JP2013200203A - 放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを用いた処理・貯蔵方法 - Google Patents

放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを用いた処理・貯蔵方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汚染土壌の容積を減少できる処理・貯蔵システムと処理・貯蔵方法の提供。
【解決手段】初期分離手段10により放射性Csを含む土壌から、相対的に放射性Cs濃度の高い土壌、低い土壌、可燃物に分離する。相対的に放射性Cs濃度の高い土壌は、湿式分級装置21、MF装置22、RO装置23の順に処理して、その処理物と可燃物を焼却炉27で処理し、高濃度の放射性Csを含む灰として分離貯蔵する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを用いた放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法に関する。
セシウム134及びセシウム137等の放射性セシウムの殆どは、土壌中の粘土と結合した安定な状態で、表層部分に集中して存在している。
このため、土壌の表層を除去することで、大幅に表層を除去した現場の放射能濃度(空間放射線量)を減少させることができる。
よって、放射性セシウムを含んだ土壌の表層(汚染土壌)の除去作業が実施されているが、汚染土壌を貯蔵するための中間貯蔵施設を設置する場所を確保することが大きな問題となっている。
特開平6−343948号公報
本発明は、放射性セシウムを含む土壌を効果的に処理し、二次廃棄物を発生させないことで、処理・貯蔵の負担を軽減することができる、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを使用した放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法を提供することを課題とする。
本発明は、課題の解決手段として、
放射性セシウムを含む土壌を処理して得られる、放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌と可燃物を処理する放射性セシウムを含む土壌処理・貯蔵システムであって、
乾式分級された放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む液体と相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物に分離するための湿式分級装置と、
湿式分級装置にて分離された含水物を脱水乾燥するための第1脱水乾燥装置と、
湿式分級装置で分離された液体を処理するためのマイクロフィルタ装置(MF装置)と、
MF装置にて分離された濃縮液を脱水乾燥するための第2脱水乾燥装置と、
MF装置で処理した透過液を処理するための逆浸透膜装置(RO装置)と、
可燃物を焼却するための焼却炉を有しており、
前記各装置がラインで接続されており、
さらに第1脱水乾燥装置及び第2脱水乾燥装置で分離された水をMF装置に返送するラインを有しており、
RO装置と焼却炉が、RO装置で生じた濃縮液を焼却炉に送る濃縮液ラインで接続され、
RO装置と湿式分級装置が、RO装置で生じた透過液を湿式分級装置に送るラインで接続されている、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを用いた放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法を提供する。
本発明は、課題の他の解決手段として、
放射性セシウムを含む土壌を処理して、放射性セシウムを含む小径粒子からなる相対的に放射能濃度の高い土壌、前記小径粒子から成る土壌よりも大きな粒子からなる相対的に放射能濃度の低い土壌、及び可燃物に分離するための初期分離手段を有し、
前記初期分離手段が、車両に搭載された移動可能な乾式分級手段である、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムと、それを用いた放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法を提供する。
本発明の処理・貯蔵システムを使用した処理・貯蔵方法を実施することによって、除染作業で生じた放射性セシウムで汚染された土壌を効果的に処理・貯蔵することができるため、それらの処理・貯蔵負担を軽減することができる。
また本発明によれば薬品(凝集剤、剥離剤、吸着剤)等の添加物を使わないので、薬品を使うことによって大量に発生が予想される二次廃棄物を発生させない。そのため、薬剤および二次廃棄物の貯蔵コストを省略できることで汚染された土壌の処理・貯蔵コストを大幅に低減することができる。
また課題の他の解決手段によれば、汚染土壌の仮置現場で、予備的に土壌の乾式分級(初期分離手段)を行うことにより、現場での廃水処理を不要とすることができ、さらには、前記初期分離手段を行うことにより後段につづく処理の対象とする土壌を大幅に低減することができる。それにより処理・貯蔵するための設備の建設、運転コストを大幅に低減することができる。
本発明の放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムの概念図。
<処理・貯蔵システム>
図1により本発明の放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムを説明する。
放射性セシウムで汚染された地域では、放射性セシウムを含む土壌の表層部分を剥ぎ取ることで、各地において大量の処理・貯蔵をしなければならない放射性セシウムを含む汚染土壌が発生している。
本発明の処理・貯蔵システムは、大量に発生した汚染土壌を現場処理(移動設備処理)システムと、固定設備処理システムの組み合わせからなる処理・貯蔵システムで処理するものである。
〔現場処理(移動設備処理)システム〕
除去作業により発生した汚染土壌には、シルト(2〜20μm)、粘土(約2μm以下)のような相対的に小さな粒径のもの、砂(細砂20〜200μm,粗砂200μm〜2mm)、レキ(砂より粒径の大きなもの)のような相対的に大きな粒径のもの、小枝、落ち葉のような可燃物が含まれている。
なお、放射性セシウムは、土壌中のうち、極めて粒径の小さい粘土粒子に高密度で付着している。
よって、初期分離手段(ふるい手段)により以下の目安(おおよその目安)で分離する。
(1)粒径100μm以下程度のシルト、粘土のような相対的に小さな粒径のもの(例えば、放射能濃度が8000Bq/kg以上が目安)。
(2)粒径100μmを超える程度のレキ、砂のような相対的に大きな粒径のもの(例えば、放射能濃度が8000Bq/kg未満が目安)。
(3)小枝、落ち葉、雑草、芝生のような植物由来の可燃物及び虫の死骸等の動物由来の可燃物(但し、前記可燃物と共に土壌を含むこともある)。
〔初期分離手段〕
現場処理(移動設備処理)システムで使用する初期分離手段10は、上記した汚染土壌をその場にて処理するものであり、車両11に搭載された移動可能な乾式分級手段(ふるい手段)12である。
なお、ふるい手段12の周囲は、処理時における小径粒子の飛散防止のためにカバー13で覆われていることが望ましい。カバー13は布や樹脂シート等からなるものを使用することができる。
このように初期分離手段10を車両11に搭載された移動可能なふるい手段12とすることで、汚染土壌が存在する場所にて現場処理することができる。
初期分離手段10として使用するふるい手段12としては、トロンメル、乾式サイクロン等を挙げることができる。
トロンメル(ロータリー式スクリーン)は、円筒形トロンメルや円錐形トロンメルがある。
〔固定設備処理システム〕
固定設備処理システムは、現場処理(移動設備処理)システムで分離された(1)の相対的に小さな粒径のもの(放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌)と(3)の可燃物を処理するシステムである。
〔湿式分級装置〕
湿式分級装置21は、放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む液体と相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物に分離するための装置である。
相対的に小径粒子の土壌を含む液体は、放射性セシウムが高い密度で付着した小径粒子を含んでいるが、多量の水を含んでいることから、放射能濃度自体は低くなっているものである。但し、水を除去した場合には、高濃度の放射能を含むことになる。
相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物の放射能濃度は、前記の水を除去した後の放射能濃度と比べると十分に低くなっている。
湿式分級装置21としては、ふるい分級装置、湿式サイクロン等を使用することができる。
湿式分級装置としては、例えば、村田工業(株)製のTR-5,TR-10,T-10,T-5型スーパークロン、ホソカワミクロン社製のハイドロプレックスAHP、宇治電気化学工業(株)製の湿式分級機、ふるい分け分級機等を使用することができる。
湿式分級装置21は、放射性セシウムを含む液体を送るためのライン31でMF装置22と接続されている。
〔MF装置〕
MF装置22は、湿式分級装置21で分離された液体を処理するためのものである。
MF装置22は、1μm超程度の粒子(1超〜30μm程度)を濃縮液として分離して、1μm以下の粒子(放射性セシウム粒子が付着した粘土粒子を含む)を透過液として分離するものである。
MF装置22としては、市販のMF装置を使用することができる。例えば、旭化成ケミカルズ(株)製の中空糸膜であるマイクローザMFを備えたMF装置を使用することができる。
MF装置22は、透過液を送るためのライン32でRO装置23と接続されている。
なお、ライン32には、さらに限外濾過膜装置(UF装置)を設置することができる。UF装置を設置して分子量の大きなものを除去することで、RO装置23の負荷を軽減することができる。
RO装置23は、MF装置22で分離した透過液を処理するためのものであり、RO装置用ポンプとRO膜モジュールが一体となっているものである。
RO装置23としては、市販のRO装置を使用することができる。
RO装置23は、MF装置22で分離した透過液に含まれている1μm以下の粒子(放射性セシウム粒子を含む)と水を分離するものであり、透過液(水)はライン33から湿式分級装置21に返送されるようになっている。
RO装置23は、濃縮液を送るためのライン35で焼却炉27と接続されている。
なお、ライン33には透過液タンク24を設置することができる。RO装置23で処理した透過液は透過液タンク24に貯水され、湿式分級装置21に返送されると共に、RO装置23の膜のRO膜洗浄水としても使用することができる。
RO膜洗浄は、図示していないRO膜洗浄用ポンプを使用して、RO膜洗浄ライン34を使用して実施する。洗浄排水は、図示していないラインを使用してライン31に返送する。
湿式分級装置21は、ライン36で第1脱水乾燥装置25と接続されている。
第1脱水乾燥装置25は、湿式分級装置21にて分離された含水物を脱水乾燥するためのものである。
第1脱水乾燥装置25としては、公知のフィルタープレス(望ましくは全自動フィルタープレス)を使用することができる。
第1脱水乾燥装置25とライン31は、脱水した水を返送するためのライン37、ライン40で接続されている。
MF装置22は、ライン38で第2脱水乾燥装置26と接続されている。
第2脱水乾燥装置26は、MF装置22にて分離された濃縮液を脱水乾燥するためのものである。
第2脱水乾燥装置26としては、公知のフィルタープレス(望ましくは全自動フィルタープレス)を使用することができる。
第2脱水乾燥装置26とライン31は、脱水した水を返送するためのライン39、ライン40で接続されている。
なお、51〜55は電磁弁等からなる開閉弁であり、必要に応じて各ラインに設置されるものである。
焼却炉27は、現場処理(移動設備処理)システムにて分離された可燃物(放射性セシウムを含んでいる)を焼却するためのものである。
焼却炉27は、少なくとも天井面を出口とする、フィルターを備えた飛灰の排気ライン、RO装置で生じた濃縮液の供給手段、焼却灰の取り出し手段を備えている。
また助燃剤(灯油等)の供給手段も備えることができる。
排気ライン41は、焼却炉27内で発生する飛灰を集め、フィルター28で集塵するためのものである。フィルター28としては、市販のバグフィルターを使用することができる。
可燃物(植物及び動物由来のもの)内のセシウムは、ほとんどが有機物と結合しており、焼却炉27で焼却されたときには、焼却炉27内を浮遊する飛灰中に含まれるため、排気ライン41内においてバグフィルター28にて放射性セシウムを補集する。
焼却炉27には、天井面近傍に設置された清水(水道水又は地下水等)の供給手段を設けることが好ましい。
RO装置23で生じた濃縮液(高濃度の放射性セシウムを含んでいる)の供給手段は、焼却炉27内に冷却水として濃縮液を供給する手段である。前記供給手段は、焼却炉27の高さ位置の中間位置から下側に供給できるように設置されることが望ましい。
RO装置23で生じた濃縮液中の放射性セシウムは、粘土(シリカ、アルミナ等)と結合した状態で存在しているため、焼却炉27内に濃縮液を供給したとき、粘土と結合しているセシウムの大部分は焼却灰として底面に堆積する。(一部は、飛灰中に移行する。)
<処理・貯蔵システムを使用した処理・貯蔵方法>
本発明の処理・貯蔵システムを使用した処理・貯蔵方法を工程ごとに説明する。
〔初期分離工程〕
初期分離手段10として、車両11に搭載された移動可能なふるい手段12を使用して、汚染土壌を下記の3種類に分離する。
(1)粒径100μm以下程度のシルト、粘土のような相対的に小さな粒径のもの(放射能濃度が8000Bq/kg以上が目安)(相対的に放射能濃度の高い土壌)。
(2)粒径100μmを超える程度のレキ、砂のような相対的に大きな粒径のもの(放射能濃度が8000Bq/kg未満が目安)(相対的に放射能濃度の低い土壌)。
(3)小枝、落ち葉、雑草、芝生のような植物由来の可燃物及び虫の死骸等の動物由来の可燃物(但し、前記可燃物と共に土壌を含むこともある)。
(2)の相対的に放射能濃度の低い土壌は、放射能分析後、処理現場でフレキシブルコンテナ等の容器に入れた状態で貯蔵する。
なお、一度目の分離操作により(2)の粒径100μmを超える程度のレキ、砂のような相対的に大きな粒径のもの(相対的に放射能濃度の低い土壌)の放射能濃度が高い場合(放射能濃度が8000Bq/kgを超える場合)は、水処理設備を有する減容施設へ移送し水洗浄を行う。
(1)の相対的に放射能濃度の高い土壌と(3)の可燃物は、トラック等の輸送手段によって固定設備処理システムに輸送して処理する。
〔湿式分級工程〕
湿式分級装置21を使用して、放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌(相対的に放射能濃度の高い土壌)に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む(粒径30μm以下程度の粒子を含む)液体と相対的に大径粒子の土壌を含む(粒径30μm超〜100μm程度の粒子を含む)土壌含水物に分離する。
放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌と水の割合は、前記土壌1質量部に対して水10質量部以上が好ましい。
相対的に小径粒子の土壌を含む液体は、放射性セシウムが高い密度で付着した小径粒子を含んでいるが、多量の水を含んでいることから、放射能濃度自体は低くなっているものである。但し、水を除去した場合には、放射能濃度は高くなる。
相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物の放射能濃度は、前記の水を除去した後の放射能濃度と比べると十分に低くなっている。
なお、処理運転中は、湿式分級工程で使用する水はRO処理工程で生じた透過液を使用するが、運転開始時は水道水や地下水を使用する。
放射性セシウムを含む液体は、ライン31からMF装置22に送る。
含水物は、ライン36から第1脱水乾燥装置25に送って脱水乾燥して、乾燥物と水に分離する。
乾燥物は比較的放射能濃度が低いので、ライン42、44から取り出した後、放射能濃度を分析後、貯蔵する。
脱水した水は、ライン37、40からライン31に返送して、MF装置22で処理する。
〔MF処理工程〕
MF装置を使用して、湿式分級工程で分離された放射性セシウムを含む液体を処理して、透過液と濃縮液に分離する。
MF処理工程では、1μm以下程度の粒子を含む透過液(放射性セシウム濃度の高い液体)と1μm超〜30μm以下程度の粒子を含む濃縮液(放射性セシウム濃度の低い液体)に分離する。
透過液は、ライン32からRO装置23に送る。
濃縮液は、ライン38から第2脱水乾燥装置26に送って、脱水乾燥して乾燥物と水に分離する。
乾燥物は1μm以下の粒子に比べて放射能濃度が低いので、ライン43、44から取り出した後、放射能濃度を分析後、貯蔵する。
脱水した水は、ライン39、40からライン31に返送して、MF装置22で処理する。
〔RO処理工程〕
RO装置23を使用して、前工程で得られた透過液を処理して透過液(水)と濃縮液(粒径1μm以下の粒子を含む)に分離する。なお、RO処理工程では、濾過性能を維持するため、適宜RO膜洗浄を実施する。
放射性セシウムは濃縮液中に含まれており、透過液には実質的に含まれていない。
透過液は、ライン33から湿式分級装置21工程に返送して湿式分級工程で使用する。
濃縮液は、ライン35から焼却炉27内に供給する。
〔焼却工程〕
焼却炉27を使用して、初期分離工程で分離した(3)の植物由来及び動物由来の可燃物を焼却する。
植物由来及び動物由来の可燃物に含まれている放射性セシウムは、ほとんどが有機物と結合しており、焼却炉27で焼却されたときには、焼却炉27で焼却された時には大部分が焼却灰から飛灰中に移行する。このため、前記飛灰を排気ライン41から排出し、その途中においてバグフィルター28にて放射性セシウムを補集する。
このとき、天井面近傍に設置された清水(水道水又は地下水等の放射線セシウムで汚染されていない、もしくは問題ないごく低レベルの汚染された水)の供給手段から水を噴霧する。この清水の噴霧により排気ライン41の温度を低下させ、バグフィルター28に対する熱的影響を軽減する。
RO処理工程で生じた濃縮液(放射能濃度の高い粘土微粒子を含む液体)は、ライン35から焼却炉27内に冷却水として供給する。この濃縮水は、焼却炉27の高さ位置の中間位置から下側に供給する。
RO処理工程で生じた濃縮液中の放射性セシウムは、粘土成分と強く結合した状態で存在しているため、焼却炉27内に濃縮液を供給したとき、多くは焼却灰中に留まる。但し、粒径が小さいため炉内噴霧時にオフガス側(排気ライン41側)に流れたものは、飛灰側に移行する。
底面に堆積した焼却灰は、ライン45から取り出し、放射線を遮蔽できる容器内にて保管する。
焼却炉27で生じた焼却灰と飛灰は、高濃度の放射線セシウムを含んでいるため、放射線の遮蔽した状態で貯蔵する。
本発明の処理・貯蔵システムを使用した処理・貯蔵方法では、次のような作用効果が得られる。
(I)初期分離工程の実施によって、汚染土壌(可燃物を除いたもの)中、(1)の相対的に放射能濃度の高い土壌(約10容積%)と(2)の相対的に放射能濃度の低い土壌(約90容積%)に分離して、(2)の相対的に放射能濃度の低い土壌を現場貯蔵することで、汚染土壌の移送作業や、処理設備・中間貯蔵施設の負荷を大きく軽減できると共に、小径粒子の飛散防止のためにカバーで覆うなどして、放射能濃度の高い土壌を分離処理することで、安全性も確保することができる。
(II)初期分離工程に続く湿式分離工程、MF処理工程、RO処理工程の実施によって、実質的に放射性セシウムを含まない透過液(RO処理工程の透過液)と高濃度で放射性セシウムを含む濃縮液(RO処理工程の濃縮液)に分離することができる。前記透過液は湿式分離工程で添加する水として再利用できることから、処理・貯蔵システム外に排出されることがない。
(III)湿式分離工程で得られた含水物(低濃度の放射性セシウムを含んでいる)を脱水処理した水(放射性セシウムを含んでいる)は処理・貯蔵システム内にて処理されるため、処理・貯蔵システム外に排出されることがない。前記含水物の脱水乾燥物は、放射性セシウム濃度が低いものであり、放射能濃度を分析後、貯蔵される。
(IV)MF処理工程で得られた濃縮液(低放射能濃度の土壌粒子を含んでいる)から、脱水処理した水(放射能を含んでいる)は処理・貯蔵システム内にて処理されるため、処理・貯蔵システム外に排出されることがない。前記濃縮液の脱水乾燥物は、放射性セシウム濃度が低いものであり、必要に応じて放射線の遮蔽処置をした状態で貯蔵される。
(V)焼却炉内で発生した灰(焼却灰、飛灰)は高濃度の放射線セシウムを含んでいるものであるが、全て補集され、放射線の遮蔽処置をした状態で貯蔵される。
以上のとおり、本発明の処理・貯蔵システムを使用した処理・貯蔵方法を実施することによって、除去された汚染土壌のうち大部分の放射能濃度の低い土壌は現場もしくは現場近くで直接埋める、もしくはプラスチック容器やドラム缶等の容器で貯蔵可能とすることできる。そうすることで放射能濃度が高い土壌の量は、低減される。そして、処理・貯蔵が必要な放射能能度が高い土壌を貯蔵する中間貯蔵施設の負担を大きく軽減することができる。
また処理・貯蔵システムは閉鎖系であり、処理中に放射性セシウムが飛散したり、放射性セシウムを含む水が漏れ出たりして、処理・貯蔵システム系外に排出されることはない。
10 初期分離手段10
12 ふるい手段
21 湿式分級装置
22 MF装置
23 RO装置
25 第1乾燥装置
26 第2乾燥装置
27 焼却炉
28 バグフィルター

Claims (5)

  1. 放射性セシウムを含む土壌を処理して得られる、放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌と可燃物を処理する放射性セシウムを含む土壌処理・貯蔵システムであって、
    乾式分級された放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む液体と相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物に分離するための湿式分級装置と、
    湿式分級装置にて分離された含水物を脱水乾燥するための第1脱水乾燥装置と、
    湿式分級装置で分離された液体を処理するためのマイクロフィルタ装置(MF装置)と、
    MF装置にて分離された濃縮液を脱水乾燥するための第2脱水乾燥装置と、
    MF装置で処理した透過液を処理するための逆浸透膜装置(RO装置)と、
    可燃物を焼却するための焼却炉を有しており、
    前記各装置がラインで接続されており、
    さらに第1脱水乾燥装置及び第2脱水乾燥装置で分離された水をMF装置に返送するラインを有しており、
    RO装置と焼却炉が、RO装置で生じた濃縮液を焼却炉に送る濃縮液ラインで接続され、
    RO装置と湿式分級装置が、RO装置で生じた透過液を湿式分級装置に送るラインで接続されている、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システム。
  2. 前記焼却炉が、少なくとも
    天井面又はその近傍の壁面を出口とする、フィルターを備えた飛灰の排気ラインと、
    底面又はその近傍の壁面を出口とする焼却灰の取り出し手段と、
    前記焼却炉高さの中間位置よりも下に設置された、RO装置で生じた濃縮液の供給手段を有しているものである、請求項1記載の放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システム。
  3. 請求項1又は2記載の放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムを使用した放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法であって、
    湿式分級装置を使用して、乾式分級された放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む液体と相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物に分離する湿式分級工程、
    MF装置を使用して、湿式分級工程で分離された液体を処理して透過液と濃縮液に分離するMF処理工程、
    RO装置を使用して、前工程で得られた透過液を処理して透過液と濃縮液に分離するRO処理工程を有しており、
    さらに前記各工程に付随する工程として、
    第1脱水乾燥装置を使用して、湿式分級工程により分離された含水物を脱水乾燥して乾燥物と水に分離する工程であり、乾燥物を取り出し、水はMF処理工程に返送する第1脱水乾燥工程、
    第2脱水乾燥装置を使用して、MF処理工程で生じた濃縮液を脱水乾燥して乾燥物と水に分離する工程であり、乾燥物を取り出し、水はMF処理工程に返送する第2脱水乾燥工程、
    RO処理工程で得られた透過液を湿式分級工程に返送する工程を有しており、
    さらに焼却炉を使用して、RO処理工程で生じた濃縮水を冷却水として供給しながら可燃物を焼却する工程を有している、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法。
  4. 放射性セシウムを含む土壌を処理して、放射性セシウムを含む小径粒子からなる相対的に放射能濃度の高い土壌、前記小径粒子からなる土壌よりも大きな粒径からなる相対的に放射能濃度の低い土壌、及び可燃物に分離するための初期分離手段と、請求項1又は2記載の放射性セシウムの処理・貯蔵システムを組み合わせた放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムであって、
    初期分離手段が、車両に搭載された移動可能な乾式分級手段である、放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システム。
  5. 請求項4記載の放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵システムを使用した放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法であって、
    前記初期分離手段を使用して、放射性セシウムを含む土壌を処理し、放射性セシウムを含む小径粒子からなる相対的に放射能濃度の高い土壌、前記小径粒子からなる土壌よりも大きな粒径からなる相対的に放射能濃度の低い土壌、及び可燃物に分離する工程、
    湿式分級装置を使用して、放射性セシウムを含む小径粒子からなる土壌に水を添加して、相対的に小径粒子の土壌を含む液体と相対的に大径粒子の土壌を含む土壌含水物に分離する湿式分級工程、
    MF装置を使用して、前記湿式分級工程で分離された液体を処理して透過液と濃縮液に分離するMF処理工程、
    RO装置を使用して、前工程で得られた透過液を処理して透過液と濃縮液に分離するRO処理工程を有しており、
    さらに前記各工程に付随する工程として、
    第1脱水乾燥装置を使用して、前記湿式分級工程により分離された大径土壌を脱水乾燥して乾燥物と水に分離する工程であり、乾燥物を取り出し、水はMF装置に返送する第1脱水乾燥工程、
    第2脱水乾燥装置を使用して、MF処理工程で生じた濃縮液を脱水乾燥して乾燥物と水に分離する工程であり、乾燥物を取り出し、水はMF装置に返送する第2脱水乾燥工程、
    RO処理工程で得られた透過液を湿式分級工程に返送する工程を有しており、
    さらに焼却炉を使用して、前記RO処理工程で生じた濃縮水を冷却水として供給しながら可燃物を焼却する工程を有しており、
    初期分離手段を使用した放射性セシウムを含む土壌の処理現場もしくは近傍に前記相対的に放射能濃度の低い土壌を貯蔵し、焼却炉で生じた灰を中間貯蔵施設に貯蔵する、前記放射性セシウムを含む土壌の処理・貯蔵方法。
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JP2017090098A (ja) * 2015-11-04 2017-05-25 株式会社荏原製作所 スラリー処理装置及びスラリー処理方法

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