JP2013193185A - ネジ山修正用工具及びネジ山修正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネジ山修正用工具1は、円弧状のダイス片2aを周方向に複数個設けて形成された環状のダイス2と、ダイス2を収容可能な収容部4aを有する略円筒状のホルダー4と、ダイス2を環状に固定する固定手段6と、ダイス2を押圧して収容部4aに保持する押圧手段8と、を備えている。
【選択図】図1
Description
ネジ山修正用工具の係止手段は、一方のホルダー片に設けられてノコギリ状の複数の歯を有する係止板と、他方のホルダー片から外方へ突出するように設けられてノコギリ状の複数の歯を有する操作板と、から構成されており、操作板の歯を係止板の歯に係合させることで、一対のホルダー片間を所定の間隔で保持することができる。
内周面にネジ山を有する円弧状のダイス片を周方向に複数個配置して形成された環状のダイスと、
隣接する前記ダイス片間に隙間を形成した状態で前記ダイスを一端部に収容可能な筒状のホルダーと、
前記各ダイス片の外周面を前記ダイス片の前記内周面側へ向かって押圧して、隣接する前記ダイス片間の隙間を無くし、前記ダイスを環状に固定する固定手段と、を備え、
前記固定手段は、前記ホルダーの外周面に内周面が当接して、前記ホルダーの軸方向に摺動可能な中空筒状のスリーブを有しており、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って摺動させて所定の位置に配置することで、前記各ダイス片の外周面に押圧力を付与することを特徴とする。
また、ダイスを環状に固定する固定手段を備えているため、ダイスを環状に固定することができる。これにより、ダイスで雄ネジを強固に保持することが可能となる。強固に保持した状態で損傷したネジ山を修正することにより、ネジ山を正確に修正することができる。
さらに、固定手段はスリーブを備えているため、スリーブを摺動させて所定の位置に配置することで、雄ネジをダイスで強固に保持することができる。
前記拡径手段は、前記ダイス片と同一の円弧状の第1側面を有するとともに、外周面の中心軸方向長さが内周面の中心軸方向長さよりも長くなるように内周面側から外周面側へ向かって傾斜している第2側面を有し、且つ前記第1側面が前記ダイス片の側面に密着しているダイス支持体と、前記ダイス支持体の前記第2側面に前記第1側面側へ向かって付勢力を付与するダイス用バネと、を有していてもよい。
また、拡径手段は、ダイス支持体と、ダイス用バネとを有しており、ダイス用バネの付勢力をダイス支持体の第2側面に付与することにより、付勢力の一部が各ダイス片を径方向外側に移動させる力となるため、各ダイス片を径方向外側へ移動させることができる。これにより、ダイスを拡径することができる。そして、拡径手段は、簡素な機構なので、安価に製作することができる。
前記各ダイス片を径方向外側に移動させて、隣接するダイス片間に隙間を形成させるとともに、前記ダイスを拡径する拡径手段を備えており、
前記拡径手段は、前記ホルダー内に、前記ホルダーの中心軸と直交する直交方向に配置され、且つ、両端がそれぞれ互いに対向する位置の前記分割体に接続されたバネを有することとしてもよい。
前記スリーブの内周は、一端側から他端側へ向かって内周径を徐々に減じたテーパー状に形成されるとともに、前記スリーブの一端が前記ホルダーの一端側を向くように配置されており、
前記スリーブを前記ホルダーの前記一端側に摺動させることにより、前記ホルダーを内方へ向かって押圧可能としてもよい。
前記固定手段は、前記ホルダーの外周面に内周面が当接して、前記ホルダーの軸方向に摺動可能な中空筒状のスリーブを有しており、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って所定方向へ摺動させて前記固定手段の固定を解除し、隣接する前記ダイス片間に隙間を形成して前記ダイスを拡径する固定解除ステップと、
修正する雄ネジを前記ダイス内に挿入する雄ネジ挿入ステップと、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って前記所定方向と反対方向へ摺動させて所定の位置に配置するとともに、前記各ダイス片の外周面に押圧力を付与して前記雄ネジのネジ山が正常に形成されている部分に前記ダイスを装着する装着ステップと、
前記雄ネジの損傷したネジ山に向かって前記ダイスを移動させて前記損傷したネジ山を修正する修正ステップと、を備えることを特徴とする。
また、固定手段でダイスを環状に固定するため、ダイスで雄ネジを強固に保持することができる。そして、ダイスで雄ネジを強固に保持した状態で、ダイスを回転させながら雄ネジの損傷したネジ山に向かって移動させて損傷したネジ山を修正するため、ネジ山を正確に修正できる。損傷している雄ネジの先端にダイスを装着して修正する場合に比べて短時間で容易に修正を実施することができる。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1及び図2は、それぞれ本発明の第一実施形態に係るネジ山修正用工具の縦断面図、横断面図である。まず、図1及び図2を参照して、本発明のネジ山修正用工具の全体構成について説明する。
ホルダー4の外径は、一端4cから他端4dへ向かうにしたがって、階段状に徐々に長くなっている。本明細書では、一端側で最も外径の短い部分を第1段部4hといい、他端側へ向かって外径が長くなるごとに順番に第2段部4i、第3段部4jという。
ホルダー4の第1段部4hには、後述するスリーブ12とカラー片14を接続するボルト16を挿通するための長孔4eが周方向に所定の間隔で複数形成されている。
また、ダイス収容部4aの他端側には、修正するボルトの雄ネジにダイス2を装着した際に、当該雄ネジを収容可能な円柱状の空間部4bが形成されている。空間部4bは、雄ネジの直径よりも長い直径を有している。本実施形態では、空間部4bとして押圧手段8内に形成した貫通孔8aを利用する。
スリーブ12の内径は、ホルダー4の外周に沿って摺動できるように、一端12bから他端12cへ向かって階段状に徐々に長くなっている。本明細書では、一端側で最も内径の短い部分を第1段部12dといい、当該第1段部12dよりも他端側で当該第1段部12dよりも内径が長い部分を第2段部12eという。スリーブ12は、スリーブ12の第1段部12dの内周面とホルダー4の第1段部4hの外周面とが当接するとともに、スリーブ12の第2段部12eの内周面とホルダー4の第2段部4iの外周面とが当接するように、ホルダー4の外周に配置される。これにより、スリーブ12は、ホルダー4の外周面に沿ってホルダー4の軸方向に摺動可能となる。
そして、スリーブ12の第1段部12dの他端側内周側面と、ホルダー4の第2段部4iの一端側外周側面との間には、スリーブ12をホルダー4の一端側へ向かって付勢するスリーブ用バネ13が設けられている。
また、スリーブ12は、第1段部12d及び第2段部12eの一部分の外径が他よりも長くなるように形成されている。
図4は、カラー片14の正面図及び側断面図である。図4に示すように、カラー片14は、円弧形状を有している。本実施形態では、2つのカラー片14を用いたが、カラー片14の数は、これに限定されるものではない。
カラー片14の外径は、ホルダー4の第1段部4hの内径とほぼ同じ長さに形成されている。また、カラー片14の内径は、押圧部材8の第1段部8bの外径とほぼ同じ長さに形成されている。これにより、カラー片14は、ホルダー4の第1段目4hの内周面と押圧部材8の第1段部8bの外周面との間を、ホルダー4の軸方向に摺動可能である。
拡径手段22は、ダイス片2aに当接するダイス支持体24と、付勢力をダイス支持体24に付与するダイス用バネ28と、当該ダイス用バネ28の一端に接続されてダイス支持体24に当接する摺動板26と、を備えている。
ダイス2が拡径することにより、ボルトの雄ネジのネジ山とダイス2のネジ山とを螺合させることなく、雄ネジをダイス2内に挿通させることができる。
このとき、ダイス用バネ28の付勢力は摺動板26を介してダイス支持体24に付与されている。この付勢力の一部はダイス支持体24及びダイス2を拡径する方向へ作用することとなる。これにより、図8及び図9に示すように、ダイス支持体24及びダイス2は拡径することができる。係る場合に、ダイス支持体24及びダイス2は、ダイス2のネジ山が修正するボルトの雄ネジのネジ山と螺合することなく、雄ネジをダイス2内に挿通可能となるまで拡径する。
図10及び図11に示すように、まず、スリーブ12をホルダー4の他端側へ移動させて、ダイス2及びダイス支持体24を拡径する。そして、拡径したダイス2内にボルト29の雄ネジ29aを挿通して、雄ネジ29aの正常なネジ山部分がダイス2内に配置されるように、ボルト29の位置を調整する。
その後、ネジ山修正用工具1を雄ネジの先端側へ向かって回転させながら移動させることにより、損傷したネジ山を修正する。
また、カラー片14は、ボルト16でスリーブ12に接続されているため、スリーブ12をホルダー4に沿って摺動させることで、カラー片14を移動させることができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上述した第一実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図14及び図15に示すように、ネジ山修正用工具31はホルダー34と、固定手段36と、拡径手段32と、を備えている。
また、ホルダー34は、断面が円弧状の分割体34aを周方向に複数個配置して形成されており、円筒形状を有している。
分割体34aは、ダイス片2aと同じ数になるように分割される。したがって、本実施形態では、ホルダー34は、2つの分割体34aから構成されている。各分割体34aにそれぞれダイス片2aが固定されている。ダイス片2aは、各分割体34aの一端部34dの内周面にダイス用ボルト40にて固定されている。
ホルダー34内には、修正するボルト29の雄ネジ29aにダイス2を装着した際に、当該雄ネジ29aを収容可能な円柱状の空間部4bが形成されている。
また、スリーブ37を径方向に貫通するネジ穴37aに蝶ネジ38を螺合し、当該蝶ネジ38を締め付けることにより、スリーブ37をホルダー34に固定するとともに、ホルダー34を介してダイス2を締め付けることができる。
また、スリーブ37をホルダー34の他端側に摺動させることにより、ホルダー34及びダイス2を拡径することができる。
2 ダイス
2a ダイス片
4 ホルダー
4a 収容部
4b 空間部
4c 一端
4d 他端
4e 長孔
4f 蓋
4g 穴
4h 第1段部
4i 第2段部
4j 第3段部
6 固定手段
8 押圧手段
8a 貫通孔
8b 第1段部
8c 第2段部
8d 第3段部
10 ピン
12 スリーブ
12a 貫通孔
12b 一端
12c 他端
12d 第1段部
12e 第2段部
13 スリーブ用バネ
14 カラー片
14a ネジ穴
16 ボルト
22 拡径手段
24 ダイス支持体
26 摺動板
28 ダイス用バネ
29 修正するボルト
29a 雄ネジ
31 ネジ山修正用工具
32 拡径手段
34 ホルダー
34a 分割体
34b 一端
34c 他端
34d 一端部
36 固定手段
37 スリーブ
37a ネジ穴
37b 一端
37c 他端
38 蝶ネジ
39 ハンドル
40 ダイス用ボルト
Claims (5)
- 雄ネジのネジ山を修正するネジ山修正用工具であって、
内周面にネジ山を有する円弧状のダイス片を周方向に複数個配置して形成された環状のダイスと、
隣接する前記ダイス片間に隙間を形成した状態で前記ダイスを一端部に収容可能な筒状のホルダーと、
前記各ダイス片の外周面を前記ダイス片の前記内周面側へ向かって押圧して、隣接する前記ダイス片間の隙間を無くし、前記ダイスを環状に固定する固定手段と、を備え、
前記固定手段は、前記ホルダーの外周面に内周面が当接して、前記ホルダーの軸方向に摺動可能な中空筒状のスリーブを有しており、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って摺動させて所定の位置に配置することで、前記各ダイス片の外周面に押圧力を付与することを特徴とするネジ山修正用工具。 - 前記各ダイス片を径方向外側に移動させて、隣接するダイス片間に隙間を形成させるとともに、前記ダイスを拡径する拡径手段を備えており、
前記拡径手段は、前記ダイス片と同一の円弧状の第1側面を有するとともに、外周面の中心軸方向長さが内周面の中心軸方向長さよりも長くなるように内周面側から外周面側へ向かって傾斜している第2側面を有し、且つ前記第1側面が前記ダイス片の側面に密着しているダイス支持体と、前記ダイス支持体の前記第2側面に前記第1側面側へ向かって付勢力を付与するダイス用バネと、を有することを特徴とする請求項1に記載のネジ山修正用工具。 - 前記ホルダーは、円弧状の分割体を周方向に複数個配置して形成され、
前記各ダイス片を径方向外側に移動させて、隣接するダイス片間に隙間を形成させるとともに、前記ダイスを拡径する拡径手段を備えており、
前記拡径手段は、前記ホルダー内に、前記ホルダーの中心軸と直交する直交方向に配置され、且つ、両端がそれぞれ互いに対向する位置の前記分割体に接続されたバネを有することを特徴とする請求項1に記載のネジ山修正用工具。 - 前記ホルダーの外周は、前記ダイスを保持している前記ホルダーの一端側から他端側へ向かって外周径を徐々に減じたテーパー状に形成され、
前記スリーブの内周は、一端側から他端側へ向かって内周径を徐々に減じたテーパー状に形成されるとともに、前記スリーブの一端が前記ホルダーの一端側を向くように配置されており、
前記スリーブを前記ホルダーの前記一端側に摺動させることにより、前記ホルダーを内方へ向かって押圧可能であることを特徴とする請求項3に記載のネジ山修正用工具。 - 内周面にネジ山を有する円弧状のダイス片を周方向に複数個配置して形成された環状のダイスと、隣接する前記ダイス片間に隙間を形成した状態で前記ダイスを一端部に収容可能な収容部を有する筒状のホルダーと、前記各ダイス片の外周面に前記ダイス片の前記内周面側へ向かう押圧力を付与して、隣接する前記ダイス片間の隙間を無くし、前記ダイスを環状に固定する固定手段と、を備えた雄ネジのネジ山修正用工具を用いたネジ山修正方法であって、
前記固定手段は、前記ホルダーの外周面に内周面が当接して、前記ホルダーの軸方向に摺動可能な中空筒状のスリーブを有しており、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って所定方向へ摺動させて前記固定手段の固定を解除し、隣接する前記ダイス片間に隙間を形成して前記ダイスを拡径する固定解除ステップと、
修正する雄ネジを前記ダイス内に挿入する雄ネジ挿入ステップと、
前記スリーブを前記ホルダーに沿って前記所定方向と反対方向へ摺動させて所定の位置に配置するとともに、前記各ダイス片の外周面に押圧力を付与して前記雄ネジのネジ山が正常に形成されている部分に前記ダイスを装着する装着ステップと、
前記雄ネジの損傷したネジ山に向かって前記ダイスを移動させて前記損傷したネジ山を修正する修正ステップと、を備えることを特徴とするネジ山修正方法。
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KR101912069B1 (ko) * | 2018-07-12 | 2018-10-26 | 김인호 | 파이프 내부 챔퍼링 툴 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3956787A (en) * | 1974-12-16 | 1976-05-18 | Crumpacker William H | Thread reconditioning tool |
JPS5924218U (ja) * | 1982-08-05 | 1984-02-15 | ノグチ自動車株式会社 | ねじ山再生用ダイス |
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