JP2013199675A - 電気化学装置および蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】固体酸化物形電解セルを利用する技術のエネルギー効率を向上させること。
【解決手段】電気化学装置1は、HOを電気分解してHを生成する固体酸化物形電解セル10と、固体酸化物形電解セル10が生成したHを吸蔵する水素吸蔵材20と、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送する熱輸送手段と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学装置および蓄電システムに関するものであり、特に、固体酸化物形電解セル(SOEC:solid oxide electrolyzer cell)を備えた電気化学装置および蓄電システムに関するものである。
近年、燃料電池ならびにその燃料となるHを製造および貯蔵する技術が注目されており、様々な技術が開発されている(特許文献1〜6、非特許文献1)。
例えば、固体酸化物形電解セルは、固体酸化物形燃料電池セル(SOFC:solid oxide fuel cell)を逆モードで動作させるものであり、HOを電気分解してHを製造することができる(非特許文献1、特許文献3、4)。
特開2007−270292号公報(2007年10月18日公開) 特開2003−232497号公報(2003年8月22日公開) 特開2010−159458号公報(2010年7月22日公開) 特表2009−544843号公報(2009年12月17日公開) 特開2007−51328号公報(2007年3月1日公開) 特開平11−214022号公報(1999年8月6日公開)
Technological development of hydrogen production by solid oxide electrolyzer cell (SOEC), International Journal of Hydrogen Energy, Volume 33, Issue 9, May 2008, Pages 2337-2354
上述した固体酸化物形電解セルを利用する技術において、エネルギー効率を向上させることは非常に有益である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、固体酸化物形電解セルを利用する技術のエネルギー効率を向上させることを主たる目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、固体酸化物形電解セルと水素吸蔵材とを組み合わせることについて検討した。なお、固体酸化物形電解セルと水素吸蔵材との組合せは、何れの先行技術文献にも記載されていない独自の技術である。そして、鋭意検討の結果、本発明者は、固体酸化物形電解セルと水素吸蔵材との組合せにおいて、水素吸蔵材から固体酸化物形電解セルへ熱を輸送するようにすれば、エネルギー効率を向上させ得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る電気化学装置は、HOを電気分解してHを生成する固体酸化物形電解セルと、上記固体酸化物形電解セルが生成した上記Hを吸蔵する水素吸蔵材と、上記水素吸蔵材から上記固体酸化物形電解セルへ熱を輸送する熱輸送手段と、を備えていることを特徴としている。
固体酸化物形電解セルがHを生成する反応は、吸熱的であり、熱を供給する必要がある。一方、水素吸蔵材がHを吸蔵する反応は、発熱的であり、熱を取り除く必要がある。ここで、上記の構成によれば、水素吸蔵材から固体酸化物形電解セルへ熱を輸送するようになっているので、水素吸蔵材から取り除くべき熱によって、固体酸化物形電解セルに必要な熱のほとんどまたは一部を補うことができる。このように、固体酸化物形電解セルの吸熱と水素吸蔵材の発熱とを相殺することにより、熱マネジメントの効率性を向上し、全体的なエネルギー効率を向上させることができる。
なお、通常、固体酸化物形電解セルは、水素吸蔵材の温度よりも遙かに高い温度で動作する。そのため、上記の構成のように、水素吸蔵材から固体酸化物形電解セルへ熱を輸送することは、当業者といえども容易には想到し得ないことである。
本発明に係る電気化学装置では、上記熱輸送手段は、上記固体酸化物形電解セルに供給すべき上記HOと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第一の熱交換器を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第一の熱交換器が、水素吸蔵材から、固体酸化物形電解セルに供給すべきHOへ熱を移動させることができるため、水素吸蔵材から固体酸化物形電解セルへ熱を首尾よく輸送することができる。
上記電気化学装置では、上記第一の熱交換器は、上記固体酸化物形電解セルに供給すべき上記HOを気化させるようになっていることが好ましい。
上記の構成によれば、固体酸化物形電解セルに供給すべきHOを気化するための熱を水素吸蔵材から受け取ることができる。このように、顕熱ではなく潜熱として熱エネルギーを輸送することにより、より多くの熱を水素吸蔵材から固体酸化物形電解セルへ輸送することができる。これによって、より効率的な熱マネジメントを行うことができる。
本発明に係る電気化学装置では、上記水素吸蔵材が上記Hを吸蔵するときの温度が、25℃以上500℃以下の範囲であってもよい。
上記の構成によれば、水素吸蔵材の熱により、固体酸化物形電解セルに供給するHOを好適に加熱または気化させることができるため、熱マネジメント効率を向上させることができる。
本発明に係る電気化学装置では、上記固体酸化物形電解セルが排出した気体と、上記固体酸化物形電解セルに供給する上記HOとの間で熱交換する第二の熱交換器を備えているものであってもよい。
固体酸化物形電解セルは高温で動作するため、固体酸化物形電解セルに供給するHOを加熱することが好ましい。上記の構成によれば、固体酸化物形電解セルが排出した気体の熱を利用して固体酸化物形電解セルに供給するHOを加熱することができるため、熱の有効利用率を向上させることができる。
本発明に係る電気化学装置では、上記固体酸化物形電解セルは、上記水素吸蔵材が放出するHを燃料として発電を行う固体酸化物形燃料電池セルとしても動作する可逆電気化学セルであり、上記熱輸送手段は、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときは、上記水素吸蔵材から上記可逆電気化学セルへ熱を輸送し、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときは、上記可逆電気化学セルから上記水素吸蔵材へ熱を輸送するようになっているものであってもよい。
従来技術において、水素吸蔵材は、Hを吸蔵させるときには冷却が必要であり、Hを放出させるときには熱を供給する必要がある。通常、Hの吸蔵と放出とには時間的なずれがあるために、Hを吸蔵して放出するという一連のサイクルの上で、多量の熱損失が生じることになる。同様に、固体酸化物形電解セルおよび固体酸化物形燃料電池セルの何れとしても動作し得る可逆電気化学セルでも、発電時には冷却が必要であり、電解時には熱供給が必要であるため、発電と電解との時間的なずれのために、発電し、電解するという一連のサイクルの上で、多量の熱損失が生じることになる。
これに対し、上記の構成によれば、可逆電気化学セルを固体酸化物形電解セルとして動作させるとき、水素吸蔵材から可逆電気化学セルへ熱を輸送することにより、可逆電気化学セルの吸熱と水素吸蔵材の発熱とを相殺することができる。また、可逆電気化学セルを固体酸化物形燃料電池セルとして動作させるとき、可逆電気化学セルから水素吸蔵材へ熱を輸送することにより、可逆電気化学セルの発熱と水素吸蔵材の吸熱とを相殺することができる。
このように、水素吸蔵材を蓄熱材としても活用することにより、熱マネジメントを効率的に行い、可逆電気化学セルと水素吸蔵材との双方の吸熱と発熱とを時間的なずれなく相殺することによって、熱の有効利用率を高め、全体的なエネルギー効率を飛躍的に向上させることができる。
上記電気化学装置では、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルが排出した排ガスと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第三の熱交換器を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、可逆電気化学セルは、固体酸化物形燃料電池セルとして動作するため発熱している。この熱を、可逆電気化学セルが排出した排ガスを介して、水素吸蔵材へ輸送することができるため、Hを放出する吸熱反応を行う水素吸蔵材を加熱し、首尾よくHの放出を継続させることができる。
上記電気化学装置では、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルに供給すべき上記HOが流れる流路と、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルが排出した排ガスが流れる流路とが共有されており、上記第三の熱交換器は、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルに供給すべき上記HOと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第一の熱交換器として機能することが好ましい。
上記の構成によれば、可逆電気化学セルが固体酸化物形電解セルとして動作するときと、固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときとで、流路および熱交換器を共用することにより、装置全体の部品点数を削減することができる。
本発明に係る蓄電システムは、上記電気化学装置と、蓄電時には、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形電解セルとして動作させ、放電時には、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる蓄電制御装置と、を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る蓄電システムは、蓄電時には、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形電解セルとして動作させ、製造した水素を貯蔵することによりエネルギーを貯蔵し、放電時には、上記貯蔵水素を燃料として、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作させて発電するようになっている。すなわち、蓄電制御装置が、可逆電気化学セルを固体酸化物形電解セルとして動作させることにより、外部の電力から水素を製造して水素吸蔵材に蓄積し、蓄電制御装置が、可逆電気化学セルを固体酸化物形燃料電池セルとして動作させることにより、水素吸蔵材に蓄積した水素を電力に再変換し、同時に固体酸化物形燃料電池セルの余剰熱を水素吸蔵材に蓄熱することができる。これにより、効率のよい蓄電システムを提供することができる。
本発明に係る電気化学装置によれば、HOを電気分解してHを生成する固体酸化物形電解セルと、上記固体酸化物形電解セルが生成した上記Hを吸蔵する水素吸蔵材と、上記水素吸蔵材から上記固体酸化物形電解セルへ熱を輸送する熱輸送手段と、を備えているので、固体酸化物形電解セルの吸熱と水素吸蔵材の発熱とを相殺することにより、熱マネジメントの効率性を向上し、全体的なエネルギー効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る電気化学装置の概略構成を模式的に示す図である。 固体酸化物形燃料電池セルおよび固体酸化物形電解セルの概略動作および電流−電圧特性を示す図である。 固体酸化物形電解セルによる水素製造時のエネルギーバランスの一例を示す図である。 固体酸化物形電解セルにおける温度と各エネルギーとの関係を示す図である。 水素吸蔵材の反応に伴う温度および圧力の変化を示す図である。 本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る電気化学装置の一構成例を示す図である。 固体酸化物形電解セルと水素吸蔵材とを単に組み合わせた場合の一構成例を示す図である。 本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る電気化学装置における熱収支の試算例を説明するための図である。 固体酸化物形電解セルと水素吸蔵材とを単に組み合わせた場合の熱収支の試算例を説明するための図である。 本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る電気化学装置の概略構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る電気化学装置の一構成例を示す図である。 本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る蓄電システムの概略構成を模式的に示す図である。
(固体酸化物形燃料電池セル、固体酸化物形電解セルおよび水素吸蔵材の一般的な特性について)
本発明の実施形態の説明の前に、まず、固体酸化物形燃料電池セル、固体酸化物形電解セルおよび水素吸蔵材の一般的な特性について説明する。
図2(a)は、固体酸化物形燃料電池セルの概略動作を模式的に示す図であり、図2(b)は、固体酸化物形電解セルの概略動作を模式的に示す図である。
図2(a)に示すように、固体酸化物形燃料電池セルでは、カソード側に空気(O)を供給し、アノード側に燃料(H)を供給する。カソード側では、外部の回路から4eを受け取り、Oから2O2−が生じる。O2−は、電解質を介してアノード側に移動し、Hと結合してHOが生じるとともに、2eが放出される。放出されたeは、外部の回路を介してカソード側に移動する(電流の発生)。
一方、固体酸化物形電解セルでは、図2(b)に示すように、カソード側に水蒸気(HO)を供給し、外部の回路に電圧を印加することによってeをアノード側からカソード側へ移動させる。カソード側では、外部の回路から2eを受け取り、HOを電気分解することにより、HおよびO2−が生じる。そして、2O2−が、電解質を介してアノード側に移動し、4eを外部の回路に放出することにより、Oが生じる。
以上のように、固体酸化物形燃料電池セルでは、空気(O)および燃料(H)を供給することにより、電流を生じさせることができる。一方、固体酸化物形電解セルでは、水蒸気(HO)を供給し、電流を流すことによって、Hを得ることができる。
なお、図2(c)は、固体酸化物形燃料電池セルにおける電流−電圧特性を示すグラフである。また、図2(d)は、固体酸化物形電解セルにおける電流−電圧特性を示すグラフである。両グラフにおける直線の傾きは、各セルの内部抵抗等に起因するものである。
ここで、固体酸化物形電解セルにおける反応は吸熱反応であり、反対に、固体酸化物形燃料電池セルにおける反応は発熱反応となる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルにおいて、水素の燃焼熱(ΔH、エンタルピー変化)のうち、仕事(電気エネルギー)として取り出せるエネルギーは、水素の自由エネルギー変化(ΔG、ギブズエネルギー変化)に相当する。それゆえ、燃焼熱と自由エネルギー変化との差(TΔS)は、熱エネルギーとして放出される。同様に、固体酸化物形電解セルにおいて、水素の燃焼熱(ΔH、エンタルピー変化)のうち、仕事(電気エネルギー)として供給すべき最低のエネルギーは、水素の自由エネルギー変化(ΔG、ギブズエネルギー変化)に相当する。それゆえ、燃焼熱と自由エネルギー変化との差(TΔS)は、熱エネルギーとして供給すればよい。この場合水素の燃焼熱(ΔH、エンタルピー変化)の全量を仕事(電気エネルギー)として供給することも可能である。
図3に電解セルによる水素製造時のエネルギーバランスの一例を示す。固体酸化物形電解セル(電解モード)では、仕事として自由エネルギー変化ΔGに相当する電気エネルギーを投入する場合には、エンタルピー変化ΔHと自由エネルギー変化ΔGとの差TΔSが不足エネルギーとなる。従って、最低でもこの不足分を熱エネルギーとして補う必要がある。図中電流iを流す場合には、投入している電気エネルギーは自由エネルギー変化ΔGよりも大きく、自由エネルギー変化ΔGよりも多いエネルギー分は、セルの内部抵抗等において電気から熱に変換されるエネルギー(内部発熱)である。この内部発熱は不足エネルギーの一部を補うことができるため、結果的に補うべき不足エネルギーはTΔSよりも小さくなる。更に電流を増やしてiで運転する場合には、内部発熱がTΔSに相当するため、熱エネルギーを別途加える必要はない(以降、この状態を熱自立状態と呼ぶ)。
また、図4に示すように、温度が高くなるほど、水素の燃焼熱に対する自由エネルギーの相対量が減少する。言い換えれば、電解時の吸熱量および発電時の発熱量が増大する。ここで、固体酸化物形燃料電池セル(SOFC)/固体酸化物形電解セル(SOEC)のように高い温度(例えば、600℃〜900℃)で動作するセルは、固体高分子形燃料電池(PEFC)のように低い温度(例えば、25℃〜80℃)で動作するセルに比べて、発熱量/吸熱量の燃焼熱に対する割合が大きくなる。このことは、固体酸化物形電解セルでは、固体高分子形燃料電池に比べ、少ない電気エネルギーで水素を製造し得ることを示している。
また、水素吸蔵材(水素吸蔵合金)は、一般に、水素を吸蔵するとき発熱し、水素を放出するとき吸熱する。図5は、代表的な水素吸蔵材であるMgの吸蔵(Absorption)および放出(Desorption)の際の温度および圧力の変化を示すグラフである。図5に示すように、Mgは、水素を吸蔵するとき発熱し、水素を放出するとき吸熱する。その熱量はそれぞれ約74kJ/molである。
以上を前提に、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る電気化学装置1の概略構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る電気化学装置1は、固体酸化物形電解セル10および水素吸蔵材20を備えている。そして、固体酸化物形電解セル10から水素吸蔵材20へHを、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようになっている。
電気化学装置1では、固体酸化物形電解セル10が、HOを電気分解してHを生成し、水素吸蔵材20が、固体酸化物形電解セル10が生成したHを吸蔵することにより、水素吸蔵材20にHを貯蔵することができる。水素吸蔵材20に貯蔵されたHは、これに限定されるものではないが、例えば、Hを燃料とする燃料電池を備えた任意の機器(例えば、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)等)に提供するために用いることができる。
上述したように、固体酸化物形電解セル10がHを生成する反応は、吸熱的であり、熱を供給する必要がある。一方、水素吸蔵材20がHを吸蔵する反応は、発熱的であり、熱を取り除く必要がある。ここで、電気化学装置1では、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようになっているので、水素吸蔵材20から取り除くべき熱によって、固体酸化物形電解セル10に必要な熱を補うことができる。このように、固体酸化物形電解セル10の吸熱と水素吸蔵材20の発熱とを相殺することにより、熱マネジメントの効率性を向上し、全体的なエネルギー効率を向上させることができる。
なお、通常、固体酸化物形電解セル10は、水素吸蔵材20の温度よりも遙かに高い温度で動作する。そのため、電気化学装置1のように、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送することは、当業者といえども容易には想到し得ないことである。
以下、各部材について詳細に説明する。
(固体酸化物形電解セル)
固体酸化物形電解セル10としては、公知の固体酸化物形電解セル(SOEC)を用いればよく、円筒型であっても平板型であってもよい。ただし、アノード側とカソード側とは、それぞれの流路がきちんと分離されており、お互いを流れるガスが混合されないように十分にシールされている必要がある。固体酸化物形電解セル10は、アノード、電解質およびカソードの他に、インターコネクタ、集電材、ガス供給および排出用配管(マニホルド)、外枠等をさらに備えていてもよい。
なお、公知の固体酸化物形燃料電池セルは、アノードおよびカソードから排出される気体が混合されずに分離されている構造であれば、固体酸化物形電解セル10としても利用可能である。
また、電極、電解質を構成する物質は、公知の固体酸化物形電解セルに用いられる物質を用いればよく、例えば、電解質としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(SSZ)、LSGM(LaSrGaMg)、SDC(CeSmO)、GDC(CeGdO)等を用いることができるがこれらに限定されない。また、これらに任意の物質をドープしたものを用いてもよい。また、燃料極電極としては、サーメット(NiとYSZとのコンポジット材)、空気極電極として、LSM(LaSrMn)、LSCF(LaSrCoFe)等を用いることができるが、これらに限定されない。
固体酸化物形電解セル10の動作温度は、600℃以上900℃以下であり、当該温度まで加温するための加熱手段を備えていてもよい。
(水素吸蔵材)
水素吸蔵材20としては、公知の水素吸蔵合金を用いればよく、特に限定されないが、例えば、純金属型(例えば、Mg、MgTi、V、Pd等)、AB型(例えば、TiFe等)、AB型(例えば、LaNi等)、AB型(例えば、TiCr等)、AB型(例えば、MgNi等)、BCC合金型(例えば、TiCrV等)等を含んでいる水素吸蔵材を用いることができる。水素吸蔵材20は、例えば、粉状、粒状等であり得る。また、水素吸蔵材20の圧力は、プラトー圧付近であることが好ましい。
なお、水素吸蔵材20が水素を吸蔵するときの温度は、25℃以上500℃以下の範囲であることが好ましいが、下限値は、例えば、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、150℃、200℃、250℃または300℃であってもよく、上限値は、例えば、500℃、450℃、400℃または350℃であってもよい。水素吸蔵材20が水素を吸蔵するときの温度が、このような温度であれば、後述するように、水素を吸蔵する際に発生する熱を首尾よく受け渡して、固体酸化物形電解セル10に供給するHOを好適に加熱または気化させることができるため、電気化学装置1の熱マネジメント効率を向上させることができる。
(配管および熱交換器)
電気化学装置1は、また、各種配管(流路)および熱交換器を備えていることが好ましい。電気化学装置2における配管および熱交換器の構成については、固体酸化物形電解セル10から水素吸蔵材20へHを輸送し、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようになっていればよく、特に限定されないが、例えば、図6に示すような構成とすることができる。
図6は、電気化学装置1の一構成例を模式的に示す図である。図6に示すように、電気化学装置1は、固体酸化物形電解セル10にHOを供給するための配管40、固体酸化物形電解セル10から水素吸蔵材20へHを輸送するための配管42、および固体酸化物形電解セル10からOを排出するための配管44を備えていてもよい。なお、固体酸化物形電解セル10が配置されている領域を電気化学セル部11と称する。
ここで、電気化学装置1は、配管40と水素吸蔵材20との間で熱交換する熱交換器(第一の熱交換器、熱輸送手段)30を備えていることが好ましい。熱交換器30によれば、水素吸蔵材20から、固体酸化物形電解セル10に供給すべきHOへ熱を移動させることができるため、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を首尾よく輸送することができる。特に、熱交換器30において固体酸化物形電解セル10に供給すべきHOを気化させるようになっていることが好ましい。これにより、固体酸化物形電解セル10に供給すべきHOを気化するための熱を水素吸蔵材から受け取ることができる。このように、顕熱ではなく潜熱として熱エネルギーを輸送することにより、より多くの熱を水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ輸送することができる。これによって、より効率的な熱マネジメントを行うことができる。
また、固体酸化物形電解セル10は高温で動作するため、固体酸化物形電解セルに供給するHOを加熱することが好ましい。そこで、配管42および配管44を通る固体酸化物形電解セル10から排出された気体と、配管40を通る固体酸化物形電解セル10に供給すべきHOとの間で熱交換する熱交換器31(31a、31b、第二の熱交換器)を備えていることが好ましい。これにより、固体酸化物形電解セル10が排出した気体の熱を利用して固体酸化物形電解セルに供給するHOを加熱することができるため、熱の有効利用率を向上させることができる。
なお、固体酸化物形電解セル10のカソードからは、通常、生成されたHおよび電気分解されずに残存したHOが混合した気体が排出される。そのため、水素吸蔵材20に対してHのみを輸送するために、配管42には、当該気体を冷却後にドレイン水を除くための配管43が設けられていることが好ましい。なお、当該気体の冷却には、例えば、図6に示すように、冷却水が循環する配管45を接触させた熱交換器31cを利用することができる。
また、図示していないが、電気化学装置1は、電気的なインバータ、各部を支持する支持材、配管42、44および46における気体または液体の輸送のためのブロアまたはポンプ、固体酸化物形電解セル10および水素吸蔵材20を保温するための断熱材、固体酸化物形電解セル10および水素吸蔵材20を保持する筐体等をさらに備えていてもよい。
(熱収支の試算例)
続いて、本実施形態に係る電気化学装置1の熱マネジメントが優れていることについて、熱収支の試算例により説明する。試算例では、熱自立状態を前提条件として計算を行っている。本実施形態に係る電気化学装置1に対比する対照として、図7に示すような、固体酸化物形電解セル10および水素吸蔵材20を備え、固体酸化物形電解セル10から水素吸蔵材20へHを輸送するようになっているが、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようにはなっていない電気化学装置1’を用いた。図7に示すように、電気化学装置1’は、熱交換器30の代わりに、単に水素吸蔵材20を冷却するための熱交換器32およびそのための冷却水を循環させる配管46を備えている点が、電気化学装置1とは異なっている。
試算例では、固体酸化物形電解セル10には、1.8mol/sの流量でHOを供給し、固体酸化物形電解セル10におけるHOの利用率が80%であり、1.44mol/sのHが生成されるものとした。また、水素吸蔵材20としては、Mgを用い、Hを吸蔵する毎に、74kJ/molの発熱が生じるものとした。また、固体酸化物形電解セル10は、800℃で動作し、800℃における水素の燃焼熱に相当する248.2kJ/molの電気エネルギーを加えるものとした。
まず、電気化学装置1における熱収支の試算例について、図8を参照して説明する。まず、配管40の地点40aでは、25℃のHO(水)が1.5mol/sの流量で供給されており、配管41の地点41aでは、25℃のHOが0.3mol/sの流量で供給されているものとした。HOを二つの経路から供給するようにした理由については後述する。
配管40を流れるHOは、熱交換器30において気化されて、370℃のHO(水蒸気)になる。その際受け取る熱は、水加熱量8.5kJ/sおよび蒸発熱60.99kJ/sである。その後、部分40bにおいて2.76kJ/sの熱ロスが生じ、HOの温度は320℃となる。そして、熱交換器31において、22.05kJ/sの熱を受け取り、700℃に加熱される。一方、配管41を流れるHOは、熱交換器31において、水加熱量12.20kJ/sおよび蒸発熱6.74kJ/sの熱を受け取り、700℃に加熱され、配管40に合流する。そして、合流した1.8mol/sのHOは、部分40cにおいて7.48kJ/sの熱アシストを受け、800℃に加熱され、固体酸化物形電解セル10に供給される。
固体酸化物形電解セル10から排出されたH+HO(水素流量1.44mol/sおよび水蒸気流量0.36mol/s)は、地点42aでは800℃であるが、部分42bにおいて2.94kJ/sの熱ロスが生じ、750℃となる。そして、熱交換器31において水蒸気及び水素の顕熱38.62kJ/s、水の潜熱14.6kJ/sおよび水の顕熱1.36kJ/sを失い、液化した0.36mol/sのHOが配管43から除去される。水素吸蔵材20には、1.44mol/sのHのみが供給される。
固体酸化物形電解セル10から排出された0.72mol/sのOは、地点44aでは800℃であるが、部分44bにおいて1.25kJ/sの熱ロスが生じ、750℃となる。そして、熱交換器31において剰余熱7.72kJ/sを失い、350℃となって排出される。なお、電気化学セル部11における熱ロスの合計は4.20kJ/sとなる。
また、配管45を流れる冷却水は、地点45aを、25℃、5mol/sで流れ、熱交換器31において21.32kJ/sの熱を受け取り、81.53℃となる。
ここで、熱交換器30では、水素吸蔵材20における発熱が74×1.44kJ/s(106.56kJ/s)であり、上述したHOに与えられる熱および熱ロスの合計8.5+60.99+7.28kJ/s(76.77kJ/s)を十分にまかない、熱アシストは必要ない。なお、配管40に、固体酸化物形電解セル10に供給すべきHOの一部のみを供給しているのは、水素吸蔵材20における発熱で、配管40を流れるHOの気化熱を全てまかなうためである。それゆえ、水素吸蔵材20における発熱でHOの気化熱をまかなえるのであれば、全てのHOを配管40に供給することがより好ましい。
また、熱交換器31では、配管40、41および45を流れるHOに与えた熱量が、22.05+12.20+6.74+21.32kJ/s(62.30kJ/s)であり、配管42および44を流れる気体から受け取った熱量が、38.62+14.6+1.36+7.72kJ/s(62.30kJ/s)となる。
以上より、試算例における電気化学装置1が必要とする熱アシストは、部分40cにおける7.48kJ/sであり、得られたH1モルあたり5kJとなる。固体酸化物形電解セル10に供給する電気エネルギーは、H1モルあたり248kJであり、得られたH1モルあたりの室温における燃焼熱は286kJであるので、エネルギー効率は、286/(248+5)=113%となる。
次に、電気化学装置1’における熱収支の試算例について、図9を参照して説明する。試算例では、熱自立状態を前提条件としている。まず、配管40の地点40aでは、25℃のHO(水)が1.8mol/sの流量で供給されているものとした。配管40を流れるHOは、熱交換器31aにおいて加熱されて、100℃となる。その際受け取る熱は、水加熱量10.2kJ/sである。続いて、熱交換器31において、73.19kJ/sの蒸発熱を受け取り気化される。そして、部分40bにおいて47.89kJの熱アシストを受け、800℃に加熱され、固体酸化物形電解セル10に供給される。
固体酸化物形電解セル10から排出されたH+HO(水素流量1.44mol/sおよび水蒸気流量0.36mol/s)は、地点42aでは800℃であるが、部分42bにおいて11.63kJ/sの熱ロスが生じ、600℃となる。そして、熱交換器31bにおいて顕熱27.8kJ/sおよび潜熱14.6kJ/sを失い、さらに熱交換器31aにおいて顕熱2.12kJ/sを失い、液化した0.36mol/sのHOが配管43から除去される。水素吸蔵材20には、1.44mol/sのHのみが供給される。
固体酸化物形電解セル10から排出された0.72mol/sのOは、地点44aでは800℃であるが、部分44bにおいて1.25kJ/sの熱ロスが生じ、750℃となる。そして、熱交換器31bにおいて剰余熱15.28kJ/sを失い、100℃となり、さらに、熱交換器31aにおいて顕熱1.07kJ/sを失い、50℃となって排出される。なお、電気化学セル部11における熱ロスの合計は12.89kJ/sとなる。
ここで、熱交換器31aおよび31bでは、配管40を流れるHOに与えた熱量が、10.22+73.19kJ/s(83.41kJ/s)であり、配管42および44を流れる気体から受け取った熱量が、27.8+14.6+2.12+15.28+1.07kJ/s(60.87kJ/s)となる。よって、83.41−60.87=22.54kJ/sの熱アシストが必要となる。
以上より、試算例における電気化学装置1’が必要とする熱アシストは、部分40b、熱交換器31aおよび31bにおける47.89+22.54=70.43kJ/sであり、得られたH1モルあたり49kJとなる。固体酸化物形電解セル10に供給する電気エネルギーは、H1モルあたり248kJであり、得られたH1モルあたりの室温における燃焼熱は286kJであるので、エネルギー効率は、286/(248+49)=96%となる。
以上のように、本実施形態に係る電気化学装置1では、エネルギー効率は113%と試算され、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送しない電気化学装置1’では、エネルギー効率は96%と試算される。このように、本実施形態によれば、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようになっていることにより、エネルギー効率を向上させることができる。
(変形例)
なお、各種配管、熱交換器等の構成は図に示したものに限定されず、各種改変することができる。すなわち、本実施形態では、水素吸蔵材20から固体酸化物形電解セル10へ熱を輸送するようになっていればよく、必ずしも熱交換器30を備える必要はない。すなわち、水素吸蔵材20と熱交換する熱交換媒体を電気化学装置1内を循環させて、固体酸化物形電解セル10等に熱アシストする構成であってもよい。
また、配管43におけるドレイン水を、さらに配管40に供給してHOをリサイクルしてもよい。
また、外部からの熱(廃熱等)を装置内に取り込むように構成してもよい。
〔第2実施形態〕
図10は、本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る電気化学装置2の概略構成を模式的に示す図である。図10に示すように、電気化学装置2は、第1実施形態における固体酸化物形電解セル10の代わりに、固体酸化物形電解セルおよび固体酸化物形燃料電池セルの何れとしても動作し得る可逆電気化学セル12を備えている。図10(a)は、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときの構成を示し、図10(b)は、可逆電気化学セル12が固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときの構成を示す。以下、第1実施形態と同様の構成には同じ部材番号を付し、説明を省略する。
可逆電気化学セル12は、第1実施形態における固体酸化物形電解セル10とほぼ同様に構成することができる。すなわち、可逆電気化学セル12は、Hを電解セルのカソードに供給する配管、空気またはOを電解セルのアノードに供給する配管、カソードとアノードとの間に生じた電流を流すための回路を備えていればよく、その他の構成については第1実施形態における固体酸化物形電解セル10と同様に構成することができる。そして、可逆電気化学セル12は、HOを供給すると共に、外部から電圧を印加することにより、固体酸化物形電解セルとして動作させることができる。また、Hと空気またはOとを供給することにより、固体酸化物形燃料電池セルとして動作させることができる。なお、可逆電気化学セル12の動作温度は、固体酸化物形電解セル10と同様である。
図10(a)に示すように、可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させるときは、水素吸蔵材20から可逆電気化学セル12へ熱を輸送することにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。熱を輸送するための構成は、第1実施形態と同様である。
一方、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させるときは、図10(b)に示すように、水素吸蔵材20から可逆電気化学セル12へHを輸送するとともに、可逆電気化学セル12から水素吸蔵材20へ熱を輸送するようにする。これにより、可逆電気化学セル12は、水素吸蔵材20が放出したHを燃料として発電を行うことができる。また、上述したように、固体酸化物形燃料電池セルにおける反応は発熱的であり、水素吸蔵材がHを放出する反応は吸熱的である。したがって、可逆電気化学セル12から水素吸蔵材20へ熱を輸送することにより、可逆電気化学セルの発熱と水素吸蔵材の吸熱とを相殺することにより、熱マネジメントの効率性を向上し、全体的なエネルギー効率を向上させることができる。
このように、本実施形態に係る電気化学装置2では、水素吸蔵材20は、単にHを出し入れするものというだけではなく、そのときに適した熱を出し入れするものでもある。言い換えれば、電気化学装置2では、水素吸蔵材20を蓄熱材としても活用している。
従来技術において、水素吸蔵材は、Hを吸蔵させるときには冷却が必要であり、Hを放出させるときには熱を供給する必要がある。通常、Hの吸蔵と放出とには時間的なずれがあるために、Hを吸蔵して放出するという一連のサイクルの上で、多量の熱損失が生じることになる。同様に、固体酸化物形電解セルおよび固体酸化物形燃料電池セルの何れとしても動作し得る可逆電気化学セルでも、発電時には冷却が必要であり、電解時には熱供給が必要であるため、発電と電解との時間的なずれのために、発電し、電解するという一連のサイクルの上で、多量の熱損失が生じることになる。
これに対し、本実施形態に係る電気化学装置2では、水素吸蔵材20を蓄熱材としても活用することにより、熱マネジメントを効率的に行い、可逆電気化学セルと水素吸蔵材との双方の吸熱と発熱とを時間的なずれなく相殺することによって、熱の有効利用率を高め、全体的なエネルギー効率を飛躍的に向上させることができる。
電気化学装置2における配管および熱交換器の構成については、(i)可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させるときは、可逆電気化学セル12から水素吸蔵材20へHを輸送し、水素吸蔵材20から可逆電気化学セル12へ熱を輸送するようになっており、(ii)可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させるときは、水素吸蔵材20から可逆電気化学セル12へHを輸送し、可逆電気化学セル12から水素吸蔵材20へ熱を輸送するようになっていればよく、特に限定されないが、例えば、図11に示すような構成とすることができる。
図11は、電気化学装置2の一構成例を模式的に示す図である。図11(a)は、可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させる場合を示し、図11(b)は、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる場合を示す。
図11(a)に示すように、可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させる場合は、第1実施形態とほぼ同様の構成とすることができる。配管45および配管43には、それぞれ弁35および弁36が設けられているが、弁35および弁36は何れも開かれている。
一方、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる場合は、図11(b)に示すように、弁35および弁36を閉め、配管42を介して、水素吸蔵材20から可逆電気化学セル12へHを輸送し、配管44を介して、空気またはOを可逆電気化学セル12へ供給し、可逆電気化学セル12から排出された排ガスを配管40を介して排出すればよい。
このとき、熱交換器(第三の熱交換器)30は、可逆電気化学セル12が排出した排ガスと、水素吸蔵材20との間で熱交換するように働く。これによって、Hを放出する吸熱反応を行う水素吸蔵材20を加熱し、首尾よくHの放出を継続させることができる。
また、図11(a)(b)に示す構成例では、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときに、可逆電気化学セル12に供給すべきHOが流れる配管40と、可逆電気化学セル12が固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、可逆電気化学セル12が排出した排ガスが流れる配管40とが共有されており、熱交換器30も共有している。さらに、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときに、可逆電気化学セル12が排出した気体が流れる配管42、44と、可逆電気化学セル12が固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、可逆電気化学セル12に供給する気体が流れる配管42、44とが共有されており、熱交換器31も共有している。このように、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときと、固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときとで、配管および熱交換器を共用することにより、装置全体の部品点数を削減することができる。
なお、さらに詳細に説明すれば、図11(a)(b)のAで示す部分は、例えば、図11(c)(d)に示すように構成され得る。すなわち、図11(c)(d)に示すように、配管40は、燃焼室13および配管46および47を介して可逆電気化学セル12に接続され得る。配管42および配管46は、電解セルのカソードにつながっており、配管44および配管47は、電解セルのアノードにつながっている。
可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させる場合、図11(c)に示すように、電解セルのカソードには、配管40からのHO(水蒸気)が燃焼室13および配管46を介して供給され、電解セルのカソードで生じたHが配管42を介して輸送される。また、電解セルのアノードで生じたOは配管44を介して排出される。配管47は使用されない。
一方、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる場合、図11(d)に示すように、燃料電池セルのアノードには、配管42からHが供給され、生じたオフガスが配管46を介して排出される。また、燃料電池セルのカソードには、配管44から空気が供給され、オフ空気が配管47を介して排出される。配管46および47は燃焼室13につながっており、燃焼室13においてオフガスおよびオフ空気を燃焼させ、排ガスとして配管40を介して排出する。
このように、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときと、固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときとで、燃焼室を含む構成についても共用することができる。
(蓄電システム)
本実施形態に係る電気化学装置2は、可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させることにより、外部の電力から水素を製造して水素吸蔵材20に蓄積し、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させることにより、水素吸蔵材20に蓄積した水素を電力に再変換し、同時に固体酸化物形燃料電池セルの余剰熱を水素吸蔵材に蓄熱することができる。したがって、電気化学装置2は、本発明の一実施形態に係る蓄電システム4の一部を構成することができる。
図12は、蓄電システム4の概略構成を模式的に示す図である。図12に示すように、蓄電システム4は、蓄電時には、可逆電気化学セル12を固体酸化物形電解セルとして動作させ、放電時には、可逆電気化学セル12を固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる蓄電制御装置3を備えている。
蓄電制御装置3は、これらに限定されないが、蓄電および放電の制御の切替を、時間に応じて行ってもよいし、水素吸蔵材20に蓄積された水素の量に応じて行ってもよい。また、要求される電力の需給バランスに応じて蓄電および放電を切り替えてもよい。例えば、蓄電システム4が、太陽電池からの電力を蓄電するシステムである場合には、太陽電池による発電が行われる日中は蓄電を行い、夜に放電するように蓄電制御装置3が制御することにより、一日を通した安定した電力供給に資することができる。また、同様に、蓄電システム4が、風力発電からの電力を蓄電するシステムである場合には、風力が強いときに蓄電を行い、無風のときに放電するように蓄電制御装置3が制御することにより、安定した電力供給を行うことができる。
(変形例)
本実施形態においても、第1実施形態と同様、各種配管、熱交換器等の構成は図に示したものに限定されず、各種改変することができる。例えば、図11に示す構成例では、可逆電気化学セル12が固体酸化物形電解セルとして動作するときと、固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときとで、配管および熱交換器を共用していたが、操作弁等を用いて、それぞれ別個の配管を用いるように構成してもよい。
なお、本実施形態では、可逆電気化学セル12が、固体酸化物形電解セルとしても固体酸化物形燃料電池セルとして働く構成について説明したが、他の実施形態として、固体酸化物形燃料電池セルとしてのみ働く構成であってもよい。言い換えれば、電気化学装置が、固体酸化物形燃料電池セルを備えている構成であってもよい。このような構成であっても、図10(b)に示すように、固体酸化物形燃料電池セルから水素吸蔵材20へ熱を輸送するように構成することで、上述したように熱の有効利用率を向上させることができる。
本発明は、水素製造、蓄電および発電の分野において利用可能である。
1、2 電気化学装置
3 蓄電制御装置
4 蓄電システム
10 固体酸化物形電解セル
11 電気化学セル部
12 可逆電気化学セル
13 燃焼室
20 水素吸蔵材
30 熱交換器(第一の熱交換器、第三の熱交換器)
31 熱交換器(第二の熱交換器)
32 熱交換器
40〜47 配管(流路)

Claims (9)

  1. Oを電気分解してHを生成する固体酸化物形電解セルと、
    上記固体酸化物形電解セルが生成した上記Hを吸蔵する水素吸蔵材と、
    上記水素吸蔵材から上記固体酸化物形電解セルへ熱を輸送する熱輸送手段と、を備えていることを特徴とする電気化学装置。
  2. 上記熱輸送手段は、上記固体酸化物形電解セルに供給すべき上記HOと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第一の熱交換器を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学装置。
  3. 上記第一の熱交換器は、上記固体酸化物形電解セルに供給すべき上記HOを気化させるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の電気化学装置。
  4. 上記水素吸蔵材が上記Hを吸蔵するときの温度が、25℃以上500℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の電気化学装置。
  5. 上記固体酸化物形電解セルが排出した気体と、上記固体酸化物形電解セルに供給する上記HOとの間で熱交換する第二の熱交換器を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の電気化学装置。
  6. 上記固体酸化物形電解セルは、上記水素吸蔵材が放出するHを燃料として発電を行う固体酸化物形燃料電池セルとしても動作する可逆電気化学セルであり、
    上記熱輸送手段は、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときは、上記水素吸蔵材から上記可逆電気化学セルへ熱を輸送し、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときは、上記可逆電気化学セルから上記水素吸蔵材へ熱を輸送するようになっていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の電気化学装置。
  7. 上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルが排出した排ガスと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第三の熱交換器を備えていることを特徴とする請求項6に記載の電気化学装置。
  8. 上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルに供給すべき上記HOが流れる流路と、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルが排出した排ガスが流れる流路とが共有されており、
    上記第三の熱交換器は、上記可逆電気化学セルが上記固体酸化物形電解セルとして動作するときに、上記可逆電気化学セルに供給すべき上記HOと、上記水素吸蔵材との間で熱交換する第一の熱交換器として機能することを特徴とする請求項7に記載の電気化学装置。
  9. 請求項6〜8の何れか一項に記載の電気化学装置と、
    蓄電時には、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形電解セルとして動作させ、放電時には、上記可逆電気化学セルを上記固体酸化物形燃料電池セルとして動作させる蓄電制御装置と、を備えていることを特徴とする蓄電システム。
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