JP2011236032A - スプール保持具 - Google Patents

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JP2011236032A JP2010110373A JP2010110373A JP2011236032A JP 2011236032 A JP2011236032 A JP 2011236032A JP 2010110373 A JP2010110373 A JP 2010110373A JP 2010110373 A JP2010110373 A JP 2010110373A JP 2011236032 A JP2011236032 A JP 2011236032A
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Yutaka Kawamoto
裕 河本
Yasuyoshi Uchino
泰敬 内野
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Abstract

【課題】スプール回転速度が高速回転領域において振動を抑制することを目的とする。
【解決手段】スプール2の内側に挿入され、両端部の内周がテーパー形状を有するコレット3と、
前記スプールを回転させる回転軸5と、
該回転軸と一体で回転するとともに、前記コレットの前記テーパー形状と摺動可能な面4eを有し、軸線方向に変位可能な一対のスクイザー4a、4bと、
前記回転軸の内部に設置され、径方向外側に突出可能な位置決めピン11と、
前記一対のスクイザーの一方のスクイザーを他方のスクイザーに向かって変位させるように前記回転軸に取り付けられ、突出した前記位置決めピンとの嵌合により前記一方のスクイザーを位置決めする円筒形状のロック治具7と、
前記他方のスクイザーを前記一方のスクイザーに向かって付勢するばね14と、
該ロック治具に内装され、前記位置決めピンを前記回転軸内に押し戻して前記ロック治具の固定を解除する解除ピン9と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、スプール保持具に関し、特に、スプールの内側に挿入されたコレットを介してスプールを回転させるスプール保持具に関する。
従来から、半導体素子上のチップ電極と、外部電極との結線には、直径10〜50μmの金、アルミニウム、あるいは銅等の金属極細線が用いられている。このような金属極細線の加工において、例えば、金属極細線の伸線や熱処理等の処理は、金属極細線が巻回された巻出しスプールと、金属極配線を巻き取る巻取りスプールを離間して配置し、巻出しスプールに巻回された金属極細線を、巻取りスプールに巻き取る途中において上述の種々の処理を行う。
図1は、従来から一般的に行われている金属極細線の伸線処理方法の一例を示した図である。図1に示すように、巻出しスプール21aに巻回された金属極細線20が、張力検出部22、伸線部23を経て、巻取りスプール21bに巻き取られる。図1に示す処理においては、伸線部23で金属極細線20を伸長して細くする伸線処理が行われることになる。また、この場合において、スプール21a、21bは、保持機構を有する回転軸に固定保持され、モータ等の駆動ユニットにより回転する。従来の保持機構においては、コレットチャック方式が多く用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
図2は、従来のコレットチャック方式のスプール保持機構の一例を示した図である。図2に示すコレットチャック方式においては、円筒の両端内周側にテーパー面33aを有するコレット33を、回転軸35の先端に付けられた雄ねじと、ナット36により、外周面をテーパー加工した両サイドのスクイザー34a、34bの間の距離を縮めることによって径方向に広げ、スプール32を円筒の内側から固定して保持する。
図3は、従来のコレット33の立体斜視図の一例である。コレット33が、円筒軸に平行な切れ込み33bを有し、軸方向の両側からテーパー面33aに圧力が加わり、円筒軸方向に縮むことにより、径方向に拡大できる構造になっていることが分かる。
図4は、図2のスプール保持機構のナット36を緩めた状態を示した図である。このようなねじ締めによる固定方式は、スプール32を回転させる時に発生するナット36の締まり等の圧力によって、スクイザー34aがコレット33に強く圧着して、コレット33の径が広がり過ぎてしまい、図4に示すように、ナット36を緩めた際にも、スクイザー34aとコレット33が分離されず、スプール32の取り出し作業に支障をきたすことが多かった。
そこで、上記問題を解決するために、保持機構によりスプール32を回転させるときに発生する、ナット36の締まり等による圧力を緩和するスプール32の保持機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載の極細線の巻き取り用スプールにおいては、スクイザーを一方の他方のスクイザーに押動し得るカムと、他方のスクイザーを一方のスクイザーに弾圧するばねとを備え、カムを回動することにより巻取りドラムとコレットを結合離脱させられるようにするとともに、コレットと一対のスクイザーがピン−スロット連結されていて、カムによる一方のスクイザーが他方のスクイザーから離間するように動かされたときに、コレットを巻取りドラムの中央位置に引き寄せて巻取りドラムからコレットを離脱させる構成となっている。
特許第4082289号公報
ハイラム E.グラント著、「治具・取付具実用図集」、大河出版、1992年9月1日発光、384頁
ところで、近年の半導体製造装置の高速化は目覚ましく、金属極細線の処理もますます高速化が求められるようになってきた。処理の高速化に伴って、スプールの回転速度も増加の一途を辿っており、1500rpm以上の高速回転が要求される場合もある。このような、1500rpm以上の高速回転領域においては、特許文献1に記載の巻取り用スプールの構成では、カムレバー等の重さの影響により、過剰な振動が発生し、共振による騒音や金属極細線への振動伝搬による断線といった問題を生ずるようになった。
つまり、上述の特許文献1に記載の構成では、カムは、外部のレバーを介して回動させる構成となっており、半径方向に一本のレバーが延在した構成となっている。よって、レバーにより発生する偏心から、スプールが高速回転すると、軸ぶれにより揺れを生じてしまうという問題を生ずるようになった。
そこで、本発明は、スプール回転速度が1500rpm以上の高速回転領域においても振動を抑制し、金属極細線を安定して搬送することができ、かつスプールの着脱の作業性を向上させることができるスプール保持具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係るスプール保持具は、スプールの内側に挿入され、両端部の内周が外側に向かって肉厚が薄くなるテーパー形状を有するコレットと、
該コレットを介して前記スプールを回転させる回転軸と、
該回転軸に取り付けられ、該回転軸と一体で回転するとともに、前記コレットの前記テーパー形状の面と摺動可能な面を有し、軸線方向に変位可能な一対のスクイザーと、
前記回転軸の内部に設置され、ばねにより前記回転軸から径方向外側に突出可能な位置決めピンと、
前記一対のスクイザーの一方のスクイザーを他方のスクイザーに向かって変位させることが可能なように前記回転軸に取り付けられ、突出した前記位置決めピンとの嵌合により前記スプールを固定するように前記一方のスクイザーを位置決めする円筒形状のロック治具と、
前記他方のスクイザーを前記一方のスクイザーに向かって付勢するばねと、
該ロック治具に内装され、前記位置決めピンを前記回転軸内に押し戻して前記ロック治具の固定を解除することにより、前記スプールの固定を解除する解除ピンと、を有することを特徴とする。
これにより、カム等の偏心の原因となり得る機構を用いることなく、ピンを用いてスプールの固定と離脱を行うので、偏心が殆ど無くなり、高速回転領域における振動を抑制することができる。また、ばねによる付勢によりスプールの着脱を容易にすることができる。
第2の発明は、第1の発明に係るスプール保持具において、
前記コレットと前記一対のスクイザーとはピン−スロット連結されており、前記一方のスクイザーが前記他方のスクイザーから離間するように動かされたときに、前記コレットを前記スプールの中央位置に引き寄せて、前記スプールから前記コレットを離脱させるようになっていることを特徴とする。
これにより、ピン−スロット連結により、更にスプールの離脱を容易にすることができ、スプール着脱の作業性を一層向上させることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係るスプール保持具において、
前記ロック解除ピンは、前記ロック治具の半径方向を貫通する貫通穴に装着されたことを特徴とする。
これにより、ロック解除ピンがロック治具の内部に、外部から直接操作可能に装着され、外部からロック解除ピンを直接操作して、スプールの離脱を行うことができる。
第4の発明は、第3の発明に係るスプール保持具において、
前記ロック解除ピンは、前記スプールの固定が解除されたときには、前記貫通穴に収容され、前記スプールが固定されたときには、前記位置決めピンの突出分だけ前記半径方向外側に変位して前記ロック治具の外周から突出することを特徴とする。
これにより、スプールの固定状態においては、ロック解除ピンは、ロック治具の外部に若干はみ出すだけであるので、偏心を殆ど生じさせず、高速回転時においても振動を抑制することができる。また、ロック解除時においては、ロック解除ピンはロック治具の内部に収容されてしまうので、省スペースな構成とすることができる。
第5の発明は、第3又は第4の発明に係るスプール保持具において、
前記貫通穴は、前記回転軸側は前記位置決めピンと嵌合する嵌合穴であり、前記ロック治具の外周側は前記嵌合穴よりも径が大きい段差形状を有することを特徴とする。
これにより、ロック解除ピンの押し込み量を規制することができ、必要以上の押し込みにより回転軸を破損させるおそれを無くすことができる。
第6の発明は、第3〜5のいずれかの発明に係るスプール保持具において、
前記ロック解除ピンは、前記半径方向における可動範囲が、前記ロック解除ピンに形成された溝と前記溝内に挿入されたねじにより規制されていることを特徴とする。
これにより、スプール固定時において、ロック解除ピンが必要以上に外側に突出することを防ぐことができ、高速回転時における振動を確実に抑制することができる。
第7の発明は、第1〜6のいずれかの発明に係るスプール保持具において、
前記ロック治具と前記回転軸との間、及び/又は前記スクイザーと前記回転軸との間には、前記軸線方向の可動範囲を規定する溝及び該溝内に挿入されたねじが設けられていることを特徴とする。
これにより、ロック治具、スクイザーを軸線方向には変位可能で、回転方向には回転軸と一体となって回転するように構成することができる。
本発明によれば、高速回転時の振動を抑制することができるとともに、スプールの着脱の作業性を向上させることができる。
従来から一般的に行われている金属極細線の伸線処理方法の一例を示した図である。 従来のコレットチャック方式のスプール保持機構の一例を示した図である。 従来のコレットの立体斜視図の一例である。 図2のスプール保持機構のナットを緩めた状態を示した図である。 本実施例に係るスプール保持具の一例を示した断面構成図である。 本実施例に係るスプール保持具のスプールの固定が解放された状態を示した図である。 本実施例に係るスプール保持具のコレットを平面的に広げて一部を示した図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図5は、本発明の実施例に係るスプール保持具の一例を示した断面構成図である。図5において、本実施例に係るスプール保持具は、コレット3と、一対のスクイザー4a、4bと、回転軸5と、ロック治具7と、ロック解除ピン9と、ストッパーピン10と、位置決めピン11と、スプリング14と、止め輪15とを備える。また、関連構成要素として、保持対象であるスプール2が示されている。
スプール2は、金属極細線(図示せず)を巻回するための円筒状の部材である。図5に示すように、スプール2の内側には円筒状のコレット3が設けられ、コレット3の半径方向への拡大により、スプール2は内側から保持される。
コレット3は、両端部の内周側にテーパー形状を有し、テーパー面3cを備える。テーパー面3cは、スクイザー4a、4bのテーパー面4eと接触している。コレット3は、スクイザー4a、4bのテーパー面4eから、テーパー面3cに円筒軸方向の両側から縮む方向に力が加えられることにより、径方向に拡大してスプール2を支持する。
一対のスクイザー4a、4bは、内側にテーパー面4eを備え、テーパー面4eがコレット3のテーパー面3cと接触しており、コレット3を支持する。スクイザー4a、4bは、双方が接近することにより、コレット3を径方向に拡大してスプール2を固定保持し、スクイザー4a、4bの双方が離間することにより、コレット3を緩めて径方向の拡大を解き、スプール2の固定保持を解除する。スクイザー4a、4bは、直径方向の対向する位置に、ボルト4cを備え、コレット3と連結されている。
図7は、本実施例に係るスプール保持具のコレット3を平面的に広げて一部を示した図である。図7に示すように、コレット3は、スクイザー4a、4bのボルト4cの位置に対応して、直径方向の対向する位置に、長穴3aを備えている。長穴3aは、コレット3の円筒軸方向に沿って延びた形状となっている。また、コレット3には、軸線方向に延び、一端が交互に解放されて等間隔に配置された切れ込み3bを有している。かかる切れ込み3bを有する構成により、半径方向への拡大が可能となる。コレット3の両端部内周側には、図5において説明したように、テーパー形状を有するテーパー面3cが形成されている(図7においては図示せず)。同様に、図5において説明したように、スクイザー4a、4bの軸方向内側の外周面に形成されたテーパー面4eの所定箇所には、コレット3の長穴3aに滑合するボルト4cが取り付けられている。その状態が、図7において示されている。つまり、コレット3とスクイザー4a、4bは、ピン−スロット連結されている。
なお、かかるピン−スロット連結は、本実施例に係るスプロール保持具において必ずしも必須ではなく、必要に応じて設けるようにしてよい。例えば、スプリング14の付勢力だけで、スプール2の離脱時の噛み込みの問題が生じない場合には、スプリング14のみを設けて、ボルト4cとコレット3の長穴3aとのピン−スロット連結は設けない構成としてもよい。
図5に戻る。スクイザー4aは、回転軸5に摺動可能に嵌め込まれ、スクイザー4bも回転軸5に摺動可能に嵌め込まれている。
回転軸5は、モータ等の駆動装置の回転軸が用いられるか、又は駆動装置の回転軸に接続され、スプール2を、スクイザー4a、4b及びコレット3を介して回転させる。つまり、スプール2の回転の回転軸となる。なお、モータ等の駆動装置は、スクイザー4b側に設けられ、スクイザー4a側が回転軸5の先端となる。
回転軸5には、長穴5dが形成されており、また、スクイザー4bには、ねじ穴4dが形成されており、ねじ穴4dにボルト5aが螺合して連結され、ボルト5aの先端が長穴5d内に突出して滑合している。つまり、長穴5dは、回転方向にはボルト5aが挿入される幅しかなく、軸線方向には長くなった形状の穴であるので、スクイザー4bは、回転方向には回転軸5と一体となって回転し、回転軸方向には、摺動による相対運動が可能に構成されている。
なお、スクイザー4aには、このような滑合構成が開示されていないが、別の角度に同様な滑合構成が設けられ、スクイザー4aと回転軸5が、回転方向には一体となって回転し、回転軸方向には摺動による相対運動が可能に構成されてよい。
スプリング14は、止め輪15とスクイザー4bとの間に、回転軸5に巻かれて設けられ、スクイザー4bをスクイザー4aに向けて付勢している。また、回転軸5の先端には、軸線方向に摺動可能なように、円筒形状のロック治具7が取り付けられている。
ロック治具7は、スクイザー4aを外側から押してスクイザー4bに向けて変位させ、スプール2を固定状態にするとともに、固定状態を解放し、スプール2を離脱可能な状態にするための着脱状態を切り替えるための治具である。
ロック治具7は、円筒形状又は円柱形状であることが望ましい。これにより、回転軸5に対して、対称性を有する形状となり、1500rpm以上の高速回転が行われた場合であっても、過剰な振動、共振による騒音、金属極細線への振動伝搬による断線といった現象を回避することができる。
ロック治具7は、ロック治具7自身の軸方向の可動範囲を規定するストッパーピン10を螺合するため、半径方向にねじ穴7cを有している。
ストッパーピン10は、異なる半径を有する段付きの円柱から構成され、先端の細径部は平滑な円柱の形状を有し、根元の太径部はねじ穴7cに螺合するねじが加工形成されている。先端の細径部は、回転軸5に加工された長穴5cと滑合し、根元の太径部のねじは、ロック治具7のねじ穴7cと螺合しており、ロック治具7が、軸線方向には摺動可能で、回転方向には回転軸5と一体となって動くように構成されて取り付けられている。
なお、摺動範囲は、スプール2の保持に必要とされる力に応じて定められて設計されてよい。スプール2の保持に必要とされる力が大きければ、摺動範囲は大きく設定され、スプール2の保持に必要とされる力が小さければ、摺動範囲は小さく設定されてもよいことになる。
ロック治具7には、ストッパーピン10と同様にロック治具7の半径方向に、ロック解除ピン9を挿入するための貫通穴7bが設けられている。貫通穴7bは、図5に示すように、異なる径を有する段付きの穴として形成されてよい。また、貫通穴7bの垂直方向には、ストッパーピン8を螺合するためのねじ穴7aが設けられている。ストッパーピン8は、ロック解除ピン9の可動範囲を定めるためのピンであり、異なる径を有する段付きの円柱から構成され、先端の細径部は平滑な円柱状の形状を有し、根元の太径部はねじ穴7aに螺合するねじが加工されている。細径の円柱部は、ロック解除ピン9に加工された長穴9aによって滑合し、太径のねじは、ロック治具7のねじ穴7aと螺合しており、ロック解除ピン9は、ロック治具7の半径方向に摺動可能に取り付けられている。
また、回転軸5の先端部には、位置決めピン11を挿入可能な取付け穴5bが設けられている。取付け穴5bは、ストッパーピン10と同様に、ロック治具7の半径方向、つまり回転軸5の径方向に設けられる。取付け穴5bは、回転軸5に加工形成された長穴5cと滑合するストッパーピン10によって制限されるロック治具7の可動範囲において、ロック治具7をスクイザー4aの方向に押し出す時、ロック解除ピン9の中心軸が取付け穴5bの中心軸線上を通過するか、少なくとも同一軸線上となる位置に設けられている。
位置決めピン11は、回転軸5の内部から半径方向外側に突出可能なピンである。回転軸5から突出することにより、ロック治具7の貫通穴7bと嵌合することができ、ロック治具7の位置を固定することができる。
位置決めピン11は、異なる径を有する段付きの円柱から構成され、太径部にはスプリング12を挿入可能な穴が加工されている。また、取付け穴5bは、異なる径を持つ穴から形成されており、細径部は位置決めピン11の細径部と摺動可能な通し穴であり、太径部は位置決めピン11の太径部と摺動可能な径を有する。更に、後部にはスプリング押さえ13と螺合するねじ穴が加工されている。スプリング押さえ13は、円柱形状であり周囲には取付け穴5bに形成されたねじ穴と螺合するねじが加工されている。よって回転軸5の先端に設けられた取付け穴5bには位置決めピン11が挿入され、スプリング12が位置決めピン11に設けられた穴に挿入され、取付け穴5bの後部に設けられたねじ穴とスプリング押さえ13が螺合することになる。
次に、図5及び図6を用いて、本実施例に係るスプール保持具のスプール着脱動作について説明する。図5は、スプール2が固定保持された状態を示している。図6は、本実施例に係るスプール保持具のスプール2の固定が解放された状態を示した図である。なお、図6は、各構成要素は、今まで説明した内容と同様であるので、図5と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
まず、スプール2を固定保持する動作について説明する。図6において、位置決めピン11は回転軸5の内部に収容され、スプリング12は縮んだ状態となっている。よって、位置決めピン11は、ロック治具7の貫通穴7bと嵌合していない状態であり、ロック治具7は、ストッパーピン10以外の軸線方向への規制は無い状態となっている。また、スプリング14の付勢により、スクイザー4aは、スクイザー4bとの距離が大きくなった状態となっており、更に、スクイザー4aとロック治具7は、接触せずに離間した状態となっている。
使用に際し、先ずスプール2をコレット3に挿し込んでセットし、図6の状態となる。次いで、ロック治具7をスクイザー4aの方向に押し出し、スクイザー4aをスクイザー4bに向かって変位させる。そうするとその力はコレット3を通して反対側のスクイザー4bに伝達され、ロック治具7とスプリング14の力によって、スクイザー4a、4bのテーパー面4eに沿ってコレット3を径方向外側に押し広げ、スプール2を固定保持し、図5に示す状態となる。その際、ロック治具7は、ロック解除ピン9が挿入されているロック治具7の段付きの貫通穴7bに、位置決めピン11がスプリング12によって押し出され、先端が入って嵌合することで固定される。このようにして、金属極細線の巻取りを行なう。
このとき、ロック解除ピン9は、位置決めピン11が回転軸5から外側に突出した突出分だけ半径方向外側に移動することになる。また、このときのロック解除ピン9のロック治具7からの突出量は、ストッパーピン8とロック解除ピン9の滑合により、規制されるようになっている。よって、ロック解除ピン9は、必要最小限の突出分だけロック治具からはみ出すだけで済み、偏心量は極めて小さく抑えることができる。従って、この状態で1500rpmの高速回転が行われた場合であっても、過剰な振動、共振による騒音、金属極細線への振動伝搬による断線といった現状を防止することができる。
また、スプール2の固定は、ロック治具7をスクイザー4aの向きに押し出すという極めて簡単な作業で行うことができ、ボルトの締め付けは勿論のこと、カムレバーの操作よりも更に容易にスプール2の保持固定を行うことができる。
次に、巻工程を終えてスプール2を解放する動作について説明する。図5の状態から、ロック解除ピン9を半径方向内側に向かって押し戻すことで、位置決めピン11を通してスプリング12を圧縮する。そして、位置決めピン11の先端がロック治具7のロック解除ピン9の挿入されている段付きの貫通穴7bより外れることで、コレット3に加わっていた力が解放され、スプール2を取り外すことができるようになる。図5の固定状態において、スプリング14が、スクイザー4b、コレット3、スクイザー4aを介してロック治具7をも付勢しているので、ロック解除ピン9の押下により、位置決めピン11が段付き貫通穴7bから外れるだけで固定状態が解除され、ワンタッチでスプール2の固定解除を行うことができる。
また、スクイザー4aとコレット4が噛み合っていた場合には、スクイザー4bのボルト4cがコレット3の長穴3aの右端に当たり、次いで、スクイザー4aのボルト4cもコレット3の長穴3aの右端に当たり、コレット3は一瞬規制を受けるが、スクイザー4aは慣性により左側に移動する力を受けてスクイザー4bから離間し、スプール2の内周側のテーパー面4eとコレット3の外周側のテーパー面3cとの間に隙間を作るようになる。これによりスプール2を取り外すことができるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、コレットチャックのロック機構を円筒、もしくは円柱形状の対称性をもつ機構にすることで高速回転時における過剰な振動や、共振による騒音、金属極細線への振動伝播による断線といった現象を回避し、かつスクイザーとコレットの噛みこみを防止し、ワンプッシュによるロック、ロック解除を可能としたためスプールの着脱が容易で、作業性の良いスプール保持具を提供することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明は、円筒物のスプールを保持する用途全般に利用することができ、例えば、ワイヤーボンダーに用いる金属極細線を巻き取るスプールを保持する用途に好適に利用することができる。
2 スプール
3 コレット
3a、5c、5d、9a 長穴
3b 切り込み
4a、4b スクイザー
4c、5a ボルト
4d、7a、7c ねじ穴
5 回転軸
7 ロック治具
7b 貫通穴
8、10 ストッパーピン
9 ロック解除ピン
11 位置決めピン
12、14 スプリング
13 スプリング押さえ
15 止め輪

Claims (7)

  1. スプールの内側に挿入され、両端部の内周が外側に向かって肉厚が薄くなるテーパー形状を有するコレットと、
    該コレットを介して前記スプールを回転させる回転軸と、
    該回転軸に取り付けられ、該回転軸と一体で回転するとともに、前記コレットの前記テーパー形状の面と摺動可能な面を有し、軸線方向に変位可能な一対のスクイザーと、
    前記回転軸の内部に設置され、ばねにより前記回転軸から径方向外側に突出可能な位置決めピンと、
    前記一対のスクイザーの一方のスクイザーを他方のスクイザーに向かって変位させることが可能なように前記回転軸に取り付けられ、突出した前記位置決めピンとの嵌合により前記スプールを固定するように前記一方のスクイザーを位置決めする円筒形状のロック治具と、
    前記他方のスクイザーを前記一方のスクイザーに向かって付勢するばねと、
    該ロック治具に内装され、前記位置決めピンを前記回転軸内に押し戻して前記ロック治具の固定を解除することにより、前記スプールの固定を解除する解除ピンと、を有することを特徴とするスプール保持具。
  2. 前記コレットと前記一対のスクイザーとはピン−スロット連結されており、前記一方のスクイザーが前記他方のスクイザーから離間するように動かされたときに、前記コレットを前記スプールの中央位置に引き寄せて、前記スプールから前記コレットを離脱させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のスプール保持具。
  3. 前記ロック解除ピンは、前記ロック治具の半径方向を貫通する貫通穴に装着されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のスプール保持具。
  4. 前記ロック解除ピンは、前記スプールの固定が解除されたときには、前記貫通穴に収容され、前記スプールが固定されたときには、前記位置決めピンの突出分だけ前記半径方向外側に変位して前記ロック治具の外周から突出することを特徴とする請求項3に記載のスプール保持具。
  5. 前記貫通穴は、前記回転軸側は前記位置決めピンと嵌合する嵌合穴であり、前記ロック治具の外周側は前記嵌合穴よりも径が大きい段差形状を有することを特徴とする請求項3又は4に記載のスプール保持具。
  6. 前記ロック解除ピンは、前記半径方向における可動範囲が、前記ロック解除ピンに形成された溝と前記溝内に挿入されたねじにより規制されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のスプール保持具。
  7. 前記ロック治具と前記回転軸との間、及び/又は前記スクイザーと前記回転軸との間には、前記軸線方向の可動範囲を規定する溝及び該溝内に挿入されたねじが設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のスプール保持具。
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