JP2013190229A - チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法 - Google Patents

チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイラ等の熱交換機器におけるチューブリークの発生箇所を簡便に検出することを可能とするチューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法を提供する。
【解決手段】 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査装置であって、検査対象である前記熱交換機器内で放射される赤外線を受光する赤外線センサ部と、前記赤外線センサ部によって受光された前記赤外線による受光信号から画像データを生成する画像データ生成部と、前記画像データ生成部が生成した画像データを、前記赤外線センサ部が受光した前記火炉内の受光範囲ごとに前記火炉内の温度分布として表示する出力部とを備えている。
【選択図】図5

Description

この発明は、チューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法に関する。
火力発電所で使用されているボイラは、火炉の周囲に設置した水冷壁の管内に流れる給水を加熱することで、蒸気タービンを駆動するための蒸気を生成している。また、水冷壁の管内で生成された飽和蒸気は、熱効率を向上させるために、過熱器に送られるが、この過熱器は、屈曲する長い配管で形成された略矩形のパネルとして構成されており、火炉内に設けられる。さらに、いったん高圧蒸気タービンで使用された蒸気を次の中圧蒸気タービンで再利用する前に再度加熱するための再熱器も、同様のパネル状に構成されて、火炉内に設けられる。ボイラは、このように水、及び蒸気が流れる配管を複雑に組み合わせてなる構造物である。
前記した火炉内に設けられる過熱器、あるいは再熱器等は多数の配管で構成されている。配管外部には燃焼ガスが流れ、輻射及び伝熱により高温に熱せられており、配管内部には高温高圧の蒸気が流れ配管材料には蒸気の圧力により高い応力がかかっている。そのため、高温高圧によるクリープ損傷・石炭灰等によるエロージョン等により配管の劣化が進行してき裂が発生し、高温高圧の蒸気が火炉内に噴出する現象であるチューブリークが発生することがある。チューブリークが発生した後もボイラの運転を継続した場合、蒸気の噴出に伴う配管の揺動、劣化の進行等により、き裂が拡大するおそれがある他、配管内の蒸気が炉内へ噴出する事で、灰が周辺の配管に吹き付けられてエロージョンが進行したり、配管内を流れる蒸気量が減少して配管材が過熱しクリープ損傷が進行したりして、過熱器、再熱器の他の部分のチューブリークを引き起こすおそれもあるため、一般にチューブリークの発生が確認されれば、できるだけ速やかにボイラの運転を停止させる必要がある。
ボイラの運転停止後、チューブリーク発生場所を確認してその部分を修理し、その周辺部分あるいは他のチューブリーク発生につながる損傷が疑われる箇所を検査して問題が有ればそのような箇所の配管も修理し、修理完了後、ボイラの運転を再開する。電力需要及び系統運用上の制約から、又は燃料費が低廉な高効率発電設備の利用及び発電設備の効率的な運用が望まれるため、利用率の高い設備ほど早期の運転再開が望まれる。
しかし、前記のように、ボイラの過熱器、再熱器は、火炉内上部に複雑に密集して配置され、また、炉内は火炎やばい煙により見通しが悪く、チューブリーク発生箇所を特定することは困難であった。例えば、ボイラの水冷壁には、監視窓(ピープホール)が必要箇所に設けられて、水冷壁の外部から火炉内を目視することができるが、小径で視界が限定される上、前記のように、火炉内にはパネル状に構成された過熱器、再熱器が複雑に密集して設けられているため、チューブリーク発生箇所を直接監視窓から視認することができない場合がある。また、特に石炭燃焼ボイラの場合には、火炉内の微粉炭の燃焼炎及びばい煙等により視界が悪く、チューブリーク発生箇所を直接目視する妨げとなる。
従来、ボイラ火炉内等の温度分布を非接触方式で把握し、その結果を制御機器の運転操作条件に反映させる試みが行われている。例えば、特許文献1には、二重伝熱管の内管と外管との間に複数の耐熱光ファイバを設置し、それらに入射する散乱光から二重伝熱管の温度分布を求め、その変化から二重伝熱管の破損箇所を特定する構成を有する蒸気発生装置が開示されている。また、特許文献2には、ボイラからの反射マイクロ波の受信出力変動に基づいて蒸気リークの発生を検知するための蒸気リーク検出装置が開示されている。
特開2010−14583号公報 特開昭63−269032号公報
しかしながら、特許文献1、2は、いずれも流体機器の外部から非接触方式で内部の温度分布を計測する技術に関するものの、ボイラ内部の温度分布を計測してチューブリークに関する情報を得ようとする構成についてはまったく開示していない。
本発明は上記の、及び他の課題を解決するためになされたものであり、その一つの目的は、ボイラ等の熱交換機器におけるチューブリークの発生箇所を簡便に検出することを可能とするチューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法を提供することである。
上記の目的を達成するために本発明の一態様は、熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査装置であって、検査対象である前記熱交換機器内で放射される赤外線を受光する赤外線センサ部と、前記赤外線センサ部によって受光された前記赤外線による受光信号から画像データを生成する画像データ生成部と、前記画像データ生成部が生成した画像データを、前記赤外線センサ部が受光した前記火炉内の受光範囲ごとに前記火炉内の温度分布として表示する出力部とを備えていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るチューブリーク検査装置、及びチューブリーク検査方法によれば、ボイラ等の熱交換機器におけるチューブリークの発生箇所を簡便に検出することが可能となる。
図1Aは、火力発電所のボイラの構成を例示する模式縦断面図である。 図1Bは、火力発電所のボイラに設けられる過熱器の構成を例示する模式図である。 図2は、火力発電所のボイラの構成を例示する模式斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の構成を示す模式図である。 図4は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の原理を示す模式図である。 図5は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査装置の構成を示す模式図である。 図6は、本発明の一実施形態によるボイラ構造データベース224の構成例を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査処理の処理フロー例を示す図である。 図8は、本発明の一実施形態によるチューブリーク検査方法の測定結果表示画面例を示す模式図である。
以下、本発明をその一実施形態に即して添付図面を参照しつつ説明する。
==火力発電所のボイラの概要==
図1A、図1B、図2に、火力発電所に設置されるボイラ100(熱交換機器)の構成例を、模式的に示している。火力発電所に設置される典型的なボイラ100は、逆U字型のガス流路を構成している火炉110を備えている。図示を略す送風機等から火炉110内で石炭、重油等の燃料を燃焼させるために必要な空気を火炉110内に圧送している。火炉110には、バーナー130が設けられている。石炭焚きボイラの場合、バーナー130から微粉炭と燃焼空気が炉内へ送られ燃焼し、燃焼ガスの流れとなって火炉110の上部へ流動していく。重油焚きボイラの場合には、バーナー130から重油スプレイを火炉110内に噴射して同様に燃焼させる。いずれの場合でも、高温の燃焼ガスが火炉110の逆U字型ガス流路に沿って移動していく。火炉110の上部には、後述する過熱器150や再熱器120のヘッダと各種機器からの配管の接続部が収納される配管収装部160が設置されている。
火炉110のバーナー130取付部及びその上方の周囲壁は、水冷壁140で火炉110を取り囲むように構成されている。図1A、図2では、水冷壁140の部分をハッチングにより図示している。水冷壁140は、図外の蒸気タービンを駆動させる蒸気を生成するための構造物であり、内部を水が流通する多数の配管をパネル状に組み合わせた構成を有する。このパネル状の水冷壁140が火炉110の周囲に配設されており、火炉110内の燃焼ガスで加熱されることにより、配管の内部を流通する水が加熱されて蒸気となる。
水冷壁140内で生成された蒸気は、さらに熱効率を向上させるために過熱器150に導入される。図1Aに例示するように、過熱器150は、火炉110の天井部から吊り下げられるようにして火炉110内に設けられる。図1Bに、過熱器150の構成例を模式的に示している。過熱器150は、例えば略U字状に形成された蒸気管路150a(流体配管)を互いに密接させて固定してなるパネル状の構成部材である。過熱器150内を流通する蒸気は、火炉110内を流動する燃焼ガスからの伝熱により過熱蒸気とされ、蒸気タービンへ送られる。なお、過熱器150と同様の形態で、いったん蒸気タービンで膨張仕事をして温度低下した蒸気を再度加熱するための再熱器120も、火炉110内に設けられる。さらに、火炉110内には、蒸気タービンを出た蒸気を再度加熱して再熱サイクル蒸気タービンへ送る機能を果たす再熱器120、水冷壁140に供給される前に給水を加熱することで熱効率を高める機能を果たす節炭器等の機器170も設置される。このように、火炉110内には多数の管路が設置されるほか、石炭焚きボイラの場合には、火炉110内に粉塵が浮遊するため、視認性が悪くなっている。
図2には、図1に対応する石炭焚きボイラ100の斜視図を例示している。図2に示すように、本実施形態では、火炉110の水冷壁140及び火炉110内部の過熱器150が設置されている部分の外壁に、任意の数の監視窓(ピープホール)が設けられている。本実施形態における温度計測は、後述するように、これらの監視窓145のいずれかを使用して実施される。
図3に、温度分布測定の対象となる図2の火炉110の領域と、その領域内で水冷壁140を構成している配管140aからチューブリークが発生している状況を、模式的に示している。図3の例では、火炉110の外壁の一部を構成している水冷壁140の配管140aにき裂等の損傷箇所Sが生じ、配管140a内を流れている高温高圧の蒸気が噴流Jとして高速で火炉110内部に向かって噴き出している状況が示されている。
図4に、図3の噴流Jの近傍の模様を模式的に示している。図4は、配管140aに生じた損傷箇所Sから、左手方向に向かって高温高圧蒸気の噴流Jが高速で噴出している状況を示している。噴流Jは、配管140a内で例え数十MPa程度の高温高圧水が一気に大気圧程度の圧力まで減圧するために蒸発して膨張し、配管140a内で数百℃あった温度が急速に低下して、火炉110内の燃焼ガス温度よりも低温の領域を形成する。本実施形態では、このチューブリークに起因して形成される噴流Jを火炉110内の低温領域として捉えるために、赤外線センサ210を備えるチューブリーク検査装置200によって火炉110内の赤外線データを取得し、これを可視画像化する処理を実行する。このような処理を行うことで、噴流Jの領域を火炉110内の比較的低温の領域として可視化して認識することが可能となる。
==チューブリーク検査装置の説明==
次に、以上説明したボイラ100におけるチューブリーク発生箇所検出を行うために用いられるチューブリーク検査装置200(以下「検査装置200」と略称)について説明する。
図5に例示するように、検査装置200は、赤外線センサ210と、赤外線センサ210からの受光信号を受信して必要な処理を行う測定処理装置220とを備えている。赤外線センサ210は熱式センサを含むどのような形式のセンサであってもよく、赤外領域の電磁波を受光して電気信号に変換し出力する機能を備えているものであればよい。赤外線センサ210は、ボイラ100の火炉110に設けられている監視窓145から火炉110内の適宜の方向からの放射赤外線を受光するように設置する。例えば水冷壁140からのチューブリークを対象として検査を行う場合には、水冷壁140に設けられた適宜の監視窓145を通じて火炉110内に赤外線センサ210を差し入れて、例えば水冷壁140に沿って上下左右方向をそれぞれ測定するようにする。なお、前記のように赤外線センサ210は火炉110内に挿入されるため、火炉110内周囲温度等の環境に対する耐久性を有するものを使用する。赤外線センサ210は、後述のセンサインタフェース部221からの受光指示信号に基づいて火炉110内の放射赤外線の受光処理を行う。なお、赤外線センサ210による赤外線受光範囲は、手動で設定しても、モータ等の動力により設定してもよい。
測定処理装置220は、センサインタフェース部221、画像データ生成部222、測定制御部223、入力部224、出力部225、及びボイラ構造データベース226を有する。センサインタフェース部221は赤外線センサ210と電気信号伝送路によって接続されており、赤外線センサ210からの赤外線受光信号を受信して画像データ生成部222に引き渡す機能、及び後述する測定制御部223からの受光指示命令に基づいて赤外線センサ210に対して受光処理実行指示信号を送信する機能を有するインタフェースとして構成される。なお、赤外線センサ210に無線送受信部を設け、センサインタフェース部221には対応する無線送受信機能を設けることにより、赤外線センサ210と測定処理装置220とを無線接続することもできる。
画像データ生成部222は、センサインタフェース部221からの赤外線受光信号を受信してその赤外線受光信号に基づいて任意のデータ形式の画像データを生成する機能を有する。画像データ生成部222は、例えばセンサインタフェース部221から受信した赤外線受光信号を適宜の表示デバイス等に表示させるため、ビットマップイメージファイル等の任意の形式のデータに変換する。
測定制御部223は、センサインタフェース部221と赤外線センサ210との間での信号送受信機能、センサインタフェース部221と画像データ生成部222との間でのデータ送受信及び画像データ生成部222におけるデータ処理、入力部224の入力受付処理、及び出力部225の出力処理、並びに各機能部間でのデータ転送処理を制御する機能を有する。なお、測定制御部223は、ボイラ100の運転状態を管理するためのボイラ運転管理装置350から配管150a内を流れる流体の温度、圧力等の、ボイラ100の運転状態に関するデータを受領して、適宜利用することが出来る構成としてもよい。
入力部224は、本実施形態の検査装置200を用いて設備の検査を行うに当たり、対象となる施設、設備の指定、測定開始命令等の操作上の指示を測定制御部223に入力するための種々の入力デバイスを含み、例えばキーボード、マウス、タッチパッド、音声入力デバイス等の適宜の入力デバイスを設けることができる。出力部225は、画像データ生成部222からの出力画面データを表示する液晶ディスプレイ等の表示デバイス、又はプリンタ等の他の出力デバイスを含む。出力部225には、前記温度分布から推定されるチューブリーク発生箇所付近において配管150a内を流れる流体の温度及び圧力の運転データから、チューブリークの噴流の温度を推定して表示する機能を設けることもできる。
なお、検査装置200は、以上説明した図5に例示するような専用装置としてもよいし、市販のパーソナルコンピュータ(PC)に所要の各機能を実現するためのソフトウェア及びハードウェアを実装又は接続することにより構成してもよい。また、本実施形態では、検査装置200は、CPU、MPU等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリ、HDD、SSD等の補助記憶デバイス、NIC等の通信インタフェースを備える一般的なコンピュータの構成を有しているものとする。
ボイラ構造データベース226は、測定対象であるボイラ100の部位についての構造図、系統図等の構造データを保持しているデータベースである。図6にボイラ構造データベース226の構成例を示している。図6の例では、ボイラ構造データベース226には、施設名称、設備名称、及び対応データの項目が対応付けて記録されている。施設名称は検査対象である施設の名称を、例えばA火力発電所と記録する。設備名称は、検査対象である設備の名称を、例えばボイラと記録する。対応データは、対応する施設、設備名称で特定される検査対象についての構造図、配管図等、検査結果と共に参照することにより損傷箇所Sの部位特定に資すると考えられる画像データのファイル名を記録する。なお、このファイル名にはファイル格納場所を特定するためのパス情報、URLを含めてもよい。
なお、以上のボイラ構造データベース226を備えている本実施形態では、測定制御部223はまた、画像データ生成部222における処理結果出力と、検査対象についてボイラ構造データベース220から取得した構造データ等とを合成することにより出力画面データを生成する機能、その生成した出力画面データを測定結果として出力部225を通じて出力する機能をも備えている。その他、測定制御部223は、検査装置200内の各部の動作を管理する機能を有し、その管理ソフトウェアの実行基盤となるオペレーティングシステム(OS)を含む。また、測定制御部223には、モバイル端末等の外部装置と通信によりデータ授受を実行するための通信インタフェースを設けることができる。
==チューブリーク検査処理の説明==
次に、本実施形態における検査装置200によって実行されるチューブリーク検査処理について説明する。図7に、チューブリーク検査処理フローの一例を示している。チューブリーク検査処理は、検査装置200の測定処理装置220に設けられている測定制御部223によって主として実行される。
入力部224からの検査シーケンス開始の指示を受けて検査処理フローが開始されると(S701)、まず、測定制御部223は、入力部224を通じて入力された検査対象に関する情報及び測定範囲に関する情報を受信する(S702)。検査対象に関する情報とは、例えば図6のボイラ構造データベース226に格納されている施設名、及び設備名の指定である。測定範囲とは、測定対象である火炉110内について、放射赤外線を受光する対象領域である受光範囲を意味している。前記のように水冷壁140のチューブリーク有無を検査する場合には、例えば測定範囲として上下左右の4方向を指定する。この場合、入力部224から測定制御部223に対して上下左右の4回の測定実行をプリセットしておくことで、後述の測定完了の判定処理に用いることができる。なお、火炉110内の放射赤外線測定はボイラ100の炉壁に設けられる監視窓145の正面前方に対して実施することもできる。その場合、検査装置200の赤外線センサ210を設置する監視窓145は、火炉110内に設置されている過熱器150等の配管類に遮られることなく見通しがきく箇所を選定する。
次いで、測定制御部223は、センサインタフェース部221から赤外線センサ210に対して、S702で受領した測定範囲のうちの、第1の測定範囲(例えば測定位置から上方向)について放射赤外線を受光するように指示を送信させ、赤外線センサ210に放射赤外線を受光させる(S703)。受光された赤外線受光信号は、赤外線センサ210からセンサインタフェース部221に送信される。測定制御部223は、さらに、センサインタフェース部221から画像データ生成部222に対して赤外線受光信号を送信させる。
次いで、測定制御部223は、受信した赤外線受光信号に基づいて画像データ生成部222に所定の形式の画像データを生成させる(S704)。前記のように画像データの形式は任意の形式とすることができ、例えば8ビットカラービットマップデータと設定することができる。画像データ形式の選定は、測定開始前に入力部224を通じて測定制御部223に設定しておくことができる。あるいは、画像データ形式はあらかじめ選択した特定の形式に固定しておくようにしてもよい。
次いで、測定制御部223は、S702で受領した測定範囲について測定を完了したか判定し(S705)、測定完了していないと判定した場合(S705、No)、S703のステップに処理を戻す。一方、S705で測定範囲について測定を完了したと判定した場合(S705、Yes)、測定制御部223は出力部225に対して測定結果を出力する処理を実行して図7の検査処理フローを終了する(S706、S707)。測定完了か否かの判定は、例えば測定制御部223にプリセットした測定回数(放射赤外線の測定方向の数)を減算することで実現することができる。
次に、本実施形態における測定結果について説明する。図8に、検査装置200により得られた測定結果表示画面300の構成の一例を示している。図8の測定結果表示画面300には、温度分布表示部310と、測定対象表示部320とが含まれている。温度分布表示部310には、検査装置200による放射赤外線測定を実行した監視窓145からの方向別に、火炉110内の温度の分布をカラーイメージで示している。図8の例では、監視窓145から左方向に噴流Jにより生じた低温領域が示されている。これにより、監視窓145の左方向に位置している水冷壁140のいずれかの配管140aにチューブリークが発生していることが推定される。なお、温度分布の表示画面は図8に例示する以外のレイアウトを採用してもよく、またカラー表示でなくグレースケール表示としてもよい。また、図8の例のように、温度分布表示画面の色又は濃淡表示と概略の温度とを対応させて示すバーグラフ311を設けてもよい。
一方、測定対象表示部320には、図7の検査処理フローにおいて入力部224から受領した測定対象に関するデータに基づいて、ボイラ構造データベース226から取得した測定対象に関する構造データ等が表示される。図8の例では、検査装置200による測定対象であるA火力発電所の蒸気ボイラに関してその構造の模式図が表示されている。温度分布表示部310には、温度分布測定を実施した監視窓145の位置が、測定対象表示部320に付記されている火炉110の測定を行った監視窓145の位置を示す符号L1〜L12及びR1〜R12のいずれであるかが示される。図8の例では監視窓145の位置は領域L4であるから、測定対象表示部320と対比することによりその符号L4で示される部位がボイラ100のどこに該当するかを確認することができる。なお、ボイラ構造データベース226の設定、及び測定対象表示部320の表示を省略して装置構成を簡素化することも可能である。その場合、温度分布表示部310により推定されるチューブリークの発生位置は、測定対象であるボイラ100の構造図等を参照して特定することができる。
以上の本実施形態によるチューブリーク検査装置によれば、火炉110内のチューブリーク発生箇所の位置を、火炉110の外部から火炉110内の温度分布の赤外線による測定を実施することで推定することができ、ボイラ100の運転継続可否等の運用上の判断材料を簡便に得ることができる。
また以上要するに、本発明の一本実施形態によれば、ボイラの火炉外部から火炉内の燃焼ガスの温度分布を測定し、その結果を一覧表示させるので、火炉内部の温度が比較的低い部位としてチューブリーク発生箇所を簡易に推定することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
100 ボイラ 110 火炉 140 水冷壁 150 過熱器
150a 蒸気配管 145 監視窓 J 噴流
200 チューブリーク検査装置 210 赤外線センサ 220 測定処理装置
221 センサインタフェース部 222 画像データ生成部
223 測定制御部 224 入力部 225 出力部
226 ボイラ構造データベース 300 測定結果表示画面
310 温度分布表示部 320 測定対象表示部 350 ボイラ運転管理装置

Claims (6)

  1. 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査装置であって、
    検査対象である前記熱交換機器内で放射される赤外線を受光する赤外線センサ部と、
    前記赤外線センサ部によって受光された前記赤外線による受光信号から画像データを生成する画像データ生成部と、
    前記画像データ生成部が生成した画像データを、前記赤外線センサ部が受光した前記火炉内の受光範囲ごとに前記火炉内の温度分布として表示する出力部と、
    を備えていることを特徴とするチューブリーク検査装置。
  2. 請求項1に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記出力部が、前記火炉内の前記温度分布を前記熱交換器機内の位置と対応させて視覚的に表示する、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  3. 請求項2に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記熱交換機器の構造を示すデータである構造データを格納する熱交換機器構造格納部をさらに備え、前記出力部は、前記温度分布とともに、検査対象である前記熱交換機器に対応して前記熱交換機器構造格納部から読み出された前記構造データを表示する、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  4. 請求項3に記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記出力部は、前記温度分布から推定されるチューブリーク箇所を流れる流体の温度及び圧力の運転データから、チューブリークの噴流の温度を推定して表示する機能をさらに備える、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のチューブリーク検査装置であって、
    前記熱交換機器は火力発電所に設置されるボイラであり、前記流体配管は前記ボイラの火炉内に設置される配管である、ことを特徴とするチューブリーク検査装置。
  6. 熱交換機器内に設置されている流体配管の漏出発生箇所を検出するためのチューブリーク検査方法であって、
    検査対象である前記熱交換機器内で放射される赤外線を受光し、
    前記受光された前記赤外線による受光信号から画像データを生成し、
    前記生成した画像データを、前記受光した前記火炉内の受光範囲ごとに前記火炉内の温度分布として表示する、
    ことを特徴とするチューブリーク検査方法。
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