JP2013199970A - 噛合チェーンユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】凸状噛合面121c、121a、111c、111a及び凹状噛合受面122a、122c、112a、112cが対向する内歯プレート111c、111a同士及び外歯プレート120c、120a同士にそれぞれ形成され、これら対向する内歯プレート111c、111a同士および外歯プレート120c、120a同士をそれぞれ対向させて噛み合わせ、凸状噛合面121c、121a、111c、111a及び凹状噛合受面122a、122c、112a、112cが、相互に対向する内歯プレート111c、111a同士及び外歯プレート120c、120a同士にそれぞれ形成され、凸状噛合面121cの曲率が、凹状噛合受面122aの曲率より大きい噛合チェーンユニット100。
【選択図】図5
Description
なお、このような問題点は、図9乃至図12に示したようにピン軸方向Daに沿って相互に対向する一対の内歯プレート510、510間に設置されて連結ピン530を遊嵌するブシュ540に駆動スプロケットを係合して駆動される噛合チェーンユニット500ばかりでなく、図13に示すように、プレート側方端面615、625に駆動スプロケットを係合して駆動される、所謂サイレントチェーンタイプの噛合チェーンユニット600でも同様に生じ得る。
また、上述した問題点は、噛合チェーンユニット500、600が横向きに使用される場合やこれら噛合チェーンユニットが偏荷重を受けた場合に限らず、過積載状態に起因して大きな荷重が噛合チェーンユニットに作用した場合にも生じ得る。
すなわち、請求項1に係る本発明の噛合チェーンユニットは、凸状噛合面の曲率が凹状噛合受面の曲率より大きいことにより、極端な偏荷重が負荷された場合であっても、凹状噛合受面に対して引張応力が大きく作用しなくなり、凸状噛合面の先端部による凹状噛合受面の底部への応力集中が抑制されるため、内歯プレート及び外歯プレートのクラックと称する破損や繰り返し荷重による疲労破壊を防止し、偏荷重等により生じる高い負荷に対して噛合チェーンの耐久性を高めることができる。
このような直線状平坦面によれば、プレート端面の面圧を一層低減することができる。
ここで、図1は、本発明の一実施例に係る噛合チェーンユニットを組み込んだ噛合チェーン式進退作動装置の斜視図であり、図2は、図1における駆動用スプロケット近傍の拡大斜視図であり、図3は、本発明の一実施例に係る噛合チェーンユニットの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図であり、図4は、相互に噛み合った外歯プレート同士の平面図であり、図5は、凸状噛合面及び凹状噛合受面付近のプレート端面構成を示した平面図であり、図6は、図5に示したプレート端面構成の詳細図であり、図7は、本発明の他の実施例に係る噛合チェーンユニットの斜視図であり、図8は、図7で相互に噛み合った外歯プレート同士の平面図である。
なお、本実施例の噛合チェーンユニット100では、外歯プレート120を例示して説明し、内歯プレート110の具体的な形態については、この外歯プレート120の符号120番台の数字を110番台の数字に置き換えることによって、内歯プレート110の説明を省略する。
また、図4乃至図6では、複数の内歯プレート110及び複数の外歯プレート120の参照符号に小文字アルファベットa、b、cを付すことにより、複数の内歯プレート110及び複数の外歯プレート120のうちチェーン長手方向に沿って相互に隣り合う内歯プレート同士や外歯プレート同士を区別している。
そして、噛合チェーン100Aは、連結ピン130を挿嵌するブシュ140とこのブシュ140を遊嵌するローラ150とを備えて構成されている。
噛合チェーンユニット100は、ローラ150に係合する駆動用スプロケットSにより駆動される。
図4及び図6に示すように、本実施例に係る噛合チェーンユニット100では、凸状噛合面121cの曲率が、凹状噛合受面122aの曲率より大きい、すなわち凸状噛合面121cの曲率半径Rcが、凹状噛合受面122aの曲率半径Raより小さくなっている。これにより、極端な偏荷重に起因した大きな引張応力が凹状噛合受面122aに作用しない。
また、本実施例に係る噛合チェーンユニット100では、凹状噛合受面122a及び凸状噛合面121cの上述した関係と同様に、極端な偏荷重に起因した大きな引張応力が凹状噛合受面122cに作用しないため、凹状噛合受面122cの底部122cBに凸状噛合面121aの先端部121aTが作用することによる応力集中が生じない。
これにより、噛合チェーンユニット100は、対向する直線状平坦面114、124同士で荷重を分散してプレート端面全体の面圧を低減している。
より具体的には、本実施例では、内歯プレート110a、110c及び外歯プレート120a、120cに注目してみると、内歯プレート110a、110c及び外歯プレート120a、120cをピン軸方向Daから見た際に直線形状を形成しているとともに内歯プレート110c及び外歯プレート120cのそれぞれに形成された同一プレート内の凸状噛合面111c、121c及び凹状噛合受面112c、122cを相互に繋ぐ直線状平坦面114c、124cが、内歯プレート110c及び外歯プレート120cに形成され、内歯プレート110a、110c及び外歯プレート120a、120cをピン軸方向Daから見た際に直線形状を形成しているとともに内歯プレート110a及び外歯プレート120aのそれぞれに形成された同一プレート内の凸状噛合面111a、121a及び凹状噛合受面112a、122aを相互に繋ぐ直線状平坦面114a、124aが、内歯プレート110a及び外歯プレート120aに形成されている。
これにより、噛合チェーンユニット100は、極端な偏荷重が負荷された場合に、上述したような凸状噛合面と凹状噛合受面との噛合いに加えて、対向する直線状平坦面同士(114c、124c)、(114a、124a)の接触によって荷重を分担してそれぞれのプレート端面全体にそれぞれ作用する面圧を低減するため、応力集中による破損や繰り返し荷重による疲労破壊の一因となるプレート端面の摩耗を抑制している。
これにより、凸状噛合面111c、121c、111a、121aの先端部111cT、121cT、111aT、121aTが楔状態で凹状噛合受面112a、122a、112c、122cの底部112aB、122aB、112cB、122cBに接触することを確実に防ぐことで、極端な偏荷重等に起因した大きな引張応力が凸状噛合面111c、121c、111a、121aの先端部111cT、121cT、111aT、121aTから凹状噛合受面112a、122a、112c、122cの底部112aB、122aB、112cB、122cBに作用しないため、凹状噛合受面112a、122a、112c、122cの底部112aB、122aB、112cB、122cBに対して凸状噛合面111c、121c、111a、121aの先端部111cT、121cT、111aT、121aTが作用することによる応力集中が全く発生せず、偏荷重等により生じる高い負荷に対する噛合チェーン100Aの耐久性をより一層高めるようになっている。
このようにして得られた噛合チェーンユニット100は、凸状噛合面121cの曲率が、凹状噛合受面122aの曲率より大きいことにより、極端な偏荷重等が負荷された場合であっても、凹状噛合受面に対して引張応力が大きく作用しなくなり、凸状噛合面121cの先端部121cTによる凹状噛合受面122aの底部122aBへの応力集中が抑制され、内歯プレート110及び外歯プレート120の破損や繰り返し荷重による疲労破壊を防止し、偏荷重等により生じる高い負荷に対する噛合チェーン100Aの耐久性を高めることができるばかりでなく、内歯プレート110及び外歯プレート120に形成された凸状噛合面111、121と凹状噛合受面112、122とが、直線状平坦面114、124を介して連なっていることにより、応力集中による破損や繰り返し荷重による疲労破壊の一因となるプレート端面の摩耗を抑制することができるなど、その効果は甚大である。
なお、本変形例に係る噛合チェーンユニット200は、上述の噛合チェーンユニット100と比較すると、左右一対の内歯プレート210間にブシュを設けずに、内歯プレート210のプレート側方端面215と外歯プレート220のプレート側方端面225とに駆動スプロケットを係合させて駆動する点でのみ相違しているため、上述の噛合チェーンユニット100と共通する部分の参照符号を100番台から200番台に付け替えてその詳細な説明を省略している。
これにより、極端な偏荷重等に起因した大きな引張応力が凹状噛合受面222に作用しないため、噛合チェーンユニット200は、凹状噛合受面222の底部に凸状噛合面221の先端部が作用することによる応力集中が生じない状態で内歯プレート210及び外歯プレート220の破損や疲労破壊を防いで偏荷重等により生じる高い負荷に対する噛合チェーン200Aの耐久性を高めることができるなど、その効果は甚大である。
100A、200A、500A、600A ・・・ 噛合チェーン
100G、200G、500G、600G ・・・ チェーン剛直化部分
110、110a、110b、110c、210、510、610 ・・・ 内歯プレート
110U ・・・ 内リンクユニット
111、111a、111c、211、511、611 ・・・ 内歯プレートに形成された凸状噛合面
111aT、111cT ・・・ 内歯プレートの凸状噛合面先端部
111cP ・・・ 内歯プレートの凸状噛合面における当接部分
112aP ・・・ 内歯プレートの凹状噛合受面における当接部分
112、112a、112c、212、512、612 ・・・ 内歯プレートに形成された凹状噛合受面
112aB、112cB ・・・ 内歯プレートの凹状噛合受面底部
113a、113b ・・・ 内歯プレートの座屈規制平坦面
114a、114c ・・・ 内歯プレートの直線状平坦面
120、120a、120b、120c、220、520、620 ・・・ 外歯プレート
121、121a、121c、221、521、621 ・・・ 外歯プレートに形成された凸状噛合面
121aT、121cT ・・・ 外歯プレートの凸状噛合面先端部
121cP ・・・ 外歯プレートの凸状噛合面における凸状当接部分
122aP ・・・ 外歯プレートの凹状噛合受面における凹状当接部分
122、122a、122c、222、522、622 ・・・ 外歯プレートに形成された凹状噛合受面
122aB、122cB ・・・ 外歯プレートの凹状噛合受面底部
123a、123b ・・・ 外歯プレートの座屈規制平坦面
124a、124c ・・・ 外歯プレートの直線状平坦面
130、230、530、630 ・・・ 連結ピン
140、540 ・・・ ブシュ
150 ・・・ ローラ
215、615 ・・・ 内歯プレートのプレート側方端面
225、625 ・・・ 外歯プレートのプレート側方端面
510FX、610FX ・・・ 内歯プレートの凹状噛合受面に作用する引張応力
510FY、610FY ・・・ 内歯プレートの凹状噛合受面に作用する圧縮応力
520FX、620FX ・・・ 外歯プレートの凹状噛合受面に作用する引張応力
520FY、620FY ・・・ 外歯プレートの凹状噛合受面に作用する圧縮応力
Da ・・・ 連結ピンのピン軸方向
E ・・・ 噛合チェーン式進退作動装置
S ・・・ 駆動用スプロケット
MF ・・・ 被駆動体
BF ・・・ ベースフレーム
M ・・・ 駆動モータ
Ra0、Ra ・・・ 凹状噛合受面の曲率半径
Rc0、Rc ・・・ 凸状噛合面の曲率半径
GND ・・・ 設置面
SG ・・・ 同期歯車
G ・・・ 減速機
IG ・・・ 内股ガイド
RG ・・・チェーン収納ガイド
Claims (3)
- 左右一対で配置される内歯プレートからなる内リンクユニットと左右一対で配置される外歯プレートとを連結ピンによりチェーン長手方向に多数連結してそれぞれ構成された一対の噛合チェーンを備え、該一対の噛合チェーンにおいて対向する内歯プレート同士及び外歯プレート同士で相互に噛み合う凸状噛合面及び凹状噛合受面が、前記対向する内歯プレート同士及び外歯プレート同士にそれぞれ形成された噛合チェーンユニットにおいて、
前記凸状噛合面の曲率が、前記凹状噛合受面の曲率より大きいことを特徴とする噛合チェーンユニット。 - 前記内歯プレート及び外歯プレートに形成された凸状噛合面と凹状噛合受面とが、直線状平坦面を介して連なっていることを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーンユニット。
- 前記凸状噛合面及び凹状噛合受面の当接部分が、前記凸状噛合面の先端部及び凹状噛合受面の底部より前記直線状平坦面に近い部分を占めていることを特徴とする請求項2に記載の噛合チェーンユニット。
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