JP2013195947A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増やすことなく、荷重による支持ステーの撓みによる定着不良や用紙搬送不良を解消する。
【解決手段】定着ベルト11の回転時の形状がベルトガイド12によって規制され、ニップ形成部材14が、加圧ローラ13の軸線方向に沿って円周方向の所定領域で定着ベルト11を加圧ローラ13に接触させて、ニップを形成する。そのニップ形成部材14を支持ステー15によって、加圧ローラ13による加圧方向に対して支持する。定着ベルト11はヒータ16によって内側から加熱される。その支持ステー15は、線膨張係数の異なる少なくとも2種類の高膨張側金属151と低膨張側金属152とが加圧方向に対して重なって構成され、加圧ローラ13に近い側が高膨張側金属151になっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子写真方式の画像形成装置に設けられる定着装置、およびその定着装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置の定着装置は、画像形成装置全体の小型化に伴って小型化と、さらには低消費電力化が求められている。そのため、より低い温度でも良好な定着性能を得ることと、ウォームアップ時間を短縮することが必要である。
良好な定着性能を得るためには、軸方向の全長にわたって幅広く均一な定着ニップを形成することが必要である。また、ウォームアップ時間を短縮するためには、加熱ローラのコアの薄肉化及び小径化が効果的である。しかし、加熱ローラのコアを薄肉化し小径化すると、軸方向の全長に亘って均一な定着ニップを形成するのが難しくなる。それは、薄肉化及び小径化により加熱ローラの剛性が低くなり、加熱ローラを加圧したときの撓みが大きくなってしまうためである。
従来の加熱ローラと加圧ローラによって定着ニップを形成する方式の定着装置では、定着性向上のために定着ニップを広げようとすると、加圧ローラを加熱ローラに押し当てる荷重を上げなければならない。しかし、荷重を上げると、加熱ローラ及び加圧ローラが撓んでしまうため、軸線方向の中央部でニップ幅が充分に得られなくなったり、圧力が不足したりして定着不良が発生する。
この問題を解決するために、例えば特許文献1には、定着ローラの薄肉の芯金に対して、補強リブを設けて補強することによって、薄肉の芯金が撓んでしまうのを防ぐことが記載されている。さらに、定着ローラの軸方向中央部に撓み防止部材を設けて、さらに撓み低減を図ることも記載されている。
また、特許文献2に記載の定着装置は、定着・加圧部材を支持する支持部材を有しており、その支持部材を、軸線方向中央部の曲げ剛性が高く、両端部へ行くほど曲げ剛性が小さくなるように構成している。それによって、支持部材が加圧されて中央部が撓む時でも、中央部の曲げ剛性が高いため、撓み量を小さくすることができる。そのため、軸線方向において均一な圧力とニップ幅を形成することができる。
しかし、これらの特許文献に記載された技術は、荷重による撓み量を低減させることだけが目的であり、新たな部品を追加でする必要があるため、小型化することが困難になる。また、体積が大きくなり、コストも高くなるという問題があった。
他にも先行技術は多く存在するが、その多くは荷重による撓み量を低減させることが目的であり、上記と同様な問題がある。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、定着ベルトを介して加圧ローラとの間にニップを形成するニップ形成部材を、加圧方向に対して支持する支持ステーを有する定着装置において、荷重による支持ステーの撓みによる定着不良や用紙搬送不良を解消し、且つ部品点数を増やすことなく、装置の小型化を図るとともにコストを削減することを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、無端状の定着ベルトと、その定着ベルトの回転時の形状を規制するベルトガイドと、加圧ローラと、その加圧ローラの軸線方向に沿い且つ円周方向の所定領域で上記定着ベルトを上記加圧ローラに接触させ、その加圧ローラに加圧されてニップを形成するニップ形成部材と、そのニップ形成部材を上記加圧ローラによる加圧方向に対して支持する支持ステーと、上記定着ベルトを内側から加熱する熱源とを備えた定着装置において、
上記支持ステーが、線膨張係数の異なる少なくとも2種類の高膨張側金属と低膨張側金属とが前記加圧方向に対して重なって構成され、上記加圧ローラに近い側が上記高膨張側金属であることを特徴とする。
この発明によれば、加圧ローラによる加圧の荷重による撓みを打ち消す方向に上記支持ステーを熱変形させることができるため、ステーの変形量の総和が減少し、加圧ローラの軸方向における中央と端部のニップ偏差が解消するので、定着不良や用紙搬送不良の発生を防ぐことができる。しかも部品点数を増やすことなく、装置の小型化およびコスト削減が可能になる。
この発明による定着装置の第1の実施形態の構成を示す図2のY−Y線に沿って定着ベルト側のみを断面にして示す横断面である。 図1のX−Xに沿って定着ベルト側のみを断面にして示す縦断面である。 この発明による作用効果を説明するための説明図である。 この発明による定着装置の第2の実施形態の定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。 この発明による定着装置の第3の実施形態の定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。 この発明による定着装置の第4の実施形態の定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。 同じくその異なる例の定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。 この発明による定着装置を備えた画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1〜図3によって、この発明による定着装置の基本的な実施形態である第1の実施形態について説明する。
図1はその定着装置を定着ベルト側のみを断面にして示す横断面であり、図2のY−Y線に沿う断面図に相当する。図2は図1のX−Xに沿って定着ベルト側のみを断面にして示す縦断面である。図3はその効果を説明するための説明図である
図1及び図2に示す定着装置10は、無端状の定着ベルト11、定着ベルト11の回転時の形状を規制するベルトガイド12、加圧ローラ13、ニップ形成部材14、ニップ形成部材14を加圧ローラ13による加圧方向に対して支持する支持ステー15、およびヒータ16を備えている。
加圧ローラ13は、一般に金属の芯金とシリコーンゴムからなるロール部材であるが、その構成を特に限定しないので、断面の図示を省略しており、その構造に関する説明も省略する。この加圧ローラ13の内部にも過熱用のヒータやランプなどの熱源を設けてもよい。
ベルトガイド12は、耐熱性樹脂材料であるPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などで略円筒状に形成され、加圧ローラ13と対向する部位に、チャンネル状の凹部12aが形成されている。その凹部12aは加圧ローラ13の軸線方向(ベルトガイド12自身の軸線方向でもある)に沿って延び、円周方向に所定の幅を有している。
ニップ形成部材14は、フッ素ゴムや液晶ポリマー等の樹脂にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シートなどで巻いたものであり、ベルトガイド12の凹部12a内に緩く嵌り込んでいる。
定着ベルト11は、ステンレス鋼(SUS)やニッケル(Ni)からなる基材と、シリコーンゴムとPFA(四フッ化エチレン樹脂)からなる表層から構成されている。そして、ベルトガイド12及びニップ形成部材14の外表面を覆うように回転可能に設けられている。
したがって、図1に示すように、加圧ローラ13によって定着ベルト11がニップ形成部材14に押し付けられたときに、ニップ形成部材14は、加圧ローラ13の軸線方向に沿い且つ円周方向の所定領域に定着ベルト11を加圧ローラ13に接触させて、ニップを形成する。
支持ステー15は、加圧ローラ13及びベルトガイド12の軸線方向に延び、加圧ローラ13による加圧方向に所定の幅を有し、ニップ形成部材14の幅方向に所要の厚さを有する細長い厚板状の部材である。そして、そのニップ形成部材14側の端部が、ベルトガイド12の凹部12aの底に軸線方向に沿って形成された開口12bを通して、ベルトガイド12内から突出して、ニップ形成部材14の背面に接している。それによって、ニップ形成部材14を加圧ローラ13による加圧方向に対して支持する。
また、この支持ステー15の上記端部側の開口12bから突出しない部分に、ベルトガイド12の凹部12aのベルトガイド12内側の面に沿ったチャンネル状の規制部材17を固着している。この規制部材17によって、支持ステー15の後述する熱変形による変位を規制している。この支持ステー15の長手方向の両端部は、図示していない定着装置本体の側板などに固定される。
さらに、この支持ステー15は、線膨張係数の異なる少なくとも2種類の高膨張側金属151と低膨張側金属152とが加圧方向に対して重なって構成され、加圧ローラ13に近い側が線膨張係数が大きい方の高膨張側金属151である。
ヒータ16は赤外線ランプやハロゲンヒータなどからなり、定着ベルト11を内側から加熱する熱源である。この熱源として、抵抗発熱体やカーボンヒータ等を使用してもよい。
図2に示すように、ベルトガイド12の両端部にはフランジ状の端板21が固着され、定着ベルト11の軸線方向の位置を規制している。この端板21も、定着装置本体の側板などに固定される。
加圧ローラ13の両端部にはベアリング22装着され、そのベアリング22が加圧方向に所定範囲移動可能に、定着装置本体の側板など支持されている。その各ベアリング22の外周と装置固定部との間に圧縮スプリング23を装着して、加圧ローラ13に加圧力を付与している。
また、加圧ローラ13の一端には、図示しないモータからの回転力が伝達されるギア24が装着されている。
この定着装置10の定着動作は、図1に示すヒータ16が発熱することによってベルトガイド12が加熱され、それに接触する定着ベルト11が加熱される。加熱により定着温度まで達した定着ベルト11とニップ形成部材14及び加圧ローラ13によってニップが形成される。また、加圧ローラ13が矢示A方向に回転し、定着ベルト11を矢示B及びC方向に回転させる。
そして、トナーTによって画像が形成された転写紙Pが矢示F方向に搬送されて、このニップを通過することにより、トナーTを転写紙P上に定着させる。
その後、定着動作によって温度が下がった定着ベルト11を再びヒータ16で加熱する。このとき定着ベルト11は加圧ローラ13とニップ形成部材14によってニップされており、加圧ローラ13が回転しようとするときに発生する摩擦力の反作用力によって定着ベルト11は回転する。
この実施形態では、耐熱性樹脂材料によるベルトガイド12の外周に沿って定着ベルト11を回転させるようにしたが、スラスト方向の全域に亘って延びる金属パイプをベルトガイドに適用してもよい。その場合には、定着ベルトへの熱の伝達をより速くすることができる。
次に、第1の実施形態における支持ステー15の作用効果を図3によって説明する。
この支持ステー15は、図3に示すように線膨張係数が大きい高膨張側金属151(例えばアルミニウム)と線膨張係数が小さい低膨張側金属152(たとえばステンレス鋼)が加圧ローラ13による加圧方向に対して重なって(積層されて)構成されている。
この支持ステー15に対する荷重による撓み量と支持ステー15の金属層の関係は、図3の(a)に示すようになる。すなわち、加圧ローラ13による加圧によって支持ステー15に対して矢示G方向に荷重がかかることによって、両端が固定されている支持ステー15は、長手方向の中央部が荷重方向に撓んで、全体として矢印付き曲線Hで示すように撓んでしまうことになる。
そのため、荷重が直接かかる加圧ローラ13に近い方を高膨張側金属151にし、遠い方を低膨張側金属152にしている。
ここでヒータ16が点灯し、この支持ステー15の温度が上昇すると、高膨張側金属151の方が低膨張側金属152より大きく熱膨張するため、支持ステー15は、図3の(b)に矢印付き曲線Jで示すように、荷重による撓みと逆の方向に熱変形しようとする。高膨張側金属151と低膨張側金属152の線膨張係数の差が大きいほど、この熱膨張による反り量が大きくなる。
つまり、図3の(a)に示した荷重による撓みと、図3の(b)に示した熱膨張による反りの二つの力が支持ステー15を変形しようとする。しかし、この二つの力は互いに打ち消しあうように働き、図3の(c)に矢印付き曲線Kで示すように、荷重により撓もうとする支持ステー15の撓み量が抑制される。
このように、支持ステー15の撓み量を抑制できるので、軸方向中央部のニップ幅を充分に確保でき、軸方向中央部での定着不良を解消できる。また、転写紙の搬送不良が発生する問題も解消される。
また、図1に示すように、ヒータ16を支持ステー15の低膨張側金属152よりも高膨張側金属151の方に近い位置に設置することにより、線膨張係数が大きい高膨張側金属151により多くの熱を吸収させることができる。それによって、より大きな熱変形量を得ることができ、剛性が低い支持ステー形状であっても、支持ステー15の荷重による変形量を打ち消すことができる。
〔第2の実施形態〕
次に、この発明の第2の実施形態について図4を用いて説明する。図4はその定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。
この第2の実施形態では、ベルトガイド12内のヒータ16の背後に、反射部材である反射板18を設置している。この反射板18は、ヒータ16の熱を支持ステー15の高膨張側金属151に多く向けるように集光させる。これは、ヒータ16が赤外線ランプの場合に特に有効である。
この反射板18は、例えば高輝性の高いアルミプレートなどが望ましい。これよって、本来は低膨張側金属152に照射される熱線が高膨張側金属151に照射されるようになり、高膨張側金属151の温度がより上昇する。それによって、温度差が顕著に付いた支持ステー15は、大きな熱変形量を得ることができ、荷重による撓みが大きい(剛性が低い)支持ステーであっても、その荷重による撓みを軽減することができる。
なお、この反射板18を設けた箇所は定着ベルト11を直接加熱することができないため、この反射板18に何点か透孔を形成し、そこから定着ベルト11にヒータ16の熱照射が届くようにするとよい。
〔第3の実施形態〕
次に、この発明の第3の実施形態について図5を用いて説明する。図5はその定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。
この第3の実施形態では、ベルトガイド12内に、支持ステー15の低膨張側金属152のヒータ16側の面に近接して、熱を遮る遮熱部材である遮熱板19を設置している。この遮熱板19は、支持ステー15の低膨張側金属152と熱源であるヒータ16との間に、低膨張側金属152に対してヒータ16による赤外線の照射を遮るように設置される。
この遮熱板19としては、反射板18と同様に高輝性の高いアルミプレートなどが望ましい。これによって、低膨張側金属152は殆ど加熱されず、殆ど高膨張側金属151だけが直接加熱されることになり、両部分の温度差を大きくするこができる。その結果、支持ステー15の熱変形が大きくなるため、荷重による撓みを強く打ち消すことができる。
この第3の実施形態では第2の実施形態の反射板18の代わりに遮熱板19を設置した場合を説明したが、反射板18と遮熱板19を両方とも設置して、遮熱板19によって低膨張側金属152の加熱を防ぎ、反射板18によって高膨張側金属151を効率的に加熱するように構成すれば、荷重による撓みを打ち消す効果が一層高まる。
〔第4の実施形態〕
次に、この発明の第4の実施形態について図6及び図7を用いて説明する。図6及び図7はその異なる例の定着ベルト側のみの構成を示す横断面である。
この第4の実施形態では、支持ステー15の低膨張側金属152と高膨張側金属151の少なくとも一方を、ヒータ16によって直接加熱される側と直接加熱されない側とで線膨張係数の異なる金属を厚さ方向に重ねて(積層して)構成し、直接加熱されない側の方が直接加熱される側よりも線膨張係数が大きい金属にしている。
支持ステー15のヒータ16の熱によって早く加熱される側と遅く加熱される側とが同じ線膨張係数の金属の場合、熱膨張の速度の違いによって、厚さ方向に反りが発生する恐れがある。そこで、上述のように、ヒータ16によって直接加熱されない側の方が直接加熱される側よりも線膨張係数が大きい金属にすることによって、厚さ方向での熱膨張速度の差を無くすか少なくして、全長に亘る厚さ方向の反りの発生を抑えることができる。
図6に示す例は、低膨張側金属152を、ヒータ16によって直接加熱される側152aと直接加熱されない側152bとで線膨張係数が異なる金属を厚さ方向に積層して構成し、直接加熱されない側152bの金属を高膨張側金属151と同じ金属(例えばアルミニウム)にしたものである。このようにすれば、支持ステー15を2種類の金属で構成できる。しかし、低膨張側金属152の直接加熱されない側152bを、高膨張側金属151より線膨張係数が小さく、直接加熱される側152aの金属より線膨張係数が大きい金属(例えば銅)にすればなおよい。
これとは逆に、高膨張側金属151を、ヒータ16によって直接加熱される側と直接加熱されない側とで線膨張係数が異なる金属を厚さ方向に積層して構成し、直接加熱されない側の金属を低膨張側金属152と同じ金属(例えばステンレス鋼)にしてもよい。また、高膨張側金属151の直接加熱される側を、低膨張側金属152より線膨張係数が大さく、直接加熱されない側の金属より線膨張係数が小さい金属(例えば真鍮)にしてもよい。
さらに、図7に示すように、支持ステー15をそれぞれ線膨張係数が異なる4種類の金属を図示のように積層して構成してもよい。この場合、高膨張側金属151の直接加熱されない側151bが最も線膨張係数が高い金属で、その直接加熱される側151a、低膨張側金属152の直接加熱されない側152b、その直接加熱される側152aの順に、膨張係数が小さくなる金属で構成する。
例えば、高膨張側金属151の直接加熱されない側151bをアルミニウム、直接加熱される側151aを真鍮(黄銅)、低膨張側金属152の直接加熱されない側152bを銅、直接加熱される側152aをステンレス鋼で、それぞれ構成することができる。
このようにすれば、熱変形による意図しない反りを防ぐ作用と、荷重による撓みを打ち消す作用とを最もよく組み合わせたものとなる。
これらの第4の実施形態によれば、支持ステー15のヒータ16に直接照射される側と照射されない側の熱膨張速度の相異による反りを押さえつつ、荷重による撓みを打ち消す方向に熱変形させることができる。
なお、この第4の実施形態のいずれかの構成と、前述した第2の実施形態における反射板18の設置、あるいは第3の実施形態における遮熱板19の設置のいずれか又は両方を組み合わせて実施することもできる。
また、この第4の実施形態に代えて、前述した第1〜第3の実施形態においても、ヒータ16を、あるいはさらに反射板18又は遮熱板19を、支持ステー15を挟んで図示の位置と対称な位置にも設けるようにすれば、熱変形による意図しない反りを防ぐことができる。その場合、コスト高にはなるが定着ベルト11をより早く加熱することができる。
〔この発明による定着装置の好ましい条件等〕
この発明による定着装置は、使用上のいかなる状態でも、熱変形による支持ステー15の反り量よりも荷重による撓み量の方が大きくなり、変形量の総和としては荷重方向の撓みの方が勝っていることが望ましい。熱変形の方が勝ると、軸線方向中央部の定着ベルト11が端部に比べて加圧ローラ13側に出っ張ってしまう。
そうすると、定着ベルト11の軸線方向中央部の応力が大きくなってしまい、その結果、定着ベルト11が破損してしまう恐れがある。荷重による最大撓み量と熱変形による反り量との差は、0〜0.5mm程度が望ましい。
使用上のいかなる状態とは、例えば連続通紙して支持ステー15の温度が飽和した状態、あるいは立ち上り直後のヒータ16の点灯時などで、支持ステー15の高膨張側金属151と低膨張側金属152との温度差が大きい状態などである。これらのいずれの場合でも、支持ステー15の変形総和の方向が同じになるようにし、ニップの軸線方向の中央部と端部側の大小関係が逆転しないようにするのが望ましい。それは、熱変形が荷重による撓みよりも大きいと、上述したように軸線方向の中央部が出っ張ってしまい、定着ベルト11に機械的負荷が増え、破損しやすくなるためである。
そこで、上述したように、使用上のいかなる状態においても、荷重による撓み量の方が熱変形による反り量より大きくなるように支持ステー15を構成することによって、定着ベルト11に与える負荷を少なくすることができる。また、ニップの軸線方向の中央部と両端部の大小関係が逆転することがなくなるため、安定した搬送性を得ることができる。
さらに、定着装置の立ち上り直後などですぐに通紙した場合、支持ステー15の高膨張側と低膨張側で温度差が大きく、熱変形量が大きくなりすぎてしまうのを防止するため、次のようにするとよい。
すなわち、実際には通紙準備完了で定着を開始できる状態になっていても、支持ステー15の温度(あるいは熱変形による反り量と荷重による撓みとの和)が一定になるまで加熱を続けるとよい。
例えば、支持ステーに高膨張側金属151と低膨張側金属152にそれぞれ温度センサを取り付け、その二つの温度センサの出力温度差が一定以下になるまで定着ベルト11の表面の温度を一定に保ちながら加熱し続けるとよい。
このようにして、支持ステー15の温度がある程度温まり、その熱変形が安定してから定着動作を行うのが望ましい。それによって、安定した搬送性を得ることができる。
なお、上述した各実施形態の構成や機能は適宜変更や追加をすることができ、各実施形態を矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実施することもできることは勿論である。
〔画像形成装置の実施形態〕
次に、この発明による定着装置を備えた画像形成装置の実施形態を図8によって説明する。図8はその画像形成装置の概略構成図である
この画像形成装置30は、前述したこの発明によるいずれかの実施形態の定着装置10を備えている。この画像形成装置30は、モノクロ印刷用のレーザプリンタであり、前述した定着装置10以外は公知の構成であるから簡単に説明する。
給紙ユニット31の2段の給紙カセットのいずれかから転写紙Pを給紙して、搬送装置32によってその先端が位置決めローラ対33に挟持されるまで搬送する。
34は作像ユニットであり、感光体ドラム35と、その周囲に帯電ローラ36、現像部37、及びクリーニング部38を有している。感光体ドラム35と転写搬送経路(矢印線で示す)を介して対向するように転写ローラ39を配置し、上部にはレーザ書込ユニット40を配置している。
作像ユニット34は、感光体ドラム35を矢示方向に回転させ、その表面を帯電ローラ36によって均一に帯電させ、レーザ書込ユニット40からのレーザ光によって露光走査させて静電潜像を形成する。それを現像部37によって現像してトナー画像を形成する。そして、転写ローラ39と対向する転写位置で、位置決めローラ対33によってタイミングを合わせて搬送される転写紙Pにそのトナー画像を転写する。
トナー画像が転写された転写紙Pは定着装置10へ搬送され、前述した定着ベルト11と加圧ローラ13との間のニップを通過する際に、その熱と圧力によってトナー画像が定着された後、さらに搬送されて本体上部の排紙部41上へ排出される。
この発明による画像形成装置はこれに限らず、モノクロ又はカラーの各種のプリンタ(印刷装置)、複写機、ファクシミリ装置、あるいはそれらの複数の機能を持つ複合機等、電子写真方式の各種の画像形成装置に適用できる。複写機の場合、アナログ式でもデジタル式でもよい。露光用の光源は、レーザ光源に限らず、ハロゲンランプやLEDアレイなどでもよい。
10:定着装置 11:定着ベルト 12:ベルトガイド 13:加圧ローラ
14:ニップ形成部材 15:支持ステー 16:ヒータ(熱源)
17:規制部材 18:反射板(反射部材) 19:遮熱板(遮熱部材)
21:端版 22:ベアリング 23:圧縮スプリング 24:ギア
30:画像形成装置 31:給紙ユニット 32:搬送装置
33:位置決めローラ対 34:作像ユニット 35:感光体ドラム
36:帯電ローラ 37:現像部 38:クリーニング部 39:転写ローラ
40:レーザ書込ユニット 41:排紙部 P:転写紙 T:トナー
151:高膨張側金属 152:低膨張側金属
特開2004−258104号公報 特開平10−186910号公報

Claims (9)

  1. 無端状の定着ベルトと、該定着ベルトの回転時の形状を規制するベルトガイドと、加圧ローラと、該加圧ローラの軸線方向に沿い且つ円周方向の所定領域で前記定着ベルトを前記加圧ローラに接触させ、該加圧ローラに加圧されてニップを形成するニップ形成部材と、
    該ニップ形成部材を前記加圧ローラによる加圧方向に対して支持する支持ステーと、前記定着ベルトを内側から加熱する熱源と備えた定着装置において、
    前記支持ステーが、線膨張係数の異なる少なくとも2種類の高膨張側金属と低膨張側金属とが前記加圧方向に対して重なって構成され、前記加圧ローラに近い側が前記高膨張側金属であることを特徴とする定着装置。
  2. 前記熱源が、前記低膨張側金属よりも前記高膨張側金属の方に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記熱源が赤外線ヒータであり、該赤外線ヒータによる放射熱を前記高膨張側金属に多く向けるための反射部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記反射部材に複数の透孔を形成したことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記低膨張側金属と前記熱源との間に熱を遮る遮熱部材を設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 前記低膨張側金属と高膨張側金属の少なくとも一方が、前記熱源によって直接加熱される側と直接加熱されない側とが線膨張係数の異なる金属が厚さ方向に重なって構成され、前記直接加熱されない側の金属の方が前記直接加熱される側の金属よりも線膨張係数が大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 前記低膨張側金属が、前記熱源によって直接加熱される側と直接加熱されない側とが線膨張係数の異なる金属が厚さ方向に重なって構成され、前記直接加熱されない側の金属が前記高膨張側金属と同じ金属であることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記高膨張側金属が、前記熱源によって直接加熱される側と直接加熱されない側とが線膨張係数の異なる金属が厚さ方向に重なって構成され、前記直接加熱される側の金属が前記低膨張側金属と同じ金属であることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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