JP2013196338A - 光発電装置、光発電装置における最大出力点追従制御方法、コンピュータプログラム、および移動体 - Google Patents

光発電装置、光発電装置における最大出力点追従制御方法、コンピュータプログラム、および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】日陰による影響をほとんど受けずに最大出力点追従制御が可能な光発電装置、光発電装置をより効果的に動作させる最大出力点追従制御方法、並びにコンピュータプログラム、および走行中の日陰の影響を排除して安定した効率的な発電、走行が可能となる移動体を提供する。
【解決手段】光発電装置1は、複数の光発電素子11を直列に接続した直列部12が複数並列に接続され、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11が互いに並列に接続された光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力に対する最大出力点追従制御(MPPT制御)を行う追従制御装置20とを備える。光発電モジュール10は、光発電モジュール10が動作しているときのパネル温度Tpである実パネル温度RTpを検出する温度センサー18を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、分散配置アーキテクチャを適用した光発電モジュールを備える光発電装置、光発電装置における最大出力点追従制御方法、およびコンピュータプログラムに関する。
太陽電池モジュールにおいては、出力特性(電力−電圧特性)が山形を有することから、最大出力点(Maximum Power Point)での稼動を実現するために、最大出力点追従制御(MPPT制御)が行われる。
図15A、図15Bによって従来の最大出力点追従制御について説明する。
図15Aは、一般的な太陽電池モジュールの通常の出力特性におけるMPPT(最大出力点追従:Maximum Power Point Tracking)制御の例を示す特性グラフである。
通常の日照状態では、出力特性は単一の山形曲線となる。したがって、MPPT制御は、単純に低い電圧から高い電圧(開放電圧Voc側)に向けて探索Tr1、探索Tr2を実行することで最大出力点MPPを抽出することが可能となる。
つまり、山登り軌跡となる探索Tr1、山下り軌跡となる探索Tr2の屈曲点が最大出力点MPPとして抽出される。しかしながら、探索が実行される掃引範囲Vspは、低い電圧から高い電圧までの広い範囲に渡ることとなり、迅速なMPPT制御が困難である。また、掃引範囲Vspが広いことから、制御系での消費電力も大きいという問題がある。
図15Bは、一般的な太陽電池モジュールにおける日陰による影響を受けた状態の出力特性におけるMPPT制御の例を示す特性グラフである。
従来の太陽電池モジュールでは、日陰によって出力特性が大きく変動し、例えば2つの山形が生じることがある。このような場合におけるMPPT制御は、山登り軌跡Tr1、山下り軌跡Tr2に加えて更に高い電圧側に形成された山形に対する山下り軌跡Tr3、山下り軌跡Tr4を検出して最大出力点MPPを検出することになる。
したがって、従来の問題が更に顕在化することとなる。
なお、従来の山登り法による最大出力点追従制御方法については、特許文献1が知られている。
特開2009−117658号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、分散配置アーキテクチャを利用した光発電モジュールを採用することによって日陰による影響をほとんど受けずに最大出力点追従制御が可能な光発電装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明に係る光発電装置をより効果的に動作させる最大出力点追従制御方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを他の目的とする。
また、本発明は、本発明に係る光発電装置を適用することによって、走行中の日陰の影響を排除して安定した効率的な発電、走行が可能となる移動体を提供することを他の目的とする。
本発明に係る光発電装置は、複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置であって、前記光発電モジュールは、前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、前記追従制御装置は、前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として選定し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を抽出する出力特性選定部と、前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として抽出する探索開始設定部とを備えてあり、前記追従制御装置は、前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を抽出することを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、複数の光発電素子が直列および並列に接続され同一直列段の光発電素子が相互に並列接続された光発電モジュールの実パネル温度を検出し、実パネル温度に対応する一のパネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出することから、光発電モジュールの電圧を仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定し、探索開始電圧と探索開始時の探索電力とを基準に探索を開始して最大出力点追従制御を実行するので、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、ひいては光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記光発電モジュールは、前記光発電素子のレイアウトパターンが等価回路での配置に対して異なる分散配置とされていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、光発電モジュールを構成する光発電素子のレイアウトパターンを分散配置とすることから、直列接続された直列部に対する日陰の影響を抑制できるので、電力伝送効率の低下を抑制することができ、電力取り出し効率が向上する。
また、本発明に係る光発電装置では、前記追従制御装置は、前記光発電モジュールの電圧を前記探索開始電圧から予め設定された探索単位電圧ずつ順次下げて探索用の探索電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索用の探索電力として抽出する探索処理部と、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力と、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力とを比較する探索電力比較部と、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力が前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力より大きいときは、前記探索単位電圧分下げる前の前記光発電モジュールの電圧を前記実パネル温度での最大出力動作電圧に設定して探索を終了し、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力が前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力より小さいときは、前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力に置き換えて前記探索電力比較部での処理を行わせる探索制御部とを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、探索開始電圧から予め設定された探索単位電圧ずつ順次下げて探索用の探索電圧に設定し、探索電圧を探索単位電圧分変更した前後での探索電力を比較することによって最大出力点追従制御を実行することから、実パネル温度に対する最大出力動作電圧を予め設定した狭い範囲での探索によって効率的にかつ迅速に設定することができるので、光の照射状態が頻繁に変化する場合においても光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記記憶部に登録された前記パネル温度対出力相関特性は、前記パネル温度と、前記パネル温度において予め想定された照度によって得られる前記最大出力に対応する前記最大出力動作電圧とを相互に関連付けていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、パネル温度対出力相関特性においてパネル温度とパネル温度での最大出力に対応する最大出力動作電圧とを相互に直接関連付けていることから、検出した実パネル温度に対応する仮想パネル温度対出力相関特性を利用して光発電モジュールの最大出力動作電圧を高精度にかつ迅速に直接抽出できるので、探索開始電圧を高精度にかつ迅速に選定して最大出力点追従制御を高精度でかつ迅速に実行することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記実パネル温度と、前記記憶部に登録された前記パネル温度とが異なるとき、前記出力特性選定部は、前記記憶部に登録された前記パネル温度の内で前記実パネル温度に比べて低温で最も近い前記パネル温度に対応する前記パネル温度対出力相関特性を前記仮想パネル温度対出力相関特性として抽出することを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、記憶部に登録されたパネル温度の内で実パネル温度に比べて低温で最も近いパネル温度に対応するパネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出することから、どのような実パネル温度に対しても、探索範囲を狭い範囲に抑制できる仮想パネル温度対出力相関特性を抽出して最大出力点追従制御を実行することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記探索開始電圧は、前記最大出力動作電圧に対して予め規定した算出式により算出されることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力動作電圧に対して算出式を適用して探索開始電圧を算出することから、光発電モジュールがどのような照射状態であっても、高精度にかつ迅速に探索開始電圧を求めることができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記算出式は、前記最大出力動作電圧に1より大きい係数を乗算することで前記探索開始電圧を求めることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、最大出力動作電圧に1より大きい係数を乗算することで探索開始電圧を求めることから、光発電モジュールの最大出力動作電圧がどのような仕様であっても仕様による影響を抑制して正確な探索開始電圧を抽出することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記算出式は、前記光発電モジュールの開放電圧に基づいて前記探索開始電圧を求めることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、開放電圧に対して一定の関係が知られている最大出力動作電圧と開放電圧との間に探索開始電圧が入る算出式を適用できることから、簡単で高精度に探索開始電圧を算出することができる。
また、本発明に係る光発電装置では、前記探索単位電圧は、前記最大出力動作電圧と前記探索開始電圧との差の1/2より小さく設定されていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電装置は、探索単位電圧を最大出力動作電圧と探索開始電圧との差の1/2より小さい値に設定することから、探索開始電圧から最大出力動作電圧の側へ探索電圧を移動して探索を実行するとき、探索開始電圧と最大出力動作電圧との間で少なくとも複数回の探索を実行することが可能となるので、高精度でかつ迅速な探索を確保することができる。
また、本発明に係る最大出力点追従制御方法は、複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置における最大出力点追従制御方法であって、前記光発電モジュールは、前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、前記追従制御装置は、前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、出力特性選定部と、探索開始設定部とを備えてあり、温度センサーが実パネル温度を検出するステップと、複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を前記出力特性選定部によって選定するステップと、前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として前記探索開始設定部によって抽出するステップと、前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を前記追従制御装置によって抽出するステップとを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る最大出力点追従制御方法は、光発電モジュールの実パネル温度を検出し、仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を選定し、光発電モジュールの電圧を最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として抽出した後、探索開始電圧と探索開始時の探索電力とを基準に探索を開始し、実パネル温度における光発電モジュールの最大出力点を抽出することから、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができるので、光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、前記光発電モジュールは、前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、前記追従制御装置は、前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、出力特性選定部と、探索開始設定部とを備えてあり、前記追従制御装置が温度センサーに実パネル温度を検出させるステップと、複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を前記出力特性選定部に選定させるステップと、前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として前記探索開始設定部に抽出させるステップと、前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を前記追従制御装置に抽出させるステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
したがって、本発明に係るコンピュータプログラムは、本発明に係る光発電装置における最大出力点追従制御方法をコンピュータに実行させることから、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
また、本発明に係る移動体は、光発電モジュールおよび前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置を備える光発電装置と、前記光発電装置によって充電される電池電源と、前記電池電源から供給される電力によって動作するモーターとを備え、前記モーターによって走行する移動体であって、前記光発電装置は、本発明に係る光発電装置であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る移動体は、光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度に応じた最大出力点追従制御によって最大出力で動作する光発電装置を搭載することから、最大出力点追従制御による制御系での消費電力を抑制して迅速で効率的な最大出力点追従制御を実行するので、走行中の日陰の影響を排除して安定した効率的な発電が可能となる。
本発明に係る光発電装置は、複数の光発電素子が直列および並列に接続され同一直列段の光発電素子が相互に並列接続された光発電モジュールの実パネル温度を検出し、実パネル温度に対応する一のパネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出することから、光発電モジュールの電圧を仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定し、探索開始電圧と探索開始時の探索電力とを基準に探索を開始して最大出力点追従制御を実行することができる。
したがって、本発明に係る光発電装置は、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、ひいては光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る最大出力点追従制御方法は、光発電モジュールの実パネル温度を検出し、仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を選定し、光発電モジュールの電圧を最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として抽出した後、探索開始電圧と探索開始時の探索電力とを基準に探索を開始し、実パネル温度における光発電モジュールの最大出力点を抽出する
したがって、本発明に係る最大出力点追従制御方法は、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができるので、光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、本発明に係る光発電装置における最大出力点追従制御方法をコンピュータに実行させる。
したがって、本発明に係るコンピュータプログラムは、検出した実パネル温度における最大出力動作電圧を狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、光発電モジュールの出力特性での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができるという効果を奏する。
本発明に係る移動体は、光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度に応じた最大出力点追従制御によって最大出力で動作する光発電装置を搭載する。
したがって、最大出力点追従制御による制御系での消費電力を抑制して迅速で効率的な最大出力点追従制御を実行するので、走行中の日陰の影響を排除して安定した効率的な発電、走行が可能となるという効果を奏する。
本発明に適用される光発電モジュールの原理を説明するために示す従来の光発電モジュールの等価回路である。 図1Aに示した光発電モジュールにおけるレイアウトパターンおよび想定した日陰を模式的に示す模式図である。 本発明に適用される光発電モジュールの等価回路である。 図2Aに示した光発電モジュールにおけるレイアウトパターンおよび想定した日陰を模式的に示す模式図である。 本発明に適用される光発電モジュールの等価回路である。 図3Aに示した光発電モジュールのレイアウトパターンおよび想定した日陰を模式的に示す模式図である。 従来の光発電モジュールの他の実施例における等価回路である。 図4Aに示した光発電モジュールのレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。 本発明に適用される光発電モジュールの等価回路である。 図5Aに示した光発電モジュールのレイアウトパターンおよび想定した日陰を模式的に示す模式図である。 本発明の実施の形態1に適用される光発電モジュールにおける光発電素子の接続状態を示す模式図である。 図6に示した光発電モジュールにおける日照面積率に対する取り出し電力量の関係を示す特性グラフである。 図6に示した光発電モジュールの出力特性(電力−電圧特性)に対して日陰状態をパラメータとしたときの出力の変化状態を示す出力特性のグラフである。 図6に示した光発電モジュールの出力特性(電力−電圧特性)に対して温度状態をパラメータとしたときの出力の変化状態を示す特性グラフである。 図9に示した出力特性に対してパネル温度対出力相関特性としてデータを取得し、一覧データ化した例を示すデータ図表である。 図9に示した出力特性に対してパネル温度対出力相関特性としてデータを取得し、一覧データ化したパネル温度対出力相関特性の変形例を示すデータ図表である。 本発明の実施の形態2に係る光発電装置の全体構成を主に機能ブロックで示すブロック図である。 図11に示した光発電装置の要部を構成する追従制御装置における動作フローを示すフロー図である。 図11に示した光発電装置の要部を構成する追従制御装置における最大出力点追従制御の状態を説明するグラフである。 本発明の実施の形態3に係る移動体の機能ブロックを示すブロック図である。 一般的な太陽電池モジュールの通常の出力特性におけるMPPT制御の例を示す特性グラフである。 一般的な太陽電池モジュールにおける日陰による影響を受けた状態の出力特性におけるMPPT制御の例を示す特性グラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。初めに発明の原理を説明し、その後で実施の形態について説明する。
<本発明に適用される光発電モジュールの構成および作用効果について>
初めに、図1Aないし図5Bを参照して本発明に適用される光発電モジュールの原理(構成および作用効果)について説明する。
図1A、図1B、図4A、図4Bは、従来の光発電モジュールMAに関し、図2A、図2B、図5A、図5Bは、本発明に適用される光発電モジュールMBに関し、図3A、図3Bは、本発明に適用される光発電モジュールMCに関する。なお、光発電モジュールMCは、光発電モジュールMBを更に改良したものである。
先ず、図1Aないし図3Bを参照して、従来の光発電モジュールMAに比較して本発明に適用される光発電モジュールMBの構成および作用効果を説明し、また、光発電モジュールMBに比較して本発明に適用される光発電モジュールMCの構成および作用効果を説明する。
図1Aは、本発明に適用される光発電モジュールMB、光発電モジュールMCの原理を説明するために示す従来の光発電モジュールMAの等価回路である。
図1Bは、図1Aに示した光発電モジュールMAのレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。
従来の光発電モジュールMAは、複数(例えば3個)の光発電素子D(説明の都合上、それぞれの光発電素子に個別の符号を追加してD・・の形で示す。なお、それぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に光発電素子Dとすることがある。以下、光発電モジュールMB、光発電モジュールMCにおいても同様である。)を直列接続して形成した直列部DSを備える。
光発電モジュールMAは、光発電素子D1a、D2a、D3aで構成された直列部DS、光発電素子D1b、D2b、D3bで構成された直列部DS、光発電素子D1c、D2c、D3cで構成された直列部DS、光発電素子D1d、D2d、D3dで構成された直列部DSを備える。つまり、光発電モジュールMAは、4個の直列部DSを備える。
4個の直列部DSの両端は、相互に接続され並列接続されている。したがって、光発電モジュールMAは、3直列4並列とされ、12個の光発電素子Dを備えている。また、光発電モジュールMAにおいて、それぞれの直列部DSは、他の直列部DSに対して互いに電気的に絶縁分離し、独立した直列素子群を形成している。
光発電素子Dのレイアウトパターンに対して、日陰SHが落ちた場合を想定する(図1B)。つまり、日陰SHが、光発電素子D2c、光発電素子D2dに対して落ちている。したがって、光発電素子D2c、光発電素子D2dは、非発電状態となり、電流を流すことができない(図1Aの等価回路では、日陰SHを重ねて示す。)。
光発電素子D2cに電流が流れないことから、光発電素子D1c、D2c、D3cで構成された直列部DSは、光の照射を受けている光発電素子D1c、D3cがあるにもかかわらず全体として発電をできない状態となる。また、光発電素子D2dに電流が流れないことから、光発電素子D1d、D2d、D3dで構成された直列部DSは、光の照射を受けている光発電素子D1d、D3dがあるにもかかわらず全体として発電をできない状態となる。つまり、発電状態を確保できる直列部DSは、左側の2個だけとなる。
したがって、光発電モジュールMAは、日照面積比が10/12(=0.83)であるにもかかわらず、発電面積比(全体の面積に対する有効な出力に寄与する発電状態の面積比)は6/12(=0.5=50%)となり、面積に対する発電効率は50%となり、低い状態となる。
図2Aは、本発明に適用される光発電モジュールMBの等価回路である。
図2Bは、図2Aに示した光発電モジュールMBにおけるレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。
光発電モジュールMBは、複数(例えば3個)の光発電素子Dを直列接続して形成した直列部DSを備える。すなわち、光発電モジュールMAと同様、光発電素子D1a、D2a、D3aで構成された直列部DS、光発電素子D1b、D2b、D3bで構成された直列部DS、・・・、・・・、光発電素子D1h、D2h、D3hで構成された直列部DSを備える。つまり、光発電モジュールMBは、8個の直列部DSを備える。
8個の直列部DSの両端は、相互に接続され並列接続されている。したがって、光発電モジュールMBは、3直列8並列とされ、24個の光発電素子Dを備えている。
また、光発電モジュールMBは、光発電モジュールMAと異なり、それぞれの直列部DSにおける同一の直列段に接続(配置)された光発電素子Dを互いに並列配線Wpを介して並列に接続している。つまり、光発電モジュールMBは、列方向の直列部DSにおける直列接続点に加えて、行方向に並列接続点を形成し、行方向および列方向の両方向に接続点を形成した2次元接続点を有する構造とされている。
光発電モジュールMAにおける全体の受光面の面積と、光発電モジュールMBにおける全体の受光面の面積を同一としたとき、光発電モジュールMBは、光発電素子Dの個数が2倍になることから、日陰SHの形状に対して光発電状態となる光発電素子Dの個数を高精度に追従させることができる。
光発電素子Dのレイアウトパターンに対して、日陰SHが落ちた場合を想定する(図2B)。つまり、日陰SHが、光発電素子D2f、光発電素子D2g、光発電素子D2hに対して落ちている。したがって、光発電素子D2f、光発電素子D2g、光発電素子D2hは、非発電状態となり、電流を流すことができない(図2Aの等価回路では、日陰SHを重ねて示す。)。
光発電モジュールMAでは、日陰SHが光発電素子D2c、D2dの2個に及んでいる(光発電素子D2a、D2b、D2c、D2dの4個に対する1/2)とした(図1A、図1B)。例えば、光発電素子D2dの全体、光発電素子D2cの半分程度に対して日陰SHが及んだ場合でも光発電素子D2cに対する影響があることから実質上光発電素子D2c、D2dの2個に及んでいると想定できる。これに対し、光発電モジュールMBの場合には、光発電素子D2eには日陰SHが及ばないで光発電素子D2f、D2g、D2hの3個に対して日陰SHが及んでいる場合を想定した。
つまり、光発電素子D2a、・・・、D2hの8個に対して光発電素子D2f、D2g、D2hの3個に日陰SHが及んでいる。したがって、日陰SHによる影響を受ける直列部DSの個数を3/8(<1/2)に抑制することができることから、日陰SHによる影響を抑制でき、従来の光発電モジュールMAに対する優位性(日陰SHの影響を抑制することができるという優位性)を確保することができる。また、全体を流れる電流は、各直列段のそれぞれで発電状態となっている光発電素子Dの個数が最も少ない直列段によって制限される。つまり、動作する直列数は、直列段における発電状態の光発電素子Dの最小個数によって決まる。
図2A、図2Bに示した光発電モジュールMBでは、発電状態となっている光発電素子Dの個数が最も少ないのは中段である。つまり、光発電素子D2a、・・・、D2e、D2f、D2g、D2hの内、光発電素子D2a、・・・、D2e(中段において5個の光発電素子D)を介して電流が流れることになり、全体での有効な発電は、光発電素子D2a、・・・、D2eの5列分および3段に相当する光発電素子D(5×3=15の発電面積)によって支配され、全体の面積に対する発電面積比は、15/24となる。
したがって、光発電モジュールMBは、日照面積比が21/24(=0.875。光発電モジュールMAの0.83に比較して高くすることができる。)であり、また、発電面積比は15/24(=0.625=62.5%)となり、全体の面積に対する発電効率は62.5%となる。つまり、光発電モジュールMBは、光発電モジュールMAに比較してより高い発電面積比を確保することができ、電力取り出し効率を向上させて高い発電効率を確保する。なお、従来の光発電モジュールMAに対する本発明に係る光発電モジュールMBの優位性については、図4Aないし図5Bで更に具体例を適用して説明する。
図3Aは、本発明に適用される光発電モジュールMCの等価回路である。
図3Bは、図3Aに示した光発電モジュールMCにおけるレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。
光発電モジュールMCは、光発電モジュールMBを更に改良したものであるので主に異なる事項について説明する。
光発電モジュールMCは、複数(例えば3個)の光発電素子Dを直列接続して形成した直列部DSを備え、それぞれの直列部DSにおける同一の直列段に接続(配置)された光発電素子Dを互いに並列配線Wpを介して並列に接続し、2次元接続点を有する接続形態とされている。また、光発電モジュールMCは、2次元接続点を有する接続形態に加えて、更に、光発電素子Dの配置(レイアウトパターン)が等価回路での配置に対して異なる配置(すなわち、ランダムに分散して配置された分散配置の状態)とされている。
光発電素子Dをランダムに分散して配置した場合、等価回路で上段に配置された光発電素子Dがレイアウトパターンでは、上段、中段、下段のいずれかに分散して配置され、また、等価回路で同一の直列段に配置された光発電素子Dの左右の配置位置が、レイアウトパターンでは、等価回路での配置に対して異なって分散して配置される。
本願発明者等は、2次元接続点を有する接続形態(光発電モジュールMB、光発電モジュールMC)と、光発電素子の配置(レイアウトパターン)が等価回路での配置に対して異なる配置とされたアーキテクチャとを備えた形態(光発電モジュールMC)を分散配置アーキテクチャと呼んでいる。このような、分散配置によって、レイアウト上での日陰SHが集中して落ちた場合でも等価回路上では、分散して配置されていることから、直列接続された直列部DSに対する日陰SHの影響を抑制することが可能となる。
光発電モジュールMCは、等価回路に示すとおり、上段では、光発電素子D1a、光発電素子D1b、・・・、光発電素子D1hが並列接続で配置され、中段では、光発電素子D2a、光発電素子D2b、・・・、光発電素子D2hが並列接続で配置され、下段では、光発電素子D3a、光発電素子D3b、・・・、光発電素子D3hが配置されている。等価回路の接続状態は、光発電モジュールMBと同様である。
光発電モジュールMBの等価回路と光発電モジュールMCの等価回路での光発電素子Dの接続状態が同じであるのに対し、光発電モジュールMCのレイアウトパターンは、図3Bに示すとおり、レイアウト上で、上段は左から右へ順に、光発電素子D1a、光発電素子D3c、・・・、光発電素子D2c、光発電素子D1hが配置され、中段は左から右へ順に、光発電素子D2h、光発電素子D1c、・・・、光発電素子D3f、光発電素子D2aとして配置され、下段は左から右へ順に、光発電素子D3a、光発電素子D2f、・・・、光発電素子D1f、光発電素子D3hとして配置されている。
つまり、光発電素子Dについて、等価回路上での配置に対して、レイアウトパターンでの配置が異なった状態で配置されている。なお、レイアウトパターン(図3B)は、例示であり、これ以外のレイアウトパターンを採用することも可能である。
光発電素子Dのレイアウトパターンに対して日陰SHが落ちた場合を想定する(図3B)。つまり、日陰SHが、中段の右端に集中して落ちている。つまり、日陰SHは、光発電素子D1d、光発電素子D3f、光発電素子D2aに対して落ちている。したがって、光発電素子D1d、光発電素子D3f、光発電素子D2aは、非発電状態となり、電流を流すことができない(図3Aの等価回路では、日陰SHを重ねて示す。)。
光発電素子D1d、光発電素子D3f、光発電素子D2aに対して集中して落ちた日陰SHの状態で、等価回路では、光発電素子D1dが上段の左から4番目に配置され、光発電素子D2aが中段の左端に配置され、光発電素子D3fが下段の右から3番目に配置され、分散して配置されている。つまり、各直列段(上段、中段、下段のそれぞれ)において、非発電状態となる光発電素子Dは、1個ずつしか存在しない状態となり、直列部DSでの電流制限が1個分に限定され抑制されている。
したがって、各直列段において非発電状態となって全体を流れる電流を抑制するのは、1個の光発電素子D(上段での光発電素子D1d、中段での光発電素子D2a、下段での光発電素子D3f)のみであり、実質上、日陰SHの影響を受けない接続状態は、等価回路で3(3直列)×7(7並列)となり、電流経路での電力伝送効率の低下を抑制することができる。
すなわち、光発電モジュールMCは、日照面積比が21/24(=0.875。光発電モジュールMBと同一。)であり、また、発電面積比は21/24(=0.875=87.5%)となり、全体の面積に対する発電効率は87.5%となる。
つまり、本発明に係る光発電モジュールMCは、本発明に係る光発電モジュールMBに比較して同一の日照面積比であっても発電面積比を大きくし、併せて電力伝送効率の低下を抑制することができるので電力取り出し効率を向上させて全体で高い発電効率を確保することができる。なお、光発電モジュールMCでは、日照面積比がそのまま発電面積比となっていることから、日照に応じた発電が可能であり、高い発電効率を維持することができる。
次に、従来の光発電モジュールMAに対する本発明に係る光発電モジュールMBの有利な効果について補足説明する。なお、本発明に係る光発電モジュールMBに対する光発電モジュールMCの優位性は上述したとおりであるので補足説明は省略する。
図4Aは、従来の光発電モジュールMAの他の実施例における等価回路である。
図4Bは、図4Aに示した光発電モジュールMAのレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。
光発電モジュールMAは、比較を容易にするため光発電モジュールMBと同様に3直列8並列とされている。直列部DSの上段に配置された光発電素子D1a、中段に配置された光発電素子D2f、光発電素子D2g、光発電素子D2hに日陰SHが落ちた場合を想定する(図4B)。
日陰SHの影響によって、光発電素子D1aが接続された直列部DS、光発電素子D2fが接続された直列部DS、光発電素子D2gが接続された直列部DS、光発電素子D2hが接続された直列部DSが非発電状態となっている。
つまり、発電状態を確保する直列部DSは、光発電素子D1b、光発電素子D1c、光発電素子D1d、光発電素子D1eが接続されている4個だけとなる。
したがって、光発電モジュールMAは、日照面積比が20/24(=0.83)であるにもかかわらず、発電面積比(全体の面積に対する出力可能な発電状態の面積比)は12/24(=0.5=50%)となり、面積に対する発電効率は50%となる。
図5Aは、本発明に適用される光発電モジュールMBの等価回路である。
図5Bは、図5Aに示した光発電モジュールMBのレイアウトパターンおよび想定した日陰SHを模式的に示す模式図である。
図5Aに示した光発電モジュールMBは、図2Aに示した光発電モジュールMBと同一であり、日陰SHの状態だけが異なっている。
日陰SHは、図4Bの場合と同様、直列部DSの上段に配置された光発電素子D1a、中段に配置された光発電素子D2f、光発電素子D2g、光発電素子D2hに日陰SHが落ちた場合を想定する(図5B)。
日陰SHの影響によって、光発電素子D1a、光発電素子D2f、光発電素子D2g、光発電素子D2hが非発電状態となっている。つまり、上段では8個の光発電素子Dの内で7個が発電可能な状態を確保し、中段では8個中5個が発電可能な状態を確保し、下段では8個中8個が発電可能な状態となっている。
また、図2A、図2Bで説明したとおり、全体を流れる電流は、各直列段で発電状態となっている光発電素子Dの個数が最も少ない直列段によって制限されることから、中段において発電状態を確保している8個中の5個(5列分)によって制限されるので、実質的な発電状態は5列分(3段×5列=15個の光発電素子D)となり、全体の面積に対する発電面積比は、15/24となる。
したがって、光発電モジュールMBは、日照面積比が20/24(=0.83)であり、発電面積比(全体の面積に対する出力可能な発電状態の面積比)は15/24(=0.625=62.5%)となり、面積に対する発電効率は62.5%となる。
つまり、光発電モジュールMA、光発電モジュールMBが共に同一の日照面積比(20/24(=0.83))の場合において、光発電モジュールMBは、発電面積比が62.5%となり、光発電モジュールMAは、発電面積比が50%となる。したがって、光発電モジュールMBは、光発電モジュールMAに比較して、電力伝送効率を改善して実際の使用状態での日陰SHに対する影響を回避し、発電面積比を大きく向上させ、電力取り出し効率を向上することができる。
なお、光発電モジュールMCが光発電モジュールMBに比較して更に高い電力取り出し効率となることは上記したとおりである。
<実施の形態1>
図6ないし図10Bを参照して、本発明に係る光発電装置1(実施の形態2参照)が備える光発電モジュール10を実施の形態1として説明する。
図6は、本発明の実施の形態1に適用される光発電モジュール10における光発電素子11の接続状態を示す模式図である。
光発電モジュール10は、複数の光発電素子11を直列に接続した直列部12が複数並列に接続され、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11が互いに並列に接続されている。
光発電モジュール10は、光発電素子11のレイアウトパターンが等価回路での配置に対して異なる分散配置とされていることがより好ましい。この構成によって、光発電モジュール10は、光発電モジュール10を構成する光発電素子11のレイアウトパターンを分散配置とすることから、直列接続された直列部12に対する日陰の影響を抑制できるので、電力伝送効率の低下を抑制することができ、電力取り出し効率が向上する。
つまり、光発電モジュール10は、「本発明に適用される光発電モジュール」欄で説明した光発電モジュールMB、あるいは、光発電モジュールMCと同様の構成とされることが好ましい。
直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11相互の並列接続は、並列接続線13によって行われる。また、直列および並列に接続された光発電素子11は、全体を単一の実装形態とされた実装部15によってモジュール化されている。光発電モジュール10は、外部への出力手段として一対の出力線14を備え、一方の出力線14がプラス側とされ、他方の出力線14がマイナス側とされている。
本願発明者等は、太陽電池モジュール(光発電モジュール10)についての日陰対策を検討する中で、光発電素子11を直列接続し、直列接続した直列部12を直列部12の両端でのみ並列接続する形態に比較して、同一の直列段に配置された光発電素子11を相互に並列接続した配置形態においては、日陰の発生に対して極めて有利な特性が得られることを知見した(図7以下を参照。)。日影対策として有利な特性が得られる光発電モジュール10の接続状態、配置状態をより明確に表すために、本願発明者等は、光発電モジュール10の接続形態を分散配置アーキテクチャと表現している。
光発電素子11は、例えば、40直列×16並列とされ、全体で640個配置されている。光発電素子11は、例えばシリコン基板などに形成された太陽電池セルであり、結晶系のシリコン基板に形成された太陽電池セルは、通常の動作状態で約0.6Vの開放電圧を有している。したがって、光発電素子11の1個あたりの出力電圧が約0.5V(ボルト)とすれば、40直列で約20Vの出力(電圧)が得られる。つまり、光発電素子11は、要請される出力電圧に応じて直列数、並列数が設定される。なお、出力電流は、並列数に比例して増加する。
実装部15は、一般的には表面側に単一性の透光性基板(平面状、あるいは、曲面状の透光性部材)が配置され、内側に光発電素子11が配置される。また、光発電素子11の裏面側は裏面封止部材によって保護され、耐候性、機械的強度を確保している。
本実施の形態に係る光発電モジュール10(実装部15)は、光発電素子11に加えて温度センサー18を備えている。温度センサー18は、光発電モジュール10の稼動時の温度(パネル温度Tp)を把握する構成とされている。温度センサー18は、例えば光発電素子11の間の隙間に配置され、光発電素子11の実際の温度を正確に把握できるように予め配置されている。
なお、温度センサー18は、実装部15の表面積の全体に対してできるだけ均等に複数個配置されることが好ましい。また、温度センサー18は、光発電モジュール10における各位置の温度の中で平均値に近い温度を示す位置が予め選択されて配置されることが好ましい。温度センサー18は、光発電素子11の実際の温度をそのまま反映するように配置され、例えば、太陽光などの照射光に対して光発電素子11と同様の条件で配置されることが好ましい。
光発電素子11が樹脂封止された状態であれば、温度センサー18も光発電素子11と同様に樹脂封止されることが好ましい。温度センサー18は、光発電素子11に近接させて光発電素子11と同様に実装された状態で温度を測定(検出)することから、正確に光発電モジュール10(光発電素子11)の温度(パネル温度Tp)を測定することができる。
温度センサー18は、例えばサーミスターで構成される。サーミスターは、温度を電気信号として出力すること、光発電素子11として適用される太陽電池セルなどの稼動時における温度範囲との整合性が良いことから、信頼性の良い高精度な温度が検出される。なお、温度センサー18としては、サーミスターの他に熱電対などが適用される。
図7は、図6に示した光発電モジュール10における日照面積率に対する取り出し電力量の関係を示す特性グラフである。
図7において、横軸は、日照面積率(%)であり、縦軸は、取り出し電力量(a.u.:任意単位)である。取り出し電力量は、100(a.u.)のときが例えば定格電力(あるいは最大電力)に対応する。日照面積率の変化は、換言すれば、いわゆる日陰の変化に相当する。
本願発明者等は、分散配置アーキテクチャを採用した光発電モジュール10について、種々検討を続ける中で、従来の光発電モジュールとは全く異なった特性を示すことを新たに確認した。すなわち、本実施の形態に係る光発電モジュール10は、日照面積率に略比例した出力(取り出し電力量)が得られる。したがって、光発電モジュール10によれば、日陰が生じた状態でも極端な出力の低下を確実に防止し、日照面積率に応じた出力を確保することができる。
図8は、図6に示した光発電モジュール10の出力特性(電力−電圧特性)に対して日陰状態をパラメータとしたときの出力の変化状態を示す出力特性のグラフである。
図8において、横軸は、光発電モジュール10の出力線14から得られる電圧、縦軸は、出力線14の電圧と出力線14に流れる電流との積から求まる光発電モジュール10の出力(電力)である。つまり、光発電モジュール10の出力特性(電力−電圧特性)が、電圧0から開放電圧Vocまでに渡って単一のピークを有する山形(半波波形)の曲線として示される。なお、温度(パネル温度Tp)は同一とされている。
また、日陰状態が3つのパラメータに区分して示される。日陰無しの状態では、3つの中で相対的に最大の出力が得られ、日陰(大)有りの状態では、3つの中で相対的に最小の出力が得られ、日陰(小)有りの状態では、3つの中で中間の出力が得られる。3つの日陰状態の場合において、最大出力点での出力の差、つまり、出力(日陰無し)と出力(日陰(大)有り)との間での出力差は、ΔPmx(S)であり、日陰状態に応じて出力が変動することが分かる。
また、出力の変動(ΔPmx(S))に対して、最大出力点に対応する電圧(最大出力動作電圧)の差(ΔVpm(S))はほとんど生じない。光発電モジュール10が有する日陰の影響をほとんど受けないという有利な効果(図7)を示すものである。
図9は、図6に示した光発電モジュール10の出力特性(電力−電圧特性)に対して温度状態をパラメータとしたときの出力の変化状態を示す特性グラフである。
図9において、横軸は、光発電モジュール10の出力線14から得られる電圧、縦軸は、出力線14の電圧と出力線14に流れる電流との積から求まる光発電モジュール10の出力(電力)である。つまり、光発電モジュール10の出力特性(電力−電圧特性)が、電圧0から開放電圧Vocまでに渡って単一のピークを有する山形(半波波形)の曲線として示される。なお、照度(日陰状態の有無)は同一とされている。
また、温度状態(パネル温度Tp)が3つのパラメータに区分して示される。温度が低い状態(温度(低))では、3つの中で相対的に最大の出力が得られ、温度が高い状態(温度(高))では、3つの中で相対的に最小の出力が得られ、温度が中の状態(温度(中))では、3つの中で相対的に中間の出力が得られる。この3つの温度状態の場合において、最大出力点での出力の差、つまり、出力(温度(低))と出力(温度(高))との差は、ΔPmx(Tp)であり、温度状態に応じて出力が変動する。つまり、低温ほど高い出力が得られる。
また、出力の変動(ΔPmx(Tp))に対して、最大出力点に対応する電圧(最大出力動作電圧)の差(ΔVpm(Tp))はほとんど生じない。しかし、ある程度の範囲内で大小関係の規則性を持って分布している。つまり、温度が低い場合は、最大出力動作電圧が相対的に高くなり、温度が高い場合は、最大出力動作電圧が相対的に低くなる。また、開放電圧Vocが温度の高低に応じて多少変動している。つまり、温度が高い状態では、温度が低い状態に比較して開放電圧Vocが低くなる。
したがって、光発電モジュール10の実際の温度(実パネル温度RTp)を検出することによって、予め求めておいたパネル温度Tpでの出力特性(仮想出力特性P−V(Tp)。図13参照)に対して近似した状態で出力特性P−V(RTp)(図13参照)を相対的に比較することが可能となる。つまり、光発電モジュール10の実際の出力特性P−V(RTp)に対してMPPT制御を実行する(最大出力点追従を実行する)場合、仮想出力特性P−V(Tp)を利用して実パネル温度RTpに対するMPPT制御を施すことが可能となる(詳細については実施の形態2で説明する。)。
図10Aは、図9に示した出力特性に対してパネル温度対出力相関特性としてデータを取得し、一覧データ化した例を示すデータ図表である。
図10Aにおいて、縦列は、パネル温度Tp(℃)であり、横行は、MPP(最大出力点)データとして、光発電モジュール10から得られる最大出力(Pmx)と最大出力(Pmx)のときの最大出力動作電圧(Vpm)である。
パネル温度Tpは、光発電モジュール10が配置される場所によって異なるが、ここでは、光発電モジュール10が配置され例えば太陽光が照射される自然環境の中で通常発生しうる温度として、例えば、0℃、・・・、25℃、・・・、50℃、・・・、75℃、・・・に対するMPPデータを一覧データとして取得している。
パネル温度Tpに対する最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpmの値が取得されていれば、実施の形態2に示す光発電装置1におけるMPPT制御を光発電モジュール10に対して施すことができる。
以下では、3つのデータ(パネル温度Tp、最大出力Pmx、最大出力動作電圧Vpm)の関係を(仮想)パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)(図13参照)として示すことがある。また、簡単のため、パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を単に出力特性P−V(Tp)として記載することがある。また、実パネル温度RTpの場合は、パネル温度対出力相関特性P−V(RTp)、出力特性P−V(RTp)として記載することがある。
なお、図10Aでは、25℃間隔でのデータを例示するが、温度間隔は、適宜設定することが可能であり、MPPT制御の精度、要請される探索速度などを考慮して設定されることが好ましい。
パネル温度Tp=0℃のときは、最大出力Pmxについては最大出力Pmx(0)とし、最大出力動作電圧Vpmについては最大出力動作電圧Vpm(0)としてデータが取得される。以下、同様に、例えばパネル温度Tp=75℃のときは、最大出力Pmx(75)、最大出力動作電圧Vpm(75)としてデータが取得される。
図9に示した出力特性のとおり、光発電モジュール10における出力特性(電力−電圧特性:P−V特性)と温度(パネル温度Tp)との関係は、明確な規則性を有している。したがって、図10Aの一覧データは、パネル温度Tpに対する出力特性、つまり、パネル温度対出力相関特性におけるMPPデータを予め一覧表として取得しモデル化したものである。
図10Aの一覧データを取得するときの照度は、例えば光発電モジュール10の稼動が想定される条件下で想定される最大の照度(想定照度)であることが好ましい。すなわち、一般的な使用状況においては、光発電モジュール10に照射される光の照度は想定照度より小さい値となることから、光発電モジュール10は、図10Aに示した最大出力Pmx、最大出力動作電圧Vpmより小さい数値での出力状態となる。
つまり、図10Aに示した一覧データを利用することによって、光発電モジュール10に対するMPPT制御を容易にかつ高精度に実行することができる。なお、図10Aに示した一覧データは、実施の形態2に示す記憶部23(図11参照)に適宜のデータコードで登録され、MPPT制御を実行するときに読み出されて利用される。MPPデータの利用方法などについての詳細は、実施の形態2で説明する。
図10Bは、図9に示した出力特性に対してパネル温度対出力相関特性としてデータを取得し、一覧データ化したパネル温度対出力相関特性の変形例を示すデータ図表である。
パネル温度対出力相関特性の変形例の基本的な構成は、図10Aに示したパネル温度対出力相関特性(データ図表)と同様であるので主に異なる事項について説明する。
最大出力動作電圧Vpmは、光発電素子(太陽電池セル)の物性(材料、結晶性)によって定まる固有素子定数q(ただし、q<1)を開放電圧Vocに乗算したq×Vocで近似されることが知られている。例えば、結晶シリコン太陽電池セルの場合は、q=0.8、アモルファスシリコン太陽電池セルの場合は、q=0.66が知られている。
したがって、パネル温度Tpに対応させて開放電圧Vocをデータとして記憶しておき、測定したパネル温度Tpに対応する開放電圧Vocを適用して探索開始電圧Vt1(図13参照)を算出することができる。なお、算出式については、実施の形態2で詳細を説明する。
<実施の形態2>
図11ないし図13を参照して、本実施の形態に係る光発電装置1、光発電装置1における最大出力点追従制御方法、光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムについて説明する。なお、光発電装置1が備える光発電モジュール10は、実施の形態1で示した光発電モジュール10である。
図11は、本発明の実施の形態2に係る光発電装置1の全体構成を主に機能ブロックで示すブロック図である。
図12は、図11に示した光発電装置1の要部を構成する追従制御装置20における動作フローを示すフロー図である。
図13は、図11に示した光発電装置1の要部を構成する追従制御装置20における最大出力点追従制御の状態を説明するグラフである。
<実施の形態2の1>
初めに、<実施の形態2の1>として主に図11(機能ブロック)を参照して光発電装置1について説明する(なお、図13を適宜参照する。)。
本実施の形態に係る光発電装置1は、複数の光発電素子11を直列に接続した直列部12が複数並列に接続され、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11が互いに並列に接続された光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力に対する最大出力点追従制御(MPPT制御)を行う追従制御装置20とを備える。
また、光発電モジュール10は、光発電モジュール10が動作しているときのパネル温度Tpである実パネル温度RTpを検出する温度センサー18を備える。
追従制御装置20は、基本データ取得部として、温度情報入力部21、電圧情報入力部22v、電流情報入力部22iを備える。温度情報入力部21は、信号線18wを介して温度センサー18が検出した温度(パネル温度Tp、つまり、実パネル温度RTp)を取得する。電圧情報入力部22vは、信号線16wを介して出力線14から出力される光発電モジュール10の電圧値(出力電圧。探索電圧、設定電圧でもある。)を取得する。また、電流情報入力部22iは、信号線16wを介して出力線14から出力される光発電モジュール10の電流値(出力電流)を取得する。
また、追従制御装置20は、第1主要部として、記憶部23、出力特性選定部24、探索開始設定部25を備える。
記憶部23には、光発電モジュール10におけるパネル温度Tpと出力特性P−V(Tp)との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)がパネル温度Tpに応じて複数、一覧データ(図10A、図10B参照)として登録されている。なお、パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における「Tp」には、図10A、図10Bで例示した温度がデータとして対応する。
出力特性選定部24は、複数のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)の中から、実パネル温度RTpに対応する一のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)(図13)として選定(抽出)し、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm0を抽出(選定)する。なお、最大出力動作電圧Vpm0は、単に最大出力動作電圧Vpmなどとすることがある。
記憶部23には、パネル温度Tpと、想定照度での最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm(Vpm0)とが登録されていることから、直接的に実パネル温度RTpに対応する最大出力動作電圧Vpmを抽出することができる。なお、想定照度とは、上記したとおり、光発電モジュール10が稼働する環境で想定される最大照度であることが好ましい。最大照度は、例えば、春、秋の照度に対して、真夏での直射光などを想定して求めることができる。あるいは、季節ごとに(太陽光の高度の変化に応じて)想定する最大照度を切り換えることが可能である。
なお、図13では、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を曲線として示すが、MPPT制御を実行する上では、実パネル温度RTpでの出力特性P−V(RTp)に対して比較対照となる最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm、およびパネル温度Tpの3つのデータが判明していれば良い。
また、実際の稼動状態では、記憶部23に登録されたパネル温度Tpに対して実パネル温度RTpが異なることがある。つまり、実パネル温度RTpと、記憶部23に登録されたパネル温度Tpとが異なるとき、出力特性選定部24は、記憶部23に登録されたパネル温度Tpの内で実パネル温度RTpに比べて低温で最も近いパネル温度Tpに対応するパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)として抽出する。
この構成によって、光発電装置1は、記憶部23に登録されたパネル温度Tpの内で実パネル温度RTpに比べて低温で最も近いパネル温度Tpに対応するパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)として抽出することから、どのような実パネル温度RTpに対しても、探索範囲を狭い範囲に抑制できる仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を抽出して最大出力点追従制御を実行することができる。
探索開始設定部25は、光発電モジュール10の電圧を最大出力動作電圧Vpm0より高い電圧である探索開始電圧Vt1(図13)に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索開始時の探索電力Pt1として抽出する。
なお、探索開始設定部25における探索開始電圧Vt1の設定は、探索開始設定部25の指示によって適宜のPWM信号を探索制御部28から電力変換部30へ入力し、電力変換部30(DC−DCコンバータ)が光発電モジュール10(出力線14)の電圧を調整することで実行される。なお、探索制御部28を介さず、探索開始設定部25から直接電力変換部30へPWM信号を入力させる形態とすることもできる。また、探索開始設定部25および探索制御部28を一体化させて動作させることも可能である。
以下では、探索電圧Vtの状態に応じて適宜添字を付加して、例えば探索開始電圧Vt1、探索電圧Vt2、・・・とすることがある。また、特に相互間で区別する必要がないときは、単に探索電圧Vtとすることがある。また、探索電圧Vtに応じて、探索電力Pt(探索電力Pt1、探索電力Pt2、・・・)についても同様である。
探索電力Pt(例えば探索電力Pt1。図13)は、光発電モジュール10の出力を探索電圧Vt(例えば探索開始電圧Vt1。図13)に設定した状態で、光発電モジュール10の出力として得られる電流情報入力部22iの電流値と電圧情報入力部22vの電圧値(探索開始電圧Vt1)とを乗算することによって算出される。
また、探索開始電圧Vt1は、最大出力動作電圧Vpm0、あるいは、最大出力動作電圧Vpm0と相対的な関係を有する開放電圧Vocに対して予め規定した算出式により算出される。この構成によって、光発電装置1は、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力動作電圧Vpm0に対して算出式を適用して探索開始電圧Vt1を算出することから、光発電モジュール10がどのような照射状態であっても、高精度にかつ迅速に探索開始電圧Vt1を求めることができる。
なお、算出式としては、予め規定されたマージン電圧ΔVm(図13)を最大出力動作電圧Vpm0に加算して探索開始電圧Vt1を特定する場合(算出式1)と、予め規定された比率(係数)を最大出力動作電圧Vpm0に乗算して最大出力動作電圧Vpm0にマージン電圧ΔVmを加算した結果となる探索開始電圧Vt1を特定する場合(算出式2)と、開放電圧Vocに基づいて探索開始電圧Vt1を算出する場合(算出式3)とがある。なお、図13では、いずれの算出式の場合でも同一の結果(マージン電圧ΔVm)が得られたとして一致させている。
算出式1では、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)での最大出力動作電圧Vpm0に対して予め絶対値としてのマージン電圧ΔVmを割り当てておき、最大出力動作電圧Vpm0に加算することによって探索開始電圧Vt1を算出する。最大出力動作電圧Vpm0の実際の値に応じて適宜の値を設定することができる。例えば、最大出力動作電圧Vpm0が20V(ボルト)の場合、例えば絶対値としてのマージン電圧2Vを加えて22Vを探索開始電圧Vt1とすることができる。この場合は、マージン電圧ΔVm=2Vが予め設定されていた場合である。同様に、最大出力動作電圧Vpm0が50Vの場合、例えば5Vを加算して算出することができる。
算出式2では、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)での最大出力動作電圧Vpm0に対して係数kを乗算することによって、探索開始電圧Vt1を直接算出する。つまり、探索開始電圧Vt1=k×最大出力動作電圧Vpm0として算出する。なお、係数k>1とすることによって予めマージン電圧ΔVmを加算した場合と同様の演算とすることができる。k=1.1とした場合は、最大出力動作電圧Vpm0に対して10%のマージン電圧ΔVmが加算された結果となる探索開始電圧Vt1が算出される。したがって、算出式2の場合は、探索開始電圧Vt1−最大出力動作電圧Vpm0がマージン電圧ΔVmとなる。
例えば、最大出力動作電圧Vpm0が20V(ボルト)の場合、20Vにk=1.1を乗算して22Vを探索開始電圧Vt1とすることができる。この場合は、マージン電圧ΔVm=探索開始電圧Vt1−最大出力動作電圧Vpm0=2Vとなる。同様に、最大出力動作電圧Vpm0が50Vの場合、50Vにk=1.1を乗算して55Vを探索開始電圧Vt1とすることができる。
なお、係数kは、最大出力動作電圧Vpmに係数kを乗算した結果が開放電圧Voc以下となるように最大で1.2程度とすることが好ましい。つまり、係数kは、1<k≦1.2であれば、最大出力動作電圧Vpm0に対して大きい電圧を探索開始電圧Vt1とすることができ、また、探索範囲を十分に限定することができるので、正確で迅速な探索が実行できる。
算出式2は、係数kを最大出力動作電圧Vpm0に乗算することによって探索開始電圧Vt1を算出することから、光発電モジュール10の仕様によって最大出力動作電圧Vpm0が異なる場合でもそのまま適用できるので、汎用性のある算出法となる。また、仕様によって最大出力動作電圧Vpm0が全く異なる場合でも、一定の比率で正確に探索開始電圧Vt1を確定することができるので、探索開始電圧Vt1の設定が安定した汎用性の高い処理となる。
上記したとおり、算出式2は、最大出力動作電圧Vpm0に1より大きい係数を乗算することで探索開始電圧Vt1を求めることが好ましい。この構成によって、光発電装置1は、最大出力動作電圧Vpm0に1より大きい係数を乗算することで探索開始電圧Vt1を求めることから、光発電モジュール10の最大出力動作電圧Vpm0がどのような仕様であっても仕様による影響を抑制して正確な探索開始電圧Vt1を抽出することができる。
算出式3では、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)からパネル温度Tpに対して抽出した開放電圧Vocを適用して探索開始電圧Vt1を算出する。算出式3は、以下に示すとおり種々の演算式を適用することができる。
開放電圧Vocに固有素子定数q(図10Bの説明参照)を乗算して最大出力動作電圧Vpm0を算出し、最大出力動作電圧Vpm0から開放電圧Vocまでの間に収まる数値を算出する演算を施すことによって探索開始電圧Vt1を特定することができる。
算出式3を例えば(開放電圧Voc+(固有素子定数q×開放電圧Voc))/2とすれば、等価的に、(開放電圧Voc+最大出力動作電圧Vpm0)/2の演算をしたこととなるから、開放電圧Vocと最大出力動作電圧Vpm0の間に収まる探索開始電圧Vt1が算出される。
あるいは、上記したとおりの(開放電圧Voc+最大出力動作電圧Vpm0)/2の演算をすることによって開放電圧Vocおよび最大出力動作電圧Vpm0から直接的に探索開始電圧Vt1を算出することができる。この場合は、固有素子定数qを用いた演算をする必要がないことから更に簡単な演算が可能となる。
また、固有素子定数qは素子構造による開放電圧Vocと最大出力動作電圧Vpmの関係を示す数値として予め判明していることから、1>koc>qとなる定数kocを予め規定すれば、算出式3として定数koc×開放電圧Voc=探索開始電圧Vt1を適用すれば、探索開始電圧Vt1(開放電圧Voc>探索開始電圧Vt1>最大出力動作電圧Vpm0)を開放電圧Vocに基づいて算出することができる。
光発電素子が単結晶シリコン太陽電池セルである場合、Vpm0=q×Voc=0.8×Vocであるから、Vpm(T)=0.8×Voc(T)であり、また、光発電素子が非晶質シリコン太陽電池セルである場合、Vpm0=q×Voc=0.66×Vocであるから、同様にVpm(T)=0.66×Voc(T)として適宜の演算処理を施すことができる。
仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)から抽出した最大出力動作電圧Vpm0と、最大出力動作電圧Vpm0に対する演算によって算出した探索開始電圧Vt1との差(マージン電圧ΔVm)は、換言すれば、最大出力動作電圧Vpm0に対して一定の余裕度(マージン電圧ΔVm)を持たせた高い電圧を探索開始電圧Vt1とすることであり、予め限られた狭い範囲での探索によって最大出力点(MPP)を抽出できるので、探索精度および探索速度を向上させることができる。
具体例で言えば、上記したとおり、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)から抽出した最大出力動作電圧Vpm0に対して、例えば10%程度の狭い電圧範囲内での探索によって実パネル温度RTpに対する最大出力動作電圧Vpmn(図13のパネル温度対出力相関特性P−V(RTp)参照)を抽出し、設定することによって迅速な追従が可能となる。
追従制御装置20は、探索開始電圧Vt1と探索開始時の探索電力Pt1とを基準に探索を開始し、実パネル温度RTpにおける光発電モジュール10の最大出力点MPP(RTp)を抽出する(図13参照)。つまり、追従制御装置20は、最大出力点MPPを追従するMPPT制御を実行する。なお、追従制御装置20は当然、探索開始電圧Vt1に対して低い電圧の側へ移行する探索となる。
上記したとおり、本実施の形態に係る光発電装置1は、記憶部23、出力特性選定部24、追従制御装置20によって基本的なMPPT制御を実行する。
したがって、本実施の形態に係る光発電装置1は、複数の光発電素子11が直列および並列に接続され同一直列段の光発電素子11が相互に並列接続された光発電モジュール10の実パネル温度RTpを検出し、実パネル温度RTpに対応する一のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)として抽出することから、光発電モジュール10の電圧を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力動作電圧Vpm0より高い探索開始電圧Vt1に設定し、探索開始電圧Vt1と探索開始時の探索電力Pt1とを基準に探索を開始して最大出力点追従制御を実行するので、検出した実パネル温度RTpにおける最大出力動作電圧Vpmnを狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、ひいては光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)(図13参照)を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
なお、図13において、仮想出力特性P−V(Tp)における最大出力点MPP(Tp)と、実パネル温度RTpでの出力特性P−V(RTp)における最大出力点MPP(RTp)とは、上記したとおり、パネル温度Tpが近いことから特性曲線として極めて近似した関係にある。また、実パネル温度RTpに対してパネル温度Tpが低いことから最大出力点MPP(Tp)に対応する最大出力動作電圧Vpm0は、最大出力点MPP(RTp)に対応する最大出力動作電圧Vpmnに対して若干高い状態となり、確実な探索が可能となる。
つまり、図8において説明したとおり、同一の温度状態(同一のパネル温度Tp)では、最大出力動作電圧Vpm0と最大出力動作電圧Vpmnとの差の大きさ(図8のΔVpm(S)に相当する範囲)は、ほとんど無い。したがって、極めて限られた狭い探索範囲(最大出力動作電圧Vpm0から探索開始電圧Vt1までの範囲に最大出力動作電圧Vpm0と最大出力動作電圧Vpmnとの差を考慮した範囲)における探索を実行することによって最大出力動作電圧Vpmnを容易に抽出することができ、最大出力点MPP(RTp)に対する追従を極めて容易にかつ迅速に実行することができる。
以上では、追従制御装置20の第1主要部について説明した。次に、追従制御装置20の第2主要部について説明する。
追従制御装置20は、探索処理部26、探索電力比較部27、探索制御部28を備える。
探索処理部26は、光発電モジュール10の電圧を探索開始電圧Vt1、探索電圧Vt2、探索電圧Vt3(不図示。以下同様)、・・・から予め設定された探索単位電圧ΔVsずつ順次下げて探索用の探索電圧Vt2、探索電圧Vt3、・・・に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索用の探索電力Pt2、探索電力Pt3(不図示。以下同様)、・・・として抽出する(図13)。
探索電圧Vtに対する探索電力Pは、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)に対して略近似して示されるパネル温度対出力相関特性P−V(RTp)の曲線上に対応する点が存在する。つまり、MPPT制御での探索は、出力特性P−V(RTp)の曲線上で実行される。
初回の探索は、探索処理部26が探索電圧Vt2=探索開始電圧Vt1−探索単位電圧ΔVsの算出式によって、探索電圧Vt2を算出し、電力変換部30を制御して探索電圧Vt2を設定する。なお、探索電圧Vt2の設定は、探索処理部26の指示によって適宜のPWM信号を探索制御部28から電力変換部30へ入力し、電力変換部30が光発電モジュール10(出力線14)の電圧を調整することで実行される。つまり、光発電モジュール10(出力線14)の電圧が電力変換部30の制御によって探索電圧Vt2に設定される。
探索処理部26は、探索電圧Vt2を設定した後、探索電力Pt2を抽出する。探索電力Pt2の抽出は、電圧計・電流計16からの信号が信号線16wを介して電流情報入力部22iへ入力されるので、電流情報入力部22iで取得された電流値と探索電圧Vt2との積を求めることによって算出される。つまり、探索電圧Vt2の状態で、出力特性P−V(RTp)における探索電力Pt2が抽出される。
なお、探索電圧Vt2の設定において、探索制御部28を介さず、探索処理部26から直接電力変換部30へPWM信号を入力する形態とすることもできる。また、探索処理部26および探索制御部28は、一体化させて動作させることもできる。
以下、2回目以降の探索が同様に実行される。つまり、2回目の探索は、探索電圧Vt3=探索電圧Vt2−探索単位電圧ΔVsとして算出され、3回目の探索は、探索電圧Vt4=探索電圧Vt3−探索単位電圧ΔVsとして算出される。また、算出された探索電圧Vtに対して、光発電モジュール10(出力線14)の出力(出力電圧)は、探索電圧Vtに設定され、設定された探索電圧Vtの状態で探索電力Ptが算出される。
探索単位電圧ΔVsは、最大出力動作電圧Vpm0と探索開始電圧Vt1との差の1/2より小さく設定されていることが好ましい。この構成によって、探索単位電圧ΔVsを最大出力動作電圧Vpm0と探索開始電圧Vt10との差の1/2より小さい値に設定することから、探索開始電圧Vt1から最大出力動作電圧Vpm0の側へ探索電圧Vtを探索単位電圧ΔVsずつ電圧の低い側へ移動して探索を実行するとき、探索開始電圧Vt1と最大出力動作電圧Vpm0との間で少なくとも複数回の探索を実行することが可能となるので、高精度でかつ迅速な探索を確保することができる。
探索電力比較部27は、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Pt1、探索電力Pt2、・・・と、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Pt2、探索電力Pt3、・・・とを比較(判定)する。
つまり、初回の探索では、探索開始電圧Vt1における探索電力Pt1と探索電圧Vt2における探索電力Pt2との比較となり、探索電力Pt2と探索電力Pt1とのの大小関係が比較される。図13に示す例では、探索電力Pt2−探索電力Pt1=ΔPt>0であり、次(2回目)の探索が実行される。
また、2回目の探索では、探索電圧Vt2における探索電力Pt2と探索電圧Vt3(不図示)における探索電力Pt3(不図示)との比較となり、探索電力Pt3−探索電力Pt2の大小関係が比較される。
以下、同様に探索電圧Vtを下げた前後での探索電力Ptの大小関係が順次比較され、MPPT制御が実行される。探索電力Ptの大小関係に対する処理は、次に示す探索制御部28によって実行される。
探索制御部28は、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Pt1が光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Pt2より大きいとき(なお、図13では、図示しないが、最大出力動作電圧Vpmnの1つ前の状態が対応する。)は、探索単位電圧ΔVs分下げる前の光発電モジュール10の電圧を実パネル温度RTpでの最大出力動作電圧Vpmnに設定して探索を終了し、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Pt1(以下、探索電力Pt2、・・・)が光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Pt2(以下、探索電力Pt3、・・・)より小さいときは、探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Pt2(以下、探索電力Pt3、・・・)を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Pt1(以下、探索電力Pt2、・・・)に置き換えて探索電力比較部27での処理を行わせる。
上記した探索を繰り返すことによって、最大出力点MPP(RTp)に対して探索電力Ptが小さくなった最初の探索単位電圧ΔVsで探索を終了するので、極めて狭い範囲内での探索で出力特性P−V(RTp)での最大出力動作電圧Vpmnを抽出することができる。
したがって、探索処理部26、探索電力比較部27、探索制御部28を備える光発電装置1は、探索開始電圧Vtから予め設定された探索単位電圧ΔVsずつ順次下げて探索用の探索電圧Vtに設定し、探索電圧Vtを探索単位電圧ΔVs分変更した前後での探索電力Ptを比較することによって最大出力点追従制御を実行することから、実パネル温度RTpに対する最大出力動作電圧Vpmnを予め設定した狭い範囲での探索によって効率的にかつ迅速に設定することができるので、光の照射状態が頻繁に変化する場合においても光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)を容易にかつ精度よく迅速に追従することができる。
また、追従制御装置20における温度情報入力部21、電圧情報入力部22v、電流情報入力部22i、記憶部23、出力特性選定部24、探索開始設定部25、探索処理部26、探索電力比較部27、探索制御部28の上記した機能、連係動作は、追従制御部29によって制御される。
つまり、追従制御部29は、CPU(中央処理装置)で構成され、温度情報入力部21ないし探索制御部28の動作を連係して制御するコンピュータプログラムが予めインストールされている。コンピュータプログラムは、例えばプログラムメモリに予め記憶され、追従制御部29を適宜のタイミングで機能させる。したがって、追従制御装置20は、コンピュータプログラムに基づいて、光発電装置1における光発電モジュール10に対するMPPT制御を実行する。
記憶部23に登録されたパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)は、パネル温度Tpと、パネル温度Tpにおいて予め想定された照度によって得られる最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm0とを相互に関連付けている。
したがって、光発電装置1は、パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)においてパネル温度Tpとパネル温度Tpでの最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm0とを相互に直接関連付けていることから、検出した実パネル温度RTpに対応する仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を利用して光発電モジュール10の最大出力動作電圧Vpm0を高精度にかつ迅速に直接抽出できるので、探索開始電圧Vt1を高精度にかつ迅速に選定して最大出力点追従制御を高精度でかつ迅速に実行することができる。
探索電圧Vt(探索開始電圧Vt1、探索電圧Vt2、・・・)の設定(光発電モジュール10の出力である電圧の設定)は、上記したとおり、電力変換部30が備えるDC−DCコンバータと電圧情報入力部22vが取得する電圧値とに基づいて適宜実行される。また、光発電モジュール10における電力(探索電力Pt1、探索電力Pt2、・・・)の抽出は、電圧計・電流計16からの信号に基づいて、電流情報入力部22iが抽出した電流値、電圧情報入力部22vが抽出した電圧値を乗算することによって算出することができる。
DC−DCコンバータ(電力変換部30)は、例えば光発電モジュール10の出力の電圧を昇圧あるいは降圧する構成とされている。なお、電力変換部30の負荷として、充電池で構成された電池BTが接続されている。
DC−DCコンバータは、探索制御部28(あるいは、必要に応じて、探索開始設定部25、探索処理部26)が生成する制御信号であるPWM信号によって適宜制御される。なお、電力変換部30、DC−DCコンバータ(電力変換部30)の動作は、一般的な技術を適用することで実行されるので、詳細な説明は省略する。
また、探索開始電圧Vt1(探索電圧Vt1)、探索開始時の探索電力Pt1を実パネル温度RTpに対応するパネル温度Tp(低温側で最も近いパネル温度Tp)での最大出力動作電圧Vpm0、最大出力Pmxに近い点(例えば、最大出力動作電圧Vpm0が20Vに対して10%高い22Vの探索開始電圧Vt1)に設定して、探索を開始するので、狭い探索範囲(数ボルト)で迅速にMPPT制御を実行することが可能となる。
本実施の形態に係る光発電装置1(追従制御装置20)による最大出力点追従制御では、探索範囲を極めて限定した範囲とすることから、追従制御装置20における消費電力を大幅に抑制することが可能となり、効率的な光発電装置1を実現することができる。
<実施の形態2の2>
以下、<実施の形態2の2>として主に図12を参照して光発電装置1における最大出力点追従制御方法、光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムについて説明する(なお、図13を適宜参照する。)。
ステップS2:
パネル温度Tpを測定する。なお、複数の温度センサー18を利用した場合は、それぞれの温度センサー18から得られた温度を単純平均してパネル温度Tp(実パネル温度RTp)とする。温度センサー18のデータは信号線18wを介して温度情報入力部21に入力され実パネル温度RTpが検出される。
ステップS4:
出力特性選定部24は、記憶部23からパネル温度Tp(実パネル温度RTp)に対応するパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)(以下、簡単のため、出力特性P−V(Tp)と記載することがある。)を抽出、選定する。つまり、記憶部23に予め登録された「パネル温度対出力相関特性一覧データ」から実パネル温度RTpに対応するパネル温度Tpの出力特性P−V(Tp)を選定する。出力特性P−V(Tp)は、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)となる。
なお、例えば、記憶部23に登録されているパネル温度Tpが25℃であり、検出した実パネル温度RTpが26℃であった場合、パネル温度Tpが一致しない状態となる。実パネル温度RTpに一致するパネル温度Tpの登録が無い場合は、実パネル温度RTpに対して低温側で最も近いパネル温度Tpでの出力特性P−V(Tp)(図13)を選定する。光発電モジュール10は、低温側のパネル温度Tpで高い電力を出力することから、制御対象である出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)、最大出力動作電圧Vpmn(なお、この段階では検出されていない。)に対して高い探索電圧Vt側から低い探索電圧Vt側に向けて(低い探索電力Ptの側から高い探索電力Ptの側へ向けて)、狭い範囲での精度の高い迅速な探索を実行する。
ステップS6:
出力特性選定部24は、選定した出力特性P−V(Tp)における最大出力点MPP(Tp)での最大出力Pmxと最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm0を抽出(選定)する。なお、以下では、パネル温度Tp、実パネル温度RTpについては、記載を省略することがある。
ステップS8:
探索開始設定部25は、出力特性P−V(Tp)(図13)に基づいて抽出した最大出力動作電圧Vpm0からMPPT制御を開始するときの電圧である探索開始電圧Vt1を算出(決定)する。更に、探索開始設定部25は、電力変換部30に対して光発電モジュール10の出力を制御させ、光発電モジュール10の電圧を探索開始電圧Vt1に設定する。つまり、探索開始設定部25は、電力変換部30(DC−DCコンバータ)を制御して太陽電池モジュールの電圧を探索電圧Vt1(探索開始電圧Vt1)に設定する。
初回の探索電圧Vt(探索開始電圧Vt1)は、例えば、探索開始電圧Vt1=係数k×最大出力動作電圧Vpm0として算出(決定)される。なお、係数kによらず、予め規定した絶対値を加算して算出することもできる。また、開放電圧Vocを参照して探索開始電圧Vt1を算出することも可能である。
ステップS10:
探索開始設定部25は、設定された探索開始電圧Vt1での電流を測定し、光発電モジュール10の出力(電力)を求め、探索開始時の探索電力Pt1として算出する。
ステップS12:
探索処理部26は、本ステップSでの演算を施す前の探索電圧Vtに探索単位電圧ΔVs(図13)を用いた演算処理(本実施の形態では減算)を施して次の探索電圧Vtを算出(決定)する。演算式は、前の探索電圧Vt−探索単位電圧ΔVs=次の探索電圧Vtである。具体的には、初回の探索での探索電圧Vt2=探索開始電圧Vt1−探索単位電圧ΔVs、2回目の探索での探索電圧Vt3=Vt2−ΔVs、3回目の探索での探索電圧Vtn4=Vt3−ΔVs、・・・となる。なお、探索電圧Vt3、探索電圧Vtn4、・・・については、図示していない。
探索単位電圧ΔVsは予め設定される。探索単位電圧ΔVsは、少なくともマージン電圧ΔVmより小さいことが必要である。つまり、マージン電圧ΔVm(探索開始電圧Vt1−最大出力動作電圧Vpm0)の範囲内で少なくとも数回の探索を実行できる程度の値とすることが好ましい。
探索単位電圧ΔVsは、マージン電圧ΔVmに対して1より小さい係数q(1>q(例えばq=0.3)>0)を乗算して求めることも可能である。つまり、探索単位電圧ΔVs=q×マージン電圧ΔVmとして算出することも可能である。乗算に適用する係数qとすることによって、例えば最大出力動作電圧Vpmが光発電モジュール10によって異なる場合でも容易にかつ高精度に探索単位電圧ΔVsを決定(算出)することができる。
また、探索単位電圧ΔVsは、固定値として示したが、順次低減するように変動値として設定することも可能であり、順次低減する変動値とすることによって、更に迅速にかつ高精度にMPPT制御を実行することができる。
探索処理部26は、光発電モジュール10の電圧を算出して求めた次の探索電圧Vtに設定する。探索開始電圧Vt1の場合と同様に電力変換部30によって光発電モジュール10の電圧を制御する。
なお、以降については、順次探索電圧Vt3、探索電圧Vt4、・・・が設定される。
ステップS14:
探索処理部26は、設定された探索電圧Vt(Vt1、Vt2、Vt3、・・・)での電流を順次測定し、次の探索電力Pt(Pt1、Pt2、Pt3(以下、不図示)、・・・)を算出(抽出)する。
ステップS16:
探索電力比較部27は、算出した次の探索電力Ptが、前の探索電力Ptより大きいか否かを判定する。例えば、探索がn回目と(n+1)回目であるとき、「次の探索電力Ptn(n=n+1)」と「前の探索電力Ptn」とが比較される。
次の探索電力Ptn(n=n+1)が前の探索電力Ptnより大きい場合(ステップS16:YES)は、S18へ移行する。また、「次の探索電力Ptn(n=n+1)」が「前の探索電力Ptn」より小さい場合(ステップS16:NO)は、S20へ移行する。
ステップS18:
探索制御部28は、探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnを探索単位電圧ΔVs分下げたときに算出した次の探索電力Ptn(n=n+1)で置換し、ステップS12へ戻る。
ステップS20:
探索制御部28は、前の探索電力Ptnでの探索電圧Vtnを新しい最大出力動作電圧Vpmnに設定してMPPT制御を終了する。
上記したとおり、本実施の形態は、光発電装置1における最大出力点追従制御方法として実施される。
つまり、本実施の形態に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法は、複数の光発電素子11を直列に接続した直列部12が複数並列に接続され、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11が互いに並列に接続された光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置20とを備えた光発電装置1における最大出力点追従制御方法であって、光発電モジュール10は、光発電モジュール10が動作しているときのパネル温度Tpである実パネル温度RTpを検出する温度センサー18を備え、追従制御装置20は、光発電モジュール10におけるパネル温度Tpと出力特性P−V(Tp)との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)がパネル温度Tpに応じて複数登録された記憶部23と、出力特性選定部24と、探索開始設定部25とを備えてあり、温度センサー18が実パネル温度RTpを検出するステップ(ステップS2)と、複数のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)の中から、実パネル温度RTpに対応する一のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)として抽出し、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力に対応する最大出力動作電圧Vpm0を出力特性選定部24によって選定するステップ(ステップS4、ステップS6)と、光発電モジュール10の電圧を最大出力動作電圧Vpm0より高い探索開始電圧Vt1に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索開始時の探索電力Pt1として探索開始設定部25によって抽出するステップ(ステップS8、ステップS10)と、探索開始電圧Vt1と探索開始時の探索電力Pt1とを基準に探索を開始し、実パネル温度RTpにおける光発電モジュール10の最大出力点MPP(RTp)を追従制御装置20によって抽出するステップ(ステップS12ないしステップS20)とを備える。
したがって、本発明に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法は、光発電モジュール10の実パネル温度RTpを検出し、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力に対応する最大出力動作電圧Vpm0を選定し、光発電モジュール10の電圧を最大出力動作電圧Vpm0より高い探索開始電圧Vt1に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索開始時の探索電力Pt1として抽出した後、探索開始電圧Vt1と探索開始時の探索電力Pt1とを基準に探索を開始し、実パネル温度RTpにおける光発電モジュール10の最大出力点MPP(RTp)を抽出することから、検出した実パネル温度RTpにおける最大出力動作電圧Vpmnを狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができるので、光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
また、本実施の形態に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法では、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力Pmxに対応する最大出力動作電圧Vpm0より高い探索開始電圧Vt1を設定して探索を実行することから狭い範囲での探索によって、実パネル温度RTpにおける最大出力動作電圧Vpmnを狭い範囲の探索で設定することが可能となる。したがって、最大出力点追従制御における追従制御装置20での消費電力を抑制し、迅速で効率的な制御を実行することができる。
また、本実施の形態に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法において、光発電装置1における追従制御装置20は、探索処理部26と、探索電力比較部27と、探索制御部28とを備えている。
つまり、本実施の形態に係る最大出力点追従制御方法は、光発電モジュール10の電圧を探索開始電圧Vt1から予め設定された探索単位電圧ΔVsずつ順次下げて探索用の探索電圧に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索用の探索電力Ptとして探索処理部26によって抽出するステップ(ステップS12、ステップS14)と、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnと、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)とを探索電力比較部27によって比較するステップ(ステップS16)と、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnが光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)より大きいときは、探索単位電圧ΔVs分下げる前の光発電モジュール10の電圧を実パネル温度RTpでの最大出力動作電圧Vpmnに設定して探索を終了し、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnが光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)より小さいときは、探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnを探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)で置き換えて探索電力比較部27における次の処理を探索制御部28に行わせるステップ(ステップS18、ステップS20)とを備える。
したがって、本実施の形態に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法は、実パネル温度RTpに対する最大出力動作電圧Vpm0を予め設定した狭い範囲での探索によって効率的にかつ迅速に設定することから、光の照射状態が頻繁に変化する場合においても光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)を容易にかつ精度よく迅速に追従することができる。
また、上記したとおり、本実施の形態は、光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実施される。
つまり、本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、複数の光発電素子11を直列に接続した直列部12が複数並列に接続され、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11が互いに並列に接続された光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置20とを備えた光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、光発電モジュール10は、光発電モジュール10が動作しているときのパネル温度Tpである実パネル温度RTpを検出する温度センサー18を備え、追従制御装置20は、光発電モジュール10におけるパネル温度Tpと出力特性P−V(Tp)との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)がパネル温度Tpに応じて複数登録された記憶部23と、出力特性選定部24と、探索開始設定部25とを備えてあり、追従制御装置20が温度センサー18に実パネル温度RTpを検出させるステップ(ステップS2)と、複数のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)の中から、実パネル温度RTpに対応する一のパネル温度対出力相関特性P−V(Tp)を仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)として抽出し、仮想パネル温度対出力相関特性P−V(Tp)における最大出力に対応する最大出力動作電圧Vpm0を出力特性選定部24に選定させるステップ(ステップS4、ステップS6)と、光発電モジュール10の電圧を最大出力動作電圧Vpm0より高い探索開始電圧Vt1に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索開始時の探索電力Pt1として探索開始設定部25に抽出させるステップ(ステップS8、ステップS10)と、探索開始電圧Vt1と探索開始時の探索電力Pt1とを基準に探索を開始し、実パネル温度RTpにおける光発電モジュール10の最大出力点MPP(RTp)を追従制御装置20に抽出させるステップ(ステップS12ないしステップS20)とをコンピュータに実行させる。
したがって、本実施の形態に係る光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、本発明に係る光発電装置1における最大出力点追従制御方法をコンピュータに実行させることから、検出した実パネル温度RTpにおける最大出力動作電圧Vpmnを狭い範囲の探索で容易にかつ精度よく設定することができ、光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点MPP(RTp)を容易にかつ精度よく迅速に追従(探索)することができる。
また、本実施の形態に係るコンピュータプログラムにおいて、光発電装置1における追従制御装置20は、探索処理部26と、探索電力比較部27と、探索制御部28とを備えている。
つまり、本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、光発電モジュール10の電圧を探索開始電圧Vt1から予め設定された探索単位電圧ΔVsずつ順次下げて探索用の探索電圧に設定したときの光発電モジュール10の電力を探索用の探索電力Ptとして探索処理部26に抽出させるステップ(ステップS12、ステップS14)と、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnと、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)とを探索電力比較部27に比較させるステップ(ステップS16)と、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnが光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)より大きいときは、探索単位電圧ΔVs分下げる前の光発電モジュール10の電圧を実パネル温度RTpでの最大出力動作電圧Vpmnに設定して探索を終了し、光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnが光発電モジュール10の電圧を探索単位電圧ΔVs分下げたときの探索電力Ptn(n=n+1)より小さいときは、探索単位電圧ΔVs分下げる前の探索電力Ptnを探索単位電圧ΔVs分下げたとき探索電力Ptn(n=n+1)で置き換えて探索電力比較部27における次の処理を探索制御部28に行わせるステップ(ステップS18、ステップS20)とをコンピュータに実行させる。
したがって、本発明に係る光発電装置1における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、実パネル温度RTpに対する最大出力動作電圧Vpm0を予め設定した狭い範囲での探索によって効率的にかつ迅速に設定することから、光の照射状態が頻繁に変化する場合においても光発電モジュール10の出力特性P−V(RTp)での最大出力点を容易にかつ精度よく迅速に追従することができる。
<実施の形態3>
図14を参照して、本発明に係る移動体50について説明する。なお、移動体50は、
実施の形態1、実施の形態2に係る光発電装置1を搭載したものである。
図14は、本発明の実施の形態3に係る移動体50の機能ブロックを示すブロック図である。
本実施の形態に係る移動体50は、光発電モジュール51(実施の形態1に係る光発電モジュール10に相当する。)および光発電モジュール51の出力に対する最大出力点追従制御(MPPT制御)を行う追従制御装置としてのMPPT制御部52(実施の形態2に係る追従制御装置20に相当する。)を備える光発電装置と、光発電装置(光発電モジュール51およびMPPT制御部52)によって充電される電池電源(主電池BTm、副電池BTs、および主電池BTmおよび副電池の連係を制御する電池連係部BTc)と、電池電源から供給される電力によって動作するモーター56とを備え、モーター56によって走行する。
また、副電池BTsは、副制御部53に対する電源であり、主電池BTmは、主制御部54に対する電源である。副制御部53は、例えば駆動系とは関係の無い例えば信号系で使われるランプLPなどを制御し、主制御部54は、主電池BTmから供給される電力によってインバーター55を制御し、インバーター55は、モーター56を駆動することによって車輪57に連結された駆動軸58を回転させる。したがって、移動体50は、搭載した光発電装置(光発電モジュール51、MPPT制御部52)によって走行が可能となる。なお、光発電装置は、実施の形態2に係る光発電装置1に対応する。なお、移動体50は、具体的には電動車両(電動自動車)に相当する。
したがって、本発明に係る移動体50は、光発電モジュール10が動作しているときのパネル温度Tpである実パネル温度RTpに応じた最大出力点追従制御によって最大出力で動作する光発電装置(実施の形態2に係る光発電装置1)を搭載することから、最大出力点追従制御による制御系での消費電力を抑制して迅速で効率的な最大出力点追従制御を実行するので、走行中の日陰の影響を排除して安定した効率的な発電、走行が可能となる。
なお、光発電装置1は、最大出力点追従制御において極めて消費電力の小さい制御を実現することから移動体50に適用することによって電池電源を有効に活用できるという大きな効果を奏する。
本実施の形態に係る移動体50における作用、効果について以下に補足説明する。
走行中の自動車その他の車両においては、日陰の状態が一定となることは無く、移動状況に応じて日陰の状態は時々刻々と変化している。したがって、従来の単純な山登り法(従来のアルゴリズム)によるMPPT追従制御の適用は実質的に不可能である。
例えば、時速60kmで走行している場合、移動体は、60ms(ミリ秒)で1m移動する。一般的な山登り法におけるMPP検出アルゴリズムを適用した場合、MPPの検出において、マイクロコンピュータ(追従制御装置20)におけるクロック周波数は、100Hz〜200kHz程度とされている。MPP検出には、最短でも数十ms(ミリ秒)の時間が必要であり、車両が走行している間にMPP検出を行うと、検出の開始から終了までの間に数m(メートル)移動してしまうことから、正確なMPP検出を行うことは実質上困難である。
これに対し、本実施の形態に係る移動体50に採用された光発電モジュール10では、日陰の状態によって出力特性P−Vでの最大出力動作電圧Vpmの位置はほとんど変化しない。また、光発電モジュール10のパネル温度Tpは、日陰の状態によって短時間で変化することはほとんど無い。したがって、温度センサー18によるパネル温度Tp(実パネル温度RTp)の検出で十分に効率的で高精度なMPPT制御が可能となる。
特に、光発電モジュール10が一定の大きさを有して一体的な実装とされている場合には、熱容量が大きくなることから、温度変化による影響をほとんど受けることが無く、走行中の外部環境の変化(日向/日陰)による急激な温度変化を生じることは無い。
したがって、移動体50において、単純なMPP検出アルゴリズムを採用してMPPを検出することができる。つまり、一般的な山登り法によるMPP検出に比較して、計算量が少なく、かつ計算速度も速くなることから、追従制御装置20における消費電力を大幅に低減することが可能となる。換言すれば、追従制御装置20を含めた光発電装置(光発電モジュール51、MPPT制御部52)の全体での発電量(取り出し電力量)が大きくなる。
1 光発電装置
10 光発電モジュール(MB、MCに相当)
11 光発電素子
12 直列部(DSに相当)
13 並列接続線
14 出力線
15 実装部
16 電圧計・電流計
16w 信号線
18 温度センサー
18w 信号線
20 追従制御装置
21 温度情報入力部
22v 電圧情報入力部
22i 電流情報入力部
23 記憶部
24 出力特性選定部
25 探索開始設定部
26 探索処理部
27 探索電力比較部
28 探索制御部
29 追従制御部
30 電力変換部
50 移動体
51 光発電モジュール(光発電装置)
52 MPPT制御部(追従制御装置、光発電装置)
53 副制御部
54 主制御部
55 インバーター
56 モーター
57 車輪
58 駆動軸
BT 電池
BTc 電池連係部(電池電源)
BTm 主電池(電池電源)
BTs 副電池(電池電源)
DS 直列部
LP ランプ
MB 光発電モジュール
MC 光発電モジュール
MPP 最大出力点
Pmx 最大出力
Pt、Pt1、・・・ 探索電力
P−V、P−V(Tp) 出力特性
P−V(Tp) パネル温度対出力相関特性(想定パネル温度対出力相関特性)
P−V(RTp) パネル温度対出力相関特性
RTp 実パネル温度
Tp パネル温度
Voc 開放電圧
Vpm 最大出力動作電圧
Vt、Vt1、・・・ 探索電圧
Vt1 探索開始電圧
ΔVm マージン電圧
ΔVs 探索単位電圧

Claims (12)

  1. 複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置であって、
    前記光発電モジュールは、
    前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、
    前記追従制御装置は、
    前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、
    複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として選定し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を抽出する出力特性選定部と、
    前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として抽出する探索開始設定部とを備えてあり、
    前記追従制御装置は、前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を抽出すること
    を特徴とする光発電装置。
  2. 請求項1に記載の光発電装置であって、
    前記光発電モジュールは、前記光発電素子のレイアウトパターンが等価回路での配置に対して異なる分散配置とされていること
    を特徴とする光発電装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光発電装置であって、
    前記追従制御装置は、
    前記光発電モジュールの電圧を前記探索開始電圧から予め設定された探索単位電圧ずつ順次下げて探索用の探索電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索用の探索電力として抽出する探索処理部と、
    前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力と、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力とを比較する探索電力比較部と、
    前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力が前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力より大きいときは、前記探索単位電圧分下げる前の前記光発電モジュールの電圧を前記実パネル温度での最大出力動作電圧に設定して探索を終了し、前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力が前記光発電モジュールの電圧を前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力より小さいときは、前記探索単位電圧分下げたときの前記探索電力を前記探索単位電圧分下げる前の前記探索電力に置き換えて前記探索電力比較部での処理を行わせる探索制御部とを備えること
    を特徴とする光発電装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の光発電装置であって、
    前記記憶部に登録された前記パネル温度対出力相関特性は、前記パネル温度と、前記パネル温度において予め想定された照度によって得られる前記最大出力に対応する前記最大出力動作電圧とを相互に関連付けていること
    を特徴とする光発電装置。
  5. 請求項4に記載の光発電装置であって、
    前記実パネル温度と、前記記憶部に登録された前記パネル温度とが異なるとき、
    前記出力特性選定部は、前記記憶部に登録された前記パネル温度の内で前記実パネル温度に比べて低温で最も近い前記パネル温度に対応する前記パネル温度対出力相関特性を前記仮想パネル温度対出力相関特性として抽出すること
    を特徴とする光発電装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一つに記載の光発電装置であって、
    前記探索開始電圧は、前記最大出力動作電圧に対して予め規定した算出式により算出されること
    を特徴とする光発電装置。
  7. 請求項6に記載の光発電装置であって、
    前記算出式は、前記最大出力動作電圧に1より大きい係数を乗算することで前記探索開始電圧を求めること
    を特徴とする光発電装置。
  8. 請求項6に記載の光発電装置であって、
    前記算出式は、前記光発電モジュールの開放電圧および前記最大出力動作電圧に基づいて前記探索開始電圧を求めること
    を特徴とする光発電装置。
  9. 請求項2から請求項8までのいずれか一つに記載の光発電装置であって、
    前記探索単位電圧は、前記最大出力動作電圧と前記探索開始電圧との差の1/2より小さく設定されていること
    を特徴とする光発電装置。
  10. 複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置における最大出力点追従制御方法であって、
    前記光発電モジュールは、前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、
    前記追従制御装置は、前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、出力特性選定部と、探索開始設定部とを備えてあり、
    温度センサーが実パネル温度を検出するステップと、
    複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を前記出力特性選定部によって選定するステップと、
    前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として前記探索開始設定部によって抽出するステップと、
    前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を前記追従制御装置によって抽出するステップとを備えること
    を特徴とする光発電装置における最大出力点追従制御方法。
  11. 複数の光発電素子を直列に接続した直列部が複数並列に接続され、複数の前記直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子が互いに並列に接続された光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置とを備えた光発電装置における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記光発電モジュールは、前記光発電モジュールが動作しているときのパネル温度である実パネル温度を検出する温度センサーを備え、
    前記追従制御装置は、前記光発電モジュールにおける前記パネル温度と前記出力特性との相関関係を予め特定したパネル温度対出力相関特性が前記パネル温度に応じて複数登録された記憶部と、出力特性選定部と、探索開始設定部とを備えてあり、
    前記追従制御装置が温度センサーに実パネル温度を検出させるステップと、
    複数の前記パネル温度対出力相関特性の中から、前記実パネル温度に対応する一の前記パネル温度対出力相関特性を仮想パネル温度対出力相関特性として抽出し、前記仮想パネル温度対出力相関特性における最大出力に対応する最大出力動作電圧を前記出力特性選定部に選定させるステップと、
    前記光発電モジュールの電圧を前記最大出力動作電圧より高い探索開始電圧に設定したときの前記光発電モジュールの電力を探索開始時の探索電力として前記探索開始設定部に抽出させるステップと、
    前記探索開始電圧と前記探索開始時の前記探索電力とを基準に探索を開始し、前記実パネル温度における前記光発電モジュールの最大出力点を前記追従制御装置に抽出させるステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする光発電装置における最大出力点追従制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
  12. 光発電モジュールおよび前記光発電モジュールの出力に対する最大出力点追従制御を行う追従制御装置を備える光発電装置と、前記光発電装置によって充電される電池電源と、前記電池電源から供給される電力によって動作するモーターとを備え、前記モーターによって走行する移動体であって、
    前記光発電装置は、請求項1から請求項9までのいずれか一つに記載の光発電装置であることを特徴とする移動体。
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