JP2013190962A - 運転不安感判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定可能とする。
【解決手段】 不安低減手段制御回路9が、車両A前方の障害物(対向車B)を検出してから車両Aが当該障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づいて、通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
【選択図】 図3
【解決手段】 不安低減手段制御回路9が、車両A前方の障害物(対向車B)を検出してから車両Aが当該障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づいて、通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、運転者の運転に関する不安感(以下、運転不安感とも呼ぶ)を判定する運転不安感判定装置に関するものである。
従来、運転不安感判定装置としては、例えば、特許文献1に記載の従来技術がある。
この従来技術では、運転者のブレーキ操作に伴うジャークおよび減速度を検出する。続いて、この従来技術では、検出したジャークと減速度との関係が所定範囲内にあるか否かを判定する。そして、この技術では、ジャークと減速度との関係が所定範囲内にあると判定した場合には、運転者に運転不安感があると判定する。
この従来技術では、運転者のブレーキ操作に伴うジャークおよび減速度を検出する。続いて、この従来技術では、検出したジャークと減速度との関係が所定範囲内にあるか否かを判定する。そして、この技術では、ジャークと減速度との関係が所定範囲内にあると判定した場合には、運転者に運転不安感があると判定する。
しかしながら、上記従来技術では、運転者のブレーキ操作に伴うジャークおよび減速度に基づいて運転者の運転不安感を判定していた。それゆえ、上記従来技術では、運転者がブレーキ操作を行っていないときには、運転者の運転不安感を判定できなかった。
本発明は、上記のような点に着目し、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定可能とすることを目的とする。
本発明は、上記のような点に着目し、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、自車両前方の障害物を検出してから自車両が当該障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した自車両の横位置に基づいて、通過期間内の自車両の横位置の変動量を算出する。続いて、不安低減手段制御回路が、算出した通過期間内の自車両の横位置の変動量に基づいて、自車両の運転者の運転不安感を判定する。
本発明では、例えば、運転者の運転スキルが低く、自車両が障害物をすり抜けるまでの自車両の軌跡ふらつきが大きい場合には、自車両の横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、本発明では、自車両の横位置の変動量に基づくことで、自車両の横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。これにより、本発明では、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定できる。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、本発明を、運転者の運転不安感を判定し、判定結果に基づき、運転者の運転不安感を低減するための各種装置を制御する車両制御装置1に適用したものである。
(構成)
まず、車両制御装置1を搭載した車両Aの構成を表す概念図である。
図1は、車両制御装置1を搭載した車両Aの構成を表す概念図である。
図1に示すように、車両制御装置1は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3を備える。
ナビゲーション装置2は、GPS(Global Positioning System)受信部4、地図情報格納部5、および演算部6を備える。
本実施形態は、本発明を、運転者の運転不安感を判定し、判定結果に基づき、運転者の運転不安感を低減するための各種装置を制御する車両制御装置1に適用したものである。
(構成)
まず、車両制御装置1を搭載した車両Aの構成を表す概念図である。
図1は、車両制御装置1を搭載した車両Aの構成を表す概念図である。
図1に示すように、車両制御装置1は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3を備える。
ナビゲーション装置2は、GPS(Global Positioning System)受信部4、地図情報格納部5、および演算部6を備える。
GPS受信部4は、車両Aの現在位置を検出する。車両Aの現在位置としては、例えば、車両Aに予め設定した設定点(例えば、GPS受信部4のアンテナ設置位置)の現在位置を採用できる。そして、GPS受信部4は、検出結果を演算部6に出力する。
地図情報格納部5は、地図情報を格納している。地図情報とは、道路の位置、道路の形状、道路の種類等の情報である。道路の種類としては、例えば、道路の往復が中央分離帯で往復の方向別に分離されていない対面通行路であるか否かを表す情報を採用できる。
地図情報格納部5は、地図情報を格納している。地図情報とは、道路の位置、道路の形状、道路の種類等の情報である。道路の種類としては、例えば、道路の往復が中央分離帯で往復の方向別に分離されていない対面通行路であるか否かを表す情報を採用できる。
演算部6は、GPS受信部4からの信号が表す車両Aの現在位置、および地図情報格納部5が格納している地図情報に基づき、車両Aが走行している道路(以下、自車走行路とも呼ぶ)の地図情報を取得する。続いて、演算部6は、取得した地図情報、およびGPS受信部4からの信号が表す車両Aの現在位置に基づき、自車走行路に対する車両Aの横位置(以下、自車横位置とも呼ぶ)および自車走行路の道路種別(対面通行路であるか否かを表す情報)を検出する。自車横位置としては、例えば、自車走行路の中心線に対する車両Aの道路幅方向の位置を採用できる。そして、演算部6は、検出した自車横位置および道路種別を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。
下界認識装置3は、撮影部7、および画像解析部8を備える。
撮影部7は、車両A前方の画像を撮影する。撮影する画像には、自車走行路、および当該自車走行路上に存在する障害物(例えば、他車両、歩行者、落下物等)の画像を含む。そして、撮影部7は、撮影した画像を表す信号を画像解析部8に出力する。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。対向車Bの検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
撮影部7は、車両A前方の画像を撮影する。撮影する画像には、自車走行路、および当該自車走行路上に存在する障害物(例えば、他車両、歩行者、落下物等)の画像を含む。そして、撮影部7は、撮影した画像を表す信号を画像解析部8に出力する。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。対向車Bの検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
また、画像解析部8は、対向車Bを検出した場合には、撮影部7からの信号が表す画像に基づき、車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前(例えば、1sec.前)であるか否かを判定する。そして、画像解析部8は、車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前(1sec.前)であると判定した場合には、判定結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。
また、車両制御装置1は、不安低減手段制御回路9、音声信号回路10、操舵反力制御回路11、および制動装置制御回路12を備える。
不安低減手段制御回路9は、運転不安状態判定回路16からの制御信号に従って、音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12を動作させる制御信号を音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12に出力する。
不安低減手段制御回路9は、運転不安状態判定回路16からの制御信号に従って、音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12を動作させる制御信号を音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12に出力する。
なお、本実施形態では、不安低減手段制御回路9が、音声信号回路10、操舵反力制御回路11、および制動装置制御回路12の全てを同時に動作させる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、不安低減手段制御回路9が、音声信号回路10、操舵反力制御回路11、および制動装置制御回路12のいずれかを選択的に動作させる構成としてもよい。また、例えば、不安低減手段制御回路9が、音声信号回路10、操舵反力制御回路11、および制動装置制御回路12以外の、車両Aの運転者の運転不安を低減可能な各種装置を動作させる制御信号を当該各種装置に出力する構成としてもよい。
音声信号回路10は、不安低減手段制御回路9からの制御信号に従って、室内スピーカ13を介して車両Aの運転者の注意喚起を促す音声または警告音を車室内に出力する。
操舵反力制御回路11は、不安低減手段制御回路9からの制御信号に従って、操舵反力アクチュエータ14を介して車両Aの操舵反力を増加させる。これにより、操舵反力制御回路11は、車両Aの運転者の操舵の乱れを低減させ、運転者の運転不安を低減させる。
操舵反力制御回路11は、不安低減手段制御回路9からの制御信号に従って、操舵反力アクチュエータ14を介して車両Aの操舵反力を増加させる。これにより、操舵反力制御回路11は、車両Aの運転者の操舵の乱れを低減させ、運転者の運転不安を低減させる。
制動装置制御回路12は、不安低減手段制御回路9からの制御信号に従って、制動装置アクチュエータ15を介して車両Aの全ての車輪の制動力を増加させる。これにより、制動装置制御回路12は、車両Aの走行速度を低減させ、運転者の運転不安を低減させる。
また、車両制御装置1は、運転不安状態判定回路16を備える。
運転不安状態判定回路16は、A/D変換回路、D/A変換回路、中央演算処理装置およびメモリ等から構成した集積回路を備える。運転不安状態判定回路16は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3からの信号に基づき、運転不安感判定処理を実行する。運転不安感判定処理では、運転不安状態判定回路16は、まず、下界認識装置3が対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間(即ち、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの期間。以下、通過期間とも呼ぶ)にナビゲーション装置2が検出した自車横位置に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。ここで、車両Aの運転者は、図2(a)に示すように、対面通行路を走行中に対向車Bが現れた場合、対向車Bの進路および自車走行路の幅等に基づき、図2(b)に示すように、対向車Bとすれ違うための車両Aの将来の軌跡(以下、想定軌跡とも呼ぶ)を設定する。そして、車両Aの運転者は、図2(c)に示すように、設定した想定軌跡に車両Aが沿って走行するように、車両Aの運転操作(例えば、操舵、減速等)を行う。その際、車両Aの運転者は、車両Aを自車走行路に沿って走行させるため、自車走行路の線長方向と平行な方向に延びている軌跡(図2(b)(c)の点線状の直線)を想定軌跡として設定する。それゆえ、想定軌跡に対する車両Aの横位置の変動量は、自車走行路に対する車両Aの横位置の変動量(以下、横位置変動量とも呼ぶ)と同様に変化する。また、想定軌跡に対する車両Aの横位置の変動量は、運転者の車両挙動制御成績を表している。そのため、本実施形態では、横位置変動量に基づき、横位置変動量のばらつきを定量評価することで、対向車Bとすれ違う運転タスクに対する車両Aの運転者の運転スキルを判定し、運転スキル不足によって車両Aの運転者が運転不安感を持っているか否かを判定する。
また、車両制御装置1は、運転不安状態判定回路16を備える。
運転不安状態判定回路16は、A/D変換回路、D/A変換回路、中央演算処理装置およびメモリ等から構成した集積回路を備える。運転不安状態判定回路16は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3からの信号に基づき、運転不安感判定処理を実行する。運転不安感判定処理では、運転不安状態判定回路16は、まず、下界認識装置3が対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間(即ち、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの期間。以下、通過期間とも呼ぶ)にナビゲーション装置2が検出した自車横位置に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。ここで、車両Aの運転者は、図2(a)に示すように、対面通行路を走行中に対向車Bが現れた場合、対向車Bの進路および自車走行路の幅等に基づき、図2(b)に示すように、対向車Bとすれ違うための車両Aの将来の軌跡(以下、想定軌跡とも呼ぶ)を設定する。そして、車両Aの運転者は、図2(c)に示すように、設定した想定軌跡に車両Aが沿って走行するように、車両Aの運転操作(例えば、操舵、減速等)を行う。その際、車両Aの運転者は、車両Aを自車走行路に沿って走行させるため、自車走行路の線長方向と平行な方向に延びている軌跡(図2(b)(c)の点線状の直線)を想定軌跡として設定する。それゆえ、想定軌跡に対する車両Aの横位置の変動量は、自車走行路に対する車両Aの横位置の変動量(以下、横位置変動量とも呼ぶ)と同様に変化する。また、想定軌跡に対する車両Aの横位置の変動量は、運転者の車両挙動制御成績を表している。そのため、本実施形態では、横位置変動量に基づき、横位置変動量のばらつきを定量評価することで、対向車Bとすれ違う運転タスクに対する車両Aの運転者の運転スキルを判定し、運転スキル不足によって車両Aの運転者が運転不安感を持っているか否かを判定する。
なお、自車走行路の路面が滑らかな平滑路面(路面凹凸のない路面)であり、横風等の外乱要素がない場合は、運転者の操作量が車両Aの横位置の変動に影響する。それゆえ、運転者の運転スキルは、運転者の操作状態(例えば、操舵角の時系列データ)に基づいて推定できる。しかしながら、現実的な走行状況では、路面凹凸、横風等の外乱が存在する。そのため、本実施形態では、運転者の操作量ではなく、自車走行路に対する車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)に基づいて運転者の運転スキルを推定する。
続いて、運転不安状態判定回路16は、判定結果に基づいて、音声信号回路10、操舵反力制御回路11、および制動装置制御回路12を動作させる制御信号を不安低減手段制御回路9に出力する。これにより、本実施形態の車両制御装置1では、車両Aの運転者の運転不安感を判定し、判定結果に基づいて車両Aの操舵反力や制動力を制御させる。
(演算処理)
次に、運転不安状態判定回路16が実行する運転不安感判定処理について説明する。運転不安感判定処理は、車両Aが下界認識装置3が対向車Bを検出した後、車両Aが自車走行路の線長方向と平行な方向に延びている軌跡(想定軌跡)に沿った走行を開始した場合に、対向車Bとのすれ違いモードに入ったと判定して、処理の実行を開始する。
次に、運転不安状態判定回路16が実行する運転不安感判定処理について説明する。運転不安感判定処理は、車両Aが下界認識装置3が対向車Bを検出した後、車両Aが自車走行路の線長方向と平行な方向に延びている軌跡(想定軌跡)に沿った走行を開始した場合に、対向車Bとのすれ違いモードに入ったと判定して、処理の実行を開始する。
図3は、運転不安感判定処理を表すフローチャートである。
図3に示すように、運転不安感判定処理のステップS101では、運転不安状態判定回路16は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3が出力する信号を順次取得する。ナビゲーション装置2、および下界認識装置3が出力する信号の取得は、運転不安状態判定回路16が、画像解析部8から車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前(1sec.前)であると判定した判定結果を表す信号を取得するまで繰り返す。これにより、運転不安状態判定回路16は、通過期間にナビゲーション装置2および下界認識装置3が出力した信号のうち、運転不安感判定処理の実行を開始してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前までの期間の信号を取得する。
図3に示すように、運転不安感判定処理のステップS101では、運転不安状態判定回路16は、ナビゲーション装置2、および下界認識装置3が出力する信号を順次取得する。ナビゲーション装置2、および下界認識装置3が出力する信号の取得は、運転不安状態判定回路16が、画像解析部8から車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前(1sec.前)であると判定した判定結果を表す信号を取得するまで繰り返す。これにより、運転不安状態判定回路16は、通過期間にナビゲーション装置2および下界認識装置3が出力した信号のうち、運転不安感判定処理の実行を開始してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前までの期間の信号を取得する。
なお、本実施形態では、運転不安状態判定回路16は、通過期間にナビゲーション装置2、および下界認識装置3が出力する一部の信号のみを取得する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、全ての信号を取得する構成としてもよい。
続いてステップS102に移行して、運転不安状態判定回路16は、自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す道路種別に基づき、自車走行路の道路種別が対面通行路であるか否かを判定する。そして、運転不安状態判定回路16は、自車通行路の道路種別が対面通行路であると判定した場合には(Yes)ステップS103に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、自車走行路の道路種別が対面通行路ではないと判定した場合には(No)前記ステップS101に戻る。
続いてステップS102に移行して、運転不安状態判定回路16は、自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す道路種別に基づき、自車走行路の道路種別が対面通行路であるか否かを判定する。そして、運転不安状態判定回路16は、自車通行路の道路種別が対面通行路であると判定した場合には(Yes)ステップS103に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、自車走行路の道路種別が対面通行路ではないと判定した場合には(No)前記ステップS101に戻る。
前記ステップS103では、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す対向車Bの検出結果に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bが存在するか否かを判定する。そして、運転不安状態判定回路16は、対向車Bが存在すると判定した場合には(Yes)ステップS104に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、対向車Bが存在しないと判定した場合には(No)前記ステップS101に戻る。
なお、本実施形態のステップS103では、運転不安状態判定回路16が、車両A前方に対向車B(障害物の一例)が存在するか否か判定する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、運転不安状態判定回路16が、対向車Bに限定せず、車両A前方に駐車車両、歩行者、落下物等の障害物が存在するか否かを判定する構成としてもよい。そして、運転不安状態判定回路16が、障害物が存在すると判定した場合には(Yes)前記ステップS104に移行し、障害物が存在しないと判定した場合には(No)前記ステップS101に戻る構成としてもよい。
前記ステップS104では、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す車両Aの横位置、つまり、通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づき、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)の時系列データを生成する。
前記ステップS104では、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す車両Aの横位置、つまり、通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づき、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)の時系列データを生成する。
図4は、自車横位置の頻度分布と正規分布とを説明するためのグラフである。
続いてステップS105に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS104で生成した時系列データに基づき、通過期間内の車両Aの横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の自車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)として変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。変動量頻度分布は、図4に示すように、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)に対する、当該自車横位置の頻度を表す。変動量頻度分布は、車両Aの横位置(自車横位置)の定量評価量であり、また、車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて、運転不安状態判定回路16は、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。これにより、運転不安状態判定回路16は、変動量頻度分布に合致する正規分布(連続的な数式で表される分布)を演算する。なお、自車両が障害物の側方をすり抜けるように、運転者に自車両の運転操作(例えば、操舵、減速等)を行わせる実験を行った結果、変動量頻度分布を正規分布で表せることを確認できた。
続いてステップS105に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS104で生成した時系列データに基づき、通過期間内の車両Aの横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の自車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)として変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。変動量頻度分布は、図4に示すように、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)に対する、当該自車横位置の頻度を表す。変動量頻度分布は、車両Aの横位置(自車横位置)の定量評価量であり、また、車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて、運転不安状態判定回路16は、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。これにより、運転不安状態判定回路16は、変動量頻度分布に合致する正規分布(連続的な数式で表される分布)を演算する。なお、自車両が障害物の側方をすり抜けるように、運転者に自車両の運転操作(例えば、操舵、減速等)を行わせる実験を行った結果、変動量頻度分布を正規分布で表せることを確認できた。
なお、本実施形態のステップS105では、運転不安状態判定回路16は、自車横位置の時系列データに基づいて変動両頻度分布、つまり、車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)の定量評価量を演算する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、自車横位置の時系列データに基づいて横位置変動量の時系列データを算出し、算出した横位置変動量の時系列データに基づいて変動両頻度分布を算出する構成としてもよい。
図5は、車両Aの横位置の変動量の過渡的成分を説明するための説明図である。
図6は、運転者の運転スキルと正規分布との関係を説明するためのグラフである。
続いてステップS106に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS105でフィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出する。標準偏差σは、図5に示すように、車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)の過渡的成分、つまり、車両Aの軌跡ふらつきが低減し、車両Aの実際の走行軌跡が横位置変動量の定常成分に落ち着くまでの横位置変動量を表す。標準偏差σは、自車横位置のばらつきの定量指標値であり、また、横位置変動量のばらつきの定量指標値でもある。なお、自車両の目標軌跡を道路上に明示し、明示した目標軌跡上を自車両が走行するように、運転者に自車両の運転操作(例えば、操舵、減速等)を行わせる実験を行った結果、標準偏差σは運転者の運転スキルの高さを表すことを確認できた。この実験では、まず、自車両の目標軌跡を道路上に明示し、明示した目標軌跡を自車両が走行するように、運転スキルの高い運転者(以下、高運転スキルドライバとも呼ぶ)と運転スキルの低い運転者(以下、低運転スキルドライバとも呼ぶ)とに運転させる。その際、この実験では、走行速度と目標軌跡とを変化させ、統計的に優位な差になる回数の計測(横位置の時系列データの取得)を行った。続いて、この実験では、取得した時系列データに基づき、変動量頻度分布を演算し、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせた。この実験の結果、図6に示すように、運転スキルの低い運転者の正規分布は、運転スキルの高い運転者の正規分布に比べ、正規分布の曲線が横方向に広がりをもって分布し、標準偏差σが大きくなることが確認できた。なお、図6では、車両特性の異なる複数の車両で当該実験を行った場合の正規分布を重ねて表示している。これにより、運転者の運転スキルの高さを、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σで判断可能であることを確認できた。
図6は、運転者の運転スキルと正規分布との関係を説明するためのグラフである。
続いてステップS106に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS105でフィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出する。標準偏差σは、図5に示すように、車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)の過渡的成分、つまり、車両Aの軌跡ふらつきが低減し、車両Aの実際の走行軌跡が横位置変動量の定常成分に落ち着くまでの横位置変動量を表す。標準偏差σは、自車横位置のばらつきの定量指標値であり、また、横位置変動量のばらつきの定量指標値でもある。なお、自車両の目標軌跡を道路上に明示し、明示した目標軌跡上を自車両が走行するように、運転者に自車両の運転操作(例えば、操舵、減速等)を行わせる実験を行った結果、標準偏差σは運転者の運転スキルの高さを表すことを確認できた。この実験では、まず、自車両の目標軌跡を道路上に明示し、明示した目標軌跡を自車両が走行するように、運転スキルの高い運転者(以下、高運転スキルドライバとも呼ぶ)と運転スキルの低い運転者(以下、低運転スキルドライバとも呼ぶ)とに運転させる。その際、この実験では、走行速度と目標軌跡とを変化させ、統計的に優位な差になる回数の計測(横位置の時系列データの取得)を行った。続いて、この実験では、取得した時系列データに基づき、変動量頻度分布を演算し、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせた。この実験の結果、図6に示すように、運転スキルの低い運転者の正規分布は、運転スキルの高い運転者の正規分布に比べ、正規分布の曲線が横方向に広がりをもって分布し、標準偏差σが大きくなることが確認できた。なお、図6では、車両特性の異なる複数の車両で当該実験を行った場合の正規分布を重ねて表示している。これにより、運転者の運転スキルの高さを、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σで判断可能であることを確認できた。
続いて、運転不安状態判定回路16は、算出した標準偏差σが予め設定した設定値σLimit以上であるか否かを判定する。設定値σLimitとは、車両Aの運転者に運転不安があるか否かを判定するための閾値である。本実施形態では、設定値σLimitとしては、例えば、0.3mを採用する。そして、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが設定値σLimit(0.3m)以上であると判定した場合には(Yes)車両Aの運転者に運転不安があると判定し、ステップS107に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが設定値σLimit(0.3m)未満であると判定した場合には(No)車両Aの運転者に運転不安がないと判定し、前記ステップS101に戻る。
図7は、設定値σLimitの設定方法を説明するためのグラフである。
ここで、設定値σLimitの数値0.3mは実験をもとに設定した。この実験では、まず、高運転スキルドライバと低運転スキルドライバとに車両特性の異なる車両C、C’、Dを運転させ、自車横位置の時系列データを取得した。車両Cは、小型乗用車規格の車両であり、排気量1000CCクラスの一般的な車両である。車両C’は、運動特性が向上するように、車両Cのタイヤ、サスペンション、ステアリング等を改修し、車両の応答特性を大幅に向上させた車両である。即ち、車両C’は、車両Cに比べ、運転者の操舵に対する車両の応答性が高い車両である。車両Dは、車両Cよりも車両規格が大きい普通乗用車規格の車両であり、排気量3000CCクラスの標準的な車両である。即ち、車両Dは、車両C’相当の応答性を持つとともに、安定性が高く、運動性能のバランスが取れた車両である。続いて、この実験では、取得した時系列データに基づき、変動量頻度分布を演算し、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出した。この実験の結果、図7に示すように、車両特性の違いにかかわらず、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σが0.3mの箇所で高運転スキルドライバと低運転スキルドライバとを分別可能であることを確認できた。
続いてステップS107に移行して、運転不安状態判定回路16は、不安低減手段制御回路9に制御信号を出力した後、この演算処理を終了する。
ここで、設定値σLimitの数値0.3mは実験をもとに設定した。この実験では、まず、高運転スキルドライバと低運転スキルドライバとに車両特性の異なる車両C、C’、Dを運転させ、自車横位置の時系列データを取得した。車両Cは、小型乗用車規格の車両であり、排気量1000CCクラスの一般的な車両である。車両C’は、運動特性が向上するように、車両Cのタイヤ、サスペンション、ステアリング等を改修し、車両の応答特性を大幅に向上させた車両である。即ち、車両C’は、車両Cに比べ、運転者の操舵に対する車両の応答性が高い車両である。車両Dは、車両Cよりも車両規格が大きい普通乗用車規格の車両であり、排気量3000CCクラスの標準的な車両である。即ち、車両Dは、車両C’相当の応答性を持つとともに、安定性が高く、運動性能のバランスが取れた車両である。続いて、この実験では、取得した時系列データに基づき、変動量頻度分布を演算し、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出した。この実験の結果、図7に示すように、車両特性の違いにかかわらず、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σが0.3mの箇所で高運転スキルドライバと低運転スキルドライバとを分別可能であることを確認できた。
続いてステップS107に移行して、運転不安状態判定回路16は、不安低減手段制御回路9に制御信号を出力した後、この演算処理を終了する。
(動作その他)
次に、車両Aに搭載した車両制御装置1の動作について説明する。
図2(a)に示すように、車両Aが対面通行路を走行中に、車両Aの前方に対面通行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bが現れたとする。すると、車両Aの運転者は、対向車Bとすれ違うための車両Aの軌跡(想定軌跡)を設定する。そして、運転者は、図2(b)(c)に示すように、設定した想定軌跡に車両Aが沿って走行するように、車両Aの運転操作(操舵、制動等)を行う。その際、下界認識装置3は、対向車Bを検出し、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。また、ナビゲーション装置2は、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)および道路種別(自車走行路が対面通行路であることを表す情報)を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。
次に、車両Aに搭載した車両制御装置1の動作について説明する。
図2(a)に示すように、車両Aが対面通行路を走行中に、車両Aの前方に対面通行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bが現れたとする。すると、車両Aの運転者は、対向車Bとすれ違うための車両Aの軌跡(想定軌跡)を設定する。そして、運転者は、図2(b)(c)に示すように、設定した想定軌跡に車両Aが沿って走行するように、車両Aの運転操作(操舵、制動等)を行う。その際、下界認識装置3は、対向車Bを検出し、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。また、ナビゲーション装置2は、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)および道路種別(自車走行路が対面通行路であることを表す情報)を表す信号を運転不安状態判定回路16に出力する。
また、運転不安状態判定回路16は、車両Aが想定軌跡(図2(b)(c)の点線状の直線)上に移動すると、運転不安感判定処理を開始し、ナビゲーション装置2および下界認識装置3から信号を順次取得する(図3のステップS101)。ナビゲーション装置2、および下界認識装置3からの信号の取得は、車両Aが対向車Bとすれ違う直前(1sec.前)まで、つまり、車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過する直前まで行う。続いて、運転不安状態判定回路16は、取得した信号に基づき、自車走行路の道路種別が対面通行路であると判定する(図3のステップS102、Yes)。続いて、運転不安状態判定回路16は、取得した信号に基づき、対向車Bが存在すると判定する(図3のステップS103、Yes)。続いて、運転不安状態判定回路16は、取得した信号に基づき、自車走行路に対する車両Aの横位置(自車横位置)の時系列データを生成する(図3のステップS104)。続いて、運転不安状態判定回路16は、生成した時系列データに基づき、変動量頻度分布を演算し、演算した変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる(図3のステップS105)。続いて、運転不安状態判定回路16は、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出する(図3のステップS106)。ここで、車両Aの運転者の運転スキルが低く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きいために、横位置変動量のばらつきが増大し、横位置変動量の正規分布の標準偏差σが0.3m以上であったとする。すると、運転不安状態判定回路16は、横位置変動量の正規分布の標準偏差σがσLimit(0.3m)以上であると判定する(図3のステップS106、Yes)。これにより、運転不安状態判定回路16は、車両Aの運転者の運転スキルが低く、運転スキル不足によって車両Aの運転者が運転不安感を持っていると判定する。そして、運転不安状態判定回路16は、車両Aの運転者の運転不安感が低減するように、不安低減手段制御回路9に制御信号を出力する(図3のステップS107)。
続いて、不安低減手段制御回路9は、運転不安状態判定回路16からの制御信号に従って、音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12を動作させる制御信号を音声信号回路10、操舵反力制御回路11および制動装置制御回路12に出力する。続いて、音声信号回路10が車両Aの運転者に注意喚起を行い、操舵反力制御回路11が車両Aの操舵反力を増加させ、制動装置制御回路12が車両Aの全ての車輪の制動力を増加させる。これにより、車両制御装置1は、運転者の運転不安感を低減させる。
一方、車両Aの運転者の運転スキルが高く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きいために、横位置変動量のばらつきが増大せず、横位置変動量の正規分布の標準偏差σが0.3m未満であったとする。すると、運転不安状態判定回路16が、横位置変動量の正規分布の標準偏差σがσLimit0.3m未満であると判定する(図3のステップS106、No)。これにより、運転不安状態判定回路16は、車両Aの運転者の運転スキルが高く、車両Aの運転者が運転不安感を持っていないと判定する。そして、運転不安状態判定回路16は、車両Aの運転者が運転不安感を持っていないため、不安低減手段制御回路9への制御信号の出力を行わない(図3のステップS101)。
本実施形態では、図1の下界認識装置3、運転不安状態判定回路16、図3のステップS103が障害物検出部を構成する。以下同様に、ナビゲーション装置2は自車横位置検出部を構成する。また、図1の運転不安状態判定回路16、図3のステップS104、S105が自車横位置変動量算出部を構成する。さらに、図1の運転不安状態判定回路16、図3のステップS106は不安感判定部を構成する。また、図1の運転不安状態判定回路16、図3のステップS102が走行路判定部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、車両A前方の障害物(対向車B)を検出してから車両Aが当該障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づいて、通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、例えば、運転者の運転スキルが低く、車両Aが障害物をすり抜けるまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、車両Aの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、車両Aの横位置の変動量に基づくことで、車両Aの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。これにより、このような構成によれば、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定できる。
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、車両A前方の障害物(対向車B)を検出してから車両Aが当該障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した車両Aの横位置に基づいて、通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の車両Aの横位置の変動量(横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、例えば、運転者の運転スキルが低く、車両Aが障害物をすり抜けるまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、車両Aの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、車両Aの横位置の変動量に基づくことで、車両Aの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。これにより、このような構成によれば、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定できる。
(2)不安低減手段制御回路9が、通過期間内に検出した車両Aの横位置(自車横位置)に基づき、通過期間内の車両Aの横位置の変動量(自車横位置変動量)として変動量頻度分布を演算する。そして、不安低減手段制御回路9が、演算した変動量頻度分布に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、車両Aの横位置の変動量(自車横位置変動量)として、自車横位置変動量の定量評価量である変動量頻度分布を採用したため、この変動量頻度分布に統計手法を適用することで、横位置変動量のばらつきの定量指標値を導出できる。それゆえ、導出した定量指標値に基づくことで、運転者の運転スキルをより適切に判定でき、運転スキルの不足による運転者の運転不安感をより適切に判定できる。
このような構成によれば、車両Aの横位置の変動量(自車横位置変動量)として、自車横位置変動量の定量評価量である変動量頻度分布を採用したため、この変動量頻度分布に統計手法を適用することで、横位置変動量のばらつきの定量指標値を導出できる。それゆえ、導出した定量指標値に基づくことで、運転者の運転スキルをより適切に判定でき、運転スキルの不足による運転者の運転不安感をより適切に判定できる。
(3)不安低減手段制御回路9が、変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。続いて、不安低減手段制御回路9が、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σが設定値σLimit以上である場合には、車両Aの運転者に運転不安感があると判定する。
このような構成によれば、例えば、車両Aの運転者の運転スキルが低く、車両Aが障害物をすり抜けるまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、変動量頻度分布をフィッティングさせた正規分布の標準偏差σが増大する。それゆえ、正規分布の標準偏差σが設定値以上である場合に、障害物をすり抜ける運転タスクに対し運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。
このような構成によれば、例えば、車両Aの運転者の運転スキルが低く、車両Aが障害物をすり抜けるまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、変動量頻度分布をフィッティングさせた正規分布の標準偏差σが増大する。それゆえ、正規分布の標準偏差σが設定値以上である場合に、障害物をすり抜ける運転タスクに対し運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。
(4)不安低減手段制御回路9が、自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する。続いて、不安低減手段制御回路9が、自車走行路が対面走行路であると判定した場合に、自車走行路を自車両と反対方向に走行する対向車を上記の障害物として検出する。
このような構成によれば、例えば、運転者の運転スキルが低く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、車両Aの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、車両Aの横位置の変動量に基づくことで、車両Aの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。
このような構成によれば、例えば、運転者の運転スキルが低く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aの軌跡ふらつきが大きい場合には、車両Aの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、車両Aの横位置の変動量に基づくことで、車両Aの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、運転者の運転スキルが低いと判定でき、運転スキルの不足によって運転者に運転不安感があると判定できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態では、対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの通過期間内における自車走行路に対する対向車Bの横位置の変動量に基づき、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態では、対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの通過期間内における自車走行路に対する対向車Bの横位置の変動量に基づき、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
図8は、第2実施形態の運転不安定状態判定処理を表すフローチャートである。
具体的には、第3実施形態は、画像解析部8の演算内容、および図3のステップS104〜S106を図8のステップS201〜S203に代えたものである。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。また、画像解析部8は、対向車Bを検出した場合には、撮影部7からの信号が表す画像に基づき、自車走行路に対する対向車Bの横位置(以下、対向車横位置とも呼ぶ)を検出する。対向車横位置としては、例えば、自車走行路の中心線に対する対向車Bの道路幅方向の位置を採用できる。対向車Bの検出、および対向車横位置の検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
具体的には、第3実施形態は、画像解析部8の演算内容、および図3のステップS104〜S106を図8のステップS201〜S203に代えたものである。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。また、画像解析部8は、対向車Bを検出した場合には、撮影部7からの信号が表す画像に基づき、自車走行路に対する対向車Bの横位置(以下、対向車横位置とも呼ぶ)を検出する。対向車横位置としては、例えば、自車走行路の中心線に対する対向車Bの道路幅方向の位置を採用できる。対向車Bの検出、および対向車横位置の検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
前記ステップS201では、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す対向車Bの横位置、つまり、通過期間内に検出した対向車Bの横位置(対向車横位置)に基づき、対向車横位置の時系列データを生成する。
続いてステップS202に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS201で生成した時系列データに基づき、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(以下、対向車横位置変動量とも呼ぶ)として対向車変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。対向車変動量頻度分布は、自車走行路に対する対向車Bの横位置(対向車横位置)に対する、当該対向車横位置の頻度(度数)を表す。対向車変動量頻度分布は、対向車Bの横位置(対向車横位置)の定量評価量であり、また、対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて運転不安状態判定回路16は、演算した対向車変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。
続いてステップS202に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS201で生成した時系列データに基づき、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(以下、対向車横位置変動量とも呼ぶ)として対向車変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。対向車変動量頻度分布は、自車走行路に対する対向車Bの横位置(対向車横位置)に対する、当該対向車横位置の頻度(度数)を表す。対向車変動量頻度分布は、対向車Bの横位置(対向車横位置)の定量評価量であり、また、対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて運転不安状態判定回路16は、演算した対向車変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。
続いてステップS203に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS202でフィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出する。続いて、運転不安状態判定回路16は、算出した標準偏差σが予め設定した第2設定値σLimit2以上であるか否かを判定する。第2設定値σLimit2とは、対向車Bの運転者の運転スキル不足によって車両Aの運転者に運転不安があるか否かを判定するための閾値である。本実施形態では、第2設定値σLimit2としては、第1実施形態の設定値σLimitと同様に、0.3mを採用する。そして、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが第2設定値σLimit2(0.3m)以上であると判定した場合には(Yes)対向車Bの運転者の運転スキル不足によって車両Aの運転者に運転不安があると判定し、ステップS107に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが第2設定値σLimit2(0.3m)未満であると判定した場合には(No)車両Aの運転者に対向車Bの運転者の運転スキル不足による運転不安がないと判定し、前記ステップS101に戻る。
本実施形態では、図1の運転不安状態判定回路16、図8のステップS102が走行路判定部を構成する。以下同様に、図1の下界認識装置3は対向車検出部および対向車横位置検出部を構成する。さらに、図1の運転不安状態判定回路16、図8のステップS201、S202は対向車横位置変動量算出部を構成する。また、図1の運転不安状態判定回路16、図8のステップS202、S203は不安感判定部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、対向車Bを検出してから車両Aが当該対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した対向車Bの横位置に基づいて、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、対向車Bが車両Aとすれ違うまでの対向車Bの軌跡ふらつきが大きい場合には、対向車Bの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、対向車Bの横位置の変動量に基づくことで、対向車Bの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、対向車Bの運転者の運転スキルが低いと判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足によって車両Aの運転者に運転不安感があると判定できる。これにより、このような構成によれば、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定できる。
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、対向車Bを検出してから車両Aが当該対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に検出した対向車Bの横位置に基づいて、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)を算出する。続いて、不安低減手段制御回路9が、算出した通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、対向車Bが車両Aとすれ違うまでの対向車Bの軌跡ふらつきが大きい場合には、対向車Bの横位置の変動量のばらつきが増大する。それゆえ、対向車Bの横位置の変動量に基づくことで、対向車Bの横位置の変動量のばらつきが大きい場合に、対向車Bの運転者の運転スキルが低いと判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足によって車両Aの運転者に運転不安感があると判定できる。これにより、このような構成によれば、運転者のブレーキ操作によらず、運転者の運転不安感を判定できる。
(2)不安低減手段制御回路9が、通過期間内に検出した対向車Bの横位置(対向車横位置)に基づき、通過期間内の対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)として対向車変動量頻度分布を演算する。そして、不安低減手段制御回路9が、演算した対向車変動量頻度分布に基づいて、車両Aの運転者の運転不安感を判定する。
このような構成によれば、対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)として、対向車横位置変動量の定量評価量である対向車変動量頻度分布を採用したため、この対向車変動量頻度分布に統計手法を適用することで、対向車横位置変動量のばらつきの定量指標値を導出できる。それゆえ、導出した定量指標値に基づくことで、対向車Bの運転者の運転スキルをより適切に判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足による車両A運転者の運転不安感をより適切に判定できる。
このような構成によれば、対向車Bの横位置の変動量(対向車横位置変動量)として、対向車横位置変動量の定量評価量である対向車変動量頻度分布を採用したため、この対向車変動量頻度分布に統計手法を適用することで、対向車横位置変動量のばらつきの定量指標値を導出できる。それゆえ、導出した定量指標値に基づくことで、対向車Bの運転者の運転スキルをより適切に判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足による車両A運転者の運転不安感をより適切に判定できる。
(3)不安低減手段制御回路9が、対向変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。続いて、不安低減手段制御回路9が、フィッティングさせた正規分布の標準偏差σが設定値σLimit以上である場合には、車両Aの運転者に運転不安感があると判定する。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、対向車Bが車両Aとすれ違うまでの対向車Bの軌跡ふらつきが大きい場合には、対向車変動量頻度分布をフィッティングさせた正規分布の標準偏差σが増大する。それゆえ、正規分布の標準偏差σが第2設定値σLimit2以上である場合に、車両Aとすれ違う運転タスクに対し対向車Bの運転者の運転スキルが低いと判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足によって車両Aの運転者に運転不安感があると判定できる。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、対向車Bが車両Aとすれ違うまでの対向車Bの軌跡ふらつきが大きい場合には、対向車変動量頻度分布をフィッティングさせた正規分布の標準偏差σが増大する。それゆえ、正規分布の標準偏差σが第2設定値σLimit2以上である場合に、車両Aとすれ違う運転タスクに対し対向車Bの運転者の運転スキルが低いと判定でき、対向車Bの運転者の運転スキルの不足によって車両Aの運転者に運転不安感があると判定できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態では、対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの通過期間内における車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量に基づき、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転不安感を判定する。
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して説明する。
なお、上記各実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態では、対向車Bを検出してから車両Aが対向車Bと車幅方向で重なる地点を通過するまでの通過期間内における車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量に基づき、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転不安感を判定する。
図9は、第3実施形態の運転不安定状態判定処理を表すフローチャートである。
具体的には、第3実施形態は、画像解析部8の演算内容、および図3のステップS104〜S106を図9のステップS301〜S303に代えたものである。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。また、画像解析部8は、対向車Bを検出した場合には、撮影部7からの信号が表す画像に基づき、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(以下、相対横位置とも呼ぶ)を検出する。相対横位置としては、例えば、車両Aの中心を通り車両A前方に延ばした直線を基準線とし、当該基準線に対する対向車Bの車幅方向の位置を採用できる。対向車Bの検出、および相対横位置の検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
具体的には、第3実施形態は、画像解析部8の演算内容、および図3のステップS104〜S106を図9のステップS301〜S303に代えたものである。
画像解析部8は、撮影部7からの信号が表す画像(車両A前方の画像)に基づき、自車走行路を車両Aと反対方向に走行する対向車Bを検出する。また、画像解析部8は、対向車Bを検出した場合には、撮影部7からの信号が表す画像に基づき、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(以下、相対横位置とも呼ぶ)を検出する。相対横位置としては、例えば、車両Aの中心を通り車両A前方に延ばした直線を基準線とし、当該基準線に対する対向車Bの車幅方向の位置を採用できる。対向車Bの検出、および相対横位置の検出は、予め設定した設定時間(例えば、10msec.)が経過するたびに繰り返し実行する。そして、画像解析部8は、検出結果を表す信号を運転不安状態判定回路16に順次出力する。
前記ステップS301では、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS101で取得した信号が表す車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(相対横位置)、つまり、通過期間内に検出した相対横位置に基づき、相対横位置の時系列データを生成する。
続いてステップS302に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS301で生成した時系列データに基づき、通過期間内の車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量(以下、相対横位置変動量とも呼ぶ)として相対変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。相対変動量頻度分布は、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(相対車横位置)に対する、当該相対横位置の頻度(度数)を表す。相対変動量頻度分布は、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(相対車横位置)の定量評価量であり、また、相対横位置の変動量(相対横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて、運転不安状態判定回路16は、演算した対向車変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。
続いてステップS302に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS301で生成した時系列データに基づき、通過期間内の車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量を算出する。具体的には、運転不安状態判定回路16は、時系列データに基づき、通過期間内の車両Aと対向車Bとの相対的な横位置の変動量(以下、相対横位置変動量とも呼ぶ)として相対変動量頻度分布(ヒストグラム)を演算する。相対変動量頻度分布は、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(相対車横位置)に対する、当該相対横位置の頻度(度数)を表す。相対変動量頻度分布は、車両Aと対向車Bとの相対的な横位置(相対車横位置)の定量評価量であり、また、相対横位置の変動量(相対横位置変動量)の定量評価量でもある。続いて、運転不安状態判定回路16は、演算した対向車変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。
続いてステップS303に移行して、運転不安状態判定回路16は、前記ステップS302でフィッティングさせた正規分布の標準偏差σを算出する。続いて、運転不安状態判定回路16は、算出した標準偏差σが予め設定した第3設定値σLimit3以上であるか否かを判定する。第3設定値σLimit3とは、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転スキル不足によって車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方に運転不安があるか否かを判定するための閾値である。本実施形態では、第3設定値σLimit3としては、第1実施形態の設定値σLimitと同様に、0.3mを採用する。そして、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが第3設定値σLimit3(0.3m)以上であると判定した場合には(Yes)車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転スキル不足によって車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方に運転不安があると判定し、ステップS107に移行する。一方、運転不安状態判定回路16は、標準偏差σが設定値σLimit(0.3m)未満であると判定した場合には(No)車両Aの運転者および対向車Bの運転者のいずれにも運転スキル不足による運転不安がないと判定し、前記ステップS101に戻る。
本実施形態では、図1の運転不安状態判定回路16、図9のステップS102が走行路判定部を構成する。以下同様に、図1の下界認識装置3は対向車検出部および相対横位置検出部を構成する。さらに、図1の運転不安状態判定回路16、図9のステップS301、S302は相対横位置変動量算出部を構成する。また、図1の運転不安状態判定回路16、図9のステップS302、S303は不安感判定部を構成する。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、相対変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。続いて、不安低減手段制御回路9が、フィッティングさせた正規分布の標準偏差が第3設定値σLimit3以上である場合には、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方に運転不安感があると判定する。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aおよび対向車Bの少なくとも一方の軌跡ふらつきが大きい
本実施形態は、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、次のような効果を奏する。
(1)不安低減手段制御回路9が、相対変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせる。続いて、不安低減手段制御回路9が、フィッティングさせた正規分布の標準偏差が第3設定値σLimit3以上である場合には、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方に運転不安感があると判定する。
このような構成によれば、例えば、対向車Bの運転者の運転スキルが低く、車両Aが対向車Bとすれ違うまでの車両Aおよび対向車Bの少なくとも一方の軌跡ふらつきが大きい
場合には、相対変動量頻度分布をフィッティングさせた正規分布の標準偏差が増大する。それゆえ、正規分布の標準偏差が第3設定値σLimit3以上である場合に、車両Aと対向車Bとがすれ違う運転タスクに対し車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転スキルが低いと判定できる。これにより、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方の運転スキルの不足によって、車両Aの運転者および対向車Bの運転者の少なくとも一方に運転不安感があると判定できる。
2 ナビゲーション装置(自車横位置検出部)
3 下界認識装置(障害物検出部、対向車検出部、対向車横位置検出部、相対横位置検出部)
16 運転不安状態判定回路(自車横位置変動量算出部、不安感判定部、走行路判定部、対向車横位置変動量算出部、相対横位置変動量算出部)
ステップS102(走行路判定部)
ステップS104、S105(自車横位置変動量算出部)
ステップS105、S106(不安感判定部)
ステップS201、S202(対向車横位置変動量算出部)
ステップS202、S203(不安感判定部)
ステップS301、S302(相対横位置変動量算出部)
ステップS302、S303(不安感判定部)
3 下界認識装置(障害物検出部、対向車検出部、対向車横位置検出部、相対横位置検出部)
16 運転不安状態判定回路(自車横位置変動量算出部、不安感判定部、走行路判定部、対向車横位置変動量算出部、相対横位置変動量算出部)
ステップS102(走行路判定部)
ステップS104、S105(自車横位置変動量算出部)
ステップS105、S106(不安感判定部)
ステップS201、S202(対向車横位置変動量算出部)
ステップS202、S203(不安感判定部)
ステップS301、S302(相対横位置変動量算出部)
ステップS302、S303(不安感判定部)
Claims (8)
- 自車両前方の障害物を検出する障害物検出部と、
自車走行路に対する前記自車両の横位置を検出する自車横位置検出部と、
前記障害物検出部が前記障害物を検出してから前記自車両が前記障害物と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に前記自車横位置検出部が検出した前記自車両の横位置に基づいて、前記通過期間内の前記自車両の横位置の変動量を算出する自車横位置変動量算出部と、
前記自車横位置変動量算出部が算出した前記通過期間内の前記自車両の横位置の変動量に基づいて、前記自車両の運転者の運転不安感を判定する不安感判定部と、を備えたことを特徴とする運転不安感判定装置。 - 前記自車横位置変動量算出部は、前記通過期間内に前記自車横位置検出部が検出した前記自車両の横位置に基づいて、前記通過期間内の前記自車両の横位置の変動量として変動量頻度分布を演算し、
前記不安感判定部は、前記自車横位置変動量算出部が演算した前記変動量頻度分布に基づいて、前記自車両の運転者の運転不安感を判定することを特徴とする請求項1に記載の運転不安感判定装置。 - 前記不安感判定部は、前記自車横位置変動量算出部が演算した前記変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた前記正規分布の標準偏差が予め設定した設定値以上である場合には、前記自車両の運転者に運転不安感があると判定することを特徴とする請求項2に記載の運転不安感判定装置。
- 前記自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する走行路判定部を備え、
前記障害物検出部は、前記走行路判定部が前記自車走行路が対面走行路であると判定した場合に、前記自車走行路を前記自車両と反対方向に走行する対向車を前記障害物として検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の運転不安感判定装置。 - 自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する走行路判定部と、
前記走行路判定部が前記自車走行路が対面通行路であると判定した場合に、前記自車走行路を自車両と反対方向に走行する対向車を検出する対向車検出部と、
前記自車走行路に対する前記対向車の横位置を検出する対向車横位置検出部と、
前記対向車検出部が前記対向車を検出してから前記自車両が前記対向車と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に前記対向車横位置検出部が検出した前記対向車の横位置に基づいて、前記通過期間内の前記対向車の横位置の変動量を算出する対向車横位置変動量算出部と、
前記対向車横位置変動量算出部が算出した前記通過期間内の前記対向車の横位置の変動量に基づいて、前記自車両の運転者の運転不安感を判定する不安感判定部と、を備えたことを特徴とする運転不安感判定装置。 - 前記対向車横位置変動量算出部は、前記通過期間内に前記対向車横位置検出部が検出した前記対向車の横位置の時系列データに基づき、前記通過期間内の前記対向車の横位置の変動量として変動量頻度分布を演算し、
前記不安感判定部は、前記対向車横位置変動量算出部が演算した前記変動量頻度分布に基づいて、前記自車両の運転者の運転不安感を判定することを特徴とする請求項5に記載の運転不安感判定装置。 - 前記不安感判定部は、前記対向車横位置変動量算出部が演算した前記変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた前記正規分布の標準偏差が予め設定した設定値以上である場合には、前記自車両の運転者に運転不安感があると判定することを特徴とする請求項6に記載の運転不安感判定装置。
- 自車走行路が対面通行路であるか否かを判定する走行路判定部と、
前記走行路判定部が前記自車走行路が対面通行路であると判定した場合に、前記自車走行路を自車両と反対方向に走行する対向車を検出する対向車検出部と、
前記自車両と前記対向車との相対的な横位置を検出する相対横位置検出部と、
前記対向車検出部が前記対向車を検出してから前記自車両が前記対向車と車幅方向で重なる地点を通過するまでの期間である通過期間内に前記相対横位置検出部が検出した前記相対的な横位置の時系列データに基づき、前記通過期間内の前記相対的な横位置の変動量として変動量頻度分布を演算する相対横位置変動量算出部と、
前記相対横位置変動量算出部が演算した前記変動量頻度分布を正規分布にフィッティングさせ、フィッティングさせた前記正規分布の標準偏差が予め設定した設定値以上である場合には、前記自車両の運転者および前記対向車の運転者の少なくとも一方に運転不安感があると判定する不安感判定部と、を備えたことを特徴とする運転不安感判定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012056308A JP2013190962A (ja) | 2012-03-13 | 2012-03-13 | 運転不安感判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021033667A (ja) * | 2019-08-26 | 2021-03-01 | パイオニア株式会社 | 地図データ生成方法 |
-
2012
- 2012-03-13 JP JP2012056308A patent/JP2013190962A/ja active Pending
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