JP2013197021A - 組電池および電池 - Google Patents

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Masashi Shudo
正志 首藤
Kiyohisa Terai
清寿 寺井
Nobumitsu Tada
伸光 田多
Takeya Kurokawa
健也 黒川
Satoru Wada
怜 和田
Noboru Koike
昇 小池
Hideo Shimizu
秀男 志水
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Abstract

【課題】一例として、収容部内の蓄電部で発生した熱を収容部外に良好に放出できる組電池および電池を得る。
【解決手段】実施形態にかかる組電池は、樹脂製の筐体と、複数の蓄電部と、第一の熱伝導部材と、を備えた。前記筐体は、第一の壁を有した。前記筐体には、前記第一の壁によって一部が覆われた収容部が複数設けられた。前記蓄電部は、前記複数の収容部のそれぞれに収容された。前記第一の熱伝導部材は、前記第一の壁の内部に設けられ、前記筐体よりも熱伝導性が高い。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、組電池および電池に関する。
従来、樹脂製の筐体と当該筐体の収容部に収容された蓄電部とを備えた組電池が知られている。
特開2009−9889号公報
この種の組電池では、一例としては、収容部内の蓄電部で発生した熱を収容部外に良好に放出できる構成であるのが望ましい。
実施形態にかかる組電池は、樹脂製の筐体と、複数の蓄電部と、第一の熱伝導部材と、を備えた。前記筐体は、第一の壁を有した。前記筐体には、前記第一の壁によって一部が覆われた収容部が複数設けられた。前記蓄電部は、前記複数の収容部のそれぞれに収容された。前記第一の熱伝導部材は、前記第一の壁の内部に設けられ、前記筐体よりも熱伝導性が高い。
図1は、第1実施形態にかかる組電池の一例の斜視図である。 図2は、図1のII部の断面図である。 図3は、第1実施形態にかかる組電池の一例の分解斜視図である。 図4は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる蓄電部の一例の一部の断面図である。 図5は、図2のV部の拡大図である。 図6は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる導電部の第二部品の一例の斜視図である。 図7は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる導電部の第二部品の一例の図6とは別の角度から見た斜視図である。 図8は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる導電部の一例の斜視図である。 図9は、第1実施形態にかかる組電池に含まれるバスバーの一例の模式的な側面図である。 図10は、第1実施形態にかかる組電池に含まれるバスバーの一例の模式的な側面図であって、引張力が作用した状態が示された図である。 図11は、参考例の組電池に含まれるバスバーの一例の模式的な側面図であって、引張力が作用した状態が示された図である。 図12は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる筐体の壁部の一例の筐体内側から見た斜視図である。 図13は、図12に示される壁部の一部を筐体内側から見た平面図である。 図14は、図13のXIV−XIV断面図である。 図15は、第1実施形態にかかる組電池に含まれる筐体の一部の一例の縦断側面図である。 図16は、第1実施形態かかる組電池に含まれる隔壁の一部の一例の平面図である。 図17は、第1実施形態にかかる組電池の一部の一例の底面図である。 図18は、第1実施形態にかかる熱伝導部材の一例の正面図である。 図19は、第1変形例にかかる組電池に含まれる導電部の第二部品の一例の斜視図である。 図20は、第2変形例にかかる組電池の図5と同等位置での断面図である。 図21は、第3変形例にかかる組電池に含まれるバスバーの一例の斜視図である。 図22は、第4変形例にかかる組電池に含まれる隔壁の一部の一例を示す平面図である。 図23は、第5変形例にかかる熱伝導部材の一例の正面図である。 図24は、第6変形例にかかる熱伝導部材の一例の正面図である。 図25は、第2実施形態にかかる組電池の一例の斜視図である。 図26は、第2実施形態にかかる組電池の一部の一例の底面図である。 図27は、第3実施形態にかかる電池の一例の斜視図である。
以下の例示的な複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。また、各図では、説明の便宜上、方向(X方向、Y方向、Z方向)が示されている。X方向、Y方向、およびZ方向は、相互に直交している。
<第1実施形態>
本実施形態では、一例として、組電池1(電池)は、直列または並列に接続された複数の単電池部2(単電池、単セル、図3等参照)を有し、一例としては、二次電池(蓄電池、充電式電池)として構成されうる。組電池1は、種々の装置や、機械、設備等に設置されうる。具体的に、組電池1は、例えば、携帯電話や、パーソナルコンピュータ、携帯音楽プレーヤー等の比較的小型の装置等の電源として使用される他、電動自転車や、ハイブリッド電気自動車、電気自動車等の比較的大型の装置等の電源としても使用される。また、組電池1は、例えば、自動車や自転車(移動体)等の電源等、移動型の電源としても使用される他、例えば、POS(point of sales)システム用の電源等、定置型の電源としても使用される。また、種々の装置等には、本実施形態で示される複数の組電池1を、直列あるいは並列に接続したセットとして搭載することができる。よって、組電池1は、電池モジュール(電池ユニット)と言うことができる。また、組電池1に含まれる単電池部2の数や配置等は、本実施形態で開示されるものには限定されない。また、組電池1には、電池の電圧や温度を監視するための配線や、監視基板、電池制御のための制御基板等が含まれうる。
本実施形態では、一例として、単電池部2は、それぞれ、リチウムイオン二次電池として構成されることができる。なお、単電池部2は、ニッケル水素電池や、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等、他の二次電池であってもよい。リチウムイオン二次電池は、非水電解質二次電池の一種であり、電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う。正極材料としては、例えば、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物等が用いられ、負極材料としては、例えば、チタン酸リチウム(LTO)等の酸化物系材料や、炭素質材料、シリコン系材料等が用いられる。また、電解質(一例としては電解液)としては、例えば、フッ素系錯塩(例えばLiBF、LiPF)等のリチウム塩が配合された、例えば、炭酸エチレンや炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジメチル等の有機溶媒等が単独であるいは複数混合されて用いられる。
本実施形態では、一例として、図1〜3等に示されるように、筐体3(ケース、ケーシング、ハウジング)は、一方向(Y方向、単電池部2の並び方向、単電池部2の配列方向、単電池部2の重なり方向)に比較的長い直方体状の外観を呈している。また、本実施形態では、一例として、筐体3は、底壁3aや、側壁3b、端壁3c、天壁3d、隔壁3e等の複数の壁部(壁)を有している。底壁3a(壁部)は、四角形状(例えば長方形状)の板状に形成されている。また、底壁3aは、XY平面に沿って延びている。側壁3b(壁部)は、四角形状(例えば長方形状)の板状に形成されている。また、側壁3bは、底壁3aの短手方向(X方向)の端部に接続され、底壁3aと交叉する方向(本実施形態では一例として直交する方向、YZ平面)に沿って延びている。端壁3c(壁部)は、四角形状(例えば長方形状)の板状に形成され、底壁3aの長手方向(Y方向)の端部に接続されている。また、端壁3cは、底壁3aと交叉する方向(本実施形態では一例として直交する方向、XZ平面)に沿って延びている。また、側壁3bは、隣接する端壁3cと接続されている。天壁3d(壁部)は、四角形状(例えば長方形状)の板状に形成されている。また、天壁3dは、側壁3bおよび端壁3cの端部に接続され、側壁3bおよび端壁3cと交叉する方向(本実施形態では一例として直交する方向、XY平面)に沿って延びている。底壁3aおよび天壁3dは、それらの内面(筐体3の内側の面)同士が面した(対向した)状態で並んで(本実施形態では、一例として平行に)配置されている。二つの側壁3bは、それらの内面同士が面した(対向した)状態で並んで(本実施形態では、一例として平行に)配置されている。また、二つの端壁3cは、それらの内面同士が面した(対向した)状態で並んで(本実施形態では、一例として平行に)配置されている。隔壁3eおよび端壁3cは、相互に間隔をあけて複数設けられた第一の壁の一例である。
また、筐体3は、隔壁3e(壁部)を有している。隔壁3eは、四角形状(例えば長方形状)の板状に形成されている。隔壁3eは、底壁3aと天壁3dとの間に位置される。また、隔壁3eは、端壁3cと並んで(本実施形態では、一例として平行に)設けられ、XZ平面に沿って延びている。また、複数の隔壁3eは、それらの面同士が面した(対向した)状態で並んで(本実施形態では、一例として平行に)配置されている。隔壁3eの間隔(ピッチ、Y方向のピッチ)は、ほぼ一定である。また、一例としては、複数の隔壁3eの列の中間部分での隔壁3eの間隔(ピッチ、Y方向のピッチ)が当該列の端部での間隔より広いなど、間隔は局所的に変えることができる。筐体3の内部は、複数の隔壁3eによって複数の偏平な直方体状の室4(収容室、収容部)に分けられている。複数の室4は、Y方向に並んでいる。複数の室4の列の長手方向の端部では、室4は、底壁3a、天壁3d、隔壁3e、および端壁3cに囲まれている。つまり、複数の室4の列の長手方向の端部では、室4は、底壁3a、天壁3d、隔壁3e、および端壁3cに覆われている。また、複数の室4の列の長手方向の中間部(長手方向の端部以外)では、室4は、底壁3a、天壁3d、および二つの隔壁3eに囲まれている。つまり、複数の室4の列の長手方向の中間部(長手方向の端部以外)では、室4は、底壁3a、天壁3d、および二つの隔壁3eに覆われている。このように、室4は、隣り合う一対の第一の壁(隔壁3e、端壁3c)によって覆われている。室4の幅(Y方向の幅)は、ほぼ一定である。また、一例としては、複数の室4の列の中間部分での室4の幅(Y方向の幅)が当該列の端部での幅より広いなど、幅は局所的に変えることができる。また、筐体3は、絶縁性を有した合成樹脂材料(例えば、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)や、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等)で構成される。また、筐体3の合成樹脂材料としては、熱可塑性樹脂を用いることができ、例えば、PEや、PP、PMP等のオレ放熱部樹脂、PETや、PBT、PEN等のポリエステル系樹脂、POM樹脂、PA6、PA66、PA12等のポリアミド系樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂等の結晶性樹脂およびそれらのアロイ樹脂、あるいは、PSや、PC、PC/ABS、ABS、AS、変性PPE、PES、PEI、PSF等の非結晶性樹脂およびそれらのアロイ樹脂を、用いることができる。
本実施形態では、一例として、図2,3等に示されるように、筐体3は、複数(本実施形態では、一例として二つ)の部材(第一部材31および第二部材32)の組み合わせとして構成されている。第一部材31は、底壁3a、側壁3b、端壁3c、および隔壁3eの一部(部分3e1)を含み、第二部材32は、天壁3dおよび隔壁3eの一部(部分3e2)を含む。第二部材32(天壁3d)は、室4の開口部4aを覆っている。
本実施形態では、一例として、筐体3は、天壁3dの周縁部が側壁3bの外面よりもフランジ状に外側に張り出した張出部3fを有している。張出部3fは、上壁3g(壁部)、下壁3h(壁部)、および側壁3i(壁部)を有する。上壁3gは、第二部材32の天壁3dの周縁部である。下壁3hは、第一部材31の側壁3bの第二部材32側の端部から上壁3gと間隔をあけて面した状態に張り出している。側壁3iは、上壁3gおよび下壁3hと交叉した方向(本実施形態では、一例として直交方向)に沿って延びている。側壁3iは、第一部材31側の部分3i1と第二部材32側の部分3i2とを有している。張出部3f内には、空間4b(隙間、収容室、収容部)が形成されている。本実施形態では、一例として、図2に示されるように、空間4bには、導電部5の一部(本実施形態では、一例として接合部5d,5e等)が収容されている。複数の部材(本実施形態では、一例として第一部材31および第二部材32)は、例えば、熱溶着や、接着剤による接着、固定具(例えばねじ等)による締結等によって、結合される。本実施形態では、一例として、隔壁3eの第一部材31の一部(部分3e1)と第二部材32の一部(部分3e2)とが熱溶着されるとともに、側壁3iの第一部材31の別の一部(部分3i1)と第二部材32の別の一部(部分3i2)とが熱溶着される。本実施形態では、一例として、筐体3内の複数の室4は、互いに連通することなくそれぞれ独立した(隔離された)空間として形成される。
本実施形態では、一例として、単電池部2は、室4を構成する筐体3の壁部(底壁3aや、側壁3b、端壁3c、天壁3d、隔壁3e等)と、当該室4内に収容された蓄電部7と、蓄電部7に電気的に接続された導電部5と、によって構成されている。
本実施形態では、一例として、蓄電部7(コイル部、充放電部)は、シート状の一対の電極部7a,7b(正極部または負極部)と、電極部7a,7b間に配置されたシート状の介在物7c,7d(セパレータ)と、を有している。蓄電部7は、介在物7c、電極部7a、介在物7d、および電極部7bがこの順で重ねられた図4に示されるような層状体7eが複数回巻かれて(折り畳まれて、折り返されて)構成されている。なお、図4には、蓄電部7の一端部7fで層状体7eが2回巻かれた部分のみが示されている。層状体7eは、図3に示されるように、一端部7fと他端部7gとで屈曲されるとともに、一端部7fと他端部7gとの間では平坦に積み重ねられて複数回に亘って長円状の断面形状を有した偏平な形状に渦巻き状に巻かれる。一端部7fおよび他端部7gは、蓄電部7の外周がその外側に向けて凸となった凸部の一例である。また、本実施形態では、一例として、層状体7eでは、電極部7aは介在物7c,7dの幅方向の一方側にずらされ、電極部7bは介在物7c,7dの幅方向の他方側にずらされている。よって、層状体7eの軸方向(層状体7eの巻回の軸方向、本実施形態では、一例としてX方向)の一方側には電極部7aが突出し、他方側には電極部7bが突出している。すなわち、電極部7a,7bの突出部7h,7iは、層状体7eの巻回の軸方向(本実施形態では、一例としてX方向)に沿って突出している。そして、電極部7aの突出部7hには導電部5の第二部分5bが電気的に接続され、電極部7bの突出部7iには別の導電部5の第二部分5bが電気的に接続されている。本実施形態では、一例として、突出部7h,7iと第二部分5bとは、溶接等によって接合(結合、固定、接続、電気的に接続)されている。
本実施形態では、一例として、導電部5(導電部材、導電部品、リード部品、端子部品、部品)は、第一部分5a、第二部分5b、および第三部分5cを有する。導電部5は、蓄電部7の天壁3d側に位置される。第一部分5aは、筐体3に支持される。本実施形態では、一例として、図5に示されるように、第一部分5aは、インサート成形によって筐体3の天壁3dに一体化されている。また、図2に示されるように、第二部分5bは、蓄電部7の電極部7a,7bに接触している。本実施形態では、一例として、第二部分5bと電極部7a,7bとは溶接等により接合(結合、固定、接続)されるとともに電気的に接続されている。また、第三部分5cは、第一部分5aと第二部分5bとの間に位置され、捩られている。本実施形態では、一例として、導電部5は複数(本実施形態では、一例として二つ)の第二部分5bを有している。第二部分5bは、帯状(板状)に形成されている。二つの第二部分5bは、それらの面同士が互いに対向した姿勢(略平行な姿勢)で、対応する突出部7h,7iを、Y方向(蓄電部7(層状体7e)の厚さ方向、単電池部2(室4)の重なり方向)の両側から挟み込んでいる。そして、導電部5の二つの第二部分5bとそれらの間に挟まれる対応する突出部7h,7iとが、溶接等によって接合(結合、固定、接続、電気的に接続)されている。このような構成により、蓄電部7は、筐体3の天壁3dに、導電部5を介して支持されている。図2,3を参照すれば、本実施形態では、一例として、蓄電部7は、二つの導電部5を介して、天壁3dに両端支持されていることが理解できよう。導電部5は、一例としては、電気伝導率が比較的高い導体(金属材料、例えば、銀や、銅、アルミニウム等を含む合金等)で構成される。
また、本実施形態では、一例として、図8に示されるように、導電部5は複数の部品(導電部材、本実施形態では、一例として、第一部品51および第二部品52)が一体化されて構成されている。具体的には、第一部品51の接合部5dと第二部品52の接合部5eとが溶接等で接合(結合、固定、接続、電気的に接続)されて、導電部5が構成されている。
図2,5,8に示されるように、第一部品51は、第一部分5aと、接合部5dと、中間部5f(接続部、介在部)と、を有する。第一部分5aは、円柱状(円筒状、柱状、筒状)に構成され、天壁3dを貫通している。第一部分5aには、筐体3の外側に開口された凹部5gが設けられている。凹部5gの筐体3内側は塞がれている。凹部5gを囲う壁部5hとバスバー8(導電部材)とは、溶接等により互いに接合(結合、固定、接続、電気的に接続)される。すなわち、壁部5h(第一部分5a、第一部品51)は、端子部の一例である。なお、導電部5の壁部5h以外の部分は、リード部の一例である。接合部5dは四角形状の板状に構成され、天壁3dと間隔をあけて天壁3dに沿って位置されている。中間部5fは、L字状に屈曲された帯状(板状)に構成されている。中間部5fは、第一部分5aと接合部5dとの間に位置され、当該第一部分5aと接合部5dとを接続する。中間部5fと接合部5dとは連続的にS字状(クランク状)に屈曲された帯状(板状)の部分である。
図6〜8に示されるように、第二部品52は、接合部5eと、複数(本実施形態では、一例として二つ)の第二部分5bと、第三部分5cと、を有する。接合部5eは四角形状の板状に構成され、接合部5dの天壁3dとは反対側に位置される。第一部品51の接合部5dと第二部品52の接合部5eとはそれらの厚さ方向に重ねられた状態で溶接等によって接合(結合、固定、接続、電気的に接続)される。接合部5eと第二部分5bとの間に、第三部分5cが位置されている。図6〜8を参照すれば、第三部分5cの接合部5e側の端部5iと、第三部分5cの第二部分5b側の端部5jとが、ねじれの位置にあり、第三部分5cが端部5i,5j間で第二部分5bが延びた方向の軸(Z軸)回りに捩られていることが理解できよう。第二部品52は、接合部5eから端部5iを起点として第二部分5bおよび第三部分5cを一体的にY軸回りに略90°(deg)屈曲するとともに、第三部分5cをZ軸回りに略90°(deg)捩る(捻る)ことによって得られる。本実施形態では、導電部5に捩られた第三部分5cが設けられたことで、一例としては、捩られた第三部分5cが無い場合に比べて、第二部品52(導電部5)の柔軟性(可撓性)や、緩衝作用が高まりやすい。なお、本実施形態では、一例として、一つの第二部品52が有する二つの第三部分5cは、互いに逆方向に捩られている。
第二部品52の成形に際しては、一例としては、まず、平板状の板材(金属部材)からプレス等により、接合部5eから二つの第二部分5bが略平行に延びた細長いU字状の元部材(元形状、第二部品52の成形前の展開形状、打ち抜き形状、切り取り形状)、が得られる。次に、接合部5eに対して、二つの第二部分5bが、端部5i(図6参照)を起点として略90°屈曲される。さらに、第二部分5bの接合部5eに対する根元部分が捩られることで、第三部分5cが得られる。なお、屈曲と捩りとはほぼ同時に行われることも可能である。このように、本実施形態では、一例として、捩られる第三部分5cを設けたことで、蓄電部7の厚さ方向に対向した姿勢で略平行に延びた二つの第二部分5bを、接合部5eから略平行に延びた成形前(屈曲前)の元部材から得ることができる。捩られる第三部分5cが無かった場合、元部材はT字型となるため、プレスする前の板材における元部材の配置数が少なくなりやすく、板材の面積に対する部品数(効率、レイアウト効率)が低くなりやすい。この点、本実施形態によれば、一例としては、板材における第二部品52のレイアウトの効率が向上しやすい。なお、第二部品52には、適宜熱処理や表面処理等を施すことができる。
また、図2からわかるように、本実施形態では、一例として、第三部分5cは、蓄電部7の一端部7f(凸部)の突出方向(Z方向)からの視線で一端部7fから外れて位置され、すなわち、蓄電部7の一端部7fに対して当該一端部7fの突出方向の側方に位置され、一端部7fと室4の隅部との間に位置されている。捩られる第三部分5cは、捩られない部分に比べて、筐体3内(室4内)で占有する領域が大きくなりやすい。一方、一端部7fおよび他端部7gは、外側(本実施形態では、一例としてZ方向)に凸に湾曲した状態で突出している。したがって、一端部7fおよび他端部7gと室4の隅部との間には、隙間が形成されやすい。そこで、本実施形態のように、蓄電部7の層状体7eが屈曲されて突出した一端部7fと当該一端部7fに対して側方に位置された筐体3の壁部(本実施形態では、一例として天壁3d、隔壁3e、または端壁3c)との間の領域(空間、蓄電部7の凸部に面した室4の隅部、隙間)を利用して第三部分5cを配置すれば、一例としては、部品のレイアウトの効率が高まりやすく、一例としては、組電池1がより小型に構成されやすい。なお、第三部分5cの位置や、捩り方向、捩り回数等のスペックは、適宜に変更することが可能である。
また、本実施形態では、一例として、第一部品51と第二部品52との接合処理(例えば、溶接等)は、第一部品51が天壁3dを含む第二部材32にインサート成形等で一体化され、第二部品52が蓄電部7に溶接等で一体化された後に、行われる。すなわち、本実施形態では、第二部材32に固定された第一部品51と、蓄電部7に固定された第二部品52とが、一体化される。このように、本実施形態では、導電部5が複数の部品に分かれているため、一例として、導電部5は、組電池1に、より容易にあるいはより精度良く設けられやすい。仮に、導電部5が、第一部品51と第二部品52とに分かれていない一つの部品であった場合、(1)蓄電部7に接合された状態で複数の導電部5が第二部材32にインサート成形する工程か、あるいは、(2)第二部材32にインサート成形された複数の導電部5と複数の蓄電部7とを接合する工程、が必要になる。これら(1)あるいは(2)の工程は、いずれも手間がかかりやすく、誤差も増大しやすい。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、第一部品51および第二部品52の接合部5d,5eは、第二部分5bよりも蓄電部7の中央部Cから離れて位置されている。また、接合部5d,5eは、第一部品51と第二部品52とが重なる方向(第一部材31と蓄電部7とが重なる方向、第一部材31と第二部材32とが重なる方向、Z方向)からの視線で、蓄電部7から外れて位置されている。また、接合部5d,5eは、蓄電部7の端部7j,7k(導電部5(の第二部分5b)が接合される端部7j,7k、本実施形態では、一例として層状体7eの軸方向の端部7j,7k)から蓄電部7の中心より離れる方向に延びた(突出した)状態に設けられている。したがって、本実施形態によれば、一例としては、第一部品51と第二部品52とが接合される工程で、蓄電部7による影響(一例としては、蓄電部7との干渉による作業のし難さ等)あるいは蓄電部7への影響(一例としては、蓄電部7の外面を傷つける等)が減りやすい。また、第一部品51と第二部品52とが溶接や溶着等される場合には、熱の影響が蓄電部7へ及び難い。
また、本実施形態では、一例として、図5に示されるように、筐体3の天壁3dのうち、少なくとも導電部5が貫通する領域は、材質が異なる複数の合成樹脂材料(本実施形態では、一例として二つ)で構成されている。この種の組電池1(電池)では、室4内で生じたガスが筐体3の外へ漏れ出ない点が重要であり、天壁3dと導電部5との境界部分でも、所要の気密性を確保することが求められる。仮に天壁3dの全体を導電部5を含んだ状態で一種類の合成樹脂材料でインサート成形した場合、成形時に導電部5の天壁3dとの接触部分での圧力が確保しにくくなり、ひいては、導電部5と天壁3dとの密着性が低くなって、所要の気密性を確保しにくくなる虞がある。この点、本実施形態では、一例として、導電部5の周囲に第一の材料の第一部分32aが成形され、当該第一部分32aの周囲に第二の材料の第二部分32bが成形されている。これにより、一例としては、まずは、導電部5の周囲により高い圧力を印加しながら第一の材料の第一部分32aを成形し、その後、第一部分32aの周囲に第二の材料の第二部分32bを成形することができる。こうすることで、一例としては、第一部分32aと導電部5との密着性がより高まりやすい。また、一例としては、第一の材料として、第二の材料より導電部5の材料(本実施形態では、一例として金属材料)と密着性が高い材料を用いることができる。一例としては、第一の材料が結晶性材料であり、第二の材料が非結晶性材料であることができる。また、一例としては、第一の材料として、第二の材料より融点の低い材料を用いることができる。こうすることで、一例としては、第二部分32bを成形する際に、第一部分32aより温度が高く流動性を有した状態の(固化される前の)第二材料によって第一部分32aが加熱され、第一部分32aが部分的に軟化して、第一部分32aと第二部分32bあるいは導電部5との密着性がより高まる場合がある。また、本実施形態では、一例として、第一部分32aの体積は、第二部分32bの体積より小さい。具体的には、一例として、第一部分32aは導電部5の周辺部(近傍)に設けられ、天壁3d(第二部材32)の他の部分は、第二部分32bである。よって、本実施形態によれば、一例としては、第一部分32aの成形時の圧力が第二部分32bの成形時の圧力より高まりやすく、導電部5と第一部分32aとの密着性がより高まりやすい。なお、第一部分32aと第二部分32bとの境界部分では、合成樹脂材料同士であるため、導電部5と第一部分32aとの境界部分に比べると、気密性がより高まりやすい。さらに、第一の材料と第二の材料とに同種の物質あるいは同じ物質を含めておくことにより、第一部分32aと第二部分32bとの密着度がより一層高くなり、気密性がより一層高まりやすい。本実施形態では、一例として、第一部分32aを形成する第一の材料としては、PA6、PA66、PA12等のポリアミド系樹脂等の結晶性樹脂およびそれらのアロイ樹脂を用いることができ、第二部分32bを形成する第二の材料としては、変性PPE、PES、PEI、PSF等の非結晶性樹脂およびそれらのアロイ樹脂を用いることができる。
また、本実施形態では、一例として、導電部5の天壁3dの貫通部分(第一部分5a)、ならびに天壁3dの第一部分32aは、導電部5の貫通方向(Z方向、天壁3dの厚さ方向)に沿った軸回りの回転体として構成されている。すなわち、貫通部分ならびに第一部分32aの当該軸に垂直な断面は、環状(円環状)である。具体的には、一例として、壁部5hは、略円筒状に形成され、第一部分5aは円環状に形成されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、第一部分32aの成形の際、ならびに第二部分32bの成形の際に、導電部5と第一部分32aとの境界部分、ならびに第一部分32aと第二部分32bとの境界部分での圧力のばらつきが抑制されやすい。
また、図5に示されるように、導電部5と第一部分32aとの境界部分、ならびに、第一部分32aと第二部分32bとの境界部分には、凹凸構造32c(凹部、凸部、凹溝、突起等)を設けることができる。凹凸構造32cは、天壁3dの厚さ方向に沿った軸回りに環状(円環状)に形成されている。よって、本実施形態によれば、一例としては、境界部分における経路が長くなり、境界部分における抵抗が増大するため、より気密性が高まりやすい。また、第一部分32aは、第二部分32b内に食い込む(進入する)突起部32d(凸部)を有している。こうすることで、一例としては、第二部分32bを成形する際に、第一部分32aより温度が高く流動性を有した状態の(固化される前の)第二材料によって突起部32dが加熱され、突起部32dが部分的に軟化あるいは溶融して、第一部分32aと第二部分32bとの密着性がより高まる場合がある。すなわち、第二部分32bの固化後に、突起部32dは溶融部となって形成される場合がある。なお、突起部32dが成形によって溶融したことは、製品の断面等を調べることでわかる。
また、この部分では、電解質に対して所要の耐薬品性を確保することが求められる。仮に天壁3dの全体を一種類の合成樹脂材料で構成した場合、導電部5との密着性と耐薬品性とを両立し難い虞もある。そこで、本実施形態では、一例として、第一部分32aの室4側(筐体3内側)を、第一部分32aより電解質に対する耐薬品性の高い第二部分32bで覆っている。よって、本実施形態によれば、一例としては、第一部分32aが直接電解質に晒されないため、一例としては、導電部5との密着性と耐薬品性とがより両立されやすい。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、導電部5の第一部分5a(の壁部5h)は、筐体3の第二部材32の天壁3dを貫通して天壁3d(筐体3)上へ突出し、天壁3dの外に位置されたバスバー8に接合(結合、固定、接続、電気的に接続)されている。バスバー8は、複数の異なる単電池部2(蓄電部7)の電極部7a,7bと電極部7a,7bとを電気的に接続する。複数の単電池部2が直列に接続される場合、バスバー8は、電極部7a(正極部および負極部のうち一方)と電極部7b(正極部および負極部の他方)とを電気的に接続する。バスバー8(導体、導体部材、導電性部材)には、円筒状(筒状)の壁部8aを有した突出部8bが設けられている。突出部8bは、筐体3の外側に向けて突出し、突出部8bの内側には貫通孔が構成されている。第一部分5aの円筒状の壁部5h(突出部)は、バスバー8の突出部8bの筒内(貫通孔内)にほぼ密着された状態で進入している。そして、壁部5hと突出部8bの壁部8aとが溶接等により接合(結合、固定、接続、電気的に接続)されている。
また、本実施形態では、一例として、図9に示されるように、バスバー8は、二つの第一の壁部8cや、二つの第二の壁部8d、一つの第三の壁部8e、二箇所の第一の曲部8f、二箇所の第二の曲部8g等を有している。具体的に、バスバー8は、一枚の板状(帯状、短冊状)の部材が、四箇所(二箇所の第一の曲部8fおよび二箇所の第二の曲部8g)で屈曲されてハット型(クランク状)に構成されている。第一の壁部8c、第二の壁部8d、第三の壁部8eは、それぞれ四角形状の板状(帯状)に構成されている。二つの第一の壁部8c(横壁部、底壁部)は、それぞれ、天壁3dの表面3d1に沿って位置されている。突出部8bは、第一の壁部8cに設けられている。二つの第二の壁部8d(立壁部、側壁部)は、それぞれ第一の壁部8cに第一の曲部8fを介して接続されている。第二の壁部8dは、第一の壁部8c(表面3d1)と交叉する方向(直交する方向)に延びている(起立している)。第三の壁部8eは、二つの第一の壁部8cおよび天壁3dの表面3d1と離れた位置で、二つの第二の壁部8d間に亘って設けられている。第三の壁部8eは、二箇所の第二の曲部8gを介して、二つの第二の壁部8dに接続されている。第三の壁部8eは、第一の壁部8cならびに天壁3d(表面3d1)と略平行に設けられている。また、第二の曲部8gの曲率(曲率半径、曲げ半径)は、第一の曲部8fの曲率(曲率半径、曲げ半径)より小さい。なお、図9,10では、便宜上、突出部8bは省略されている。
このような構成のバスバー8に、二つの第一の壁部8c同士が離間する方向の外力F(図10参照)が作用すると、バスバー8は、図9の状態から図10の状態に変形する。この際、図10に示されるように、第三の壁部8eは、第一の壁部8c側(表面3d1に近付く側)に凸となる状態に、第一の曲部8fおよび第二の曲部8gより大きな曲率(曲率半径、曲げ半径)で屈曲する。発明者らの研究によれば、図11に例示されるようなバスバー8Rでは、本実施形態にかかるバスバー8と同様の外力が作用すると、曲部8hの中央部8iに応力が集中し、バスバー8よりも最大応力が高くなりやすいことが判明した。これに対し、本実施形態では、一例として、図9に示されるような構成としたため、応力の高くなる領域が第三の壁部8eや第二の曲部8gの領域に亘りバスバー8Rの曲部8hの中央部8iに比べて広く、バスバー8Rに比べて応力の集中を緩和(低減)できることが判明した。また、発明者らの研究により、第三の壁部8eは、少なくとも組み立てられた状態で、図10に示されるバスバー8の形状となった状態であれば、当該バスバー8については、当該状態において、バスバー8Rに比べて応力の集中を緩和(低減)できることが判明している。
また、発明者らの研究により、二つの第一の壁部8c同士が近接する方向の外力(図10の外力Fとは逆方向の外力Fi)が作用すると、第三の壁部8eが、図10中に二点鎖線で示されるように、第一の壁部8cとは反対側(表面3d1から遠ざかる側)に凸となる状態に、第一の曲部8fおよび第二の曲部8gより大きな曲率(曲率半径、曲げ半径)で屈曲する。そのような場合にも、応力がバスバー8Rの曲部8hの中央部8iより広い第三の壁部8eや第二の曲部8gの領域で高くなり、図11に示されるバスバー8Rに比べて応力の集中を緩和(低減)できることが判明している。そして、発明者らの研究により、第三の壁部8eは、少なくとも組み立てられた状態で、図10に二点鎖線で示されるバスバー8の形状となった状態であれば、当該バスバー8については、当該状態において、バスバー8Rに比べて応力の集中を緩和(低減)できることが判明している。
また、発明者らの研究により、バスバー8の最大応力に対する第一の曲部8fの曲率の大きさの感度は、第二の曲部8gの曲率の大きさの感度よりも低いことが判明している。また、第二の曲部8gの曲率が小さいほど、バスバー8の最大応力が低いことも判明している。よって、一例としては、応力の低減や製造性の観点等から、第一の曲部8fの曲率は、第二の曲部8gの曲率より大きいのが好ましい。
また、本実施形態では、一例として、バスバー8と導電部5との接合(結合、固定、接続、電気的接続)は、導電部5の第一部品51と第二部品52との接合(結合、固定、接続、電気的接続)が行われる前に行うのが好適である。第一部品51と第二部品52とが接合された後にバスバー8と導電部5との接合が例えば溶接(溶着)等によって行われると、バスバー8と導電部5との接合の際に生じる熱が、導電部5(接合部5d,5e)を介して蓄電部7に伝達されやすくなるからである。
本実施形態では、一例として、第一部材31と第二部材32とを組み立てる際に、第二部材32に導電部5を介して一体化された複数の蓄電部7が、第一部材31に複数設けられた室4にそれぞれ収容される。室4内には、組み立てる前に電解質が入れられている。室4の深さは、筐体3の第一部材31と第二部材32とが組み立てられた際に、蓄電部7が底壁3aに接触しない程度の深さに設定されている。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、第一部材31と第二部材32との境界部3p(境界部分、接続部、接続部分)には、金属層10(金属部)が設けられている。金属層10は、第一部材31と第二部材32とに亘って設けられ第一部材31と第二部材32との境界部3pを被覆している。詳細には、第一部材31と第二部材32とが接合される部分(張出部3fの側壁3iの部分3i1,3i2)の周縁部には、凹部(凹溝部、溝部)3k,3mが設けられている。第一部材31と第二部材32とを突き合わせた際に、これら凹部3k,3mにより、張出部3fの側壁3iに、筐体3の外側へ向けて開口された一つの凹部3nが構成される。つまり、凹部3nは、凹部3k,3mを含んでいる。この凹部3nに境界部3pが設けられ、この凹部3n内に金属層10が設けられている。凹部3nは、境界部3pが設けられた張出部3fの全周を囲っている。本実施形態では、一例として、図1,2に示されるように、第一部材31と第二部材32とが接合された後、凹部3nを埋めるように、金属材料(例えば、ステンレススチール、アルミニウム合金、ニッケル合金、コバルト合金、銅合金、銅、錫等)が溶射される。これにより、第一部材31と第二部材32との接合部分におけるシール性(気密性、液密性)が向上されやすい。また、熱伝導性の比較的高い金属材料を溶射(金属溶射)して、金属層10(金属部)が設けられることで、組電池1における熱伝導性がより高まる。
また、本実施形態では、一例として、図1,3,12〜14等に示されるように、天壁3dには、各室4に対応して、安全弁9(弁)が設けられている。即ち、安全弁9は複数設けられている。安全弁9は、室4内の圧力上昇により天壁3dに設けられた薄肉部9d(脆弱部)で当該天壁3dが切れることによって室4を開放する。天壁3dは、筐体3に設けられ、室4の少なくとも一部を覆った壁の一例である。
薄肉部9dは、表面3d1に設けられた複数の線状の溝9a(第一の溝)によって設けられている。なお、溝9aは、裏面3d2に設けられていてもよいし、表面3d1および裏面3d2に設けられていてもよい。つまり、溝9aは、表面3d1および裏面3d2のうち少なくとも一方に設けられていてよい。表面3d1は、第一面の一例であり、裏面3d2は、表面3d1の反対側の第二面の一例である。複数の溝9aは、一例として放射状に設けられて、十字状をなしている。したがって、本実施形態では、薄肉部9dは、複数設けられており、複数の薄肉部9dは、放射状に延びている。
また、天壁3dの裏面3d2には、安全弁9を囲う溝9b(第二の溝)が設けられている。溝9bは、安全弁9毎に設けられており、複数の溝9bは、複数の安全弁9のそれぞれを囲っている。なお、溝9bは、表面3d1に設けられていてもよいし、表面3d1および裏面3d2に設けられていてもよい。つまり、溝9bは、天壁3dの表面3d1および裏面3d2のうち少なくとも一方に設けられていてよい。溝9bは、一例として、安全弁9の周囲を円環状に囲っている。この溝9bによって、天壁3dには、薄肉部9dを囲うように延びた薄肉部9e(第二の薄肉部)が設けられている。溝9bの安全弁9側の領域9cの天壁3d(壁)の厚さは、溝9bの安全弁9とは反対側の領域9fの天壁3dの厚さより薄くなっている。
上記構成により、室4内の圧力(ガスの圧力)が高まると、薄肉部9dが破断し、室4内のガスが外へ出る。また、室4内の圧力が上昇した際には、溝9aが設けられた部分(薄肉部9d)がより大きく筐体3外側へ向けて変形するとともに、溝9aおよびその周囲に応力が集中する。この際、本実施形態では、一例として、溝9bが設けられているため、溝9bが設けられている部分(薄肉部9e)で応力の集中が生じやすい上、溝9bより外側では応力の集中が生じにくい。天壁3d(筐体3)が合成樹脂材料で構成されている場合、金属材料で構成されている場合に比べて、材料が変形しやすい(伸びやすい)。よって、溝9bが設けられていない場合には、天壁3dへの荷重の作用によって、溝9aが設けられた部分が変形しかつ延びるとともに、天壁3dと隔壁3e(部分3e2)との間の隅部に応力が集中し、破断の起点となる虞がある。この点、本実施形態では、一例として、溝9bが設けられているため、天壁3dと隔壁3e(部分3e2)との間の隅部に応力が集中するのが抑制されやすい。
また、図3,図15〜図18に示されるように、一例として、隔壁3eおよび端壁3cの内部には、熱伝導部材11(第一の熱伝導部材)が設けられている。熱伝導部材11は、各隔壁3eおよび端壁3cにそれぞれ複数(一例として3つ)設けられている。各隔壁3e、端壁3c(第一の壁)には、室4(収容部)側へ突出した凸部3qが設けられており、熱伝導部材11は、凸部3qの内側に配置されている。凸部3qの先端部は、一例として蓄電部7と当接している。ここで、一例として、隔壁3e(または端壁3c)における凸部3qにおける基端部から先端部までの厚さT1(距離)は、隔壁3e(または端壁3c)の凸部3q以外の部分の厚さT2よりも薄い。
熱伝導部材11は、一例として、矩形の板状(帯状)である。熱伝導部材11は、筐体3よりも熱伝導性が高い。熱伝導部材11は、一例として金属製である。熱伝導部材11を構成する金属材料は、例えば、アルミニウムや銅などである。アルミニウムは、比較的軽量であり、且つ電解液に対する耐性が比較的高いので好適である。この熱伝導部材11は、それらが設けられた隔壁3eや端壁3cによって蓄電部7と絶縁されている。熱伝導部材11は、インサート成形によって筐体3に設けられる。このようにインサート成形することで、熱伝導部材11と隔壁3eや端壁3cとが密着し、それらの間に隙間が生じるのが抑制される。なお、本実施形態では、熱伝導部材11が全ての隔壁3eおよび端壁3cに設けられているが、これに限るものではない。例えば、熱伝導部材11が、複数の隔壁3eおよび端壁3cのうちの一部だけに設けられていてもよい。一例として、筐体3内で熱が逃げにくい部分である筐体3の長手方向(Y方向)の中央部に位置する隔壁3eに、熱伝導部材11を設けてよい。また、複数の隔壁3eおよび端壁3cの一つおきに熱伝導部材11を設けてもよい。なお、熱伝導部材11を隔壁3eおよび端壁3c以外の壁(一例として側壁3b)に設けてもよい。
熱伝導部材11の一端面11a(一端部、端部)および他端面11b(他端部、端部)は、隔壁3e(または端壁3c)から露出されている。熱伝導部材11の一端面11aは、熱伝導部材12に接続(当接、固定)され、他端面11bは、天壁3dによって覆われている。
また、一例として、複数の熱伝導部材11は、熱伝導部材12(第二の熱伝導部材)によって相互に接続されている。熱伝導部材11と熱伝導部材12とは、一例として接合(溶着)されている。熱伝導部材12は、底壁3aによって室4と絶縁された状態で底壁3aに設けられ筐体3の外側に露出した。熱伝導部材12は、底壁3aの外面に設けられて、底壁3aから突出している。ここで、底壁3aは、複数の室4のそれぞれの一部を覆った第二の壁の一例である。熱伝導部材11は、一例として、矩形の板状(帯状)である。熱伝導部材12は、各熱伝導部材11の一端面11aと接続(溶着)されている。熱伝導部材12は、筐体3よりも熱伝導性が高い。熱伝導部材12は、一例として金属製である。熱伝導部材12を構成する金属材料は、例えば、アルミニウムや銅などである。アルミニウムは、比較的に軽量で電解液に対する耐性が比較的高いので好適である。この熱伝導部材12は、底壁3aによって蓄電部7と絶縁されている。一例として、組電池1では、熱伝導部材12が板金(載置台)に載置され、熱伝導部材12が板金と当接する。なお、本実施形態では、単一の熱伝導部材12に全ての熱伝導部材11が接続されているが、これに限るものではない。例えば、熱伝導部材12が、一つの隔壁3e(や端壁3c)に設けられた複数の熱伝導部材11に対応させて複数(一例として3つ)設けられて、対応する熱伝導部材11と接続されていてもよい。また、熱伝導部材12を底壁3a以外の壁(一例として側壁3b)に設けてもよい。なお、本実施形態では、一例として、熱伝導部材11,12が設けられた状態で、筐体3に金属膜が形成され、その後、筐体3に最外膜(トップコート)が形成される。最外膜は、一例として樹脂製である。
このように熱伝導部材11,12が設けられていることにより、蓄電部7で発生した熱が、一例として、隔壁3eや端壁3cを介して熱伝導部材11に伝わり、熱伝導部材11に伝わった熱が、熱伝導部材12に伝わり熱伝導部材12から筐体3の外部(一例として、板金)へ放出される。
以上説明したように、本実施形態では、筐体3よりも熱伝導性が高い熱伝導部材11が、隔壁3eおよび端壁3c(第一の壁)の内部に設けられている。したがって、蓄電部7で発生した熱が、一例として、隔壁3eや端壁3c内(熱伝導部材11)に伝わり易い。したがって、室4内の蓄電部7で発生した熱を室4外に良好に放出できる。ここで、本実施形態では、筐体3を樹脂製とすることで、金属製の筐体に比べて筐体3が軽量化される。一方、樹脂製の筐体3だけでは金属製の筐体3に比べて放熱性が低い。そこで、本実施形態では、上述のように隔壁3eおよび端壁3cに熱伝導部材11を設けることで、放熱性を良好にしている。
また、本実施形態では、熱伝導部材11と接続された熱伝導部材12が、底壁3aによって室4と絶縁された状態で底壁3aに設けられ筐体3から突出している。したがって、蓄電部7で発生した熱を、熱伝導部材12から良好に放出できる。
また、本実施形態では、一例として、筐体3に金属製の熱伝導部材11,12が設けられているので、筐体3の剛性を向上させることができる。よって、筐体3に外力が加わった場合でも、筐体3や蓄電部7の変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、熱伝導部材11が、凸部3qの内側に配置されているので、蓄電部7で発生した熱が、凸部3qから熱伝導部材11に良好に伝わる。このとき、一例として、隔壁3e(または端壁3c)における凸部3qにおける基端部から先端部までの厚さT1(距離)が、隔壁3e(または端壁3c)の凸部3q以外の部分の厚さT2よりも薄いので、より良好に、熱が凸部3qから熱伝導部材11に伝わる。
また、本実施形態では、熱伝導部材11が板状であるので、隔壁3eおよび端壁3cの厚さの増大を抑制しつつ熱伝導部材11の表面積を大きくすることができるので、筐体3の大型化抑制しつつ放熱性を向上させることができる。
また、本実施形態では、一例として、天壁3dに安全弁9を囲う溝9bが設けられている。したがって、一例として、蓄電部7でガスが過剰に発生し室4内の圧力が上昇した際には、薄肉部9dで天壁3dが切れて安全弁9が良好に作動して室4を開放するので、当該ガスを筐体3外に良好に排出できる。
また、本実施形態では、一例として、溝9bが安全弁9の周囲を円環状に囲っている。したがって、一例として、本実施形態によれば、薄肉部9eに応力の集中が生じやすいため、安全弁9を良好に作動させることができる。
また、本実施形態では、安全弁9を囲う溝9bの安全弁9側の領域9cの天壁3dの厚さが、安全弁9を囲う溝9bの安全弁9とは反対側の領域9fの天壁3dの厚さより薄い。したがって、この点でも薄肉部9eに応力の集中が生じやすいため、安全弁9を良好に作動させることができる。
また、本実施形態では、金属層10(金属部)が、第一部材31と第二部材32とに亘って設けられ第一部材31と第二部材31との境界部3pを被覆している。したがって、本実施形態によれば、第一部材31と第二部材31とのシール性を良好にすることができる。
また、本実施形態では、金属層10が金属溶射によって設けられている。したがって、比較的容易に筐体3に金属層10を設けることができる。
また、本実施形態では、筐体3には、当該筐体3の外側へ向けて開口された凹部3nが設けられ、境界部3pは、凹部3nに設けられ、金属層10は、凹部3n内に設けられている。ここで、凹部3nを設けることで、第一部材31と第二部材32との接合面積が、凹部3nを設けない場合に比べて減少する。しかしながら、凹部3nを設けて当該凹部3nに金属層10を設けることにより、第一部材31と第二部材32とのシール性を向上させることができるとともに、金属溶射をする部位を容易に特定することができ製造しやすいという利点がある。一例として、金属溶射をする部位を特定するためのマスキングがし易い。また、凹部3nを設けて当該凹部3nに金属層10を設けることで、筐体3の外面から金属層10を突出させることなく金属層10の厚さを厚くすることができるという利点もある。
また、本実施形態では、一例として、導電部5が、第一部分5aと、蓄電部7の電極部7a,7bに接触した第二部分5bと、第一部分5aと第二部分5bとの間に位置され捩られた第三部分5cと、を有した。本実施形態によれば、一例としては、捩られた第三部分5cが設けられた分、第三部分5cが弾性部として機能する。よって、本実施形態によれば、一例としては、第三部分5cが無い場合に比べて、導電部5の柔軟性が高まりやすい。よって、本実施形態によれば、一例としては、組電池1に作用した外力に対して、導電部5による緩衝効果がより高くなる。また、本実施形態によれば、一例としては、第三部分5cにより、寸法誤差や、組み付け誤差等がより吸収されやすい。
また、本実施形態では、一例として、第三部分5cは、第二部分5bが延びた方向に沿った軸回りに捩られた。よって、本実施形態によれば、一例としては、板材における第二部品52の成形前(屈曲前)の元部品のレイアウトの効率が高まりやすい。よって、一例としては、資源の無駄が減りやすい。
また、本実施形態では、一例として、蓄電部7はその外側に向けて凸となった一端部7fを有し、第三部分5cは当該一端部7fに対して当該一端部7fの突出方向から外れて位置された。よって、比較的嵩張りやすい第三部分5cと一端部7fとが重なり合った場合に比べて、筐体3の室4内における部品のレイアウトの効率が高まりやすい。よって、一例としては、組電池1がより小型に構成されやすい。
また、本実施形態では、一例として、第二部材32に固定された第一部品51と、蓄電部7に固定された第二部品52とが、接合される。よって、本実施形態によれば、一例としては、第一部分5a、第二部分5b、および第三部分5cを含んだ一つの導電部を用いる場合に比べて、組電池1がより容易に製造されうる。
また、本実施形態では、一例として、蓄電部7が二つの導電部5を介して第二部材32に支持された。よって、本実施形態によれば、一例としては、蓄電部7は、筐体3により安定的に支持されうる。
また、本実施形態では、一例として、第一部品51と第二部品52との接合部5d,5eは、第二部分5bよりも蓄電部7の中央部Cから離れて位置された。よって、本実施形態によれば、一例としては、第一部品51と第二部品52とが接合される工程で、蓄電部7による影響あるいは蓄電部7への影響が減りやすい。また、第一部品51と第二部品52とが溶接や溶着等される場合には、熱の影響が蓄電部7へ及び難い。
また、本実施形態では、一例として、第二部材32は複数の第一部品51の一部を含んだ状態でインサート成形された合成樹脂材料で構成された。よって、複数の第一部品51が第二部材32に比較的容易に一体化されうる。
<第1変形例>
上記実施形態の第二部品52に替えて、図19に示されるような第二部品52Aを用いることができる。本変形例では、第三部分5cの形状が、上記実施形態と相違している。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
<第2変形例>
上記実施形態の第一部品51(導電部5)、ならびに第一部分32aおよび第二部分32b(天壁3d、第二部材32)に替えて、図20に示されるような第一部品51B(導電部5B)、ならびに第一部分32aBおよび第二部分32bB(天壁3dB、第二部材32B)を用いることができる。本変形例では、凹凸構造32cおよび突起部32dを有しない点が、上記実施形態と相違している。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
<第3変形例>
上記実施形態のバスバー8に替えて、図21に示されるようなバスバー8Cを用いることができる。本変形例では、外部接続端子部8jを有する点が、上記実施形態とは相違している。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
<第4変形例>
上記実施形態の熱伝導部材11に変えて、図22に示すような熱伝導部材11Dを用いることができる。本変形例では、熱伝導部材11Dの縁部(Z方向に沿った縁部)に面取り部11cが設けられている点が、上記実施形態とは相違している。これに伴い、隔壁3eおよび端壁3c(図22では隔壁3eだけが示されている)の形状も面取り部11cに沿った形状となっている。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。また、熱伝導部材11Dの角部に面取り部11cが設けられているので、熱伝導部材11Dと隔壁3e(または端壁3c)との間に隙間が生じにくい。
<第5変形例>
上記実施形態の熱伝導部材11に変えて、図23に示すような熱伝導部材11Eを用いることができる。本変形例では、熱伝導部材11Eが正面視で台形をなしている点が上記実施形態とは相違する。熱伝導部材11Eでは、熱伝導部材12側の一端面11aの面積が、一端面11aと反対側の他端面11bの面積よりも広い。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。また、熱伝導部材12側の一端面11aの面積が、一端面11aと反対側の他端面11bの面積よりも広いので、熱伝導部材11Eから熱伝導部材12への熱伝導が良好に行われる。また、熱伝導部材11Eと熱伝導部材12との接合強度を高くすることができる。
<第6変形例>
上記実施形態の熱伝導部材11に変えて、図24に示すような熱伝導部材11Fを用いることができる。本変形例では、熱伝導部材11Fの熱伝導部材12側の一端部11dの幅(横幅)が熱伝導部材12に向かうにつれて広くなっている点が上記実施形態とは相違する。熱伝導部材11Fでは、熱伝導部材12側の一端面11aの面積が、一端面11aと反対側の他端面11bの面積よりも広い。本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。また、熱伝導部材12側の一端面11aの面積が、一端面11aと反対側の他端面11bの面積よりも広いので、熱伝導部材11Fから熱伝導部材12への熱伝導が良好に行われる。また、熱伝導部材11Fと熱伝導部材12との接合強度を高くすることができる。
<第2実施形態>
図25および図26に示される本実施形態にかかる組電池1Gは、上記実施形態に対して、放熱部13が設けられている点が相違する。放熱部13は、筐体3の外側に配置され、熱伝導部材12に接続されている。放熱部13は、一例として、アルミニウムや銅などの金属製である。放熱部13は、相互に間隔を開けて配置された複数のフィン13aを有している。放熱部13は、ヒートパイプ14を介して熱伝導部材12に接続されている。ヒートパイプ14は、複数設けられ、熱伝導部材12の底面(下面に)に沿って延在している。本実施形態では、蓄電部7で発生して熱伝導部材12に伝わった熱が、熱伝導部材12からヒートパイプ14を介して放熱部13に伝達され、放熱部13から放出される。よって、蓄電部7で発生した熱を、より良好に放出できる。なお、放熱部13を熱伝導部材12に直接接続させてもよい。この場合には、一例として、熱伝導部材12を筐体3の端面3cや側壁3bから突出させて、その突出した部分に放熱部13を固定してよい。また、放熱部13にファン装置によって送風を行うことで、より放熱性を向上させることができる。
<第3実施形態>
図27に示される本実施形態にかかる電池1Hは、上記実施形態の組電池1,1Gの単電池部2の一つ分に相当する。電池1Hは、図2と同様の内部構成を有する。すなわち、本実施形態にかかる電池1Hでは、筐体3Hが、図2に示されるように、一つの室4(収容部)を有し、室4内に、一つの蓄電部7が収容されている。また、電池1Hでは、導電部5が用いられている。ただし、電池1Dは、バスバー8は有さない。本実施形態によっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態および変形例を例示したが、上記実施形態および変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態や変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。実施形態や変形例間で、構成要素を部分的に置き換えることも可能である。また、各構成要素のスペック(構造や、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。また、導電部は一つの部品であってもよく、当該一部品の導電部が第三部分を有してもよい。また、組電池は、張出部を有さないものであってもよい。
1,1G…組電池(電池)、1H…電池、3,3D…筐体、3a…底壁(第二の壁)、3c…端壁(第一の壁)、3e…隔壁(第一の壁)、3q…凸部、4…室(収容部)、7…蓄電部、11,11D,11E,11F…熱伝導部材(第一の熱伝導部材)、11a…一端面、11b…他端面、12…熱伝導部材(第二の熱伝導部材)、13…放熱部、14…ヒートパイプ。

Claims (10)

  1. 第一の壁を有し、前記第一の壁によって覆われた収容部が複数設けられた樹脂製の筐体と、
    前記複数の収容部のそれぞれに収容された複数の蓄電部と、
    前記第一の壁の内部に設けられ、前記筐体よりも熱伝導性が高い第一の熱伝導部材と、
    を備えた組電池。
  2. 前記第一の壁は、相互に間隔をあけて複数設けられ、
    前記収納部は、隣り合う一対の前記第一の壁によって覆われた、請求項1に記載の組電池。
  3. 前記第一の壁には、前記収容部側へ突出した凸部が設けられており、
    前記第一の熱伝導部材は、前記凸部の内側に配置された、請求項2に記載の組電池。
  4. 複数の前記第一の熱伝導部材を接続し、前記筐体よりも熱伝導性が高い第二の熱伝導部材を備えた、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の組電池。
  5. 前記筐体は、前記複数の収納部のそれぞれの一部を覆った第二の壁を有し、
    前記第二の熱伝導部材は、前記第二の壁によって前記収容部と絶縁された状態で前記第二の壁に設けられ前記筐体から突出した、請求項4に記載の組電池。
  6. 前記筐体の外側に配置され、前記第二の熱伝導部材に接続された放熱部を備えた、請求項4または5に記載の組電池。
  7. 前記放熱部は、ヒートパイプを介して前記第二の熱伝導部材に接続された請求項6に記載の組電池。
  8. 前記第一の熱伝導部材は、板状である請求項1ないし7のいずれか一項に記載の組電池。
  9. 前記第一の熱伝導部材では、前記第二の熱伝導部材側の一端面の面積が、前記一端面と反対側の他端面の面積よりも広い、請求項4ないし7のいずれか一項に記載の組電池。
  10. 壁を有し、前記壁によって覆われた収容部が設けられた樹脂製の筐体と、
    前記収容部に収容された蓄電部と、
    前記壁の内部に設けられ、前記筐体よりも熱伝導性が高い第一の熱伝導部材と、
    を備えた電池。
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