができる。
表面保護層を形成する樹脂組成物は、比重2以上の無機粒子を含有する。ここで、比重は液相置換法、気相置換法(ピクノメーター法)などにより測定された値である。
比重2以上の無機粒子を構成する無機材料としては、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが好ましく挙げられる。耐傷性や、耐摩耗性、耐薬品性などの表面特性や優れためっきの質感が得られるからである。なお、無機粒子は、各々単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、優れた耐傷性といった表面特性と、めっきの質感を得る観点から、比重2未満の微粒子が好ましく、上記のナイロンビーズ、アクリルビーズなどの有機フィラーや、シリカやメラミン−シリカ複合体による無機フィラーなどが好ましく挙げられる。
本発明の加飾フィルムの表面保護層を構成する樹脂組成物中には、その性能を阻害しない範囲で、上記以外の各種添加剤を含有することができる。各種添加剤としては、例えば重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが好ましく挙げられる。
また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基などの重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
表面保護層の形成は、上述の電離放射線硬化性樹脂組成物を含有する塗布液を調製し、これを塗布し、架橋硬化することで得ることができる。なお、塗布液の粘度は、後述の塗付方式により、塗布する面上に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
本発明においては、調製された塗布液を、基材フィルムの表面に、あるいは後述するプライマー層の表面上に、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。
次いで、上記のようにして形成された未硬化樹脂層に、電子線、紫外線などの電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
接着層は、基材フィルムと成形樹脂層、金属薄膜層と成形樹脂層、あるいは支持体層と成形樹脂層などとの接着性を高めるために、必要に応じて設けられる層である。また、金属薄膜層と接して設けられる場合は、該金属薄膜層の安定化をも図ることができる。
接着層を構成する樹脂材料としては、従来公知の熱接着性樹脂材料、ドライラミネート接着剤材料などを用いることができる。より具体的には、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、又は塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂などのビニル系樹脂などが好ましく挙げられる。これらのうち、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂が接着性の観点から好ましい。
また、該ビニル系樹脂の数平均分子量は、10000〜100000であることが好ましく、ガラス転移温度(Tg)は70〜90℃であることが好ましい。いずれも優れた接着性が得られるからである。
なお、ビニル系樹脂の平均酸価は、平均酸価が既知のビニル系樹脂を複数混合して調製することで、制御することができる。
酸価=(樹脂1の酸価×樹脂1の重量+樹脂2の酸価×樹脂2の重量+…)/全樹脂の重量
また、接着層の膜厚としては、通常1〜2μm程度である。
プライマー層は、表面保護層とその下に設けられる層との接着性を向上させるために、必要に応じて設けられる層であり、三次元成形性を向上させ、かつ耐候密着性を向上させるという作用効果をも発揮する層である。すなわち、表面保護層に対する応力緩和層としても機能し、表面保護層の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくする効果を有する。
前記ポリマーポリオールとしては、アクリル系ポリマーポリオール、あるいはポリエステル系ポリマーポリオールが好ましく、アクリル系ポリマーポリオールがより好ましい。
また、プライマー層の形成は、上記の樹脂組成物をそのままで又は溶媒に溶解若しくは分散させた状態のものを用い、公知の印刷方法、塗布方法などによって塗布し、乾燥、硬化することによって行うことができる。また、プライマー層と表面保護層とを接するように設ける場合は、該プライマー層を形成する樹脂組成物を完全に硬化していない状態にとどめ、その後、表面保護層を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、両者を硬化するようにすると、密着性が向上するので好ましい。
また、このプライマー層を基材フィルム上に設ける場合、基材フィルムに対して、コロナ放電処理やプラズマ処理などの易接着処理を施し、基材フィルムとの接着性を高めるようにすることもできる。
本発明の加飾フィルムをインサート成形用として用いる場合、図3に示されるように、接着層に接するように支持体層が設けられる。この支持体層は、後述する成形樹脂層との密着性を高めるためのもので、支持体層の形成に用いられる樹脂としては、成形樹脂層を形成する樹脂に応じて選択されるが、一般に、ABS系樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体樹脂)、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが好ましく挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を組み合せて用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
支持体層に用いられる樹脂としては、これらの樹脂の内、ABS系樹脂、ポリプロピレン樹脂を含むことが特に好ましく、ABS系樹脂を含むことが最も好ましい。
その厚さとしては、100〜500μm程度が好ましく、250〜400μm程度がより好ましい。
本発明の加飾樹脂成形品は、三次元成形加飾フィルム、及び該三次元成形加飾フィルムの基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に成形樹脂層を有する加飾樹脂成形品であり、好ましくは本発明の三次元成形加飾フィルムを用いて製造される。
本発明の三次元成形加飾フィルムは、支持体層を必須としない射出成形同時加飾法にも使用できるが、支持体層を必須とするインサート成形用として好適であり、真空成形工程、トリミング工程、及び樹脂射出工程からなるインサート成形法に好適に用いられる。すなわち、本発明の加飾樹脂成形品は、好ましくは本発明の三次元成形加飾フィルムを用いて、インサート成形法により得られる。
また、射出成形同時加飾法では、特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報などに記載されるように、加飾フィルムを射出成形の雌雄両型間に配置した後、流動状態の成形樹脂を型内に射出充填し、成形樹脂層の形成と同時にその表面に三次元成形加飾フィルムを積層することで、該成形樹脂層を加飾して、本発明の三次元成形加飾フィルム、及び該三次元成形加飾フィルムの基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に成形樹脂層を有する加飾樹脂成形品を製造する。
以上のようにして製造された加飾樹脂成形体は、表面保護層を有するものでは、特に、表面保護層に成形過程でクラックが入ることがなく、その表面は高い耐摩耗性や耐擦傷性を有する。
(評価方法)
(1)外観の評価(白濁感)
各実施例及び比較例で得られた三次元成形加飾シートを用いて、以下のインサート成形法により加飾樹脂成形品を製造した。得られた加飾樹脂成形品の外観について、成人5人に以下の基準点に従って官能評価させた。
5 :5人中5人が白濁感があると答えた
4 :5人中4人が白濁感があると答えた
3 :5人中3人が白濁感があると答えた
2 :5人中2人が白濁感があると答えた
1 :5人中1人が白濁感があると答えた
0 :白濁感があると答えた人はいなかった
(加飾樹脂成形品の製造)
実施例及び比較例で得られた三次元成形加飾フィルムを赤外線ヒーターで160℃に加熱し、軟化させた。次いで、真空成形用金型を用いて真空成形を行い(最大延伸倍率150%)、該真空成形用金型の内部形状に成形し、該真空成形用金型より三次元成形加飾フィルムを離型した。該三次元成形加飾フィルムから不要部分をトリミングしてから可動金型内に設置した。その後、雌雄両型を型締めした後、耐熱ABS樹脂を雄型のゲートから射出し、射出成形物の成形と同時に三次元成形加飾フィルムをその表面に積層一体化して、成形樹脂層と三次元成形加飾フィルムとが積層した積層体を得た。射出成形条件としては、射出樹脂温度230℃、ホットランナはマニホールド部温度240℃、ゲート部温度235℃、金型は雌型が45℃、雄型が50℃、射出時間5秒、冷却時間20秒で行った。型開きして、上記積層体を型より取り出して、加飾樹脂成形品を得た。
(2)外観の評価(艶)
上記(1)により得られた加飾樹脂成形品について、その表面の60°グロス値を、グロスメーターを使用し、JIS K 7105に準拠して測定し、以下の基準点で評価した。
5 :グロス値は80以上だった
4 :グロス値は60以上80未満だった
3 :グロス値は50以上60未満だった
2 :グロス値は30以上50未満だった
1 :グロス値は30未満だった
(3)外観の評価(めっき感)
上記(1)外観の評価(白濁感)及び上記(2)外観の評価(艶)の基準点を合計した点について、以下の基準で評価した。
9以上 :めっき感に極めて優れていた
6〜8 :めっき感に優れていた
5以下 :めっき感に乏しかった
(4)表面特性(耐傷性)の評価
スチールウール(日本スチールウール株式会社製、ボンスター#0000)を用いて、300g/cm2の荷重をかけて5往復擦り、外観を目視して、下記の基準で評価した。
A :外観にほとんど変化なかった
B :外観に若干の傷つきや艶変化があった
C :外観に傷つきや艶変化があるものの、実用上問題ない程度であった
D :外観に著しい傷つきや艶変化があった
一方の面に易接着層を有するPETフィルム(厚さ:38μm)を基材とし、該易接着層とは反対側の面に、スズを真空蒸着法により蒸着して厚さが光学濃度OD値1.0の金属薄膜層を形成し、該金属薄膜層の上に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂組成物をグラビア印刷により塗布して接着層を設けた。PETフィルムの易接着層側に、ウレタン樹脂とアクリルポリオールを主剤とし、硬化剤としてイソシアネートを添加したポリウレタン系2液硬化性樹脂を塗布してプライマー層(厚さ3μm)を形成し、下記の電離放射線硬化性樹脂組成物をグラビア印刷で塗布し、硬化後の厚さが10μmとなるような未硬化樹脂層を形成した。この未硬化樹脂層に加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して硬化して表面保護層を形成した。次いで、ABS樹脂からなる支持体層(厚さ:400μm)を熱ラミネーションにより積層して、支持体層、接着層、金属薄膜層、基材、プライマー層、及び表面保護層を順に有する三次元成形加飾フィルムを作製した。
(電離放射線硬化性樹脂組成物)
2官能ポリカーボネートアクリレートオリゴマー(樹脂1,重量平均分子量:10000):94質量部
アクリルシリコーンアクリレートオリゴマー(樹脂2,重量平均分子量:6000):6質量部
水酸化アルミニウム(比重:2.4,平均粒子径:0.6μm):15質量部
実施例1において、電離放射線硬化性樹脂組成物中の無機粒子及びフィラーを第1表及び第2表に示されるようにかえた以外は、実施例1と同様にして三次元成形加飾フィルムを作製した。得られた加飾フィルムについて、上記の評価を行った。実施例1〜12までの評価結果を第1表に、比較例1〜4の評価結果を第2表に示す。
*2,ナイロン:ナイロンビーズ(平均粒子径:2μm,比重:1.14),アクリル:アクリルビーズ(平均粒子径:2μm,比重:1.19),シリカ:球状シリカ(平均粒子径:4μm,比重:1.02〜1.12),複合体:メラミン−シリカ複合体粒子(平均粒子径:2μm,比重:1.65),ウレタン:ウレタンビーズ(平均粒子径:4μm,比重:1.1)
11 基材フィルム
12 金属薄膜層
13 接着層
14 プライマー層
15 表面保護層
16 支持体層
20 加飾樹脂成形品
21 成形樹脂層
Claims (8)
- 基材フィルム、金属薄膜層、及び表面保護層を有し、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂と比重2以上の無機粒子とを含有し、かつ該無機粒子の含有量が該電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して1〜50質量部である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である三次元成形加飾フィルム。
- 電離放射線硬化性樹脂組成物が、さらに比重2未満の微粒子を含む請求項1に記載の三次元成形加飾フィルム。
- 無機粒子の平均粒径が、0.1〜20μmである請求項1又は2に記載の三次元成形加飾フィルム。
- 電離放射線硬化性樹脂が、ポリカーボネート(メタ)アクリレート及び/又はアクリルシリコーン(メタ)アクリレートを含む請求項1〜3のいずれかに記載の三次元成形加飾フィルム。
- 基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に支持体層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の三次元成形加飾フィルム。
- 金属薄膜層、基材フィルム、及び表面保護層を順に有する請求項1〜5のいずれかに記載の三次元成形加飾フィルム。
- 金属薄膜層、基材フィルム、及び表面保護層を有し、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂と比重2以上の無機粒子とを含有し、かつ該無機粒子の含有量が該電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して1〜50質量部である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である三次元成形加飾フィルム、及び該三次元成形加飾フィルムの該基材フィルムの該表面保護層を設ける側の反対側に成形樹脂層を有する加飾樹脂成形品。
- 基材フィルム、金属薄膜層、表面保護層、及び支持体層を有し、該表面保護層が電離放射線硬化性樹脂と比重2以上の無機粒子とを含有し、かつ該無機粒子の含有量が該電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して1〜50質量部である電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物であり、該支持体層を基材フィルムの表面保護層を設ける側の反対側に有する三次元成形加飾フィルム、及び該三次元成形加飾フィルムの該支持体層の側に成形樹脂層を有する加飾樹脂成形品。
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