JP2013193398A - 描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴着弾後の濡れ広がり性が異なる複数種類のインクを用いて描画する場合に、インク間の濡れ広がりの差を最小とし、描画品質の低減を防ぐ。
【解決手段】複数のノズル列39a〜39dを有し、紫外線照射により硬化する複数種類の紫外線硬化型のインクの液滴をノズル列39a〜39dのノズルから吐出して描画媒体に着弾させる吐出ヘッド33と、該吐出ヘッド33を保持するヘッドユニット13と、ヘッドユニット13の側面にノズル列39a〜39dと並行させて設置された紫外線照射手段としての照射装置15a,15bと、を備えた液滴吐出装置を用いた描画方法であって、複数種類のインクは、描画媒体にインク液滴を着弾させてから所定時間後の濡れ広がり量を予め比較しておき、所定時間後の濡れ広がり量が多いインクから順に照射装置15a,15bに近いノズル列39a,39dに割り当てて描画することを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、描画方法に関し、特に、紫外線硬化型の複数種類のインクを用いてインクジェット法により描画する描画方法に関する。
従来、紫外線硬化型のインクを用いてインクジェット法により描画する描画装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の描画装置は、複数のノズル列を有し、紫外線硬化型のインクの液滴をノズル列のノズルから吐出して描画媒体に着弾させる吐出ヘッドを保持するヘッドユニットと、描画媒体に着弾した液滴に紫外線を照射できるようにヘッドユニットの側面に設置された紫外線照射手段と、を備えている。このような描画装置を用いてカラー印刷を行う場合には、色が異なる複数種類のインクを用いて描画を行なう。
特開2004−358769号公報
しかしながら、特許文献1に記載の描画装置を用いた描画方法において、複数種類のインクを用いた場合、各種のインク毎に液滴着弾後の濡れ広がり性が異なるために、各インクを吐出するノズル列と紫外線照射手段との位置関係を考慮しないと、インク間の濡れ広がり方の差が大きくなり、所望の描画ができない虞があるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る描画方法は、複数のノズル列を有し、紫外線の照射により硬化する複数種類の紫外線硬化型のインクの液滴を前記ノズル列のノズルから吐出して描画媒体に着弾させる描画ヘッドと、前記描画ヘッドを保持するヘッドユニットと、前記描画媒体上に着弾した前記液滴に紫外線を照射できるように前記ヘッドユニットの平面視で前記描画ヘッドと重ならない位置に前記ノズル列と並行させて設置された紫外線照射手段と、を備えた描画装置を用いたインクジェット法による描画方法であって、複数種類の前記インクは、前記描画媒体に前記液滴を着弾させてから所定時間後の濡れ広がり量を予め比較しておき、前記所定時間後の濡れ広がり量が多い順に前記紫外線照射手段に近い前記ノズル列に割り当てて吐出させることを特徴とする。
本適用例によれば、複数種類のインクのうち、濡れ広がり易いインクの液滴は着弾後すぐに紫外線を照射されるため、着弾径の広がりを抑えることができる。
従って、複数種類のインクを用いても、描画方法を複雑化せずにインクの濡れ広がりを抑えて高精細な描画が可能な描画方法を提供することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の描画方法において、前記所定時間後の濡れ広がり量を予め比較するときに、複数種類の前記インク毎の吐出量を、実際の描画時と略同じにすることが好ましい。
本適用例によれば、濡れ広がり性の差の要因の一つであるインク毎の吐出量も考慮して各種のインクの濡れ広がり性を比較できるため、実際の描画に即した適切なノズル列の配置が可能となり、より高精細な描画が可能な描画方法を提供できる。
実施形態1に係る描画装置としての液滴吐出装置の概略構成を示す斜視図。 実施形態1におけるキャリッジを図1中のA視方向に見たときの正面図。 第1実施形態における吐出ヘッドの底面図。 図2中のB−B線における断面図。 実施形態1における液滴吐出装置の概略構成を示すブロック図。 (a)〜(d)は、実施形態1に係る描画方法において、描画媒体へのインク液滴の着弾直前から定着までの一例を示す説明図。 実施形態1に係る所定時間後のインク量に対する濡れ広がり量の特性の一例を示す説明図。 実施形態1に係るキャリッジに保持された吐出ヘッドにおける各ノズル列へのインクの割り当て例を示す底面図。 実施形態2に係るキャリッジに保持された吐出ヘッドにおける各ノズル列へのインクの割り当て例を示す底面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態1に係る描画装置としての液滴吐出装置の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、実施形態1の液滴吐出装置におけるヘッドユニットとしてのインクジェットヘッドの底面図である。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
(実施形態1)
〔液滴吐出装置〕
まず、実施形態1に係る液滴吐出装置1について説明する。図1は、実施形態1に係る描画装置としての液滴吐出装置の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態の液滴吐出装置におけるキャリッジを説明するものであり、図1中のA視方向に見たときの正面図である。また、図3は、本実施形態における吐出ヘッドの底面図である。また、図4は、吐出ヘッドの正断面図である。
また、図5は、本実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態の液滴吐出装置1は、描画媒体としてのワークWを搬送するワーク搬送装置3と、キャリッジ7と、キャリッジ搬送装置11と、制御部(不図示)と、を有している。
キャリッジ7には、ヘッドユニット13と、紫外線照射手段としての照射装置15(15a、15b)と、が設けられている。
液滴吐出装置1では、ヘッドユニット13と描画媒体としてのワークWとの平面視での相対位置を変化させつつ、ヘッドユニット13の吐出ヘッド(不図示)から液状体を液滴として吐出させることによって、ワークWに液状体で所望のパターンを描画することができる。なお、図中のY方向はワークWの移動方向(副走査方向)を示し、X方向は平面視でY方向とは直交する方向(主走査方向)を示している。また、X方向及びY方向によって規定されるXY平面と直交する方向は、Z方向として規定される。
ワーク搬送装置3は、定盤21と、ガイドレール23aと、ガイドレール23bと、ワークテーブル25と、を有している。ワーク搬送装置3は、Y方向へワークWを搬送する。これにより、ワーク搬送装置3は、キャリッジ7に対して相対的に、ワークWを移動させる。なお、ワーク搬送装置3によりワークWを搬送する代わりに、キャリッジ7を、ワークWに対してY方向へ移動させる構成としてもよい。
図2に示すように、ヘッドユニット13は、ヘッドプレート31と、描画ヘッドとしての吐出ヘッド33と、を有している。
各吐出ヘッドは、底面図である図3に示すように、ノズル面35を有している。ノズル面35には複数のノズル列39が形成されている。なお、図3では、ノズル列39をわかりやすく示すため、ノズル37の誇張、かつ個数の減少を行っている。
吐出ヘッド33において、複数のノズル37は、Y方向に沿って4本のノズル列39のように配列され、かつX方向に互いに間隔を置いて並んでいる。各ノズル列39は、X方向に互いに隙間を空けた状態で並んでいる。各ノズル列39において、複数のノズル37は、Y方向に沿って所定の間隔Pで形成されている。
以下において、4本のノズル列39のそれぞれが識別される場合に、ノズル列39a、ノズル列39b、ノズル列39cおよびノズル列39dという表記が用いられる。
本実施形態の吐出ヘッド33において、ノズル列39aとノズル列39bとは、互いにY方向にP/2の距離だけずれている。ノズル列39cおよびノズル列39dも、互いにY方向にP/2の距離だけずれている。
2個の照射装置15は、図2に示すように、それぞれX方向にヘッドユニット13を挟んで互いに対峙する位置に設けられている。以下において、2個の照射装置15のそれぞれを識別する場合に照射装置15aおよび照射装置15bという表記が用いられる。
照射装置15a及び照射装置15bは、それぞれ、紫外光41を発する光源43(43a,43b)を有している。光源43からの紫外光41は、吐出ヘッド33から吐出されたインク(機能液)53の硬化を促進させる。インク53は、紫外光41の照射を受けると、硬化が促進する。
光源43としては、例えば、LED、LD、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ等の種々の光源43が採用され得る。
なお、本実施形態では、光源43のY方向における長さは、吐出ヘッド33のノズル列39を網羅する長さに設定されている。
また、照射装置15aの光源43aと、照射装置15bの光源43bとは、それぞれ、吐出ヘッド33のノズル面35がX方向に沿って描く軌跡に、平面視で重なっている。
吐出ヘッド33は、図2中のB−B線における断面図である図4に示すように、ノズルプレート46と、キャビティープレート47と、振動板48と、複数の圧電素子49と、を有している。
ノズルプレート46は、ノズル面35を有している。複数のノズル37は、ノズルプレート46に設けられている。
キャビティープレート47は、ノズルプレート46のノズル面35とは反対側の面に設けられている。キャビティープレート47には、複数のキャビティー51が形成されている。各キャビティー51は、各ノズル37に対応して設けられており、対応する各ノズル37に連通している。各キャビティー51には、図示しないタンクからインク53が供給される。
振動板48は、キャビティープレート47のノズルプレート46側とは反対側の面に設けられている。振動板48は、Z方向に振動(縦振動)することによって、キャビティー51内の容積を拡大したり、縮小したりする。
複数の圧電素子49は、それぞれ、振動板48のキャビティープレート47側とは反対側の面に設けられている。各圧電素子49は、各キャビティー51に対応して設けられており、振動板48を挟んで各キャビティー51に対向している。各圧電素子49は、駆動信号に基づいて、伸長する。これにより、振動板48がキャビティー51内の容積を縮小させる。このとき、キャビティー51内のインク53に圧力が付与される。その結果、ノズル37から、インク53が液滴として吐出される。吐出ヘッド33によるインク液滴の吐出法は、インクジェット法の1つである。インクジェット法は、塗布法の1つである。
上記の構成を有する吐出ヘッド33は、図2に示すように、ノズル面35がヘッドプレート31から突出した状態で、ヘッドプレート31に支持されている。
キャリッジ7は、図2に示すように、吐出ヘッド33を保持したヘッドユニット13を支持している。ここで、ヘッドユニット13は、さらにヘッドユニット13に保持された吐出ヘッド33のノズル面35がZ方向の下方に向けられた状態でキャリッジ7に支持されている。
上記により、ワークWには、吐出ヘッド33からインク53が塗布され得る。
なお、本実施形態では、縦振動型の圧電素子49が採用されているが、インク53に圧力を付与するための加圧手段は、これに限定されず、例えば、下電極と圧電体層と上電極とを積層形成した撓み変形型の圧電素子も採用され得る。また、加圧手段としては、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズルから液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなども採用され得る。さらに、発熱体を用いてノズル内に泡を発生させ、その泡によって機能液に圧力を付与する構成も採用され得る。
キャリッジ搬送装置11は、図1に示すように、架台101と、ガイドレール103と、を有している。
架台101は、X方向に延在しており、ワーク搬送装置3をX方向にまたいでいる。架台101は、ワークテーブル25の定盤21側とは反対側で、ワーク搬送装置3に対向している。架台101は、一対の支柱107によって支持されている。一対の支柱107は、定盤21を挟んで方向に互いに対峙する位置に設けられている。
なお、以下においては、一対の支柱107のそれぞれを識別する場合に、支柱107a及び支柱107bという表記が用いられる。支柱107a及び支柱107bは、それぞれ、ワークテーブル25よりもZ方向の上方に突出している。これにより、架台101とワークテーブル25との間には、隙間が保たれている。
ガイドレール103は、架台101の定盤21側に設けられている。ガイドレール103は、X方向に沿って延在しており、架台101のX方向における幅にわたって設けられている。
前述したキャリッジ7は、ガイドレール103に支持されている。キャリッジ7がガイドレール103に支持された状態において、キャリッジ7に支持されたヘッドユニット13が保持する吐出ヘッド33のノズル面35が、Z方向においてワークテーブル25側に向いている。キャリッジ7は、ガイドレール103によってX方向に沿って案内され、X方向に往復動可能な状態でガイドレール103に支持されている。なお、平面視で、吐出ヘッド33がワークテーブル25に重なっている状態において、ノズル面35とワークテーブル25の載置面25aとは、互いに隙間を保った状態で対向する。
キャリッジ7は、図示しない移動機構及び動力源によって、X方向に往復動可能に構成されている。移動機構としては、例えば、ボールねじとボールナットとを組み合わせた機構や、リニアガイド機構などが採用され得る。また、本実施形態では、キャリッジ7をX方向に沿って移動させるための動力源として、図示しないキャリッジ搬送モーターが採用されている。キャリッジ搬送モーターとしては、ステッピングモーター、サーボモーター、リニアモーターなどの種々のモーターが採用され得る。
キャリッジ搬送モーターからの動力は、移動機構を介してキャリッジ7に伝達される。これにより、キャリッジ7は、ガイドレール103に沿って、すなわちX方向に沿って往復移動することができる。つまり、キャリッジ搬送装置11は、キャリッジ7に支持されたヘッドユニット13を、X方向に沿って往復移動させることができる。
上記の構成を有する液滴吐出装置1では、吐出ヘッド33をワークWに対向させた状態で、吐出ヘッド33とワークWとを相対的に往復移動させながら、吐出ヘッド33からインク53の液滴を吐出させることによって、ワークWへのパターンの記録(描画)が行われる。
液滴吐出装置1は、図5に示すように、上記の各構成の動作を制御する制御部111を有している。制御部111は、CPU(Central Processing Unit)113と、駆動制御部115と、メモリー部117と、を有している。駆動制御部115及びメモリー部117は、バス119を介してCPU113に接続されている。
また、液滴吐出装置1は、キャリッジ搬送モーター121と、ワーク搬送モーター123と、入力装置129と、表示装置131と、を有している。
キャリッジ搬送モーター121及びワーク搬送モーター123は、それぞれ、入出力インターフェイス133とバス119とを介して制御部111に接続されている。また、入力装置129及び表示装置131も、それぞれ、入出力インターフェイス133とバス119とを介して制御部111に接続されている。
キャリッジ搬送モーター121は、キャリッジ7を駆動するための動力を発生させる。ワーク搬送モーター123は、ワークテーブル25を駆動するための動力を発生させる。
入力装置129は、各種の加工条件を入力する装置である。表示装置131は、加工条件や、作業状況を表示する装置である。液滴吐出装置1を操作するオペレーターは、表示装置131に表示される情報を確認しながら、入力装置129を介して種々の情報を入力することができる。
なお、吐出ヘッド33、照射装置15a及び照射装置15bも、それぞれ、入出力インターフェイス133とバス119とを介して制御部111に接続されている。
CPU113は、プロセッサーとして各種の演算処理をおこなう。駆動制御部115は、各構成の駆動を制御する。メモリー部117は、RAM(Random Access Memory)や、ROM(Read Only Memory)などを含んでいる。メモリー部117には、液滴吐出装置1における動作の制御手順が記述されたプログラムソフト135を記憶する領域や、各種のデータを一時的に展開する領域であるデータ展開部137などが設定されている。データ展開部137に展開されるデータとしては、例えば、記録すべきパターンが示される記録データや、記録処理等のプログラムデータなどが挙げられる。
駆動制御部115は、モーター制御部141と、吐出制御部145と、第1照射制御部147および第2照射制御部149と、表示制御部151と、を有している。
モーター制御部141は、CPU113からの指令に基づいて、キャリッジ搬送モーター121の駆動と、ワーク搬送モーター123の駆動とを、個別に制御する。
吐出制御部145は、CPU113からの指令に基づいて、吐出ヘッド33の駆動を制御する。
照射制御部147は、CPU113からの指令に基づいて、照射装置15a及び照射装置15bのそれぞれにおける光源43a,43bの発光状態を個別に制御する。
表示制御部151は、CPU113からの指令に基づいて、表示装置131の駆動を制御する。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いた描画方法において、ワークW表面へのインク液滴の着弾からインクの定着までの様子の一例について説明する。図6は、実施形態1に係る描画方法において、描画媒体としてのワークWへのインク液滴の着弾直前から定着までの一例を示す説明図である。
図6(a)は、吐出ヘッド33のノズル37(図3を参照)から吐出されたインク53の液滴がワークW表面へ着弾する直前の状態を示している。そして、図6(b)は、ワークW表面へインク53の液滴が着弾した直後の状態を示している。ワークWに着弾したインク53は、その後、ワークW表面に沿って図中矢印の方向に拡散することにより、平坦化していく。図6(c)は、平坦化が進んだインク53に照射装置15による紫外線の照射を開始した状態を示している。照射装置15による紫外線の照射は、ワークW表面へインク53の液滴が着弾した後、所定のタイミングで行なう。ここでいう所定のタイミングは、本実施形態では、吐出ヘッド33の各ノズル列39と照射装置15との間の距離により適宜に設定される。
紫外線硬化型のインク53は、所定の累積強度の紫外線の照射により硬化する。この累積強度は、例えば、紫外線の強度と照射時間の積の密度である。そのため、紫外線の照射を開始しても、インク53が完全に硬化するまでには、ある程度の時間を要する。そのため、着弾したインク53の平坦化は、図6(c)に示す紫外線の照射の開始時から、完全に硬化するまでの間にも進む。また、照射装置15は、ワークWに着弾したインク53の上を通り過ぎる間に紫外線を照射し続けることにより、インク53の各領域に対して、累積強度分の紫外線を照射する。
図6(d)は、図6(c)に示すインク53が平坦化しながら照射装置15からの紫外線照射により硬化してワークW表面にインク硬化物53aとして定着した状態を示している。インク硬化物53aは、インク53の液滴がワークW表面への着弾してから硬化するまでの時間に応じたドットサイズに拡がった状態で固化されワークW表面に定着する。このように、インク53(図6(a))は、インク53の液滴としてワークW表面に着弾後(図6(b))、硬化してインク硬化物53aとなるまでの間、ワークW表面で徐々に拡がる(図6(c)〜(d))。このとき、ワークW表面でのインク53の濡れ広がり性や、インク53を硬化させるのに必要な照射装置15による紫外線の積算光量などのインク特性の違いにより、インクの種類ごとに、着弾後のインク53の液滴がインク硬化物53aとして定着するまでの広がり方に差が生じる。このため、高い精度で印刷を行うためには、吐出ヘッド33の各ノズル37から吐出されてワークW上に着弾したインク液滴の着弾径が広がりやすいインクほど、ワークW表面への着弾してから硬化するまでの時間をできる限り短くすることが望ましい。
図7は、描画媒体の表面に、2種類のインクの液滴を着弾させてから、所定時間後のインク量(重量)に対する濡れ広がり量(着弾径)の特性の一例を示す説明図ある。
図7に示すように、2種類のインク153aおよびインク153b共に、インク量が多いほど、所定時間後のインクの濡れ広がり量が大きくなっている。また、種類の異なるインク153aとインク153bとでは、描画媒体に着弾後のインクの着弾径や濡れ広がり性に差異がみられる。このように、インクの種類の違いやインクの量、あるいは描画媒体の表面状態によって、着弾後のインクの濡れ広がり性に差が出る。
このため、本実施形態の描画方法では、液滴吐出装置1を用いた描画に用いる複数種類のインク毎の濡れ広がり量を測定して、予め各インクの濡れ広がり性を把握しておく。濡れ広がり性の測定方法としては、例えば、実際の描画に用いる描画媒体(ワーク)を用いて、その描画媒体に、各種インクを同じ吐出量にてインクジェットヘッドから吐出して着弾させ、所定時間後の各インクの平面視の大きさ(例えばインク径)を測定する方法などが挙げられる。
ここで得られたインク種類毎の着弾後の濡れ広がり特性データと、実際の描画時のインク液滴吐出量とを照らし合わせることにより、各種インク毎の描画時の濡れ広がり量を予測することができる。本実施形態の描画方法では、この描画時のインクの濡れ広がり量の予測情報に基づいて、描画に用いる複数種類のインクのうち、濡れ広がり性の高いインクから順に、吐出ヘッド33の照射装置15に近いノズル列39から吐出させるように割り付けを行なうことを特徴とする。これにより、使用する複数のインクの濡れ広がりのバランスの向上を図る。以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
図8は、描画に用いる複数種類のインクの濡れ広がりのバランスを向上させるために本実施形態で用いるキャリッジに保持された吐出ヘッドにおける各ノズル列へのインクの割り当ての一例を示したものであり、複数のノズル列39を有するノズル面側から見た底面図である。
図8に示すように、本実施形態の液滴吐出装置のキャリッジ7は、吐出ヘッド33と、該吐出ヘッド33を保持するヘッドユニット13とを支持している。その吐出ヘッド33のノズル面35には複数のノズル列39が配設されている。本実施形態では、四つのノズル列39a〜39dが設けられている。また、吐出ヘッド33を支持するヘッドユニット13のX方向の両側面に照射装置15a,15bがノズル列39a〜39dと並行させて設けられている。
このキャリッジ7を、X(+)方向およびX(−)方向に走査させて描画を行なう。ここで、描画に用いる複数種類のインクを、濡れ広がり性に応じて各ノズル列39a〜39dに割り付けて吐出させる。具体的には、照射装置15a,15bに近い方のノズル列39a,39dに、濡れ広がり性の高いインクを割り付けるようにする。
例えば、描画に用いるインクをインクAおよびインクBの2種類とし、上記した事前のインク着弾後の濡れ広がり量の測定にて、描画媒体としてのワークWに対するインクの濡れ広がり量が、インクA>インクBであったとする。この場合には、照射装置15aに近いノズル列39a、および、照射装置15bに近いノズル列39dにインクAを割り付け、それ以外のノズル列39bおよびノズル列39cにインクBを割り付けて吐出するようにする。これにより、X(+)方向にキャリッジ7を走査させながら描画するときに、ノズル列39aからインクA、ノズル列39bからインクBの液滴を吐出させ、インクAおよびインクBの着弾位置の上方に照射装置15aが移動するまでの時間をおいてからインクAおよびインクBの着弾液滴に紫外線を照射する。また、キャリッジ7をX(−)方向に走査させながら描画するときには、ノズル列39dからインクA、ノズル列39cからインクBの液滴を吐出させ、インクAおよびインクBの着弾位置の上方に照射装置15bが移動する時間をおいてからインクAおよびインクBの着弾液滴に紫外線を照射する。
このように描画に用いる複数種類のインクを、事前の濡れ広がり量の測定結果に基づいて照射装置15a,15bに近いノズル列39a,39d、または照射装置15a,15bから遠いノズル列39b,39cに割り当てて吐出させて描画することにより、濡れ広がり性の高いインクAが照射装置15a,15bから紫外線を照射されるまでの時間がインクBよりも短くなって濡れ広がりが抑えられるので、インクAとインクBとの濡れ広がりのバランスをよくした状態で定着させることができる。
なお、本実施形態では、描画に用いるインクがインクAおよびインクBの2種類である場合を説明したが、3種類以上であった場合にも、ワークに着弾してから所定時間後の濡れ広がり量が多い順に、照射装置に近いノズル列にインクを割り当てればよい。
以上述べたように、本実施形態に係る液滴吐出装置1によれば、描画に用いる複数種類のインクが、描画媒体に着弾後の濡れ広がり性が異なる場合でも、事前に濡れ広がり性を確認してから、濡れ広がり性の高いインクから順に照射装置15a,15bに距離的に近いノズル列39a,39dに割り付けて吐出させるので、各種インクの定着までの濡れ広がり方の差が抑えられてバランスがよくなる。したがって、液滴吐出装置1やそれによる描画方法を複雑化させることなく、高品質で高精細な描画が可能な描画方法を提供することができる。
(実施形態2)
図9は、実施形態2の描画方法に係るキャリッジに保持された吐出ヘッドにおける各ノズル列へのインクの割り当ての一例を示したものであり、複数のノズル列39を有するノズル面側から見た底面図である。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
図9において、実施形態2のキャリッジ7´に支持された吐出ヘッド33のノズル面35には、複数のノズル列39a〜39dが配設されている。また、吐出ヘッド33を保持するヘッドユニット13のX方向の両側面のうち一方のX(−)側の側面に、照射装置15´がノズル列39a〜39dと並行させて設けられている。
このキャリッジ7´を用いて、X(+)方向の往路の走査中でのみ描画を行ない、X(−)方向の復路の走査中は描画をしない単方向描画を行なう場合を想定する。ここで、描画に用いるインクは、インクA、インクB、インクC、インクDの4種類とし、上述したインク着弾後の濡れ広がり量の測定にて、描画媒体としてのワークWに対するインクの濡れ広がり量が、インクA>インクB>インクC>インクDの順であったとする。この場合、照射装置15´に近いノズル列39a、ノズル列39b、ノズル列39c、ノズル列39dの順に、それぞれインクA、インクB、インクC、インクDを割り付けて吐出するようにする。これにより、X(+)方向にキャリッジ7´を走査させながら描画するときに、それぞれのインク列39a〜39dからインクA〜Dの液滴を吐出させ、各インクA〜Dの着弾位置の上方に照射装置15´が移動する時間をおいてから着弾した各インクA〜Dに紫外線が照射される。
このように、描画に用いる複数種類のインクを、事前の濡れ広がり性の測定結果に基づいて、照射装置15´に近い、または遠いノズル列39a〜39dへ割り当てて吐出させて描画することにより、濡れ広がり性が高いインクほど照射装置15´から紫外線照射されるまでの時間が短く、濡れ広がりが抑えられるので、インクA〜Dの濡れ広がりのバランスをよくすることができる。
なお、本実施形態では、インク数を4種類としたが、これに限定されない。列数に応じてインクの種類を増やすことができる。その場合においても、所定時間後の濡れ広がり量が多い順に照射装置15´に近いノズル列39に割り当てればよい。
以上述べたように、本実施形態に係るキャリッジ7´を備えた液滴吐出装置を用いた描画方法によれば、単方向描画において、上記実施形態1と同様に、各種インクA〜Dの定着までの濡れ広がり方の差が抑えられてバランスがよくなることにより、高品質で高精細な描画をすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。
例えば、上記実施形態の描画方法に用いる液滴吐出装置1は、1つの吐出ヘッド33を有する構成について説明したが、この構成に限定するものではない。X方向(主走査方向)に複数種類のインクジェットヘッドを備え、その複数のインクジェットヘッドを1つの群として、そのインクジェットヘッド群のX方向の両側面、または、一方の側面に紫外線照射手段を設ける構成としてもよい。そして、インクジェットヘッドの照射装置に近いノズル列から順に、描画するワークに対して濡れ広がり性の高いインクを割り当てる。
この構成によれば、実施形態の液滴吐出装置を用いた描画方法の効果に加えて、複数のインクジェットヘッドを使用することにより、キャリッジ単位で見たときのノズル列配置の自由度が広がるという効果を奏する。
1…描画装置としての液滴吐出装置、3…ワーク搬送装置、7,7´…キャリッジ、11…キャリッジ搬送装置、13…ヘッドユニット、15,15a,15b,15´…紫外線照射手段としての照射装置、21…定盤、23a,23b…ガイドレール、25…ワークテーブル、25a…載置面、31…ヘッドプレート、33…吐出ヘッド、35…ノズル面、37…ノズル、39a〜39d…ノズル列、41…紫外光、43…光源、46…ノズルプレート、47…キャビティープレート、48…振動板、49…圧電素子、51…キャビティー、53,153a,153b…インク、53a…インク硬化物、101…架台、103…ガイドレール、107a,107b…支柱、111…制御部、113…CPU、115…駆動制御部、117…メモリー部、119…バス、121…キャリッジ搬送モーター、123…ワーク搬送モーター、129…入力装置、131…表示装置、133…入出力インターフェイス、135…プログラムソフト、137…データ展開部、141…モーター制御部。

Claims (2)

  1. 複数のノズル列を有し、紫外線の照射により硬化する複数種類の紫外線硬化型のインクの液滴を前記ノズル列のノズルから吐出して描画媒体に着弾させる描画ヘッドと、
    前記描画ヘッドを保持するヘッドユニットと、
    前記描画媒体に着弾した前記液滴に紫外線を照射できるように前記ヘッドユニットの平面視で前記描画ヘッドと重ならない位置に前記ノズル列と並行させて設置された紫外線照射手段と、を備えた描画装置を用いたインクジェット法による描画方法であって、
    複数種類の前記インクは、前記描画媒体に前記液滴を着弾させてから所定時間後の濡れ広がり量を予め比較しておき、前記所定時間後の濡れ広がり量が多い順に前記紫外線照射手段に近い前記ノズル列に割り当てて吐出させることを特徴とする描画方法。
  2. 請求項1に記載の描画方法において、
    前記所定時間後の濡れ広がり量を予め比較するときに、複数種類の前記インク毎の吐出量を、実際の描画時と略同じにすることを特徴とする描画方法。
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