JP2013202912A - タイヤ用ゴム材料の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール取られの発生を充分に抑制して、カレンダーゴムの蛇行の発生を充分に抑制することができ、また運転開始時やゴム替え時にカレンダー作業が困難になるということもないカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置を提供する。
【解決手段】前後一対のカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置であって、前方のカレンダーロールは、貼付側のカレンダーロールであり、所定幅の鏡面が形成された幅方向中央部の両側に梨地面が形成されており、後方のカレンダーロールは、全面に梨地面が形成されているタイヤ用ゴム材料の製造装置。2本のカレンダーロールが共に、表面にメッキが施されていないチルド鋼製のカレンダーロールであるタイヤ用ゴム材料の製造装置。
【選択図】図1
【解決手段】前後一対のカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置であって、前方のカレンダーロールは、貼付側のカレンダーロールであり、所定幅の鏡面が形成された幅方向中央部の両側に梨地面が形成されており、後方のカレンダーロールは、全面に梨地面が形成されているタイヤ用ゴム材料の製造装置。2本のカレンダーロールが共に、表面にメッキが施されていないチルド鋼製のカレンダーロールであるタイヤ用ゴム材料の製造装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤ用ゴム材料の製造装置に関し、詳しくはゴム材料を圧延成形するカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置に関する。
アンダートレッドゴム等のシート状のタイヤ用ゴム材料(以下、単に「ゴム材料」ともいう)は、従来より、ゴム押出し機から吐出されたゴム材料を、前後一対のカレンダーロール(以下、単に「ロール」ともいう)間を通して所定厚さのカレンダーゴムに圧延成形した後、所定の幅にスリットして前方(貼付側)のロールから剥がすこと(ロール剥がし)により製造されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
しかしながら、表面が鏡面加工されている従来のカレンダーロールの場合は、薄く圧延成形されることにより軟らかくなったゴム材料が前方(貼付側)のロール表面に密着する(ロール取られ)恐れがあった。
このようなロール取られは、一般にロール片端の不特定箇所で起こることが多く、前記したロール剥がれとロール取られが繰り返されると、カレンダーゴムの蛇行を招く恐れがある。
このような場合、ロールを交換することが考えられるが、ロールの交換は、費用および作業の時間や労力などを考慮すると、簡単に行うことができない。そこで、ロール表面に梨地加工を施して、ロール取られの発生を抑制することも考えられるが、単純に梨地加工したのでは、カレンダーゴムが前方(貼付側)のロールに貼り付かなくなるため、運転開始時やゴム替え時のカレンダー作業が困難となる。
本発明は、上記の問題に鑑み、ロール取られの発生を充分に抑制して、カレンダーゴムの蛇行の発生を充分に抑制することができ、また運転開始時やゴム替え時にカレンダー作業が困難になるということもないカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
前後一対のカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置であって、
前方のカレンダーロールは、貼付側のカレンダーロールであり、所定幅の鏡面が形成された幅方向中央部の両側に梨地面が形成されており、
後方のカレンダーロールは、全面に梨地面が形成されている
ことを特徴とするタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
前後一対のカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置であって、
前方のカレンダーロールは、貼付側のカレンダーロールであり、所定幅の鏡面が形成された幅方向中央部の両側に梨地面が形成されており、
後方のカレンダーロールは、全面に梨地面が形成されている
ことを特徴とするタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記鏡面の幅が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
前記鏡面の幅が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記鏡面の幅が、前記タイヤ用ゴム材料の幅の1/4〜1/2であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
前記鏡面の幅が、前記タイヤ用ゴム材料の幅の1/4〜1/2であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
請求項4に記載の発明は、
2本の前記カレンダーロールが共に、表面にメッキが施されていないチルド鋼製のカレンダーロールであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
2本の前記カレンダーロールが共に、表面にメッキが施されていないチルド鋼製のカレンダーロールであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
請求項5に記載の発明は、
製造されるタイヤ用ゴム材料のゴム成分が、ジエン系ゴムから選択される1種または複数種の混合であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
製造されるタイヤ用ゴム材料のゴム成分が、ジエン系ゴムから選択される1種または複数種の混合であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記前方のカレンダーロールの鏡面の表面粗さRaが、0.1〜0.4μm、
前記前方のカレンダーロールおよび前記後方のカレンダーロールの梨地面の表面粗さRaが、30〜80μm
であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
前記前方のカレンダーロールの鏡面の表面粗さRaが、0.1〜0.4μm、
前記前方のカレンダーロールおよび前記後方のカレンダーロールの梨地面の表面粗さRaが、30〜80μm
であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置である。
ロール取られの発生を充分に抑制して、カレンダーゴムの蛇行の発生を充分に抑制することができ、また運転開始時やゴム替え時にカレンダー作業が困難になるということもないカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置を提供することができる。
図1は、本実施の形態に係るタイヤ用ゴム材料の製造装置におけるカレンダーロールを説明する図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。なお、図1においては、要部のみを概念的に示しており、3は前方(貼付側)のロール、4は後方のロールである。
図1(a)に示すように、ゴム押出し機(図示せず)から、所定間隔に配置されて矢印方向に回転する前方のロール3と後方のロール4の上面側に吐出された押出ゴムGは、ロール3、4の回転により、前記所定間隔に対応した厚みのシート状のゴム材料G1に圧延成形されて、ロール3、4の下面側に送られる。
このとき、図1(b)に示すように、前方のロール3の外周表面3aには、幅方向中央部3bに鏡面加工が施され、そして、その両側には梨地面加工が施されている。一方、後方のロール4の外周表面4aの全面には、梨地面加工が施されている。
この結果、ロール3、4の下面側に送られたシート状のゴム材料G1は、図1(b)に示すように、その中央部が前方のロール3の鏡面加工部に貼り付いてロール前面に送られる。このとき、梨地面加工が施されている箇所ではシート状のゴム材料G1が貼り付かないため、前記したロール取られの発生を充分に抑制することができる。
上記ロール3、4としては、ロール表面加工の観点より、チルド鋼製で、外周表面3a、4aにメッキが施されていないロールが好ましい。
そして、前方のロール3の幅方向中央部に設けられる鏡面の幅は、狭すぎるとシート状のゴム材料G1が充分に貼り付かない問題があり、広すぎるとロール取られが発生しやすくなる問題があるため、5〜50mmが好ましい。10〜30mmであるとより好ましく、10〜20mmが最も好ましい。また、シート状のゴム材料G1の幅の1/4〜1/2であることが好ましい。
このとき、前方のロール3の鏡面における表面粗さRaとしては、小さすぎる場合にはゴムがロール3に過密着するという問題があり、大きすぎるとゴムがロール3に付かないために送れないという問題があるため、0.1〜0.4μmが好ましい。そして、前方のロール3の梨地面における表面粗さRaとしては、小さすぎる場合にはロール3の鏡面加工部との差が小さくなるなど梨地面による剥がし効果が低下するという問題があり、大きすぎると製造ゴムの表面が粗く加工されるという問題があるため、30〜80μmが好ましい。
なお、本実施の形態に使用されるゴム材料Gのゴム成分としては、製造ゴムをシート状に加工する装置であるという観点より、ジエン系ゴム、例えば、NR、BR、SBR、IR、IIRから選択される1種または複数種の混合であることが好ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、ロール取られの発生を充分に抑制することができるため、シート状のゴム材料G1の作製に際して、蛇行の発生を充分に抑制することができる。具体的には、本発明者の実験によれば、従来3〜5mmであった蛇行が0mmとなったことを確認している。また、シート状のゴム材料G1は前方側のロール3の鏡面に充分貼り付くことができるため、運転開始時やゴム替え時にカレンダー作業が困難になるということもない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではない。前記の実施の形態と同一および均等の範囲内において、前記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
3 前方(貼付側)のロール
3a、4a 外周表面
3b 幅方向中央部
4 後方のロール
G 押出ゴム
G1 シート状のゴム材料
3a、4a 外周表面
3b 幅方向中央部
4 後方のロール
G 押出ゴム
G1 シート状のゴム材料
Claims (6)
- 前後一対のカレンダーロールを備えたタイヤ用ゴム材料の製造装置であって、
前方のカレンダーロールは、貼付側のカレンダーロールであり、所定幅の鏡面が形成された幅方向中央部の両側に梨地面が形成されており、
後方のカレンダーロールは、全面に梨地面が形成されている
ことを特徴とするタイヤ用ゴム材料の製造装置。 - 前記鏡面の幅が、5〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置。
- 前記鏡面の幅が、前記タイヤ用ゴム材料の幅の1/4〜1/2であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置。
- 2本の前記カレンダーロールが共に、表面にメッキが施されていないチルド鋼製のカレンダーロールであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置。
- 製造されるタイヤ用ゴム材料のゴム成分が、ジエン系ゴムから選択される1種または複数種の混合であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置。
- 前記前方のカレンダーロールの鏡面の表面粗さRaが、0.1〜0.4μm、
前記前方のカレンダーロールおよび前記後方のカレンダーロールの梨地面の表面粗さRaが、30〜80μm
であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用ゴム材料の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012073784A JP2013202912A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | タイヤ用ゴム材料の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012073784A JP2013202912A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | タイヤ用ゴム材料の製造装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013202912A true JP2013202912A (ja) | 2013-10-07 |
Family
ID=49522548
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JP2012073784A Pending JP2013202912A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | タイヤ用ゴム材料の製造装置 |
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JP (1) | JP2013202912A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018079570A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム部材の成形装置 |
JP2018079569A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム部材の成形装置 |
JP2018079571A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム部材の成形装置 |
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2012
- 2012-03-28 JP JP2012073784A patent/JP2013202912A/ja active Pending
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