JP2013197216A - フレキシブルケーブル、その異常検出装置、その異常検出方法および電子機器。 - Google Patents

フレキシブルケーブル、その異常検出装置、その異常検出方法および電子機器。 Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブルケーブルのケーブル本体の発熱異常の発生、またはケーブル本体の可動負荷や外部負荷によるケーブル損傷などの異常発生を早期に判別し、かつ確実に把握することにある。
【解決手段】導電パターン(8)を絶縁する絶縁層(10)が設置され、この絶縁層を介して感熱体層(感熱体12)と電極体(14、16)が設置される。感熱体層は、導電パターンに併設され、導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる。電極体は、この感熱体から抵抗変化を取り出す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電パターンのショートまたは断線などによるケーブル異常検出機能を備えたフレキシブルケーブル、その異常検出装置、その異常検出方法および電子装置に関する。
電子機器では、電力や信号などを送信するケーブルが多数利用される。このようなケーブルでは、たとえばケーブル内部への異物侵入や経年変化、損傷などによりショートが発生し、ケーブル自体が異常発熱することがある。ケーブルの発熱は、周囲の機能部品への影響や、電子機器を利用する利用者への危険性がある。
このケーブルの異常検出に関し、絶縁体で被覆された主電源線に対して、2つの導体を温度抵抗体の上下に積層した三層体で構成される異常検知絶縁体を巻き付けて、温度変化による抵抗値を検出するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
特開平11−223653号公報
ところで、携帯電話機やノート型PC(Personal Computer)など複数の筐体を開閉可能に接続する電子機器では、各筐体内部の機能部品の接続に柔軟性の高いフラット形状のフレキシブルケーブルが利用されている。フレキシブルケーブルは、柔軟性を利用して筐体間の可動部に配置される。そのためフレキシブルケーブルは、筐体内部において位置や収納状態の変移、他の部品との接触、外力による損傷などでショートが発生して異常発熱などを生じる可能性がある。
ケーブルを備える電子機器では、電流が多く流れる電源ラインなどに対して、ヒューズなどを設置して過電流に対する保護手段を備えるものがある。しかしヒューズを利用した異常対策では、たとえばケーブル内で完全なショートとなっていない所謂ハーフショート状態に対し、発生した過電流が遮断容量まで達せずヒューズが有効に機能しないおそれがある。この場合、電子機器の内部では、ケーブル周辺において異常発熱が長時間継続し、熱による筐体の破損など安全性に問題を生じるという課題がある。
また、電子機器ではこのようなハーフショートによる異常発熱に対し、たとえばケーブルと筐体との間に空間部を設けて伝熱を遅延させるなどの手段も取りうる。しかし、このような空間部を設けることで、電子機器の小型化や薄型化を阻害するという課題がある。
そこで、本開示のフレキシブルケーブル、その異常検出装置、その異常検出方法および電子機器では、上記課題に鑑み、ケーブル本体の発熱や損傷による異常発生を早期に、かつ確実に把握することにある。
上記目的を達成するため、本開示の構成は、導電パターンを絶縁する絶縁層が設置され、この絶縁層を介して感熱体層と電極体が設置される。感熱体層は、導電パターンに併設され、導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる。電極体は、この感熱体から抵抗変化を取り出す。
本開示のフレキシブルケーブル、異常検出装置、異常検出方法および電子機器によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) フレキシブルケーブルに塗布された感熱体により、直接ケーブルの状態が監視されるので、異常の発生が迅速に把握され、電子機器の安全性が高められる。
(2) また、ケーブルの発熱を監視する感熱体層と電極体とを同一層に塗布し、ケーブルと一体化することで、ケーブルの柔軟性を維持するとともに、ケーブルを搭載する電子機器の薄型化が可能となる。
(3) このフレキシブルケーブルを備えた電子機器では、ケーブルからの発熱に対して、筐体側へと熱が伝わって高温になる前に異常状態が検出されるので、利用者の安全性を高めることができる。
(4) 負温度特性の感熱体を利用し、検出した電圧/電流値に対して2つの閾値を設定することで、緊急の停止を要する発熱異常とそれ以外の異常とが区別でき、対応手段に幅をもたせることで、利便性が高められる。
第1の実施の形態に係るフレキシブルケーブルの構成例を示す図である。 図1のII−II線断面の一例を示す図である。 導電パターンの周辺に配置された異常検出センサ部の構成例を示す図である。 フレキシブルケーブル内における異常発生の状態例を示す図である。 フレキシブルケーブルの異常検出の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る異常検出装置の機能構成例を示す図である。 異常検出装置の回路構成例を示す図である。 抵抗−電圧変換回路の構成例を示す図である。 異常検出センサ部の回路構成例を示す図である。 変換後電圧V3と異常検出センサ部温度の関係を示す図である。 電圧比較原理の一例を示す図である。 電圧比較原理の一例を示す図である。 フレキシブルケーブルの異常検出処理の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係る電子機器の構成例を示す図である。 電子機器のハードウェア構成例を示す図である。 携帯電話機の外観構成例を示す図である。 フレキシブルケーブルの実装状態例を示す図である。 フレキシブルケーブルの異常検出処理の一例を示すフローチャートである。 異常検出実行制御の一例を示すフローチャートである。 他の実施の形態に係るPCの外観構成例を示す図である。 他の実施の形態に係る電子機器の構成例を示す図である。 他の実施の形態に係る電子機器の構成例を示す図である。 他の実施の形態に係る電子機器の構成例を示す図である。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係るフレキシブルケーブルの構成例を示している。図1に示す構成は一例であって、係る構成に本発明が限定されるものではない。
図1に示すフレキシブルケーブル2は、本開示のフレキシブルケーブルの一例であって、ケーブル本体部4の平面上の一部または全部に発熱などを検出する異常検出センサ部6を備えている。ケーブル本体部4は、たとえば柔軟性をもった樹脂材料で形成されており、ケーブル本体部4の長手方向に沿って1本または複数本の導電パターン8が配置されている。この導電パターン8は、たとえば電子機器に搭載される基板や機能部品に電力の供給や信号伝送を行っている。異常検出センサ部6では、この導電パターン8に対し、たとえば接触不良やハーフショートなどによる異常発熱を検出するほか、ケーブル本体部4の損傷による異常状態を検出している。
異常検出センサ部6は、ケーブル本体部4の平面上に絶縁層10、感熱体12、電極体14、16を配置して構成されている。
絶縁層10は、ケーブル本体部4の平面上に積層されケーブル本体部4の一部を覆い、導電パターン8に対して感熱体12、電極体14、16を絶縁している。この絶縁層10は、たとえばポリイミド(Polyimide)などの絶縁材料で構成されたフィルム部材で形成されている。絶縁層10はたとえばケーブル本体部4の平面上に対し、異常検出を行う範囲に合わせて形成されている。
感熱体12は、導電パターン8に対する発熱検知手段の一例である。この感熱体12は、絶縁層10を介して導電パターン8に沿って併設されている。感熱体12は、たとえば導電性ポリマーなどで構成されており、温度変化が電気的な抵抗値に変換される特性を備えている。即ちこの感熱体12を備えた異常検出センサ部6は、サーミスタ温度計を構成している。また、この導電性ポリマーは、後述するようにたとえば損傷などによっても抵抗値が変化する特性を備えている。この異常検出センサ部6に設置される感熱体12は、たとえば検知対象の温度上昇に応じて抵抗値が下がる負温度特性を備えたNTC(Negative temperature coefficient)素子で構成されている。
図1に示す感熱体12は、絶縁層10を介して導電パターン8上に配置された電極体14に対して、長手方向の側面側に接触して配置されている。このとき感熱体12は、たとえば導電パターン8上に配置させていない。このような感熱体12の配置は、たとえば発熱した導電パターン8上において直接温度を検出せず電極体14を介して温度検出を行っている。これにより、感熱体12は、たとえば導電パターン8の通電による全体的な温度上昇の検知を避けて、異常発熱による高温状態の位置を特定でき、検出精度を向上させることができる。また、導電性ポリマーの耐熱温度を考慮して感熱体12の配置位置を設定してもよい。
電極体14、16は、感熱体12と接触してその抵抗変化を取り出す手段の一例である。この電極体14、16はたとえば銅箔パターンで構成され、一部または全部で接触した感熱体12との間で異常検出の電気回路の一部を形成している。電極体14、16は、フレキシブルケーブル2の外部に設けられた異常判別回路18にそれぞれ接続している。そして電極体14、16は、感熱体12間の抵抗値変化による電流値、電圧値を検出する。電極体14、16は、絶縁層10上に積層されており、感熱体12と同一層に配置されている。
電極体14は第1の電極体の一例であって、たとえば導電パターン8上に配置されている。この電極体14は、たとえば一端側を導電パターン8上に配置している。そして他端側を異常判別回路18側に接続している。第1の電極体14は、たとえば導電パターン8の短手方向の幅に設定している。これにより導電パターン8の発熱による温度変化は、第1の電極体14を介して感熱層12に伝達される。この電極体14には、たとえば長手方向の両側面を感熱体12によって包囲されて接触しており、熱が伝達される。
電極体16は第2の感熱体の一例であり、電極体14および感熱体12と同一層に形成されている。この電極体16は、導電パターン8の設置位置に合わせて、一端側が感熱体12を介して第1の電極体14の周囲を包囲するように配置されている。電極体16は、感熱体12と接触して電気的な導通状態となっている。また電極体16の他端側は、異常判別回路18に接続されている。
このように異常検知センサ部6は、電極体14、16が導電パターン8に合わせて配置され、この電極体14、16との間に感熱体12を挟持させることでケーブル本体部4内に生じた異常発熱を電気的な特性に変換して検出することが可能となる。
電極体16の中央部分は、たとえば異常検出領域に設定されたケーブル本体部4の平面上に対して絶縁層10を介して配置されている。電極体16は、たとえば異常判別回路18との接続点から絶縁層10の周縁に沿って電極体14および感熱体12を囲むように配置されている。そして、既述のように電極体16は、電極体14の三方を感熱体12に接触させて配置している。このように電極体16は、電極体14との配置間隔を小さくし、さらに感熱体12との接触面積を多くとるように配置することで、導電パターン8の発熱による温度変化による抵抗値への変換効率が向上する。
異常検出センサ部6では、たとえばフレキシブルケーブル2を搭載する電子機器の外装ケースに利用者の手などが接触する範囲に合わせて、感熱体12と電極体14、16との接触部分の長さを限定してもよい。これにより発熱異常を検出する範囲を限定することで、異常温度の検出速度の向上が図れる。
電極体16は、中央部分を絶縁層10の周縁に配置することで、たとえばケーブル本体部4の損傷に伴って欠損または断線状態となる。これにより感熱体12および電極体14、16によって構成された異常検出センサ部6の回路が断線などの状態となり、ケーブル本体部4の断線や損傷が検出される。
異常判別回路18は、感熱体12および電極体14、16で形成された異常検出回路に接続され、電極体14、16によって取り出した感熱体12の抵抗変化を取り込んで、フレキシブルケーブル2の異常状態を判別する。
図2に示すフレキシブルケーブル2は、ケーブル本体部4の平面上に異常検出センサ部6の絶縁層10、感熱体12および電極体14、16が積層されている。このケーブル本体部4は、たとえば最下層側から絶縁層20、導電パターン層22、絶縁層24、電波シールド層26が形成されている。絶縁層20、24はたとえばポリイミドで構成されている。また導電パターン層22は、たとえば銅箔によって導電パターン8が形成されている。電波シールド層26はたとえば銀ペースト部材で構成され、導電パターン8に対する外乱などを遮断している。
この異常検出センサ部6は柔軟性を持った材料で形成され、その厚さがケーブル本体部4の厚さよりも小さく構成される。これによりフレキシブルケーブル2は、柔軟性を維持することができ、電子機器などに設置する場合の組立性が確保される。
そしてこの異常検出センサ部6は、発熱源となる導電パターン8の周辺として絶縁層10を介して直上付近に配置されている。これにより異常検出センサ部6は、ケーブル本体部4が燃焼による損傷、発火などに至る前に発熱異常の検出が行える。
図3は、導電パターンの周辺に配置された異常検出センサ部の構成例を示している。
電極体14は、既述のように導電パターン8の直上付近に配置され、その幅W1が導電パターン8と同等またはそれ以上の大きさで形成されている。感熱体12は、幅W2で構成され、その両端側を電極体14と電極体16とに接触している。
電極体16は、たとえば感熱体12の幅W2と同等またはそれより小さい幅W3で構成されている。この感熱体12の幅W2および伝筐体16の幅W3は、それぞれ独立しており、任意の幅に設定されればよい。また、図3に示す電極体16は、電極体14の短手側の側面部分との間に長さL1の空間部30を空けて配置している。この空間部30は、電極体14、16同士の接触により感熱体12を介さずに電気回路が形成されるのを防止している。
なお、この空間部30内に感熱体12を配置し、感熱体12の周囲を電極体14、16に接触させて異常検出回路に接続させてもよい。
図4は、フレキシブルケーブル内における異常発生の状態例を示している。図4に示す異常発生状態、発生箇所などは一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
〔発熱異常検出〕
図4Aに示すフレキシブルケーブル2では、たとえばケーブル本体部4の絶縁層24においてハーフショートなどが発生している。ケーブル本体部4では、ハーフショートの発生箇所を中心に導体パターン層22が加熱され、ケーブル本体部4の全体に向けて伝搬する。異常検出センサ部6では、感熱体12においてケーブル本体部4の加熱による温度変化を検出する。感熱体12では、検出した温度変化により抵抗値が降下する。電極体14、16は感熱体12の抵抗値の変化を取り込む。そして、異常判別回路18では電極体14、16が取り込んだ抵抗値変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から発熱異常を判別する。
このフレキシブルケーブル2では、ショートなどが発生する可能性がある導電パターン8に沿って異常検出センサ部6が配置されている。異常検出センサ部6では、ケーブル本体部4が高温状態になる前に発熱異常を検出することができる。これにより、フレキシブルケーブル2が設置された電子機器では、たとえば外装ケース32に対してケーブル本体部4の熱が伝搬して高温となるのを防止できる。そこで電子機器では、フレキシブルケーブル2に対する外装ケース32までの高さH1を小さくできる。
〔破損異常検出〕
図4Bに示すフレキシブルケーブル2では、たとえば電子機器の外装ケース32からの圧力などによりケーブル本体部4に損傷が生じている。このとき、異常検出センサ部6では、たとえば感熱体12の接触不良や断線、または電極体14、16の断線などが生じる。これにより感熱体12ではたとえば抵抗値が上昇する。電極体14、16は感熱体12の抵抗値の変化を取り込む。そして、異常判別回路18では電極体14、16が取り込んだ抵抗値変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から破損異常を判別する。
異常判別回路18では、感熱体12の負温度特性に基づき、検出される抵抗値変化の上昇または降下によって発熱異常または破損異常を判別する。そして、異常判別回路18は、たとえば判別した異常状態に応じて、搭載された電子機器に対し、警告表示指示や電源停止指示などの警告信号を出力すればよい。
図5は、フレキシブルケーブルの異常検出処理の一例を示している。図5に示す処理内容、処理手順などは一例であり、係る構成に本発明が限定されるものではない。
この異常検出処理は、本開示のフレキシブルケーブルの異常検出方法の一例である。電極体14、16では、絶縁層10を介して導電パターン8に併設された感熱体12の抵抗値変化を監視する(S1)。感熱体12は、導電パターン8の発熱、接触異常または破損の発生を検出すると抵抗値が変化する。
電極体14、16では、感熱体12から取り込んだ抵抗値変化の監視結果を異常判別回路18に出力する(S2)。異常判別回路18では、抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から発熱異常または電極体14、16の破損異常を判別する。
斯かる構成によれば、フレキシブルケーブルに塗布した感熱体により、直接ケーブルの状態が監視されるので、異常の発生が迅速に把握され、電子機器の安全性が高められる。また、ケーブルの発熱を監視する感熱体層と電極体とを同一層に塗布し、ケーブルと一体化することで、ケーブルの柔軟性を維持するとともに、ケーブルを搭載する電子機器の薄型化が可能となる。フレキシブルケーブルを備えた電子機器では、ケーブルからの発熱に対して、筐体側へと熱が伝わって高温になる前に異常状態が検出されるので、利用者の安全性を高めることができる。
〔第2の実施の形態〕
図6は、第2の実施の形態に係る異常検出装置の機能構成例を示している。図6に示す構成は一例であって、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
図6に示す異常検出装置40は、本開示のフレキシブルケーブル2の異常検出装置の一例である。この異常検出装置40は、たとえばフレキシブルケーブル2上に設置された感熱部42、抵抗変化検出部44とともに、異常判別部46で構成されている。感熱部42は、ケーブル本体部4(図1)内で発生したハーフショートなどによる発熱や外部から加えられた外力によるケーブル本体部4の破損などを検出する。感熱部42は、たとえば導電性ポリマーなどを備える感熱体12で構成されている。この感熱体12は既述のように発熱の検知または感熱体12自体の損傷などにより、抵抗値が変化する特性を備えている。
抵抗変化検出部44は、発熱または破損を検出した感熱部42から抵抗値の変化を取り出し、異常判別部46に出力する。この抵抗変化検出部44は、たとえば感熱体12に接続して異常状態の検出回路を構成する電極体14、16で構成されている。またこの抵抗変化検出部44では、たとえばケーブル本体部4に対する外力などにより電極体14、16が損傷または断線した場合、この断線状態が異常判別部46に検知され、フレキシブルケーブル2の異常検出が行われる。
フレキシブルケーブル2に設置された感熱部42および抵抗変化検出部44は、既述の異常検出センサ部6の構成例である。
異常判別部46は、異常検出センサ部6と接続して異常検出回路の一例を構成している。この異常判別部46は、抵抗変化検出部44から取り込んだ感熱部42の抵抗値について電流または電圧に変換し、その変化を判別する。異常判別では、発熱による感熱部42の負温度特性を利用し、たとえば変換した電流または電圧値の上昇または低下によって発熱異常の発生を判別する。また、ケーブル本体部4の破断または感熱部42による異常検出では、異常検出センサ部6の抵抗値が上昇する特性を利用し、たとえば変換した電流値または電圧値の上昇または低下によって破断異常の発生を判別する。
図7、図8、図9は、異常検出装置の回路構成例を示している。
異常検出装置40は、たとえばフレキシブルケーブル2に設置された異常検出センサ部6と、異常検出回路50で構成されている。異常検出センサ部6は、電源ライン64または信号ライン66に対して絶縁されて感熱体12(図1)および電極体14、16(図1)が配置されている。この電極体14、16は異常検出回路50に接続され、変化した感熱体12の抵抗値が付加される。
図7に示す異常検出回路50は、フレキシブルケーブル2に生じた異常を判別する手段の一例であり、既述の異常判定部46を構成する。異常検出回路50は、たとえば抵抗−電圧変換回路52と電圧比較回路54、制御部60で構成されている。この異常検出回路50は、異常検出センサ部6から取り込んだ抵抗値を判定電圧に変換し、この判定電圧値からフレキシブルケーブル2の異常状態を判別する。異常検出回路50による判別結果は、たとえば制御部60に取り込まれる。そして制御部60では、判別結果に基づきフレキシブルケーブル2を利用した電源供給や信号送信などを停止させるか否かを判断し、電源供給部62などを制御する。
抵抗−電圧変換回路52は、異常検出センサ部6の感熱体12(図1)の抵抗値Rthに応じた電圧値の変換手段の一例である。この抵抗−電圧変換回路52は、電極体14、16(図1)で取り出された抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換する。この抵抗−電圧変換回路52は、たとえば図8に示すように感熱体12の抵抗値Rthに対してプルアップ抵抗70が直列に接続され、基準電圧Vccが印加される。この抵抗−電圧変換回路52は、抵抗値Rthとプルアップ抵抗70とによって基準電圧Vccが分圧され、変換後電圧V3が出力される。
図9に示す異常検出センサ部6には、フレキシブルケーブル2に配置された導電パターン8に沿って、電極体14、16と感熱体12によりサーミスタの抵抗Rthが形成される。この抵抗Rthは、たとえば電極体14の左右両端に接続したそれぞれの感熱体12に対し、電極体16との間で複数の抵抗R1〜R6・・・が形成される。これらの抵抗R1〜R6・・・は、たとえば電極体16の先端側に向けて並列に接続されている。したがって抵抗Rthは、各抵抗R1〜R6・・・の合成抵抗となる。
このとき電極体14、16のA−B間に形成される抵抗Rthは、たとえば並列接続の抵抗の合成算出式から以下のように算出される。

Figure 2013197216
このような構成において、たとえばフレキシブルケーブル2内にショートが発生し、発熱によって感熱体12の一部の抵抗値が低下すると、上記の式(1)の一部のRの値が小さくなる。各抵抗R1〜R6・・・は、式(1)において逆数となっていることから、抵抗値R1〜R6のいずれかまたは全てが小さくなると、式(1)の分母の値が大きくなり、Rthの値は正常状態に対して小さな値が算出される。
そして、図8に示す抵抗−電圧変換回路52において合成された抵抗値Rthが反映されると、変換後電圧V3の値は、たとえば分圧の算出式から算出される。
Figure 2013197216
式(2)において、フレキシブルケーブル2が正常状態の場合に対して抵抗値Rthが小さくなると、変換後電圧V3の値も小さくなる。
また、たとえばフレキシブルケーブル2に対して加えられた外力によって感熱体12が損傷、破断すると、感熱体12の一部の抵抗値R1〜R6のいずれかまたは全部の抵抗値が上昇する。これにより、上記式(1)に基づく算出によりRthの値は大きな値となる。そして、この算出した抵抗値Rthに基づいて算出された変換後電圧V3も、正常時の値に対して大きな値となる。
さらに、異常検出センサ部6の電極体14、16が断線した場合には異常検出センサ部6内の回路がオープン状態となり、異常検出センサ部6と抵抗−電圧変換回路52との間で回路が構成されない。これにより電圧比較回路54には、たとえば基準電圧Vccが印加される。
図10は、変換後電圧V3と異常検出センサ部の温度との関係例を示す。図10に示す実験値、実験結果は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
図10に示す検出結果では、検出部の温度とサーミスタの抵抗値Rthとの関係について、抵抗値Rthの一般の近似式である以下の式によって算出している。
Figure 2013197216
式(3)において、R0はサーミスタに設定される基準抵抗値であり、T0は基準温度、Bはサーミスタ定数を示している。この式(3)で算出された抵抗値Rthに対し、既述の式(2)を利用して変換後電圧V3を算出する。その結果、図10に示すように、感熱体12側を示すサーミスタの温度が低温のT1のときの電圧値V(T1)に対し、温度がT2またはT3に上昇すると、変換後電圧V3は、V(T2)またはV(T3)と小さくなる。
このとき、温度上昇に伴、上記式(3)で算出される抵抗値は小さな値となる。
図7に示す電圧比較回路54は、変換後電圧V3に対して設定された比較電圧との比較処理を行い、フレキシブルケーブル2に生じている異常状態の判別を行う。この電圧比較回路54は、たとえば基準電圧Vccを所定の電圧に設定するレギュレータ80、発熱異常を検出する第1の比較器82、破断異常を検出する第2の比較器84が設置されている。また、電圧比較回路54には、プルアップ回路86が接続されている。
この電圧比較回路54では、異常検出センサ部6で検出した抵抗値から求めた変換後電圧V3に対し2つの閾値を設定して比較を行い、異常状態の判別が行われる。
レギュレータ80は、印加された基準電圧Vccを一定の電圧値に保持する制御手段の一例である。このレギュレータ80では、たとえば上限の閾値として比較電圧V1aが設定され第2の比較器84の非反転入力(+)側に入力している。また、レギュレータ80は、たとえば下限の閾値として比較電圧V2aが設定され、第1の比較器82の反転入力(−)側に入力している。この閾値V1a、V2aは、たとえばフレキシブルケーブル2が正常状態のときの変換後電圧V3の値を基準として、変化の上限値または下限値を設定すればよい。
第1の比較器82は、変換後電圧V3が第1の基準レベルである閾値V2aより低下または上昇した場合に発熱異常を表す判別出力を生じる手段の一例である。この第1の比較器82では、変換後電圧V3が非反転入力(+)側に入力され、反転入力側に入力された下限の閾値電圧V2aと比較する。そして比較器82は、入力された変換後電圧V3が閾値V2aよりも高い場合には、Hi(H)を出力し、低い場合には、Low(L)を出力する。
第2の比較器84は、変換後電圧V3が第2の基準レベルである閾値V1aより低下または上昇した場合に、電極体の破損異常を表す判別出力を生じる手段の一例である。第2の比較器84は、変換後電圧V3が反転入力(−)側に入力され、非反転入力側に入力された上限の閾値電圧V1aと比較する。そして、比較器84は、入力された変換後電圧V3が閾値V1aよりも低い場合にはHi(H)を出力し、高い場合にはLow(L)を出力する。
プルアップ回路86は、各比較器82、84に対して直列に接続された抵抗を介して基準電圧Vccが印加されており、比較結果がLowの場合に基準電圧Vccによって異常検出回路50からHiが出力される。
図11および図12は、電圧比較による異常検出原理の一例を示している。
この異常検出装置40では、負温度特性の感熱体12と2つの閾値V1aと閾値V2aを設定することで、発熱による異常か、または破断による異常かの判別を行っている。そして、電圧値の上限または下限を超えたときにそれぞれの結果を制御部60側に出力する。このように負温度特性の感熱体12を利用することで、異常温度の検出では変換後電圧V3が低下し、破断異常の検出では変換後電圧V3が上昇することで、異常状態の判別を明確に行える。そして、変換後電圧V3の上限値と下限値との設定幅を大きくとれるので、異常状態に対する対処判断の幅が大きくなる。
<正常範囲内の比較処理>
フレキシブルケーブル2が利用可能な正常範囲内である場合、変換後電圧V3は、上限閾値V2aよりも小さく、かつ下限閾値V1aよりも大きな値となるように設定されている。電圧比較回路54では、図11Aに示すようにフレキシブルケーブル2の状態に応じて変化する変換後電圧V3に対して、上限および下限の閾値内でケーブルを安全に利用できる正常領域の監視を行っている。このとき発熱検出側の第1の比較器82では、非反転入力側の変換後電圧V3が反転入力側のV2aよりも大きいので、図11Bに示す比較出力V2では「H」が出力される。また、破断検出側の第2の比較器84では、非反転入力側の閾値V1aが反転出力側の変換後電圧V3よりも大きいので、図11Bに示す比較出力V1では「H」が出力される。
<発熱異常の場合の比較処理>
フレキシブルケーブル2がハーフショートなどにより発熱を生じた場合、既述のように感熱体12は温度上昇に応じて抵抗値が低下する。この抵抗値低下により、変換後電圧V3も値が減少する。そして、ケーブルがたとえば規制温度以上になると変換後電圧V3が下限閾値V2aよりも小さくなる。このとき、図11Bに示すように発熱検出出力V2は、「L」が出力される。また、断線検出出力V1は、「H」の状態となる。第1の比較器82では、非反転入力側の変換後電圧V3が反転入力側の閾値V2aよりも小さくなったときに比較出力V2が「L」に変化する。第2の比較器84では、非反転側のV3が小さくなっても変化が生じない。
<断線異常の場合の比較処理>
フレキシブルケーブル2が損傷し、たとえば感熱体12の破断または損傷、または電極体14、16の破断が生じた場合、既述のように変換後電圧V3の値が上昇変化する。そして、変換後電圧V3が上限閾値V1aを超えるか否かの監視が行われる。変換後電圧V3が上限閾値V1aを超えると、断線検出出力V1が「L」となる。このとき、第2の比較器84では、反転入力側の変換後電圧V3が非反転入力側の閾値V1aよりも大きくなると、図11Bに示す断線検出出力V1が「H」から「L」に変化する。第1の比較器82では、非反転入力側のV3が大きくなるので比較結果に変化はない。
比較器82、84では、ケーブルの状態に応じて入力される変換後電圧V3の値に応じて、図11Cに示す比較結果72が出力される。
図12Aに示す比較結果が各比較器82、84から出力されると、この出力によってプルアップ回路86の基準電圧Vccが作用する。図12Bに示すように、比較結果出力V1、V2が「H」となる場合、たとえばプルアップ回路86から基準電圧Vccが比較器82、84のGND側に印加され「L」に反転して出力される。また、比較結果出力V1、V2が「L」となる場合、プルアップ回路86の基準電圧Vccが出力され、比較出力が「H」に反転する。
図12Bに示すように各比較器82、84の比較出力V1、V2をプルアップ回路86によって反転することで、検出出力V1b、V2bでは、異常状態の検出がされたときに「H」が出力する。即ち、発熱異常の閾値比較を行う第1の比較器82では、正常状態から発熱検出をしたときに「H」の比較出力V2bを出力する。また、断線検出の閾値を比較する第2の比較器84では、断線検出をしたときに「H」の比較出力V1bを出力する。
異常検出回路50では、図12Cに示す比較反転結果74をたとえば制御部60に対して通知する。この比較反転結果74により、異常検出回路50では、フレキシブルケーブル2が異常状態に有る場合にのみ「H」を出力することができる。
制御部60は、フレキシブルケーブル2の異常検出装置40またはこのフレキシブルケーブル2を備えた電子機器の制御手段の一例である。この制御部60は、たとえばコンピュータで構成されている。制御部60は、たとえば電源供給部62に接続され、異常検出回路50に印加される基準電圧Vccの出力制御を行う。また、制御部60は、異常検出回路の比較結果出力V1b、V2bを取り込み、判別された異常状態に基づいて電源ライン64や信号ライン66への通電停止や、そのほか電子機器の利用者に対する警告報知処理などを行う。
図13はフレキシブルケーブルの異常検出処理の一例を示している。図13に示す処理内容、処理手順等は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この異常検出処理は、本開示のフレキシブルケーブルの異常検出方法または異常検出プログラムの一例である。異常検出処理では、異常検出センサ部6の感熱体12の抵抗値が抵抗−電圧変換回路52に取り込まれて変換後電圧V3に変換される(S11)。この抵抗−電圧変換処理では基準電圧Vccが印加される。このとき、フレキシブルケーブル2に異常が発生している場合、感熱体12の抵抗値が変化し、これに伴って変換後電圧V3の値が決定される。
変換後電圧V3は、電圧比較回路54側の2つの比較器82、84に出力される(S12)。比較器82、84では、変換後電圧V3がそれぞれ非反転入力側または反転入力側に入力され、上限または下限の閾値が設定される。電圧比較回路54では、変換後電圧V3と各比較器82、84に設定された閾値V1a、V2aとを比較する(S13)。
電圧比較回路54では、変換後電圧V3と閾値とを比較し、その比較結果により発熱または断線検出かの判別が行われる(S14)。そして異常検出回路50は、たとえば制御部60などに対し、設定された2つの閾値に対応して2系統の判別結果を通知する(S15)。
なお、この実施の形態では、感熱体12に生じる抵抗値変化について、電圧に変換して比較処理を行っているがこれに限られず、たとえば電流値に変換して異常検出を行ってもよい。
斯かる構成によれば、負温度特性の感熱体を利用し、抵抗値から変換した電圧/電流値に対して2つの閾値を設定することで、緊急の停止を要する発熱異常とそれ以外の異常とを区別でき、対応手段に幅をもたせることができ、利便性が高められる。
〔第3の実施の形態〕
図14は、第3の実施の形態に係る電子機器の構成例を示している。図14において、図1、図7と同一の構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図14に示す電子機器81は、本開示の電子機器の一例であり、異常検出センサ部6が設置されたフレキシブルケーブル2が搭載され、このフレキシブルケーブル2の異常検出手段である異常検出回路50が設置されている。ケーブル本体部4には、たとえば電子機器81の基板同士を接続する電源ラインの導電パターン8に対し、絶縁層10を介して感熱体12および電極体14、16が設置されている。
異常検出回路50では、電極体14、16で取り込んだ感熱体12の抵抗値に基づいて設定した変換後電圧V3と、発熱異常を示す閾値V2a、断線異常を示す閾値V1aとの比較処理によって異常判別が行われる。
電子機器81では、異常検出回路50によって判別されたフレキシブルケーブル2の異常状態に基づいて、電源制御や報知処理などが行われる。この電子機器81には、たとえばシステム制御回路83、電源85、電源遮断回路87、ディスプレイ警告表示部88を備えている。
システム制御回路83は、電子機器81の動作制御手段を構成している。このシステム制御回路83では、たとえば異常検出回路50からフレキシブルケーブル2の状態情報が取り込まれ、断線異常や発熱異常が発生した場合にシステムの電源を遮断するか否かの判断や警告報知の指示などが行われる。その他、システム制御回路83は、異常検出回路50の基準電圧Vccの印加指示なども制御する。
電源85は、電子機器81の電源部であり、異常検出装置40の電源供給部62の一例である。
電源遮断回路87は、フレキシブルケーブル2の異常状態に応じて、導電パターン8への電力供給または信号出力を遮断する手段の一例であり、たとえばスイッチ回路などで構成されている。電源遮断回路87は、異常検出回路50から発熱異常に対する下限の閾値V2aの検出信号を取り込むと、たとえば電源85から導電パターン8への通電を遮断する。
ディスプレイ警告表示部88は、異常検出回路50によるフレキシブルケーブル2の異常状態の発生を電子機器81の利用者に報知する手段の一例である。このディスプレイ警告表示部88は、たとえば電子機器81の表示画面への表示や警告表示ライトの発光、音声により異常状態を報知する。
この電子機器81では、たとえば発熱異常の発生に対して電源遮断処理および警告報知を行い、断線異常に対しては警告報知のみを行っている。これは、電子機器81においてフレキシブルケーブル2の設置位置は、ヒンジ部などの利用者の手などが接触する部分に近いことから安全性を確保するために異常発熱の場合には電源を遮断する。そして、電源が遮断されることで、ハーフショート段階で発生した異常発熱を終息させることができる。また、閾値V1aを超えた場合の断線異常は、たとえばケーブルの接触不良やケーブルの破損などの機械的な故障が発生した場合であり、即座に利用者が危険にさらされる状態ではない。したがって、最低限の処理として警告表示のみを行い、損傷による不具合への対処を促している。
図15は、電子機器のハードウェア構成例を示している。
電子機器81には、たとえば既述のシステム制御回路83、電源85電源遮断回路87とともに、レギュレータ90、電源制御IC92、タイマー待受け検出94、メモリ104、LCDユニット105などを備えている。
システム制御部83は、たとえばLSI(Large Scale Integration)で構成されており、システムCPU(System CPU:Central Processing Unit)100やベースバンドCPU(Base Band CPU)102を備えている。システムCPU100は、OS(Operating System)やその他のプログラムなどを演算実行して、電子機器81の各機能部に対する動作制御を行う手段の一例である。このシステムCPUには、たとえば取り込まれて演算処理したソフトウェアプログラム112、LCD制御部114や他の機能部との間で情報や制御指示をやりとりするI/F(Inter Face)116などが構成される。
ベースバンドCPU102は、電子機器81の無線通信制御を行うプロセッサである。
メモリ104は、たとえばLSIで構成されたMCP(Multi Chip Package)を備えている。このメモリ104は、たとえばプログラムのワークエリアであるRAM(Random Access Memory)とともにOSやアプリケーションまたはデータなどのプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備えている。
システムCPU100は、メモリ104との間でプログラムの送受を行っている。
レギュレータ90は電源85に接続され、たとえば異常検出回路50に対する基準電圧Vcc出力の制御を行う。レギュレータ90では、たとえばON/OFFの切り替え制御が行われ、電子機器の待受け状態が一定時間経過した場合に、異常検出回路50に対する電源をOFFにするなどの制御を行う。
電源制御IC92は、電源85に対する制御手段の一例であり、システム制御回路83からの制御指示に応じて電源供給を制御する。この電源制御IC92は、たとえば発熱異常検出を契機にシステム制御回路83からの指示を受け、電源遮断回路87の切替えを行う。
タイマー待受け検出94は、電子機器81の動作状態を監視する手段の一例である。タイマー待受け検出94は、システム制御回路83に接続され、電子機器81が利用中であるか、充電中であるかを監視するとともに、所定時間の計時を行う。このタイマー待受け検出94は、レギュレータ90に接続しており、たとえば電子機器81が利用中か否かの状態情報を出力している。これにより、たとえば異常検出装置50では、異常検出処理を中断させる。
LCDユニット105は、電子機器81の表示手段の一例であって、たとえばディスプレイ警告表示部88として機能する。LCDユニット105は、たとえば表示プログラムであるドライバ106やLCD(Liquid Crystal Display)108で構成されている。ドライバ106は、システム制御回路83のLCD制御部114に接続されており、警告表示やその他の表示指示を受けている。
また電子機器81には、その他の報知手段110として、LCD以外の制御レシーバや外部スピーカ、イルミネーション表示などを備えている。
図16は、電子機器の外観構成例を示しており、図17は、フレキシブルケーブルの実装状態例を示している。
図16に示す携帯電話機120は、電子機器81の一例である。この携帯電話機120は、たとえば可動側筐体部122、固定側筐体部124およびヒンジ部126によって開閉可能に接続されている。可動側筐体部122には、LCDのディスプレイ108を備えられている。固定側筐体部124には、操作部130として例えば、キーボード132、選択キー134、決定キー136などが配置されている。
そして携帯電話機120のヒンジ部126の内部には、たとえばフレキシブルケーブル2の一部が巻回して配置されている。そして、ケーブル本体部4には、たとえばヒンジ部126への配置位置に合わせて異常検出センサ部6が配置されている。この異常検出センサ部6は、たとえばヒンジ部126の外装ケースに対して利用者の手肌が触れる範囲に合わせて長さを設定すればよい。また、この異常検出センサ部6の長さを短くとることで、異常温度を素早く検出することができる。したがって、フレキシブルケーブル2の製造処理および電子機器2の組立て処理では、斯かる条件を考慮して行うことで、異常発熱の検知精度を上げ、電子機器81の安全性を向上できる。
図18は、電子機器におけるフレキシブルケーブルの異常検出処理例を示している。図18に示す処理内容、処理手順は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されない。
図18に示す異常検出処理は、本開示の異常検出方法、異常検出プログラムの一例である。この異常検出処理では、異常検出回路50による判別結果に応じて、電子機器81の機能停止または警告表示が選択され、利用者の安全を確保している。
ケーブルの不良発生に対し、異常発熱が生じた場合(S21のYES)には、異常検出回路50では、下限の閾値による判別結果V2bは「L」から「H」に切り替わって出力される(S22)。この判別結果に基づき、電源遮断回路87では、レギュレータ出力を遮断し、または遮断状態を保持する(S23)。これによりフレキシブルケーブル2の導電パターン8に対し、発熱の原因となる電力または信号出力を遮断する。
この遮断状態を維持することで、フレキシブルケーブル2の異常発熱は終息する(S24)。このとき、電子機器81は起動が禁止されており、LCDの表示は暗いままとなる(S25)。即ち、異常発熱が発生した場合には、電源の再投入により再度異常発熱が発生する可能性があるので、修復処理が施されなければ、たとえばシステム制御回路83による制御指示などにより、電源遮断が行われて電子機器81の起動が禁止される。
また、異常発熱以外の異常であり(S21のNO)、ケーブルの断線、接続不良の場合(S31)、異常検出回路50では、上限の閾値よる判別結果V1bが「L」から「H」に切り替わって出力される(S32)。
そしてシステム制御回路83では、システムCPU100のI/F116に異常検出回路50から信号が入力される(S33)。システム制御回路83では、ケーブル異常に対する割り込み処理を優先的に開始する(S34)。システムCPU100は、たとえばメモリ104から組み込み済みの異常処理プログラムを読み出し、警告メッセージの生成および表示処理を行う(S35)。この異常処理プログラムの実行により、たとえば「エラーが発生しました、お近くのショップにて点検をお願いします。」などのメッセージが生成される。この生成されたメッセージは、メモリ104の異常ログに出力されて保存される(S36)。
システム制御回路83では、たとえば異常制御プログラムの実行により、生成した異常メッセージをLCD制御部114によって送信される(S37)。送信した異常メッセージは、LCDユニット105のドライバ106で受信される(S38)。そして、ドライバ106は、ディスプレイ108に警告メッセージを表示する(S39)。
次に、図19は、電子機器による異常検出実行制御例を示している。
この異常検出実行制御は、本開示の異常検出の制御方法または異常検出の制御プログラムの一例である。この制御処理では、異常検出回路50による異常検出処理の実行タイミングの制御を含んでいる。異常検出処理は、利用者によって電子機器81の利用中に発熱異常が発生するのを検出すればよい。したがって電子機器81が長時間利用されていない場合には、異常検出処理を停止させる。
フレキシブルケーブル2の異常検出が実行されると(S41)、電子機器81が待受け状態か否かが判断される(S42)。この処理では、タイマー待受け検出94によって監視され、電子機器81が利用されているか否かが判断される。電子機器81が利用中であれば(S42のNO)、異常検出を継続して実行する。
また、電子機器81が待受け状態である場合(S42のYES)、所定時間が経過したかが判断される(S43)。待受け状態で所定時間が経過すると(S43のYES)、電子機器81が充電中か否かを判断する(S44)。この判断は、たとえば電源制御IC92などで実行される。電子機器81が充電中で無い場合(S44のNO)、異常検出を中断する(S45)。
電子機器81が充電中の場合、フレキシブルケーブル2の導電パターン8には電力が供給される。したがって、利用者が電子機器81を利用していない場合でも、充電中の場合には、異常検出を実行する。また、フレキシブルケーブル2に異常発熱が発生した場合でも、電子機器81が利用されていない場合には、利用者に対する危険が少ない。そして、電子機器81の利用が再開されたときに異常検出が実行され、発熱異常が検出できるので、安全性が確保される。
斯かる構成によれば、フレキシブルケーブルが発熱異常状態のとなった場合、電子機器を起動停止にすることで、導電パターンのハーフショートの再発生を回避でき、利用者の安全性を確保できる。また、発熱異常と電極体やケーブルの断線とを判別することで、発熱による危険が伴わない異常の場合には、電子機器の再起動を可能にでき、最低限の利用が確保できるので、電子機器の利便性を確保できる。さらに、利用者が電子機器を利用していない場合には、異常検出処理を停止させることで、電力消費を低減できる。
〔他の実施の形態〕
(1)上記実施の形態では、電子機器81の一例として携帯電話機120の構成を示したがこれに限られない。電子機器81は、たとえば複数の筐体間を備えて折り畳み可能な構成であればよく、図20に示すPC200に利用してもよい。このPC200は、たとえば表示側筐体部202、操作側筐体部204がヒンジ部206によって開閉可能に連結されている。このPC200は、たとえばヒンジ部206の内部に既述のフレキシブルケーブル2が設置されており、発熱異常やケーブルの断線異常などを検出してもよい。
その他、電子機器81として、情報通信端末(PDA:Personal Digital Assistant)やゲーム機などに利用してもよい。
(2)上記実施の形態では、フレキシブルケーブル2の周縁部分に電極体16を配置させてフレキシブルケーブル2の断線、破損検出機能を備えたが、これに限られない。たとえば図21に示す電子機器220では、絶縁層10を介して導電パターン8に沿って感熱体12および電極体14、16を配置させた異常検出センサ部222が塗布されたフレキシブルケーブル2を利用してもよい。斯かる構成によれば、利用者の安全性に関わる最低限の機能として、発熱異常の監視を確実に行うことができる。また、大きな外部圧力などが加えられた場合には、電極体14、16や感熱体12の破断異常を検出することができる。
(3)また、図22に示す電子機器230では、たとえばフレキシブルケーブル2の本体部4に電極体234を配置し、導電パターン8に対して絶縁層10を介して分岐させて配置した感熱体236、238、240と接続して異常検出センサ部232を構成してもよい。斯かる構成によれば、従来のケーブル本体部4上に絶縁層10と感熱体12のみが塗布されるので、フレキシブルケーブル2の柔軟性をより確保することが可能となる。
(4)また図23に示す電子機器250では、フレキシブルケーブル2上配置された絶縁層10に対し、たとえば感熱体254、256の一部を接続して塗布して異常検出センサ部252を構成してもよい。この感熱体254は、たとえば絶縁層10を介して導電パターン8上の広範囲に塗布している。また、感熱体254は、たとえばケーブル本体部4の縁側に配置している。そして。この感熱体254、256に対して、それぞれ電極体を設置され、異常検出回路50に接続している。
斯かる構成によれば、ケーブル本体部4に金属製の電極体を設置せず、ケーブルの柔軟性を保持できる。また、ケーブル本体部4の広範囲に感熱体254、256が配置されるので、発熱異常と断線異常とを検出することができる。
次に、以上述べた実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1)導電パターンを絶縁する絶縁層と、
前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
前記抵抗変化を取り出す電極体と、
を備えるフレキシブルケーブル。
(付記2)前記導電パターン上に前記絶縁層を介して前記電極体が設置され、前記電極体と同一層上において、前記電極体の両端を挟んで前記感熱体層が設置された、
付記1に記載のフレキシブルケーブル。
(付記3)前記電極体は、
前記導電パターン上に前記絶縁層を介して設置され、前記感熱体層に挟まれた第1の電極体と、
前記第1の電極体および前記感熱体層と同一層上において、その一部が前記第1の電極体の周囲に前記感熱体層を挟んで配置され、他の部分が前記絶縁体層の周縁に沿って配置された第2の電極体と、
を備える、
付記1または付記2に記載のフレキシブルケーブル。
(付記4)前記導電パターン上に前記絶縁層を介して設置された前記第1の電極体は、前記導電パターンと同一のパターン幅を備える、
付記3に記載のフレキシブルケーブル。
(付記5)前記感熱体層は前記導電パターンの発熱によって抵抗値が低下する負温度特性をもつ導電性ポリマーで構成された、
付記1ないし付記4のいずれかに記載のフレキシブルケーブル。
(付記6)導電パターンを絶縁する絶縁層と、
前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
前記抵抗変化を取り出す電極体と、
前記電極体で取り出された前記抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から異常を判別する異常判別回路と、
を備えるフレキシブルケーブルの異常検出装置。
(付記7)前記電極体は前記導体パターンに沿って配置され、
前記感熱体層は前記電極体と同一層上において、前記電極体の両端を挟んで設置された、
付記6に記載のフレキシブルケーブルの異常検出装置。
(付記8)前記異常判別回路は電流または電圧の前記レベルが第1の基準レベルより低下または上昇した場合に前記発熱異常を表す判別出力を生じる第1の比較回路と、
前記レベルが第2の基準レベルより低下または上昇した場合に、前記電極体の破損異常を表す判別出力を生じる第2の比較回路を備える、
付記6または付記7に記載のフレキシブルケーブルの異常検出装置。
(付記9)前記電極体は、
前記導電パターン上に前記絶縁層を介して設置され、前記感熱体層に挟まれた第1の電極体と、
前記第1の電極体および前記感熱体層と同一層上において、その一部が前記第1の電極体の周囲に前記感熱体層を挟んで配置され、他の部分が前記絶縁体層の周縁に沿って配置された第2の電極体と、
を備え、
前記異常判別回路は、前記第1の電極体および第2の電極体間の抵抗値変化を電流または電圧のレベルに変換する、
付記6ないし付記8のいずれかに記載のフレキシブルケーブルの異常検出装置。
(付記10)前記異常判定回路は、前記第1の電極体または前記第2の電極体の少なくとも1方の損傷により生じる前記抵抗変化に基づいて異常を判定する、
付記9に記載のフレキシブルケーブルの異常検出装置。
(付記11)導電パターンを絶縁する絶縁層を介して前記導電パターンに感熱体層を併設し、
前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により感熱体層に生じる抵抗変化を電極体で取り出す、
フレキシブルケーブルの異常検出方法。
(付記12)さらに、前記抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から発熱異常または前記電極体の破損異常を判別する、
付記11に記載のフレキシブルケーブルの異常検出方法。
(付記13)導電パターンを絶縁する絶縁層と、
前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
前記抵抗変化を取り出す電極体と、
前記電極体で取り出された前記抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から異常を判別する異常判別回路と、
前記導電パターンに電力を供給する電源部と、
前記発熱異常と判別された場合、前記電源部による電力の供給を停止させる制御部と、
を備える電子機器。
(付記14)前記電極体は前記導体パターンに沿って配置され、
前記感熱体層は前記電極体と同一層上において、前記電極体の両端を挟んで設置された、
付記13に記載の電子機器。
(付記15)前記異常判別回路は、
前記レベルが第1の基準レベルより低下または上昇した場合に、前記発熱異常を表す判別出力を生じる第1の比較回路と、
前記レベルが第2の基準レベルより低下または上昇した場合に、前記電極体の破損異常を表す判別出力を生じる第2の比較回路を備える、
付記13または付記14に記載の電子機器。
(付記16)前記異常判定回路は、前記第1の電極体または前記第2の電極体の少なくとも1方の損傷により生じる前記抵抗変化に基づいて異常を判定する、
付記15に記載の電子機器。
(付記17)さらに、音声または表示により電子機器の状態を報知する報知手段を備え、
前記制御部は、前記異常判別回路の判別結果により発熱異常または破損異常が生じた場合に、前記報知手段に報知させる、
付記13ないし付記16のいずれかに記載の電子機器。
(付記18)さらに、電子機器の動作状態を監視する監視手段と、
経過時間を計時する計時手段と、
を備え、
前記制御部は、前記監視手段の監視結果により電子機器が動作せず、一定時間が経過した場合には、前記異常判別回路を停止させる、
付記13ないし付記17のいずれかに記載の電子機器。
以上説明したように、本開示のフレキシブルケーブル、その異常検出装置、その異常検出方法および電子機器の好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
2 フレキシブルケーブル
4 ケーブル本体部
6、222、232、252 異常検出センサ部
8 導電パターン
10、20、24 絶縁層
12、236、238、240、254、256 感熱体
14、16、234 電極体
18 異常判別回路
22 導電パターン層
26 電波シールド層
30 空間部
32 外装ケース
40 異常検出装置
42 感熱部
44 抵抗変化検出部
46 異常判別部
50 異常検出回路
52 抵抗−電圧変換回路
54 電圧比較回路
60 制御部
62 電源供給部
70 プルアップ抵抗
72 比較結果
74 比較反転結果
80、90 レギュレータ
81、220、230、250 電子機器
82、84 比較器
83 システム制御回路
85 電源
86 プルアップ回路
87 電源遮断回路
88 ディスプレイ警告表示部
92 電源制御IC
94 タイマー待受け検出
100 システムCPU
102 ベースバンドCPU
104 メモリ
105 LCDユニット
120 携帯電話機
126 ヒンジ部
200 PC
206 ヒンジ部

Claims (9)

  1. 導電パターンを絶縁する絶縁層と、
    前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
    前記抵抗変化を取り出す電極体と、
    を備えるフレキシブルケーブル。
  2. 前記電極体は、
    前記導電パターン上に前記絶縁層を介して設置され、前記感熱体層に挟まれた第1の電極体と、
    前記第1の電極体および前記感熱体層と同一層上において、その一部が前記第1の電極体の周囲に前記感熱体層を挟んで配置され、他の部分が前記絶縁体層の周縁に沿って配置された第2の電極体と、
    を備える、
    請求項1に記載のフレキシブルケーブル。
  3. 前記感熱体層は前記導電パターンの発熱によって抵抗値が低下する負温度特性をもつ導電性ポリマーで構成された、
    請求項1または請求項2に記載のフレキシブルケーブル。
  4. 導電パターンを絶縁する絶縁層と、
    前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
    前記抵抗変化を取り出す電極体と、
    前記電極体で取り出された前記抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から異常を判別する異常判別回路と、
    を備えるフレキシブルケーブルの異常検出装置。
  5. 前記異常判別回路は電流または電圧の前記レベルが第1の基準レベルより低下または上昇した場合に前記発熱異常を表す判別出力を生じる第1の比較回路と、
    前記レベルが第2の基準レベルより低下または上昇した場合に、前記電極体の破損異常を表す判別出力を生じる第2の比較回路を備える、
    請求項4に記載のフレキシブルケーブルの異常検出装置。
  6. 導電パターンを絶縁する絶縁層を介して前記導電パターンに感熱体層を併設し、
    前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により感熱体層に生じる抵抗変化を電極体で取り出す、
    フレキシブルケーブルの異常検出方法。
  7. 導電パターンを絶縁する絶縁層と、
    前記絶縁層を介して前記導電パターンに併設され、前記導電パターンの発熱、接触異常または破損により抵抗変化を生じる感熱体層と、
    前記抵抗変化を取り出す電極体と、
    前記電極体で取り出された前記抵抗変化を電流または電圧のレベルに変換し、このレベルの変化から異常を判別する異常判別回路と、
    前記導電パターンに電力を供給する電源部と、
    前記発熱異常と判別された場合、前記電源部による電力の供給を停止させる制御部と、
    を備える電子機器。
  8. さらに、音声または表示により電子機器の状態を報知する報知手段を備え、
    前記制御部は、前記異常判別回路の判別結果により発熱異常または破損異常が生じた場合に、前記報知手段に報知させる、
    請求項7に記載の電子機器。
  9. さらに、電子機器の動作状態を監視する監視手段と、
    経過時間を計時する計時手段と、
    を備え、
    前記制御部は、前記監視手段の監視結果により電子機器が動作せず、一定時間が経過した場合には、前記異常判別回路を停止させる、
    請求項7または請求項8に記載の電子機器。

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