JP2013200617A - データ先取りシステム、移動通信端末、圏外予測装置及びデータ先取り方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータの適切な量の先取りを可能とする。
【解決手段】データ先取りシステム1は、移動通信端末10の移動状況に応じて移動通信端末10の移動経路を予測する端末経路予測部と、移動経路に基づき、その移動通信端末10が圏外エリアに存在する圏外継続時間を含む圏外情報を算出する圏外情報算出部35と、圏外情報に基づき、ウェブページのリンク先のデータに関して、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定部17を含む。そして、決定されたデータの量に基づき、移動通信端末10においてデータの先取りが実行される。従って、移動状況が反映された適切な量のデータの先取りが実現される。
【選択図】図2
【解決手段】データ先取りシステム1は、移動通信端末10の移動状況に応じて移動通信端末10の移動経路を予測する端末経路予測部と、移動経路に基づき、その移動通信端末10が圏外エリアに存在する圏外継続時間を含む圏外情報を算出する圏外情報算出部35と、圏外情報に基づき、ウェブページのリンク先のデータに関して、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定部17を含む。そして、決定されたデータの量に基づき、移動通信端末10においてデータの先取りが実行される。従って、移動状況が反映された適切な量のデータの先取りが実現される。
【選択図】図2
Description
本発明は、データ先取りシステム、移動通信端末、圏外予測装置及びデータ先取り方法に関する。
移動通信端末によるウェブページの表示に際して、ウェブページに含まれるリンクにより指定されるリンク先のウェブページを表示するために用いられるデータを予め取得し、移動通信端末のキャッシュに保存する技術が存在する。例えば、ウェブページ中の複数のリンク先をユーザが指定する順番に先読みをし、目的のページを高速に表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記従来技術では、先取りするデータ及びデータ量は、予め設定されたリンク数やデータ量といった情報に基づき決定されていた。このため、移動通信端末の移動状態や通信のための電波状況といった現実の状況に応じた適切なデータ及びデータ量を取得できなかった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータの適切な量の先取りを可能とするデータ先取りシステム、移動通信端末、圏外予測装置及びデータ先取り方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のデータ先取りシステムは、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムであって、移動通信端末の移動状況を示す端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、を備える。
上記課題を解決するために、本発明のデータ先取りシステムは、移動通信端末と圏外予測装置とを含み、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムであって、圏外予測装置は、移動通信端末の移動状況を示す端末情報を該移動通信端末から取得する端末情報取得手段と、端末情報取得手段により取得された端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間を移動通信端末に送信する圏外情報送信手段と、備え、移動通信端末は、端末情報を圏外予測装置に送信する端末情報送信手段と、圏外情報送信手段により送信された圏外継続時間を受信する圏外情報受信手段と、圏外情報受信手段により受信された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、を備える。
上記課題を解決するために、本発明の移動通信端末は、移動通信端末と圏外予測装置とを含み、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおける移動通信端末であって、当該移動通信端末の移動状況を示す端末情報を圏外予測装置に送信する端末情報送信手段と、端末情報に基づき圏外予測装置において予測された情報であって、移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を受信する圏外情報受信手段と、圏外情報受信手段により受信された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、を備える。
上記課題を解決するために、本発明の圏外予測装置は、移動通信端末と圏外予測装置とを含み、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおける圏外予測装置であって、移動通信端末の移動状況を示す端末情報を該移動通信端末から取得する端末情報取得手段と、端末情報取得手段により取得された端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間を移動通信端末に送信する圏外情報送信手段と、を備える。
また、上記課題を解決するために、本発明のデータ先取り方法は、移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおけるデータ先取り方法であって、移動通信端末の移動状況を示す端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測ステップと、端末経路予測ステップにおいて予測された移動経路に基づき、移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を予測する圏外情報算出ステップと、圏外情報予測ステップにおいて算出された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定ステップと、先取りデータ決定ステップにおいて決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行ステップと、を有する。
本発明によれば、移動通信端末の移動状況に応じて予測された移動経路に基づき予測された、その移動通信端末が圏外エリアに存在する時間に基づき、ウェブページのリンク先のデータに関して、先取りするデータの量が決定される。そして、決定されたデータの量に基づき、移動通信端末においてデータの先取りが実行される。従って、移動状況が反映された適切な量のデータの先取りが実現される。
また、本発明のデータ先取りシステムでは、端末情報は、移動通信端末の所在位置を示す時系列の複数の位置情報を含み、端末経路予測手段は、端末情報に含まれる複数の位置情報の遷移に基づき、少なくとも道路及び鉄道の所在位置に関する地理的情報を含む地図情報地図情報を参照して、移動通信端末の移動経路及び移動速度を予測し、圏外情報算出手段は、端末経路予測手段により予測された移動通信端末の移動経路及び移動速度に基づき、圏外継続時間を算出する。
この場合には、移動通信端末の時系列の位置情報の遷移に基づき予測された移動速度及び移動経路に基づき、移動通信端末が圏外エリアに存在する時間帯が予測される。従って、圏外継続時間が精度よく予測及び算出される。
また、本発明のデータ先取りシステムでは、圏外情報算出手段は、端末経路予測手段により予測された移動経路及び移動速度に基づき、エリア情報を参照して、現在から圏外エリアに移動するまでの時間である圏外猶予時間を算出し、移動通信端末がウェブページを含むデータを取得する際の通信速度に圏外猶予時間を乗じて、該圏外猶予時間中に取得可能な先取り可能データ量を算出し、先取りデータ決定手段は、圏外情報算出手段により算出された先取り可能データ量及び圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する。
この場合には、予測された移動経路及び移動速度に基づき算出された、移動通信端末が圏外エリアに移動するまでの圏外猶予時間を用いて、移動通信端末が通信可能な間に取得可能なデータ量である先取り可能データ量が算出される。この先取り可能データ量及び圏外継続時間が先取りするデータの量の決定に用いられるので、移動状況が応じたより適切な量のデータの先取りが実現される。
また、本発明のデータ先取りシステムでは、先取りデータ決定手段は、圏外継続時間に応じて算出されたデータ量であって圏外中に移動通信端末においてユーザに参照されるデータの量である必要データ量と、先取り可能データ量との大小関係に応じて、先取りするデータの量を、必要データ量及び先取り可能データ量のいずれかに決定する。
この場合には、移動通信端末が圏外エリアに存在する間に必要なデータ量及び移動通信端末が通信可能な間に取得可能なデータ量のいずれかに、先取りするデータの量が決定されるので、ウェブページの閲覧のための必要に応じた適切な量のデータの先取りが実現される。
また、本発明のデータ先取りシステムでは、ウェブページのリンク先のデータに対する優先度の設定を受け付ける優先度設定手段をさらに備え、データ先取り実行手段は、優先度設定手段により受け付けられた優先度に基づき、先取りするデータを決定し、決定したデータの先取りを実行する。
この場合には、設定された優先度に応じて先取りするデータが決定されるので、ユーザの要望が反映されたデータの先取りが実現される。
移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータの適切な量の先取りが可能となる。
本発明に係るデータ先取りシステム、移動通信端末、圏外予測装置及びデータ先取り方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態のデータ先取りシステム1を含むシステムの装置構成を示す図である。図1に示すように、データ先取りシステム1は、移動通信端末10に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするシステムであって、ネットワークNを介して互いに通信可能に接続された移動通信端末10及び圏外予測装置30を含む。また、WebサーバWは、ネットワークNに接続されており、移動通信端末10からの要求に応じてウェブページを構成するデータを送信する。
次に、図2を参照して、移動通信端末10の機能を説明する。図2は、移動通信端末10の機能的構成を示すブロック図である。移動通信端末10は、例えば、携帯電話、携帯データ端末といった装置に例示される。
図2に示すように、移動通信端末10は、機能的には、位置取得部11、位置情報記憶部12、通信速度算出部13、通信速度記憶部14、端末情報送信部15(端末情報送信手段)、圏外情報受信部16(圏外情報受信手段)、先取りデータ決定部17(先取りデータ決定手段)、データ先取り実行部18(データ先取り実行手段)、優先度設定部19(優先度設定手段)、先取りデータ記憶部20及び表示制御部21を備える。これらの機能部のうち、通信速度算出部13、通信速度記憶部14、端末情報送信部15、圏外情報受信部16、先取りデータ決定部17、データ先取り実行部18、優先度設定部19、先取りデータ記憶部20及び表示制御部21は、移動通信端末10にウェブブラウザの機能を実現させるためのブラウザ機能部Bとして構成されることができる。
図3は、移動通信端末10のハードウエア構成図である。移動通信端末10は、物理的には、図3に示すように、CPU101、主記憶装置であるRAM102及びROM103、データ送受信デバイスである通信モジュール104、ハードディスク、フラッシュメモリ等に例示される補助記憶装置105、入力デバイスであるキーボード等の入力装置106、ディスプレイ等の出力装置107などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図2に示した各機能は、図3に示すCPU101、RAM102等のハードウエア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール104、入力装置106、出力装置107を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置105におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。再び、図2を参照し、移動通信端末10の各機能部について詳細に説明する。
位置取得部11は、移動通信端末の所在位置を示す位置情報を取得する部分であって、例えば、GPS装置によって構成される。具体的には、位置取得部11は、所定時間間隔で位置情報を取得し、取得した位置情報を位置情報記憶部12に時系列に記憶させる。
位置情報記憶部12は、位置取得部11により取得された位置情報を記憶する部分である。図4(a)は、位置情報記憶部12に記憶されている位置情報を模式的に示す図である。図4(a)に示すように、位置情報記憶部12は、時系列t21、t22、t23、に複数の位置情報L1、L2、L3を記憶している。時系列に取得されたこれらの位置情報は、圏外予測装置30において、移動通信端末10の移動速度の算出に用いられる。
通信速度算出部13は、ウェブページ等をWebサーバWからネットワークNを介して取得する際に、受信データ量と、データの取得に要した時間に基づく通信速度を算出する部分である。具体的には、通信速度算出部13は、受信データ量をデータの取得に要した時間で除した単位時間あたりのデータ量を通信速度として算出する。通信速度算出部13は、算出した通信速度を、算出した時刻に対応づけて通信速度記憶部14に記憶させる。
通信速度記憶部14は、通信速度算出部13により算出された通信速度を記憶する部分である。図4(b)は、通信速度記憶部14の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。図4(b)に示すように、通信速度は、その通信速度が算出された時刻に対応付けられており、例えば、時刻「t11」には、通信速度「B11」が対応付けられて記憶されている。
端末情報送信部15は、移動通信端末10の移動状況を示す端末情報を圏外予測装置30に送信する部分である。端末情報は、移動通信端末10の位置情報を含む。端末情報送信部15は、位置情報記憶部12に記憶された時系列の位置情報を端末情報として圏外予測装置30に送信する。また、端末情報送信部15は、移動通信端末10の通信速度に関する情報を端末情報として圏外予測装置30に送信することができる。具体的には、端末情報送信部15は、通信速度記憶部14に記憶された通信速度を圏外予測装置30に送信する。
圏外情報受信部16は、端末情報に基づき圏外予測装置30において予測された情報であって、移動通信端末10が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間に関する情報を圏外情報として受信する部分である。圏外予測装置30における圏外継続時間の算出は、後に説明する。
また、圏外情報受信部16は、移動通信端末10が圏外エリアに移動するまでの通信可能な時間に取得可能なデータ量である先取り可能データ量を圏外情報として受信できる。先取り可能データ量は、移動通信端末10が圏外エリアに移動するまでの時間である圏外猶予時間と移動通信端末10の通信速度との積として圏外予測装置により算出される。圏外猶予時間及び先取り可能データ量の算出については、後に詳述する。
先取りデータ決定部17は、圏外情報受信部16により受信された圏外情報に基づき、ウェブページに含まれるリンクにより指定されるリンク先のウェブページを表示するために用いられるデータに関して、先取りするデータの量を決定する部分である。具体的には、先取りデータ決定部17は、圏外情報に含まれる先取り可能データ量及び圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定できる。
例えば、先取りデータ決定部17は、予め任意に設定された単位時間あたりに、移動通信端末10に表示されることによりユーザが閲覧できるデータの量に、圏外継続時間を乗じて得られた必要データ量を、先取りするデータの量として決定できる。
また、先取りデータ決定部17は、先取り可能データ量と必要データ量との大小関係に応じて、先取りするデータの量を、必要データ量及び先取り可能データ量のいずれかに決定できる。必要データ量が先取り可能データ量より多い場合には、先取りデータ決定部17は、先取り可能データ量を先取りするデータの量として決定する。
一方、必要データ量が先取り可能データ量より少ない場合には、先取りデータ決定部17は、ユーザによる所望の設定に応じて、先取りするデータの量を決定する。即ち、先取りデータ決定部17は、移動通信端末10が圏外エリアに移動するまでの圏外猶予時間に取得可能な限りの最大のデータ量を先取りする第1の設定、及び圏外継続時間にユーザが閲覧可能な最小限のデータ量を先取りする第2の設定、のいずれかの設定を受け付けられるように構成されていることとしてもよい。第1の設定がされている場合には、先取りデータ決定部17は、先取り可能データ量を先取りするデータの量として決定する。第2の設定がされている場合には、先取りデータ決定部17は、必要データ量を先取りするデータの量として決定する。
そして、先取りデータ決定部17は、決定した先取りするデータの量に関する情報をデータ先取り実行部に送出する。
データ先取り実行部18は、先取りデータ決定部17により決定された、先取りするデータの量に基づき、データの先取りを実行する部分である。具体的には、データ先取り実行部18は、移動通信端末10に取得及び表示されたウェブページのリンク先のデータを、決定された先取りするデータ量の分、取得する。取得するデータの選択は、ウェブページにおける複数のリンク先のデータからランダムに選択されてもよいし、後述するように設定された優先度に従って選択されてもよい。
優先度設定部19は、ウェブページのリンク先のデータに対する優先度の設定を受け付ける部分である。具体的には、優先度設定部19は、ユーザによるウェブページ上における選択操作や、データの種別の選択設定といった入力を受け付け、ウェブページのリンク先のデータのうち先取りするデータに関する優先度の設定を、移動通信端末10が備える記憶手段に記憶する。図5は、設定された優先度に関する情報の例を示す図である。図5に示すように、優先度に関する情報は、先取りするデータとして優先されるデータのURL情報を含む。データ先取り実行部18は、優先度設定部19により受け付けられた優先度に基づき、先取りするデータを決定し、決定したデータの先取りを実行する。
先取りデータ記憶部20は、データ先取り実行部18により取得されたデータを記憶する部分である。表示制御部21は、移動通信端末10の表示装置に表示されたウェブページのリンクに対する選択操作に応じて、先取りデータ記憶部20に記憶されたデータ用いて、リンク先のウェブページの表示制御を実施する部分である。
次に、図6を参照して、圏外予測装置30の機能を説明する。図6は、圏外予測装置30の機能的構成を示すブロック図である。圏外予測装置30は、例えば、サーバといった装置により構成される。
図6に示すように、圏外予測装置30は、端末情報取得部31(端末情報取得手段)、地理情報記憶部32、端末経路予測部33(端末経路予測手段)、サービスエリア記憶部34、圏外情報算出部35(圏外情報算出手段)及び圏外情報送信部36(圏外情報送信手段)を備える。なお、圏外予測装置30は、移動通信端末10と同様にコンピュータシステムをして構成され、図3に示したようなハードウエア構成を有する。
端末情報取得部31は、移動通信端末10の移動状況を示す端末情報を移動通信端末10から取得する部分である。端末情報は、前述のとおり、移動通信端末10の時系列の位置情報及び移動通信端末10の通信速度を含む。端末情報取得部31は、取得した端末情報を端末経路予測部33に送出する。
地理情報記憶部32は、いわゆる地図情報を記憶している部分である。地図情報は、少なくとも道路及び鉄道の所在位置に関する情報を含み、移動通信端末10が移動可能な場所に関する地理的情報を有する。
端末経路予測部33は、端末情報取得部31からの端末情報に基づき、移動通信端末10の地理的な移動経路を予測する部分である。具体的には、端末経路予測部33は、端末情報に含まれる複数の時系列の位置情報の遷移に基づき、地理情報記憶部32に記憶された地図情報を参照して、移動通信端末10の移動経路及び移動速度を予測する。
さらに具体的には、端末経路予測部33は、時系列に遷移する位置情報の軌跡を地図情報上にプロットすることにより、移動通信端末10が移動している、例えば、道路又は鉄道等といった経路を特定できる。そして、端末経路予測部33は、移動通信端末10がその経路をそのまま移動すると仮定して、現在以降の移動経路を予測する。
また、端末経路予測部33は、複数の時系列の位置情報の軌跡における移動距離及び所用時間に基づき、移動通信端末10の移動速度を算出できる。端末経路予測部33は、算出した移動速度に基づき、移動通信端末10の移動手段(例えば、徒歩又は乗り物)を予測できる。また、圏外情報算出部35における圏外情報の算出において、移動通信端末10が算出した移動速度により移動を続けると仮定される。
図7(a)は、端末経路予測部33により予測された移動経路及び移動速度のデータを模式的に示す図である。図7(a)に示すように、移動経路及び移動速度のデータは、移動通信端末10を識別する端末ID及び当該データが予測された時刻である判定時刻に対応付けられている。例えば、端末ID「U1」の移動経路は「データ1」として記憶されており、移動速度は「V31」として記憶されている。図7(b)は、移動経路を示すデータを模式的に示した図である。図7(b)に示すように、移動経路「データ1」は、時刻の遷移t41、t42、t43に応じて、(x41,y41)、(x42,y42)、(x43,y43)というように遷移する複数の位置情報として記憶されている。
サービスエリア記憶部34は、移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を記憶している部分である。即ち、サービスエリア記憶部34を参照することにより、移動通信端末10が通信可能なエリア及び通信不可能なエリアの地理的な情報の取得が可能となる。
圏外情報算出部35は、端末経路予測部33により予測された移動経路及び移動速度に基づき、サービスエリア記憶部34に記憶されたエリア情報を参照して、移動通信端末10が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する部分である。具体的には、圏外情報算出部35は、予測された移動経路及び移動時刻に基づき、移動通信端末10が圏外エリアに進入する時刻から圏外エリアから脱出する時刻までの時間を圏外継続時間として算出する。
また、圏外情報算出部35は、端末経路予測部33により予測された移動経路及び移動速度に基づき、エリア情報を参照して、現在から圏外エリアに移動するまでの時間である圏外猶予時間を算出する。具体的には、圏外情報算出部35は、予測された移動経路及び移動時刻に基づき、現在の時刻から移動通信端末10が圏外エリアに進入する時刻までの時間を圏外猶予時間として算出する。さらに、圏外情報算出部35は、端末情報取得部31により取得された端末情報に含まれる通信速度に圏外猶予時間を乗じて、圏外猶予時間中に取得可能なデータの量である先取り可能データ量を算出する。図8は、圏外情報算出部35により算出された圏外猶予時間、圏外継続時間及び先取り可能データ量のデータを模式的に示す図である。図8に示すように、圏外猶予時間、圏外継続時間及び先取り可能データ量のデータは、移動通信端末10を識別する端末ID及び当該データが予測された時刻である判定時刻に対応付けられている。例えば、判定時刻「t31」における端末ID「U1」の圏外情報は、圏外猶予時間「TA1」に基づき算出された先取り可能データ量「D1」及び圏外継続時間「TB1」である。そして、圏外情報算出部35は、圏外継続時間及び先取り可能データ量を圏外情報として圏外情報送信部36に送出する。
圏外情報送信部36は、圏外情報算出部35により算出された圏外情報を移動通信端末10に送信する部分である。
次に、図9を参照して、データ先取りシステム1におけるデータ先取り方法について説明する。図9は、データ先取り方法の処理内容を示すフローチャートである。
まず、移動通信端末10の通信速度算出部13は、受信データ量を当該データの取得に要した時間で除した単位時間あたりのデータ量を通信速度として算出し、通信速度記憶部14に保存する(S1)。次に、優先度設定部19は、移動通信端末10の表示装置(図示せず)に表示されたウェブページ上におけるユーザによる選択操作等により、ウェブページのリンク先のデータに対する優先度の設定を受け付ける(S2)。なお、このステップS2の処理は、オプションとして扱われるものであり、実施されなくてもよい。そして、ブラウザ機能部Bは、ユーザによるデータ先取り処理を実施する旨の設定を受け付けると、その旨の通知を圏外予測装置30に送信する(S3)。
圏外予測装置30は、ステップS3において送信された通知に応じて、端末情報の要求を移動通信端末10に送信する(S4)。移動通信端末10の端末情報送信部15は、位置情報記憶部12に記憶されている移動通信端末10の時系列の複数の位置情報及び通信速度記憶部14に記憶されている移動通信端末10の通信速度を端末情報として圏外予測装置30に送信する(S5)。
圏外予測装置30の端末情報取得部31は、端末情報を移動通信端末10から取得する(S6)。続いて、端末経路予測部33は、端末情報に含まれる位置情報に基づき、移動通信端末10の移動速度を算出すると共に、移動通信端末10の地理的な移動経路を予測する(S7)。
次に、圏外情報算出部35は、ステップS7において端末経路予測部33により予測された移動経路及び移動速度に基づき、サービスエリア記憶部34に記憶されたエリア情報を参照して、圏外継続時間及び圏外猶予時間を算出する(S8)。更に、圏外情報算出部35は、端末情報に含まれる通信速度に圏外猶予時間を乗じて、圏外猶予時間中に取得可能な先取り可能データ量を算出する(S9)。そして、圏外情報送信部36は、圏外継続時間及び先取り可能データ量を含む圏外情報を移動通信端末10に送信する(S10)。
ステップS10の処理が実行されると、圏外情報受信部16は、圏外情報を受信する。先取りデータ決定部17は、圏外情報に含まれる先取り可能データ量及び圏外継続時間に基づき、ウェブページに含まれるリンクにより指定されるリンク先のウェブページを表示するために用いられるデータに関して、先取りするデータの量を決定する。そして、データ先取り実行部18は、先取りデータ決定部17により決定された、先取りするデータの量に基づき、データの先取りを実行する(S11)。ステップS2において優先度設定が行われている場合には、データ先取り実行部18は、設定された優先度に応じて、先取りするデータを決定する。
以上説明した本実施形態のデータ先取りシステム1、移動通信端末10、圏外予測装置30及びデータ先取り方法では、移動通信端末10の移動状況に応じて予測された移動経路に基づき予測された、その移動通信端末10が圏外エリアに存在する時間に基づき、ウェブページのリンク先のデータに関して、先取りするデータの量が決定される。そして、決定されたデータの量に基づき、移動通信端末10においてデータの先取りが実行される。従って、移動状況が反映された適切な量のデータの先取りが実現される。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、機能部11〜21が移動通信端末10に構成され、機能部31〜36が圏外予測装置30に構成される態様であったが、すべての機能部が移動通信端末10に構成される態様であってもよい。また、各機能部11〜21,31〜36が、移動通信端末10及び圏外予測装置30のいずれに構成されてもよい。
1…データ先取りシステム、10…移動通信端末、11…位置取得部、12…位置情報記憶部、13…通信速度算出部、14…通信速度記憶部、15…端末情報送信部、16…圏外情報受信部、17…データ決定部、18…実行部、19…優先度設定部、20…データ記憶部、21…表示制御部、30…圏外予測装置、31…端末情報取得部、32…地理情報記憶部、33…端末経路予測部、34…サービスエリア記憶部、35…圏外情報算出部、36…圏外情報送信部、B…ブラウザ機能部。
Claims (9)
- 移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムであって、
前記移動通信端末の移動状況を示す端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、
前記端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、前記移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、前記移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、
前記圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、
前記先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、
を備えるデータ先取りシステム。 - 前記端末情報は、前記移動通信端末の所在位置を示す時系列の複数の位置情報を含み、
前記端末経路予測手段は、前記端末情報に含まれる複数の位置情報の遷移に基づき、少なくとも道路及び鉄道の所在位置に関する地理的情報を含む地図情報を参照して、前記移動通信端末の移動経路及び移動速度を予測し、
前記圏外情報算出手段は、前記端末経路予測手段により予測された移動通信端末の移動経路及び移動速度に基づき、前記圏外継続時間を算出する、
請求項1に記載のデータ先取りシステム。 - 前記圏外情報算出手段は、前記端末経路予測手段により予測された移動経路及び移動速度に基づき、前記エリア情報を参照して、現在から前記圏外エリアに移動するまでの時間である圏外猶予時間を算出し、前記移動通信端末がウェブページを含むデータを取得する際の通信速度に前記圏外猶予時間を乗じて、該圏外猶予時間中に取得可能な先取り可能データ量を算出し、
前記先取りデータ決定手段は、前記圏外情報算出手段により算出された先取り可能データ量及び圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する、
請求項1または2に記載のデータ先取りシステム。 - 前記先取りデータ決定手段は、圏外継続時間に応じて算出されたデータ量であって圏外中に前記移動通信端末においてユーザに参照されるデータの量である必要データ量と、前記先取り可能データ量との大小関係に応じて、先取りするデータの量を、前記必要データ量及び前記先取り可能データ量のいずれかに決定する、
請求項3に記載のデータ先取りシステム。 - 前記ウェブページのリンク先のデータに対する優先度の設定を受け付ける優先度設定手段をさらに備え、
前記データ先取り実行手段は、前記優先度設定手段により受け付けられた優先度に基づき、先取りするデータを決定し、決定したデータの先取りを実行する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータ先取りシステム。 - 移動通信端末と圏外予測装置とを含み、前記移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムであって、
前記圏外予測装置は、
前記移動通信端末の移動状況を示す端末情報を該移動通信端末から取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段により取得された端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、
前記端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、前記移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、前記移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、
前記圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間を前記移動通信端末に送信する圏外情報送信手段と、
を備え、
前記移動通信端末は、
前記端末情報を前記圏外予測装置に送信する端末情報送信手段と、
前記圏外情報送信手段により送信された圏外継続時間を受信する圏外情報受信手段と、
前記圏外情報受信手段により受信された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、
前記先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、
を備えるデータ先取りシステム。 - 移動通信端末と圏外予測装置とを含み、前記移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおける移動通信端末であって、
当該移動通信端末の移動状況を示す端末情報を前記圏外予測装置に送信する端末情報送信手段と、
前記端末情報に基づき前記圏外予測装置において予測された情報であって、前記移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を受信する圏外情報受信手段と、
前記圏外情報受信手段により受信された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定手段と、
前記先取りデータ決定手段により決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行手段と、
を備える移動通信端末。 - 移動通信端末と圏外予測装置とを含み、前記移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおける圏外予測装置であって、
前記移動通信端末の移動状況を示す端末情報を該移動通信端末から取得する端末情報取得手段と、
前記端末情報取得手段により取得された端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測手段と、
前記端末経路予測手段により予測された移動経路に基づき、前記移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、前記移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出手段と、
前記圏外情報算出手段により算出された圏外継続時間を前記移動通信端末に送信する圏外情報送信手段と、
を備える圏外予測装置。 - 移動通信端末に取得されたウェブページのリンク先のデータを先取りするデータ先取りシステムにおけるデータ先取り方法であって、
前記移動通信端末の移動状況を示す端末情報に基づき、該移動通信端末の地理的な移動経路を予測する端末経路予測ステップと、
前記端末経路予測ステップにおいて予測された移動経路に基づき、前記移動通信端末が通信可能なエリアを示すエリア情報を参照して、前記移動通信端末が通信不可能な圏外エリアに存在する時間である圏外継続時間を算出する圏外情報算出ステップと、
前記圏外情報算出ステップにおいて算出された圏外継続時間に基づき、先取りするデータの量を決定する先取りデータ決定ステップと、
前記先取りデータ決定ステップにおいて決定されたデータの量に基づき、データの先取りを実行するデータ先取り実行ステップと、
を有するデータ先取り方法。
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JP2012067308A JP2013200617A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | データ先取りシステム、移動通信端末、圏外予測装置及びデータ先取り方法 |
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2012
- 2012-03-23 JP JP2012067308A patent/JP2013200617A/ja active Pending
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