JP2013196849A - 燃料電池スタック組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮工程の後に燃料電池スタックから突出した位置決め棒の端部を簡単に除去し、位置決め棒の突出量を抑制できる燃料電池スタック組立方法を提供する。
【解決手段】燃料電池スタック組立方法であって、単位セルの位置決めを行うノックピン40を配置するノックピン配置工程と、単位セルを積層する積層工程と、単位セルを圧縮する圧縮工程とを備え、ノックピン40は、圧縮工程の後、単位セルの位置決め孔内に配置されるノックピン本体部43と、ノックピン本体部43の両端部に設けられ着脱可能な第一延長部41および第二延長部42と、を備え、圧縮工程の後、単位セルを圧縮した状態で、第一延長部41および第二延長部42を取り外す第一延長部取り外し工程および第二延長部取り外し工程を備えたことを特徴としている。
【選択図】図13

Description

この発明は、燃料電池スタック組立方法に関するものである。
固体高分子電解質膜型の燃料電池は、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成された膜電極構造体を備え、一対のセパレータによって膜電極構造体を挟持することにより単位燃料電池を構成している。
この種の燃料電池においては、アノード電極には、燃料ガスとして、例えば主に水素を含有するガス(以下、「水素含有ガス」という。)が供給され、カソード電極には、酸化剤ガスとして、例えば主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、「酸素含有ガス」という。)が供給されている。アノード電極に供給された燃料ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質膜を介してカソード電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。
燃料電池スタックは、上述した単位燃料電池が複数枚(数十〜数百枚)積層されて構成されている。このとき、各単位燃料電池間に、積層方向と交差する方向にずれが生じると、水素含有ガスおよび酸素含有ガスの各反応ガスのシール性が低下したり、電気エネルギの発電性能が低下したりするおそれがある。したがって、燃料電池スタックの組立時には、各単位燃料電池同士を正確に位置決めしつつ積層する必要がある。
例えば、特許文献1に記載の燃料電池スタック組立方法は、燃料電池を構成する平板状の部品にセル位置決め穴を設け、順次各々のセル位置決め穴をノックピン(請求項の「位置決め棒」に相当。)に嵌合の上積層してセル(請求項の「単位燃料電池」に相当。)を構成し、これを所要のセル数繰り返し積層してスタックを構成し、加圧プレートを用いて締め付け固定している。特許文献1によれば、燃料電池を構成する平板状の部品を位置ずれすることなく積層してセルを構成し、セルも位置ずれすることなく積層して高精度に且つ完全にシールしてスタックを組み立てることができるとされている。
ところで、加圧プレートを用いてセルを締め付け固定すると、セルが圧縮されるため、燃料電池スタックの積層方向の長さが締め付け固定する前よりも短くなる。したがって、加圧プレートを用いてセルを締め付け固定した後は、加圧プレートの外側端面からノックピンの端部が突出する。このとき、燃料電池スタックは、ノックピンの突出長さ分だけ積層方向に長尺化し好ましくない。したがって、突出したノックピンの端部を除去等して位置決め棒の不要な突出をなくすのが望ましい。
特開平9−134734号公報
しかし、特許文献1に記載の組立方法においては、単位燃料電池の圧縮後に、燃料電池スタックから突出した位置決め棒の端部の除去方法が記載されていない。また、一般的な位置決め棒の端部の処理方法としては、突出した位置決め棒の端部を切断したり、単位燃料電池の圧縮固定後に位置決め棒全体を引き抜いたりすることが考えられる。しかし、燃料電池スタックから突出した位置決め棒を切断したり、位置決め棒の全体を引き抜いたりすると、燃料電池スタックの組立工程が煩雑となる。
そこで本発明は、位置決め棒の不要な突出がない燃料電池スタックを簡単に形成できる燃料電池スタック組立方法の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の燃料電池スタック組立方法は、単位燃料電池(例えば、実施形態における単位セル2)を積層し、燃料電池スタック(例えば、実施形態における燃料電池スタック1)を組み立てる燃料電池スタック組立方法であって、前記単位燃料電池は、前記単位燃料電池の積層方向(例えば、実施形態におけるZ方向)に貫通する位置決め孔(例えば、実施形態における位置決め孔38)を備え、前記単位燃料電池の位置決めを行う位置決め棒(例えば、実施形態におけるノックピン40)を配置する位置決め棒配置工程(例えば、実施形態におけるノックピン配置工程S20)と、前記単位燃料電池の前記位置決め孔を前記位置決め棒に挿入し、前記位置決め棒に沿って前記単位燃料電池を積層する積層工程(例えば、実施形態における積層工程S30)と、積層された前記単位燃料電池に対して前記積層方向に荷重を加え、前記単位燃料電池を圧縮する圧縮工程(例えば、実施形態における圧縮工程S40)とを備え、前記位置決め棒は、前記圧縮工程の後、前記単位燃料電池の前記位置決め孔内に配置される本体部(例えば、実施形態におけるノックピン本体部43)と、前記本体部の少なくとも一方端部に設けられ、前記本体部に対して着脱可能な延長部(例えば、実施形態における第一延長部41および第二延長部42)と、を備え、前記圧縮工程の後、前記単位燃料電池を圧縮した状態で、前記位置決め棒の前記延長部を取り外す延長部取り外し工程(例えば、実施形態における第一延長部取り外し工程S60および第二延長部取り外し工程S70)を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、圧縮工程により単位燃料電池が圧縮されると、燃料電池スタックが積層方向に短くなり、位置決め棒の本体部が単位燃料電池の位置決め孔内に配置されるとともに、本体部の端部に設けられた延長部が燃料電池スタックの積層方向の端部から突出する。ここで、位置決め棒の延長部は、位置決め棒の本体部に対して着脱可能となっており、圧縮工程の後、位置決め棒の延長部を取り外す延長部取り外し工程を備えている。したがって、位置決め棒を切断したり、位置決め棒の全体を引き抜いたりすることなく、位置決め棒の延長部を取り外すことで、圧縮工程の後に燃料電池スタックから突出した位置決め棒の端部を簡単に除去し、位置決め棒の不要な突出がない燃料電池スタックを簡単に形成できる。
また、本発明によれば、位置決め棒の全体を引き抜くことなく、位置決め棒の本体部を単位燃料電池の位置決め孔内に配置したまま、燃料電池スタックの積層方向の端部から突出した位置決め棒の延長部を取り外すことができる。したがって、位置決め棒の引き抜き作業に起因する単位燃料電池の損傷を防止できる。
また、前記圧縮工程の後、前記延長部取り外し工程の前に、前記燃料電池スタックに荷重を加えて圧縮した状態で、前記燃料電池スタックの前記積層方向の厚さを拘束するように締結する締結工程(例えば、実施形態における締結工程S50)を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、締結工程を備えているので、単位燃料電池の積層方向における圧縮状態を保持した状態で、延長部取り外し工程を行うことができる。これにより、燃料電池スタックに荷重を付加しながら延長部の取り外し作業を行う必要がないので、良好な作業性を確保しつつ、燃料電池スタックの積層方向の端部から突出した位置決め棒の延長部を簡単に取り外すことができる。
本発明によれば、圧縮工程により単位燃料電池が圧縮されると、燃料電池スタックが積層方向に短くなり、位置決め棒の本体部が単位燃料電池の位置決め孔内に配置されるとともに、本体部の端部に設けられた延長部が燃料電池スタックの積層方向の端部から突出する。ここで、位置決め棒の延長部は、位置決め棒の本体部に対して着脱可能となっており、圧縮工程の後、位置決め棒の延長部を取り外す延長部取り外し工程を備えている。したがって、位置決め棒を切断したり、位置決め棒の全体を引き抜いたりすることなく、位置決め棒の延長部を取り外すことで、圧縮工程の後に燃料電池スタックから突出した位置決め棒の端部を簡単に除去し、位置決め棒の不要な突出がない燃料電池スタックを簡単に形成できる。
また、本発明によれば、位置決め棒の全体を引き抜くことなく、位置決め棒の本体部を単位燃料電池の位置決め孔内に配置したまま、燃料電池スタックの積層方向の端部から突出した位置決め棒の延長部を取り外すことができる。したがって、位置決め棒の引き抜き作業に起因する単位燃料電池の損傷を防止できる。
燃料電池スタックの斜視図である。 燃料電池スタックの分解斜視図である。 単位セルの分解斜視図である。 燃料電池スタックの組立装置の説明図である。 ノックピンの説明図である。 ノックピン本体部に第一延長部を装着したときの説明図である。 燃料電池スタックの組立工程のフローチャートである。 エンドプレート装着工程の説明図である。 ノックピン配置工程の説明図である。 積層工程の説明図である。 圧縮工程の説明図である。 締結工程の説明図である。 第一延長部取り外し工程の説明図である。 第二延長部取り外し工程の説明図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明をする。
(燃料電池スタック)
図1は、燃料電池スタック1の斜視図である。
図2は、燃料電池スタック1の分解斜視図である。
図1に示すように、燃料電池スタック1は、平面視略矩形板状の単位燃料電池2(以下、「単位セル2」という。)が多数積層されて構成されている。なお、以下の説明では、平面視略矩形状に形成された単位セル2の角部を挟む二辺のうち、長辺の延在方向をX方向とし、短辺の延在方向をY方向とし、単位セル2の積層方向をZ方向として、必要に応じてXYZの直交座標系を用いて説明する。また、各図では、各部材の構造をわかりやすくするため、各部材の(特にZ方向の)寸法や単位セル2の積層枚数を現実のものから適宜変更して描いている。
図2に示すように、燃料電池スタック1は、所定枚数の単位セル2をZ方向に積層されて形成された積層体3と、積層体3のZ方向両側に配置される一対のターミナルプレート21a,21bと、一対のターミナルプレート21a,21bのZ方向両側に配置される一対の絶縁プレート23a,23bと、一対のターミナルプレート21a,21bおよび一対の絶縁プレート23a,23bを介して積層体3をZ方向から挟持する一対のエンドプレート25a,25bとにより構成されている。
図3は、単位セル2の分解斜視図である。
図3に示すように、単位セル2は、主に膜電極構造体7と、一対のガスケット8,9と、一対のセパレータ11,12とを備えている。単位セル2は、膜電極構造体7がガスケット8,9を介して、一対のセパレータ11、12により挟持されることにより形成されている。
膜電極構造体7は、固体高分子電解質膜4と、固体高分子電解質膜4の−Z側に配置されたアノード電極5と、固体高分子電解質膜4の+Z側に配置されたカソード電極6とを備えている。
固体高分子電解質膜4は、例えばペルフルオロスルホン酸ポリマーに水を含浸させた素材により形成されている。固体高分子電解質膜4は、Z方向視で略矩形枠状に形成された外枠部材7aの開口部に収容保持されている。
アノード電極5およびカソード電極6は、例えばカーボンペーパー等により形成された不図示の多孔質ガス拡散層と、例えば白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子がガス拡散層の表面に一様に積層されて形成された不図示の電極触媒層とをそれぞれ有している。そして、電極触媒層同士が固体高分子電解質膜4を介して対向するように、アノード電極5およびカソード電極6が固体高分子電解質膜4にそれぞれ接合されている。
固体高分子電解質膜4のZ方向における両側には、一対のガスケット8,9が設けられている。ガスケット8,9は、膜電極構造体7の外枠部材7aに対応して、外形がZ方向視で略矩形枠状に形成された金属板部材であり、例えばプレス加工により形成されている。
また、−Z側のガスケット8の−Z側にはセパレータ11が設けられ、+Z側のガスケット9の+Z側にはセパレータ12が設けられている。セパレータ11,12は、膜電極構造体7の外枠部材7aおよびガスケット8,9に対応して、外形がZ方向視で略矩形状に形成された金属板部材であり、例えばプレス加工により形成されている。セパレータ11,12には、一対のセル電圧検出用の出力端子15が+Y側に延設されている。
セパレータ11におけるアノード電極5に対向する面には、アノード電極5に水素含有ガスを供給および排出するための第一ガス流路13が設けられている。また、セパレータ12におけるカソード電極6に対向する面には、カソード電極6に酸素含有ガスを供給および排出するための第二ガス流路14が設けられている。
第一ガス流路13および第二ガス流路14は、例えばゴム等からなるシール部材13a,14aによって囲まれている。なお、シール部材13a,14aを設けることで、前述のガスケット8,9を省略することもできる。シール部材13a,14aは、ガスケット8,9と当接することにより、第一ガス流路13および第二ガス流路14をシールしている。
隣り合う単位セル2のセパレータ11とセパレータ12とが相互に対向する面には、各単位セル2を冷却するための冷却水(冷媒)が流れる冷媒流路16が形成されている。冷媒流路16は、例えばゴム等からなるシール部材16aによって囲まれており、後述する冷媒通路35,36と連通している。
単位セル2を構成する膜電極構造体7、ガスケット8,9およびセパレータ11,12には、第一ガス入口通路31、第一ガス出口通路32、第二ガス入口通路33、第二ガス出口通路34および冷媒通路35,36の各通路が形成されている。
第一ガス入口通路31は、水素含有ガスを通過させるための通路であり、単位セル2の(+X,+Y)方向の角部に設けられている。第一ガス出口通路32は、発電に供された後の水素含有ガスを通過させるための通路であり、第一ガス入口通路31の対角位置である単位セル2の(−X,−Y)方向の角部に設けられている。第一ガス入口通路31および第一ガス出口通路32はいずれも第一ガス流路13に連通している。
第二ガス入口通路33は、酸素含有ガスを通過させるための通路であり、単位セル2の(−X,+Y)方向の角部に設けられている。第二ガス出口通路34は、発電に供された後の酸素含有ガスを通過させるための通路であり、第二ガス入口通路33の対角位置である単位セル2の(+X,−Y)方向の角部に設けられている。第二ガス入口通路33および第二ガス出口通路34はいずれも第二ガス流路14に連通している。
冷媒通路35,36は、冷却水等の冷媒を通過させるための通路であり、第一ガス入口通路31と第二ガス出口通路34との間、および第二ガス入口通路33と第一ガス出口通路32との間にそれぞれ設けられている。冷媒通路35および冷媒通路36は、いずれか一方が入口通路、いずれか他方が出口通路となっており、セパレータ11とセパレータ12とが相互に対向する面に形成された冷媒流路と連通している。
さらに、単位セル2を構成する膜電極構造体7、ガスケット8,9およびセパレータ11,12には、Z方向に貫通する一対の位置決め孔38,38が形成されている。一対の位置決め孔38,38は、それぞれ単位セル2の(−X,+Y)方向の角部および(+X,−Y)方向の角部であって、第二ガス入口通路33および第二ガス出口通路34よりも外側に形成されている。一対の位置決め孔38,38には、後述するノックピン40(請求項の「位置決め棒」に相当。)が挿通される。
図2に示すように、単位セル2が積層されて形成された積層体3の+Z側および−Z側には、一対のターミナルプレート21a,21bが対向配置されている。ターミナルプレート21a,21bは、例えば銅等の金属により、Z方向視の外形が積層体3と略同一に形成されている。ターミナルプレート21a,21bは、各単位セル2と電気的に接続されており、端子22を介して各単位セル2の電力を外部に引き出している。
一対のターミナルプレート21a,21bの+Z側および−Z側には、一対の絶縁プレート23a,23bが対向配置されている。絶縁プレート23a,23bは、例えばフェノール樹脂等の絶縁材料により、Z方向視の外形が積層体3と略同一に形成されている。絶縁プレート23a,23bは、ターミナルプレート21a,21bからの電力の漏洩を防止している。
一対の絶縁プレート23a,23bの+Z側および−Z側には、一対のエンドプレート25a,25bが対向配置されている。エンドプレート25a,25bは、例えば鉄やアルミ等の金属により、Z方向視の外形が積層体3よりも大きく形成されている。一対のエンドプレート25a,25bは、後述するタイロッド24a,24bにより連結されることで、各単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bを圧縮した状態で保持している。
ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよび−Z側のエンドプレート25aには、単位セル2と同様に、それぞれ第一ガス入口通路31、第一ガス出口通路32、第二ガス入口通路33、第二ガス出口通路34および冷媒通路35,36の各通路が形成されている。さらに、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25bには、単位セル2と同様に、それぞれZ方向に貫通する一対の位置決め孔38,38が形成されている。
また、各単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25bの位置決め孔38,38には、ノックピン40,40が挿通されている。ノックピン40,40は、燃料電池スタック1のZ方向の長さと略同一に形成されている。ノックピン40,40により、各単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25bがXY方向において精度よく位置決めされている。
一対のエンドプレート25a,25bの間には、X方向略中央における+Y側および−Y側に、一対のタイロッド24a,24bが配置されている。タイロッド24a,24bは、例えば鉄等の金属により形成された長尺板状の部材である。
タイロッド24a,24bとエンドプレート25a,25bとは、複数のボルト29により締結固定されている。これにより、各単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bが積層されて圧縮された状態で保持され、燃料電池スタック1が構成されている。
(燃料電池スタックの組立方法、組立装置)
続いて、上述した燃料電池スタック1の組立方法について説明する。以下では、まず燃料電池スタック1の組立に使用される組立装置50および組付治具であるノックピン40について説明した後に、各組立工程について詳述する。
図4は、燃料電池スタック1の組立装置50の説明図である。なお、図4では、ノックピン40を二点鎖線で図示している。また、図4および図8以降の各図は、図1におけるA−A線に沿った断面に対応した断面図であり、紙面表裏方向がX方向となっており、紙面左右方向がY方向となっており、紙面上下方向がZ方向(すなわち単位セル2の積層方向)となっている。
図4に示すように、燃料電池スタック1の組立装置50は、定盤59上に載置されており、主に台座プレート51と、複数のフレーム53と、可動プレート55と、油圧シリンダ57とにより構成されている。
台座プレート51は、Z方向視で外形が燃料電池スタック1(図1参照)よりも大きな略矩形状に形成されている。台座プレート51の内側は、+Z側に突出した段差部51aとなっている。段差部51aの+Z側面は平坦に形成されており、後述するエンドプレート装着工程S10において、−Z側のエンドプレート25b(図2参照)が不図示のボルト等により取付可能となっている。
段差部51aには、−Z側のエンドプレート25bの位置決め孔38,38に対応した位置に、Z方向に貫通するノックピン挿通孔51b,51bが形成されている。ノックピン挿通孔51b,51bには、後述するノックピン配置工程S20において、ノックピン40が配置可能となっている。台座プレート51の段差部51aの厚さは、ノックピン40の−Z側に設けられる第二延長部42の長さと略同一になるように形成される。
Z方向視で台座プレート51の四隅には、+Z側に延在する四本のフレーム53が立設されている。各フレーム53は、所定の直径を有する略円柱形状に形成されており、燃料電池スタック1(図1参照)のZ方向の長さよりも十分長く形成されている。
フレーム53の+Z側には、台座プレート51と略面対称形状に形成された可動プレート55が配置されている。可動プレート55は、Z方向視で外形が燃料電池スタック1(図1参照)よりも大きな略矩形状に形成されている。可動プレート55の四隅には、Z方向に貫通するフレーム挿通孔55cが形成されており、各フレーム53が挿通されている。これにより、可動プレート55は、各フレーム53の延在方向であるZ方向にスライド移動可能となっている。
可動プレート55の内側は、−Z側に突出した段差部55aとなっている。段差部55aの−Z側面は平坦に形成されており、後述するエンドプレート装着工程S10において、+Z側のエンドプレート25a(図2参照)が不図示のボルト等により取付可能となっている。
段差部55aには、+Z側のエンドプレート25aの位置決め孔38,38に対応した位置に、Z方向に貫通するノックピン挿通孔55b,55bが形成されている。ノックピン挿通孔55b,55bには、後述する圧縮工程S40において、可動プレート55が−Z側にスライド移動したとき、ノックピン40が挿入される。これにより、可動プレート55は、ノックピン40と干渉することなく−Z側へスライド移動して単位セル2(図1参照)を圧縮している。
可動プレート55の+Z側には、可動プレート55をZ方向に沿ってスライド移動させる油圧シリンダ57が配置されている。油圧シリンダ57の外周は、不図示の支持部材によりフレーム53に対して相対位置が固定されている。
油圧シリンダ57は、ピストン部57aを備えている。ピストン部57aは、油圧シリンダ57内の油圧を制御することにより、Z方向に沿ってスライド移動可能となっている。ピストン部57aの−Z側端部は、可動プレート55の+Z側面に接続されており、ピストン部57aのスライド移動に連動して可動プレート55がスライド移動するように形成されている。
(ノックピン)
図5は、ノックピン40の説明図である。
図5に示すように、組付治具であるノックピン40は、略円柱形状に形成された部材であり、ノックピン本体部43(請求項の「本体部」に相当。)と、ノックピン本体部43の+Z側に設けられた第一延長部41(請求項の「延長部」に相当)と、ノックピン本体部43の−Z側に設けられた第二延長部42(請求項の「延長部」に相当)とにより構成されている。なお、図5では、ノックピン本体部43から第一延長部41および第二延長部42が取り外された状態を図示している。
ノックピン本体部43の直径は、単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a、25bの各部材に形成された位置決め孔38の直径と略同一に形成されている。
ノックピン本体部43の長さは、燃料電池スタック1(図1参照)のZ方向における長さと略同一に形成されている。後述するように、ノックピン本体部43は、複数の単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25b(いずれも図2参照)を積層する際に、XY方向の位置決めガイドとして機能している。ノックピン本体部43は、完成した燃料電池スタック1の位置決め孔38(図2参照)内に配置される。
第一延長部41は、ノックピン本体部43と略同一の直径に形成されている。また、第一延長部41のZ方向の長さは、第一延長部41を第二延長部42とともにノックピン本体部43に装着した状態で組立装置50(図4参照)に配置したとき、後述する積層工程S30において、積層された+Z側の絶縁プレート23aから、第一延長部41の+Z側の端部が突出するように形成されている(図10参照)。このように第一延長部41の長さを設定することで、後述する圧縮工程S40において、−Z側にスライド移動してきた+Z側のエンドプレート25aに形成された位置決め孔38に、第一延長部41およびノックピン本体部43を挿通できる(図11参照)。これにより、複数の単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25b(いずれも図11参照)を積層および圧縮する際に、XY方向の位置を精度よく決定できる。
第二延長部42は、ノックピン本体部43と略同一の直径に形成されている。本実施形態では、第二延長部42の長さは、第一延長部41の長さと略同一の長さに形成されている。これにより、第一延長部41と第二延長部42とを共通部品とすることができるので、ノックピン40の低コスト化ができる。さらに、ノックピン40のZ方向を区別することなく組立装置50に配置できるので、効率よくノックピン配置工程S20を行えるとともに、ノックピン40の誤組付を防止できる。なお、台座プレート51の段差部51aの厚さは、第一延長部41の長さおよび第二延長部の長さ42と略同一となるように形成される(図4参照)。
ここで、第一延長部41および第二延長部42は、ノックピン本体部43に対して着脱可能に形成されている。なお、ノックピン本体部43と第一延長部41との着脱およびノックピン本体部43と第二延長部42との着脱は、同じ構造で実現されている。したがって、以下では、ノックピン本体部43と第一延長部41との着脱の構造についてのみ説明をし、ノックピン本体部43と第二延長部42との着脱の構造については説明を省略している。
図6は、ノックピン40の中心軸を含む断面図であり、ノックピン本体部43に第一延長部41を装着したときの説明図である。
図6に示すように、ノックピン本体部43の+Z側端面には、ノックピン40の中心軸と同軸に雌ネジ部43aが形成されている。また、第一延長部41の−Z側端面には、ノックピン40の中心軸と同軸に雄ネジ部41aが形成されている。
ノックピン本体部43の雌ネジ部43aと第一延長部41の雄ネジ部41aとを螺合することにより、ノックピン本体部43に第一延長部41を装着できる。また、ノックピン本体部43の雌ネジ部43aと第一延長部41の雄ネジ部41aとの締結を解除することにより、ノックピン本体部43から第一延長部41を取り外すことができる。
(燃料電池スタックの組立方法、組立工程)
次に、上述した組立装置50(図4参照)およびノックピン40を使用して行われる燃料電池スタック1(図1参照)の組立工程について、フローチャートを参照しながら説明する。
図7は、燃料電池スタック1の組立工程のフローチャートである。
図7に示すように、本実施形態の燃料電池スタック1の組立工程は、主に、エンドプレート装着工程S10と、ノックピン配置工程S20(本願請求項の「位置決め棒配置工程」に相当。)と、積層工程S30と、圧縮工程S40と、締結工程S50と、第一延長部取り外し工程S60と、第二延長部取り外し工程S70とを備えている。以下に、各工程の詳細を説明する。
(エンドプレート装着工程S10)
図8は、エンドプレート装着工程S10の説明図である。
図8に示すように、燃料電池スタック1の組立工程では、まず一対のエンドプレート25a,25bをそれぞれ可動プレート55および台座プレート51に装着するエンドプレート装着工程S10を行う。
エンドプレート装着工程S10では、可動プレート55の段差部55aに、+Z側のエンドプレート25aを、不図示のボルト等により締結して装着する。また、台座プレート51の段差部51aに、−Z側のエンドプレート25bを、不図示のボルト等により締結して装着する。以上で、エンドプレート装着工程S10が終了する。
(ノックピン配置工程S20)
図9は、ノックピン配置工程S20の説明図である。
次に、図9に示すように、ノックピン40を組立装置50に配置するノックピン配置工程S20を行う。
ノックピン配置工程S20では、まず、ノックピン本体部43に第二延長部42のみを装着して形成された連結体を二本用意する。次に、一対のエンドプレート25a,25bの間に、各連結体を移動し、−Z側のエンドプレート25bの位置決め孔38および台座プレート51のノックピン挿通孔51b内に、各連結体の第二延長部42をそれぞれ挿通して配置する。
ここで、連結体は、ノックピン本体部43に第二延長部42のみが装着されて形成されているため、ノックピン本体部43に第一延長部41および第二延長部42が装着されたノックピン40の状態よりも、全長が短くなっている。したがって、一対のエンドプレート25a,25bの間に各連結体を移動する際に、一対のエンドプレート25a,25bとの干渉が回避され良好な作業性が確保される。なお、一対のエンドプレート25a,25bの離間距離がノックピン40の長さよりも十分大きく確保されている場合には、連結体に第一延長部41を装着した状態、すなわちノックピン40の状態で、ノックピン配置工程S20を行ってもよい。
その後、ノックピン本体部43に第一延長部41を装着して、ノックピン40を形成する。以上で、ノックピン40がZ方向に沿って立設した状態で組立装置50に配置され、ノックピン配置工程S20が終了する。
(積層工程S30)
図10は、積層工程S30の説明図である。なお、図10において、ノックピン本体部43と第一延長部41との境界面Fを二点鎖線で図示している。
次に、図10に示すように、単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bの各部材を積層する積層工程S30を行う。
積層工程S30では、−Z側の絶縁プレート23b、−Z側のターミナルプレート21b、複数の単位セル2、+Z側のターミナルプレート21a、+Z側の絶縁プレート23aの順に積層する。このとき、単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bの各部材の位置決め孔38に、ノックピン40を挿通して積層する。単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bの各部材は、ノックピン40によりそれぞれXY方向に位置決めされた状態で、Z方向に積層される。
積層工程S30では、ノックピン本体部43と第一延長部41との境界面Fは、複数の単位セル2よりも+Z側に配置される。換言すれば、積層工程S30では、積層される複数の単位セル2の位置決め孔38が全てノックピン本体部43に挿通された状態となっている。したがって、積層される複数の単位セル2は、それぞれXY方向に精度よく位置決めできる。
以上で、積層工程S30が終了する。
(圧縮工程S40)
図11は、圧縮工程S40の説明図である。なお、図11においても、図10と同様にノックピン本体部43と第一延長部41との境界面Fを二点鎖線で図示している。
次に、図11に示すように、積層された単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bに対して、Z方向に荷重を加えて圧縮する圧縮工程S40を行う。
圧縮工程S40では、まず、油圧シリンダ57を稼動してピストン部57aを−Z側にスライド移動させ、ピストン部57aに連動する可動プレート55および+Z側のエンドプレート25aを−Z側にスライド移動させる。このとき、ノックピン40の第一延長部41は、+Z側のエンドプレート25aの位置決め孔38に挿通される。これにより、+Z側のエンドプレート25aは、XY方向の位置が精度よく決定される。
続いて、可動プレート55および+Z側のエンドプレート25aを−Z側に更に移動させ、所定の荷重を加えて、積層された単位セル2、ターミナルプレート21a,21bおよび絶縁プレート23a,23bの各部材を圧縮する。これにより、積層された各部材のうち、特に単位セル2に設けられたシール部材13a,14a,16a(図3参照)がZ方向に圧縮される。
このとき、ノックピン本体部43と第一延長部41との境界面Fが+Z側のエンドプレート25aの+Z側面と略面一に配置される。換言すれば、複数の単位セル2、一対のターミナルプレート21a,21b、一対の絶縁プレート23a,23bおよび一対のエンドプレート25a,25bの各部材の位置決め孔38が、ノックピン本体部43に挿通された状態となる。これにより、ノックピン本体部43は、積層された各部材の位置決め孔38内に配置されるので、各部材のXY方向の位置が精度よく決定される。また、このとき、第一延長部41は、+Z側のエンドプレート25aの+Z側面から突出した状態で可動プレート55のノックピン挿通孔55b内に配置されるので、可動プレート55の移動を妨げることなく各部材を圧縮できる。
複数の単位セル2、一対のターミナルプレート21a,21b、一対の絶縁プレート23a,23bおよび一対のエンドプレート25a,25bが積層および圧縮されて、燃料電池スタック1が構成された時点で、圧縮工程S40が終了する。
(締結工程S50)
図12は、締結工程S50の説明図である。なお、図12以降の各図において、図1のA−A線に沿った断面に対応した断面図では、本来−Y側のタイロッド24bが視認できないが、説明を分かりやすくするため、−Y側のタイロッド24bを図示している。
次に、図12に示すように、燃料電池スタック1に荷重を加えて圧縮した状態で、燃料電池スタック1のZ方向の厚さを拘束するように、一対のエンドプレート25a,25bと一対のタイロッド24a,24bとを締結する締結工程S50を行う。
締結工程S50では、まず、燃料電池スタック1を圧縮したまま、一対のエンドプレート25a,25bの間に、Y方向における両側から一対のタイロッド24a,24bを配置する。続いて、複数のボルト29(図2参照)を用いて、一対のタイロッド24a,24bを一対のエンドプレート25a,25bに締結する。これにより、一対のエンドプレート25a,25bは、一対のタイロッド24a,24bにより連結されてZ方向の移動が規制されるとともに、燃料電池スタック1のZ方向の厚さを拘束する。以上で、締結工程S50が終了する。
(第一延長部取り外し工程S60)
図13は、第一延長部取り外し工程S60の説明図である。
次に、図13に示すように、ノックピン本体部43から第一延長部41を取り外す第一延長部取り外し工程S60を行う。
第一延長部取り外し工程S60では、まず、可動プレート55と+Z側のエンドプレート25aとを固定している不図示のボルトを緩め、可動プレート55と+Z側のエンドプレート25aとの連結を解除する。
続いて、油圧シリンダ57を稼動してピストン部57aを+Z側にスライド移動させ、ピストン部57aに連動する可動プレート55を+Z側にスライド移動させる。このとき、第一延長部41は、+Z側のエンドプレート25aの+Z側面から突出している。
続いて、ノックピン本体部43と第一延長部41との締結を解除し、ノックピン本体部43から第一延長部41を取り外す。これにより、燃料電池スタック1から第一延長部41が除去されるとともに、ノックピン本体部43の+Z側端面が+Z側のエンドプレート25aの+Z側端面と略面一に配置される。このように、燃料電池スタック1の+Z側に突出したノックピン40の第一延長部41は、簡単に除去される。以上で、第一延長部取り外し工程S60が終了する。
(第二延長部取り外し工程S70)
図14は、第二延長部取り外し工程S70の説明図である。
次に、図14に示すように、ノックピン本体部43から第二延長部42を取り外す第二延長部取り外し工程S70を行う。
第二延長部取り外し工程S70では、まず、台座プレート51と−Z側のエンドプレート25bとを固定している不図示のボルトを緩め、台座プレート51と−Z側のエンドプレート25bとの連結を解除する。
続いて、可動プレート55の−Z側面および+Z側のエンドプレート25aの+Z側端面に複数のフック61を取り付け、例えばワイヤ62等で互いに連結する。続いて、油圧シリンダ57を稼動してピストン部57aを+Z側にスライド移動させ、ピストン部57aに連動する可動プレート55を+Z側にスライド移動させる。これにより、燃料電池スタック1は、可動プレート55によって懸架される。このとき、第二延長部42は、−Z側のエンドプレート25bの−Z側面から突出している。
次に、ノックピン本体部43と第二延長部42との締結を解除し、ノックピン本体部43から第二延長部42を取り外す。これにより、燃料電池スタック1から第二延長部42が除去されるとともに、ノックピン本体部43の−Z側端面が−Z側のエンドプレート25bの−Z側端面と略面一に配置される。このように、燃料電池スタック1の−Z側に突出したノックピン40の第二延長部42は、簡単に除去される。以上で、第二延長部取り外し工程S70が終了する。
第二延長部取り外し工程S70が終了し、燃料電池スタック1を搬送して、ワイヤ62およびフック61を取り外した時点で、燃料電池スタック1の組立工程が終了する。
(効果)
本実施形態によれば、ノックピン40に沿って単位セル2を積層した後、圧縮工程S40により単位セル2が圧縮されると、燃料電池スタック1がZ方向に短くなる。このとき、ノックピン本体部43が単位セル2の位置決め孔38内に配置されるとともに、ノックピン本体部43の+Z側端部に設けられた第一延長部41および−Z側端部に設けられた第二延長部42が燃料電池スタック1のZ方向の端部から突出する。ここで、第一延長部41および第二延長部42は、ノックピン本体部43に対して着脱可能となっており、圧縮工程S40の後、第一延長部取り外し工程S60および第二延長部取り外し工程S70を備えている。したがって、ノックピン40を切断したり、ノックピン40を引き抜いたりすることなく、第一延長部41および第二延長部42を取り外すことで、圧縮工程S40の後に、燃料電池スタック1から突出したノックピン40の端部(すなわち第一延長部41および第二延長部42)を簡単に除去し、ノックピン40の不要な突出がない燃料電池スタック1を簡単に形成できる。
また、ノックピン40を引き抜くことなく、ノックピン本体部43を単位セル2の位置決め孔38内に配置したまま、燃料電池スタック1のZ方向から突出した第一延長部41および第二延長部42を取り外すことができる。したがって、ノックピン40の引き抜き作業に起因する単位セル2の損傷を防止できる。
また、本実施形態によれば、一対のエンドプレート25a,25bと一対のタイロッド24a,24bとを締結する締結工程S50を備えている。したがって、一対のエンドプレート25a,25bと一対のタイロッド24a,24bとにより、単位セル2のZ方向における圧縮状態を保持した状態で、第一延長部取り外し工程S60および第二延長部取り外し工程S70を行うことができる。これにより、燃料電池スタック1に荷重を付加しながら第一延長部41および第二延長部42の取り外し作業を行う必要がないので、良好な作業性を確保しつつ、燃料電池スタック1のZ方向の端部から突出した第一延長部41および第二延長部42を簡単に取り外すことができる。
なお、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本実施形態では、二本のノックピン40を用いて、積層される単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25bの位置決めを行っていたが、ノックピン40の本数は二本に限定されない。また、ノックピン40の位置は、実施形態には限定されない。
本実施形態では、Z方向に貫通する略円形状の位置決め孔38にノックピン40を挿通して、積層される単位セル2、ターミナルプレート21a,21b、絶縁プレート23a,23bおよびエンドプレート25a,25bの位置決めを行っていたが、位置決め孔38の形状は本実施形態の略円形状に限定されない。例えば、位置決め孔38は、Z方向視でU字形状の切り欠きにより形成されていてもよい。
本実施形態では、燃料電池スタック1の完成後、ノックピン本体部43のZ方向における両端部が、それぞれ一対のエンドプレート25a,25bのZ方向における外側端面と略面一になるように形成されていた。これに対して、燃料電池スタック1の完成後、ノックピン本体部43のZ方向における両端部が、それぞれ一対のエンドプレート25a,25bのZ方向における外側端面からZ方向に若干突出するように形成されていてもよい。ただし、ノックピン本体部43の両端部が、一対のエンドプレート25a,25bの外側端面と略面一になるように形成することで、突出したノックピン本体部43の両端部を樹脂等のキャップで覆う等の処理が必要なくなる点で、本実施形態に優位性がある。
本実施形態では、ノックピン本体部43の+Z側に第一延長部41を備え、−Z側に第二延長部42を備えていた。これに対して、エンドプレート25bや組立装置50の台座プレート51等の形状によっては、ノックピン本体部43の+Z側にのみ第一延長部41を備え、−Z側に第二延長部42を備えていなくてもよい。具体的には、エンドプレート25bのZ方向の厚さが十分厚く形成されており、台座プレート51に取り付けられたエンドプレート25bの位置決め孔38にノックピン40を挿入することで、組立装置50にノックピン40を配置可能な場合である。この場合には、台座プレート51にノックピン挿通孔51b,51bを設ける必要がないので、第二延長部42を備えていなくてもよい。
本実施形態では、一対のタイロッド24a,24bと一対のエンドプレート25a,25bとを締結固定することで、燃料電池スタック1の圧縮状態を保持していたが、タイロッド24a,24bの本数や形状等は、本実施形態に限定されない。
また、実施形態では、エンドプレート25a,25bの間に一対のタイロッド24a,24bを配置し、Z方向からボルト29を締結してエンドプレート25a,25bとタイロッド24a,24bとを連結していた。これに対して、例えばエンドプレート25a,25bの+Y側面および−Y側面に一対のタイロッド24a,24bを配置し、Y方向からボルトを締結してエンドプレート25a,25bとタイロッド24a,24bとを連結してもよい。
本実施形態では、ノックピン本体部43に雌ネジ部43aを形成し、第一延長部41および第二延長部42に雄ネジ部41aを形成することで、ノックピン本体部43と第一延長部41および第二延長部42とが着脱可能に形成されていたが、ノックピン本体部43と第一延長部41および第二延長部42との着脱はネジに限定されない。例えば、ノックピン本体部43に凹部を形成し、第一延長部41および第二延長部42に前記凹部に圧入可能な凸部を形成することで、ノックピン本体部43と第一延長部41および第二延長部42とが着脱可能に形成されていてもよい。
1・・・燃料電池スタック
2・・・単位セル(単位燃料電池)
38・・・位置決め孔
40・・・位置決め棒(ノックピン)
41・・・第一延長部(延長部)
42・・・第二延長部(延長部)
43・・・ノックピン本体部(本体部)
S20・・・ノックピン配置工程
S30・・・積層工程
S40・・・圧縮工程
S50・・・締結工程
S60・・・第一延長部取り外し工程(延長部取り外し工程)
S70・・・第二延長部取り外し工程(延長部取り外し工程)

Claims (2)

  1. 単位燃料電池を積層し、燃料電池スタックを組み立てる燃料電池スタック組立方法であって、
    前記単位燃料電池は、前記単位燃料電池の積層方向に貫通する位置決め孔を備え、
    前記単位燃料電池の位置決めを行う位置決め棒を配置する位置決め棒配置工程と、
    前記単位燃料電池の前記位置決め孔を前記位置決め棒に挿入し、前記位置決め棒に沿って前記単位燃料電池を積層する積層工程と、
    積層された前記単位燃料電池に対して前記積層方向に荷重を加え、前記単位燃料電池を圧縮する圧縮工程と、
    を備え、
    前記位置決め棒は、
    前記圧縮工程の後、前記単位燃料電池の前記位置決め孔内に配置される本体部と、
    前記本体部の少なくとも一方端部に設けられ、前記本体部に対して着脱可能な延長部と、
    を備え、
    前記圧縮工程の後、前記単位燃料電池を圧縮した状態で、前記位置決め棒の前記延長部を取り外す延長部取り外し工程を備えたことを特徴とする燃料電池スタック組立方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタック組立方法であって、
    前記圧縮工程の後、前記延長部取り外し工程の前に、前記燃料電池スタックに荷重を加えて圧縮した状態で、前記燃料電池スタックの前記積層方向の厚さを拘束するように締結する締結工程を備えたことを特徴とする燃料電池スタック組立方法。
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