JP2013194682A - 多気筒エンジン - Google Patents

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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】複数の気筒を有するエンジン本体と過給機と前記複数の気筒にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置とを備えた多気筒エンジンにおいて、前記複数の気筒間の爆発力のばらつきを抑えることのみならず、各気筒の爆発力を所定の目標値に可及的に近づける。
【解決手段】エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて決定される基準ターボ回転速度と各気筒の爆発行程毎のターボ回転速度との偏差を求め、このターボ回転速度偏差に応じた補正値によってエンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて算出される複数の気筒毎への基準燃料噴射量を補正して、各気筒毎に供給すべき補正燃料噴射量を算出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の気筒を有するエンジン本体と過給機と前記複数の気筒にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置とを備えた多気筒エンジンに関する。
制御装置によって複数の気筒毎の燃料噴射量が制御可能とされたエンジンにおいて、前記複数の気筒の爆発行程間におけるクランク角速度のばらつきを低減するために、前記各気筒の爆発行程毎のエンジン回転速度変動を検出すると共に、前記複数の気筒のエンジン回転速度変動を平均化して平均エンジン回転速度変動を算出し、平均エンジン回転速度変動に対する前記各気筒毎のエンジン回転速度変動の偏差を算出し、エンジン運転状態によって算出される前記各気筒への基本燃料噴射量に前記偏差に応じた補正量を付加して前記各気筒毎に燃料噴射量を個別補正することが提案されている(下記特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載のエンジンは、各気筒間のエンジン回転速度変動のばらつきを防止し得る点においては有用であるが、複数の気筒のエンジン回転速度変動の平均値(平均エンジン回転速度変動)を基準値としているため、前記複数の気筒にそれぞれ備えられる複数の燃料噴射装置自体の誤差を解消することはできない。つまり、前記複数の燃料噴射装置に製造誤差等があった場合には、前記各気筒間の爆発力のばらつきを抑えることはできるが、前記各気筒の爆発力を所定の目標値に揃えることができないおそれがあるという問題があった。
特許3591428号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、複数の気筒を有するエンジン本体と過給機と前記複数の気筒にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置とを備えた多気筒エンジンにおいて、前記複数の気筒間の爆発力のばらつきを抑えることのみならず、各気筒の爆発力を所定の目標値に可及的に近づけ得るエンジンの提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、複数の気筒を有するエンジン本体と、クランク軸の軸線回り一回転に応じて複数のパルス信号を出力すると共に少なくとも一の気筒の作動状態を示す気筒状態信号を出力するクランク角センサと、エンジン負荷を検出する負荷センサと、前記エンジン本体が吸入する空気を過給する過給機と、前記過給機の回転数を検出するターボセンサと、前記複数の気筒にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置と、前記複数の燃料噴射装置の作動制御を司る制御装置とを備え、前記制御装置は、前記クランク角センサからの気筒状態信号に基づき前記複数の気筒のそれぞれの爆発行程を認識する爆発行程認識手段と、前記複数の気筒の爆発行程毎のターボ回転速度を検知する気筒別ターボ回転速度検知手段と、前記クランク角センサ及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン状態を、予め記憶されているエンジン運転状態/ターボ回転速度データに適用して基準ターボ回転速度を算出する基準ターボ回転速度算出手段と、前記気筒別ターボ回転速度検知手段及び前記基準ターボ回転速度算出手段による検知結果に基づき気筒毎のターボ回転速度偏差を算出するターボ回転速度偏差算出手段と、前記クランク角センサ及び前記負荷センサからの検出信号に基づき前記複数の気筒の各々に供給すべき基準燃料噴射量を算出する基準燃料噴射量算出手段と、予め記憶されているターボ回転速度偏差に応じた補正値で前記基準燃料噴射量を補正することによって前記複数の気筒のそれぞれに供給すべき補正燃料噴射量を算出する補正燃料噴射量算出手段とを有し、前記複数の気筒毎に算出された前記補正燃料噴射量を用いて前記複数の燃料噴射装置の作動制御を行う多気筒エンジンを提供する。
好ましくは、前記過給機は、前記制御装置によって作動制御されるアクチュエータによって姿勢変化する可動ベーンを有する可変容量型とされる。前記制御装置は、前記全気筒の爆発行程を含む期間の平均ターボ回転速度を検知する平均ターボ回転速度検知手段と、基準ターボ回転速度及び平均ターボ回転速度の偏差に応じて前記アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動手段とを有しており、前記補正燃料噴射量算出手段は、基準ターボ回転速度及び平均ターボ回転速度の偏差に応じて前記補正値を修正し、修正後の補正値で前記基準燃料噴射量を補正することによって前記補正燃料噴射量を算出する。
好ましくは、前記爆発行程認識手段は、前記クランク角センサによって検出される一又は複数の気筒の上死点信号を用いて、各気筒の爆発行程を認識する。
本発明に係る多気筒エンジンにおいては、エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて決定される基準ターボ回転速度を基準値として、各気筒の爆発行程毎に前記基準ターボ回転速度に対するターボ回転速度の偏差を求め、この偏差に基づき各燃料噴射装置毎の補正値を算出し、エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて算出される複数の気筒毎への基準燃料噴射量を前記補正値によって補正して前記各気筒毎に供給すべき燃料噴射量を算出する。
したがって、前記複数の気筒間の爆発力のばらつきを抑えることのみならず、前記複数の燃料噴射装置に製造誤差等があったとしても、各気筒の爆発力を所定の目標値に可及的に近づけることができる。
さらに、制御パラメータとして、エンジン回転数よりも高回転となるターボ回転数を用いているため、前記複数の燃料噴射装置の作動制御を高精度に行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る多気筒エンジンの概略構成図である。 図1に示す制御装置の構成を示す概略図である。 図1に示すクランク角センサの概略構成図である。 図1から図3に示す制御装置による補正燃料噴射量の算出処理に関するフローチャートである。 (a)本発明の実施の形態2に係る多気筒エンジンにおける可変容量型過給機の可変ノズルベーン全開時の概略断面図である。(b)前記可変容量型過給機の可変ノズルベーン全閉時の概略断面図である。 図5に示す制御装置の構成を示す概略図である。 実施の形態2に係る多気筒エンジンの一燃焼サイクルにおける各気筒の爆発行程毎のターボ回転速度と、平均ターボ回転速度と、基準ターボ回転速度との関係を示した図である。 図5及び図6に示す制御装置による補正燃料噴射量の算出処理に関するフローチャートである。
本発明に係る多気筒エンジンの好ましい実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
[実施の形態1]
図1に、本実施の形態1に係る多気筒エンジン1の概略構成を示す。
図1に示すように、前記エンジン1は、複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4を有するエンジン本体10と、前記エンジン本体10が吸入する空気を過給する過給機40と、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置51・52・53・54とを備えている。
本実施の形態においては、前記エンジン1は、4気筒ディーゼルエンジンであって、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程を繰り返す4サイクルエンジンとされている。
前記エンジン本体10は、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4を形成するシリンダブロック及びシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに連結された吸気マニホールド15及び排気マニホールド16とを有している。前記シリンダブロックには、クランク軸5が回転自在に支持されている。
前記吸気マニホールド15には吸気ライン20の吸入空気流れ方向下流側の端部が流体接続されており、この吸気マニホールド15を介して前記吸気ライン20と前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18とが連通されている。
前記排気マニホールド16には排気ライン30の排気ガス流れ方向上流側の端部が流体接続されており、この排気マニホールド16を介して前記排気ライン30と前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18とが連通されている。
前記過給機40は、前記エンジン本体10からの排気エネルギーを利用して吸入空気を前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18へ強制的に送り込むためのものである。
詳しくは、前記過給機40は、前記排気ライン30に介挿されたタービン41、及びこのタービン41によって駆動される状態で前記吸気ライン20に介挿されたコンプレッサ42を有している。
前記タービン41は、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18から前記排気ライン30を介して排出される排気ガスのエネルギーによって回転されるように構成されている。前記コンプレッサ42は、前記タービン41と共に回転するように当該タービン41に連結軸43を介して連結されている。
前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54は、それぞれ前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4に設けられている。本実施の形態においては、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54は、前記エンジン1に備えられたコモンレール式燃料供給装置50にその一部として含まれている。
詳しくは、前記コモンレール式燃料供給装置50は、所定圧の燃料を蓄えるコモンレール56と、前記コモンレール56に蓄えられている燃料を前記燃焼室18に供給する前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54と、燃料タンクに蓄えられた燃料を加圧して前記コモンレール56に送る高圧ポンプ57と、前記コモンレール56から噴射される燃料の噴射圧を調整するための圧力調整弁58とを有している。
前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54は、それぞれインジェクタ51a・52a・53a・54aと、前記コモンレール56に連通する燃料配管と、前記燃料配管に介挿された噴射量制御用電磁弁51b・52b・53b・54bとを有している。
図1に示すように、前記エンジン1は、さらに、クランク角センサ61と、エンジン負荷を検出する負荷センサと、前記過給機40の回転数(又は回転速度)を検出するターボセンサ63と、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54の作動制御を司る制御装置70とを備えている。
詳しくは、前記クランク角センサ61は、前記クランク軸5の軸線回り一回転に応じて複数のパルス信号を出力すると共に少なくとも一の気筒No.1(No.2・No.3・No.4)の作動状態を示す気筒状態信号を出力し、これらのパルス信号及び気筒状態信号を前記制御装置70に入力し得るように構成されている。前記クランク角センサ61は、前記クランク軸5に設けられている。
前記負荷センサは、本実施の形態においては、アクセル開度センサ62とされている。前記アクセル開度センサ62は、人為操作可能なアクセル操作レバー等のアクセル操作部材68に設けられており、前記アクセル操作部材68の操作量を開度として検出し、その検出信号をエンジン負荷として前記制御装置70に入力し得るように構成されている。
なお、前記負荷センサは、本実施の形態においてはアクセル開度センサ62とされているが、これに限定されるものではない。例えば、前記負荷センサは、エンジン負荷として吸入空気量を検出するセンサとされ得る。
前記ターボセンサ63は、前記過給機40の回転数を検出し、その検出信号を前記制御装置70に入力し得るように構成されている。本実施の形態においては、前記ターボセンサ63は、前記過給機40のコンプレッサ42に設けられている。
前記制御装置70は、演算部(CPU)と、制御プログラムや制御データ等を記憶するROM、設定値等を電源を切っても失われない状態で保存し且つ前記設定値等が書き換え可能とされたEEPROM、及び前記演算部による演算中に生成されるデータを一時的に保持するRAM等を含む記憶部とを有している。
前記制御装置70は、前記クランク角センサ61から出力されるパルス信号の間隔時間を計測することによって、エンジン回転数を把握することができる。
前記制御装置70は、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54の各噴射量制御用電磁弁51b・52b・53b・54bの開閉制御を実行し得るように構成されている。前記各噴射量制御用電磁弁51b・52b・53b・54bが開いている間(インジェクタ開弁期間)、前記コモンレール56内の燃料が前記各インジェクタ51a・52a・53a・54aから前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18内へ噴射される。
前記制御装置70は、インジェクタ開弁期間と噴射圧を変更することによって、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各燃焼室18内への燃料噴射量を調整し得る。
ところで、複数の気筒毎の燃料噴射量が制御可能とされたエンジンにおいては、前記複数の気筒の爆発行程間におけるクランク角速度のばらつきを低減するために、前記各気筒の爆発行程毎のエンジン回転速度変動を検出すると共に、前記複数の気筒のエンジン回転速度変動を平均化して平均エンジン回転速度変動を算出し、平均エンジン回転速度変動に対する前記各気筒毎のエンジン回転速度変動の偏差を算出し、エンジン運転状態によって算出される前記各気筒への基本燃料噴射量に前記偏差に応じた補正量を付加して前記各気筒毎に燃料噴射量を個別補正するものが提案されている。
しかしながら、このエンジンは、各気筒間のエンジン回転速度変動のばらつきを防止し得る点においては有用であるが、複数の気筒のエンジン回転速度変動の平均値(平均エンジン回転速度変動)を基準値としているため、前記複数の気筒にそれぞれ備えられる複数の燃料噴射装置自体の誤差を解消することはできない。つまり、前記複数の燃料噴射装置に製造誤差等があった場合には、前記各気筒間の爆発力のばらつきを抑えることはできるが、前記各気筒の爆発力を所定の目標値に揃えることができないおそれがあるという問題があった。
この点に関し、本実施の形態に係る前記エンジン1は、エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて決定される基準ターボ回転速度を基準値として、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎に前記基準ターボ回転速度に対するターボ回転速度の偏差を求め、この偏差に基づき各燃料噴射装置51・52・53・54毎の補正値を算出し、エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて算出される複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎への基準燃料噴射量を前記補正値によって補正して各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎に供給すべき燃料噴射量(補正燃料噴射量)を算出する。
図2に、前記制御装置70の構成を概略的に示す。
具体的には、本実施の形態に係る前記エンジン1においては、図2に示すように、前記制御装置70は、爆発行程認識手段71の機能を含んで構成されている。
前記爆発行程認識手段71は、前記クランク角センサ61からの気筒状態信号に基づき前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4のそれぞれの爆発行程を認識するように構成されている。
本実施の形態においては、前記爆発行程認識手段71は、前記クランク角センサ61によって検出される一又は複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点信号を気筒状態信号として用いて、各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程を認識するように構成されている。ここで、上死点とは圧縮上死点を指す。
なお、前記上死点信号とは、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4が上死点状態となるタイミングを前記爆発行程認識手段71に認識させ得るものであればよく、例えば、上死点状態となるタイミングに出力されるパルス信号、又はこのタイミングにおけるパルス信号の欠除とされ得る。
図3に、前記クランク角センサ61の概略構成を示す。
具体的には、図3に示すように、前記クランク軸5には、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4のうち基準となる基準気筒(本実施の形態においては前記第1気筒No.1)の上死点位置を示す上死点指標81と、当該クランク軸5の周方向に等間隔に配置された複数の検出子82とが設けられている。本実施の形態においては、前記複数の検出子82は、前記クランク軸5に相対回転不能に外嵌された円盤状部材83の外周部に径方向へ突出するように設けられている。前記上死点指標81は、前記複数の検出子82の少なくとも一つが欠落された部分とされている。
前記制御装置70は、前記クランク角センサ61が前記上死点指標81を検出することによって前記基準気筒の上死点位置に対応したクランク角を検知し、このクランク角と前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の気筒数及び爆発順序とに従って、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点位置に対応したクランク角を認識する。前記制御装置70は、前記上死点指標81を検出した時点からの前記クランク角センサ61によって検出される前記検出子82の数量をカウントすることによって、前記基準気筒の上死点位置を基準とした現時点のクランク角を認識し、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点位置に対応したクランク角及び現時点のクランク角に基づいて上死点タイミングを把握する。
即ち、前記制御装置70は、前記クランク角センサ61による前記上死点指標81の検出に基づいて基準気筒である前記第1気筒No.1の上死点位置を認識する。ここで、前記制御装置70には、予め気筒数及び爆発順序(本実施の形態においては、前記第1気筒No.1、前記第3気筒No.3、前記第4気筒No.4、前記第2気筒No.2の順序で爆発すること)が記憶されており、従って、前記制御装置70は、前記第1気筒No.1の上死点位置に基づき、クランク角に関する前記第2気筒No.2、前記第3気筒No.3、及び前記第4気筒No.4の上死点位置を認識する。
本実施の形態においては、前述の通り、前記エンジン1は4気筒の4サイクルエンジンであることから、前記エンジン1の一燃焼サイクルの間に、前記クランク軸5が2回転する。そのため、前記第3気筒No.3、前記第4気筒No.4、及び前記第2気筒No.2のそれぞれの上死点位置が、前記第1気筒No.1の上死点位置となる際のクランク角から180度間隔毎に順に位置することになる。
これにより、前記制御装置70は、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点タイミングを把握し、その上死点タイミングに基づいて前記各気筒No.1(No.2・No.3・No.4)の爆発行程を認識し得る。
なお、本実施の形態においては、前記第1気筒No.1の上死点を示す前記上死点指標81を検出することによって前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点タイミングを把握する構成としているが、例えば、前記上死点指標81に加えて、前記第2、3及び4気筒No.2・No.3・No.4のそれぞれの上死点位置を示す上死点指標を前記クランク軸5に設け、これらの上死点指標を検出することによって複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点タイミングを把握する構成とすることもできる。
図2に示すように、前記制御装置70は、さらに、気筒別ターボ回転速度検知手段72、基準ターボ回転速度算出手段73、ターボ回転速度偏差算出手段74、基準燃料噴射量算出手段75及び補正燃料噴射量算出手段76の機能を含んで構成されている。
前記気筒別ターボ回転速度検知手段72は、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度を検知するように構成されている。つまり、前記気筒別ターボ回転速度検知手段72は、ターボ回転速度を用いて前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程における燃焼エネルギーを個別に検知するものである。
前記気筒別ターボ回転速度検知手段72は、前記爆発行程認識手段71が前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点タイミングに基づき爆発行程を認識したとき、爆発行程における所定タイミングの瞬時ターボ回転速度又は爆発行程における所定期間の平均ターボ回転速度を前記ターボセンサ63からの検出信号に基づき検知し、この瞬時ターボ回転速度又は平均ターボ回転速度を前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度として検知する。
ここで、前記爆発行程における所定タイミングとは、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点位置に対応したクランク角から所定量だけクランク角が変化した時点を指す。また、前記爆発行程における所定期間とは、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の上死点位置に対応したクランク角から下死点位置に対応したクランク角までの範囲においてクランク角が所定量だけ変化する期間を指す。
前記基準ターボ回転速度算出手段73は、現在のエンジン運転状態をエンジン運転状態/ターボ回転速度データに適用して基準ターボ回転速度を算出するように構成されている。前記エンジン運転状態/ターボ回転速度データは、エンジン運転状態とターボ回転速度との関係を表すデータであり、前記制御装置70に予め記憶されている。現在のエンジン運転状態とは、前記制御装置70により把握されるものであり、例えば、前記制御装置70は、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程の時点(例えば、上死点タイミング、又は前記気筒別ターボ回転速度検知手段72が瞬時ターボ回転速度を求める所定タイミング)で、前記クランク角センサ61からの検出信号に基づくエンジン回転数及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン負荷に基づいて現在のエンジン運転状態を把握する。
前記ターボ回転速度偏差算出手段74は、前記気筒別ターボ回転速度検知手段72及び前記基準ターボ回転速度算出手段73による検知結果に基づき前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎のターボ回転速度偏差を算出するように構成されている。
ここで、前記基準ターボ回転速度算出手段73は、前記気筒別ターボ回転速度検知手段72により検知された前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度と、前記基準ターボ回転速度算出手段73により算出された基準ターボ回転速度との偏差を算出し、この偏差を前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎のターボ回転速度偏差とする。
前記基準燃料噴射量算出手段75は、前記クランク角センサ61及び前記負荷センサからの検出信号に基づき前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の各々に供給すべき基準燃料噴射量を算出するように構成されている。
詳しくは、前記制御装置70には、エンジン回転数及びエンジン負荷と基準燃料噴射量との関係を表す基準燃料噴射量データが予め記憶されており、前記基準燃料噴射量算出手段75は、前記クランク角センサ61からの検出信号に基づくエンジン回転数及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン負荷を前記基準燃料噴射量データに適用して基準燃料噴射量を算出する。
前記補正燃料噴射量算出手段76は、予め記憶されているターボ回転速度偏差に応じた補正値で前記基準燃料噴射量を補正することによって前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4のそれぞれに次の爆発行程の際に供給すべき補正燃料噴射量を算出するように構成されている。
本実施の形態においては、前記制御装置70には、ターボ回転速度偏差と補正値との関係を表す補正値データが予め記憶されており、前記補正燃料噴射量算出手段76は、前記ターボ回転速度偏差算出手段74により算出されたターボ回転速度偏差を前記補正値データに適用して補正値を算出する。
そして、前記制御装置70は、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎に算出された前記補正燃料噴射量を用いて前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54の作動制御を行うように構成されている。
斯かる構成によれば、前記エンジン1の次の燃焼サイクルにおいて、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54によって対応する気筒No.1・No.2・No.3・No.4の燃焼室18内へ供給する燃料噴射量を、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎に算出された補正燃料噴射量に変更することができる。
したがって、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4間の爆発力のばらつきを抑えることのみならず、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54に製造誤差等があったとしても、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発力を所定の目標値に可及的に近づけることができる。
さらに、制御パラメータとして、エンジン回転数よりも高回転となるターボ回転数を用いているため、前記複数の燃料噴射装置51・52・53・54の作動制御を高精度に行うことができる。
図4に、前記制御装置70による補正燃料噴射量の算出処理に関するフローチャートを示す。
補正燃料噴射量の算出処理は、例えば、キー操作による前記エンジン本体10の運転開始に伴って開始される。
まず、前記制御装置70は、図4に示すように、ステップ11において前記クランク角センサ61からの気筒状態信号に基づき前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程を認識し、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4・の爆発行程毎のターボ回転速度を検知する。
次に、ステップ12において、前記制御装置70は、前記クランク角センサ61からの検出信号に基づくエンジン回転数及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン負荷によって現在の運転状態を把握し、この現在の運転状態を前記エンジン運転状態/ターボ回転速度データに適用して基準ターボ回転速度を算出する。
次に、ステップ13において、前記制御装置70は、前記ステップ11で検知した各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度と、前記ステップ12で算出した基準ターボ回転速度との偏差、即ちターボ回転速度偏差を算出する。
続いて、ステップ14において、前記制御装置70は、前記クランク角センサ61及び前記負荷センサからの検出信号に基づき前記エンジン1の次の燃焼サイクルで各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき基準燃料噴射量を算出する。
詳しくは、前記制御装置70は、前記クランク角センサ61からの検出信号に基づくエンジン回転数及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン負荷を前記基準燃料噴射量データに適用して基準燃料噴射量を算出する。
次に、ステップ15において、前記制御装置70は、前記ステップ13で算出した各気筒No.1・No.2・No.3・No.4のターボ回転速度偏差に応じて前記各燃料噴射装置51・52・53・54毎の補正値を算出する。
ここで、前記制御装置70は、各気筒No.1・No.2・No.3・No.4のターボ回転速度偏差を前記噴射量補正値データに適用して補正値を求める。
次に、ステップ16において、前記制御装置70は、前記ステップ15において算出した補正値で前記ステップ14において算出した基準燃料噴射量を補正することによって前記エンジン1の次の燃焼サイクルで各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき補正燃料噴射量を算出する。
その後、ステップ17において、前記制御装置70は、前記エンジン本体10が停止されたか否かを判断し、YESの場合には算出処理を終了し、NOの場合には前記ステップ11へ移行する。
[実施の形態2]
以下、本発明の他の実施の形態に係る多気筒エンジンについて添付図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係るエンジンは、前記実施の形態1に比して、前記過給機40及び前記制御装置70の代わりに、可変容量型の過給機140及び制御装置170を有しており、さらに、前記過給機140の容量を変更させるアクチュエータ150を有している。
前記過給機140は、前記制御装置170によって作動制御される前記アクチュエータ150によって姿勢変化する可動ベーン146(以下、可変ノズルベーンという)を有している。
図5(a)に、前記過給機140における前記可変ノズルベーン146全開時の概略断面を示す。また、図5(b)に、前記可変ノズルベーン146全閉時の概略断面を示す。
本実施の形態においては、図5(a)及び(b)に示すように、前記過給機140は可変ノズル式とされている。
詳しくは、前記過給機140のタービン141側に可変ノズルベーン機構145が設けられている。前記過給機140は、前記可変ノズルベーン機構145に備えられた複数の前記可変ノズルベーン146の回動位置を調整することにより、図5(a)に示される全開状態(流通面積最大状態)から図5(b)に示される全閉状態(流通面積最小状態)に至るまでノズル開口面積を変更可能に構成されている。即ち、前記過給機140は、前記可変ノズルベーン146の開度が全開状態となる場合に最大となり、全閉状態となる場合に最少となるように容量変更可能に構成されている。したがって、前記可変ノズルベーン146の開度変更(前記過給機140の容量変更)によって、過給機回転数を制御し、前記エンジンの過給圧を変更することができる。例えば、排気流量が変わらない状態で、前記可変ノズルベーン146を全開状態から閉じ方向へ回動させることによって、過給機回転数を高めて、過給圧を上昇させることができる。
前記アクチュエータ150は、本実施の形態においては、図示しないリンク機構を介して前記可変ノズルベーン機構145の可変ノズルベーン146と作動連結されている(図5(a)及び(b)参照)。したがって、前記アクチュエータ150を作動させることによって、前記可変ノズルベーン146の開度を調整することができ、これにより、前記過給機140の容量を変更させることができる。
前記制御装置170は、前記アクチュエータ150への作動指令値を制御信号として出力することによって、前記アクチュエータ150を作動させることができる。前記アクチュエータ150は前記制御装置170からの作動指令値に応じた分だけ作動し、前記アクチュエータ150の作動(作動指令値)に対応して前記可変ノズルベーン146の開度が変更される。例えば、前記可変ノズルベーン146は、作動指令値が0%であれば全閉状態となり、作動指令値が100%であれば全開状態となる。
図6に、前記制御装置170の構成を概略的に示す。
図6に示すように、前記制御装置170は、爆発行程認識手段71、気筒別ターボ回転速度検知手段72、基準ターボ回転速度算出手段73、ターボ回転速度偏差算出手段74、基準燃料噴射量算出手段75及び補正燃料噴射量算出手段76に加えて、平均ターボ回転速度検知手段177及びアクチュエータ作動手段178の機能を含んで構成されている。
前記平均ターボ回転速度検知手段177は、全気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程を含む期間の平均ターボ回転速度を検知する。
本実施の形態においては、前記平均ターボ回転速度検知手段177は、前記エンジンの一燃焼サイクルにおいて前記全気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度を検知し、これらのターボ回転速度の平均値を平均ターボ回転速度として検知する。
図7に、前記エンジンの一燃焼サイクルにおける前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度と、平均ターボ回転速度と、基準ターボ回転速度との関係を示す。
例えば、図7に示すように、前記エンジンの一燃焼サイクルにおいて、前記複数の気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度をそれぞれR1・R2・R3・R4とした場合、前記平均ターボ回転速度検知手段177により検知された平均ターボ回転数は図7の破線で示されるVとなる。仮に、前記基準ターボ回転速度算出手段73により算出された基準ターボ回転速度を図7の一点鎖線で示されるBとすると、基準ターボ回転速度Bと平均ターボ回転速度Vとの偏差はΔDで表される。
前記アクチュエータ作動手段178は、基準ターボ回転速度B及び平均ターボ回転速度Vの偏差ΔDに応じて前記アクチュエータ150を作動させる。
詳しくは、例えば、前記過給機140に前記可変ノズルベーン146の開度を検出する開度センサ(図示せず)が設けられ、前記制御装置170に前記可変ノズルベーン146の開度変化量とターボ回転速度の増減比率との関係を示す第1データ、及び前記可変ノズルベーン146の開度と前記アクチュエータ150への作動指令値との関係を示す第2データが予め記憶される。
前記アクチュエータ作動手段178は、平均ターボ回転速度Vを基準ターボ回転速度Bと一致させるためには前記可変ノズルベーン146の開度をどれだけ変化させればよいかを算出する。具体的には、まず、前記アクチュエータ作動手段178は、平均ターボ回転速度Vに対する基準ターボ回転速度Bの割合に基づいてターボ回転速度の増減比率を算出する。次に、前記アクチュエータ作動手段178は、算出されたターボ回転速度の増減比率を前記第1データに適用して前記可変ノズルベーン146の変化させるべき開度量を算出する。
そして、前記アクチュエータ作動手段178は、この変化させるべき開度量と前記開度センサからの検出信号に基づく前記可変ノズルベーン146の実測開度とに基づいて前記可変ノズルベーン146の目標開度を算出する。前記アクチュエータ作動手段178は、前記可変ノズルベーン146の目標開度を前記第2データに適用して前記アクチュエータ150への作動指令値を算出する。その後、前記アクチュエータ作動手段178は、前記エンジンの次の燃料サイクルが開始される前に、算出された作動指令値を前記アクチュエータ150に出力する。
このように前記アクチュエータ150を作動させることによって前記過給機140の容量を変更すれば、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4への燃料噴射量を個別に変更することなく、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度と基準ターボ回転速度Bとの偏差を一括して減少させることができる。
この点について図7を参照しつつ詳細に説明する。
前記過給機140の容量変更後には、前記第1気筒No.1の爆発行程毎のターボ回転速度は、基準ターボ回転速度B及び平均ターボ回転速度Vの偏差ΔD分だけ変化して、ターボ回転速度R1からターボ回転速度R1´(=R1+ΔD)となる。これにより、基準ターボ回転速度Bに対する前記第1気筒No.1の爆発行程毎のターボ回転速度の偏差は、偏差ΔB1(基準ターボ回転速度Bとターボ回転速度R1との偏差)から偏差ΔA1(基準ターボ回転速度Bとターボ回転速度R1´との偏差)に減少する。
同様に、前記第2、3及び4気筒No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度R2・R3・R4も、それぞれ偏差ΔD分だけ変化して、ターボ回転速度R2´・R3´・R4´となる。これにより、基準ターボ回転速度Bに対する前記第2、3及び4気筒No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度の偏差は、それぞれ偏差ΔB2・ΔB3・ΔB4(基準ターボ回転速度Bと各ターボ回転速度R2・R3・R4との偏差)から偏差ΔA2・ΔA3・ΔA4(基準ターボ回転速度と各ターボ回転速度R2´・R3´・R4´との偏差)に減少する。
したがって、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4への基準燃料噴射量に対する補正量を少なくできるので、迅速に前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度を所定の目標値に一致させることができる。
続いて、前記偏差ΔA1〜4に応じた基準燃料噴射量の補正について説明する。
本実施の形態においても、前記実施の形態1のように、まず前記アクチュエータ150の作動前に、前記気筒別ターボ回転速度検知手段72によって前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度を算出すると共に、前記基準ターボ回転速度算出手段73によって基準ターボ回転速度を算出し、前記ターボ回転速度偏差算出手段74によって算出されたターボ回転速度及び基準ターボ回転速度に基づき前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎のターボ回転速度偏差ΔB1〜4を算出する。そして、前記補正燃料噴射量算出手段76によって前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎にターボ回転速度偏差ΔB1〜4に応じた補正値を算出する。
ここで、本実施の形態においては、前述の通り、前記アクチュエータ150を作動させて、前記過給機140の容量を変更する。したがって、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎に求めた補正値をそのまま用いて基準燃料噴射量を補正して、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき補正燃料噴射量を算出することができない。
この点を考慮して、本実施の形態においては、前記補正燃料噴射量算出手段76は、先に求めた各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎の補正値を修正する。そして、前記補正燃料噴射量算出手段76は、修正後の補正値で基準燃料噴射量を補正することによって前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき補正燃料噴射量を算出する。
斯かる構成によれば、前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき補正燃料噴射量が基準燃料噴射量に近づくので、補正量が少なくて済み、迅速に前記各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程毎のターボ回転速度を所定の目標値に一致させることができる。
図8に、前記制御装置170による補正燃料噴射量の算出処理に関するフローチャートを示す。
なお、図中、図4におけるステップと同一ステップには同一符号を付している。
即ち、本実施の形態においては、図8に示すように、前記制御装置170は、ステップ13において各気筒No.1・No.2・No.3・No.4のターボ回転速度偏差を算出する。その後、前記制御装置170は、ステップ15へ移行する。
前記ステップ15において、前記制御装置170は、前記ステップ13で算出した各気筒No.1・No.2・No.3・No.4のターボ回転速度偏差に応じて各気筒No.1・No.2・No.3・No.4の補正値を算出する。
次に、ステップ21において、前記制御装置170は、前記エンジン1の一燃焼サイクルが終了したか否かを判定する。即ち、前記制御装置170は、複数の気筒No.1・No.3・No.4・No.2の爆発行程が順に1回行われたか否かを判定する。
前記制御装置170は、前記ステップ21においてNOの場合にはステップ11へ移行し、前記ステップ21においてYESの場合にはステップ22へ移行する。
前記ステップ22において、前記制御装置170は、前記クランク角センサ61及び前記負荷センサからの検出信号に基づき次の燃焼サイクルで各気筒No.1・No.2・No.3・No.4に供給すべき基準燃料噴射量を算出する。
次に、ステップ23において、前記制御装置170は、前記クランク角センサ61及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン状態を、予め記憶されているエンジン運転状態/ターボ回転速度データに適用して基準ターボ回転速度を算出する。
次に、ステップ24において、前記制御装置170は、前記全気筒No.1・No.2・No.3・No.4の爆発行程を含む期間の平均ターボ回転速度を検知する。
本実施の形態においては、前記制御装置170は、前記ステップ11で検知した各気筒No.1・No.2・No.3・No.4毎のターボ回転速度の平均値を平均ターボ回転速度として検知する。
次に、ステップ25において、前記制御装置170は、前記ステップ23で算出した基準ターボ回転速度及び前記ステップ24で検知した平均ターボ回転速度の偏差を算出する。
続いて、ステップ26において、前記制御装置170は、前記ステップ15において算出した補正値を修正する。
ここで、前記制御装置170は、基準ターボ回転速度及び平均ターボ回転速度の偏差を前記修正値データに適用して修正値を決定し、この修正値を用いて補正値を修正する。
次に、前記ステップ27において、前記制御装置170は、前記ステップ26で算出した修正後の補正値を用いて前記ステップ22で算出した基準燃料噴射量を補正することによって前記全気筒No.1・No.2・No.3・No.4の補正燃料噴射量を算出する。その後、前記制御装置170は、ステップ17へ移行する。
1 エンジン
5 クランク軸
10 エンジン本体
40 過給機
61 クランク角センサ
62 アクセル開度センサ(負荷センサ)
63 ターボセンサ
70 制御装置
71 爆発行程認識手段
72 気筒別ターボ回転速度検知手段
73 基準ターボ回転速度算出手段
74 ターボ回転速度偏差算出手段
75 基準燃料噴射量算出手段
76 補正燃料噴射量算出手段
140 過給機
146 可変ノズルベーン(可動ベーン)
150 アクチュエータ
170 制御装置
177 平均ターボ回転速度検知手段
178 アクチュエータ作動手段

Claims (3)

  1. 複数の気筒を有するエンジン本体と、クランク軸の軸線回り一回転に応じて複数のパルス信号を出力すると共に少なくとも一の気筒の作動状態を示す気筒状態信号を出力するクランク角センサと、エンジン負荷を検出する負荷センサと、前記エンジン本体が吸入する空気を過給する過給機と、前記過給機の回転数を検出するターボセンサと、前記複数の気筒にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料噴射装置と、前記複数の燃料噴射装置の作動制御を司る制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記クランク角センサからの気筒状態信号に基づき前記複数の気筒のそれぞれの爆発行程を認識する爆発行程認識手段と、
    前記複数の気筒の爆発行程毎のターボ回転速度を検知する気筒別ターボ回転速度検知手段と、
    前記クランク角センサ及び前記負荷センサからの検出信号に基づくエンジン状態を、予め記憶されているエンジン運転状態/ターボ回転速度データに適用して基準ターボ回転速度を算出する基準ターボ回転速度算出手段と、
    前記気筒別ターボ回転速度検知手段及び前記基準ターボ回転速度算出手段による検知結果に基づき気筒毎のターボ回転速度偏差を算出するターボ回転速度偏差算出手段と、
    前記クランク角センサ及び前記負荷センサからの検出信号に基づき前記複数の気筒の各々に供給すべき基準燃料噴射量を算出する基準燃料噴射量算出手段と、
    予め記憶されているターボ回転速度偏差に応じた補正値で前記基準燃料噴射量を補正することによって前記複数の気筒のそれぞれに供給すべき補正燃料噴射量を算出する補正燃料噴射量算出手段とを有し、
    前記複数の気筒毎に算出された前記補正燃料噴射量を用いて前記複数の燃料噴射装置の作動制御を行うことを特徴とする多気筒エンジン。
  2. 前記過給機は、前記制御装置によって作動制御されるアクチュエータによって姿勢変化する可動ベーンを有する可変容量型とされ、
    前記制御装置は、前記全気筒の爆発行程を含む期間の平均ターボ回転速度を検知する平均ターボ回転速度検知手段と、基準ターボ回転速度及び平均ターボ回転速度の偏差に応じて前記アクチュエータを作動させるアクチュエータ作動手段とを有しており、
    前記補正燃料噴射量算出手段は、基準ターボ回転速度及び平均ターボ回転速度の偏差に応じて前記補正値を修正し、修正後の補正値で前記基準燃料噴射量を補正することによって前記補正燃料噴射量を算出することを特徴とする請求項1に記載の多気筒エンジン。
  3. 前記爆発行程認識手段は、前記クランク角センサによって検出される一又は複数の気筒の上死点信号を用いて、各気筒の爆発行程を認識することを特徴とする請求項1又は2に記載の多気筒エンジン。
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