JP2013192200A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画面内で画像の明るさが不連続となったことを誤検出少なく検出することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】フラッシュ検出部20は、画像データの現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したブロック平均輝度と、ライン平均輝度と、過去の画面の全画面平均輝度と算出する。フラッシュ検出部20は、ライン平均輝度及びブロック平均輝度と全画面平均輝度とを比較することによって、画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっているか否かを検出する。バッファメモリ4は、画像データの過去の画面を保持する。フラッシュ補正部8は、現在の画面の一部のラインが高輝度となっていることが検出されたら、現在の画面における高輝度となっているラインをバッファメモリ4に保持された過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正する。
【選択図】図7

Description

本発明は、動画像の撮影時に撮影者以外の他者のフラッシュ等によって、画像の明るさが不連続となった画面を補正することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムに関する。
近年、ビデオカメラ等の撮像装置においては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサが数多く採用されている。CMOSセンサにおける撮像信号の読み出しは、全画素で同一タイミングでなく、ライン単位で順次、リセット、露光、読み出しを行うことにより、読み出しタイミングがライン方向に順次ずれていくローリングシャッタ方式にて行われる。
このため、例えば結婚式等において多数のビデオカメラやスチルカメラが、同一の被写体を同時に撮影する場合において、他者のフラッシュによる発光期間が短く強い光が一部のラインのみの露光期間中にCMOSセンサに入射することがある。この場合、撮像する画面の一部で露光量が異なり、画面内に白帯状の明るい領域が発生して不連続な画像となってしまう。この問題点はフラッシュに限らず、フラッシュと同様の発光期間が短く強い光がCMOSセンサに入射した場合も同様に発生する。
この問題点の解決策が例えば特許文献1〜3に記載されているように種々提案されている。
特開2010−213220号公報 特開2011−15222号公報 特開2011−101208号公報
フラッシュ等の発光期間が短く強い光がCMOSセンサに入射して画面内で画像の明るさが不連続となったことを、極力、誤検出少なく検出して補正することが求められる。また、画面内で画像の明るさが不連続となったことを検出するためにメモリリソースが増大することは好ましくない。メモリリソースが増大せず、画像の明るさが不連続となったことを検出することが求められる。さらに、画像の明るさが不連続となったことを検出して補正した場合に補正処理による遅延を極力少なくすることが求められる。
本発明はこのような要望に対応するため、画面内で画像の明るさが不連続となったことを精度よく検出することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的とする。また、メモリリソースを増大させることなく、画面内で画像の明るさが不連続となったことを検出することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的とする。さらに、画像の明るさの不連続を補正した場合に補正処理による遅延を少なくすることができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、画像データの現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度と、前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度と算出し、それぞれのラインの前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度とを比較することによって、画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっているか否かを検出するフラッシュ検出部(20)と、前記画像データの前記過去の画面を保持する保持部(4)と、前記フラッシュ検出部によって前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていることが検出されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを前記保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正するフラッシュ補正部(8)とを備え、前記フラッシュ検出部は、前記現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出するブロック平均輝度算出部(201)と、前記ブロック平均輝度算出部で算出された1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出するライン平均輝度算出部(203)と、前記ライン平均輝度算出部で算出された1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記過去の画面の全画面平均輝度を算出する全画面平均輝度算出部(205)と、前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出する差分算出部(207)と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合にフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定するフラッシュ判定部(208)とを有することを特徴とする画像処理装置を提供する。
また、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、画像データにおける現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出し、1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出し、1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記画像データにおける前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度を算出し、前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出し、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、1ライン内のそれぞれのブロックの前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合に、前記現在の画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定し、前記画像データの前記過去の画面を保持部に保持し、前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていると判定されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを前記保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正することを特徴とする画像処理方法を提供する。
さらに、本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、コンピュータに、画像データにおける現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出する機能と、1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出する機能と、1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記画像データにおける前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度を算出する機能と、前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出する機能と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、1ライン内のそれぞれのブロックの前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合に、前記現在の画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定する機能と、前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていると判定されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正する機能とを実現させることを特徴とする画像処理プログラムを提供する。
本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、画面内で画像の明るさが不連続となったことを精度よく検出することができる。また、本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、メモリリソースを増大させることなく、画面内で画像の明るさが不連続となったことを検出することができる。さらに、本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、画像の明るさの不連続を補正した場合に補正処理による遅延を少なくすることができる。
第1実施形態の画像処理装置を示すブロック図である。 CMOSセンサを用いた動画像の撮影時にフラッシュの発光によって発生する画像の明るさが不連続となる現象を説明するための図である。 第1実施形態の画像処理装置における撮影及び記録処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 第1実施形態におけるフラッシュ検出・補正処理の詳細を示すフローチャートである。 図4におけるステップS305,S310で用いる閾値の好ましい例を説明するための図である。 第1実施形態による画像データの補正を説明するための図である。 第2実施形態の画像処理装置を示すブロック図である。 第2実施形態におけるフラッシュ検出・補正処理の詳細を示すフローチャートである。 第2実施形態による効果を説明するための図である。 第3実施形態におけるフラッシュ検出・補正処理の詳細を示すフローチャートである。 第3実施形態による動作を説明するための隣接領域を示す図である。 第3実施形態による動作を説明するための混合特性を示す図である。 第4実施形態におけるフラッシュ検出・補正処理の詳細を示すフローチャートである。 第4及び第5実施形態による効果を説明するための図である。 第5実施形態におけるフラッシュ検出・補正処理の詳細を示すフローチャートである。
以下、各実施形態の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムについて、添付図面を参照して説明する。各実施形態においては、画像処理装置をビデオカメラに適用し、ビデオカメラで行われる画像処理方法、ビデオカメラに搭載されているコンピュータに画像処理を実行させる画像処理プログラムを例として説明する。
<第1実施形態>
図1を用いて、第1実施形態の画像処理装置であるビデオカメラ101の全体構成について説明する。ビデオカメラ101は、撮像部1,フラッシュ検出部2,画像信号処理部3,バッファメモリ4,圧縮伸張処理部5,出力信号処理部6,表示部7,フラッシュ補正部8,制御部9,メモリ10,記録再生部11,操作スイッチ12を備える。
撮像部1は、レンズや絞り等の光学系(図示せず)、CMOSセンサ1s、露出やピントの制御機構(図示せず)等を有する。一例として、撮像部1は3つのCMOSセンサ1sを有し、3つのCMOSセンサ1sから赤,緑,青それぞれの色信号であるR,G,B信号を示す電気信号を出力する。勿論、CMOSセンサ1sは1つであってもよい。撮像部1は、レンズを介してCMOSセンサ1sに入力された光情報を所定のタイミングで電気信号として取り出し、電気信号をフラッシュ検出部2及び画像信号処理部3に供給する。
フラッシュ検出部2は、ライン平均輝度算出部21,ライン平均輝度保持部22,全画面平均輝度算出部23,全画面平均輝度保持部24,差分算出部25,フラッシュ判定部26を有する。フラッシュ検出部2は、制御部9による制御に従って以下のようにフラッシュの発光を検出する。
ライン平均輝度算出部21は、撮像部1から供給された電気信号におけるラインごとの明るさの平均を算出する。第1実施形態においては、R,G,B信号の内、G信号に基づいてラインごとの明るさの平均を算出する。具体的には、ライン平均輝度算出部21は、G信号の値を1ラインの有効画素分に渡って加算し、有効画素数で除算することによって1ラインの明るさの平均(ライン平均輝度)を算出する。ライン平均輝度を算出する基にする信号はG信号に限定されるものではない。
ライン平均輝度算出部21によって算出されたライン平均輝度は、ライン平均輝度保持部22及び全画面平均輝度算出部23に入力される。ライン平均輝度保持部22は、ライン平均輝度算出部21によって算出されたライン平均輝度を一時的に保持する。全画面平均輝度算出部23は、1画面(1フレーム)全体の明るさの平均を算出する。具体的には、全画面平均輝度算出部23は、順次入力されるライン平均輝度を1画面の有効ラインに渡って加算し、有効ライン数で除算することによって1画面全体の明るさの平均(全画面平均輝度)を算出する。全画面平均輝度保持部24は、全画面平均輝度を一時的に保持する。
差分算出部25には、ライン平均輝度保持部22で保持されたライン平均輝度と、全画面平均輝度保持部24で保持された全画面平均輝度とが入力される。なお、全画面平均輝度を算出した画面とライン平均輝度を算出した画面とは1画面ずれており、全画面平均輝度を算出した画面は、ライン平均輝度を算出した画面の1画面前の画面である。1画面前の画面の全画面平均輝度を1画面の期間保持しておき、2画面前の画面の全画面平均輝度として用いてもよい。また、1画面前の画面の全画面平均輝度と2画面前の画面の全画面平均輝度との双方を保持し、1画面前の画面がフラッシュの発光の影響を受けている場合に、2画面前の画面の全画面平均輝度を用いるようにしてもよい。
第1実施形態では、ライン平均輝度を算出している画面を現在の画面、全画面平均輝度を算出した画面を1画面前の画面とする。差分算出部25は、現在の画面におけるそれぞれのライン平均輝度と1画面前の画面における全画面平均輝度との差分を順次算出する。差分算出部25は差分の絶対値をとり、差分値として出力する。
差分算出部25によって算出された差分値は、フラッシュ判定部26に入力される。フラッシュ判定部26は、ラインごとの差分値が設定された閾値以上であるか否かを判定するとともに、差分値が閾値以上である状態が予め設定したライン数以上継続するか否かを判定する。フラッシュ判定部26は、差分値が閾値以上である状態が予め設定したライン数以上継続したと判定した場合に、フラッシュの発光によって画像の明るさが不連続となったと検出する。フラッシュ判定部26は、フラッシュが発光したことを示す検出信号と併せて、フラッシュの発光の開始時点である差分値が閾値以上となった最初のライン番号を示すデータと、差分値が閾値未満となった最初のライン番号を示すデータとを出力する。差分値が閾値未満となった最初のラインの1ライン前のラインがフラッシュの発光の最終ラインである。
なお、フラッシュ判定部26は、例えば、フラッシュが発光したと判定した場合にはフラッシュが発光したことを示す検出信号として“1”を、フラッシュが発光しなかったと判定した場合にはフラッシュが発光しなかったことを示す検出信号として“0”を生成すればよい。
以上の説明より分かるように、フラッシュ検出部2は、ライン平均輝度、全画面平均輝度、差分値を算出し、差分値を判定してフラッシュの発光を検出するだけであるので、フレームメモリのような大容量のメモリリソースを備える必要はない。なお、ここではフラッシュの発光を検出としたが、上記のように、フラッシュと同様の発光期間が短く強い光がCMOSセンサ1sに入射した場合にもフラッシュ検出部2は画像の明るさが不連続となったことを検出する。このような場合も含めてフラッシュの発光の検出とする。
フラッシュ検出部2は、現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度と、例えば1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度とを比較するので、画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっている場合には、高輝度となっている全てのラインで差分値が閾値以上となる。仮に現在の画面内で隣接するラインのライン平均輝度を比較した場合には、正常なラインと高輝度となったラインの境界のみしか差分値が閾値以上とならない。従って、本実施形態においては、画面内で画像の明るさが不連続となったことを誤検出少なく検出することが可能である。
画像信号処理部3は、撮像部1から供給された電気信号を所定の信号方式に変換する。上記のように第1実施形態におていは、電気信号はR,G,B信号であるため、ホワイトバランスやゲインを調整し、ガンマ処理等を行った後に、輝度信号Yと色差信号Cb,Crに変換する。フラッシュ検出部2は、輝度信号Yに基づいてライン平均輝度及び全画面平均輝度を算出してもよい。バッファメモリ(保持部)4は、画像信号処理部3より出力された輝度信号Yと色差信号Cb,Crの画像データを一時的に保持する。色差信号Cb,Crを帯域制限して輝度信号Yと時間軸多重すれば、画像処理に必要なメモリや演算リソースを少なくすることができる。
フラッシュの発光が検出された場合には、画像信号処理部3からバッファメモリ4へと入力されて保持された画像データが後述するフラッシュ補正部8による画像データの補正処理の際に用いられる。
圧縮伸張処理部5は、バッファメモリ4より読み出した画像データをMPEG-2,MPEG-4 AVC/H.264,JPEG等の圧縮方式によって圧縮処理して符号化データを生成するとともに、記録再生部11に記録された符号化データを再生して読み出した場合に符号化データを伸張処理する。
出力信号処理部6は、バッファメモリ4より読み出した画像データを外部機器(図示せず)に出力するとともに、後段の表示部7の入力フォーマットに合わせて例えばNTSC信号方式に変換し、表示部7の表示画面の大きさに合わせて画像データのサイズを変更する。これによって、画像データは表示部7に表示可能なデータとなり、表示部7に供給されて表示される。出力信号処理部6には制御部9から出力されたオンスクリーン信号も入力され、出力信号処理部6はオンスクリーン信号を画像データに重畳する。
フラッシュ補正部8には、フラッシュ判定部26より出力された検出信号が入力される。フラッシュ補正部8は、補正制御部81と補正処理部82とを有する。フラッシュ補正部8は、制御部9による制御に従って、フラッシュの発光によって明るさが不連続となった画像データを補正する。フラッシュ検出部2がフラッシュの発光を検出した場合には、補正制御部81にはフラッシュが発光したことを示す検出信号(“1”)と、フラッシュ発光の最初のライン番号及びフラッシュ発光終了後の最初のライン番号を示すデータとが入力される。フラッシュ発光終了後の最初のライン番号を示すデータの代わりに、フラッシュ発光の最終のライン番号を示すデータを入力してもよい。フラッシュ検出部2がフラッシュの発光を検出しなかった場合には、補正制御部81にはフラッシュが発光しなかったことを示す検出信号(“0”)が入力される。
制御部9には、後述する低遅延モードと画面単位切換モードとのいずれかが設定されている。フラッシュ検出部2及びフラッシュ補正部8は、制御部9に設定されているモードの情報を参照する。補正制御部81は、補正処理部82が制御部9に設定されているモードに応じた補正処理動作を実行するよう補正処理部82を制御する。なお、画面単位切換モードは必須ではなく、必要に応じて低遅延モードと画面単位切換モードとを選択するようにすればよい。
まず、フラッシュ検出部2がフラッシュの発光を検出しなかった場合の補正処理部82の動作について説明する。低遅延モードに設定されている場合、補正処理部82は、画像信号処理部3より出力されて補正処理部82へと入力された画像データをそのままバッファメモリ4へと供給する。バッファメモリ4から読み出された画像データは、圧縮伸張処理部5及び出力信号処理部6へと供給されて、上述した圧縮伸張処理部5と出力信号処理部6とにおけるそれぞれの処理が行われる。
画面単位切換モードに設定されている場合、補正処理部82には、画像信号処理部3からバッファメモリ4へと入力されて読み出された1画面遅延の画像データが入力され、補正処理部82は、入力された1画面遅延の画像データをそのままバッファメモリ4へと供給する。同様に、バッファメモリ4から読み出された画像データは、圧縮伸張処理部5及び出力信号処理部6へと供給されて、上述した圧縮伸張処理部5と出力信号処理部6とにおけるそれぞれの処理が行われる。
次に、フラッシュ検出部2がフラッシュの発光を検出した場合の補正処理部82の動作について説明する。低遅延モードに設定されている場合、補正処理部82は、画像信号処理部3からバッファメモリ4へと入力された1画面遅延の画像データを読み出す。補正処理部82は、画像信号処理部3より出力されて補正処理部82へと入力された画像データにおけるフラッシュの発光によって明るさが不連続となった複数のラインを、バッファメモリ4から読み出した1画面遅延の画像データにおける対応する複数のラインに置換することによって画像データを補正する。補正処理部82によって補正された画像データは、同様に、バッファメモリ4を介して圧縮伸張処理部5及び出力信号処理部6へと供給される。
バッファメモリ4によって画像信号処理部3より出力された画像データを2画面分遅延させて、補正処理部82へと入力された画像データにおけるフラッシュの発光によって明るさが不連続となった複数のラインを、2画面遅延の画像データにおける対応する複数のラインに置換してもよい。
画面単位切換モードに設定されている場合、補正処理部82は、入力された1画面遅延の画像データにおけるフラッシュの発光によって明るさが不連続となった複数のラインを含む画面を過去の画面に置換することによって画像データを補正する。補正処理部82によって補正された画像データは、同様に、バッファメモリ4を介して圧縮伸張処理部5及び出力信号処理部6へと供給される。
画面単位切換モードを設ける場合には、バッファメモリ4は、画像信号処理部3より出力された画像データを少なくとも2画面分、保持する必要がある。フラッシュの発光のタイミングによっては、3画面の期間分過去の画面が必要となる。なお、第1実施形態では、バッファメモリ4は画像データを3画面分、保持することとする。低遅延モードのみとする場合には、バッファメモリ4は画像データを少なくとも1画面分、保持すればよい。
制御部9は、CPUを有するマイクロコンピュータによって構成することができる。制御部9はビデオカメラ101の全体を制御する制御プログラムを記憶した記憶部を有し、制御プログラムに基づいてビデオカメラ101の全体を制御する。第1実施形態による画像処理を画像処理プログラムによって実現する場合には、制御プログラムの一部として第1実施形態の画像処理を実行させる画像処理プログラムを含むようにすればよい。この場合、制御部9は画像処理プログラムを実行させてフラッシュの発光を検出し、フラッシュが発光した場合に画像データを補正する。
制御部9には、制御部9の作業用メモリとしてのメモリ10が接続されている。また、制御部9には、記録再生部11と操作スイッチ12とが接続されている。制御部9は操作スイッチ12によって撮像した動画像を記録する指示がなされたら、圧縮伸張処理部5より出力された符号化データを記録再生部11に記録するよう制御する。また、制御部9は操作スイッチ12によって撮像した動画像を記録する指示がなされたら、記録再生部11に符号化データを再生させて読み出し、圧縮伸張処理部5へと供給するよう制御する。制御部9は、操作スイッチ12による操作に従ってオンスクリーン信号を発生して、出力信号処理部6へと供給する。
図1では、フラッシュ検出部2をハードウェアにて構成した例を示しているが、ソフトウェアによって構成してもよい。即ち、第1実施形態の画像処理プログラムの一部であるフラッシュ検出プログラムを実行させることによって、フラッシュ検出部2と同等の構成を実現してもよい。また、フラッシュ補正部8もソフトウェアによって構成してもよい。即ち、第1実施形態の画像処理プログラムの一部であるフラッシュ補正プログラムを実行させることによって、フラッシュ補正部8と同等の構成を実現してもよい。
ここで、図2を用いて、動画像の撮影時に撮影者以外の他者のフラッシュが発光した場合に発生する画像の明るさが不連続となる現象について説明する。ローリングシャッタ方式を採用するCMOSセンサ1sはラインLn単位で撮像した画素データを読み出していくので、撮像部1による被写体の撮像ST1,ST2,ST3,ST4…は、図2の(b)に示すように、画面の最初のラインLnから最後のラインLnまでタイミングが時間方向に順次ずれていく。1つのラインLnの撮像は、図2の(a)に示すように、露光時間と画素データの読み出し時間とを含む。
撮像部1による撮像ST1,ST2,ST3,ST4…によって、撮像部1からは図2の(c)に示すように、有効データD1,D2,D3,D4…が出力される。時刻t1にて他者のフラッシュによる発光FLがあり、CMOSセンサ1sに入射したとする。この場合、撮像ST2の一点鎖線で示す位置から最後のラインLnまでの各ラインLnと、撮像ST3の最初のラインLnから一点鎖線で示す位置までの各ラインLnは発光FLによる影響を受けることになる。
第1実施形態による画像データの補正を行わないとすると、表示部7に表示される画像(記録再生部11に記録される画像)Im1,Im2,Im3,Im4…は図2の(d)に示すようになる。画像Im1,Im4は発光FLによる影響を受けておらず、画面の明るさが連続して正常な画像である。画像Im2は、一点鎖線以降の下端部で白帯状に明るくなっており、画像の明るさが不連続となった正常でない画像である。ハッチングを付した部分が高輝度の部分を示す。画像Im3は、上端から一点鎖線までの上端部で同様に白帯状に明るくなっており、画像の明るさが不連続となった正常でない画像である。
なお、撮影者が所有するビデオカメラ101のフラッシュを発光させる場合には、フラッシュの発光のタイミングを図2の(b)に示す撮像のタイミングと合わせるので、図2の(d)に示すような画像の明るさが不連続となる現象は発生しない。
図3,図4を用いて、第1実施形態によるビデオカメラ101の動作についてさらに詳細に説明する。図3は、ビデオカメラ101による撮影及び記録処理の全体的な流れを示している。図3において、制御部9は、ステップS1にて、操作スイッチ12による撮影開始の指示があったか否かを判定する。撮影開始の指示があったと判定されれば(YES)、制御部9は、ステップS2にて、絞り及びシャッタースピード等の条件に合わせて撮像部1を制御して撮影を開始させる。なお、操作スイッチ12によるビデオカメラ101の電源投入の指示を撮影開始の指示としてもよい。撮影開始の指示があったと判定されなければ(NO)、制御部9は処理をステップS1に戻してステップS1を繰り返す。
制御部9は、ステップS3にて、フラッシュ検出部2によるフラッシュ検出処理及びフラッシュ補正部8によるフラッシュ補正処理を実行させる。また、制御部9は、ステップS3と並行して、ステップS4にて、画像信号処理部3による画像信号処理を実行させる。ステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細については後述する。制御部9は、ステップS5にて、出力信号処理部6を制御して表示部7に撮影した画像を表示させる。
制御部9は、ステップS6にて、操作スイッチ12による記録開始の指示があったか否かを判定する。記録開始の指示があったと判定されれば(YES)、制御部9は、ステップS7にて、圧縮伸張処理部5より出力された符号化データを記録再生部11に記録させる。記録開始の指示があったと判定されなければ(NO)、制御部9は、処理をステップS10に移行させる。
制御部9は、ステップS8にて、記録終了の指示があったか否かを判定する。記録終了の指示があったと判定されれば(YES)、制御部9は、ステップS9にて、記録再生部11への記録を停止させる。記録終了の指示があったと判定されなければ(NO)、制御部9は処理をステップS7に戻してステップS7を繰り返す。そして、制御部9は、ステップS10にて、操作スイッチ12による撮影終了の指示があったか否かを判定する。撮影終了の指示があったと判定されれば(YES)、制御部9は処理を終了させる。撮影終了の指示があったと判定されなければ(NO)、制御部9は、処理をステップS2に戻してステップS2以降を繰り返す。操作スイッチ12によるビデオカメラ101の電源切断の指示を撮影終了の指示としてもよい。
図4を用いて、図3に示すステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細について説明する。以下の各ステップは、制御部9による制御に基づいてフラッシュ検出部2及びフラッシュ補正部8によって実行される。第1実施形態におけるステップS3をステップS3とする。
図4において、フラッシュ検出部2は、ステップS301にて、有効ラインにおける有効画素の画素値を加算する処理を有効ラインごとに順次実行する。有効ラインとは垂直ブランキング期間を除く期間のラインであり、有効画素とは水平ブランキング期間を除く期間の画素である。フラッシュ検出部2は、ステップS302にて、ステップS301にて得た画素値の加算値を有効画素数で除算してライン平均輝度を算出し、ライン平均輝度を保持する。
フラッシュ検出部2は、ステップS303にて、ライン平均輝度を順次加算する処理を実行する。フラッシュ検出部2は、ステップS304にて、ステップS302で算出したライン平均輝度と1画面前の全画面平均輝度との差分演算処理を実行する。ステップS304における差分演算処理は、ステップS302でライン平均輝度を算出するたびに実行される。フラッシュ検出部2は、ステップS305にて、差分値が閾値以上のラインを検出したか否かを判定する。この際の閾値は、好ましくは被写体の状況によって変化させるべきであるが、実験によって最適な値を求めて設定すればよい。他者のフラッシュの発光によって明るさが大きく変化した状態を検出するため、閾値は、入力されたG信号のダイナミックレンジよりも十分に大きい値とすることが好ましい。なお、閾値を小さくするほど、フラッシュ発光の検出感度を高めることができる。
差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS306に移行させる。なお、この際、フラッシュ検出部2は、検出したラインがフレームの最初のラインから何ライン目かを示す検出ライン情報を記憶しておく。記憶する検出ライン情報はラインが連続して検出される場合は最初の1ライン目のみでよい。一方、差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、既に検出ライン情報を記憶している場合は、それを消去するとともに、処理をステップS314に移行させる。差分値が閾値以上のラインを検出しなければ、フラッシュは発光していないということである。
フラッシュ検出部2は、ステップS306にて、差分値が閾値以上である状態が所定ライン数以上継続したか否かを判定する。所定ライン数以上継続したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS307に移行させ、所定ライン数以上継続したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS314に移行させる。
ステップS306を設けることによって、ステップS305での閾値を小さくしたとしても誤検出を防止することができる。ステップS306でのライン数も実験によって最適な値を求めて設定すればよい。差分値が閾値以上のラインを検出したとしても、差分値が閾値以上である状態が所定ライン数以上継続しなかった場合は、フラッシュは発光していないと判断することができる。
ステップS306にて所定ライン数以上継続したと判定された場合には、フラッシュが発光したということである。そこで、フラッシュ検出部2は、ステップS307にて、フラッシュが発光していないことを示す検出信号“0”からフラッシュが発光したことを示す検出信号“1”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給するとともに、検出ライン情報を消去する。フラッシュ検出部2及びフラッシュ補正部8は、ステップS308にて、設定されているモードが低遅延モードであるか否かを判定する。低遅延モードであると判定されれば(YES)、フラッシュ補正部8は、処理をステップS309に移行させる。低遅延モードであると判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS316に移行させる。
フラッシュ補正部8は、ステップS309にて、供給された検出ライン情報が示す、1画面前のラインへの置換を開始する。フラッシュ検出部2は、ステップS310にて、差分値が閾値未満のラインを検出したか否かを判定する。差分値が閾値未満のラインを検出したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS311に移行させる。なお、この際、フラッシュ検出部2は、検出したラインがフレームの最初のラインから何ライン目かを示す検出ライン情報を記憶しておく。記憶する検出ライン情報はラインが連続して検出される場合は最初の1ライン目のみでよい。一方、差分値が閾値未満のラインを検出したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、記憶していた検出ライン情報を消去するとともに、処理をステップS314に移行させる。
フラッシュ検出部2は、ステップS311にて、差分値が閾値未満である状態が所定ライン数以上継続したか否かを判定する。所定ライン数以上継続したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS312に移行させ、所定ライン数以上継続したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS314に移行させる。
ステップS311を設けることによって、ステップS310での閾値を小さくしたとしても誤検出を防止することができる。ステップS305での閾値とステップS310での閾値は同じ値である。ステップS311でのライン数も実験によって最適な値を求めて設定すればよい。ステップS306での所定ライン数とステップS311での所定ライン数とは同じでよい。差分値が閾値未満のラインを検出したとしても、差分値が閾値未満である状態が所定ライン数以上継続しなかった場合は、フラッシュの発光は終了していないと判断することができる。
フラッシュ検出部2は、ステップS312にて、検出信号“1”を検出信号“0”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給するとともに検出ライン情報を消去する。フラッシュ補正部8は、ステップS313にて、供給された検出ライン情報が示す、1画面前のラインへの置換を終了し、フラッシュ検出部2は、処理をステップS314に移行させる。フラッシュ検出部2は、ステップS314にて、全有効ラインに対する判定が終了したか否かを判定する。全有効ラインに対する判定が終了したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS315に移行させ、全有効ラインが終了したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、処理をステップS301に戻してステップS301以降を繰り返す。
フラッシュ検出部2は、ステップS315にて、ライン平均輝度の加算値を有効ライン数で除算して全画面平均輝度を算出し、全画面平均輝度を保持して、図3のステップS5へと移行させる。
一方、ステップS308にて低遅延モードであると判定されなかった(即ち、画面単位切換モードであると判定された)場合、フラッシュ検出部2は、ステップS316にて、全有効ラインに対する判定が終了したか否かを判定する。全有効ラインに対する判定が終了したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部2は、ステップS316の処理を繰り返す。全有効ラインに対する判定が終了したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部2は、ステップS317にて、ライン平均輝度の加算値を有効ライン数で除算して全画面平均輝度を算出し、全画面平均輝度を保持する。
フラッシュ補正部8は、ステップS318にて、次の画面に移行したか否かを判定する。次の画面に移行したか否かの情報は、フラッシュ検出部2または制御部9からフラッシュ補正部8へと供給すればよい。次の画面に移行したと判定されなければ(NO)、フラッシュ補正部8は、ステップS318の処理を繰り返す。次の画面に移行したと判定されれば(YES)、フラッシュ補正部8は、ステップS319にて、フラッシュの発光が検出された現在の画面を過去の正常画面に置換して、図3のステップS5へと移行させる。
ところで、図4に示すフローチャートにおいては、ステップS305で用いる閾値とステップS310で用いる閾値とを同じ値としているが、ステップS305で用いる閾値と、ステップS310で用いる閾値とを異なる値としてもよい。
ステップS305で用いる閾値とステップS310で用いる閾値とを異なる値とした場合、フラッシュ検出部2は、次のように動作することになる。フラッシュ検出部2は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が第1の閾値以上であるラインに基づいて、フラッシュの発光によって高輝度となっている複数のラインの開始ラインを決定する。但し、図4においては、開始ラインは、ステップS306にて差分値が第1の閾値以上である状態が所定ライン数以上継続したと判定された場合に決定することになる。
フラッシュ検出部2は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が、第1の閾値より小さい値である第2の閾値未満であるラインに基づいて、フラッシュの発光によって高輝度となっている複数のラインの終了ラインを決定する。差分値が第2の閾値未満となったラインの1つ前のラインが終了ラインとなる。但し、図4においては、終了ラインは、ステップS311にて差分値が第2の閾値未満である状態が所定ライン数以上継続したと判定された場合に決定することになる。
図5において、(a)は、画面内の垂直位置と差分値との関係の一例を示している。横軸の垂直位置は、0が画面上端部である。画像データは、フラッシュの発光がなければ図5の(a)に示すような特性を有するとする。図5の(a)に示す特性では、画面の下端部近傍において差分値が低下している。図5の(b)に示すように、画面の垂直方向中央部においてフラッシュの発光があったとすると、差分値は急上昇する。
ステップS305,S310で用いる閾値が値TH1であったとすると、差分値は画面の下端部までフラッシュの発光による影響を受けているものの、下端部よりも上方の位置で、フラッシュの発光による影響が終了したと検出してしまう。そこで、ステップS305で用いる閾値を閾値TH1とし、ステップS310で用いる閾値を、閾値TH1よりも小さい値の閾値TH2とすることが好ましい。ステップS310で用いる閾値を閾値TH2とすることにより、画面の下端部までフラッシュの発光による影響を受けていることが正しく検出される。
図6を用いて、第1実施形態による画像データの補正について説明する。図6の(a)は、図2の(d)に示す補正前の画像Im1,Im2,Im3,Im4…を示している。制御部9に低遅延モードが設定されている場合には、フラッシュ補正部8は次のように画像データを補正する。
フラッシュ検出部2は、図6の(a)に示す画像Im2においては、図4のステップS305,S306によって、画像Im2における一点鎖線以降の画面の途中から高輝度となっている複数のラインを検出する。画像Im2では、画面の下端のラインまで高輝度となっているので、フラッシュ補正部8は、図4のステップS309以降の処理によって、図6の(a)に示すように、画像Im2におけるハッチングを付した部分の高輝度となっている複数のラインを、画像Im1における対応する複数のラインに置換する。
フラッシュ検出部2は、図6の(a)に示す画像Im3においては、図4のステップS305,S306によって、画像Im3における画面の上端から高輝度となっている複数のラインを検出する。フラッシュ検出部2は、図4のステップS310,S311によって、画像Im3における一点鎖線以降の正常な画像の複数のラインを検出する。フラッシュ補正部8は、図4のステップS309以降の処理によって、図6の(a)に示すように、画像Im3におけるハッチングを付した部分の高輝度となっている複数のラインを、画像Im2における対応する複数のラインに置換する。
結果として、フラッシュ補正部8は、図6の(b)に示すように、画像Im2を画像Im2’へと補正し、画像Im3を画像Im3’へと補正する。従って、フラッシュ補正部8からバッファメモリ4へと供給される画像データは、図6の(b)に示す画像Im1,Im2’,Im3’,Im4…となる。ここでは、画像Im3を、画像Im2を用いて補正して画像Im3’としたが、画像Im1を用いて補正してもよい。この場合には、バッファメモリ4は2画面前の画像データを保持しておくことが必要になる。
この低遅延モードでは、画像データの遅延は、画像信号処理部3における信号処理に起因する複数ライン程度の時間であり、実質的にはほとんど遅延がない。例えば、ビデオカメラ101でマニュアルにて動画像を撮影する場合には、表示部7に表示されている画像を確認しながらビデオカメラ101における種々の設定を調整する。画像データに大幅な遅延があると、リアルタイムで画像を確認することができず、適切な操作が困難となる場合がある。第1実施形態による低遅延モードでは遅延がほとんどないので、リアルタイムで画像を確認でき、適切な操作も可能となる。
一方、制御部9に画面単位切換モードが設定されている場合には、フラッシュ補正部8は次のように画像データを補正する。前述のように、画面単位切換モードが設定されている場合には、フラッシュ補正部8は、画像データの補正の有無にかかわらず、バッファメモリ4から1画面遅延の画像データを読み出してバッファメモリ4を介して圧縮伸張処理部5及び出力信号処理部6へと供給する。従って、図6の(c)に示すように、図6の(a)の補正前の画像Im1,Im2のタイミングで、画像Im1,Im2よりそれぞれ1画面前の画像Im0,Im1が出力される。
フラッシュ補正部8は、図4のステップS319によって、高輝度部分を有する画像Im2の代わりに画像Im1を出力し、高輝度部分を有する画像Im3の代わりに画像Im1を出力する。従って、フラッシュ補正部8からバッファメモリ4へと供給される画像データは、図6の(b)に示す画像Im0,Im1,Im1,Im1,Im4…となる。この場合、高輝度部分を有する画像が2画面連続しているので、バッファメモリ4は3画面前の画像データを保持しておくことが必要になる。
<第2実施形態>
図7に示す第2実施形態において、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略することとする。第2実施形態の画像処理装置であるビデオカメラ102は、フラッシュ検出部2の代わりにフラッシュ検出部20を備える。フラッシュ検出部20は、ブロック平均輝度算出部201,ブロック平均輝度保持部202,ライン平均輝度算出部203,ライン平均輝度保持部204,全画面平均輝度算出部205,全画面平均輝度保持部206,差分算出部207,フラッシュ判定部208を有する。
フラッシュ検出部20は、制御部9による制御に従って以下のようにフラッシュの発光を検出する。ブロック平均輝度算出部201は、撮像部1から供給された電気信号における1ラインの有効画素を複数のブロックに分割しブロックごとの明るさの平均を算出する。ブロックの数は2のべき乗であることが好ましい。具体的には、ブロック平均輝度算出部201は、G信号の値を各ブロックの有効画素分に渡って加算し、有効画素数で除算することによって1ブロックの明るさの平均(ブロック平均輝度)を算出する。
ブロック平均輝度算出部201によって算出されたブロック平均輝度は、ブロック平均輝度保持部202及びライン平均輝度算出部203に入力される。ライン平均輝度算出部203は、1ラインにおけるブロック平均輝度を加算し、1ラインのブロック数で除算することによって1ラインの明るさの平均(ライン平均輝度)を算出する。ライン平均輝度算出部203によって算出されたライン平均輝度は、ライン平均輝度保持部204及び全画面平均輝度算出部205に入力される。ライン平均輝度保持部204は、ライン平均輝度算出部203によって算出されたライン平均輝度を一時的に保持する。
全画面平均輝度算出部205は、順次入力されるライン平均輝度を1画面の有効ラインに渡って加算し、有効ライン数で除算することによって1画面全体の明るさの平均(全画面平均輝度)を算出する。全画面平均輝度保持部206は、全画面平均輝度を一時的に保持する。
差分算出部207には、ブロック平均輝度保持部202で保持されたブロック平均輝度と、ライン平均輝度保持部204で保持されたライン平均輝度と、全画面平均輝度保持部206で保持された全画面平均輝度とが入力される。差分算出部207は、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分と、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分とをそれぞれ順次算出する。差分算出部207は差分の絶対値をとり、差分値として出力する。
差分算出部207によって算出されたそれぞれの差分値は、フラッシュ判定部208に入力される。フラッシュ判定部208は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が設定された閾値(閾値1)以上であるか否かを判定する。フラッシュ判定部208は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上の場合には、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が設定された閾値(閾値2)以上であるか否かを判定する。閾値1と閾値2とは異なる値であってよい。閾値1と閾値2とは異なる値とする場合には、閾値1よりも閾値2の値を大きくすることが好ましい。
フラッシュ判定部208は、ラインごとの差分値が閾値1以上であり、ブロックごとの差分値が閾値2以上である状態が予め設定したライン数以上継続するか否かを判定する。フラッシュ判定部208は、それぞれの差分値が閾値1,2以上である状態が予め設定したライン数以上継続したと判定した場合に、フラッシュの発光によって画像の明るさが不連続となったと検出する。
フラッシュ判定部208は、フラッシュが発光したと判定した場合には、フラッシュの発光の開始時点である、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値1以上であり、かつそれぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値2以上となった最初のライン番号を示すデータと、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値1以上と、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値2以上との少なくとも一方の条件を満たさなくなった最初のライン番号を示すデータとを出力する。フラッシュ判定部208は、フラッシュが発光したことを示す検出信号も出力する。
第2実施形態においては、図3に示すステップS3のフラッシュ検出・補正処理を図8に示すステップS3とする。図8を用いて、ステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細について説明する。図8において、フラッシュ検出部20は、ステップS321にて、有効ラインにおける各ブロックの有効画素の画素値を加算する処理を有効ラインごとに順次実行する。フラッシュ検出部20は、ステップS322にて、ステップS321にて得た各ブロックの画素値の加算値をブロック内の有効画素数で除算してブロック平均輝度を算出し、ブロック平均輝度を保持する。
フラッシュ検出部20は、ステップS323にて、1ライン内のブロック平均輝度を加算し、ステップS324にて、ブロック平均輝度の加算値をブロック数で除算してライン平均輝度を算出し、ライン平均輝度を保持する。フラッシュ検出部20は、ステップS325にて、ライン平均輝度を順次加算する処理を実行する。フラッシュ検出部20は、ステップS326にて、ステップS322で算出したブロック平均輝度と1画面前の全画面平均輝度との差分演算と、ステップS324で算出したライン平均輝度と1画面前の全画面平均輝度との差分演算とのそれぞれの処理を実行する。ステップS326における差分演算処理は、ステップS324でライン平均輝度を算出するたびに実行される。
フラッシュ検出部20は、ステップS327にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値1)以上のラインを検出したか否かを判定する。ステップS327〜S329,S333,S334は、フラッシュ判定部208によって判定される。ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS328に移行させ、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出しなければ、フラッシュは発光していないということである。
フラッシュ検出部20は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出した場合、さらに、ステップS328にて、そのライン内のそれぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値2)以上であるか否かを判定する。フラッシュ検出部20は、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であると判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS329に移行させる。なお、この際、フラッシュ検出部2は、検出したラインがフレームの最初のラインから何ライン目かを示す検出ライン情報を記憶しておく。記憶する検出ライン情報はラインが連続して検出される場合は最初の1ライン目のみでよい。
一方、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であると判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、既に検出ライン情報を記憶している場合は、それを消去するとともに、処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ステップS329にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であり、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であるという2つの条件を満たすラインが所定ライン数以上継続したか否かを判定する。この2つの条件を満たす状態を特定状態とする。特定状態が所定ライン数以上継続したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は処理をステップS330に移行させ、特定状態が所定ライン数以上継続したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は処理をステップS337に移行させる。
第2実施形態においては、上記の2つの条件を満たす特定状態のラインが所定ライン数以上継続したとき、フラッシュが発光したと判定する。仮に、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上である状態が所定ライン数以上継続する状態が発生しても、ライン内のそれぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であるという条件を満たさない場合には、フラッシュは発光していないと判定されることになる。この理由については後述する。
フラッシュ検出部20は、上記の2つの条件を満たす特定状態のラインが所定ライン数以上継続したら、ステップS330にて、フラッシュが発光していないことを示す検出信号“0”からフラッシュが発光したことを示す検出信号“1”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給するとともに、検出ライン情報を消去する。フラッシュ検出部20及びフラッシュ補正部8は、ステップS331にて、設定されているモードが低遅延モードであるか否かを判定する。低遅延モードであると判定されれば(YES)、フラッシュ補正部8は、処理をステップS332に移行させる。低遅延モードであると判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS339に移行させる。
フラッシュ補正部8は、ステップS332にて、供給された検出ライン情報が示す、1画面前のラインへの置換を開始する。フラッシュ検出部20は、ステップS333にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるか、または、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるラインを検出したか否かを判定する。即ち、フラッシュ検出部20は、ステップS333にて、上記の2つの条件の少なくとも一方を満たさないラインが現れたか否かを判定する。
上記の2つの条件の少なくとも一方を満たさないラインが現れたと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は処理をステップS334に移行させる。なお、この際、フラッシュ検出部2は、検出したラインがフレームの最初のラインから何ライン目かを示す検出ライン情報を記憶しておく。記憶する検出ライン情報はラインが連続して検出される場合は最初の1ライン目のみでよい。
一方、上記の2つの条件の少なくとも一方を満たさないラインが現れたと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、記憶していた検出ライン情報を消去するとともに、処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ステップS334にて、上記の2つの条件の少なくとも一方を満たさない状態が所定ライン数以上継続したか否かを判定する。所定ライン数以上継続したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は処理をステップS335に移行させ、所定ライン数以上継続したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ステップS335にて、検出信号“1”を検出信号“0”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給するとともに検出ライン情報を消去する。フラッシュ補正部8は、ステップS336にて、供給された検出ライン情報が示す、1画面前のラインへの置換を終了し、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ステップS337にて、全有効ラインに対する判定が終了したか否かを判定する。全有効ラインに対する判定が終了したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS338に移行させ、全有効ラインが終了したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS321に戻してステップS321以降を繰り返す。
フラッシュ検出部20は、ステップS338にて、ライン平均輝度の加算値を有効ライン数で除算して全画面平均輝度を算出し、全画面平均輝度を保持して、図3のステップS5へと移行させる。
一方、ステップS331にて低遅延モードであると判定されなかった(即ち、画面単位切換モードであると判定された)場合、フラッシュ検出部20はステップS316〜S319と同じであり、説明を省略する。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様、ステップS333においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値を、ステップS327においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値よりも小さな値とすることが好ましい。
第2実施形態によれば、第1実施形態よりもフラッシュが発光したか否かの検出精度を向上させることができる。図9を用いて、検出精度を向上させることができる理由について説明する。図9は、画面内に部分的に矩形状の高輝度領域Arhが含まれる画像Imiの例を示している。ハッチングを付した高輝度領域Arhは例えば白レベルであるとする。高輝度領域Arhは矩形状でなくてもよい。有効ラインLneにおいては、ライン平均輝度は比較的高い値となる。有効ラインLne以外のラインでも高輝度領域Arhが存在している垂直方向の範囲では同様である。従って、第1実施形態においては、高輝度領域Arhが存在している垂直方向の範囲でフラッシュが発光したと誤判定する可能性がある。
図9では、1ラインを4つのブロックB1〜B4に分割した例を示している。ブロック平均値算出部201で算出されるブロック平均輝度は、ブロックB1ではさほど高い値とはならない。ブロック平均輝度はブロックB2,B3では高い値となり、ブロックB4ではブロックB2,B3よりも小さな値となる。有効ラインLneにおいて、図8のステップS327にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であると判定されたとしても、ステップS328にて、少なくともブロックB1で、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であると判定されない。
従って、第2実施形態によれば、図9の例のように部分的な高輝度領域Arhを含む画像Imiであっても、フラッシュが発光したと誤判定する可能性を大幅に低減させることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態の画像処理装置の構成は、図1に示す第1実施形態のビデオカメラ101または図7に示す第2実施形態のビデオカメラ102と同様であり、フラッシュ補正部8での画像データの補正処理が第1及び第2実施形態とは異なっている。図10〜図12を用いて、第3実施形態における画像データの補正処理について説明する。第3実施形態においては、図3に示すステップS3のフラッシュ検出・補正処理を図10に示すステップS3とする。図10を用いて、ステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細について説明する。
図10は、画像処理装置の構成を、フラッシュ検出部2を有する図1のビデオカメラ101とした場合を例にしている。特に図示しないが、フラッシュ検出部20を有する図7のビデオカメラ102においても、図10のステップS3と同様の処理を行うことが可能である。図10において、図4と同一のステップには同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
図10において、ステップS304以前は図4と同じであり、図示を省略している。図10のステップS307までは図4と同じである。フラッシュ検出部2がステップS307にてフラッシュが発光していないことを示す検出信号“0”からフラッシュが発光したことを示す検出信号“1”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給したら、フラッシュ補正部8は、ステップS351にて、供給された検出ライン情報が示すフラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、フラッシュ開始ラインに隣接する隣接領域を設定する。
具体的には、図11の(a)に示すように、フラッシュ補正部8は、供給された検出ライン情報が示す最初のフラッシュ検出ラインであるフラッシュ開始ラインLnfsに隣接する複数ラインの隣接領域Aadjsを設定する。隣接領域Aadjsは例えば5〜10ライン程度でよい。
フラッシュ補正部8は、低遅延モードであると判定されたとき、ステップS352にて、隣接領域Aadjsにおいて、現在の画面のラインと1画面前の画面のラインとを混合して隣接領域Aadjsの新たなラインを生成し、隣接領域Aadjs内のラインを新たなラインに置換する。フラッシュ補正部8は、ステップS353にて、フラッシュ開始ラインLnfs以降、1画面前のラインへの置換を開始する。
フラッシュ検出部2がステップS312にて検出信号“1”を検出信号“0”へと切り換え、この切り換えた検出信号と、記憶している検出ライン情報とをフラッシュ補正部8に供給したら、フラッシュ補正部8は、ステップS354にて、供給された検出ライン信号が示すフラッシュ終了ライン(ステップS310にて検出したフラッシュ発光終了後の最初のラインの1ライン前のライン)下方に位置し、フラッシュ終了ラインに隣接する隣接領域を設定する。具体的には、図11の(b)に示すように、フラッシュ補正部8は、フラッシュ終了ラインLnfeに隣接する複数ラインの隣接領域Aadjeを設定する。隣接領域Aadjeも例えば5〜10ライン程度でよい。
フラッシュ補正部8は、ステップS313にて、1画面前のラインへの置換を終了し、ステップS355にて、隣接領域Aadjeにおいて、現在の画面のラインと1画面前の画面のラインとを混合して隣接領域Aadjeの新たなラインを生成し、隣接領域Aadje内のラインを新たなラインに置換する。他のステップによる処理は図4で説明した通りである。
図11の(a)において、隣接領域Aadjsの最初のラインをLS、隣接領域Aadjsの最後のラインをLEとし、隣接領域Aadjsの画素位置をLf(i,j)とすると、現在の画面の画像データの合成重み付け係数Wf(i,j)と、1画面前の画面の画像データの合成重み付け係数Wb(i,j)は式(1)となる。図10のステップS352では、式(1)に基づいて現在の画面のラインと1画面前の画面のラインとを混合して隣接領域Aadjsの新たなラインを生成する。式(1)では、画素位置Lf(i,j)としているが、1画面前の画面の画像データと現在の画面の画像データとはライン単位で混合するので、画像の水平方向の位置を示すiの情報はなくてもよい。
Figure 2013192200
図11の(b)において、隣接領域Aadjeの最初のラインをLS、隣接領域Aadjeの最後のラインをLEとし、隣接領域Aadjeの画素位置をLf(i,j)とすると、現在の画面の画像データの合成重み付け係数Wf(i,j)と、1画面前の画面の画像データの合成重み付け係数Wb(i,j)は式(2)となる。同様に、式(2)では、画素位置Lf(i,j)としているが、1画面前の画面の画像データと現在の画面の画像データとはライン単位で混合するので、画像の水平方向の位置を示すiの情報はなくてもよい。
Figure 2013192200
式(1)による現在の画面のラインと1画面前の画面のラインとを混合特性は図12の(a)となる。図12の(a)において、実線は現在の画面のラインの混合率を示し、破線は1画面前の画面のラインの混合率を示している。図12の(a)に示すように、図11の(a)に示す画像Im2の場合には、画面の上端側から隣接領域Aadjsの手前までは現在の画面のラインのみである。ステップS352によって、隣接領域Aadjsの最初のラインLSから最後のラインLEまで現在の画面のラインの混合率が順次減少していく一方、1画面前の画面のラインの混合率が順次増加していく。最後のラインLE以降、ステップS353によって1画面前の画面のラインのみとなる。なお、フラッシュ開始ラインLnfsと最後のラインLEとを同一のラインとしてもよい。
式(2)による現在の画面のラインと1画面前の画面のラインとを混合特性は図12の(b)となる。図12の(b)において、実線は現在の画面のラインの混合率を示し、破線は1画面前の画面のラインの混合率を示している。図12の(b)に示すように、図11の(b)に示す画像Im3の場合には、画面の上端側から隣接領域Aadjeの手前までは1画面前の画面のラインのみである。ステップS356によって、隣接領域Aadjeの最初のラインLSから最後のラインLEまで1画面前の画面のラインの混合率が順次減少していく一方、現在の画面のラインの混合率が順次増加していく。最後のラインLE以降、現在の画面のラインのみとなる。なお、フラッシュ終了ラインLnfeと最初のラインLSとを同一のラインとしてもよい。
第3実施形態によれば、図2に示す画像Im2のように画面の途中から高輝度となっている場合には、フラッシュ開始ラインLnfsに対して上方に位置するフラッシュの影響を受けていない隣接領域Aadjsにおいて、最初のラインLSから最後のラインLEに進行するに従って1画面前の画面のラインに徐々に切り替わっていく。従って、現在の画面の画像データと1画面前の画面の画像データとを混合する不自然さが低減される。
また、第3実施形態によれば、図2に示す画像Im3のように画面の途中まで高輝度で途中から正常な画像となっている場合には、フラッシュ終了ラインLnfeに対して下方に位置するフラッシュの影響を受けていない隣接領域Aadjeにおいて、最初のラインLSから最後のラインLEに進行するに従って現在の画面のラインに徐々に切り替わっていく。従って、現在の画面の画像データと1画面前の画面の画像データとを混合する不自然さが低減される。
上述した式(1),(2)の代わりに、式(3)を用いて画素単位で現在の画面の画像データと1画面前の画面の画像データとを混合してもよい。式(3)において、Mf(i,j)は画素の明るさであり、ThH,ThLはThH>ThLを満たす明るさの閾値である。この場合には、フラッシュ検出部2,20で検出したそれぞれの有効画素の明るさをフラッシュ補正部8に入力すればよい。
Figure 2013192200
式(3)によれば、隣接領域Aadjs及び隣接領域Aadjeにおいて、それぞれの画素の明るさMf(i,j)が小さい方の値の閾値ThLよりも小さければ、現在の画面の画像データの合成重み付け係数Wf(i,j)が1となり、1画面前の画面の画像データの合成重み付け係数Wb(i,j)が0となる。即ち、画素の明るさMf(i,j)が閾値ThLよりも小さいということはフラッシュの発光による影響を受けていない可能性が高く、現在の画面の画素データのみとする。
また、それぞれの画素の明るさMf(i,j)が大きい方の閾値ThHよりも大きければ、現在の画面の画像データの合成重み付け係数Wf(i,j)が0となり、1画面前の画面の画像データの合成重み付け係数Wb(i,j)が1となる。即ち、画素の明るさMf(i,j)が閾値ThHよりも大きいということはフラッシュの発光による影響を受けている可能性が高く、1画面前の画面の画素データのみとする。
それぞれの画素の明るさMf(i,j)が閾値ThL以上閾値ThH以下であれば、式(3)の特性で現在の画面の画素データと1画面前の画面の画素データとが適応的に混合されることになる。
<第4実施形態>
第4実施形態の画像処理装置の構成は、図7に示す第2実施形態のビデオカメラ102と同様であり、フラッシュ検出部20におけるフラッシュ発光の検出処理が第2実施形態とは異なっている。図13,図14を用いて、第4実施形態におけるフラッシュ発光の検出処理について説明する。第4実施形態においては、図3に示すステップS3のフラッシュ検出・補正処理を図13に示すステップS3とする。図13を用いて、ステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細について説明する。図13において、図8と同一のステップには同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
ステップS321〜S326の処理は、図8と同じである。フラッシュ検出部20は、ステップS327にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値1)以上のラインを検出したか否かを判定する。ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS361に移行させ、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出した場合、ステップS361にて、1ライン前の全てのブロックにおいて、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるか否かを判定する。ステップS361における閾値は、ステップS328における閾値2と同じでもよく、多少異ならせてもよい。ここではステップS361における閾値を閾値2とする。
1ライン前の全てのブロックにおいて、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値2)未満であると判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS328に移行させ、1つのブロックでもブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値2)以上であれば(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。
ステップS328以降の処理は、図8と同じである。フラッシュ検出部20は、ステップS329にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であり、それぞれのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上であるという2つの条件を満たす特定状態のラインが所定ライン数以上継続したか否かを判定する。第4実施形態においては、ステップS361にて、1ライン前の全てのブロックにおいて、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であると判定されたときのみ、現在のラインが特定状態に該当するラインであると判定して、ステップS329の処理が実行されることになる。
図14を用いて、ステップS361を設けることによる効果について説明する。図14は、画面内に部分的に例えば台形状の高輝度領域Arh1が含まれる画像Imi1の例を示している。ハッチングを付した高輝度領域Arh1は例えば白レベルであるとする。高輝度領域Arh1は台形状でなくてもよく、高輝度となっている領域の最上端の位置が水平方向の位置においてばらついているような画像であってもよい。画像Imi1の1フレーム前は、高輝度領域Arh1を含まない通常の画像であるとする。
図14では理解を容易にするため、高輝度領域Arh1における有効ラインLne1の1ライン前の有効ラインLne0が図示の位置であるとする。有効ラインLne0においては、ブロックB1ではブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値は比較的小さい値となるものの、ブロックB2〜B4ではブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値は比較的大きな値となる。従って、有効ラインLne1が現在のラインであるとき、1ライン前の全てのブロックにおいて、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満とはならない。従って、フラッシュ検出部20は、ステップS361の処理によって、高輝度領域Arh1がフラッシュの発光による高輝度領域であると誤検出することはない。
現在のラインが有効ラインLne1以降となった場合には、ブロックB1〜B4の全てで、ブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値は比較的大きな値となる。従って、同様に、フラッシュ検出部20は、ステップS361の処理によって、高輝度領域Arh1がフラッシュの発光による高輝度領域であると誤検出することはない。
第4実施形態においては、差分算出部207は、1ライン前のそれぞれのブロックのブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値を保持しておけばよい。
第4実施形態によれば、図14の例のように高輝度領域Arh1を含む画像Imi1であっても、フラッシュが発光したと誤判定する可能性を第2実施形態よりも低減させることができる。
第4実施形態では、現在のラインの1ライン前におけるブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるか否かを判定しているが、例えば2〜3ライン前におけるブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるか否かを判定してもよい。即ち、現在のラインの近傍であり、現在のラインより上方のラインにおけるブロック平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値未満であるか否かを判定すればよい。なお、ステップS327,S361,S328の順は、図13に示す順に限定されることはなく、順番を適宜入れ替えてもよい。
第4実施形態においても、第1実施形態と同様、ステップS333においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値を、ステップS327においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値よりも小さな値とすることが好ましい。
以上説明した第4実施形態の構成と第3実施形態の構成とを組み合わせることが好ましい。
<第5実施形態>
第5実施形態の画像処理装置の構成は、図7に示す第2実施形態のビデオカメラ102と同様であり、フラッシュ検出部20におけるフラッシュ発光の検出処理が第2実施形態とは異なっている。図15を用いて、第5実施形態におけるフラッシュ発光の検出処理について説明する。第5実施形態においては、図3に示すステップS3のフラッシュ検出・補正処理を図15に示すステップS3とする。図15を用いて、ステップS3のフラッシュ検出・補正処理の詳細について説明する。図15において、図8と同一のステップには同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
ステップS321〜S326の処理は、図8と同じである。フラッシュ検出部20は、ステップS327にて、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値(閾値1)以上のラインを検出したか否かを判定する。ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS371に移行させ、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出したと判定されなければ(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。
フラッシュ検出部20は、ライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値が閾値以上のラインを検出した場合、ステップS371にて、現在のラインと同一の画面内において、現在のラインのそれぞれのブロック平均輝度と、1ライン前のそれぞれのブロック平均輝度との差分値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。フラッシュ検出部20は、現在のラインと1ライン前とで、同じ水平方向の位置のブロックのブロック平均輝度どうしを比較する。ステップS371における閾値(閾値3)は、ステップS328における閾値2と同じである必要はなく、値を適宜設定すればよい。
現在のラインのブロック平均輝度と1ライン前のブロック平均輝度との差分値が全て閾値以上であると判定されれば(YES)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS328に移行させ、1つのブロックでもブロック平均輝度の差分値が閾値未満であれば(NO)、フラッシュ検出部20は、処理をステップS337に移行させる。
ステップS328以降の処理は、図8と同じである。第5実施形態においては、ステップS371にて、現在のラインのブロック平均輝度と1ライン前のブロック平均輝度との差分値が全て閾値以上であると判定されたときのみ、現在のラインが特定状態に該当するラインであると判定して、ステップS329の処理が実行されることになる。
図14を用いて、ステップS371を設けることによる効果について説明する。第5実施形態の場合には、有効ラインLne1が現在のラインであるとき、有効ラインLne1のブロックB1〜B4のブロック平均輝度と、1ライン前の有効ラインLne0のブロックB1〜B4のブロック平均輝度とを比較すると、ブロックB1では閾値以上となるものの、ブロックB2〜B4では閾値以上とはならない。有効ラインLne0や有効ラインLne0より上方のラインが現在のラインである場合も同様に、全て閾値以上であるとは判定されない。従って、フラッシュ検出部20は、ステップS371の処理によって、高輝度領域Arh1がフラッシュの発光による高輝度領域であると誤検出することはない。
現在のラインが有効ラインLne1以降となった場合には、ブロックB1〜B4の全てで、現在のラインのブロック平均輝度と1ライン前のブロック平均輝度との差分値が比較的小さな値となる。従って、同様に、フラッシュ検出部20は、ステップS371の処理によって、高輝度領域Arh1がフラッシュの発光による高輝度領域であると誤検出することはない。
第5実施形態においては、差分算出部207は、1ライン前のそれぞれのブロックのブロック平均輝度を保持しておき、現在のラインのブロック平均輝度と1ライン前のブロック平均輝度との差分値を算出すればよい。
第5実施形態によれば、図14の例のように高輝度領域Arh1を含む画像Imi1であっても、フラッシュが発光したと誤判定する可能性を第2実施形態よりも低減させることができる。
第5実施形態においては、現在のラインのブロック平均輝度と1ライン前のブロック平均輝度との差分値が閾値以上であるか否かを判定しているが、例えば現在のラインのブロック平均輝度と2〜3ライン前のブロック平均輝度との差分値が閾値以上であるか否かを判定してもよい。即ち、同一画面内において、現在のラインのブロック平均輝度と、現在のラインの近傍であり、現在のラインより上方のラインにおけるブロック平均輝度との差分値が閾値以上であるか否かを判定すればよい。なお、ステップS327,S371,S328の順は、図15に示す順に限定されることはなく、順番を適宜入れ替えてもよい。
第5実施形態においても、第1実施形態と同様、ステップS333においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値を、ステップS327においてライン平均輝度と全画面平均輝度との差分値と比較する閾値よりも小さな値とすることが好ましい。
以上説明した第5実施形態の構成と第3実施形態の構成とを組み合わせることが好ましい。第4実施形態の構成と第5実施形態の構成とを組み合わせることも可能である。
本発明は以上説明した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。各実施形態ではビデオカメラを例としたが、画像データを扱う任意の電子機器において本発明の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを用いることができる。例えば、画像表示装置やコンピュータ等の情報処理装置において各実施形態の画像処理装置を搭載し、画面の一部が高輝度となっている画像データを画像表示装置や情報処理装置の内部で補正するようにしてもよい。
また、各実施形態においては、画像信号処理部3での処理を終了した映像データを補正する構成を示したが、画像信号処理部3での処理する前の映像データを補正してもよい。各実施形態においては、画像信号処理部3や圧縮伸張処理部5とは独立して設けたバッファメモリ4を用いる構成を示したが、画像信号処理部3や圧縮伸張処理部5で使用するバッファメモリを用いてもよく、回路(ブロック)構成は適宜に変更が可能である。
本発明の画像処理プログラムを記録媒体に記録して提供してもよく、インターネット等の通信回線にて画像処理プログラムを配信してもよい。記録媒体に記録された画像処理プログラムや通信回線にて配信された画像処理プログラムを画像処理装置に記憶させて、上述した画像処理方法を実行させるようにしてもよい。
1 撮像部
1s CMOSセンサ
2,20 フラッシュ検出部
3 画像信号処理部
4 バッファメモリ(保持部)
5 圧縮伸張処理部
6 出力信号処理部
7 表示部
8 フラッシュ補正部
9 制御部(コンピュータ)
10 メモリ
11 記録再生部
12 操作スイッチ
21,203 ライン平均輝度算出部
23,205 全画面平均輝度算出部
25,207 差分算出部
26,208 フラッシュ判定部
101,102 ビデオカメラ
201 ブロック平均輝度算出部

Claims (17)

  1. 画像データの現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度と、前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度と算出し、それぞれのラインの前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度とを比較することによって、画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっているか否かを検出するフラッシュ検出部と、
    前記画像データの前記過去の画面を保持する保持部と、
    前記フラッシュ検出部によって前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていることが検出されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを前記保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正するフラッシュ補正部と、
    を備え、
    前記フラッシュ検出部は、
    前記現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出するブロック平均輝度算出部と、
    前記ブロック平均輝度算出部で算出された1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出するライン平均輝度算出部と、
    前記ライン平均輝度算出部で算出された1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記過去の画面の全画面平均輝度を算出する全画面平均輝度算出部と、
    前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出する差分算出部と、
    前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合にフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定するフラッシュ判定部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記フラッシュ判定部は、現在のラインより上方のラインにおいて前記ブロック平均輝度算出部によって算出されたブロック平均輝度と、前記全画面平均輝度算出部で算出された全画面平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて前記第2の閾値と同一または異なる第3の閾値未満であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記フラッシュ判定部は、現在のラインにおいて前記ブロック平均輝度算出部によって算出されたブロック平均輝度と、現在のラインより上方のラインにおいて前記ブロック平均輝度算出部によって算出されたブロック平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて第3の閾値以上であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記上方のラインは、前記現在のラインより1〜3ライン前のラインのうちいずれかのラインであることを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記フラッシュ判定部は、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が、前記第1の閾値より小さい値である第4の閾値未満であるとき、前記特定状態ではなくなったと判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記フラッシュ検出部は、フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出し、
    前記フラッシュ補正部は、前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定し、前記第1の隣接領域では、前記第1の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記現在の画面の画像データを順次減少させ、前記過去の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合し、前記第2の隣接領域では、前記第2の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記過去の画面の画像データを順次減少させ、前記現在の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記フラッシュ検出部は、フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出し、
    前記フラッシュ補正部は、前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定し、前記第1及び第2の隣接領域では、前記第1及び第2の隣接領域内のそれぞれの画素の明るさが第1の閾値より小さければ前記現在の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値より大きい値である第2の閾値より大きければ前記過去の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値以上前記第2の閾値以下であれば前記現在の画面の画素データと前記過去の画面の画素データとを混合する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 画像データにおける現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出し、
    1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出し、
    1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記画像データにおける前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度を算出し、
    前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出し、
    前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、1ライン内のそれぞれのブロックの前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合に、前記現在の画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定し、
    前記画像データの前記過去の画面を保持部に保持し、
    前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていると判定されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを前記保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  9. 現在のラインより上方のラインにおいて算出されたブロック平均輝度と、算出された全画面平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて前記第2の閾値と同一または異なる第3の閾値未満であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. 現在のラインにおいて算出されたブロック平均輝度と、現在のラインより上方のラインにおいて算出されたブロック平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて第3の閾値以上であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  11. フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出し、
    前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定し、
    前記第1の隣接領域では、前記第1の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記現在の画面の画像データを順次減少させ、前記過去の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合し、
    前記第2の隣接領域では、前記第2の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記過去の画面の画像データを順次減少させ、前記現在の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合する
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  12. フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出し、
    前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定し、
    前記第1及び第2の隣接領域では、前記第1及び第2の隣接領域内のそれぞれの画素の明るさが第1の閾値より小さければ前記現在の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値より大きい値である第2の閾値より大きければ前記過去の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値以上前記第2の閾値以下であれば前記現在の画面の画素データと前記過去の画面の画素データとを混合する
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  13. コンピュータに、
    画像データにおける現在の画面におけるラインを複数のブロックに分割したそれぞれのブロックのブロック平均輝度を算出する機能と、
    1ラインにおけるブロック平均輝度に基づいて、前記現在の画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度を算出する機能と、
    1画面におけるそれぞれのラインのライン平均輝度に基づいて、前記画像データにおける前記現在の画面の少なくとも1画面前の画面である過去の画面の全画面平均輝度を算出する機能と、
    前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分と、前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分とをそれぞれ算出する機能と、
    前記ライン平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第1の閾値以上であり、1ライン内のそれぞれのブロックの前記ブロック平均輝度と前記全画面平均輝度との差分が第2の閾値以上である特定状態が所定ライン以上継続した場合に、前記現在の画面の一部のラインがフラッシュの発光によって高輝度となっていると判定する機能と、
    前記現在の画面の一部のラインが高輝度となっていると判定されたら、前記現在の画面における高輝度となっているラインを保持部に保持された前記過去の画面のラインに置換することにより画像データを補正する機能と、
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
  14. コンピュータに、現在のラインより上方のラインにおいて算出されたブロック平均輝度と、算出された全画面平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて前記第2の閾値と同一または異なる第3の閾値未満であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定させる機能を実現させることを特徴とする請求項13記載の画像処理プログラム。
  15. コンピュータに、現在のラインにおいて算出されたブロック平均輝度と、現在のラインより上方のラインにおいて算出されたブロック平均輝度との差分値が、全てのブロックにおいて第3の閾値以上であるとき、前記現在のラインが前記特定状態に該当するラインであると判定させる機能を実現させることを特徴とする請求項13記載の画像処理プログラム。
  16. 前記コンピュータに、
    フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出する機能と、
    前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定する機能と、
    前記第1の隣接領域では、前記第1の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記現在の画面の画像データを順次減少させ、前記過去の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合する機能と、
    前記第2の隣接領域では、前記第2の隣接領域の最初のラインから最後のラインに進行するに従って前記過去の画面の画像データを順次減少させ、前記現在の画面の画像データを順次増加させるように両者の画像データを混合する機能と、
    を実現させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像処理プログラム。
  17. 前記コンピュータに、
    フラッシュの発光によって高輝度となっている最初のラインであるフラッシュ開始ラインと最後のラインであるフラッシュ終了ラインとを検出する機能と、
    前記フラッシュ開始ラインよりも上方に位置し、前記フラッシュ開始ラインに隣接する第1の隣接領域と、前記フラッシュ終了ラインよりも下方に位置し、前記フラッシュ終了ラインに隣接する第2の隣接領域とをそれぞれ設定する機能と、
    前記第1及び第2の隣接領域では、前記第1及び第2の隣接領域内のそれぞれの画素の明るさが第1の閾値より小さければ前記現在の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値より大きい値である第2の閾値より大きければ前記過去の画面の画素データのみとし、前記第1の閾値以上前記第2の閾値以下であれば前記現在の画面の画素データと前記過去の画面の画素データとを混合する機能と、
    を実現させることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の画像処理プログラム。
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