JP2019032707A - 判定装置、判定方法、及び、プログラム - Google Patents

判定装置、判定方法、及び、プログラム Download PDF

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康悟 鈴木
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貴之 相馬
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一夫 村田
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Yuya Kawagishi
祐也 川岸
宙 河村
Hiroshi Kawamura
宙 河村
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Abstract

【課題】車両が交差点を走行する際の軌道を適切に予測し、走行リスクを判定する。【解決手段】判定装置は、移動体が交差点を実際に右左折走行する前に走行リスクを判定する。具体的に、判定装置は、移動体の移動速度に関する速度情報を取得するとともに、交差点の形状を含む交差点情報を取得する。また、判定装置は、交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する。そして、判定装置は、速度情報、交差点情報、及び、障害物情報に基づき、移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測し、走行軌道に基づき走行リスクを判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、交差点の右左折時におけるリスクを判定する技術に関する。
カーブにおける車両の走行を安定化する技術が知られている。例えば、特許文献1は、地図情報に基づくカーブ形状と現在の車速とに基づいて、カーブを走行中に車両に生じる横加速度を算出し、該横加速度に基づいて車両がカーブを安定して通過できるかをカーブ進入前後において判定し、判定結果に応じて車両安定化制御装置の設定を切り替えることを記載している。
特開2010−105453号公報
カーブと比較して、交差点を通過する場合に車両が走行する軌道の自由度は高く、車両は様々な軌道で走行しうる。交差点の右左折においては、車両の軌道次第で走行リスクが変化するため、交差点の走行前に走行リスクを判定することは難しかった。
本発明の課題としては上記のものが一例として挙げられる。本発明は、車両が交差点を走行する際の軌道を適切に予測し、走行リスクを判定することを目的とする。
請求項に記載の発明は、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置であって、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部と、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部と、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部と、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部と、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
他の請求項に記載の発明は、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行される判定方法であって、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得工程と、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得工程と、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得工程と、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測工程と、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定工程と、を備えることを特徴とする。
他の請求項に記載の発明は、コンピュータを備え、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行されるプログラムであって、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
実施例に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 実施例に係る警告処理のフローチャートである。 軌道予測処理のフローチャートである。 予測軌道の始点及び終点を設定する例を示す。 走行リスク判定処理のフローチャートである。 走行リスク判定処理のフローチャートである。 判定位置の設定例を示す。 判定位置における合成加速度を説明する図である。 変形例に係る予測軌道の終点の例を示す。 変形例に係る判定位置の設定例を示す。
本発明の1つの好適な実施形態では、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置は、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部と、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部と、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部と、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部と、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部と、を備える。
上記の判定装置は、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する。判定装置は、移動体の移動速度に関する速度情報を取得するとともに、交差点の形状を含む交差点情報を取得する。また、判定装置は、交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する。そして、判定装置は、速度情報、交差点情報、及び、障害物情報に基づき、移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測し、走行軌道に基づき走行リスクを判定する。移動体が交差点を走行する際の走行軌跡を予測することにより、走行リスクを正確に判定することが可能となる。
上記の判定装置の一態様では、前記予測部は、前記障害物の位置を通過しないように前記走行軌道を予測する。これにより、移動体が実際に走行する軌道に近い走行軌道を予測することが可能となる。
上記の判定装置の他の一態様では、前記予測部は、前記移動体の位置に基づいて始点を設定し、前記交差点情報に含まれる交差点の形状及び車線情報に基づいて終点を設定し、前記始点と前記終点の間の前記走行軌道を緩和曲線を含む曲線として予測する。これにより、実際の走行軌道に近い自然な走行軌道を予測することが可能となる。
上記の判定装置の他の一態様では、前記予測部は、前記移動体の前記交差点の退出先の道路が複数車線の場合に、前記障害物の位置が含まれない車線に前記終点を設定する。この態様では、実際に走行できる車線についての走行軌跡を予測する。
上記の判定装置の他の一態様では、前記予測部は、前記移動体の前記交差点の退出先の道路が複数車線であり、前記障害物の位置が含まれない複数の車線が存在する場合に、前記複数の車線の夫々に前記終点を設定し、前記終点の夫々に対応する複数の前記走行軌道を予測し、前記判定部は、前記複数の走行軌道の夫々について前記走行リスクを判定する。この態様では、実際に走行できる車線が複数ある場合には、それぞれについて走行リスクを判定する。
本発明の他の好適な実施形態では、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行される判定方法は、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得工程と、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得工程と、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得工程と、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測工程と、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定工程と、を備える。この方法によっても、移動体が交差点を走行する際の走行軌跡を予測することにより、走行リスクを正確に判定することが可能となる。
本発明の他の好適な実施形態では、コンピュータを備え、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行されるプログラムは、前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部、前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部、前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部、前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部、前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記の判定装置を実現することができる。このプログラムは、記憶媒体に記憶して取り扱うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[ナビゲーション装置]
図1は、本発明の実施例に係るナビゲーション装置1の構成を示す。図1に示すように、ナビゲーション装置1は、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、障害物検出部32、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50、入力装置60を備える。
システムコントローラ20、ディスクドライブ31、障害物検出部32、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を備える。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両の加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両の方向転換時における車両の角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。距離センサ13は、車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
GPS受信機18は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波19を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置(以後、「現在位置」とも呼ぶ。)を検出するために用いられる。
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、ナビゲーション装置1全体の制御を行う。
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12、距離センサ13、GPS受信機18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルス、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。
CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
ディスクドライブ31は、図示しないCD、DVDなどから音楽や映像のデータを読みだし、表示ユニット40や音声出力ユニット50へ出力する。
障害物検出部32は、例えばカメラ、Lidar(Light Detection and Ranging)などからなり、車両の周辺、特に車両の前方に存在する障害物を検出する。障害物には、建物などの地物の他、車両や歩行者などの移動体が含まれる。
データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶する。通信装置38は、ネットワークを介してサーバ7との間で無線通信を行う。また、通信装置38は、路車間通信や車車間通信を利用して車両周辺の交通状況に関する周辺交通情報を受信する。
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイなどの表示装置に表示する。表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36から読み出された地図データなどを表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備える。ディスプレイ44は、画像表示部として機能し、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、ディスクドライブ31又はRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A(Digital to Analog)変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式の場合、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
上記の構成において、システムコントローラ20は本発明の第1取得部、第2取得部、第3取得部、予測部及び判定部の一例である。
[警告処理]
次に、本実施例による警告処理について説明する。警告処理は、車両が交差点を走行する際に、交差点内又は周辺の特定の位置における走行リスクを事前に判定し、必要に応じて警告を発する処理である。
図2は、警告処理のフローチャートである。この処理は、図1に示すナビゲーション装置1のシステムコントローラ20(以下、単に「コントローラ20」とも呼ぶ。)が、予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
まず、コントローラ20は、交差点における車両の右左折を予測する(ステップS11)。即ち、コントローラ20は、ナビゲーション装置1を搭載した車両が、直近の交差点で右左折するか否かを予測する。右左折の予測方法としてはいくつか考えられる。第1の方法では、コントローラ20は、目的地までの走行ルートが設定されている場合に、設定された走行ルートに基づいて直近の交差点を右左折するか否かを予測する。
第2の方法では、コントローラ20は、車両のウィンカー(方向指示器)への指示の有無と、車両の現在位置とに基づいて右左折を予測する。具体的には、車両が片側一車線道路を走行中に運転者により右又は左への方向指示が出された場合、コントローラ20は、方向指示が出された方向へ車両が右折又は左折すると予測する。第3の方法では、コントローラ20は、地図情報と車両の現在位置とに基づき右左折を予測する。具体的には、ある道路の右折専用レーン又は左折専用レーンを車両が走行している場合、コントローラ20は車両が右折又は左折すると予測する。なお、上記の第1〜第3の方法は任意に組み合わせて使用することができる。
右左折が行われると予測されなかった場合(ステップS12:No)、コントローラ20はステップS11を繰り返す。一方、右左折が行われると予測された場合(ステップS12:Yes)、コントローラ20は軌道予測処理を行う(ステップS13)。
軌道予測処理は、車両が交差点を右左折走行する際の軌道を予測する処理であり、具体的には車両の軌道を示す緩和曲線を算出する処理である。図3は、軌道予測処理のフローチャートを示す。まず、コントローラ20は、車両が直近の交差点から所定距離に到達したか否かを判定する(ステップS21)。
車両が交差点から所定距離に到達した場合(ステップS21:Yes)、コントローラ20は、車両の走行速度を取得する(ステップS22)。この場合、基本的には、コントローラ20は車両のそのときの走行速度を取得し、取得した速度を、交差点内の走行速度と仮定して利用する。即ち、車両がその走行速度を維持したまま交差点を走行、通過するものと仮定する。
但し、コントローラ20は、それまでの車両の走行速度の変化率も取得しておき、取得した変化率を加味して交差点内の走行速度を予測しても良い。具体的には、コントローラ20は交差点への進入前の走行速度データを蓄積しておき、走行速度の変化率を算出する。そして、ステップS22で取得した走行速度に、その変化率を加味して交差点内の走行速度を予測する。通常、車両は交差点に近づくにつれて減速するため、走行速度の変化は減速となる。よって、走行速度の変化率を考慮した場合、コントローラ20は通常はステップS22で取得した走行速度よりも低い速度を交差点内の走行速度と予測することになる。
交差点内の走行速度が予測されると、次にコントローラ20は、予測軌道の始点と終点を設定する(ステップS23)。予測軌道とは、車両が交差点内を右左折する際に描くと予測される軌道である。詳しくは、コントローラ20は、車両の現在位置、地図情報(交差点の形状)及び走行速度に基づいて、予測軌跡の始点と終点を設定する。
具体的には、まずコントローラ20は、車両の現在位置と、車両が走行している道路の道路情報(道路の方向、車線数、道幅(幅員)など)に基づいて、予測軌道の始点の初期位置を設定する。例えば、コントローラ20は、車両が走行中の道路上で交差点に進入する地点を予測軌道の始点の初期位置に設定する。交差点の範囲は、交差点の中心位置(座標)と、走行中の道路と交差する道路の幅員とに基づいて規定することができるので、現在走行中の道路が交差点の範囲と交わる地点を決定し、これを始点とすることができる。
次に、コントローラ20は、交差点を退出した先の道路の道路情報(道路の方向、車線数、道幅など)に基づいて、予測軌道の終点の初期位置を設定する。例えば、コントローラ20は、車両が右左折した先の道路上で交差点を退出する地点を予測軌道の終点の初期位置に設定する。前述のように、交差点の範囲は、交差点の中心位置(座標)と、走行中の道路と交差する道路の幅員に基づいて規定することができるので、右左折した先の道路が交差点の範囲と交わる地点を決定し、これを終点とすることができる。
図4(A)は、車両が標準速度で走行している場合の予測軌道の始点及び終点の設定例を示す。自車位置マーク101に示すように、車両は図中の下側から交差点に進入し、交差点を右折するものとする。車両が交差点に進入する地点103が始点の初期位置として設定され、右折後の車両が交差点から退出する地点104が終点の初期位置として設定される。
予測軌道の始点及び終点は、車両が標準的な速度で交差点を走行する場合に対応する位置に設定される。なお、上記の例では、予測軌道の始点及び終点は、交差点の範囲の外周上に設定されているが、その代わりに、交差点から所定距離だけ離れた位置に設定されてもよい。具体的には、予測軌道の始点及び終点は、地図情報における交差点ノードから所定距離離れた地点に設定してもよい。また、地図情報中に、予め予測軌道の始点及び終点の位置を記憶しておいてもよい。
こうして、予測軌道の始点及び終点の初期位置が設定されると、次にコントローラ20は、ステップS22で予測された車両の走行速度に応じて、始点及び終点の初期位置を各道路の方向に沿って補正する。具体的には、コントローラ20は、走行速度が速いほど、始点を交差点のより手前側に、終点を交差点のより遠方側に移動する。これは、走行速度が速くなるほど、車両の小回りが効かなくなり、大回りの軌道でないと交差点を通過できなくなるからである。この場合、運転者の運転操作としては、より手前からハンドルを切り始め、より遠方でハンドルを戻し終える必要が生じる。図4(B)は、車両の速度が標準速度を超えている場合に予測軌道の始点及び終点を補正する例を示す。この例では、ステップS22で予測された車両の走行速度が標準速度より速いため、矢印107で示すように始点103が交差点より手前側に移動され、矢印108で示すように終点104が交差点より遠方側に移動されている。
こうして、車両の走行速度に応じて、予測軌道の始点及び終点が適切に補正される。なお、予測軌道の始点及び終点の初期位置及び補正量は、実際の車両の挙動を調べた実験結果などに基づいて、運転者によるハンドルの切り始めの位置及び戻し終わりの位置が実際の位置と近づくように適宜設定するとよい。
なお、上記のような走行速度に基づく補正の代わりに又はそれに加えて、実際の運転者の走行傾向に基づいて予測軌道の始点及び終点を補正してもよい。具体的には、運転者の過去の走行履歴データに基づいて、その運転者の右左折における走行傾向、具体的にはハンドルを切り始めた位置やハンドルを戻し終わった位置(交差点の何m手間でハンドルを切り始めたかなど)を分析し、その結果に基づいて予測軌道の始点及び終点を補正してもよい。これにより、交差点を右左折する際に早めにハンドルを切り始める運転者、ハンドルを切り始めるのが遅い運転者など、様々な走行傾向の運転者に適合した予測軌道を得ることが可能となる。
次に、コントローラ20は、ステップS23で設定された始点及び終点を通過するクロソイド曲線を算出する(ステップS24)。クロソイド曲線は、緩和曲線の一例であり、ハンドルを一定の角速度で回したときに車両が進む軌道を示す。通常、カーブにおいて運転者がスムーズなハンドル操作を行った場合、車両の軌道はクロソイド曲線を含むようになる。即ち、ここでは、コントローラ20は、運転者が自然な運転操作を行った場合の車両の軌道を予測する。
詳しくは、ここでのクロソイド曲線は、運転者がハンドルを切っていく際に車両が描く軌道と、ハンドルを戻していく際に車両が描く軌道とを含む。例えば、交差点の角度が90度である場合、典型的には車両の方向が45度回転するまでがハンドルを一定速度で切っていくときのクロソイド曲線であり、それ以降がハンドルを一定速度で戻していくときのクロソイド曲線となる。さらに、車両の走行速度が一定であると仮定すると、ハンドルを切っていくときのクロソイド曲線と、ハンドルを戻していくときのクロソイド曲線とは線対称な形状となる。即ち、交差点内での車両の走行速度が一定であると仮定することで、設定された予測軌道の始点及び終点を通るクロソイド曲線を一意に算出することができる。
なお、右左折の角度が鋭角となる交差点では、ハンドルを一定速度で切っていくときのクロソイド曲線と、ハンドルを一定速度で戻していくときのクロソイド曲線との間に、ハンドルの切り角を一定角度で維持したときの軌道となる円弧を挿入しても良い。この場合、挿入する円弧の長さは、交差点の形状などに応じて適宜設定すればよい。
クロソイド曲線の基本式は以下のように与えられる。
R×L=A (1)
ここで、「L」は始点(クロソイド始点)から交差点内の任意の位置Pまでの曲線長、「R」は任意の位置Pにおける曲率半径、「A」はクロソイドパラメータ(定数)をそれぞれ示す。クロソイド曲線が一意に決定されれば、それに対応するクロソイドパラメータAが一意に決定する。ステップS23の処理では、コントローラ20は、予測軌道の始点及び終点を通過するクロソイド曲線を描き、そのクロソイドパラメータAを求める。具体的には、クロソイドパラメータAを変化させながら予測軌道の始点及び終点を通過するクロソイド曲線を描き、得られたクロソイド曲線のクロソイドパラメータAを出力する。こうして、図4(A)、(B)に例示する予測軌道102が得られる。クロソイド曲線が算出されると、処理は図2のメインルーチンに戻る。
次に、コントローラ20は、走行リスク判定処理を行う(ステップS14)。図5及び図6は走行リスク判定処理のフローチャートである。図5において、まずコントローラ20は、交差点付近の道路情報に基づいて、交差点内に対向車線があるか否かを判定する(ステップS31)。対向車線が無い場合(ステップS31:No)、処理は後述するステップS38へ進む。
一方、対向車線がある場合(ステップS31:Yes)、コントローラ20は、予測軌道が対向車線と交差する位置である判定位置P1を検出する(ステップS32)。図7(A)は、判定位置P1の例を示す。図7(A)の例では、コントローラ20は、予測軌道102が対向車線110と交差する判定位置P1を検出する。
次に、コントローラ20は、現在の走行速度が維持される場合に判定位置P1で車両に生じる横加速度Ga1を算出する(ステップS33)。予測軌道102上の判定位置P1において車両に生じる横加速度Ga1は、以下の式により求められる。
Ga1=(現在の速度)×A/L (2)
ここで、「A」は軌道予測処理のステップS24で得られたクロソイドパラメータであり、「L」は予測軌道102上の始点から判定位置P1までの走行距離である。図8は、判定位置P1における加速度を示す。図8に示すように、横加速度Ga1は、判定位置P1における車両の進行方向に垂直な方向のベクトルとなる。
また、コントローラ20は、判定位置P1で車両が急停止した場合に車両に生じるマイナス加速度Gb1を算出する(ステップS34)。具体的には、コントローラ20は、車両の走行速度、予測軌道102上の始点から判定位置P1までの距離、車両の制動特性などに基づいて、判定位置P1において車両を停止させる(即ち、速度を0まで減速する)ために必要なマイナス加速度Gb1を求める。なお、このマイナス加速度は、車両の走行速度、判定位置P1までの距離、車両の重量などに応じて予め計算したものをテーブルなどとして用意しておき、そのテーブルを参照することにより求めてもよい。図8に示すように、マイナス加速度Gb1は、判定位置P1において車両の走行方向と逆方向に向かうベクトルとなる。
そして、コントローラ20は、横加速度Ga1とマイナス加速度Gb1の合成加速度Gc1を算出する(ステップS35)。具体的には、図8に示すように、判定位置P1における横加速度Ga1と、マイナス加速度Gb1の合成ベクトルを求めることにより、合成加速度Gc1を算出する。ここで、合成加速度Gc1は、横加速度Ga1によるリスクとマイナス加速度Gb1によるリスクの総合評価用の指標として算出される。横加速度Ga1を用いることにより、車両が交差点内を安定して走行できるかという観点でのリスクが判定できる。また、マイナス加速度Gb1を用いることにより、交差点内で対向車が来た場合に車両が安全に停止できるかという観点でのリスクが判定できる。
次に、コントローラ20は、算出された合成加速度Gc1が予め決められた基準値より大きいか否かを判定する(ステップS36)。合成加速度Gc1が基準値未満である場合(ステップS36:No)、処理はステップS38へ進む。一方、合成加速度Gc1が基準値より大きい場合(ステップS36:Yes)、コントローラ20は、走行リスク有りと判定する(ステップS37)。そして、処理は図2のメインルーチンへ戻る。なお、この基準値は、車両を利用した実験や実際に発生した事故の状況などから得られる情報に基づいて予め決定される。なお、基準値は、路面状況、道路勾配、自車両の車種(小型車/大型車)などに応じて変更してもよい。
さて、ステップS31で対向車線が無いと判定された場合、及び、ステップS36で合成加速度Gc1が基準値未満であると判定された場合、処理は図6に示すステップS38へ進む。ステップS38では、コントローラ20は、交差点付近の道路情報に基づいて、予測軌道が交差点近傍の横断歩道を通過するか否かを判定する。横断歩道を通過しない場合(ステップS38:No)、コントローラ20は、走行リスク無しと判定し(ステップS44)、処理は図2のメインルーチンへ戻る。
一方、予測軌道が横断歩道を通過する場合(ステップS38:Yes)、コントローラ20は、予測軌道が横断歩道に到達する位置である判定位置P2を検出する(ステップS39)。図7(B)は、判定位置P2の例を示す。図7(B)の例では、コントローラ20は、予測軌道102が横断歩道111と交差する判定位置P2を検出する。なお、本実施例では、交差点付近において他の移動体と接触する可能性が相対的に高い位置として、予測軌道が対向車線および横断歩道と交差する位置を判定位置としたが、これに限定されず、同様に他の移動体と接触する可能性が相対的に高い二輪車通行道などを、判定位置の対象としてもよい。
次に、コントローラ20は、現在の走行速度が維持される場合に判定位置P2で車両に生じる横加速度Ga2を算出する(ステップS40)。具体的には、コントローラ20は、横加速度Ga1と同様に前述の式(2)により、予測軌道102上の判定位置P2において車両に生じる横加速度Ga2を求める。
また、コントローラ20は、判定位置P2で車両が急停止した場合に車両に生じるマイナス加速度Gb2を算出する(ステップS41)。具体的には、コントローラ20は、前述のマイナス加速度Gb1と同様に、車両の走行速度、予測軌道102上の始点から判定位置P2までの距離、車両の制動特性などに基づいて、判定位置P2において車両を停止させるために必要なマイナス加速度Gb2を求める。
そして、コントローラ20は、前述の合成加速度Gc1と同様に、横加速度Ga2とマイナス加速度Gb2の合成加速度Gc2を算出する(ステップS42)。ここで、合成加速度Gc2は、横加速度Ga2によるリスクとマイナス加速度Gb2によるリスクの総合評価用の指標として算出される。横加速度Ga2を用いることにより、車両が交差点内を安定して走行できるかという観点でのリスクが判定できる。また、マイナス加速度Gb2を用いることにより、横断歩道上に歩行者などがいる場合に車両が安全に停止できるかという観点でのリスクが判定できる。
次に、コントローラ20は、算出された合成加速度Gc2が予め決められた基準値より大きいか否かを判定する(ステップS43)。合成加速度Gc2が基準値未満である場合(ステップS43:No)、コントローラ20は走行リスク無しと判定する(ステップS44)。一方、合成加速度Gc1が基準値より大きい場合(ステップS43:Yes)、処理はステップS37へ進み、コントローラ20は走行リスク有りと判定する。そして、処理は図2のメインルーチンへ戻る。
走行リスク判定処理により走行リスク有りと判定されると、コントローラ20は、運転者に危険を報知するための警告を出力する(ステップS15)。この警告は、音、光、振動、又は、それらの組合せにより行われる。そして、警告処理は終了する。
以上のように、本実施例の警告処理によれば、車両が一定速度で交差点を右左折する際の軌道を予測し、その軌道を走行する際の走行リスクが判定される。また、走行リスク有りと判定された場合には、警告がなされる。よって、車両が交差点を走行する際のリスクを適切に運転者に告知することができる。
[変形例]
以下、上記の実施例の各種の変形例について説明する。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせて適用することができる。
(変形例1)
上記の実施例は車両が交差点を右折する場合を例にとって説明しているが、本発明は車両が交差点を左折する場合にも適用可能である。また、交差点が三差路、五差路などの複雑な形状である場合に、斜め前方や後方の道路へ右左折する場合においても同様に適用可能である。
(変形例2)
上記の実施例は、右折先の道路において車両が走行する車線が決まっているという前提で説明しているが、右左折後の道路に複数の車線があり、いずれの車線を走行することも可能である場合には、コントローラ20は、走行可能な車線毎に予測軌道の終点を設定して予測軌道を算出し、各予測軌道についてリスク判定を行っても良い。この場合、コントローラ20は、走行リスク有りと判定された予測軌道が1つでも存在する場合には警告を発することとしてもよい。もしくは、各車線の予測軌道のうち、最も小回りとなる予測軌道についてリスク判定を行い、その判定結果に応じて警告を発するようにしてもよい。
また、右左折後の道路に複数の車線があるが、路車間通信、車車間通信などを利用した周辺交通情報や、カメラ、Lidarなどを利用した障害物検出部32による障害物検出に基づいて、特定の車線上に障害物が存在することがわかった場合には、予測軌道の算出対象からその車線を除外することとしてもよい。例えば、図9の例に示すように、右折先の道路には2つの車線121と122が存在するが、車線121には障害物120があって走行できないような場合には、障害物が存在しない車線122のみについて終点を設定して予測軌道を算出し、走行リスクを判定すればよい。この場合の障害物としては、他の車両や歩行者などの移動体の他、道路工事なども含む。
また、障害物が存在しない車線が複数ある場合には、上記のように各車線毎に終点を設定して予測軌道を算出し、各予測軌道についてリスク判定を行えばよい。この場合、コントローラ20は、走行リスク有りと判定された予測軌道が1つでも存在する場合には警告を発することとしてもよい。もしくは、各車線の予測軌道のうち、最も小回りとなる予測軌道についてリスク判定を行い、その判定結果に応じて警告を発するようにしてもよい。
(変形例3)
上記の実施例では、走行リスク判定処理のステップS35及びS42において、横加速度Ga1又はGa2と、マイナス加速度Gb1又はGb2との合成加速度Gc1又はGc2を算出し、これを基準値と比較して走行リスクを判定している。その代わりに、横加速度とマイナス加速度をそれぞれ対応する基準値と比較してもよい。その場合には、横加速度とマイナス加速度のいずれか一つが基準値より大きければ走行リスク有りと判定することとすればよい。
また、走行リスク判定処理のステップS34及びS41においては、車両が停止する(即ち、走行速度が0になる)までのマイナス加速度を算出しているが、その代わりに、大事故に至らない程度の速度まで減速する場合のマイナス加速度を算出することとしてもよい。その場合、対向車両に対する減速目標の速度と、歩行者に対する減速目標の速度とを個別に設定してもよい。例えば、歩行者に対してはほぼ停止に近い速度まで減速する際のマイナス加速度を求め、対向車に対しては徐行程度まで減速する際のマイナス加速度を求めるようにしてもよい。
(変形例4)
上記の実施例では、対向車線における対向車や横断歩道上の歩行者が実際に存在するか否かに拘わらず、対向車線に基づく判定位置P1及び横断歩道に基づく判定位置P2における走行リスクを判定している。その代わりに、路車間通信、車車間通信などを利用した周辺交通情報や、カメラ、Lidarなどを利用した障害物検出部32による障害物検出に基づいて、実際の対向車や歩行者などの移動体の有無が判定できる場合には、実際に対向車や歩行者が存在する場合に限って走行リスクの判定を行うこととしてもよい。即ち、周辺交通情報や障害物検出処理に基づいて、軌道予測処理により得られた予測軌道上に対向車や歩行者などの移動体が存在しないと判定された場合には、走行リスク判定処理及び警告を行わないこととしてもよい。
一方、周辺交通情報や障害物検出に基づき、交差点内又は交差点付近であって対向車線や横断歩道以外の場所に他車両や歩行者などの移動体が存在することが検出された場合には、コントローラ20は、検出された他車両や歩行者などの位置を判定位置に設定し、その判定位置における走行リスクを判定すればよい。例えば、図10に示すように、車両の右折先の道路上であって、横断歩道よりも先の位置に歩行者105が存在することが検出された場合には、コントローラ20はその歩行者105の位置を判定位置Pxに設定する。そして、上述の走行リスク判定処理と同様に、判定位置Pxにおける横加速度やマイナス加速度を算出して走行リスクを判定し、必要な警告を行うこととしてもよい。また、このように周辺交通情報や障害物検出に基づいて実際に他車両や歩行者などが検出され、かつ、走行リスク判定により走行リスク有りと判定がなされた場合には、警告の出力に加えて、車両を自動的に制動、停止させるような処理を行っても良い。
(変形例5)
上記の軌道予測処理では、交差点内の車両の軌道を示す緩和曲線としてクロソイド曲線を利用しているが、本発明の適用はこれには限られず、例えば、ブロス緩和曲線、正弦曲線、サイン半波長逓減曲線、3次曲線などの他の既知の緩和曲線を用いて予測軌道を求めてもよい。
また、軌道予測処理において使用する緩和曲線の種類及び特性(パラメータ)を、運転者の走行軌道の傾向に基づいて変更することとしてもよい。同じ形状の交差点であっても、実際の走行時に描く軌道は運転者の癖や走行傾向によって異なることが多い。例えば、(a)比較的大回りで曲がる傾向の運転者、(b)比較的小回りで曲がる傾向の運転者、(c)比較的速い速度で交差点に進入し、後半で外に膨らみながら曲がる傾向の運転者、(d)比較的遅い速度で交差点に進入し、早めに方向転換して直線的に交差点を退出する傾向の運転者など、様々な走行傾向の運転者が存在する。よって、上記のような各種の走行傾向に適合する緩和曲線や特性を予め用意しておき、運転車の走行傾向に応じて軌道予測処理において使用する緩和曲線の種類や特性を変更することにより、その運転者の実際の走行傾向に適合した予測軌道を生成することができる。
実際の方法の一例としては、上記の(a)〜(d)の如き走行傾向の選択肢を運転者に提示して自分の走行傾向に合致するものを選択させ、選択された走行傾向に適合するものとして予め用意された緩和曲線及び特性(パラメータ)の少なくとも一方を利用して軌道予測処理を行えばよい。また、他の例では、上記のように運転者自身に走行傾向を選択させる代わりに、その運転者の実際の走行履歴データを参照してその運転者が交差点を右左折する際の走行傾向を分析し、得られた走行傾向に基づいて、使用する緩和曲線や特性を変更することとしてもよい。この場合、より多くの交差点における走行履歴データを蓄積して分析することにより、その運転者の右左折における走行傾向を抽出し、得られた走行傾向に基づいて緩和曲線の種類や特性を変更することが望ましい。これにより、その運転者が実際に過去に走行した交差点のみならず、初めて走行する交差点においても、その運転者の走行傾向に適合した予測軌道を得ることが可能となる。
(変形例6)
上記の実施例では予測軌跡が対向車線又は横断歩道と交わる位置を、走行リスクを判定する判定位置としており、変形例4では周辺交通情報や障害物検出に基づき検出された他の移動体の位置を判定位置としている。この場合に、運転者情報、具体的には運転技術レベルなどに応じて判定位置を補正することとしてもよい。運転技術レベルが一定以下であると判断される運転者については、判定位置を手前側に移動するような補正を行うことにより、安全性を高めることができる。なお、運転者の運転技術レベルは、その運転者の過去の走行履歴データの分析により推測することができる。また、運転者自身が自分の運転技術レベルを評価し、設定してもよい。また、運転者情報としては、運転技術レベルを間接的に示すものとして、運転者の属性(年齢、性別、運転歴など)や運転者の走行傾向などを利用しても良い。また、運転者情報に基づいて判定位置の補正量を決定する代わりに、判定位置の補正量を運転者自身が設定できるようにしてもよい。例えば、運転技術にあまり自信がない運転者などは、通常の走行リスクの判定位置よりも所定距離(例えば数m)手前に判定位置を補正するような設定を可能としてもよい。また、交差点への進入前後において、路車間通信または車車間通信、若しくはサイレン音などに基づいて、緊急車両の接近を検出した場合に、判定位置を手前側に移動する補正を行うようにしてもよい。
また、上記のように走行リスクを判定する判定位置を補正する代わりに、走行リスクの判定に用いる基準値を補正するようにしてもよい。具体的には、運転者情報に応じて、走行リスク判定処理において用いる基準値(ステップS36、43を参照)を補正する。例えば、運転者情報に基づいて、運転技術レベルが一定以下と推定される運転者については、通常用いる基準値よりも低い基準値を用いて走行リスクの判定を行う。これにより、運転技術レベルの低い運転者に対して警告が出力されやすくすることができる。
(変形例7)
また、上記の実施例では、車両に搭載されたナビゲーション装置1が、交差点の右左折時における走行リスク判定処理を行って必要な警告を行うことを説明したが、これに限らず、警告を出力する表示ユニット40または音声出力ユニット50などの車載装置と、外部装置(サーバ等)とからシステムを構成してもよい。具体的には、車載装置は各種情報をネットワークを介してサーバへ送信し、サーバは軌道予測処理または走行リスク判定処理の少なくともいずれかを行い、サーバでの処理結果を車載装置へ送信するようにしてもよい。つまり、車載装置と外部装置は、交差点の右左折時における走行リスク判定処理を連携して実行するものであってもよい。車載装置と外部装置のそれぞれが一連の処理のいずれを実行するかは、適宜設定されてもよい。更に、ナビゲーション装置1は車両に備え付けられるものであっても良いし、携帯端末であってもよい。
1 ナビゲーション装置
22 CPU
32 障害物検出部
101 自車位置マーク
102 予測軌道
103 始点
104 終点
P1、P2、Px 判定位置

Claims (8)

  1. 移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置であって、
    前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部と、
    前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部と、
    前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部と、
    前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部と、
    前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする判定装置。
  2. 前記予測部は、前記障害物の位置を通過しないように前記走行軌道を予測することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記予測部は、前記移動体の位置に基づいて始点を設定し、前記交差点情報に含まれる交差点の形状及び車線情報に基づいて終点を設定し、前記始点と前記終点の間の前記走行軌道を緩和曲線を含む曲線として予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の判定装置。
  4. 前記予測部は、前記移動体の前記交差点の退出先の道路が複数車線の場合に、前記障害物の位置が含まれない車線に前記終点を設定することを特徴とする請求項3に記載の判定装置。
  5. 前記予測部は、前記移動体の前記交差点の退出先の道路が複数車線であり、前記障害物の位置が含まれない複数の車線が存在する場合に、前記複数の車線の夫々に前記終点を設定し、前記終点の夫々に対応する複数の前記走行軌道を予測し、
    前記判定部は、前記複数の走行軌道の夫々について前記走行リスクを判定することを特徴とする請求項3に記載の判定装置。
  6. 移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行される判定方法であって、
    前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得工程と、
    前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得工程と、
    前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得工程と、
    前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測工程と、
    前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定工程と、
    を備えることを特徴とする判定方法。
  7. コンピュータを備え、移動体が交差点を実際に走行する前に右左折に対する走行リスクを判定する判定装置により実行されるプログラムであって、
    前記移動体の移動速度に関する速度情報を取得する第1取得部、
    前記交差点の形状を含む交差点情報を取得する第2取得部、
    前記交差点周辺の障害物の位置を示す障害物情報を取得する第3取得部、
    前記速度情報、前記交差点情報、及び、前記障害物情報に基づき、前記移動体が交差点を走行する際の走行軌道を予測する予測部、
    前記走行軌道に基づき前記走行リスクを判定する判定部、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114708723A (zh) * 2020-12-16 2022-07-05 华为技术有限公司 轨迹预测方法和装置
WO2023145400A1 (ja) * 2022-01-26 2023-08-03 パナソニックホールディングス株式会社 交通流計測システムおよび交通流計測方法
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CN117068195A (zh) * 2023-08-22 2023-11-17 宁波市海曙雪利曼电子仪表有限公司 一种通信终端汽车行驶轨迹展示处理系统

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